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JP6435655B2 - 工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法 - Google Patents

工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法 Download PDF

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JP6435655B2 JP2014125812A JP2014125812A JP6435655B2 JP 6435655 B2 JP6435655 B2 JP 6435655B2 JP 2014125812 A JP2014125812 A JP 2014125812A JP 2014125812 A JP2014125812 A JP 2014125812A JP 6435655 B2 JP6435655 B2 JP 6435655B2
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Description

本発明は、工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法に関するものである。
特許文献1には、工作機械の構造体モデルを複数のブロックに分割して、各々のブロック温度を均一値として構造解析を行うことにより、構造体モデルの熱変位量を推定することが記載されている。つまり、同一のブロック内に含まれる節点における温度が、同一値となる。そして、各節点の熱変位量ベクトルは、{δ}=[K]−1[F]{T}で表される。ここで、{δ}は各節点の熱変位量ベクトルであり、[K]は構造体モデルの剛性マトリックスであり、[F]は各節点の力係数マトリックスであり、{T}は各ブロックの温度ベクトルである。なお、本明細書において用いるベクトルは、すべて列ベクトルを意味する。
各ブロックの温度ベクトル{T}の要素数はブロック数に応じたものであり、各節点数に比べて大幅に少ない。そのため、各節点の熱変位量ベクトル{δ}の演算量が、大幅に低減する。従って、各節点の熱変位量ベクトル{δ}の演算速度の高速化を図ることができる。その結果、当該演算を加工中にリアルタイムに行いながら、リアルタイムな熱変位補正が可能となる。
国際公開第2012/157687号
ここで、各ブロック温度は、ブロック内に配置される温度センサにより取得される。上記演算においては、同一ブロック内に含まれる節点における温度は、実際には異なる温度であるが、演算の高速化のため均一値としている。つまり、温度センサが配置される節点と温度センサから離れた節点とを均一温度として構造解析が行われる。従って、温度センサから離れた節点においては、実際の温度と構造解析に用いる温度とのずれが大きくなる。温度のずれが大きいほど、実際の熱変位量と推定される熱変位量とのずれが大きくなる。
多数の温度センサを配置して、分割するブロック数を多くすることにより、同一ブロック内における温度のずれが小さくなる。その結果、高精度な熱変位量が推定できる。しかし、温度センサの数が多くなればなるほど、高コストとなる。
本発明は、分割するブロックの数を少なくしつつ、高精度な熱変位量が推定できる、工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法を提供することを目的とする。
(請求項1)第一発明に係る工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法は、工作機械の構造体モデルの熱解析を行うことにより前記構造体モデルの少なくとも1つの温度分布を取得する熱解析工程と、前記熱解析により取得された前記構造体モデルの温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における第一熱変位量を取得する第一構造解析工程と、前記構造体モデルを複数のブロックに分割した場合に各々のブロック温度を均一値とし、前記各々のブロック温度を複数の組合せのパターンとした場合に前記構造体モデルの構造解析をそれぞれ行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における各パターンの第二熱変位量を取得する第二構造解析工程と、対応する節点における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、前記各パターンから前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する最適パターン決定工程と、1つの前記ブロックに1つの温度検出位置を有するようにした場合において、前記熱解析により得られた前記温度分布の中から、前記最適組合せパターンにおける前記ブロック温度に一致する節点の位置を、前記工作機械の構造体における前記温度検出位置として決定する温度検出位置決定工程とを備える。
第一熱変位量は、熱解析により取得された構造体モデルの温度分布に基づいて構造体モデルの構造解析を行っているため、実際の構造体の熱変位量にほぼ等しい。一方、第二熱変位量は、構造体モデルを複数のブロックに分割した場合に各々のブロック温度を均一値とするため、実際の構造体の熱変位量からずれた値となる。
最適パターン決定工程にて、第一熱変位量と第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、ブロック温度の最適組合せパターンが決定される。つまり、当該差が小さくなるようなブロック温度の組合せパターンが最適組合せパターンとされる。ブロック温度の最適組合せパターンが決定された後には、当該最適組合せパターンに対応する温度検出位置を決定する。温度検出位置の決定に際しては、熱解析による温度分布を用いる。従って、得られた温度検出位置に温度センサを配置することで、高精度な熱変位量の推定が可能となる。
請求項2また、前記第二構造解析工程は、前記各々のブロック温度を複数の組合せのパターンとし、且つ、ブロック境界位置を複数の位置のパターンとした場合に、前記構造体モデルの構造解析をそれぞれ行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における各パターンの第二熱変位量を取得し、前記最適パターン決定工程は、対応する節点における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、前記ブロック境界位置の最適位置パターン及び前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定するとよい。
最適パターン決定工程にて、第一熱変位量と第二熱変位量との差が小さくなるようなブロック境界位置の最適位置パターン及びブロック温度の最適組合せパターンが決定される。つまり、当該差が小さくなるようなブロック境界位置のパターン及びブロック温度の組合せパターンが最適パターンとされる。ブロック温度の最適組合せパターンが決定された後には、当該最適組合せパターンに対応する温度検出位置を決定する。温度検出位置の決定に際しては、熱解析による温度分布を用いる。従って、得られた温度検出位置に温度センサを配置すると共に、構造解析において分割するブロック境界位置を最適位置パターンとすることで、高精度な熱変位量の推定が可能となる。
