JP6562412B2 - 農作業機 - Google Patents
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Description
しかしながら、循環している水平なパレットをこの落下させる辺で外側縁が下方になるように傾けると、農作物が手前の水平なパレットと傾いたパレットの間に挟まれて落下せずに農作物を傷つけ破損したり、循環コンベアの円滑な循環運動を阻害していた。又、この落下辺の外側下方に農作物の落下空間と回収箱とその出入れのローラコンベアがあるため、この辺には運転席又は作業者の椅子の配置ができなかった。
他の課題は、ロ字状の循環コンベアの三辺に作業者の椅子を配置して、三辺の3名の作業員で選別・廃棄物排出作業及び機体の運転ができるようにして、農作物のこれら作業を畑で走行しながら効率的に行えるようにすることにある。
次に、循環コンベアから落下する農作物を落下衝撃少なく、傷少なく回収箱に収容することにある。
更に、回収箱の空箱の積載場所の設置と、その設置支柱が作業者の作業の支障とならないようにすることにある。
1) 畑を走行できる機体に、根菜類又は果実の農作物を上面に載せる水平なパレットを複数個連接してその連接された平面配列形状がロ字状となるように連結するととともに各前記パレットを配列したロ字状に沿って循環移動するように前記パレットを駆動させる駆動装置を設けた構造のパレット循環コンベアを設け、前記パレット循環コンベアの前記パレット上に農作物を送り込む農作物搬入コンベアを設け、又上記ロ字状の前記パレット循環コンベアの外側に農作物の選別作業・廃棄物排除作業又は農作物処理作業を行う作業者の椅子を前記機体上に複数設けた農作業機において、
前記パレット循環コンベアで囲まれる内側空間の下方に農作物の回収箱を支持し且つ前記回収箱をロ字状の前記パレット循環コンベアの内側下方からロ字状の領域外へ水平に出入可能に保持する箱設置装置を設け、前記パレット循環コンベアの途中に前記パレット上の農作物を前記パレット循環コンベアで囲まれる内側空間の下方に配置される農作物の前記回収箱へ落下させる農作物送り込み装置を設けるとともに、
前記農作物送り込み装置は、そのベルト面が略垂直であるベルトコンベアを前記パレット循環コンベアの前記パレット上面の農作物の送り方向と前記ベルトコンベアのベルト送り方向が斜交するように配置され、前記パレット上の農作物を前記ベルトコンベアのベルト面で前記パレット循環コンベアの内側空間へ誘導するように送る構造であり、しかも前記ベルトコンベアのベルト面は、前記パレット循環コンベアの送り方向と斜交する位置と、前記パレット上の農作物の通過の障害とならない退却位置との2つの位置に手動切換器で切換え可能とした構造とし、
更に前記箱設置装置は、前記回収箱を支持し且つ前記回収箱を前記パレット循環コンベアの下空間からその外側へ出入できるように開口されている構造のフレームと、前記機体上方に取付けた枢支軸まわりに枢支されて支持した前記フレームを傾斜できるように取付けた取付アームと、前記取付アーム側を水平状態で係止してロックする水平維持爪と、前記水平維持爪の前記ロックを解除する足レバーと、前記取付アームに支持したフレームが傾斜するように付勢する付勢シリンダーとを有し、前記フレームで保持される回収箱内の農作物の重量がない場合又は小さい場合は前記付勢シリンダーで上方位置で前記農作物送り込み装置からの農作物の落下する方向に向けて前記回収箱の上方開口を臨ませるように傾斜状態に保持し、前記回収箱内の農作物の重さが増大するにつき前記回収箱の上方開口が上方向になるように且つ保持位置が沈むようにして水平状態では前記水平維持爪で水平状態にロックできることを特徴とする、農作業機
2) 前記ベルトコンベアは、そのフレームの一端がパレット循環コンベアのコンベア路の路外で枢支されてそのベルト面がパレット循環コンベアの送り方向と斜交する状態のフレーム角度と、ベルトコンベアのベルト面がパレット循環コンベアのコンベア路外の退却位置となるフレーム角度とに手動操作で切換えられて、その角度位置にフレームを保持できる保持手段を備えた、前記1)記載の農作業機
3) 前記ベルトコンベアのベルト下端に、下方を通過するパレットの上面を掃くブラシを所定間隔離して複数取付けた、前記1)又は2)いずれか記載の農作業機
4) 農作物が畑から掘り出して畑表土上に置かれて乾燥された農作物であり、前記農作物搬入コンベアが走行しながら畑表上の農作物を拾い上げる農作物拾い上げ装置である、前記1)〜3)いずれか記載の農作業機
