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JP6565078B2 - 転写テープの製造方法および転写具の製造方法 - Google Patents

転写テープの製造方法および転写具の製造方法 Download PDF

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JP6565078B2 JP2015053714A JP2015053714A JP6565078B2 JP 6565078 B2 JP6565078 B2 JP 6565078B2 JP 2015053714 A JP2015053714 A JP 2015053714A JP 2015053714 A JP2015053714 A JP 2015053714A JP 6565078 B2 JP6565078 B2 JP 6565078B2
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Description

本発明は、例えばグリーティングカード、包装紙、学習ノートその他、各種紙製品などの表面に好みの絵柄を転写するための転写テープの製造方法と、当該転写テープを組み込んだ転写具の製造方法に関するものである。
近年、あらかじめ連続した図形、符号、文字等の絵柄を印刷してなり、なおかつ感圧転写性を付与して、上記絵柄を上記紙製品の表面などの被転写面に転写できるようにした転写テープが、いわゆるファンシー文具の1つとして普及しつつある。
かかる転写テープとしては、例えば特許文献1、2等に記載のもの等が使用可能である。
すなわち特許文献1に記載の転写テープは、両面に離型処理を施した基材の片面に被マーク形成層を形成し、その表面に任意の印刷法によって絵柄を印刷したのち、さらに感圧粘着層を積層して構成されている。
また特許文献2に記載の転写テープは、基材の片面に直接に、あるいは離型処理を施した状態で表面保護層を積層し、当該表面保護層に、やはり任意の印刷法によって絵柄を印刷した上に感圧粘着層を積層して構成されている。
これらの転写テープにおいて絵柄の印刷法としては、例えばグラビア印刷法、活版印刷法、オフセット印刷法、シルクスクリーン印刷法、タンポ印刷法、パッド印刷法等の通常の印刷法が想定されている。また印刷法としては、例えば静電印刷法や熱転写印刷法、インクジェット印刷法等も採用可能であるとされている。
また転写テープではないが、特許文献3には熱可塑性樹脂フィルムに乾式の静電印刷法で絵柄を印刷した画像記録媒体について記載されており、かかる画像記録媒体の熱可塑性樹脂フィルムの構成を転写テープに応用することも考えられる。
特開2002−337830号公報 特開2005−17947号公報 特許第4006248号公報
ところがグラビア印刷法等の従来の一般的な印刷法は所定の原版を必要とし、きまった絵柄を大量に印刷するのには適しているものの、こうした文具類等に求められる多品種で少量の印刷や頻繁な絵柄の変更などには適していないという問題がある。
これに対し、原版を必要とせずコンピュータ内で作製したデータをもとに直接に印刷(オンデマンド印刷)が可能な静電印刷法、熱転写印刷法、インクジェット印刷法等によれば、上記要求に対応することが可能である。
しかし上記一般的な印刷法、およびオンデマンド印刷が可能な従来の印刷法のいずれにおいても、例えば幅およそ10mm以下といった幅の狭い転写テープに、こうした文具類の主な利用者である若年層が好むような微小な絵柄を、高い解像度でもって精細に印刷するのは困難であり、絵柄がぼやけてしまうという問題がある。
液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によれば、幅およそ10mm以下といった幅の狭い転写テープに、それに見合うごく微小な絵柄6を、従来の他の印刷法によるものよりも精細に、たとえば600dpiを超える画質で、オンデマンド印刷によって印刷することが可能となる。
しかし転写テープを、後述するように転写具に組み込んで被転写面に転写した際に、絵柄が転写方向に伸びて、元画像と同等の画質の絵柄6が形成されない場合がある。