請求項3)また、前記第二構造解析工程における前記各々のブロック温度は、前記温度分布のうち前記各々のブロック内における最小値と最大値との範囲内であることを条件とするようにしてもよい。ブロック内に配置された温度センサによる検出温度は、熱解析による温度分布のうち当該ブロック内の温度の中から選択される温度となる。そこで、上記条件を与えることで、第二構造解析に要する演算負荷が低減する。
請求項4)また、前記熱解析工程は、複数の状態における複数の温度分布をそれぞれ取得し、前記第一構造解析工程は、前記複数の温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、各々の温度分布における前記第一熱変位量を取得し、前記第二構造解析工程は、第一状態における前記各パターンの第二熱変位量を取得すると共に、他の状態における前記各パターンの第二熱変位量を前記複数の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得し、前記最適パターン決定工程は、各々の状態における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、前記複数の状態における前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定するようにしてもよい。
工作機械の構造体の温度分布は、時間帯によって異なるし、季節や設置環境によって異なる。そこで、複数の温度分布を考慮してブロック温度の最適組合せパターンが決定されることで、環境が変化したとしても、高精度な熱変位量を推定できる。
請求項5)また、前記熱解析工程は、複数の状態における複数の温度分布をそれぞれ取得し、前記第一構造解析工程は、前記複数の温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、各々の温度分布における前記第一熱変位量を取得し、前記第二構造解析工程は、第一状態における前記各パターンの第二熱変位量を取得すると共に、他の状態における前記各パターンの第二熱変位量を前記複数の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得し、前記最適パターン決定工程は、各々の状態における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、前記第一状態における前記ブロック境界位置の最適位置パターンを決定するようにしてもよい。
複数の温度分布を考慮してブロック境界位置の最適位置パターンが決定されることで、環境が変化したとしても、高精度な熱変位量を推定できる。
請求項6)また、前記第一構造解析工程及び前記第二構造解析工程は、前記構造体モデルに含まれる複数の節点のうち一部のみの節点における前記第一熱変位量及び前記第二熱変位量を取得するようにしてもよい。一部のみの節点について変位量の比較が行われるため、最適パターン決定工程における演算負荷が低くなる。
請求項7)また、前記工作機械は、少なくとも直交3軸方向の移動軸を備え、前記第一構造解析工程及び前記第二構造解析工程は、1つの移動軸のみにおける前記第一熱変位量及び前記第二熱変位量をそれぞれ取得し、前記最適パターン決定工程は、前記1つの移動軸のみにおける前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、対応する最適パターンを決定するようにしてもよい。
直交3軸方向の移動軸において、加工精度への影響度は、それぞれ異なる。そこで、特に加工精度に影響の大きな移動軸のみを考慮して最適パターンを決定することで、演算負荷を低く抑えつつ、加工精度に対して高い効果を得ることができる。
本実施形態の工作機械の機械構成を示す図である。 本実施形態の工作機械の非構造体の構成を示すブロック図である。 コラムの構造体モデルを示す斜視図である。 コラムの構造体モデルにおいてブロック及びブロック境界位置を示す図である。 第一実施形態における条件決定装置による条件(温度検出位置)の決定方法のフローチャートである。 図5のS2にて取得される第一熱変位量である。 図5のS3にて生成されるブロック温度テーブルである。 図5のS4にて生成されるブロック温度パターンである。 図5のS5にて取得される各パターンの第二熱変位量である。 図5のS7にて決定される温度検出位置を示すコラムの図である。 第二実施形態において取得される第一熱変位量である。 第二実施形態において取得される各パターンの第二熱変位量である。 第三実施形態における条件決定装置による条件(温度検出位置)の決定方法のフローチャートである。 図13のS12にて取得される第一熱変位量である。 図13のS13にて生成されるブロック温度テーブルである。 図13のS14にて生成される、朝のブロック温度パターンである。 図13のS14にて生成される、昼のブロック温度パターンである。 図13のS14にて生成される、夕のブロック温度パターンである。 図13のS15にて生成される、朝の各パターンの第二熱変位量である。 図13のS15にて生成される、昼の各パターンの第二熱変位量である。 図13のS15にて生成される、夕の各パターンの第二熱変位量である。 第四実施形態において決定されるコラムの構造体モデルにおけるブロック境界位置を示す図である。 第四実施形態における条件決定装置による条件(ブロック境界位置)の決定方法のフローチャートである。 第五実施形態における条件決定装置による条件(温度検出位置及びブロック境界位置)の決定方法のフローチャートである。
<第一実施形態>
(1.工作機械の機械構成)
工作機械10の一例としての横型マシニングセンタについて図1を参照して説明する。工作機械10は移動軸として、相互に直交する3つの直進軸(X,Y,Z軸)(本発明の「移動軸」に相当)および鉛直方向の回転軸(B軸)を有する工作機械である。なお、本発明が適用される工作機械10は、以下に説明する工作機械10に限られるものではない。
図1に示すように、工作機械10の機械本体は、構造体としての、ベッド11、コラム12、サドル13、主軸14、スライドテーブル15及びターンテーブル16を備える。ベッド11は、ほぼ矩形状からなり、床上に配置される。ベッド11上には、コラム12が、X軸方向(図1の紙面前後方向)に移動可能に設けられる。コラム12の側面には、サドル13が、Y軸方向(図1の紙面上下方向)に移動可能に設けられる。サドル13には、主軸14が、Z軸方向に平行な軸回りに回転可能に設けられる。主軸14の先端には、回転工具19が取り付けられる。また、ベッド11上には、スライドテーブル15がZ軸方向に移動可能に設けられる。スライドテーブル15上には、ターンテーブル16がY軸回り(B軸)に回転可能に設けられる。ターンテーブル16には、被加工物Wが治具を介して固定している。
(2.工作機械の非構造体の構成の概要)
図2に示すように、工作機械10は、上述した構造体11〜16に加えて、非構造体としての、熱変位量推定装置20、熱変位補正装置30及び制御装置40とを備える。本発明の条件決定方法は、熱変位量推定装置20の条件を決定するものである。
制御装置40は、移動体としての構造体12〜16を駆動するためのアクチュエータ(図示せず)を制御して、回転工具19による被加工物Wの加工を行う。詳細には、制御装置40は、移動する構造体12〜16に対する位置指令値に基づいて、各アクチュエータを制御する。
熱変位量推定装置20は、構造体11〜16の所定位置に配置された複数の温度センサ21a〜21dの各々により検出される検出温度T1〜T4に基づいて、リアルタイムに構造体モデルの構造解析を行うことにより、各構造体11〜16の所定位置における熱変位量を推定する。
