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JP6482816B2 - 生体検知装置、システム、方法及びプログラム - Google Patents

生体検知装置、システム、方法及びプログラム Download PDF

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JP6482816B2 JP2014214374A JP2014214374A JP6482816B2 JP 6482816 B2 JP6482816 B2 JP 6482816B2 JP 2014214374 A JP2014214374 A JP 2014214374A JP 2014214374 A JP2014214374 A JP 2014214374A JP 6482816 B2 JP6482816 B2 JP 6482816B2
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Description

本発明は、被検体が生体であるか否かを検知する生体検知装置、システム、方法及びプログラムに関する。
従来より、利用者の本人性を確認する本人認証技術のうち生体認証技術は、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PCなどにおける使用が想定されている。生体認証技術では、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体を用いて、その利用者になりすますという攻撃が存在する。上記の攻撃を防止するために、被検体が生体であるかどうかを判別する特許文献1から5の生体検知技術が提案されている。
特許文献1に記載された発明は、被検体の電気抵抗値と静電容量とを計測することにより、被検体が生体の指であるか否かを判別するという発明である。
特許文献2に記載された発明は、センサ自体の温度変化や検出範囲の一様な温度変化などの熱的な外乱による誤検出を起こさない特殊な温度センサを用いて、被検体が生体であるか否かを判別するという発明である。
特許文献3に記載された発明は、光源より照射された被検体からの反射光における波長により、被検体が生体であるか否かを判別するという発明である。
特許文献4に記載された発明は、指の脈波を読み取り、読み取った脈波から加速度脈波を求めることにより、被検体が生体の指であるか否かを判別するという発明である。
特許文献5に記載された発明は、生体センサに掌を押しつけながら置いて静脈情報の変化を検知することにより、被検体が生体の掌であるか否かを判別するという発明である。
特開2012−168662号公報 特開2011−137752号公報 特開2009−301120号公報 特開2008−148862号公報 特開2013−3735号公報
上記特許文献に記載された発明は、いずれも特殊な生体センサにより取得可能な情報を用いて、被検体が生体であるか否かを判別するという発明である。
しかしながら、生体認証技術が使用される携帯電話、タブレット、スマートフォン、PCなどには、上記のセンサ自体やセンサを想定した装置は搭載されていない、あるいは搭載することが困難であることが多い。このような場合、上記特許文献を適用することができないという問題がある。
そこで、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知する装置が望まれている。
本発明は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知する生体検知装置、システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
具体的には、以下のような解決手段を提供する。
(1) 被検体が生体であるか否かを検知する生体検知装置であって、生体についての情報である生体情報を予め記憶する生体情報記憶手段と、前記被検体を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された前記被検体の時間的に連続する複数の画像の中から、前記被検体を構成する特定の部分を認識する認識手段と、前記認識手段によって認識された前記特定の部分についての特定部分情報であって、前記複数の画像同士の比較に基づく前記特定部分情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得された前記特定部分情報と、前記特定の部分に相当する生体における部分についての前記生体情報とを比較し、前記被検体が生体であるか否かを検知する生体検知手段と、を備える生体検知装置。
(1)の構成によれば、(1)に係る生体検知装置は、被検体を撮影し、撮影した被検体の時間的に連続する複数の画像の中から、被検体を構成する特定の部分を認識し、認識した特定の部分についての特定部分情報であって、複数の画像同士の比較に基づく特定部分情報を取得し、取得した特定部分情報と、特定の部分に相当する生体における部分についての生体情報とを比較し、被検体が生体であるか否かを検知する。
すなわち、(1)に係る生体検知装置は、撮影した被検体の特定の部分についての特定部分情報を取得し、取得した特定部分情報と、特定の部分に相当する生体の部分の生体情報とを比較し、被検体が生体であるか否かを検知する。
したがって、(1)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知することができる。
(2) 前記情報取得手段は、前記特定の部分についての位置の変化を検出し、検出した前記位置の変化に基づく動作情報を、前記特定部分情報として取得する、(1)に記載の生体検知装置。
したがって、(2)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、特定の部分についての位置の変化に基づく動作情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(3) 前記情報取得手段は、前記特定の部分についての前記複数の画像における被検体の歪みを検出し、検出した前記歪みの補正に用いる補正情報を含む歪み状態情報を、前記特定部分情報として取得する、(1)に記載の生体検知装置。
したがって、(3)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、特定の部分についての歪み状態情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(4) 前記情報取得手段は、前記特定の部分についての形状の変化を検出し、検出した前記形状の変化に基づく動作情報を、前記特定部分情報として取得する、(1)に記載の生体検知装置。
したがって、(4)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、特定の部分についての形状の変化に基づく動作情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(5) 前記情報取得手段は、異なる方向から撮影された被検体の画像における前記特定の部分についての状態を検出し、検出した前記状態に基づく3次元状態情報を、前記特定部分情報として取得する、(1)に記載の生体検知装置。