また、特に特許文献1の転写テープは転写後に最表面に露出する被マーク形成層に、基材に対する粘着保持のための粘着性が付与されているため、転写後に指先などでこすると絵柄が被転写面から簡単に取れてしまったり、絵柄が汚れたりしやすいという問題もある。
本発明の目的は、現状より精細な絵柄をオンデマンド印刷によって形成でき、しかも転写後に指先などでこすっても当該絵柄が簡単に取れたり汚れたりするおそれのない転写テープの製造方法を提供することにある。
また本発明の目的は、上記転写テープの絵柄を、紙製品などの被転写面に簡単に転写できる転写具の製造方法を提供することにある。
本発明は、片面に、セルロース系樹脂からなる厚み0.5μm以上、5μm以下の剥離層が形成され、反対面は、離型処理または剥離層による剥離処理が施された基材の前記片面の、前記剥離層の露出した表面に、エチレンアクリル酸系樹脂を含み、液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって形成される絵柄の定着性を有する定着層を積層する工程前記定着層の露出した表面に、前記湿式の静電印刷法によって絵柄を形成する工程、および前記絵柄を形成した定着層の上に感圧粘着層を形成する工程を含む転写テープの製造方法である。
また本発明は、上記本発明の製造方法によって製造された転写テープを供給リールに巻回する工程、および前記供給リールから繰り出した前記転写テープの定着層を、感圧粘着層の粘着力によって基材から剥離しながら被転写面へ転写させる感圧ヘッド、前記定着層を転写後の基材を巻き取る巻取リール、および前記各部を収容する片手で把持使用可能な器体を備える転写具に、前記供給リールを組み込む工程を含む転写具の製造方法である。
本発明によれば、現状より精細な絵柄をオンデマンド印刷によって形成でき、しかも転写後に指先などでこすっても当該絵柄が簡単に取れたり汚れたりするおそれのない転写テープの製造方法を提供できる。
また本発明によれば、上記転写テープの絵柄を、紙製品などの被転写面に簡単に転写できる転写具の製造方法を提供できる。
図(a)は本発明の製造方法によって製造される転写テープの、実施の形態の一例の層構成を示す拡大断面図、図(b)は上記転写テープの定着層を、感圧粘着層を介して被転写面に転写した状態を示す断面図である。 図(a)は本発明の製造方法によって製造される、上記転写テープを組み込んだ転写具の一例の内部構造を示す断面図、図(b)は上記転写具の側面図である。
《転写テープ》
図1(a)は本発明の製造方法によって製造される転写テープの、実施の形態の一例の層構成を示す拡大断面図、図1(b)は上記転写テープの定着層を、感圧粘着層を介して被転写面に転写した状態を示す断面図である。
図1(a)を参照して、この例の転写テープ1はフィルム状の基材2を備えており、当該基材2の片面(図では下面)は、当該片面から剥離可能な剥離層3を積層することで剥離処理されているとともに、反対面4(図では上面)は離型処理されている。
また剥離層3の露出した表面(図では下面)には、液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって形成される絵柄の定着性を有する定着層5が形成され、当該定着層5の露出した表面(図では下面)に上記湿式の静電印刷法によって絵柄6が形成されたのち、当該表面に感圧粘着層7が積層されている。
そして上記剥離層3、定着層5とその上の絵柄6、および感圧粘着層7のセットによって、基材2の片面から剥離して被転写面8に転写される転写層9が構成されている。
図1(a)(b)を参照して、上記転写テープ1の感圧粘着層7を紙製品などの被転写面8に接触させた状態で、基材2の反対面4側から被転写面8側へ向けて加圧しながら基材2を剥離すると、上記転写層9が被転写面8に転写される。
すなわち、基材2から剥離された定着層5が剥離層3ごと感圧粘着層7の粘着力によって紙製品などの被転写面8へ粘着固定されて、当該被転写面8に、定着層5に形成した絵柄6が転写される。また転写された絵柄6は定着層5とその上の剥離層3によって保護される。
(基材2)
