[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6545487B2 - 粘着シート - Google Patents

粘着シート Download PDF

Info

Publication number
JP6545487B2
JP6545487B2 JP2015050017A JP2015050017A JP6545487B2 JP 6545487 B2 JP6545487 B2 JP 6545487B2 JP 2015050017 A JP2015050017 A JP 2015050017A JP 2015050017 A JP2015050017 A JP 2015050017A JP 6545487 B2 JP6545487 B2 JP 6545487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylic polymer
pressure
crosslinking agent
sensitive adhesive
adhesive sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015050017A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016169303A (ja
Inventor
祐樹 小澤
祐樹 小澤
隆行 荒井
隆行 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2015050017A priority Critical patent/JP6545487B2/ja
Publication of JP2016169303A publication Critical patent/JP2016169303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6545487B2 publication Critical patent/JP6545487B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J7/00Adhesives in the form of films or foils
    • C09J7/10Adhesives in the form of films or foils without carriers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2203/00Applications of adhesives in processes or use of adhesives in the form of films or foils
    • C09J2203/318Applications of adhesives in processes or use of adhesives in the form of films or foils for the production of liquid crystal displays
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2301/00Additional features of adhesives in the form of films or foils
    • C09J2301/30Additional features of adhesives in the form of films or foils characterized by the chemical, physicochemical or physical properties of the adhesive or the carrier
    • C09J2301/302Additional features of adhesives in the form of films or foils characterized by the chemical, physicochemical or physical properties of the adhesive or the carrier the adhesive being pressure-sensitive, i.e. tacky at temperatures inferior to 30°C
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2301/00Additional features of adhesives in the form of films or foils
    • C09J2301/30Additional features of adhesives in the form of films or foils characterized by the chemical, physicochemical or physical properties of the adhesive or the carrier
    • C09J2301/312Additional features of adhesives in the form of films or foils characterized by the chemical, physicochemical or physical properties of the adhesive or the carrier parameters being the characterizing feature
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J2433/00Presence of (meth)acrylic polymer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、粘着シートに関するものである。
