JP6496478B2 - シールド電線及びシールド電線の製造方法 - Google Patents
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Description
このような保護対策が施されたシールド線501は、図7(A)〜(D)に示すように、芯線503を絶縁樹脂層505で被覆したコア線507と、1本のドレン線509と、コア線507とドレン線509の外周長さの加算値よりも幅広とした金属箔テープからなるシールドテープ511と、絶縁樹脂テープ513とからなる。コア線507とドレン線509とは、シールドテープ511を挟んだ状態でツイストされている。コア線507とドレン線509の外周には、ツイストされたシールドテープ511が巻き付けられて被覆される。外周に巻き付けられたシールドテープ511の外周には、更に絶縁樹脂テープ513が巻き付けられている。
先ず、図8(A)に示すように、コア線507とドレン線509とを平行に配置し、その間にシールドテープ511を配置する。
ついで、図8(B)に示すように、コア線507、ドレン線509、シールドテープ511を一体として長さ方向の一端側から捩って(即ち、ツイストして)、シールドテープ511を挟んだ状態でコア線507とドレン線509とをツイスト電線とする。このツイスト作業は、コア線507とドレン線509とを把持してツイスト線とすると、シールドテープ511がツイスト線となるコア線507とドレン線509の外周に巻き込まれる。これにより、コア線507とドレン線509のいずれも、その全外周面がシールドテープ511で被覆されることになる。
最後に、図8(C)に示すように、ツイストして一体化したコア線507、ドレン線509、シールドテープ511の外周面、即ち、外周面に位置するシールドテープ511の外周に絶縁樹脂テープ513を拝み巻状に巻き付け、端部を粘着剤で固着してシールド線501を形成している。
(1) 絶縁被覆されたコア電線及び導体が露出したドレン線と、前記コア電線及び前記ドレン線に縦添えされ、外側に絶縁層が形成され導体面となる内面同士を向き合わせるようにして前記コア電線及び前記ドレン線を包み、長手方向両端のみが前記コア電線及び前記ドレン線に固定されて前記コア電線及び前記ドレン線と共にツイストされたシールドテープと、を備えることを特徴とするシールド電線。
前記コア電線及び前記ドレン線に縦添えされ、外側に絶縁層が形成され導体面となる内面同士を向き合わせるようにして前記コア電線及び前記ドレン線を包み、長手方向両端のみが前記コア電線及び前記ドレン線に固定されて前記コア電線及び前記ドレン線と共に更にツイストされたシールドテープと、
を備えることを特徴とするシールド電線。
本発明に係るシールド電線の製造方法によれば、ツイスト機構があればシールド電線の製造が可能なため、設備を簡素にでき、品質を落とすことなく低コストで容易にシールド電線を製造できる
図1(a)〜(c)に示すように、本第1実施形態に係るシールド電線11は、コア電線13と、ドレン線15と、シールドテープ17と、を主要な部材として備える。これに加え、シールド電線11の長手方向両端、或いは全周に巻かれる絶縁テープ19が使用されてもよい。
シールドテープ17は、導体層と、この導体層に積層された絶縁層と、を備えた長尺のテープ状に形成される。
本実施形態のシールド電線11の製造方法は、絶縁被覆されたコア電線13に導体25が露出したドレン線15を添える工程と、外側に絶縁層が形成され内面が導体面29となるシールドテープ17をコア電線13及びドレン線15に縦添えする工程(図2(a)参照)と、シールドテープ17の内面同士を向き合わせるようにしてコア電線13及びドレン線15を包む工程(図2(c)参照)と、コア電線13及びドレン線15と共にシールドテープ17の長手方向両端を固定してシールドテープ17とツイストする工程(図2(e)参照)と、を有する。即ち、コア電線13とドレン線15のツイスト作業と同時にシールドテープ17が巻き付けられる。
第1ステップでは、図2(a)に示すように、コア電線13とドレン線15を並列に配置し、外側に絶縁層が形成され内面が導体面29となるシールドテープ17を縦添えする。
第2ステップでは、図2(c)に示すように、両端末部のみコア電線13及びドレン線15を包んだ状態でシールドテープ17を固定する。
第3ステップでは、図2(e)に示すように、片端(両端でもよい)を回転させることで、コア電線13とドレン線15の撚り(ツイスト)と同時に、シールドテープ17が外周に巻き付けられる。
第5ステップでは、シールドテープ17が外周に巻かれた状態で、端末部または全長(仕様に応じて)に絶縁テープ19を巻きつける。絶縁テープ19の巻き方は、縦添え巻き、らせん巻き、拝み巻き等の何れでもよい。