上記のうち基材2としては、例えばポリスルホン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、アセテート等の樹脂のフィルム、コンデンサー紙、グラシン紙等の薄葉紙、あるいはセロファン等が挙げられる。
中でもロール状に巻回した状態で転写具に組み込んで使用するためにできるだけ薄くできる上、薄くした際の強靭性を高めて簡単に切れたりしないようにすること等を考慮すると樹脂のフィルムが好ましい。
(剥離層3)
剥離層3は下記の各機能を有していることが求められる。
(1) 被転写面8に対する感圧粘着層7の粘着力が発現された際に、基材2から容易に剥
離できる易剥離性を有すること。
(2) 上記粘着力によって被転写面8に転写されるまでは、定着層5および感圧粘着層7
を基材2の片面に固定できること。特に供給リールに巻回した転写テープ1を繰り出す際等に、感圧粘着層7の粘着力によって転写層9が基材2の片面から不用意に剥離したり反対面4に転写されたりするのを防ぐために、当該基材2の片面への剥離層3の密着力が、上記基材2の離型処理をした反対面4への感圧粘着層7の粘着力よりも大きいこと。
(3) 被転写面8に転写後には当該剥離層3および定着層5を通して絵柄6を視認できる
光透過性を有すること。
(4) それ自体は粘着性を有さずしかも定着層5の保護層としても機能するため、転写後
に指先などでこすっても絵柄6が被転写面8から簡単に取れたり汚れたりするのを防止できること。
本発明では、これらの機能を満足するために、剥離層3が、セルロース系樹脂によって形成される
セルロース系樹脂としては、たとえば、セルロースアセテートブチレート樹脂、ニトロセルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、メチルセルロース樹脂等の1種または2種以上が好ましい。
剥離層3をセルロース系樹脂で形成すると当該剥離層3、ひいては転写層9の転写時の切れを良くして、転写時に転写層9の長さ方向に加わる引っ張り力によって絵柄6が同方向に伸びるのを抑制でき、転写後も良好な絵柄を維持してその精細性を向上できる。また転写層9の転写性も向上できる。
なお剥離層3を形成するセルロース系樹脂には、基材に対する易剥離性を微調整するために少量のシリコーンを添加してもよい。
剥離層3の厚みは0.5μm以上、5μm以下である必要があり、特に1μm以上であるのが好まし
剥離層3の厚みがこの範囲未満では、転写テープ1を製造するにあたり、上記剥離層3を形成し、定着層5を積層した上に感圧粘着層7のもとになる粘着剤を塗布した際に、上記粘着剤が内部まで浸透して剥離層3が粘着性を生じてしまい、転写時の易剥離性が低下するおそれがある。
また粘着性を生じると保護層としての機能が低下して、被転写面8に転写後に指先などでこすった際に、絵柄6が取れたり汚れたりしやすくなるおそれもある。
一方、剥離層3の厚みが上記の範囲を超える場合には基材2に対する密着力が不足して、当該剥離層3が基材2の片面から剥離しやすくなりすぎる。そのため転写層9の全体での膜性が強くなりすぎることと相まって、当該転写層9の転写時の切れが低下して、転写終了位置より後ろの転写層9が余分に転写されてしまう、いわゆる余剥離を生じやすくなるおそれがある。
また転写テープ1を供給リールに巻回する際や巻回した状態から繰り出す際等に、剥離層3が基材2の反対面に転写するいわゆるブロッキングを生じやすくなるおそれもある。
また剥離層3の透明性が低下して、当該剥離層3と定着層5を通して見た際に絵柄6がぼやけたりするおそれもある。
(離型処理)
基材2の反対面4を離型処理するためには、例えば当該反対面4にフッ素化、塩素化等の処理をしたり、あるいはシリコーン樹脂、フッ素樹脂等を含む離型剤を塗布したりすればよい。
(定着層5)
定着層5は、下記の各機能を有していることが求められる。
(1) 液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって形成される絵柄の定着性を有する、すなわち湿式の静電印刷法に使用する液体トナー中のトナー粒子と帯電特性が適合するため、現像工程で当該トナー粒子がスムースに静電付着されること。