例えば、熱変位量推定装置20は、コラム12に配置された複数の温度センサ21a〜21d(図1に示す)による検出温度T1〜T4に基づいてコラム12の構造体モデルの構造解析を行うことにより、加工点熱変位に寄与するコラム12のサドル13との摺動面(図1の左側面)の複数位置における熱変位量を推定する。なお、複数の温度センサ21a〜21dは、コラム12のみに限らず、工作機械10の各構造体11〜16の所定位置に配置されるようにしてもよい。なお、熱変位量推定装置20の詳細は、後述する。
熱変位補正装置30は、工作機械10の各構造体11〜16の熱変位に伴って生じる被加工物Wと回転工具19との相対位置のずれを解消するために、移動体としての構造体12〜16の位置指令値に対する補正を行う。
具体的には、図2に示すように、熱変位補正装置30は、補正値演算部31と、補正部32とを備える。補正値演算部31は、熱変位量推定装置20により得られた熱変位量に基づいて、リアルタイムに、移動体としての構造体12〜16に対する位置指令値の補正値を演算する。補正部32は、補正値演算部31により得られた補正値に基づいて、制御装置40による位置指令値を補正する。
(3.構造解析の基本説明)
次に、熱変位量推定装置20の構造解析部23(図2に示す)による構造解析の基本について説明する。工作機械10の構造体の一つであるコラム12の熱変位に伴う熱変位補正を行う場合を例に挙げて、コラム12の熱変位量を推定する場合における構造解析の基本について図3を参照して説明する。なお、構造解析部23による構造解析は、コラム12の他に、ベッド11などの他の構造体にも同様に適用できる。
構造解析部23は、構造体モデルを用いて、有限要素法による構造解析を行う。図3において、太線L1は、コラム12の形状線であり、細線L2は、有限要素法による構造解析における要素Sの境界線分である。各細線L2の端点が節点Po1,Po2,Po3,・・・となる。図3においては、各要素Sは、四面体一次要素としている。なお、各要素Sは、四面体一次要素に限られることなく、四面体二次要素、六面体一次要素、六面体二次要素などを適用できる。
つまり、構造解析部23は、図3の各要素Sに基づいて、コラム12の構造体モデルについてリアルタイムに有限要素法による構造解析を行い、加工点熱変位に寄与するコラム12の構造体モデルの一部の節点Po1,Po2,Po3における熱変位量を推定する。ここで、コラム12の構造体モデルについて有限要素法による構造解析における解析条件として、全ての節点の温度が必要である。
(4.構造解析のブロック化及びブロック温度の説明)
構造解析部23は、構造体モデルの全ての節点の温度を実際の構造体11〜16の対応する位置における温度として構造解析を行うと、非常に多数の演算回数を要し、長時間の演算時間を要する。
そこで、構造解析部23は、構造体モデルを複数のブロックに分割して、複数のブロックの各々のブロック温度が均一値であるとして、構造解析を行う。従って、構造解析部23が構造解析に用いる各節点の温度は、実際の構造体11〜16の各部位の温度とは異なる値となるが、ブロック温度を均一値とすることにより、構造解析部23による構造解析の演算量が大幅に低減し、高速な演算が可能となる。
コラム12の構造体モデルを分割した複数のブロックB1〜B4について、図4を参照して説明する。図4に示すように、コラム12の構造体モデルは、Y方向ブロック境界Ly及びZ方向ブロック境界Lzにより分割される。つまり、コラム12の構造体モデルは、複数のブロックB1〜B4に分割される。実際には、コラム12の構造体モデルは、X軸方向についても複数のブロックに分割されるが、図4においては、簡易的に示すため、Y−Z平面のみにおいて分割するものとする。
複数のブロックB1〜B4の各々の内部には、各々の温度センサ21a〜21dが配置される。つまり、ブロックB1〜B4の数は、温度センサ21a〜21dの数と一致する。複数のブロックB1〜B4の各々のブロック温度T1〜T4は、均一値であって、複数の温度センサ21a〜21dの各々による検出温度T1〜T4である。従って、ブロックB1〜B4の各々に含まれる節点の温度は、対応するブロック温度T1〜T4とされる。例えば、ブロックB1に含まれる全ての節点の温度は、ブロックB1の内部に配置される温度センサ21aによる検出温度T1となる。
ここで、温度センサ21a〜21dによる検出温度T1〜T4は、温度センサ21a〜21dが配置される位置によって異なる値となる。従って、構造解析に用いるブロック温度T1〜T4は、温度センサ21a〜21dの位置によって異なる値となる。ブロック温度T1〜T4は、解析精度に影響を及ぼす。そこで、以下に説明する条件決定方法によって、高精度な熱変位量を推定できる温度センサ21a〜21dの位置を決定する。
(5.熱変位量推定装置20の詳細説明)
次に、熱変位量推定装置20による熱変位量推定方法について、図2及び図4を参照して説明する。熱変位量推定装置20は、図2に示すように、温度センサ21a〜21dと、ブロック温度取得部22と、構造解析部23とを備える。
温度センサ21a〜21dは、図1に示すように、コラム12の内部に配置される。図4に示すように、各々の温度センサ21a〜21dは、ブロックB1〜B4の内部に配置される。ブロック温度取得部22は、ブロック温度T1〜T4を、対応する温度センサ21a〜21dの検出温度として取得する。
構造解析部23は、複数のブロックB1〜B4の各々におけるブロック温度T1〜T4に基づいて、コラム12の構造体モデルの構造解析を行う。本実施形態においては、構造解析部23は、コラム12の構造体モデルについて有限要素法による構造解析を行い、コラム12におけるサドル13の摺動面のうち、所定の節点Po1,Po2,Po3の熱変位量を推定する。構造解析の条件として、材料定数、各節点における温度、構造上の拘束条件、支持構造におけるばね要素等が必要となる。ここで、構造解析の条件のうち各節点における温度のみ変化するものであって、他の条件は既知である。そして、各節点における温度情報は、ブロック温度取得部22により取得されたブロック温度T1〜T4を用いる。
構造解析部23による構造解析は、式(1)のような行列演算式により表される。式(1)の演算回数は、Npart1×2×Nblock回となる。ここで、以下の式において、行数および列数、もしくは要素数を示す表記としている。
Figure 0006435655
ここで、{δpart1}は、節点Po1,Po2,Po3の熱変位量ベクトル(要素数Npart1)である。[P1part1]は、節点Po1,Po2,Po3に関係する係数マトリックス(行数Npart1、列数Nblock)である。{Tblock}は、各ブロックB1〜B4の温度ベクトル(要素数Nblock)である。つまり、{Tblock}は、ブロック温度T1〜T4を列ベクトルとして表示したものに相当する。
つまり、構造解析部23は、予め記憶する係数マトリックス[P1part1]、ブロック温度取得部22により取得されたブロック温度T1〜T4を用いて、式(1)に従って節点Po1,Po2,Po3の熱変位量を得る。
(6.構造解析式の導出方法)
以下に、構造解析部23による構造解析に用いる行列演算式(式(1))の導出方法について説明する。構造体モデルの剛性方程式は、式(2)により表される。{f}は、各節点の外力ベクトル(要素数Nall)である。[K]は、剛性マトリックス(行数Nall、列数Nall)であって、コラム12の材料定数およびコラム12の形状により得られる既知の値である。{δall}は、各節点の変位ベクトル(要素数Nall)である。allは、全ての節点数を意味する。明細書において用いるベクトルは、すべて列ベクトルを意味する。