したがって、(5)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、特定の部分についての3次元状態情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(6) 前記被検体の動作を要求するメッセージを出力する動作要求手段をさらに備える、(1)から(5)のいずれか一に記載の生体検知装置。
したがって、(6)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、メッセージに応じた動作によって生じた動作情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(7) 前記認識手段は、前記特定の部分として前記被検体の手を認識する、(1)から(6)のいずれか一に記載の生体検知装置。
したがって、(7)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、被検体の手についての特定部分情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(8) 前記情報取得手段は、前記被検体の掌線を検出し、検出した前記掌線に基づく掌線情報を、前記特定部分情報として取得する、(7)に記載の生体検知装置。
したがって、(8)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、掌線情報に基づいて確実に生体であるか否かを検知することができる。
(9) 前記生体検知手段によって検知された前記被検体の前記特定部分情報を、前記生体情報として、前記生体情報記憶手段に記憶させる生体情報記憶制御手段をさらに備える、(1)から(8)のいずれか一に記載の生体検知装置。
したがって、(9)に係る生体検知装置は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、生体情報として検知した被検体の特定部分情報を生体情報記憶手段に記憶させて生体情報を更新し確実に生体であるか否かを検知することができる。
(10) 生体情報取得デバイスと、ユーザ端末と、検知サーバとを備え、被検体が生体であるか否かを検知する生体検知システムであって、前記生体情報取得デバイスは、
前記被検体を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された画像を送信する画像送信手段と、を備え、前記ユーザ端末は、前記画像送信手段によって送信された画像を受信する画像受信手段と、前記画像受信手段によって受信された複数の画像であって前記被検体の時間的に連続する前記複数の画像の中から、前記被検体を構成する特定の部分を認識する認識手段と、前記認識手段によって認識された前記特定の部分についての特定部分情報であって、前記複数の画像同士の比較に基づく前記特定部分情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段によって取得された前記特定部分情報を送信する情報送信手段と、を備え、前記検知サーバは、生体についての情報である生体情報を予め記憶する生体情報記憶手段と、前記情報送信手段によって送信された前記特定部分情報を受信する情報受信手段と、前記情報受信手段によって受信された前記特定部分情報と、前記特定の部分に相当する生体における部分についての前記生体情報とを比較し、前記被検体が生体であるか否かを検知する生体検知手段と、を備える生体検知システム。
したがって、(10)に係る生体検知システムは、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知することができる。
(11) (1)に記載の生体検知装置が実行する方法であって、前記撮影手段が、前記被検体を撮影する撮影ステップと、前記認識手段が、前記撮影ステップによって撮影された前記被検体の時間的に連続する複数の画像の中から、前記被検体を構成する特定の部分を認識する認識ステップと、前記情報取得手段が、前記認識ステップによって認識された前記特定の部分についての特定部分情報であって、前記複数の画像同士の比較に基づく前記特定部分情報を取得する情報取得ステップと、前記生体検知手段が、前記情報取得ステップによって取得された前記特定部分情報と、前記特定の部分に相当する生体における部分についての前記生体情報とを比較し、前記被検体が生体であるか否かを検知する生体検知ステップと、を備える方法。
したがって、(11)に係る方法は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知することができる。
(12) コンピュータに、(11)に係る方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
したがって、(12)に係るプログラムは、コンピュータに、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知させることができる。
本発明によれば、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知することができる。
本発明によれば、生体検知技術に関し、特殊な生体センサを用いることなく、標準でデジタルカメラ装置が搭載されている携帯電話、タブレット、スマートフォン、PCなどにおいても、利用者本人の生体でない被検体を用いたなりすましを確実に防止することができる。
さらに、本発明によれば、掌紋認証技術に関しても、特殊な生体センサを用いることなく、利用者本人の生体でない被検体を用いたなりすましを確実に防止することができる。
本発明の一実施形態に係る生体検知装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る生体検知装置の処理の例を示すフローチャートである。 図2に続く、フローチャートである。 図3に続く、フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る生体検知装置をシステムとして構築した場合の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る生体検知装置をシステムとして構築した場合の別の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る生体検知装置をシステムとして構築した場合の別の構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る生体検知装置をシステムとして構築した場合の別の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る生体検知装置10の構成を示すブロック図である。
生体検知装置10は、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PCなどでよい。