(2) 上記トナー粒子に対して高い親和性を有するためその後の定着工程でトナー粒子が良好に定着されること。
(3) 定着層5を被転写面8に転写後には当該定着層5とその上の剥離層3とを通して絵柄6を視認できる光透過性をも有すること。
(4) 定着層5、ひいては転写層9の転写時の切れを良くするために、熱可塑性樹脂であること。
本発明では、とくに液体トナー中のトナー粒子として塩酢ビ系共重合体、アクリル樹脂、およびポリエステル樹脂からなる群より選ばれた少なくとも1種のバインダ樹脂を含むものを使用する場合に、上記の条件を満足するために、定着層5が、エチレンアクリル酸系樹脂を含む層とされる。
またエチレンアクリル酸系樹脂としては、例えばエチレンとアクリル酸を構成成分として少なくとも含む共重合体であって、鹸化等によってアクリル酸含量が8質量%以上、18質量%以下程度に調整されたエチレンアクリル酸共重合体が挙げられる。
また定着層5には、例えばシリカやタルク等の充填剤、あるいは硫酸アルミニウムやカルボキシメチルセルロースなどの添加剤を任意の割合で添加してもよい。
定着層5の厚みは0.01μm以上、特に0.05μm以上であるのが好ましく、5μm以下、特に1μm以下であるのが好ましい。
定着層5の厚みがこの範囲未満では、絵柄6の定着性を十分に向上できないおそれがある。
一方、定着層5の厚みが上記の範囲を超える場合には、被転写面8に転写後に指先などでこすった際に絵柄6が取れやすくなったり、転写層9の転写時の切れが低下して前述した余剥離を生じたりするおそれがある。
また定着層5の透明性が低下して、当該定着層5とその上の剥離層3とを通して見た際に絵柄6がぼやけたりするおそれもある。
(絵柄6の形成)
上記定着層5の露出した表面(図では下面)に、本発明では液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって絵柄6を印刷する。そうすると幅およそ10mm以下といった幅の狭い転写テープに、それに見合うごく微小な絵柄6を、従来の他の印刷法によるものよりも精細に、オンデマンド印刷によって印刷することが可能となる。
すなわちグラビア印刷法等の、原版を使用する一般的な印刷法では前述したようにオンデマンド印刷が困難である上、原版の精度の限界により、絵柄自体が小さくなるほど鮮明性が低下してぼやけやすいという問題があり、特に上述した微小な絵柄を精細に印刷するのは困難である。
またオンデマンド印刷が可能なインクジェット印刷法では被印刷面に到達したインク滴が濡れ拡がるため印刷の精度は500dpi程度が限界であり、現状ではインクの色数を増加させてその濃淡によって擬似的にそれ以上の精細さに見えるようにしているに過ぎない。そのため、やはり上述した微小な絵柄を精細に印刷するのは困難である。
また乾式の静電印刷法ではトナー粒子の粒径が大きく、また熱転写印刷法では解像度がサーマルヘッドの素子数に限定されるため、やはりいずれの場合も絵柄自体が小さくなるほど鮮明性が低下してぼやけやすくなり、微小な絵柄を精細に印刷するのは困難である。
これに対し液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によれば、もちろんオンデマンド印刷が可能である上、例えば最大7色の液体トナーによって精細な発色が可能である。
しかも液体トナー中のトナー粒子は乾式の静電印刷法に使用するものに比べて大幅に粒径が小さいため、印刷の精度を例えば1000dpiを超える範囲まで精細化でき、前述したように幅およそ10mm以下といった幅の狭い転写テープに、それに見合うごく微小な絵柄6を、従来の他の印刷法によるものよりも精細に印刷することが可能となる。
(感圧粘着層7)
感圧粘着層7を形成する粘着剤としては、例えばアクリル系エマルション、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル共重合体、ビニルエーテル共重合体、エチレンビニルアルコール等が挙げられる。
特に下地である定着層5や剥離層3への浸透を抑制して、これらの層それぞれの良好な特性を維持したりブロッキングを抑制したりすることを考慮すると、粘着剤としては、上記の中でも水系の粘着剤が好ましく、特にアクリル系エマルションが好ましい。