Figure 0006435655
また、節点の温度に応じた節点力の関係式は、式(3)により表される。[F]は、節点力係数マトリックス(行数Nall、列数Nall)であって、コラム12の材料定数およびコラム12の形状により得られる既知の値である。{Tall}は、各節点の温度ベクトル(要素数Nall)である。
Figure 0006435655
式(2)(3)の左辺が共通するため、各節点の熱変位量ベクトル{δall}は式(4)のように表される。つまり、式(4)における各節点の熱変位量ベクトル{δall}は、各節点の熱変位量に相当する。ここで、後の説明の容易化のため、式(5)のように、剛性マトリックス[K]の逆行列と節点力係数マトリックス[F]の乗算行列は[P]と表す。
Figure 0006435655
Figure 0006435655
式(5)に基づいて全ての節点の熱変位量ベクトル{δall}、すなわち全ての節点の熱変位量を演算するためには、非常に多数の演算回数を要し、長時間の演算時間を要する。しかし、本実施形態においては、コラム12の構造体モデルを複数に分割したブロックB1〜B4の各々における節点の温度は、均一値である。つまり、温度の種類は、ブロックB1〜B4の総数と同数となる。そうすると、上述した式(5)は、以下のように、式(6)のように表される。
Figure 0006435655
式(6)の演算回数は、上述した式(5)の演算回数に比べると大幅に少なくできるが、以下のようにすることで、さらに少なくなる。熱変位量ベクトル{δall}は、コラム12の構造体モデルの全ての節点における熱変位量を示している。しかし、熱変位補正装置30による補正を行うためには、コラム12全体の熱変位量は必要ではなく、コラム12のうちサドル13が摺動する部位だけで十分である。そこで、式(6)における熱変位量ベクトル{δall}を、コラム12の一部の節点Po1,Po2,Po3における熱変位量ベクトル{δpart1}と、それ以外の部位の節点における熱変位量ベクトル{δpart2}とに分けて表すと、式(7)のようになる。
Figure 0006435655
式(7)のうち、コラム12の構造体モデルの節点Po1,Po2,Po3における熱変位量ベクトル{δpart1}のみを抽出すると、上述した式(1)のように表すことができる。
(7.条件決定方法)
本実施形態の条件決定方法は、温度センサ21a〜21dを配置する位置、すなわちブロック温度T1〜T4を検出する位置を決定する。条件決定方法について、図5〜図10を参照して説明する。ここで、条件決定方法は、コンピュータによって構成される条件決定装置によって行われる。つまり、以下の処理は、条件決定装置による処理である。
図5に示すように、条件決定装置は、コラム12の構造体モデルについて、熱解析を行う(図5のS1:熱解析工程)。熱解析は、構造体モデル、構造体の熱伝達条件、構造体に付与される外的付与熱条件、拘束条件等に基づいて行われる。熱伝達条件は、例えば構造体の材料に応じたものである。外的付与熱条件は、例えば、構造体の環境温度、外部の構造体(例えば主軸14など)から受ける熱などである。拘束条件は、熱変位が規制される条件などである。
条件決定装置は、熱解析によって、コラム12の構造体モデルの温度分布を取得する。本実施形態においては、条件決定装置は、例えば、一日における平均的な環境温度変化を条件とした場合における構造体モデルの温度分布を取得する。なお、条件決定装置が複数の温度分布を取得する場合については、別の実施形態にて説明する。
続いて、条件決定装置は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて構造体モデルの第一構造解析を行う(図5のS2:第一構造解析工程)。その結果、条件決定装置は、図6に示すように、構造体モデルの少なくとも一部の節点Po1,Po2,Po3(図3及び図4に示す)における第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3を取得する。
本実施形態においては、条件決定装置が取得する第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3は、Z軸方向の熱変位量のみを取得するものとする。添え字No1は、第一熱変位量であることに対応し、添え字Z1,Z2,Z3は、節点Po1,Po2,Po3に対応する。第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3は、熱解析に用いた条件のときにおける実際のコラム12の節点Po1,Po2,Po3の熱変位量に一致する。
条件決定装置は、第一熱解析工程と並列に、以下の処理を行う。条件決定装置は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて、図7に示すような、ブロックB1〜B4に関するブロック温度テーブルを生成する(図5のS3:ブロック温度テーブル生成工程)。
図7に示すように、ブロック温度テーブルは、ブロックB1〜B4の各々について、節点温度の最小値TaB1,1、TaB2,1、TaB3,1、TaB4,1から最大値TaB1,n1、TaB2,n2、TaB3,n3、TaB4,n4の順に並べて配置される。節点温度の添え字B1〜B4は、ブロックB1〜B4に対応し、添え字n1,n2,n3,n4は、ブロックB1〜B4の各々における節点温度の種類の数に対応する。つまり、n1,n2,n3,n4は、ブロックB1〜B4の各々の節点数以下の数となる。
続いて、条件決定装置は、ブロック温度テーブルに基づいて、各々のブロック温度を複数の組合せパターンとした場合のブロック温度パターンCを生成する(図5のS4:ブロック温度パターン生成工程)。ブロック温度パターンC1〜Cjの各々は、図8に示すように、ブロックB1〜B4の各々のブロック温度TaB1,1〜TaB1,n1、TaB2,1〜TaB2,n2、TaB3,1〜TaB3,n3、TaB4,1〜TaB4,n4を含む。例えば、パターンC1は、TaB1,1、TaB2,1、TaB3,1、TaB4,1を含むパターンである。つまり、パターンCの数は、「n1×n2×n3×n4」となる。
続いて、条件決定装置は、ブロック温度パターンCの各々について、コラム12の構造体モデルの第二構造解析をそれぞれ行う(図5のS5:第二構造解析工程)。その結果、条件決定装置は、図9に示すように、構造体モデルの少なくとも一部の節点Po1,Po2,Po3(図3及び図4に示す)における第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjを取得する。
本実施形態においては、条件決定装置が取得する第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjは、Z軸方向の熱変位量のみを取得するものとする。添え字No2は、第二熱変位量であることに対応し、添え字Z1,Z2,Z3は、節点Po1,Po2,Po3に対応し、添え字C1〜Cjは、ブロック温度パターンCに対応する。
ここで、条件決定装置における第二構造解析は、構造解析部23にて式(1)に従って行われる構造解析である。ブロック数が4つであり、節点数が3つであるため、式(1)における係数マトリックス[P1part1]は、式(8)のように表される。