にある。
これによって、農作物を傷少なく収容して回収することができる。
又、パレット循環コンベアのパレットは農作物を複数個乗せても変形変位しにくい素材と厚みのものにする。又、そのパレット同士は互に一部重なるように連接し、コーナーでもパレット同士の重なりが失われないようにするのがよい。
本実施例の農作業機は、農作物収穫機によって畑土内から掘り出して、再び畑の上に乾燥させていたじゃがいもを拾い上げて、良品の選別と土砂・不良農作物・根・茎・葉・土塊等を排除する作業に使用する農作業機の用途の実施例であり、農作物搬入コンベアは農作物拾い上げ装置(農作物拾い上げ機の前部でよく使用されている拾い上げの装置)であり、機体の進行側の前部に設ける。そして、農作業者は3名が椅子に座って、ゆっくり走行しながらじゃがいもを拾い上げてロ字状のパレット循環コンベアで良品の選別と、土砂・不良品等の排除作業を行う。又、農作物送り込み装置は、ブラシ付ベルトコンベアを斜めの配置位置と退却位置とに手動操作で切換えられ、ロ字状のパレット循環コンベアの中央下方に回収箱を初期的に上方開口を斜めに保持し、多くのじゃがいもが回収されるとその重みで回収箱は下降して上方開口は上向くようにし、下降してローラコンベアで回収箱を外へ移動できるように箱設置装置でもって可能としている。
更に、空の回収箱を積載して置く天井棚をロ字状のパレット循環コンベアの中央空間の内側に配置された支柱で保持して確保している。この支柱は、パレット循環コンベアの内側に設けることで、作業者の手が支柱で邪魔されないので、作業の支障となることがあまりない。
更に、農作物搬入コンベアとして畑の土に刺込まれる無端スラットコンベアと持ち上げコンベアからなる農作物拾い上げ装置を使用しているが、この農作物拾い上げ装置の無端スラットコンベアは左右の無端チェーン間に棒材のスラットを所定間隔あけて掛け渡したスダレ状無端ベルト帯の構造であり、無端チェーンの上・下の左右のリターンの外周に棒状スラットを係合する溝を設けた構造とし、しかも上側の左右のリターンの前記溝間の中間に棒状スラット間の石・土・葉等の詰り物・付着物を外方に押し出す押し出し棒を懸け渡したものを使用している。
Gは実施例の農作業機を示し、G1は同農作業機を走行させる下部に設けたクローラ車部、G2は農作業機Gの機体、G3は運転操作部、G4はエンジン及びその伝達機構部、G5は前車輪である。Sはパレット循環コンベア、S1はそのコンベアの略矩形状のパレット、S2は隣接パレットは互に少し重なるようにパレットを連結して循環運動させる無端索体であって、その駆動動力はエンジン動力の一部を使用していて、その駆動装置は省略している。S3はパレットS1を下面で支える支持部材、S4はパレットの左右からの農作物の落下を防止する縦ガイド板で、パレット循環コンベアの内側と外側に設けている。但し、ベルトコンベアFがあるパレット循環コンベアSの一辺の内側の縦ガイド板は取り除かれている。Fは農作物送り込み装置であるベルトコンベアであり、ベルト面を垂直にしてベルトの送り方向をパレット循環コンベアSの送り方向と斜向してパレットS1上の農作物をパレット循環コンベアSの内側の中央空間へ移動させる農作物送り込み装置であるベルトコンベアである。F1はその無端ベルト、F2は同無端ベルトの駆動ローラ、F3は無端ベルトF1のリターンローラ、F4は駆動ローラF2を駆動するモータ、F5は無端ベルトF1の下部に一定ピッチで取付けられたパレット上の土・砂・汚れ等を清掃するブラシ、F6はベルトコンベアFのコンベアフレーム、F7はベルトコンベアFのパレット循環コンベアSの内側に設けた回動軸、F8はベルトコンベアFを回動させる手動操作レバー、F9はベルトコンベアFを退却位置に保持する退却位置で手動操作レバーと嵌合して退却位置を保持するレバー保持クランプ、F91はコンベアフレームF6の回動軸F7近くに設けた斜交位置規制部材、F92はベルトコンベアFを斜交位置にする機体G2に固定されたストッパー部材、F93はベルトコンベアFを斜交位置で保持する板バネ材であり、ベルトコンベアFの斜交位置ではコンベアフレームF6の左側に突出させた斜交位置規制部材F91が設定の斜交位置でストッパー部材F92に当って停止する。斜交位置部材F91はC字状に湾曲した板バネ材F93を押圧して変形させて、ストッパー部材F92に当る位置まで回転させる。斜交位置規制部材F91はストッパー部材F92と板バネ材F93に挟まれて斜交位置を保持される。退却位置にする場合は、時計方向にコンベアフレームF6を手で少し強く回動させると板バネ材F93に抗して退却位置方向に回動できる。F10はベルトコンベアFで誘導された農作物をパレット循環コンベアSの中央下方に配置される回収箱Bに向けて農作物を落下させる落下ガイド、F101は同落下ガイドF10の取付部材である。
