JP6419020B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents
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Description
このような事情を回避するため、特許文献1では、駆動軸筒の内周面とスプール軸の外周面との間にころがり部材を介挿し、スプール軸を前後方向にころがり案内できるように支持している。
また、特許文献2では、駆動軸筒に螺合するロータナットの内周面に軸受を嵌め込み、この軸受でスプール軸を前後方向へ摺動自在に支持している。
又は、本発明に係る魚釣用スピニングリールは、リール本体に回転自在に支持されて前後方向に延びる筒状の駆動軸筒と、前記駆動軸筒内に挿通されて前後動するスプール軸と、前記駆動軸筒の前端部に取り付けられる筒状の調芯ホルダと、前記調芯ホルダの内周面に嵌め込まれて前記スプール軸を前後方向に摺動自在に支持する軸受と、前記駆動軸筒の前端部に螺合するロータナットと、を備え、前記調芯ホルダは、前記駆動軸筒の前端部よりも前方に配置されて前記軸受が嵌め込まれる前記内周面が形成された軸受嵌合部と、前記駆動軸筒の前端部に嵌め込まれて前記駆動軸筒に対する前記軸受の同芯度を得るための同芯嵌合部と、を備え、前記同芯嵌合部は、前記駆動軸筒の前端部に内嵌され、前記同芯嵌合部の外周面と前記軸受嵌合部の内周面とが同芯状に形成されていることを特徴とする。
また、前記ロータナットは、前記調芯ホルダの外周側に延出し、内周面が前記調芯ホルダの外周面に当接する延出部を備えていることが好ましい。
また、前記する発明は、同芯嵌合部が駆動軸筒の前端部に嵌め込まれることで、調芯ホルダが駆動軸筒と一体になる。つまり、本発明の調芯ホルダは、従来のロータナットのように駆動軸筒と螺合しないため、駆動軸筒に対する軸受の同芯度が出難いという問題が生じない。これにより、駆動軸筒に対する軸受の同芯度が確実に得られ、スプール軸の摺動抵抗が小さくなる。
また、前記する発明の調芯ホルダにおいて、軸受嵌合部の内径に対して設計上の制限が特にない。つまり、スプール軸の摺動抵抗に対して十分な強度を有する軸受を選択し、その軸受を内嵌できるように軸受嵌合部の内径を設定することができる。このため、強度の低い軸受を選択したり、特殊な軸受を選択したりするという不利益を回避できる。
また、前記発明は、調芯ホルダの外周面に当接するロータナットの内周面がスプール軸と同芯状に調整され、ロータナットの内周面に嵌め込まれる軸受もスプール軸の同芯状となり、駆動軸筒に対する軸受の同芯度が確実に得られ、スプール軸の摺動抵抗が小さくなる。
また、前記発明において、ロータナットの内周面に対する設計上の制限が特にない。つまり、スプール軸の摺動抵抗に対して十分な強度を有する軸受を選択し、その軸受を内嵌できるようにロータナットの内周面の径を設定することができる。このため、強度の低い軸受を選択したり、特殊な軸受を選択したりするという不利益を回避できる。
また、前記する発明によれば、適切な軸受を選択することができ、耐久性の高い魚釣用スピニングリールを安価に提供することができる。
ハンドル軸5には、駆動軸筒10の後端に形成されたピニオンギヤ11と噛合するドライブギヤ7が一体回転可能に係合し、ハンドル軸5の回転運動が駆動軸筒10に伝達するように構成されている。
なお、ハンドル軸5の端部は、リール本体2を貫通してリール本体2の側部に位置し、ハンドル6が取り付けられている。
なお、駆動軸筒10と筒部2cの間の第1軸受41と第2軸受43との間には、後述する逆転防止機構42の構成部品である内輪45が介在している。
そのほか、駆動軸筒10の後部側には、第1軸受41の内輪とピニオンギヤ11との接触を防止する緩衝材40が嵌め込まれている。
なお、駆動軸筒10の前端部10aの構成については後述する。
