JP6550927B2 - ヨウ化アルキル化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
ヨウ化メチルの合成例(反応工程)
窒素気流下、実用段数5段のオルダショウ蒸留塔を備えた1000mLの4口フラスコ中で、ヨウ化ナトリウム(300g、2mol)、メタノール(256g、8mol)、赤リン粉(1.862g、0.06mol)、純水(72g、4mol)の混合物をメカニカルスターラーにて撹拌しながら摂氏70度まで加熱した。75%硫酸(270g)を2時間かけて等速添加し、同時に摂氏70〜75度の温度範囲に保持しながら還流比1で留分(本留)をメタノールとの共沸組成物として単留出させた。反応液温度を1時間かけて摂氏90度まで昇温し、約90〜100度の温度を保ちながらさらに1時間かけて留分(後留)を単留出にて取得した。本留および後留のヨウ化メチルの取得量を、アセトニトリルを内部標準物質としたガスクロマトグラフィーによって分析したところ、本留(ヨウ化メチル:276.1g、1.925mol、メタノール:17.6g、0.549mol)、後留(ヨウ化メチル:5.48g、0.0386mol、メタノール:122.6g、3.825mol)となり、ヨウ化メチルの合計収率は99.2%(281.6g、1.984mol)となった。また、留分、釜残いずれからもヨウ素(I2)は検出されなかった。
ヨウ化メチルの精製例(洗浄工程)
実施例1の本留分に純水(36g、2mol)を加え、よく混合した後に、1時間静置し、重液として粗ヨウ化メチル(265.7g、水分:600ppm、メタノール:2800ppm)を得た後、さらにこの重液に純水(36g、2mol)を添加し、同様に1時間静置し、重液としてヨウ化メチル(264.9g、水分:400ppm、メタノール:80ppm)を取得した。
ヨウ化メチルの精製例(精製蒸留工程)
洗浄工程で得たヨウ化メチルは蒸留精製を行なうことでさらに純度を向上させることができる。参考例1で2度の洗浄を行なった重液(400g)を、増容剤として添加するn−デカン(29.2g)と混合したのち、実際段数5段のオルダショウにて摂氏40〜80度の温度に加熱、蒸留した。初留(還流比20)にて水およびメタノールを濃縮させた後、本留(還流比1)でヨウ化メチル(339.8g、収率:85%、水分:80ppm、メタノール:26ppm)で取得した。
ヨウ化メチルの合成例
窒素気流下、スニーダー管を備えた500mLの4口フラスコ中で、ヨウ化ナトリウム(150g、1mol)、メタノール(160g、5mol)、鉄粉(5.60g、0.1mol)、純水(36g、2mol)の混合物をメカニカルスターラーにて撹拌しながら摂氏70度まで加熱した。75%硫酸(135g)を2時間かけて等速添加し、同時に摂氏70〜75度の温度範囲に保持しながら留分(本留)をメタノールとの共沸組成物として留出させた後、鉄粉(5.6g、0.1mol)をさらに添加した。反応液温度を1時間かけて摂氏90度まで昇温した後、およそ90度の温度を保ちながらさらに1時間かけて留分(後留)を留出にて取得した。本留および後留のヨウ化メチルの取得量を、アセトニトリルを内部標準物質としたガスクロマトグラフィーによって分析したところ、本留(ヨウ化メチル:86.3g、0.608mol、メタノール:17.0g、0.531mol)、後留(ヨウ化メチル:55.1g、0.388mol、メタノール:68.3g、2.134mol)となり、ヨウ化メチルの合計収率は99.6%(141.4g、0.996mol)となった。また、留分、釜残いずれからもヨウ素(I2)は検出されなかった。
ヨウ化エチルからヨウ化ナトリウムへの誘導とヨウ化メチルへの変換
窒素雰囲気下、水酸化ナトリウム(42g、1.05mol)とメタノール(160g、5mol)の混合物をメカニカルスターラーにて撹拌しながら摂氏60度まで加熱した。摂氏60度でヨウ化エチル(156g、1mol)を1時間かけて定量添加した後、さらに2時間同じ温度で加熱撹拌した。反応液中のヨウ化エチルの残存量を、アセトニトリルを内部標準物質としたガスクロマトグラフィーによって分析したところ、ヨウ化エチルの転化率は99.4%であった。すなわち、本反応により、原料ヨウ化エチルのほぼ全量がヨウ化ナトリウムに転化された。さらに、この溶液に対して75%硫酸(147g)を2時間かけて等速添加し、実施例1と同様の操作を行なった。その結果、原料のヨウ化エチルに対してのヨウ化メチルの合計収率は98.7%(140g、0.987mol)となった。
実施例2で添加した鉄粉を加えずに同様の実験を行なった。その結果、本留(ヨウ化メチル:109.6g、0.702mol、メタノール:19.8g、0.619mol)、後留(ヨウ化メチル:8.6g、0.131mol、メタノール:24.3g、0.759mol)となり、ヨウ化メチルの合計収率は83.3%(118.2g、0.833mol)となった。反応釜残液からはヨウ素(I2、0.0465mol、ヨウ化ナトリウム基準の収率として9.3%)が検出された。
Claims (11)
- 摂氏60〜120度の反応温度において、ヨウ化物イオンの一電子酸化における酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する物質の存在下、金属またはアンモニウムのヨウ化物塩、炭素数1〜6の脂肪族アルコール、及びブレンステッド酸を混合し、反応させることを特徴とするヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- ヨウ化物イオンの一電子酸化における酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する物質が、単体または0価錯体であることを特徴とする請求項1記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- 単体または0価錯体が、2〜15属元素から選ばれる少なくとも1つの元素からなることを特徴とする請求項2に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- 単体または0価錯体が、マグネシウム、アルミニウム、リン、鉄、亜鉛、及びスズから選ばれる少なくとも1種の元素からなることを特徴とする、請求項2又は3に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- ヨウ化物イオンの一電子酸化における酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する物質が、金属ヨウ化物塩に対して0.01〜10モルパーセント添加されていることを特徴とする、請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- ブレンステッド酸が、摂氏25度の水中における酸解離定数の負の常用対数(pKa)が4以下のブレンステッド酸であることを特徴とする、請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- ブレンステッド酸が、硫酸またはリン酸であることを特徴とする、請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- 炭素数1〜6の脂肪族アルコールが、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族アルコールであることを特徴とする、請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- 炭素数1〜6の脂肪族アルコールが、メタノールまたはエタノールであることを特徴とする、請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- ブレンステッド酸を混合する際、反応液の温度が摂氏60〜120度の範囲となる速度で混合することを特徴とする請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
- 金属またはアンモニウムのヨウ化物塩が、アルカリ金属ヨウ化物塩であることを特徴とする、請求項1に記載のヨウ化アルキル化合物の製造方法。
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