Tはロ字状のパレット循環コンベアSの内側空間の上方に設けた空箱置の天井棚、T1は同天井棚を支える支柱、Nは農作物搬入コンベアである農作物拾い上げ装置で、畑の中に先端が挿入される無端スラットコンベヤN1と、同無端スラットコンベアN1から農作物等を受けとって更に上方へ送る持ち上げコンベアN2と、無端スラットコンベアN1の前方のスプロケットN13下端前方にハ字状に設けた排土板N3を設けている。
そして、N11は棒状のスラットN12を使用したスラットコンベアN1の無端スラット帯、N13はその先端の左右一対のスプロケット、N14は後方(上端)の左右一対のスプロケット、N141は同スプロケットの外周に設けたスラットN12と係合する溝、N142は同溝間の位置で左右のスプロケットN14間に架設した泥・小石・植物体の断片を押し出すための押出し材を設けている。N15は無端スラットコンベアN1を作動させる無端チェーンによる駆動部である。
本農作業機Gを、畑の畦に沿ってクローラ車G1を作動して走行する。畦の畑表土には、掘り上げられたじゃがいもが天日で乾燥されて置かれている。
農作業機Gの先端には、無端スラットコンベアN1があって、その先端部は畑土に斜めに刺し込むように挿入され、しかもその無端スラット帯N11が回送されながら機体G2が走行することで、無端スラットコンベアN1は機体の走行によって畑の上に置かれたじゃがいも及び小石・土の塊を一緒にすくい込んで、無端スラット帯N11によって斜め上方へ移動させる。この間に小さい塊、小石、小さいじゃがいも等はスラットN12の間から下方の畑の上に落下する。
この無端スラット帯N11で上方へ移動したじゃがいもは、更に持ち上げコンベアN2で持ち上げられ、パレット循環コンベアSへ投入される。
その後、足レバーH26を足で踏んで水平維持爪H25を係止ピンH27から外す。
すると、付勢シリンダーH24は箱支持フレームH2を押し上げて、箱支持フレームH2は取付アームH23の上方の枢支軸H230まわりに回転して、斜め状態に保持される。箱支持フレームH2内の回収箱Bの上方開口は、落下ガイドF10の方向に臨むように傾いている(図3参照)。
収容されたじゃがいもが多く回収箱Bに入ると、その重みによる荷重で付勢シリンダーH24の持ち上げトルクに抗して、水平方向に回転させて回収箱B及び箱支持フレームH2を水平方向の姿勢となる(図4参照)。水平になれば、ブザー(図示せず)の警報音が発生するようにしている。これで、ベルトコンベアFを回動して、その手動操作レバーF8をレバー保持クランプF9に係合して、ベルトコンベアFを退却位置に保持する。この位置にすることで、中央空間に農作物が落下しないようにして、農作物は空の回収箱Bが箱設置装置Hに設置されるまでの時間、パレットS1上の農作物はパレット循環コンベアのパレットS1の上にあって、巡回して落下しないようになっている。空の回収箱Bが箱設置装置Hに設置されてから、ベルトコンベアFを退却位置から斜交位置にする。これによって、農作物の落下が開始する。
この状態にして回収箱Bを少し後部を持ち上げるようにして、補助ローラH28を滑らせて、回収箱Bをパレット循環コンベアSの外側へ引き出す。引き出した回収箱Bは畑の上に置くか又は機体G2の載せるかする。
よって、作業員として3名が椅子Cに座って作業でき、じゃがいもの拾い上げ速度を上げてもそれに対応できる選別作業能力を確保できる。
しかも、その天井棚Tを支える支柱T1をパレット循環コンベアSの内側に設けたことによって、作業者の手が接触し易くて支障となっていた外側支柱がなくなって、作業の手の動きを広い範囲可能とし、作業能力を高める。
又、パレット循環コンベアSから回収箱Bへじゃがいもの落下衝撃を回収箱Bを初期的には高く斜めにし、徐々に下降させることで和らげて、傷がつくことを少なくできる。
G1 クローラ車
G2 機体
G3 運転操作部
G4 エンジン及びその伝達機構部
S パレット循環コンベア
S1 パレット
S2 無端索体
S3 支持部材
S4 縦ガイド板
B 回収箱
C 椅子
F ベルトコンベア(農作物送り込み装置)