Figure 0006435655
そうすると、パターンC1における第二熱変位量δNo2,Z1,C1、δNo2,Z2,C1、δNo2,Z3,C1は、式(9)のように表される。また、パターンCjにおける第二熱変位量δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,Cjは、式(10)のように表される。
Figure 0006435655
Figure 0006435655
続いて、条件決定装置は、対応する節点Po1,Po2,Po3における第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3と各パターンCの第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjとのそれぞれの差に基づいて、各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する(図5のS6:最適パターン決定工程)。つまり、条件決定装置は、パターンC1〜Cjの中から1つのパターンを選択する。
各々のブロック温度の最適組合せパターンは、式(11)に示す評価関数Φ1が最小となる組合せパターンとなる。つまり、パターンC1〜Cjの各々についての第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjをそれぞれ式(11)に代入した場合に、評価関数Φ1が最小となるパターンCが、最適組合せパターンとなる。ここで、式(11)において、添え字Z(m)は、Z1,Z2,Z3に対応し、添え字Cは、パターンC1〜Cjの何れかに対応する。
Figure 0006435655
続いて、条件決定装置は、各々のブロック温度の最適組合せパターンと熱解析により取得された構造体モデルの温度分布とに基づいて、工作機械の構造体(コラム12)における温度検出位置、すなわち温度センサ21a〜21dの配置位置を決定する(図5のS7:温度検出位置決定工程)。
例えば、最適パターン決定工程において、パターンC2がブロック温度の最適組合せパターンと決定された場合には、図8に示すように、ブロックB1〜B4の各々の最適なブロック温度は、TaB1,2、TaB2,1、TaB3,1、TaB4,1となる。
ブロックB1における温度検出位置の決定について説明する。条件決定装置は、熱解析により得られたブロックB1内の温度分布の中から、最適なブロック温度TaB1,2に一致する節点を抽出する。抽出された節点の位置が、温度検出位置、すなわち温度センサ21aが配置される位置となる。ブロックB2〜B4における温度検出位置の決定も、同様である。
図10は、パターンC2に対応する節点の位置に温度センサ21a(C2)、21b(C2)、21c(C2)、21d(C2)を配置した状態を示す。温度センサ21a〜21dが図10に示す位置に配置され、図2に示すブロック温度取得部22が各ブロック温度T1〜T4を取得し、構造解析部23がブロック温度T1〜T4に基づいて構造解析を行う。
ここで、第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて構造体モデルの第一構造解析を行っているため、実際のコラム12の熱変位量にほぼ等しい。一方、第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjは、コラム12の構造体モデルを複数のブロックB1〜B4に分割した場合に各々のブロック温度TaB1,1〜TaB1,n1、TaB2,1〜TaB2,n2、TaB3,1〜TaB3,n3、TaB4,1〜TaB4,n4を均一値とするため、実際の構造体の熱変位量からずれた値となる。
しかし、最適パターン決定工程にて、第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3と第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjとの差に基づいて、ブロック温度の最適組合せパターンが決定される。第一熱変位量δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3と第二熱変位量δNo2,Z1,C1〜δNo2,Z1,Cj、δNo2,Z2,C1〜δNo2,Z2,Cj、δNo2,Z3,C1〜δNo2,Z3,Cjとの差が小さいほど最適であると言える。つまり、当該差が小さくなるようなブロック温度の組合せパターンが最適組合せパターンとされる。ブロック温度の最適組合せパターンが決定された後には、当該最適組合せパターンに対応する温度検出位置を決定する。温度検出位置の決定に際しては、熱解析による温度分布を用いる。従って、得られた温度検出位置に温度センサ21a(C2)、21b(C2)、21c(C2)、21d(C2)を配置することで、高精度な熱変位量の推定が可能となる。
また、第二構造解析工程における各々のブロック温度TaB1,1〜TaB1,n1、TaB2,1〜TaB2,n2、TaB3,1〜TaB3,n3、TaB4,1〜TaB4,n4は、図7に示すブロック温度テーブルを用いる。つまり、各々のブロック温度TaB1,1〜TaB1,n1、TaB2,1〜TaB2,n2、TaB3,1〜TaB3,n3、TaB4,1〜TaB4,n4は、熱解析により得られる温度分布のうち各々のブロックB1〜B4内における最小値と最大値との範囲内であることを条件とする。ブロックB1〜B4内に配置された温度センサ21a〜21dによる検出温度T1〜T4は、熱解析による温度分布のうち当該ブロックB1〜B4内の温度の中から選択される温度となる。そこで、上記条件を与えることで、第二構造解析に要する演算負荷が低減する。
また、条件決定装置における第一構造解析工程及び第二構造解析工程は、コラム12の構造体モデルに含まれる複数の節点のうち一部のみの節点Po1,Po2,Po3における第一熱変位量及び第二熱変位量を取得する。一部のみの節点Po1,Po2,Po3について変位量の比較が行われるため、最適パターン決定工程における演算負荷が低くなる。
また、工作機械は、直交3軸方向の移動軸を備える。しかし、構造解析部23による構造解析、並びに、条件決定装置における第一構造解析及び第二構造解析は、1つの移動軸(Z軸)のみにおける熱変位量、第一熱変位量及び第二熱変位量をそれぞれ取得する。そして、1つの移動軸(Z軸)のみにおける第一熱変位量と各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、対応する最適パターンが決定される。
ここで、直交3軸方向の移動軸において、加工精度への影響度は、それぞれ異なる。そこで、特に加工精度に影響の大きな移動軸(Z軸)のみを考慮して最適パターンを決定することで、演算負荷を低く抑えつつ、加工精度に対して高い効果を得ることができる。
<第二実施形態>
第一実施形態においては、条件決定装置は、Z軸方向の第一熱変位量と第二熱変位量とに基づいて温度検出位置を決定した。第二実施形態においては、条件決定装置は、X,Y,Z軸方向の第一熱変位量と第二熱変位量とに基づいて温度検出位置を決定する。
条件決定装置は、図5のS1における熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて構造体モデルの第一構造解析を行う(図5のS2:第一構造解析工程)。その結果、条件決定装置は、図11に示すように、構造体モデルの一部の節点Po1,Po2,Po3(図3及び図4に示す)における第一熱変位量δNo1,X1、δNo1,X2、δNo1,X3、δNo1,Y1、δNo1,Y2、δNo1,Y3、δNo1,Z1、δNo1,Z2、δNo1,Z3を取得する。