感圧粘着層7の厚みは0.5μm以上、特に2μm以上であるのが好ましく、10μm以下、特に5μm以下であるのが好ましい。
感圧粘着層7の厚みがこの範囲未満では、良好な感圧粘着性を付与できず転写不良を生じるおそれがある。一方、感圧粘着層7の厚みが上記の範囲を超える場合には、感圧粘着性が強くなりすぎてブロッキングを生じるおそれがある。
《転写具》
図2図(a)は本発明の製造方法によって製造される、上記転写テープを組み込んだ転写具の一例の内部構造を示す断面図、図2(b)は上記転写具の側面図である。
図1(a)(b)、図2(a)(b)を参照して、この例の転写具Tは、転写テープ1を感圧粘着層7側を外にして巻回した供給リール11、当該供給リール11から繰り出した転写テープ1の定着層5を剥離層3ごと感圧粘着層7の粘着力によって基材2から剥離しながら被転写面8へ転写させるための感圧ヘッド12、および転写後の基材2をローラRまたはピンを経て巻き取るための巻取リール13を備えている。
上記のうち供給リール11、ローラRまたはピン、ならびに巻取リール13は、片手で把持使用可能な器体10内に収容されている。
上記器体10は、前後のプラスチック成形品による半割体10a,10bを合体して形成されている。また器体10には、片手で把持した際に指で押さえることで転写時の加圧を行ない易いように、凹部50が形成されている。
また感圧ヘッド12は、先端12aを境にして下方が感圧転写部12b、上方が基材2の帰路部12cとなるよう器体10の外方へ露出させた状態で、支持部12dが器体10内に弾力的に軸支14されている。
なお符号40は、軸支14部分から供給リール11と感圧ヘッド12との間になる転写テープ1の通過経路途中に設けた弾力板を示しており、転写テープ1の基材2側に当触して転写テープ1に対して良好なテンション状態を保てるようにしている。なお図示の場合、弾力板40は感圧ヘッド12の支持部12dから一体に形成されているが、別個な部材を用いてもよい。
供給リール11と巻取リール13は連動して互いに逆方向に回転するように、供給リール11側のギヤG1と巻取リール13側のギヤG2とが噛み合わされている。
また図示していないが供給リール11には、当該供給リール11を転写テープ1の繰り出し方向のみに回転させるためのブレーキ機構やラチェット機構などが設けられている。
上記各部を備えたこの例の転写具Tを使用して、転写テープ1の絵柄6を被転写面8に転写するには、まず感圧ヘッド12により、転写テープ1の感圧粘着層7を上記被転写面8に圧接した図2(a)(b)の状態で、転写具Tの全体を図中に白矢印で示す方向に移動させる。
そうすると上記圧接位置から供給リール11側の転写テープ1が、感圧粘着層7の粘着力と上記移動とによって順次、供給リール11から繰り出されるとともに、繰り出された転写テープ1の定着層5が剥離層3ごと感圧粘着層7の粘着力によって基材2から順次剥離されながら被転写面8へ粘着固定されて、当該被転写面8に、上記定着層5に形成した絵柄6が転写される。
また転写テープ1の繰り出しに伴う供給リール11の回転がギヤG1、G2を介して巻取リール13に伝えられ、当該巻取リール13が回転されて転写後の基材2が巻取リール13に巻き取られる。
所定長の絵柄6を転写後は感圧ヘッド12を被転写面8から離す。そうすると被転写面8に転写された剥離層3、定着層5、絵柄6および感圧粘着層7のセット、すなわち転写層9が未転写の部分から切り離されて転写が終了する。
なお本発明の構成は、以上で説明した実施の形態には限定されない。
例えば転写テープ1は、基材2の反対面4だけでなく片面側も離型処理をして剥離層3を省略してもよい。その場合は層数を減らして転写テープ1の生産性を向上できるという利点がある。
ただし剥離層3は定着層5および絵柄6の保護層としても機能させることができるため、図の例のように基材2の片面は上記保護層としての機能を確保するために剥離層3による剥離処理をし、それでもできるだけ層数を減らすために、反対面4は離型処理をするのが好ましい。
転写具Tは、転写テープ1を巻回した供給リール11、感圧ヘッド12、巻取リール13、および器体10を備えていれば、その他の構成は適宜変更できる。
