JP6403102B2 - ターボ過給機付きエンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
まず、図1及び図2により、本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置が適用されたエンジンシステムについて説明する。図1は、本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置が適用されたエンジンシステムの概略構成図であり、図2は、本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置の電気的構成を示すブロック図である。
次に、図3を参照して、本発明の実施形態において行われるエンジン10の基本制御について説明する。図3は、本発明の実施形態によるエンジン制御処理のフローチャートである。このエンジン制御処理は、車両のイグニッションがオンにされ、PCM60に電源が投入された場合に起動され、繰り返し実行される。
その結果、ノッキングが検出された場合、ステップS5に進み、PCM60は、ノッキングを抑制するために点火時期を遅角側に補正するときの補正量(点火リタード量)を増大させる。一方、ノッキングが検出されなかった場合、ステップS6に進み、PCM60は、点火リタード量を減少させる。これにより、ノックセンサ54によりノッキングが検出される度に点火時期は徐々に遅角側に補正され、ノッキングが検出されない場合、点火時期は進角側に戻される。ただし、点火リタード量は、燃焼効率の著しい悪化や失火を考慮した燃焼安定性の観点から予め実験により定められたリタード限界を超えないように設定される。
ステップS10、S13及びS14の後、PCM60は、エンジン制御処理を終了する。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態において行われる自動変速機の変速制御処理について説明する。図4は、本発明の実施形態による変速制御処理のフローチャートである。この変速制御処理は、PCM60によって所定の周期で繰り返し実行され、また、図3に示したエンジン制御処理と並行して実行される。
例えば、PCM60は、図3に例示したエンジン制御処理のステップS3において決定した目標トルクを取得する。そして、種々のエンジン回転数について過給圧と出力トルクとの関係を示す過給圧マップ(予め作成されてメモリ等に記憶されている)の中から現在のエンジン回転数に対応するマップを参照し、目標トルクに対応する過給圧を目標過給圧として算出する。さらに、現在の過給圧と目標過給圧との間の値(例えば、現在の過給圧と目標過給圧との間を1:9に内分した点の値)を、200ms先の予測過給圧として算出し、次変速段エンジン回転数に対応する過給圧マップにおいて予測過給圧に対応する出力トルクを、次変速段エンジン回転数において200ms先に出力可能な上限トルクとして算出する。
図5は、TCM70が自動変速機の制御を行うときに参照する変速制御マップの一例である。この変速制御マップにおいて、横軸は車速を示し、縦軸はアクセル開度を表している。TCM70は、図5に例示したような変速制御マップを参照し、現在の車速及びアクセル開度に対応する変速段を目標変速段として設定する。そして、TCM70は、車速やアクセル開度の変化により目標変速段が変化した場合、車両の運転状態が変速点に到達したことを示す信号をPCM60に出力する。
具体的には、PCM60は、図3に例示したエンジン制御処理のステップS2において決定した目標加速度を実現するために必要な駆動力を、アクセルペダルを操作したドライバが要求する駆動力(ドライバ要求駆動力)として決定する。また、ステップS23において算出した上限トルクと次変速段の減速比に基づき、変速後に出力可能な予測駆動力を算出する。そして、算出した予測駆動力がドライバ要求駆動力以上であればドライバ要求駆動力を変速後に実現できると判定し、予測駆動力がドライバ要求駆動力未満であればドライバ要求駆動力を変速後に実現とできない判定する。
一方、ステップS24において車両の運転状態が変速点に到達していない場合、又は、ステップS25において、上限トルクによりドライバ要求駆動力を変速後に実現できない場合、ステップS27に進み、PCM60は、変速制御を行わずに現変速段を保持することを指示する旨の信号をTCM70に出力する。
ステップS26又はS27の後、PCM60は変速制御処理を終了する。
次に、図6を参照して、本発明の実施形態による変速制御処理を実行した場合のエンジンの動作を説明する。図6は、本発明の実施形態による変速制御処理を実行した場合のタイムチャートの一例である。具体的には、図6では、上から順に、アクセル開度、エンジン回転数、現過給圧、出力トルク、変速段、次変速段エンジン回転数、次変速段での上限トルクを示している。
次に、上述した本発明の実施形態によるターボ過給機付きエンジンの制御装置の作用効果を説明する。
4 ターボ過給機
4a コンプレッサ
4b タービン
6 スロットルバルブ
10 エンジン
13 燃料噴射弁
14 点火プラグ
18 可変吸気バルブ機構
25 排気通路
31 WGバルブ
40 アクセル開度センサ
43 圧力センサ
53 車速センサ
60 PCM
70 TCM
100 エンジンシステム
Claims (1)
- 自動変速機とターボ過給機とを有するエンジンを、目標トルクを出力させるように制御するターボ過給機付きエンジンの制御装置であって、
アクセルペダルの操作を含む車両の運転状態に基づき、ドライバが要求するドライバ要求駆動力を決定するドライバ要求駆動力決定手段と、
上記エンジンの現在の運転状態に基づき、上記自動変速機による変速後の変速段において上記エンジンが出力可能な上限トルクを予測する上限トルク予測手段と、
上記ドライバ要求駆動力を上記自動変速機による変速後に上記上限トルクにより実現可能である場合、上記自動変速機に変速を実行させ、上記ドライバ要求駆動力を上記自動変速機による変速後に上記上限トルクにより実現可能ではない場合、上記自動変速機に現在の変速段を保持させる変速制御手段と、
種々のエンジン回転数に対応する、上記ターボ過給機による過給圧と、上記エンジンの出力トルクと、の関係を示す過給圧マップを記憶しているメモリと、
を有し、
現在の車両の運転状態に基づいて上記エンジンが出力可能なトルクの範囲内で上記目標トルクを決定し、
現在のエンジン回転数に対応する上記過給圧マップを参照し、上記目標トルクに対応する過給圧を目標過給圧として算出し、
現在の上記ターボ過給機による過給圧と上記目標過給圧との間の値を変速後の予測過給圧として算出し、
変速後の変速段におけるエンジン回転数に対応する上記過給圧マップを参照し、上記予測過給圧に対応する上記エンジンの出力トルクを上記上限トルクとして算出することを特徴とするターボ過給機付きエンジンの制御装置。
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