添え字X1,X2,X3は、節点Po1,Po2,Po3のX軸方向に対応する。添え字Y1,Y2,Y3は、節点Po1,Po2,Po3のY軸方向に対応する。添え字Z1,Z2,Z3は、節点Po1,Po2,Po3のZ軸方向に対応する。
そして、条件決定装置が図5のS5における第二構造解析を行うことで、図12に示すように、構造体モデルの一部の節点Po1,Po2,Po3における第二熱変位量δNo2を取得する(図5のS5:第二構造解析工程)。
条件決定装置は、対応する節点Po1,Po2,Po3における第一熱変位量δNo1(図11に示す)と各パターンCの第二熱変位量δNo2(図12に示す)とのそれぞれの差に基づいて、各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する(図5のS6:最適パターン決定工程)。つまり、条件決定装置は、図12に示すパターンC1〜Cjの中から1つのパターンを選択する。
各々のブロック温度の最適組合せパターンは、式(12)に示す評価関数Φ2が最小となる組合せパターンとなる。つまり、パターンC1〜Cjの各々についての第二熱変位量δNo2をそれぞれ式(12)に代入した場合に、評価関数Φ2が最小となるパターンCが、最適組合せパターンとなる。
Figure 0006435655
続いて、条件決定装置は、各々のブロック温度の最適組合せパターンと熱解析により取得された構造体モデルの温度分布とに基づいて、工作機械の構造体(コラム12)における温度検出位置を決定する(図5のS7:温度検出位置決定工程)。
本実施形態のように、X,Y,Z軸方向を考慮して温度検出位置を決定することで、演算負荷が高くなるが、より高精度な熱変位量が推定できる。
<第三実施形態>
第一実施形態においては、所定の一状態(所定季節における所定時刻の状態又は平均的な状態に相当)における温度分布を用いて温度検出位置を決定した。第三実施形態においては、複数の状態における温度分布を用いて温度検出位置を決定する。ここで、複数の状態とは、一日における複数の時刻における状態、複数の季節の各々の所定時刻における状態、複数の季節の各々について複数の時刻における状態などに相当する。以下には、朝、昼、夕の3つの状態について考慮する。
本実施形態における条件決定装置の処理について、図13〜図17Cを参照して説明する。図13に示すように、条件決定装置は、コラム12の構造体モデルについて、朝、昼、夕の3つの状態のそれぞれの熱解析を行う(図13のS11:熱解析工程)。つまり、時間帯によって、構造体に付与される外的付与熱条件が異なる。従って、条件決定装置は、熱解析によって、コラム12の構造体モデルの3つの状態の温度分布を取得する。
続いて、条件決定装置は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの3つの温度部分布の各々に基づいて、構造体モデルの第一構造解析を行う(図13のS12:第一構造解析工程)。その結果、条件決定装置は、図14に示すように、朝、昼、夕の3つの状態の各々について、構造体モデルの少なくとも一部の節点Po1,Po2,Po3(図3及び図4に示す)における第一熱変位量δNo1,Z1,D1、δNo1,Z2,D1、δNo1,Z3,D1、δNo1,Z1,D2、δNo1,Z2,D2、δNo1,Z3,D2、δNo1,Z1,D3、δNo1,Z2,D3、δNo1,Z3,D3を取得する。添え字D1,D2,D3は、朝、昼、夕に対応する。
条件決定装置は、第一熱解析工程と並列に、以下の処理を行う。条件決定装置は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて、図15に示すような、朝、昼、夕の3つの状態の各々について、ブロックB1〜B4に関するブロック温度テーブルを生成する(図13のS13:ブロック温度テーブル生成工程)。
ここで、図15に示すように、ブロック温度テーブルの昼、夕の節点温度は、朝の節点温度を基準としたときに、朝の節点に対応する昼、夕の節点における温度として生成される。つまり、図15において、同列に記載される節点温度は、同一節点における朝、昼、夕の温度である。
図15のブロックB1の節点温度の第一列及び第二列に示すように、朝の節点温度がTaB1,1,D1、となる節点が複数存在する場合であって、当該節点の昼及び夕の温度が異なる場合がある。このような場合には、それぞれを別の種類と考え、朝の節点温度の一方をTaB1,1,D1,case1とし、朝の節点温度の他方をTaB1,1,D1,case2とする。
続いて、条件決定装置は、ブロック温度テーブルに基づいて、各々のブロック温度を複数の組合せパターンとした場合のブロック温度パターンCを生成する(図13のS14:ブロック温度パターン生成工程)。つまり、朝に関するブロック温度パターンC1D1〜CjD1は、図16Aに示すようになる。昼、夕に関するブロック温度パターンは、C1D2〜CjD2及びC1D3〜CjD3は、図16B及び図16Cに示すようになる。
ここで、同一パターンCにおける朝、昼、夕の各ブロック温度は、各ブロック内の同一節点の温度である。例え番号(Cに続く数字が同一の場合を意味する)ば、パターンC1D1におけるブロックB1の温度が、節点Xの朝の温度であるとした場合に、パターンC1D2におけるブロックB1の温度は、節点Xの昼の温度であり、且つ、パターンC1D3におけるブロックB1の温度は、節点Xの夕の温度である。
続いて、条件決定装置は、朝、昼、夕の3つの状態の各々におけるブロック温度パターンCの各々について、コラム12の構造体モデルの第二構造解析をそれぞれ行う(図13のS15:第二構造解析工程)。その結果、条件決定装置は、図17A、図17B、図17Cに示すように、構造体モデルの少なくとも一部の節点Po1,Po2,Po3(図3及び図4に示す)における第二熱変位量δNo2を取得する。
つまり、条件決定装置は、第二構造解析によって、第一状態としての朝における各パターンC1D1〜CjD1の第二熱変位量δNo2を取得すると共に、他の状態としての昼、夕における各パターンC1D2〜CjD2、C1D3〜CjD3の第二熱変位量δNo2を3つの状態の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得する。
続いて、条件決定装置は、朝、昼、夕の3つの状態について、対応する節点Po1,Po2,Po3における第一熱変位量δNo1と各パターンCの第二熱変位量δNo2とのそれぞれの差に基づいて、各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する(図13のS16:最適パターン決定工程)。つまり、条件決定装置は、パターンC1〜Cjの中から1つのパターンを選択する。各々のブロック温度の最適組合せパターンは、式(13)に示す評価関数Φ3が最小となる組合せパターンとなる。ここで、式(13)において、添え字D(q)は、D1,D2,D3に対応する。
Figure 0006435655
例えば、最適組合せパターンは、C2であるとする。つまり、朝における各々のブロック温度の最適組合せパターンは、図16Aに示すC2D1となる。昼における各々のブロック温度の最適組合せパターンは、図16Bに示すC2D2となる。夕における各々のブロック温度の最適組合せパターンは、図16Cに示すC2D3となる。