近年の携帯電話機やタブレット端末等の各種モバイル電子機器は、液晶素子、発光ダイオード(LED素子)、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)素子等を有する表示パネルを使用した表示体(ディスプレイ)を備えている。
かかるディスプレイは、通常、表示パネルの表面側に保護板が設けられている。この保護板と表示パネルとの間には、外力により保護板が変形したときにも、変形した保護板が表示パネルにぶつからないように、空隙が設けられている。
しかしながら、上記のような空隙、すなわち空気層が存在すると、保護パネルと空気層との屈折率差、および空気層と表示体モジュールとの屈折率差に起因する光の反射損失が大きく、ディスプレイの画質が低下するという問題がある。
そこで、保護板と表示パネルとの間の空隙を粘着剤で埋めることにより、ディスプレイの画質を向上させることが提案されている。
しかしながら、従来の粘着剤では、ディスプレイが高温多湿下におかれた際に、気泡の発生や透明性が低下する問題があった。
そこで、粘着剤主成分に低分子量のポリマーを添加して、気泡の発生や透明性の低下を抑制する試みがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、保護板の表示パネル側には、額縁状の印刷層が段差として存在することがある。しかしながら、特許文献1に記載の粘着剤層では、この段差に追従することができず、段差近傍で粘着剤層が浮いてしまい、それにより光の反射損失が生じる問題があった。
特開2002−327160号公報
本発明の目的は、耐発泡性(耐ブリスター性能)に優れるとともに、段差追従性にも優れた粘着シートを提供することにある。
このような目的は、下記(1)の本発明により達成される。
(1) 保護板と表示パネルとを貼合するのに用いられる粘着シートであって、
カルボキシル基を有するモノマーおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成単位として含み、重量平均分子量が200,000〜900,000であるアクリルポリマー(A)と、
水酸基を有するモノマーおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成単位として含み、重量平均分子量が5,000〜80,000であるアクリルポリマー(B)と、
前記アクリルポリマー(A)を架橋するための架橋剤(C)と、
前記アクリルポリマー(B)を架橋するための架橋剤(D)と、を含む粘着剤組成物で形成されるものであり、
前記アクリルポリマー(A)中の前記カルボキシル基を有するモノマーの含有量が8〜20質量%であり、
前記アクリルポリマー(A)中の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が20〜92質量%であり、
前記アクリルポリマー(B)中の前記水酸基を有するモノマーの含有量が10〜25質量%であり、
前記アクリルポリマー(B)中の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が30〜90質量%であり、
前記架橋剤(C)は、エポキシ系架橋剤または金属キレート系架橋剤であり、
前記架橋剤(D)は、イソシアネート系架橋剤であり、
前記粘着剤組成物中に含まれる前記アクリルポリマー(B)の含有量は、前記アクリルポリマー(A)100質量部に対して、5〜40質量部であることを特徴とする粘着シート。
本発明によれば、耐発泡性(耐ブリスター性能)に優れるとともに、段差追従性にも優れた粘着シートを提供することができる。
本発明の粘着シートを用いて保護板と表示パネルとを貼合したディスプレイの一例を示す断面図である。
以下、本発明を好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<1>粘着シート
図1は、本発明の粘着シートを用いて保護板と表示パネルとを貼合したディスプレイの一例を示す断面図である。なお、以下の説明では、図中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
ディスプレイ100は、図1に示すように、保護板21と、表示パネル22と、これらを貼合する粘着シート11とで構成されている。
本発明の粘着シートは、アクリルポリマー(A)と、アクリルポリマー(A)よりも分子量が小さいアクリルポリマー(B)と、アクリルポリマー(A)を架橋するための架橋剤(C)と、アクリルポリマー(B)を架橋するための架橋剤(D)と、を含む粘着剤組成物で形成されてなる。
このような構成とすることにより、保護板や表示パネルの貼合面に段差がある場合に、耐久(高温高湿)条件で保存した後であっても、粘着シートがその段差への追従を維持することができる。また、耐久(高温高湿)条件で保存した後であっても、保護板や表示パネルの貼合面と粘着シートとの間に空隙または気泡が発生するのを防止することができる。
なお、保護板21は、図1に示すように、粘着シート11と接する側に段差(印刷段差)3を有するのが好ましい。また、この段差3の高さは、ディスプレイ100の薄型化を考慮しつつ、表示パネルの配線等を隠蔽する観点から、5〜50μmであるのが好ましく、10〜30μmであるのがより好ましい。また、保護板21は、ガラス板、プラスチック板などが好ましく挙げられる。中でも、粘着シートを貼付して耐久条件に曝した際に発泡しやすいプラスチック板が、本実施形態にかかる粘着シートの耐発泡性をより発揮できることから特に好ましい。プラスチック板としては、例えば、アクリル板、ポリカーボネート板などが挙げられる。なお、保護板21の厚さは、0.1〜3mmであることが好ましく、0.3〜1.5mmであることが特に好ましい。