まず、生体検知装置10の機能について、説明する。
以下では、被検体が動画撮影される場合を記載する。なお、本発明は静止画撮影にも適用可能であり、その場合は「動画撮影」を「連続した静止画撮影」に読み替えることとする。
生体検知装置10は次の機能を有する。
(1)被検体の動作の判別機能
(1−1)被検体の動作の認識機能
(1−2)被検体の動作のチェック機能
(2)被検体の歪み状態の判別機能
(2−1)被検体の歪み状態の認識機能
(2−2)被検体の歪み状態のチェック機能
(3)被検体の能動的動作の判別機能
(3−1)被検体の能動的動作の要求機能
(3−2)被検体の能動的動作の認識機能
(3−3)被検体の能動的動作のチェック機能
(4)被検体の所定の特徴部分(例えば、顕著な特徴として予め設定された特徴部分)の判別機能
(4−1)被検体の所定の特徴部分の認識機能
(4−2)被検体の所定の特徴部分のチェック機能
(4−3)被検体の所定の特徴部分の更新機能
(5)被検体の3次元状態と方向の判別機能
(5−1)被検体の3次元状態と方向の認識機能
(5−2)被検体の3次元状態と方向のチェック機能
(6)掌線の判別機能
(6−1)掌線の認識機能
(6−2)掌線のチェック機能
(6−3)掌線の更新機能
(1)被検体の動作(例えば、3次元動作)の判別機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体が悪用され、この利用者がなりすまされるという危険性に対応する上で、被検体の動作(例えば、3次元動作)を判別することにより、生体であるかどうかをチェックする機能である。
被検体の動作の判別機能は、次の2つの機能から構成される。
(1−1)被検体の動作の認識機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の動作(例えば、3次元動作)を認識する機能である。被検体の動作の認識機能は、動画撮影時に、被検体の正面と被検体の上下左右前後のあらゆる箇所の連続した動きをそれぞれ認識する。被検体の動作の認識機能は、特に、人工的に偽造することのできない箇所の情報(例えば、大きさなど)を数値化する。また、被検体の動作の認識機能は、連続した動きのスムーズさ(例えば、速度の一定度合いなど)を数値化する。
(1−2)被検体の動作のチェック機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の動作(例えば、3次元動作)をチェックする機能である。被検体の動作のチェック機能は、被検体の3次元動作の認識機能において認識された被検体の動作(例えば、3次元動作)により生体であるかどうかをチェックする。
まず、被検体の動作のチェック機能は、被検体の動作(例えば、3次元動作)の認識機能において、人工的に偽造することのできない箇所の情報(例えば、大きさなど)を確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。
次に、被検体の動作のチェック機能は、被検体の動作の認識機能において、連続した動きのスムーズさを確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。
いずれのチェックも通らないならば、人工的に偽造された被検体であると判定し、「偽造」状態に設定する。
(2)被検体の歪み状態の判別機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体が悪用され、この利用者がなりすまされるという危険性に対応する上で、被検体の歪み状態を判別することにより、生体であるかどうかをチェックする機能である。被検体の歪み状態の判別機能は、次の2つの機能から構成される。
(2−1)被検体の歪み状態の認識機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、歪みを補正する際に使用するアフィン変形の状態を認識する機能である。被検体の歪み状態の認識機能は、複数のブロックに分割した被検体に対し、登録時のブロックと認証時のブロック、複数の登録時のブロック同士又は複数の認証時のブロック同士を比較して、例えば、以下の状態になっているかどうかを認識する。
・すべてのブロックにおいて、すべて閾値以下の歪みだけが起こっている。
・各列、各行のブロックにおいて、すべて同じ方向にだけ閾値以下の歪みが起こっている。
ただし、歪み状態に関する条件は上述した実施形態に限るものではない。
(2−2)被検体の歪み状態のチェック機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、歪みを補正する際に使用するアフィン変形の状態をチェックする機能である。被検体の歪み状態のチェック機能は、被検体の歪み状態の認識機能にて分割した各ブロックに対し、例えば、被検体の歪み状態の認識機能における2つの状態がともに起こっていないならば、生体であると判定する。いずれかの状態が起こっているならば、人工的に偽造された被検体であると判定し、「偽造」状態に設定する。
(3)被検体の能動的動作の判別機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体が悪用され、この利用者がなりすまされるという危険性に対応する上で、被検体の能動的動作を判別することにより、生体であるかどうかをチェックする機能である。被検体の能動的動作の判別機能は、次の3つの機能から構成される。
(3−1)被検体の能動的動作の要求機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、利用者に能動的動作を要求する機能である。被検体の能動的動作の要求機能は、人工的に偽造された被検体では容易に実行することのできない動作(例えば、ある部位にある動作を実行させるなど)をランダムに要求する。
(3−2)被検体の能動的動作の認識機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、利用者に要求した能動的動作を認識する機能である。被検体の能動的動作の認識機能は、被検体の能動的動作の要求機能において、ランダムに要求した、人工的に偽造された被検体では容易に実行することのできない動作(例えば、ある部位にある動作を実行させるなど)を認識する。被検体の能動的動作の認識機能は、特に、当該動作を実行する際、当該部位の移動した動き(例えば、速度など)を数値化する。また、被検体の能動的動作の認識機能は、当該動作を実行した際、当該部位の変化(例えば、当該部位が位置した場所の後ろの背景の色情報など)を数値化する。
(3−3)被検体の能動的動作のチェック機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、利用者に要求した能動的動作をチェックする機能である。被検体の能動的動作のチェック機能は、被検体の能動的動作の認識機能において認識された被検体の能動的動作により生体であるかどうかをチェックする。
まず、被検体の能動的動作のチェック機能は、被検体の能動的動作の認識機能において、ランダムに要求した、人工的に偽造された被検体では容易に実行することのできない動作を実行する際、当該部位の移動した動き(例えば、速度など)を確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。