続いて、条件決定装置は、各々のブロック温度の最適組合せパターンと熱解析により取得された構造体モデルの温度分布とに基づいて、工作機械の構造体(コラム12)における温度検出位置、すなわち温度センサ21a〜21dの配置位置を決定する(図13のS17:温度検出位置決定工程)。つまり、各ブロック温度のパターンC2に対応する節点の位置が、温度検出位置となる。
工作機械の構造体の温度分布は、上述したように、時間帯によって異なるし、季節や設置環境によって異なる。そこで、複数の温度分布を考慮してブロック温度の最適組合せパターンが決定されることで、環境が変化したとしても、高精度な熱変位量を推定できる。
<第四実施形態>
上記実施形態においては、ブロックB1〜B4の境界位置が固定した状態において、第一構造解析による第一熱変位量δNo1と第二構造解析による第二熱変位量δNo2との差に基づいて、各ブロックB1〜B4の温度検出位置を決定した。本実施形態においては、各ブロックB1〜B4における温度検出位置を固定した状態において、各ブロックB1〜B4の境界位置を決定する。
例えば、コラム12の場合を例にあげて説明する。図4及び図18に示すように、コラム12の構造体モデルにおける複数のブロックB1〜B4は、ブロック境界Ly,Lzによって区画される。温度検出位置、すなわち温度センサ21a〜21dの配置位置は、図4及び図18に示すように、固定した位置とする。この場合に、ブロック境界Ly、Lzの位置は、図4に示す位置とすることもでき、図18に示す位置とすることもできる。本実施形態においては、ブロック境界Ly,Lzの位置を決定する。
本実施形態における条件決定装置の処理について、図19を参照して説明する。条件決定装置は、熱解析を行い(図19のS21)、第一構造解析を行って第一熱変位量δNo1を取得する(図19のS22)。熱解析及び第一構造解析は、第一実施形態と同様である。
条件決定装置は、第一構造解析と並列して、以下の処理を行う。条件決定装置は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて、予め設定した複数の所定位置の温度を取得する(図19のS23、ブロック温度取得工程)。複数の所定位置は、温度センサ21a〜21dが配置される位置で、予め決定した位置である。
続いて、ブロック境界Ly,Lzの位置を変化させた複数のパターンEの各々について、第二構造解析を行うことで第二熱変位量δNo2を取得する(図19のS24、第二構造解析工程)。ここで、Y軸方向のブロック境界Lyは、2つの温度センサ21a,21cのうちのY軸マイナス側(図18の下側)に位置する温度センサのY軸位置と、2つの温度センサ21b,21dのうちのY軸プラス側(図18の上側)に位置する温度センサのY軸位置との間で、変化させる。Z軸方向のブロック境界Lzは、2つの温度センサ21a,21bのうちのZ軸マイナス側(図18の右側)に位置する温度センサのZ軸位置と、2つの温度センサ21c,21dのうちのZ軸プラス側(図18の左側)に位置する温度センサのZ軸位置との間で、変化させる。
従って、位置パターンEの各々において、条件決定装置における第二構造解析の関する式(1)における係数マトリックス[P1part1]が異なる。つまり、第二構造解析における式(1)は、位置パターンE1の場合には式(14)で表され、位置パターンEkの場合には式(15)で表される。ここで、それぞれの位置パターンE1,Ekにおける係数マトリックス[P1part1(E1)]、[P1part1(Ek)]は、式(16)(17)にて表される。
Figure 0006435655
Figure 0006435655
Figure 0006435655
Figure 0006435655
式(14)(15)を展開すると、各位置パターンE1,Ekにおける各節点Po1,Po2,Po3の第二熱変位量δNo2は、式(18)(19)にて表される。
Figure 0006435655
Figure 0006435655
続いて、条件決定装置は、対応する節点Po1,Po2,Po3における第一熱変位量δNo1と各位置パターンEの第二熱変位量δNo2とのそれぞれの差に基づいて、ブロック境界位置の最適位置パターンを決定する(図19のS25:最適パターン決定工程)。つまり、条件決定装置は、複数の位置パターンEの中から1つのパターンを選択する。
ブロック境界位置の最適位置パターンは、式(20)に示す評価関数Φ4が最小となるパターンとなる。つまり、パターンE1〜Ekの各々についての第二熱変位量δNo2,Z1,E1〜δNo2,Z1,Ej、δNo2,Z2,E1〜δNo2,Z2,Ek、δNo2,Z3,E1〜δNo2,Z3,Ekをそれぞれ式(20)に代入した場合に、評価関数Φ4が最小となるパターンEが、最適位置パターンとなる。ここで、式(20)において、添え字Eは、パターンE1〜Ekの何れかに対応する。
Figure 0006435655
以上より、例えば、図18に示すブロック境界Ly,Lzの位置が、最適位置パターンEであると決定される。式(22)より、第一熱変位量δNo1と第二熱変位量δNo2との差が小さいほど最適であると言える。つまり、当該差が小さくなるようなブロック境界位置のパターンEが最適位置パターンとされる。従って、決定されたブロック境界Ly,Lzの位置に基づいて複数のブロックB1〜B4に分割することで、高精度な熱変位量の推定が可能となる。
なお、第三実施形態におけるブロック温度の決定において、複数の温度分布を用いて最適なブロック温度を決定することを、本実施形態におけるブロック境界位置の決定に適用することができる。この場合、環境が変化したとしても、高精度な熱変位量が推定される。
<第五実施形態>
本実施形態においては、ブロックB1〜B4の境界位置を変化させると共に、温度検出位置を変化させたときのそれぞれのパターンの第二熱変位量δNo2と、第一熱変位量δNo1との差に基づいて、最適なブロック境界Ly,Lzの位置を決定すると共に、決定されたブロック境界Ly,Lzにより分割されたブロックB1〜B4における最適な温度検出位置を決定する。
本実施形態における条件決定装置の処理について、図20を参照して説明する。条件決定装置は、熱解析を行い(図20のS31)、第一構造解析を行って第一熱変位量δNo1を取得する(図20のS32)。熱解析及び第一構造解析は、第一実施形態と同様である。
条件決定装置は、第一構造解析と並列して、以下の処理を行う。条件決定装置は、熱解析により取得されたコラム12の構造体モデルの温度分布に基づいて、ブロック境界位置のパターンE毎のブロック温度テーブルを生成する(図20のS33:ブロック温度テーブル生成工程)。つまり、条件決定装置は、図7に示すようなブロック温度テーブルを、ブロック境界Ly,Lzの位置パターンE毎に生成する。
続いて、条件決定装置は、ブロック温度テーブルに基づいて、位置パターンE毎に、各々のブロック温度を複数の組合せパターンとした場合のブロック温度パターンCを生成する(図20のS34:ブロック温度パターン生成工程)。つまり、条件決定装置は、図8に示すようなブロック温度テーブルを、ブロック境界Ly,Lzの位置パターンE毎に生成する。
続いて、条件決定装置は、位置パターンE毎に、ブロック温度パターンCの各々について、コラム12の構造体モデルの第二構造解析をそれぞれ行う(図20のS35:第二構造解析工程)。