なお、以下の本第2実施形態の説明において、図1、図2に示した第1実施形態のシールド電線11の部材と同等の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本第2実施形態に係るシールド電線31は、図3(c)に示すように、ドレン線15が、ツイストされる前にコア電線13に予め巻き付けられている。これ以外の構造、及び製造方法は、上記した第1実施形態のシールド電線11と同じである。
なお、以下の本第3実施形態の説明において、上記第1実施形態のシールド電線11の部材と同等の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本第3実施形態に係るシールド電線33は、先ず、図4(a)に示す複数(本実施形態3では2本)のコア電線13が、図4(c)に示すようにツイストされた状態で、ツイストされていないドレン線15に縦添えされる。
通常、ツイストされた複数の電線には、長手方向両端部のクランプ固定が解除されると、電線自体のスプリングバックにより撚り戻りが生じる。そこで、スプリングバックによる回転戻り分を予め撚り戻して(逆回転して)、ツイスト電線にスプリングバックにより撚り戻りが生じるのを防止する撚り戻し処理が施されるのが一般的である。
そこで、図4(c)に示す2本のコア電線13は、ツイストされただけで撚り戻し処理が施されていない状態であり、これにドレン線15が縦添えされる。更に、これらコア電線13及びドレン線15に、シールドテープ17が更に縦添えされる。縦添えされるシールドテープ17は、図4(e)に示すように、外側に絶縁層が形成され導体面29となる内面同士を向き合わせるようにしてコア電線13及びドレン線15を包み、長手方向両端のみがコア電線13及びドレン線15と共にクランプ固定される。
そして、図4(g)に示すように、撚り戻し処理による2本のコア電線13のツイストの撚り戻りがキャンセルされるまで、2本のコア電線13及びドレン線15と共にシールドテープ17が、2本のコア電線13のツイスト撚り戻し方向にツイストされる。
なお、以下の本第4実施形態及び比較例の説明において、図3に示した第2実施形態のシールド電線31の部材と同等の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本第4実施形態に係るシールド電線35は、図5(c)に示すように、ドレン線15が、シールドテープ17とツイストされる前にコア電線13と予めツイストされている。これ以外の構造、及び製造方法は、上記した第2実施形態のシールド電線11と同じである。
更に、上述した各本実施形態に係るシールド電線11、シールド電線31、シールド電線33の製造方法によれば、ツイスト機構があれば製造が可能なため、設備を簡素にでき、品質を落とすことなく低コストで容易にシールド電線を製造できる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
13…コア電線
15…ドレン線
17…シールドテープ
25…導体
29…導体面
Claims (4)
- 絶縁被覆されたコア電線及び導体が露出したドレン線と、
前記コア電線及び前記ドレン線に縦添えされ、外側に絶縁層が形成され導体面となる内面同士を向き合わせるようにして前記コア電線及び前記ドレン線を包み、長手方向両端のみが前記コア電線及び前記ドレン線に固定されて前記コア電線及び前記ドレン線と共にツイストされたシールドテープと、を備えることを特徴とするシールド電線。 - 絶縁被覆された複数のコア電線及び導体が露出したドレン線と、
ツイストされた前記複数のコア電線と前記ドレン線とに縦添えされ、外側に絶縁層が形成され導体面となる内面同士を向き合わせるようにして前記複数のコア電線及び前記ドレン線を包み、長手方向両端のみが前記複数のコア電線及び前記ドレン線に固定されて前記複数のコア電線のツイストの撚り戻りがキャンセルされるまで前記複数のコア電線及び前記ドレン線と共に前記複数のコア電線のツイスト撚り戻し方向にツイストされたシールドテープと、を備えることを特徴とするシールド電線。 - 絶縁被覆されたコア電線及び導体が露出したドレン線がツイストされ、
前記コア電線及び前記ドレン線に縦添えされ、外側に絶縁層が形成され導体面となる内面同士を向き合わせるようにして前記コア電線及び前記ドレン線を包み、長手方向両端のみが前記コア電線及び前記ドレン線に固定されて前記コア電線及び前記ドレン線と共に更にツイストされたシールドテープと、を備えることを特徴とするシールド電線。 - 絶縁被覆されたコア電線に導体が露出したドレン線を添える工程と、
外側に絶縁層が形成され内面が導体面となるシールドテープを前記コア電線及び前記ドレン線に縦添えする工程と、
前記シールドテープの内面同士を向き合わせるようにして前記コア電線及び前記ドレン線を包む工程と、
前記コア電線及び前記ドレン線と共に前記シールドテープの長手方向両端を固定してツイストする工程と、を有することを特徴とするシールド電線の製造方法。
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