以下、粘着剤組成物を構成する各成分について詳細に説明する。
1.アクリルポリマー(A)
粘着シートを構成する粘着剤組成物は、アクリルポリマー(A)を含んでいる。
アクリルポリマー(A)は、粘着シート中において、後述する架橋剤(C)によって架橋されて三次元網目構造を形成している。
アクリルポリマー(A)としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を用いるのが好ましい。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸の両方を意味する。他の類似用語も同様である。
また、アクリルポリマー(A)は、カルボキシル基を有するモノマーを構成単位として含んでいるのが好ましい。これにより、耐発泡性(耐ブリスター性能)をより高いものとすることができる。また、架橋剤(C)との反応性をより高いものとすることができ、より良好な三次元網目構造を形成することができる。さらに、後述のアクリルポリマー(B)と架橋剤(D)による三次元網目構造の形成を促進する効果をも有する場合もある。
カルボキシル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和カルボン酸等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、得られるアクリルポリマー(A)におけるカルボキシル基と架橋剤(C)との反応性および他の単量体との共重合性の点からアクリル酸が好ましい。
アクリルポリマー(A)中のカルボキシル基を有するモノマーの含有量は、8〜20質量%であるのが好ましく、10〜15質量%であるのがより好ましい。これにより、耐発泡性をより効果的に向上させることができる。また、三次元網目構造をより好適に形成することができる。これに対して、カルボキシル基を有するモノマーの含有量が前記下限値未満であると、耐久条件で保存した後に、粘着シートの白化による透明性の低下が発生する場合がある。また、カルボキシル基を有するモノマーの含有量が前記上限値を超えると、十分な粘着性が得られない可能性がある。
また、アクリルポリマー(A)は、上記カルボキシル基を有するモノマー以外のモノマーを構成単位として有していてもよい。
このようなモノマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いるのが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いるのがより好ましい。これにより、粘着シートの粘着性を良好なものとすることができる。
アルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。中でも、粘着性をより向上させる観点から、アルキル基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、または、(メタ)アクリル酸n−ブチルが特に好ましい。
アクリルポリマー(A)中の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、20〜92質量%であるのが好ましく、50〜90質量%であるのがより好ましい。
アクリルポリマー(A)の重合態様は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
アクリルポリマー(A)の重量平均分子量は、200,000〜900,000であるのが好ましく、300,000〜800,000であるのがより好ましい。これにより、段差追従性により優れた粘着シートが得られる。これに対して、アクリルポリマー(A)の重量平均分子量が前記下限値未満であると、粘着剤の凝集力が不足して、耐発泡性が悪化する場合がある。一方、アクリルポリマー(A)の重量平均分子量が前記上限値を超えると、調製された塗布溶液の濃度を低くする必要が生じ、塗工性能が悪くなる場合がある。その結果、比較的厚い粘着シートを形成するのが困難となる場合がある。また、段差追従性能が低下する場合がある。なお、本明細書における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した標準ポリスチレン換算の値である。
また、アクリルポリマー(A)のガラス転移温度は、0℃以下であるのが好ましく、−15℃以下であるのがより好ましい。
粘着シートを形成するのに用いる粘着剤組成物中に含まれるアクリルポリマー(A)の含有量は50〜96質量%であるのが好ましく、60〜91質量%であるのがより好ましい。
2.アクリルポリマー(B)
粘着シートを構成する粘着剤組成物は、上述したアクリルポリマー(A)よりも分子量が小さいアクリルポリマー(B)を含んでいる。
アクリルポリマー(B)は、粘着シート中において、後述する架橋剤(D)によって架橋されて三次元網目構造を形成している。
このように本発明の粘着シートは、比較的分子量の高いアクリルポリマー(A)で形成された三次元網目構造Aと、比較的分子量の小さいアクリルポリマー(B)で形成された三次元網目構造Bとが混在している。より具体的には、三次元網目構造Aの編み目の間に三次元網目構造Bが存在するものと考えられる。このような構成となることで、分子量の比較的高い三次元網目構造Aによる優れた耐ブリスター性能と、編み目および分子量の比較的小さい三次元網目構造Bによる優れた段差追従性との双方を好適に発現させることができる。その結果、得られる粘着シートは、保護板や表示パネルの貼合面に段差がある場合に、耐久条件(高温高湿)で保存した後であっても、その段差への追従を維持することができる(段差追従性)。また、耐久(高温高湿)条件で保存した後であっても、保護板や表示パネルの貼合面と粘着シートとの間に空隙または気泡が発生するのを防止することができる。
