JP6435655B2 - 工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法 - Google Patents
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Description
複数の温度分布を考慮してブロック境界位置の最適位置パターンが決定されることで、環境が変化したとしても、高精度な熱変位量を推定できる。
(1.工作機械の機械構成)
工作機械10の一例としての横型マシニングセンタについて図1を参照して説明する。工作機械10は移動軸として、相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)(本発明の「移動軸」に相当)および鉛直方向の回転軸(B軸)を有する工作機械である。なお、本発明が適用される工作機械10は、以下に説明する工作機械10に限られるものではない。
図2に示すように、工作機械10は、上述した構造体11〜16に加えて、非構造体としての、熱変位量推定装置20、熱変位補正装置30及び制御装置40とを備える。本発明の条件決定方法は、熱変位量推定装置20の条件を決定するものである。
次に、熱変位量推定装置20の構造解析部23(図2に示す)による構造解析の基本について説明する。工作機械10の構造体の一つであるコラム12の熱変位に伴う熱変位補正を行う場合を例に挙げて、コラム12の熱変位量を推定する場合における構造解析の基本について図3を参照して説明する。なお、構造解析部23による構造解析は、コラム12の他に、ベッド11などの他の構造体にも同様に適用できる。
構造解析部23は、構造体モデルの全ての節点の温度を実際の構造体11〜16の対応する位置における温度として構造解析を行うと、非常に多数の演算回数を要し、長時間の演算時間を要する。
次に、熱変位量推定装置20による熱変位量推定方法について、図2及び図4を参照して説明する。熱変位量推定装置20は、図2に示すように、温度センサ21a〜21dと、ブロック温度取得部22と、構造解析部23とを備える。
以下に、構造解析部23による構造解析に用いる行列演算式(式(1))の導出方法について説明する。構造体モデルの剛性方程式は、式(2)により表される。{f}は、各節点の外力ベクトル(要素数Nall)である。[K]は、剛性マトリックス(行数Nall、列数Nall)であって、コラム12の材料定数およびコラム12の形状により得られる既知の値である。{δall}は、各節点の変位ベクトル(要素数Nall)である。allは、全ての節点数を意味する。明細書において用いるベクトルは、すべて列ベクトルを意味する。
本実施形態の条件決定方法は、温度センサ21a〜21dを配置する位置、すなわちブロック温度T1〜T4を検出する位置を決定する。条件決定方法について、図5〜図10を参照して説明する。ここで、条件決定方法は、コンピュータによって構成される条件決定装置によって行われる。つまり、以下の処理は、条件決定装置による処理である。
第一実施形態においては、条件決定装置は、Z軸方向の第一熱変位量と第二熱変位量とに基づいて温度検出位置を決定した。第二実施形態においては、条件決定装置は、X,Y,Z軸方向の第一熱変位量と第二熱変位量とに基づいて温度検出位置を決定する。
本実施形態のように、X,Y,Z軸方向を考慮して温度検出位置を決定することで、演算負荷が高くなるが、より高精度な熱変位量が推定できる。
第一実施形態においては、所定の一状態(所定季節における所定時刻の状態又は平均的な状態に相当)における温度分布を用いて温度検出位置を決定した。第三実施形態においては、複数の状態における温度分布を用いて温度検出位置を決定する。ここで、複数の状態とは、一日における複数の時刻における状態、複数の季節の各々の所定時刻における状態、複数の季節の各々について複数の時刻における状態などに相当する。以下には、朝、昼、夕の3つの状態について考慮する。
上記実施形態においては、ブロックB1〜B4の境界位置が固定した状態において、第一構造解析による第一熱変位量δNo1と第二構造解析による第二熱変位量δNo2との差に基づいて、各ブロックB1〜B4の温度検出位置を決定した。本実施形態においては、各ブロックB1〜B4における温度検出位置を固定した状態において、各ブロックB1〜B4の境界位置を決定する。
本実施形態においては、ブロックB1〜B4の境界位置を変化させると共に、温度検出位置を変化させたときのそれぞれのパターンの第二熱変位量δNo2と、第一熱変位量δNo1との差に基づいて、最適なブロック境界Ly,Lzの位置を決定すると共に、決定されたブロック境界Ly,Lzにより分割されたブロックB1〜B4における最適な温度検出位置を決定する。
Claims (7)
- 工作機械の構造体モデルの熱解析を行うことにより前記構造体モデルの少なくとも1つの温度分布を取得する熱解析工程と、
前記熱解析により取得された前記構造体モデルの温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における第一熱変位量を取得する第一構造解析工程と、
前記構造体モデルを複数のブロックに分割した場合に各々のブロック温度を均一値とし、前記各々のブロック温度を複数の組合せのパターンとした場合に前記構造体モデルの構造解析をそれぞれ行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における各パターンの第二熱変位量を取得する第二構造解析工程と、
対応する節点における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、前記各パターンから前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する最適パターン決定工程と、
1つの前記ブロックに1つの温度検出位置を有するようにした場合において、前記熱解析により得られた前記温度分布の中から、前記最適組合せパターンにおける前記ブロック温度に一致する節点の位置を、前記工作機械の構造体における前記温度検出位置として決定する温度検出位置決定工程と、
を備える、工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。 - 前記第二構造解析工程は、前記各々のブロック温度を複数の組合せのパターンとし、且つ、ブロック境界位置を複数の位置のパターンとした場合に、前記構造体モデルの構造解析をそれぞれ行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における各パターンの第二熱変位量を取得し、
前記最適パターン決定工程は、対応する節点における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、前記ブロック境界位置の最適位置パターン及び前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する、
請求項1に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。 - 前記第二構造解析工程における前記各々のブロック温度は、前記温度分布のうち前記各々のブロック内における最小値と最大値との範囲内であることを条件とする、請求項1又は2に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
- 前記熱解析工程は、複数の状態における複数の温度分布をそれぞれ取得し、
前記第一構造解析工程は、前記複数の温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、各々の温度分布における前記第一熱変位量を取得し、
前記第二構造解析工程は、第一状態における前記各パターンの第二熱変位量を取得すると共に、他の状態における前記各パターンの第二熱変位量を前記複数の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得し、
前記最適パターン決定工程は、各々の状態における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、前記複数の状態における前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する、
請求項1〜3の何れか一項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。 - 前記熱解析工程は、複数の状態における複数の温度分布をそれぞれ取得し、
前記第一構造解析工程は、前記複数の温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、各々の温度分布における前記第一熱変位量を取得し、
前記第二構造解析工程は、第一状態における前記各パターンの第二熱変位量を取得すると共に、他の状態における前記各パターンの第二熱変位量を前記複数の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得し、
前記最適パターン決定工程は、各々の状態における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、前記第一状態における前記ブロック境界位置の最適位置パターンを決定する、
請求項2に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。 - 前記第一構造解析工程及び前記第二構造解析工程は、前記構造体モデルに含まれる複数の節点のうち一部のみの節点における前記第一熱変位量及び前記第二熱変位量を取得する、請求項1〜5の何れか一項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
- 前記工作機械は、少なくとも直交3軸方向の移動軸を備え、
前記第一構造解析工程及び前記第二構造解析工程は、1つの移動軸のみにおける前記第一熱変位量及び前記第二熱変位量をそれぞれ取得し、
前記最適パターン決定工程は、前記1つの移動軸のみにおける前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、対応する最適パターンを決定する、
請求項1〜6の何れか一項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
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