次に、被検体の能動的動作のチェック機能は、被検体の能動的動作の認識機能において、ランダムに要求した、人工的に偽造された被検体では容易に実行することのできない動作を実行した際、当該部位の変化(例えば、当該部位が位置した場所の後ろの背景の色情報など)を確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。
被検体の能動的動作のチェック機能は、いずれのチェックも通らないならば、人工的に偽造された被検体であると判定し、「偽造」状態に設定する。ただし、本機能は他の機能において人工的に偽造された被検体であると判定された際に正規利用者を救済するための機能として使用してもよい。
(4)被検体の所定の特徴部分(例えば、顕著な特徴として予め設定された特徴部分)の判別機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体が悪用され、この利用者がなりすまされるという危険性に対応する上で、被検体の所定の特徴部分を判別することにより、生体であるかどうかをチェックする機能である。被検体の所定の特徴部分の判別機能は、次の3つの機能から構成される。
(4−1)被検体の所定の特徴部分の認識機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の所定の特徴部分を認識する機能である。被検体の所定の特徴部分の認識機能は、利用者の生体であり、人工的に偽造されていない被検体であれば存在する所定の特徴部分を認識する。被検体の所定の特徴部分の認識機能は、特に、生体である被検体に存在する箇所の情報(例えば、特徴的な線や点など)を数値化する。
(4−2)被検体の所定の特徴部分のチェック機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の所定の特徴部分をチェックする機能である。被検体の所定の特徴部分のチェック機能は、被検体の所定の特徴部分の認識機能において認識された被検体の所定の特徴部分により生体であるかどうかをチェックする。
まず、被検体の所定の特徴部分のチェック機能は、被検体の所定の特徴部分の認識機能において、生体である被検体に存在する箇所の情報を確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。上記のチェックに通らないならば、人工的に偽造された被検体であると判定し、「偽造」状態に設定する。
(4−3)被検体の所定の特徴部分の更新機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の所定の特徴部分に関する情報を更新する機能である。
まず、被検体の所定の特徴部分の更新機能は、被検体の所定の特徴部分の認識機能にて数値化した、生体である被検体に存在する箇所の情報に関する平均的なデータベースを作成しておく。
次に、被検体の所定の特徴部分の更新機能は、当該データベースと被検体の所定の特徴部分の認識機能にて数値化した生体である被検体に存在する箇所の情報間の類似度を計算し、閾値として設定する。また、被検体の所定の特徴部分の更新機能は、被検体の所定の特徴部分のチェック機能にてチェックした被検体が生体であると判定された場合、生体である被検体に存在する箇所の情報に関するデータベース及び上記の閾値を更新する。
(5)被検体の3次元状態と方向の判別機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体が悪用され、この利用者がなりすまされるという危険性に対応する上で、被検体の3次元状態と方向を判別することにより、生体であるかどうかをチェックする機能である。特に、被検体の3次元状態と方向の判別機能は、次の2つの機能から構成される。
(5−1)被検体の3次元状態と方向の認識機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の3次元状態と方向を認識する機能である。動画撮影時に、被検体を3次元状態(例えば、手を卵形に折り曲げた状態、指を閉じた状態にて親指を人差指−中指の付け根に当てた状態、など)にして被検体の正面と被検体の上下左右前後のあらゆる方向から示された情報を認識する。特に、人工的に偽造することのできない複数箇所の情報(例えば、3次元状態にしたとき、隠れる箇所の情報など)を数値化する。
(5−2)被検体の3次元状態と方向のチェック機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、被検体の3次元状態と方向をチェックする機能である。被検体の3次元状態と方向の認識機能において認識された被検体の3次元状態と方向により生体であるかどうかをチェックする。
まず、被検体の3次元状態と方向の認識機能において、人工的に偽造することのできない複数箇所の情報(例えば、3次元状態にしたとき、隠れる箇所の情報など)を確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。いずれのチェックも通らないならば、人工的に偽造された被検体であると判定し、「偽造」状態に設定する。
(6)掌線の判別機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体が悪用され、この利用者がなりすまされるという危険性に対応する上で、掌線を判別することにより、生体であるかどうかをチェックする機能である。特に、掌線の判別機能は、次の3つの機能から構成される。
(6−1)掌線の認識機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、掌線を認識する機能である。利用者の生体であり、人工的に偽造されていない被検体であれば存在する掌線を認識する。特に、生体である被検体に存在する箇所の情報(例えば、比較的長い掌線である生命線、感情線、頭脳線、運命線などの長さ及び方向や皺の方向)を数値化する。
(6−2)掌線のチェック機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、掌線情報をチェックする機能である。掌線の認識機能において認識された掌線により生体であるかどうかをチェックする。まず、掌線の認識機能において、生体である被検体に存在する箇所の情報を確認するために数値化した値が閾値に対して適切であるならば、生体であると判定する。上記のチェックに通らないならば、人工的に偽造された被検体であると判定し、「偽造」状態に設定する。
(6−3)掌線の更新機能は、利用者本人の生体でない人工的に偽造された被検体でないことを確認するために、掌線情報を更新する機能である。まず、掌線の認識機能にて数値化した、生体である被検体に存在する箇所の情報に関する平均的なデータベースを作成しておく。次に、当該データベースと掌線の認識機能にて数値化した生体である被検体に存在する箇所の情報間の類似度を計算し、閾値として設定する。また、掌線のチェック機能にてチェックした被検体が生体であると判定された場合、生体である被検体に存在する箇所の情報に関するデータベース及び上記の閾値を更新する。