アクリルポリマー(B)としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸エステル共重合体を用いるのが好ましい。
また、アクリルポリマー(B)は、水酸基を有するモノマーを構成単位として含んでいるのが好ましい。これにより、アクリルポリマー(A)がカルボキシル基を含有する場合に、アクリルポリマー(B)を、架橋剤(C)と架橋反応させずに、架橋剤(D)と優先的に架橋反応させることができ、結果、前述の三次元網目構造Aと三次元網目構造Bの両方の形成を効率的に進行させることができる。また、アクリルポリマー(A)がカルボキシル基を含有し、アクリルポリマー(B)が水酸基を含有する場合、前記カルボキシル基が、前記水酸基と架橋剤(D)の反応を促進させる効果を期待することができる。
水酸基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル等が挙げられる。中でも、得られるアクリルポリマー(B)における水酸基と後述する架橋剤(D)との反応性および他の単量体との共重合性の点から(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、または、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましい。
アクリルポリマー(B)中の水酸基を有するモノマーの含有量は、10〜25質量%であるのが好ましく、15〜20質量%であるのがより好ましい。これにより、三次元網目構造をより好適に形成することができ、段差追従性と耐発泡性の両立にとってより好ましいものとなる。これに対して、水酸基を有するモノマーの含有量が前記下限値未満であると、耐久条件で保存した後に、粘着シートの白化による透明性の低下が発生する場合がある。また、水酸基を有するモノマーの含有量が前記上限値を超えると、十分な粘着性が得られない可能性がある。
また、アクリルポリマー(B)は、上記水酸基を有するモノマー以外に、上記アクリルポリマー(A)と同様に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成単位として有しているのが好ましい。これにより、粘着シートの粘着性を良好なものとすることができる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルについては、アクリルポリマー(A)の欄で説明したものと同様であるので、その説明を省略する。
アクリルポリマー(B)中の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は、30〜90質量%であるのが好ましく、60〜85質量%であるのがより好ましい。
アクリルポリマー(B)の重合態様は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。
アクリルポリマー(B)の重量平均分子量は、5,000〜100,000であるのが好ましく、30,000〜80,000であるのがより好ましい。これにより、耐発泡性により優れた粘着シートが得られる。これに対して、アクリルポリマー(B)の重量平均分子量が前記下限値未満であると、粘着剤の凝集力が不足して、耐発泡性が悪化する場合がある。一方、アクリルポリマー(B)の重量平均分子量が前記上限値を超えると、アクリルポリマー(A)の種類や貼合面の段差の程度によっては、十分な段差追従性が発揮されない場合がある。
また、アクリルポリマー(B)のガラス転移温度は、0℃以下であるのが好ましく、−15℃以下であるのがより好ましい。
粘着シートを形成するのに用いる粘着剤組成物中に含まれるアクリルポリマー(B)の含有量は、アクリルポリマー(A)100質量部に対して、5〜40質量部であるのが好ましく、10〜30質量部であるのがより好ましい。これにより、耐発泡性および段差追従性をさらに優れたものとすることができる。
3.架橋剤(C)
粘着シートを構成する粘着剤組成物は、上述したアクリルポリマー(A)を架橋するための架橋剤(C)を含んでいる。
架橋剤(C)としては、アクリルポリマー(A)を架橋するものであれば、特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アミン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、アンモニウム塩系架橋剤等が挙げられる。これらの中でも、カルボキシル基を含有するアクリルポリマー(A)を用いる場合、エポキシ系架橋剤または金属キレート系架橋剤を用いるのが好ましく、エポキシ系架橋剤を用いるのがより好ましい。これにより、アクリルポリマー(A)による三次元網目構造をより効率よく形成することができる。
エポキシ系架橋剤としては、例えば、1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が挙げられ、これらのうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
金属キレート系架橋剤としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム、ジルコニウム等の多価金属にアセチルアセトン、アセト酢酸エチル、トリス(2,4−ペンタンジオネート)等が配位した化合物等が挙げられる。
粘着シートを構成する粘着剤組成物中における架橋剤(C)の含有量は、アクリルポリマー(A)100質量部に対して、0.01〜5質量部であるのが好ましく、0.04〜2質量部であるのがより好ましい。これにより、アクリルポリマー(A)をより効率よく架橋させることができる。
4.架橋剤(D)
粘着シートを構成する粘着剤組成物は、上述したアクリルポリマー(B)を架橋するための架橋剤(D)を含んでいる。