F1 無端ベルト
F2 駆動ローラ
F3 リターンローラ
F4 モータ
F5 ブラシ
F6 コンベアフレーム
F7 回動軸
F8 手動操作レバー
F9 レバー保持クランプ
F91 斜交位置規制部材
F92 ストッパー部材
F93 板バネ材
F10 落下ガイド
F101 取付部材
H 箱設置装置
H1 シュート板
H2 箱支持フレーム
H21 ローラ
H22 拘束部材
H23 取付アーム
H230 枢支軸
H24 付勢シリンダー
H25 水平維持爪
H26 足レバー
H27 係止ピン
H28 補助ローラ
T 天井棚
T1 支柱
N 農作物拾い上げ装置(農作物搬入コンベア)
N1 無端スラットコンベア
N11 無端スラット帯
N12 棒状のスラット
N13 スプロケット
N14 スプロケット
N141 溝
N142 押出し材
N15 駆動部
N2 持ち上げコンベア
N3 排土板
Claims (4)
- 畑を走行できる機体に、根菜類又は果実の農作物を上面に載せる水平なパレットを複数個連接してその連接された平面配列形状がロ字状となるように連結するととともに各前記パレットを配列したロ字状に沿って循環移動するように前記パレットを駆動させる駆動装置を設けた構造のパレット循環コンベアを設け、前記パレット循環コンベアの前記パレット上に農作物を送り込む農作物搬入コンベアを設け、又上記ロ字状の前記パレット循環コンベアの外側に農作物の選別作業・廃棄物排除作業又は農作物処理作業を行う作業者の椅子を前記機体上に複数設けた農作業機において、
前記パレット循環コンベアで囲まれる内側空間の下方に農作物の回収箱を支持し且つ前記回収箱をロ字状の前記パレット循環コンベアの内側下方からロ字状の領域外へ水平に出入可能に保持する箱設置装置を設け、前記パレット循環コンベアの途中に前記パレット上の農作物を前記パレット循環コンベアで囲まれる内側空間の下方に配置される農作物の前記回収箱へ落下させる農作物送り込み装置を設けるとともに、
前記農作物送り込み装置は、そのベルト面が略垂直であるベルトコンベアを前記パレット循環コンベアの前記パレット上面の農作物の送り方向と前記ベルトコンベアのベルト送り方向が斜交するように配置され、前記パレット上の農作物を前記ベルトコンベアのベルト面で前記パレット循環コンベアの内側空間へ誘導するように送る構造であり、しかも前記ベルトコンベアのベルト面は、前記パレット循環コンベアの送り方向と斜交する位置と、前記パレット上の農作物の通過の障害とならない退却位置との2つの位置に手動切換器で切換え可能とした構造とし、
更に前記箱設置装置は、前記回収箱を支持し且つ前記回収箱を前記パレット循環コンベアの下空間からその外側へ出入できるように開口されている構造のフレームと、前記機体上方に取付けた枢支軸まわりに枢支されて支持した前記フレームを傾斜できるように取付けた取付アームと、前記取付アーム側を水平状態で係止してロックする水平維持爪と、前記水平維持爪の前記ロックを解除する足レバーと、前記取付アームに支持したフレームが傾斜するように付勢する付勢シリンダーとを有し、前記フレームで保持される回収箱内の農作物の重量がない場合又は小さい場合は前記付勢シリンダーで上方位置で前記農作物送り込み装置からの農作物の落下する方向に向けて前記回収箱の上方開口を臨ませるように傾斜状態に保持し、前記回収箱内の農作物の重さが増大するにつき前記回収箱の上方開口が上方向になるように且つ保持位置が沈むようにして水平状態では前記水平維持爪で水平状態にロックできることを特徴とする、農作業機。 - 前記ベルトコンベアは、そのフレームの一端がパレット循環コンベアのコンベア路の路外で枢支されてそのベルト面がパレット循環コンベアの送り方向と斜交する状態のフレーム角度と、ベルトコンベアのベルト面がパレット循環コンベアのコンベア路外の退却位置となるフレーム角度とに手動操作で切換えられて、その角度位置にフレームを保持できる保持手段を備えた、請求項1記載の農作業機。
- 前記ベルトコンベアのベルト下端に、下方を通過するパレットの上面を掃くブラシを所定間隔離して複数取付けた、請求項1又は2いずれか記載の農作業機。
- 農作物が畑から掘り出して畑表土上に置かれて乾燥された農作物であり、前記農作物搬入コンベアが走行しながら畑表上の農作物を拾い上げる農作物拾い上げ装置である、請求項1〜3いずれか記載の農作業機。
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