次に、生体検知装置10が備える各手段ごとに詳述する。
生体検知装置10は、撮影手段11と、認識手段12と、情報取得手段13と、動作要求手段131と、生体検知手段14と、生体情報記憶制御手段15と、生体情報記憶手段30とを備える。
生体情報記憶手段30は、生体についての情報である生体情報を予め記憶する。
具体的には、生体情報記憶手段30は、生体情報であることを判定するための閾値として、特定の部分(例えば、手、指など)に対応付けて、例えば、正面方向及び上下左右前後方向から撮影された手の幅の下限閾値及び上限閾値や、動きのスムーズさを示す速度の下限閾値及び上限閾値、手の歪み状態情報としての閾値、手の形状の変化時間の閾値、手の3次元状態情報の閾値、掌線の長さ及び方向や皺の方向の閾値などを予め記憶し、さらに、生体情報であることを判定するための画像として生体の画像情報などを予め記憶する。
生体情報記憶制御手段15は、生体検知手段14によって検知された被検体の特定部分情報を、生体情報として、生体情報記憶手段30に記憶させる。
生体情報記憶制御手段15は、被検体の動作に基づく生体の検知処理、被検体の歪み状態に基づく生体の検知処理、被検体の要求された動作に基づく生体の検知処理、被検体の3次元状態と方向に基づく生体の検知処理、掌線に基づく生体の検知処理ごとに、生体検知手段14によって生体であると検知された被検体の特定部分情報を、生体情報として、生体情報記憶手段30に記憶させるとしてもよい。
また、生体情報記憶制御手段15は、被検体の動作に基づく生体の検知処理、被検体の歪み状態に基づく生体の検知処理、被検体の要求された動作に基づく生体の検知処理、被検体の3次元状態と方向に基づく生体の検知処理、掌線に基づく生体の検知処理のすべての検知処理によって生体であると検知された被検体の特定部分情報を、生体情報として、生体情報記憶手段30に記憶させるとしてもよい。
また、生体情報記憶制御手段15は、掌線に基づく生体の検知処理によって生体であると検知された被検体の掌線情報のみを、生体情報として、生体情報記憶手段30に記憶させるとしてもよい。生体検知装置10がユーザ端末50によって構成される場合(後述する図8参照)、個人の掌線情報を記憶させることにより、その個人の掌線による生体の検知処理をより確実にすることができる。
また、生体情報記憶制御手段15は、生体であると検知された被検体の特定部分情報(例えば、生命線、感情線、頭脳線、運命線などの長さや方向、皺の方向など)と、生体情報記憶手段30に記憶されている生体情報における特定部分情報との類似度を計算し、類似度の閾値として生体情報記憶手段30の記憶を更新させるとしてもよい。また、生体情報記憶制御手段15は、生体であると検知された被検体の特定部分情報を生体情報記憶手段30に累積させて母集団を更新させるとしてもよい。
撮影手段11は、被検体を撮影する。具体的には、撮影手段11は、携帯電話や、タブレット、スマートフォン、PCなどに標準搭載されるデジタルカメラ装置、又は容易に装備可能なデジタルカメラ装置でよい。撮影手段11は、被検体の動画を撮影してもよいし、被検体の静止画を時間的に連続して撮影してもよい。
認識手段12は、撮影手段11によって撮影された被検体の時間的に連続する複数の画像(例えば、動画のフレームや、時間的に連続する静止画)の中から、被検体を構成する特定の部分を認識する。具体的には、認識手段12は、時間的に連続する複数の画像の中から、所定の画像認識アルゴリズムにより特定の部分として、例えば、手、指などを認識する。
情報取得手段13は、認識手段12によって認識された特定の部分についての特定部分情報であって、複数の画像同士の比較に基づく特定部分情報(例えば、手の動作情報など)を取得する。複数の画像は、例えば、動画のフレームや、時間的に連続する静止画の中から所定のフレーム数ごとに選択された画像であってもよい。
生体検知手段14は、情報取得手段13によって取得された特定部分情報と、特定の部分に相当する生体における部分についての生体情報とを比較し、被検体が生体であるか否かを検知する。
以下、具体的に、認識手段12と情報取得手段13と生体検知手段14とによる生体の検知処理について説明する。
[被検体の動作に基づく生体の検知処理]
認識手段12は、被検体の時間的に連続する複数の画像(以下、「連続する複数の画像」と言う。)の中から、特定の部分として、例えば、生体の手に相当する部分を認識する。認識手段12は、被検体の正面方向と、被検体の上下左右前後方向とから撮影された画像の中から認識するとしてもよい。
情報取得手段13は、連続する複数の画像の中から選択された画像(以下、「選択された画像」と言う。)、例えば、1秒ごとの画像において、手の位置を検出し、検出した位置の変化に基づく動作情報(例えば、連続した動きを含む3次元動作情報)を、特定部分情報として取得する。情報取得手段13は、特に、特定部分情報として、例えば、手の大きさ(手の正面方向から撮影された幅や、手の上下左右前後方向から撮影された幅など)を数値化し、手の連続した動きのスムーズさ(例えば、フレームごとの手の位置の変化に基づく速度など)を数値化する。
生体検知手段14は、情報取得手段13によって取得された特定部分情報(例えば、手の幅などについて数値化した値)と、手についての生体情報の閾値とを比較し、次に、連続した動きのスムーズさについて数値化した値と、生体情報の閾値とを比較し、適切(例えば、下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるならば、被検体が生体であると検知する。
なお、特定の部分の例として手について示したが、手以外に、特定の部分は、例えば、足や顔であってもよい。生体検知手段14は、足や顔の大きさや、足や顔の動きのスムーズさなどの特定部分情報に基づいて、被検体が生体であると検知する。
[被検体の歪み状態に基づく生体の検知処理]
認識手段12は、連続する複数の画像の中から、特定の部分として、例えば、生体の手に相当する部分を認識する。
情報取得手段13は、選択された画像における手についての被検体の歪みを検出し、検出した歪みの補正に用いる補正情報を含む歪み状態情報(例えば、アフィン変形の状態)を、特定部分情報として取得する。例えば、情報取得手段13は、選択された画像(例えば、フレームごとの画像)に含まれる手の画像(例えば、手を開いた状態の画像と、手を軽く折り曲げた状態の画像と)を複数のブロックに分割し、分割したブロックごとに複数の画像を比較し、歪み状態情報(例えば、アフィン変形の状態)を取得する。
生体検知手段14は、取得された歪み状態情報(例えば、アフィン変形の状態)と、生体情報の閾値とを比較し、適切(例えば、(a)すべてのブロックにおいて、すべて閾値以下の歪みだけが起こっていること、(b)各列、各行のブロックにおいて、すべて同じ方向にだけ閾値以下の歪みが起こっていること)であるならば、被検体が生体であると検知する。ただし、歪み状態に関する条件は上述した実施形態に限るものではない。
なお、特定の部分の例として手について示したが、手以外に、特定の部分は、例えば、足や顔であってもよい。生体検知手段14は、足や顔の複数の画像を比較し、取得した足や顔の歪み状態情報に基づいて、被検体が生体であると検知する。