架橋剤(D)としては、アクリルポリマー(B)を架橋するものであれば、特に限定されず、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アミン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、アンモニウム塩系架橋剤等が挙げられる。これらの中でも、水酸基を有するアクリルポリマー(B)を用いる場合、イソシアネート系架橋剤を用いるのが好ましい。これにより、アクリルポリマー(B)による三次元網目構造をより効率よく形成することができる。
イソシアネート系架橋剤は、少なくともポリイソシアネート化合物を含むものである。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネートなど、およびそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体等が挙げられる。
粘着シートを構成する粘着剤組成物中における架橋剤(D)の含有量は、アクリルポリマー(B)100質量部に対して、0.1〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜5質量部であるのがより好ましい。これにより、アクリルポリマー(B)をより効率よく架橋させることができる。
5.その他の成分
粘着シートを構成する粘着剤組成物には、必要に応じて、アクリル系粘着剤に通常使用されている各種添加剤、例えば、シランカップリング剤、光重合開始剤、帯電防止剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、充填剤、屈折率調整剤などを添加することができる。
<2>粘着剤組成物の製造
粘着シートを形成する粘着剤組成物は、アクリルポリマー(A)およびアクリルポリマー(B)を製造し、得られたアクリルポリマー(A)およびアクリルポリマー(B)と、架橋剤(C)および架橋剤(D)とを混合するとともに、所望により添加剤を加えることで製造することができる。
アクリルポリマー(A)およびアクリルポリマー(B)は、各ポリマーを構成するモノマーの混合物を通常のラジカル重合法で重合することにより製造することができる。
アクリルポリマー(A)およびアクリルポリマー(B)の重合は、所望により重合開始剤を使用して、溶液重合法等により行うことができる。重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。
重合開始剤としては、アゾ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、2種類以上を併用してもよい。アゾ系化合物としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t-ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
なお、上記重合工程において、2−メルカプトエタノール等の連鎖移動剤を配合することにより、得られる重合体の重量平均分子量を調節することができる。
<3>粘着シートの製造
粘着シート11は、例えば、以下のようにして製造することができる。
まず、剥離シートを用意する。
次に、剥離シートの剥離面に、上記粘着剤組成物の塗布液を塗布する。
そして、塗布層に対して、加熱処理を行って粘着剤組成物を熱架橋させることにより、粘着シートが得られる。
なお、必要に応じて、粘着シートの露出した粘着面に他の剥離シートの剥離面を重ね合わせてもよい。
上記粘着剤組成物の塗布液を塗布する方法としては、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を利用することができる。
また、粘着剤組成物の熱架橋は、加熱処理によって行うことができる。この加熱処理は、粘着剤組成物の塗布後の乾燥処理で兼ねることもできる。加熱処理の加熱温度は、50〜150℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましい。また、加熱時間は、10秒〜10分であることが好ましく、50秒〜2分であることがより好ましい。
また、粘着シートは、以下のようにしても製造することができる。
まず、2枚の剥離シートを用意する。
用意した一方の剥離シートの剥離面に、上記粘着剤組成物の塗布液を塗布し、塗布層に対して、加熱処理を行って粘着剤組成物を熱架橋させ、第1の粘着剤層を形成する。また、他方の剥離シートの剥離面に、上記粘着剤組成物の塗布液を塗布し、塗布層に対して、加熱処理を行って粘着剤組成物を熱架橋させ、第2の粘着剤層を形成する。そして、第1の粘着剤層付きの剥離シートと第2の粘着剤層付きの剥離シートとを、両粘着剤層が互いに接触するように貼り合わせ、これを粘着シートとする。
上記粘着剤組成物の塗布液を塗布する方法としては、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を利用することができる。塗布した粘着剤組成物に対する加熱処理の条件は、前述した通りである。
なお、上述のような製造方法により得られる粘着シートの厚さ(JIS K7130に準じて測定した値)は、10〜1000μmであることが好ましく、30〜400μmであることがより好ましく、50〜300μmであることがさらに好ましい。なお、粘着シートは単層で形成してもよいし、複数層を積層して形成することもできる。
また、本実施形態にかかる粘着シートのヘイズ値(JIS K7136:2000に準じて測定した値)は、1.0%以下であることが好ましく、特に0.8%以下であることが好ましく、さらには0.6%以下であることが好ましい。ヘイズ値が1.0%以下であると、透明性が非常に高く、保護板と表示パネルの間に使用する粘着シートとして好適なものとなる。