その他、本発明の構成を逸脱しない範囲で任意の設計変更を施すことができる。
〈実施例1〉
基材2としては、反対面4を離型処理した厚み25μmのポリエステルフィルムを使用し、その片面に、セルロース系樹脂を含む剥離層3用の塗布液〔和信化学工業(株)製のワシンコート(登録商標)TF−1202〕を塗布し、乾燥させて厚み1μmの剥離層3を形成した。
またエチレンアクリル酸系樹脂〔東洋モートン(株)製のAD−37F1〕2.5質量部(固形分量)、およびコロイダルシリカ〔キャボット社製のキャボスパースII〕2.5質量部(固形分量)に、さらにイオン交換水を加えて、固形分の総量が5質量%の塗工液を調製した。
そして上記塗工液を上記剥離層3上に塗布し、乾燥させて厚み0.5μmの定着層5を形成した。
次いでこの定着層5の露出した表面に、液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって絵柄6を形成した後、その上から水系の粘着剤としてのアクリル系エマルション〔旭化成(株)製のS9059〕を塗布し、乾燥させて厚み3μmの感圧粘着層7を形成し、さらに幅5mmにスリットして転写テープ1を製造した。
そして製造した転写テープ1を、感圧粘着層7を外側にして供給リール11に巻回して図2に示す転写具Tに組み込んだ。
比較例1
基材2として、両面を離型処理した厚み25μmのポリエステルフィルムを使用して、剥離層3を省略したこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
〈実施例2、3、比較例2、3
剥離層3の厚みを0.3μm(比較例2)、0.5μm(実施例)、5μm(実施例)、および10μm(比較例3)としたこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
比較例4
剥離層3を、熱可塑性アクリル樹脂〔DIC(株)製のアクリディック(登録商標)A195〕によって形成したこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
〈比較例
定着層5を形成せず、剥離層3に直接に、液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって絵柄6を形成したこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
〈比較例
定着層5の露出した表面に、乾式の静電印刷法によって絵柄6を形成したこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
〈比較例
定着層5に代えて、ポリ酢酸ビニル樹脂(PVA)を含み、水性のインクジェットインクの受容性を有する厚み5μmのインク受容層を形成し、当該インク受容層の露出した表面に、インクジェット印刷法によって絵柄6を形成したこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
〈比較例
定着層5に代えて、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)を含み、グラビアインクの印刷性を有する厚み5μmの印刷層を形成し、当該印刷層の露出した表面に、グラビア印刷法によって絵柄6を形成したこと以外は実施例1と同様にして転写テープ1を製造して、転写具Tに組み込んだ。
〈絵柄の精細性評価〉
各実施例、比較例において解像度600dpiを超える元画像をもとにそれぞれの印刷法によって絵柄6を形成し、転写テープ1を製造して転写具Tに組み込んだのち、当該転写具Tを用いて被転写面8に絵柄6を転写して顕微鏡で観察した。
そして下記の基準で評価をした。
○:元画像と同等の画質の絵柄6が形成されていた。良好。
×絵柄6の画質は元画像と同等であったものの、転写方向への若干の伸びが確認されたか、あるいは絵柄6の細かい点がにじんでいたり印刷されていなかったりする等、元画像と同等の画質の絵柄6が形成されていなかった。不良。
〈転写性評価〉
各実施例、比較例で製造した転写テープ1を転写具Tに組み込んだのち、当該転写具Tを用いて被転写面8に絵柄6を転写した際の状態を観察して、下記の基準で評価をした。