[被検体の能動的動作に基づく生体の検知処理]
認識手段12は、連続する複数の画像の中から、特定の部分として、例えば、生体の手に相当する部分を認識する。認識手段12は、被検体の正面方向と、被検体の上下左右前後方向とから撮影された画像の中から認識するとしてもよい。
動作要求手段131は、被検体の動作を要求するメッセージ(例えば、「手を握った状態にし、5秒後に、その手の親指と小指とを立ててください。」というメッセージなどのような、人工的に偽造された被検体では容易に実行することのできない動作を含む、ランダムに要求したメッセージ)を出力(表示出力や、音声出力など)する。
情報取得手段13は、選択された画像(例えば、1秒ごとのフレーム)における手についての形状の変化であって動作要求手段131によって出力されたメッセージに応じた動作によって生じた形状の変化(手を握った状態と、親指と小指とを立てた状態と)を検出し、検出した形状の変化に基づく動作情報(例えば、形状の変化の時間間隔が4.5秒)を、特定部分情報として取得する。
また、情報取得手段13は、例えば、指の移動した速度や、当該部位の変化として、折り曲げた指が位置した場所の後ろの背景の色情報などを、特に、特定部分情報として数値化するとしてもよい。
生体検知手段14は、数値化された特定部分情報と、生体情報の閾値とを比較し、適切(例えば、形状の変化の時間間隔としての4.5秒が下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるならば、被検体が生体であると検知する。
なお、特定の部分の例として手について示したが、手以外に、特定の部分は、例えば、足や顔であってもよい。生体検知手段14は、メッセージに応じた足や顔の形状の変化や移動した速度、足や顔が位置した場所の後ろの背景の色情報などの特定部分情報に基づいて、被検体が生体であると検知する。
[被検体の所定の特徴部分に基づく生体の検知処理]
認識手段12は、連続する複数の画像の中から、特定の部分として、例えば、生体の手に相当する部分を認識する。
情報取得手段13は、特定部分情報として、所定の特徴部分(例えば、手の特徴的な線や点、特に掌線など)を検出する。例えば、情報取得手段13は、手などの皺の長さや、方向や、皺が生成される前と後との画像同士を比較して検出された皺の方向などを、特徴情報として数値化する。
生体検知手段14は、数値化された特徴情報と、生体情報の閾値とを比較し、適切(例えば、特徴情報と生体情報とを比較して類似度を計算し、計算した類似度が類似度の下限閾値以上)であるならば、被検体が生体であると検知する。
なお、特定の部分の例として手について示したが、手以外に、特定の部分は、例えば、足や顔であってもよい。生体検知手段14は、足や顔の特徴部分(足の指を折り曲げたときの皺の状態や顔の額の皺の状態などの特徴部分)に基づく足や顔の特徴情報(足や顔の皺の情報など)に基づいて、被検体が生体であると検知する。
[被検体の3次元状態と方向に基づく生体の検知処理]
認識手段12は、連続する複数の画像の中から、特定の部分として、例えば、生体の手に相当する部分を認識する。
情報取得手段13は、異なる方向から撮影された画像(例えば、1秒ごとのフレームのように選択された画像)における手の状態を検出し、検出した手の状態に基づく手の3次元状態情報を、特定部分情報として取得する。例えば、情報取得手段13は、手の状態(手を卵形に折り曲げた状態、指を閉じた状態にて親指を人差指−中指の付け根に当てた状態、などの3次元状態)について、手の正面方向と手の上下左右前後方向から撮影された画像から手の3次元状態情報を取得する。手の3次元状態情報として、情報取得手段13は、手と指との関係についての複数箇所の情報(例えば、手の状態を上述の3次元状態にしたとき、手の隠れる箇所の情報など)を数値化する。
生体検知手段14は、数値化された手の3次元状態情報と、生体情報の閾値とを比較し、適切(例えば、下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるならば、被検体が生体であると検知する。
なお、特定の部分の例として手について示したが、手以外に、特定の部分は、例えば、足や顔であってもよい。生体検知手段14は、足や顔の状態(足の指を折り曲げた状態や顔内の口を突き出した状態などの3次元状態)に基づく足や顔の3次元状態情報(足や顔の隠れる箇所の情報など)に基づいて、被検体が生体であると検知する。
[掌線に基づく生体の検知処理]
認識手段12は、連続する複数の画像の中から、特定の部分として、生体の手に相当する部分を認識する。
情報取得手段13は、特定部分情報として、所定の特徴部分(例えば、手の特徴的な線や点、特に掌線など)を検出する。例えば、情報取得手段13は、比較的長い掌線である生命線、感情線、頭脳線、運命線などの長さや、方向や、手をすぼめる前と後との画像同士を比較して掌線に沿ってできる皺の方向などを、掌線情報として数値化する。
生体検知手段14は、数値化された掌線情報と、生体情報の閾値とを比較し、適切(例えば、掌線情報と生体情報とを比較して類似度を計算し、計算した類似度が類似度の下限閾値以上)であるならば、被検体が生体であると検知する。
図2、図3及び図4は、本発明の一実施形態に係る生体検知装置10の処理を示すフローチャートである。生体検知装置10は、コンピュータ及びその周辺装置(例えば、携帯電話、タブレット、スマートフォン、PCなど)が備えるハードウェア並びに該ハードウェアを制御するソフトウェアによって構成され、以下の処理は、制御部(例えば、CPU)が、OSの下で所定のソフトウェアに従い実行する処理であり、生体検知の要求ごとに起動される。
ステップS101において、CPUは、撮影手段11によって撮影された被検体の時間的に連続する複数の画像を取得する。
ステップS102において、CPU(認識手段12)は、時間的に連続する複数の画像の中から、被検体を構成する特定の部分(例えば、手)を認識する。
ステップS103において、CPU(情報取得手段13)は、ステップS102において認識された特定の部分(例えば、手)についての位置の変化に基づく動作情報(例えば、手の速度)を取得する。
ステップS104において、CPU(生体検知手段14)は、生体情報の動作情報(例えば、生体情報記憶手段30に記憶されている手の速度の閾値)を取得する。
ステップS105において、CPU(生体検知手段14)は、ステップS103において取得した動作情報と、ステップS104において取得した生体情報の動作情報(例えば、手の速度の閾値)とを比較し、ステップS103において取得した動作情報がステップS104において取得した動作情報の範囲内(例えば、下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS106に移し、NOの場合、CPUは、処理をステップS121に移す。
ステップS106において、CPU(情報取得手段13)は、ステップS102において認識された特定の部分(例えば、手)についての歪み状態情報を取得する。
ステップS107において、CPU(生体検知手段14)は、生体情報の歪み状態情報(例えば、生体情報記憶手段30に記憶されている手の歪み状態情報としての閾値)を取得する。