また、本実施形態にかかる粘着シートのゲル分率は、15〜90%であることが好ましく、25〜80%であることがより好ましく、45〜60%であることが特に好ましい。ゲル分率が15%未満であると、耐ブリスター性が低下する場合がある。一方、ゲル分率が90%を超えると、段差追従性能が低下する場合がある。なお、ゲル分率の測定方法は後述する試験例に示す通りである。
また、本実施形態にかかる粘着シートの粘着力は、15N/25mm以上であることが好ましく、25N/25mm以上であることがより好ましい。15N/25mm以上の粘着力を有することにより保護板と表示パネルを強固に接合させ、耐久条件等での安定性に優れた効果を有する。当該粘着力の上限は特に制約されないが、保護する剥離シートの剥離しやすさ等を考慮すれば、50N/25mm以下程度が好ましい。なお、粘着力の測定方法は後述する試験例に示す通りである。
以上、本発明の粘着シートの好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、保護板が印刷段差を有するものとして説明したが、本発明の粘着シートは、印刷段差が無いものにも適用することができる。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
1.粘着シートの作製
(実施例1)
(1)アクリルポリマー(A)の調製
アクリル酸n−ブチル90質量部およびアクリル酸10質量部を共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル共重合体であるアクリルポリマー(A)を調製した。このアクリルポリマー(A)の分子量を後述する方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)50万であった。
(2)アクリルポリマー(B)の調製
アクリル酸n−ブチル85質量部およびアクリル酸2−ヒドロキシエチル15質量部を共重合させて、(メタ)アクリル酸エステル共重合体であるアクリルポリマー(B)を調製した。このアクリルポリマー(B)の分子量を後述する方法で測定したところ、重量平均分子量(Mw)6万であった。
(3)粘着剤組成物の調製
上記工程(1)および(2)で得られたアクリルポリマー(A)100質量部(固形分換算値;以下同じ)と、アクリルポリマー(B)5質量部と、エポキシ系架橋剤である架橋剤(C)としての1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学社製,製品名「TETRAD−C」,固形分濃度:100質量%)0.06質量部と、イソシアネート系架橋剤である架橋剤(D)としてのトリレンジイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL」、固形分濃度75質量%)0.16質量部と、シランカップリング剤としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製,製品名「KBM−403」)0.2質量部とを混合し、十分に撹拌して、メチルエチルケトンで希釈することにより、固形分濃度37質量%の粘着剤組成物の塗布溶液を得た。
(4)粘着シートの製造
得られた粘着剤組成物の塗布溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した重剥離型剥離シート(リンテック社製,製品名「SP−PET752150」)の剥離処理面に、ナイフコーターで塗布した。そして、塗布層に対し、100℃で2分間加熱処理して、厚さ25μmの第1の粘着剤層を形成した。
同様に、得られた粘着剤組成物の塗布溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面をシリコーン系剥離剤で剥離処理した軽剥離型剥離シート(リンテック社製,製品名「SP−PET382120」)の剥離処理面に、ナイフコーターで塗布した。そして、塗布層に対し、100℃で2分間加熱処理して、厚さ25μmの第2の粘着剤層を形成した。
次いで、上記で得られた第1の粘着剤層付きの重剥離型剥離シートと、上記で得られた第2の粘着剤層付きの軽剥離型剥離シートとを、両粘着剤層が互いに接触するように貼合し、粘着シート(厚さ:50μm)を作製した。なお、粘着シートの厚さは、JIS K7130に準拠し、定圧厚さ測定器(テクロック社製,製品名「PG−02」)を使用して測定した値である。
(実施例2〜8、比較例1〜8)
アクリルポリマー(A)を構成する各モノマーの割合、アクリルポリマー(B)を構成する各モノマーの割合、アクリルポリマー(B)の重量平均分子量、アクリルポリマー(B)の配合量、架橋剤(C)および架橋剤(D)の配合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして粘着シートを製造した。
上記各実施例および各比較例の粘着シートの形成に用いた粘着剤組成物の組成等を表1に示した。
なお、表1中、アクリル酸n−ブチルを「BA」、アクリル酸を「AA」、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを「HEA」、エポキシ系架橋剤を「エポキシ系」、イソシアネート系架橋剤を「イソシアネート系」、金属キレート系架橋剤(東京化成工業社製、商品名「トリス(2,4−ペンタンジオナト)アルミニウム(III)」)を「金属キレート系」と示した。
Figure 0006545487
2.評価
[粘着力測定]
各実施例および各比較例で得られた粘着シートの軽剥離型剥離シートを剥がし、露出した粘着面を、易接着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製,PET A4300,厚さ:100μm)の易接着層に貼合した。その積層体を、幅25mm、長さ100mmに裁断し、これをサンプルとした。当該サンプルから重剥離型剥離シートを剥がし、露出した粘着面を、ソーダライムガラス(日本板硝子社製)に貼付した。