続いて、条件決定装置は、対応する節点Po1,Po2,Po3における第一熱変位量δNo1と位置パターンE毎における温度パターンCの第二熱変位量δNo2とのそれぞれの差に基づいて、ブロック境界位置の最適位置パターンを決定すると共に、決定された最適位置パターンにおいてブロック温度の最適組合せパターン(図20のS36:最適パターン決定工程)。
ブロック境界位置及びブロック温度に関する最適パターンは、式(21)に示す評価関数Φ5が最小となるパターンとなる。つまり、パターンE1〜Ekの各々について、且つ、パターンC1〜Cjの各々についての第二熱変位量δNo2をそれぞれ式(21)に代入した場合に、評価関数Φ5が最小となるパターンE且つパターンCが、最適パターンとなる。
Figure 0006435655
続いて、条件決定装置は、各々のブロック温度の最適組合せパターンと熱解析により取得された構造体モデルの温度分布とに基づいて、工作機械の構造体(コラム12)における温度検出位置、すなわち温度センサ21a〜21dの配置位置を決定する(図20のS37:温度検出位置決定工程)。
以上のように、最適パターン決定工程にて、第一熱変位量と第二熱変位量との差が小さくなるようなブロック境界位置のパターン及びブロック温度の組合せパターンが最適パターンとされる。ブロック温度の最適組合せパターンが決定された後には、当該最適組合せパターンに対応する温度検出位置を決定する。そして、温度検出位置の決定に際しては、熱解析による温度分布を用いる。従って、得られた温度検出位置に温度センサを配置すると共に、構造解析において分割するブロック境界位置を最適位置パターンとすることで、高精度な熱変位量の推定が可能となる。
10:工作機械、 11:ベッド、 12:コラム、 13:サドル、 14:主軸、 15:スライドテーブル、 16:ターンテーブル、 19:回転工具、 20:熱変位量推定装置、 21a−21d:温度センサ、 B1−B4:ブロック、 Ly,Lz:ブロック境界、 Po1,Po2,Po3:節点


Claims (7)

  1. 工作機械の構造体モデルの熱解析を行うことにより前記構造体モデルの少なくとも1つの温度分布を取得する熱解析工程と、
    前記熱解析により取得された前記構造体モデルの温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における第一熱変位量を取得する第一構造解析工程と、
    前記構造体モデルを複数のブロックに分割した場合に各々のブロック温度を均一値とし、前記各々のブロック温度を複数の組合せのパターンとした場合に前記構造体モデルの構造解析をそれぞれ行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における各パターンの第二熱変位量を取得する第二構造解析工程と、
    対応する節点における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、前記各パターンから前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する最適パターン決定工程と、
    1つの前記ブロックに1つの温度検出位置を有するようにした場合において、前記熱解析により得られた前記温度分布の中から、前記最適組合せパターンにおける前記ブロック温度に一致する節点の位置を、前記工作機械の構造体における前記温度検出位置として決定する温度検出位置決定工程と、
    を備える、工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
  2. 前記第二構造解析工程は、前記各々のブロック温度を複数の組合せのパターンとし、且つ、ブロック境界位置を複数の位置のパターンとした場合に、前記構造体モデルの構造解析をそれぞれ行うことにより、前記構造体モデルの少なくとも一部の節点における各パターンの第二熱変位量を取得し、
    前記最適パターン決定工程は、対応する節点における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差が小さいほど最適であるとして、前記ブロック境界位置の最適位置パターン及び前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する、
    請求項1に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
  3. 前記第二構造解析工程における前記各々のブロック温度は、前記温度分布のうち前記各々のブロック内における最小値と最大値との範囲内であることを条件とする、請求項1又は2に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
  4. 前記熱解析工程は、複数の状態における複数の温度分布をそれぞれ取得し、
    前記第一構造解析工程は、前記複数の温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、各々の温度分布における前記第一熱変位量を取得し、
    前記第二構造解析工程は、第一状態における前記各パターンの第二熱変位量を取得すると共に、他の状態における前記各パターンの第二熱変位量を前記複数の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得し、
    前記最適パターン決定工程は、各々の状態における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、前記複数の状態における前記各々のブロック温度の最適組合せパターンを決定する、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
  5. 前記熱解析工程は、複数の状態における複数の温度分布をそれぞれ取得し、
    前記第一構造解析工程は、前記複数の温度分布に基づいて前記構造体モデルの構造解析を行うことにより、各々の温度分布における前記第一熱変位量を取得し、
    前記第二構造解析工程は、第一状態における前記各パターンの第二熱変位量を取得すると共に、他の状態における前記各パターンの第二熱変位量を前記複数の温度分布における各節点の対応温度に基づいて取得し、
    前記最適パターン決定工程は、各々の状態における前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、前記第一状態における前記ブロック境界位置の最適位置パターンを決定する、
    請求項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
  6. 前記第一構造解析工程及び前記第二構造解析工程は、前記構造体モデルに含まれる複数の節点のうち一部のみの節点における前記第一熱変位量及び前記第二熱変位量を取得する、請求項1〜の何れか一項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
  7. 前記工作機械は、少なくとも直交3軸方向の移動軸を備え、
    前記第一構造解析工程及び前記第二構造解析工程は、1つの移動軸のみにおける前記第一熱変位量及び前記第二熱変位量をそれぞれ取得し、
    前記最適パターン決定工程は、前記1つの移動軸のみにおける前記第一熱変位量と前記各パターンの第二熱変位量との差に基づいて、対応する最適パターンを決定する、
    請求項1〜の何れか一項に記載の工作機械の熱変位量推定装置に用いる条件決定方法。
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