図2に示すように、駆動軸筒10の前端部10aの外周には、ねじ溝12(雄螺子)とその前方に被嵌合部13とが軸方向に形成されている。そして、ねじ溝12にはロータナット20が螺合し、被嵌合部13には調芯ホルダ30が嵌合している。
また、調芯ホルダ30の内周面には、スプール軸8を前後方向に摺動自在に支持するための軸受31及びカラー32が嵌め込まれている。
以下、各構成の詳細を説明する。
図2に示すように、締め付け部21は、ピニオンギヤ11との間に介在する、ロータ3の固定部3a、逆転防止機構42の内輪45、第1軸受41の内輪、及び緩衝材40を前後方向に締め付けている。これにより、駆動軸筒10は、前後方向にガタつくことなく、第1軸受41及び逆転防止機構42に支持される。
なお、ロータナット20の延出部22については後述する。
カラー32は、樹脂製の円筒部材である。カラー32の内径は、スプール軸8の外径よりも僅かに大きく形成されている。このため、カラー32の中心軸とスプール軸8の中心軸Oが重なる(一致する)場合、カラー32の内周面32aとスプール軸8の外周面8aとの間には、全周に亘ってわずかな隙間(不図示)が形成されるようになっている。
なお、本発明において、カラー32は金属製であってもよい。
なお、第1内周面33aの前側には、切り欠き33bが設けられ、調芯ホルダ30が軸受31の内輪及びカラー32に接触しないようになっている。
また、延出部22の内周面22aは、調芯ホルダ30の外周面30aに当接するように形成されている。これにより、スプール4に荷重が作用してスプール軸8が撓んだ場合、言い換えると、軸受31を介して調芯ホルダ30に荷重が作用する場合、ロータナット20の延出部22が調芯ホルダ30を支持し、調芯ホルダ30の変形を抑制することができる。
また、第1実施形態によれば、従来技術で説明したころがり部材を用いていないため、駆動軸筒10及びスプール軸8の材質が制約されることがなく、設計の自由度が向上する。
さらに、第1実施形態によれば、軸受31の大きさに対応して軸受嵌合部34の内径を設定することができるため、スプール軸8の摺動抵抗に対して十分な強度を有する軸受31を選択することができる。このため、軸受嵌合部34の内径に対応して強度の低い軸受31を選択したり、特殊な軸受31を選択したりするという不利益を回避できる。
このような場合であっても、軸受31は調芯ホルダ30によって支持されているため、スプール軸8に取り付けられたスプール4が精度良くかつ円滑に前後動させるという効果を発揮することができる。つまり、本発明においては、調芯ホルダ30の外径とロータナット20の延出部22の内径とについて高い精度が要求されていない。
また、このような変形例に係る調芯ホルダ30Aを用いる場合、軸受嵌合部34Aの第2内周面34aと同芯嵌合部33Aの外周面33dとを同芯状に形成することで、スプール軸8の中心軸Oとカラー32の中心軸とを一致させることができる。
たとえば、図6に示すように、ロータ3の固定部3aにネジ28により固定されるカバー部材27によって調芯ホルダ30の脱落を防止してもよい。
図7に示すように、第2実施形態の調芯ホルダ130は、軸受31が嵌め込まれたロータナット20と駆動軸筒10との同芯度を図ることで、間接的に駆動軸筒10に対する軸受31の同芯度を得るものである。
具体的に、スプール軸8を前後方向に摺動自在に支持する軸受31がロータナット20の内周面(延出部22の内周面22a)に嵌め込まれている。また、第2実施形態に係る調芯ホルダ130は、駆動軸筒10の前端部10a(被嵌合部13)とロータナット20の内周面22aとの間に嵌め込まれている。
以上から、第2実施形態においても、カラー32の内周面32aとスプール軸8の外周面8aとの間には全周に亘ってわずかな隙間(不図示)が形成され、カラー32内を前後方向に摺動するスプール軸の摺動抵抗が極めて小さくなっている。