その後、常圧、23℃、50%RHの条件下で24時間放置してから、引張試験機(オリエンテック社製,製品名「テンシロン」)を用い、JIS Z0237:2009に準じて、剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力(N/25mm)を測定した。
[耐ブリスター性評価]
各実施例および各比較例で得られた粘着シートの軽剥離型剥離シートを剥がし、露出した粘着面を、片面にスズドープ酸化インジウム(ITO)からなる透明導電膜が設けられたポリエチレンテレフタレートフィルム(尾池工業社製,ITOフィルム,厚さ:125μm)の透明導電膜と貼合した。次に、前記粘着シートの重剥離型剥離シートを剥がし、露出した粘着面を、ポリメチルメタクリレート(PMMA)からなるアクリル板(三菱ガス化学社製,製品名「ユーピロン・シート MR200」,厚さ:1mm)と貼合することにより、積層体を得た。
得られた積層体を、50℃、0.5MPaの条件下で30分間オートクレーブ処理した後、常圧、23℃、50%RHにて15時間放置した。次いで、85℃、85%RHの耐久条件下にて72時間保管した。その後、粘着剤層に気泡、浮きまたは剥がれがないか否か、目視により確認し、以下の基準により耐ブリスター性を評価した。
A :気泡、浮きおよび剥がれが全くなかった。
B :直径0.2mm以下の気泡のみが発生した。
C :直径0.2mm超の気泡、浮きまたは剥がれが発生した。
[段差追従性評価]
ガラス板(NSGプレシジョン社製,製品名「コーニングガラス イーグルXG」,縦90mm×横50mm×厚み0.5mm)の表面に、紫外線硬化型インク(帝国インキ社製,製品名「POS−911墨」)を塗布厚が25μm、30μm、35μm及び40μmのいずれか1つとなるように額縁状(外形:縦90mm×横50mm,幅5mm)にスクリーン印刷した。次いで、紫外線を照射(80W/cm,メタルハライドランプ2灯,ランプ高さ15cm,ベルトスピード10〜15m/分)して、印刷した上記紫外線硬化型インクを硬化させ、印刷による段差(段差の高さ:25μm、30μm、35μmおよび40μmのいずれか1つ)を有する段差付ガラス板を作製した。
各実施例および各比較例で得られた粘着シートから軽剥離型剥離シートを剥がし、露出した粘着面を、易接着層を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製,製品名「PET A4300」,厚さ:100μm)の易接着層に貼合した。次いで、重剥離型剥離シートを剥がし、粘着面を表出させた。そして、ラミネーター(フジプラ社製,製品名「LPD3214」)を用いて、粘着剤層が額縁状の印刷全面を覆うように上記積層体を各段差付ガラス板にラミネートし、これを評価用サンプルとした。
得られた評価用サンプルを、50℃、0.5MPaの条件下で30分間オートクレーブ処理した後、85℃、85%RHの耐久条件下にて72時間保管した。その後、粘着シート(特に印刷による段差の近傍)に気泡が無いか否かを目視により確認し、以下の基準により段差追従性を評価した。
A :気泡、浮き及び剥がれが全くなかった。
B :浮き、剥がれはなかったが、直径0.2mm以下の気泡が発生した。
C :浮き、剥がれはなかったが、直径0.2mmを超える気泡が発生した。
D :浮き又は剥がれがあった。
[ゲル分率測定]
各実施例および各比較例で得られた粘着シートを80mm×80mmのサイズに裁断して、軽剥離型剥離シート及び重剥離型剥離シートを剥がし、両方の粘着面がむき出しとなった粘着シートを得た。当該粘着シートをポリエステル製メッシュ(メッシュサイズ200)に包み、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、粘着シートのみの質量を算出した。このときの質量をM1とする。
次に、上記ポリエステル製メッシュに包まれた粘着シートを、室温下(23℃)で酢酸エチルに24時間浸漬させた。その後粘着シートを取り出し、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、24時間風乾させ、さらに80℃のオーブン中にて12時間乾燥させた。乾燥後、その質量を精密天秤にて秤量し、上記メッシュ単独の質量を差し引くことにより、粘着シートのみの質量を算出した。このときの質量をM2とする。ゲル分率(G1(%))は、(M2/M1)×100で表される。
[Haze値の測定]
各実施例および各比較例で得られた粘着シートについて、軽剥離型剥離シートおよび重剥離型剥離シートを剥がし、両方の粘着面がむき出しとなった粘着シートを得た。当該粘着シートをJIS K7361−1:1997に準じて、ヘイズメーター(日本電色工業社製,製品名「NDH−2000」)を用いてヘイズ値(%)を測定した。
これらの結果を表2に示す。
Figure 0006545487
表2から明らかなように、本発明の粘着シートは、耐ブリスター性に優れるとともに、段差追従性にも優れるものであった。これに対して、比較例では十分な結果が得られなかった。
3 印刷段差
11 粘着シート
21 保護板
22 表示パネル
100 ディスプレイ

Claims (1)

  1. 保護板と表示パネルとを貼合するのに用いられる粘着シートであって、
    カルボキシル基を有するモノマーおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成単位として含み、重量平均分子量が200,000〜900,000であるアクリルポリマー(A)と、
    水酸基を有するモノマーおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステルを構成単位として含み、重量平均分子量が5,000〜80,000であるアクリルポリマー(B)と、
    前記アクリルポリマー(A)を架橋するための架橋剤(C)と、