ステップS108において、CPU(生体検知手段14)は、ステップS106において取得した歪み状態情報と、ステップS107において取得した生体情報の歪み状態情報(例えば、手の歪み状態情報としての閾値)とを比較し、ステップS106において取得した歪み状態情報がステップS107において取得した歪み状態情報の範囲内(例えば、複数のブロックに分割した被検体の画像に対し、(a)すべてのブロックにおいて、すべて閾値以下の歪みだけが起こっている状態と、(b)各列、各行のブロックにおいて、すべて同じ方向にだけ閾値以下の歪みが起こっている状態との2つの状態がともに起こっていない)であるか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS109に移し、NOの場合、CPUは、処理をステップS121に移す。
ステップS109において、CPU(動作要求手段131)は、被検体の動作を要求するメッセージを出力する。
ステップS110において、CPU(情報取得手段13)は、ステップS109においてメッセージが出力された後の動作について撮影手段11によって撮影された画像を取得し、時間的に連続する複数の画像の中から、被検体の特定の部分(例えば、手)についての形状の変化であってステップS109において出力されたメッセージに応じた動作によって生じた形状の変化を検出し、検出した形状の変化に基づく動作情報(例えば、手の形状の変化時間)を取得する。
ステップS111において、CPU(生体検知手段14)は、生体情報の動作情報(例えば、生体情報記憶手段30に記憶されている手の形状の変化時間の閾値)を取得する。
ステップS112において、CPU(生体検知手段14)は、ステップS110において取得した動作情報と、ステップS111において取得した生体情報の動作情報(例えば、手の形状の変化時間の閾値)とを比較し、ステップS110において取得した動作情報がステップS111において取得した動作情報の範囲内(例えば、下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS113に移し、NOの場合、CPUは、処理をステップS121に移す。
ステップS113において、CPU(情報取得手段13)は、ステップS102において認識された特定の部分(例えば、手)について、時間的に連続する複数の画像の中から、所定の特徴情報(例えば、掌線の長さ及び方向や、皺の方向などの掌線情報)を取得する。
ステップS114において、CPU(生体検知手段14)は、生体情報の所定の特徴情報(例えば、生体情報記憶手段30に記憶されている掌線の長さ及び方向や、皺の方向などの掌線情報の閾値)を取得する。
ステップS115において、CPU(生体検知手段14)は、ステップS113において取得した特徴情報と、ステップS114において取得した生体情報の特徴情報(例えば、掌線の長さ及び方向や、皺の方向の閾値)とを比較し、ステップS113において取得した特徴情報がステップS114において取得した特徴情報の範囲内(例えば、下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS116に移し、NOの場合、CPUは、処理をステップS121に移す。
ステップS116において、CPU(情報取得手段13)は、ステップS102において認識された特定の部分(例えば、手)について、時間的に連続する複数の画像の中から、被検体の状態に基づく3次元状態情報(例えば、手の隠れる箇所の情報)を取得する。
ステップS117において、CPU(生体検知手段14)は、生体情報の3次元状態情報(例えば、生体情報記憶手段30に記憶されている手の隠れる箇所の情報の閾値)を取得する。
ステップS118において、CPU(生体検知手段14)は、ステップS116において取得した3次元状態情報と、ステップS117において取得した生体情報の3次元状態情報(例えば、手の隠れる箇所の情報の閾値)とを比較し、ステップS116において取得した3次元状態情報がステップS117において取得した3次元状態情報の範囲内(例えば、下限閾値以上かつ上限閾値以下)であるか否かを判断する。この判断がYESの場合、CPUは、処理をステップS119に移し、NOの場合、CPUは、処理をステップS121に移す。
ステップS119において、CPU(生体情報記憶制御手段15)は、ステップS105、ステップS108、ステップS112、ステップS115、及びステップS118において生体情報であると判断されたそれぞれの被検体の特定の部分についての情報(ステップS103における位置の変化に基づく動作情報、ステップS106における歪み状態情報、ステップS110における形状の変化に基づく動作情報、ステップS113における3次元状態情報、及びステップS116における掌線情報の特定部分情報)を生体情報記憶手段30に記憶させる。
ステップS120において、CPU(生体検知手段14)は、生体であると検知したことを示すメッセージを出力する。その後、CPUは、処理を終了する。
ステップS121において、CPU(生体検知手段14)は、生体でないと検知したことを示すメッセージを出力する。その後、CPUは、処理を終了する。
図5から図8は、本発明の一実施形態に係る生体検知装置10をシステムとして構築した場合の構成例を示す図である。本発明は、いくつかのシステム構成において実施されることができる。
撮影手段11を備える生体情報取得デバイス60と、認識手段12と情報取得手段13と動作要求手段131とを備えるユーザ端末50と、生体情報記憶手段30と生体検知手段14と生体情報記憶制御手段15との検知機能71を備える検知サーバ70において、例えば、以下のシステム構成が考えられる。
図5のシステム構成1は、生体情報取得デバイス60とユーザ端末50と検知サーバ70との構成である。
図6のシステム構成2は、生体情報取得デバイス60を含むユーザ端末50と検知サーバ70との構成である。
図7のシステム構成3は、生体情報取得デバイス60と検知機能71を含むユーザ端末50との構成である。
図8のシステム構成4は、生体情報取得デバイス60と検知機能71とを含むユーザ端末50の構成である。
生体情報取得デバイス60とユーザ端末50と検知サーバ70とが分離している場合、それぞれの装置は、通信手段を備える。
なお、システム構成4は、生体検知装置10に相当する。
本実施形態によれば、生体検知装置10は、被検体を撮影し、撮影した被検体の時間的に連続する複数の画像の中から、被検体を構成する特定の部分を認識し、認識した特定の部分についての特定部分情報であって、複数の画像同士の比較に基づく特定部分情報を取得する。
例えば、特定部分情報として、生体検知装置10は、手についての位置の変化を検出し、検出した位置の変化に基づく手の動作情報を取得する。また、生体検知装置10は、手についての被検体の歪みを検出し、検出した歪みの補正に用いる補正情報を含む手の歪み状態情報を、特定部分情報として取得する。また、生体検知装置10は、手についての形状の変化であって出力されたメッセージに応じた動作によって生じた手の形状の変化を検出し、検出した手の形状の変化に基づく手の動作情報を、特定部分情報として取得する。