○:供給リール11、巻取リール13はともにしっかりと回転し、また転写テープ1の転写層9、すなわち剥離層3、定着層5、絵柄6および感圧粘着層7のセットは感圧ヘッド12の部分で基材2から良好に剥離されながら被転写面8へ転写されるとともに、転写を終了して感圧ヘッド12を被転写面8から離した際に、被転写面8に転写された上記転写層9が未転写の部分からきれいに切り離された。良好。
×転写した絵柄には問題はなかったものの、少し剥離が重い場合、または僅かに余剥離を生じた場合などがあったか、あるいは剥離が重くて転写層9が基材2からきれいに剥離されなかったり、転写を終了して感圧ヘッド12を被転写面8から離した際に上記転写層9の切れが悪かったりして転写に支障が出た。不良。
〈指擦過試験〉
被転写面8に転写した絵柄6を指先で強く10回こすった際の状態を観察して、下記の基準で評価をした。
○:転写した絵柄6を指先で触っても粘着感はなく、10回こすっても剥がれることはなかった。良好。
×:転写した絵柄6を指先で触ると少し粘着感があり、10回こすると、絵柄6の全体に影響はなかったものの端が少し欠けたか、あるいは転写した絵柄6を指先で触ると強い粘着感があり、10回こするとすべて取れてしまった。不良。
以上の結果を表1〜表3に示す。
Figure 0006565078
Figure 0006565078
Figure 0006565078
表1〜表3の実施例1〜、比較例6〜8の結果より、印刷法として湿式の静電印刷法を採用することで、従来の他の印刷法に比べて精細性に優れた絵柄6を形成できることが判った。
ただし実施例1〜、比較例の結果より、そのためには湿式の静電印刷法によって形成される絵柄の定着性を有する定着層5を設けて、当該定着層5に絵柄6を形成する必要があることが判った。
また実施例1、比較例1の結果より、基材2としては反対面4のみ離型処理をし、片面側は剥離層3を形成したものを用いることが、当該剥離層3を保護層としても機能させて指擦過に対する絵柄6の耐性を向上する上で必要であることが判った。
また実施例1〜3比較例2、3の結果より、指擦過に対する絵柄6の耐性を向上するとともに、当該絵柄6の被転写面8への転写性を向上することを考慮すると、剥離層3の厚みは0.5μm以上、5μm以下である必要があり、特に1μm以上であるのが好ましことが判った。
さらに実施例1、比較例4の結果より、絵柄6の精細性や被転写面8への転写性を向上することを考慮すると、剥離層3としてはセルロース系樹脂からなるものを用いる必要があることが判った。
1 転写テープ
2 基材
3 剥離層
4 反対面
5 定着層
6 絵柄
7 感圧粘着層
8 被転写面
9 転写層
10 器体
10a、10b 半割体
11 供給リール
12 感圧ヘッド
12a 先端
12b 感圧転写部
12c 帰路部
12d 支持部
13 巻取リール
14 軸支
40 弾力板
50 凹部
G1 ギヤ
G2 ギヤ
R ローラ
T 転写具

Claims (2)

  1. 片面に、セルロース系樹脂からなる厚み0.5μm以上、5μm以下の剥離層が形成され、反対面は、離型処理または剥離層による剥離処理が施された基材の前記片面の、前記剥離層の露出した表面に、エチレンアクリル酸系樹脂を含み、液体トナーを用いる湿式の静電印刷法によって形成される絵柄の定着性を有する定着層を積層する工程
    前記定着層の露出した表面に、前記湿式の静電印刷法によって絵柄を形成する工程、および
    前記絵柄を形成した定着層の上に感圧粘着層を形成する工程、
    を含む転写テープの製造方法
  2. 前記請求項に記載の製造方法によって製造された転写テープを供給リールに巻回する工程、および
    前記供給リールから繰り出した前記転写テープの定着層を、感圧粘着層の粘着力によって基材から剥離しながら被転写面へ転写させる感圧ヘッド、前記定着層を転写後の基材を巻き取る巻取リール、および前記各部を収容する片手で把持使用可能な器体を備える転写具に、前記供給リールを組み込む工程、
    を含む転写具の製造方法
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