また、第2実施形態によれば、従来技術で説明したころがり部材を用いていないため、設計の自由度が向上する。
さらに、第2実施形態によれば、ロータナット20の内周面22aに対する設計上の制限が特にないため、スプール軸8の摺動抵抗に対して十分な強度を有する軸受31を選択し、その軸受31を内嵌できるようにロータナット20の内周面22aの径を設定することができる。このため、ロータナット20の内周面22aに対応して強度の低い軸受31を選択したり、特殊な軸受31を選択したりするという不利益を回避できる。さらに、ロータナット20及び駆動軸筒10の螺子部の高精度化がない。
2 リール本体
3 ロータ
4 スプール
7 ドライブギヤ
8 スプール軸
10 駆動軸筒
11 ピニオンギヤ
13,13A 被嵌合部
20 ロータナット
21 締め付け部
22 延出部
30,30A, 調芯ホルダ
31,31A 軸受
32 カラー
33,33A 同芯嵌合部
33a 第1内周面
33d 外周面
34,34A 軸受嵌合部
34a 第2内周面
41 第1軸受
43 第2軸受
130 調芯ホルダ
131 内周面(嵌合面)
132 外周面
Claims (4)
- リール本体に回転自在に支持されて前後方向に延びる筒状の駆動軸筒と、
前記駆動軸筒内に挿通されて前後動するスプール軸と、
前記駆動軸筒の前端部に取り付けられる筒状の調芯ホルダと、
前記調芯ホルダの内周面に嵌め込まれて前記スプール軸を前後方向に摺動自在に支持する軸受と、
前記駆動軸筒の前端部に螺合するロータナットと、
を備え、
前記調芯ホルダは、
前記駆動軸筒の前端部よりも前方に配置されて前記軸受が嵌め込まれる前記内周面が形成された軸受嵌合部と、
前記駆動軸筒の前端部に嵌め込まれて前記駆動軸筒に対する前記軸受の同芯度を得るための同芯嵌合部と、
を備え、
前記同芯嵌合部は、前記駆動軸筒の前端部に外嵌され、
前記同芯嵌合部の内周面と前記軸受嵌合部の内周面とが同芯状に形成されている
ことを特徴とする魚釣用スピニングリール。 - リール本体に回転自在に支持されて前後方向に延びる筒状の駆動軸筒と、
前記駆動軸筒内に挿通されて前後動するスプール軸と、
前記駆動軸筒の前端部に取り付けられる筒状の調芯ホルダと、
前記調芯ホルダの内周面に嵌め込まれて前記スプール軸を前後方向に摺動自在に支持する軸受と、
前記駆動軸筒の前端部に螺合するロータナットと、
を備え、
前記調芯ホルダは、
前記駆動軸筒の前端部よりも前方に配置されて前記軸受が嵌め込まれる前記内周面が形成された軸受嵌合部と、
前記駆動軸筒の前端部に嵌め込まれて前記駆動軸筒に対する前記軸受の同芯度を得るための同芯嵌合部と、
を備え、
前記同芯嵌合部は、前記駆動軸筒の前端部に内嵌され、
前記同芯嵌合部の外周面と前記軸受嵌合部の内周面とが同芯状に形成されている
ことを特徴とする魚釣用スピニングリール。 - 前記ロータナットは、前記調芯ホルダの外周側に延出し、内周面が前記調芯ホルダの外周面に当接する延出部を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
- リール本体に回転自在に支持されて前後方向に延びる筒状の駆動軸筒と、
前記駆動軸筒内に挿通されて前後動するスプール軸と、
前記駆動軸筒の前端部に螺合するロータナットと、
前記ロータナットの内周面に嵌め込まれて前記スプール軸を前後方向に摺動自在に支持する軸受と、
前記駆動軸筒の前端部に取り付けられる筒状の調芯ホルダと、
を備え、
前記調芯ホルダは、前記駆動軸筒の前端部に嵌め込まれるとともに前記ロータナットの内周面に嵌め込まれ、
前記調芯ホルダにおいて、前記駆動軸筒の前端部に嵌め込まれる嵌合面と前記ロータナットの内周面に嵌め込まれる外周面とが同芯状に形成されていることを特徴とする魚釣用スプニングリール。
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