    前記アクリルポリマー(B)を架橋するための架橋剤(D)と、を含む粘着剤組成物で形成されるものであり、
    前記アクリルポリマー(A)中の前記カルボキシル基を有するモノマーの含有量が8〜20質量%であり、
    前記アクリルポリマー(A)中の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が20〜92質量%であり、
    前記アクリルポリマー(B)中の前記水酸基を有するモノマーの含有量が10〜25質量%であり、
    前記アクリルポリマー(B)中の前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が30〜90質量%であり、
    前記架橋剤(C)は、エポキシ系架橋剤または金属キレート系架橋剤であり、
    前記架橋剤(D)は、イソシアネート系架橋剤であり、
    前記粘着剤組成物中に含まれる前記アクリルポリマー(B)の含有量は、前記アクリルポリマー(A)100質量部に対して、5〜40質量部であることを特徴とする粘着シート
JP2015050017A 2015-03-12 2015-03-12 粘着シート Active JP6545487B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015050017A JP6545487B2 (ja) 2015-03-12 2015-03-12 粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015050017A JP6545487B2 (ja) 2015-03-12 2015-03-12 粘着シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016169303A JP2016169303A (ja) 2016-09-23
JP6545487B2 true JP6545487B2 (ja) 2019-07-17

Family

ID=56982102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015050017A Active JP6545487B2 (ja) 2015-03-12 2015-03-12 粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6545487B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6905579B1 (ja) * 2019-12-27 2021-07-21 株式会社有沢製作所 粘着テープ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010150300A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Toyo Ink Mfg Co Ltd 感圧式接着剤及び該感圧式接着剤の製造方法、並びに該感圧式接着剤を用いた光学部材
JP5540847B2 (ja) * 2010-04-08 2014-07-02 藤倉化成株式会社 アクリル系粘着剤組成物および粘着フィルム
KR101351621B1 (ko) * 2010-12-29 2014-01-15 제일모직주식회사 점착제 조성물 및 이를 이용한 광학 부재
JP6232723B2 (ja) * 2013-03-29 2017-11-22 東洋インキScホールディングス株式会社 粘着剤およびそれを用いた粘着シート
JP6325777B2 (ja) * 2013-06-28 2018-05-16 リンテック株式会社 粘着シートおよび積層体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016169303A (ja) 2016-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102620334B1 (ko) 점착 시트 및 표시체
KR102222199B1 (ko) 점착시트 및 적층체
KR102314962B1 (ko) 점착성 조성물, 점착제 및 점착시트
JP6196781B2 (ja) 粘着性組成物、粘着剤および粘着シート
JP6097589B2 (ja) 粘着性組成物、粘着剤および粘着シート
KR102243211B1 (ko) 점착시트 및 적층체
JP6112892B2 (ja) 粘着性組成物、粘着剤および粘着シート
JP6200065B2 (ja) 粘着剤および粘着シート
JP5789350B1 (ja) 粘着シートおよび積層体
JP6356786B2 (ja) 粘着シートおよび積層体
KR102351941B1 (ko) 점착 시트
JP6374485B2 (ja) 粘着シート
JP6039451B2 (ja) 透明導電膜貼付用粘着剤および粘着シート
KR102427087B1 (ko) 점착제 및 점착 시트
KR20190045855A (ko) 점착 시트 및 표시체
JP6145568B2 (ja) 粘着剤および粘着シート
JP6290466B2 (ja) 粘着シート
JP6545487B2 (ja) 粘着シート
JP2020073704A (ja) 粘着シートおよび積層体
JP6545488B2 (ja) 粘着シート
JP6934443B2 (ja) 粘着剤および粘着シート
JP6325633B2 (ja) 透明導電膜貼付用粘着剤および粘着シート
JP6227744B2 (ja) 透明導電膜貼付用粘着剤および粘着シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6545487

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250