また、生体検知装置10は、所定の特徴部分として被検体の掌線を検出し、検出した掌線に基づく掌線情報を、特定部分情報として取得する。
また、生体検知装置10は、異なる方向から撮影された手の状態を検出し、検出した手の状態に基づく手の3次元状態情報を、特定部分情報として取得する。
そして、生体検知装置10は、取得した特定部分情報と、特定の部分に相当する生体における部分についての生体情報とを比較し、被検体が生体であるか否かを検知する。
さらに、生体検知装置10は、生体であると検知された被検体の特定部分情報を、生体情報として、生体情報記憶手段30に記憶させる。
したがって、生体検知装置10は、特殊な生体センサを用いることなく、容易に、かつ、確実に生体であるか否かを検知することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
生体検知装置10による一連の処理は、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータなどにインストールされる。また、当該プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、CD−ROMのようなリムーバブルメディアなど)に記録されてユーザに配布されてもよいし、ネットワークを介してユーザのコンピュータにダウンロードされることにより配布されてもよい。
10 生体検知装置
11 撮影手段
12 認識手段
13 情報取得手段
131 動作要求手段
14 生体検知手段
15 生体情報記憶制御手段
30 生体情報記憶手段
50 ユーザ端末
60 生体情報取得デバイス
70 検知サーバ
71 検知機能

Claims (12)

  1. 被検体が生体であるか否かを検知する生体検知装置であって、
    生体についての情報である生体情報を予め記憶する生体情報記憶手段と、
    前記被検体を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段によって撮影された前記被検体の時間的に連続する複数の画像の中から、前記被検体を構成する特定の部分を認識する認識手段と、
    前記認識手段によって認識された前記特定の部分についての特定部分情報であって、前記複数の画像同士の比較に基づく前記特定部分情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段によって取得された前記特定部分情報と、前記特定の部分に相当する生体における部分についての前記生体情報とを比較し、前記被検体が生体であるか否かを検知する生体検知手段と、
    を備える生体検知装置。
  2. 前記情報取得手段は、前記特定の部分についての位置の変化を検出し、検出した前記位置の変化に基づく動作情報を、前記特定部分情報として取得する、請求項1に記載の生体検知装置。
  3. 前記情報取得手段は、前記特定の部分についての前記複数の画像における被検体の歪みを検出し、検出した前記歪みの補正に用いる補正情報を含む歪み状態情報を、前記特定部分情報として取得する、請求項1に記載の生体検知装置。
  4. 前記情報取得手段は、前記特定の部分についての形状の変化を検出し、検出した前記形状の変化に基づく動作情報を、前記特定部分情報として取得する、請求項1に記載の生体検知装置。
  5. 前記情報取得手段は、異なる方向から撮影された被検体の画像における前記特定の部分についての状態を検出し、検出した前記状態に基づく3次元状態情報を、前記特定部分情報として取得する、請求項1に記載の生体検知装置。
  6. 前記被検体の動作を要求するメッセージを出力する動作要求手段をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の生体検知装置。
  7. 前記認識手段は、前記特定の部分として前記被検体の手を認識する、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の生体検知装置。
  8. 前記情報取得手段は、前記被検体の掌線を検出し、検出した前記掌線に基づく掌線情報を、前記特定部分情報として取得する、請求項7に記載の生体検知装置。
  9. 前記生体検知手段によって検知された前記被検体の前記特定部分情報を、前記生体情報として、前記生体情報記憶手段に記憶させる生体情報記憶制御手段をさらに備える、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の生体検知装置。
  10. 生体情報取得デバイスと、ユーザ端末と、検知サーバとを備え、被検体が生体であるか否かを検知する生体検知システムであって、
    前記生体情報取得デバイスは、
    前記被検体を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段によって撮影された画像を送信する画像送信手段と、を備え、
    前記ユーザ端末は、
    前記画像送信手段によって送信された画像を受信する画像受信手段と、
    前記画像受信手段によって受信された複数の画像であって前記被検体の時間的に連続する前記複数の画像の中から、前記被検体を構成する特定の部分を認識する認識手段と、
    前記認識手段によって認識された前記特定の部分についての特定部分情報であって、前記複数の画像同士の比較に基づく前記特定部分情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段によって取得された前記特定部分情報を送信する情報送信手段と、を備え、
    前記検知サーバは、
    生体についての情報である生体情報を予め記憶する生体情報記憶手段と、
    前記情報送信手段によって送信された前記特定部分情報を受信する情報受信手段と、
    前記情報受信手段によって受信された前記特定部分情報と、前記特定の部分に相当する生体における部分についての前記生体情報とを比較し、前記被検体が生体であるか否かを検知する生体検知手段と、を備える生体検知システム。
  11. 請求項1に記載の生体検知装置が実行する方法であって、
    前記撮影手段が、前記被検体を撮影する撮影ステップと、
    前記認識手段が、前記撮影ステップによって撮影された前記被検体の時間的に連続する複数の画像の中から、前記被検体を構成する特定の部分を認識する認識ステップと、
    前記情報取得手段が、前記認識ステップによって認識された前記特定の部分についての特定部分情報であって、前記複数の画像同士の比較に基づく前記特定部分情報を取得する情報取得ステップと、
    前記生体検知手段が、前記情報取得ステップによって取得された前記特定部分情報と、前記特定の部分に相当する生体における部分についての前記生体情報とを比較し、前記被検体が生体であるか否かを検知する生体検知ステップと、
    を備える方法。
  12. コンピュータに、請求項11に記載の方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
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