JP6481196B2 - ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
牽引車両を制動する第1のブレーキ装置と、
前記牽引車両に牽引された被牽引車両を制動する第2のブレーキ装置と、
前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記牽引車両が前方障害物との衝突を前記牽引車両の既知の第1の最大減速度で回避するための第1の衝突危険閾値と、前記被牽引車両が前記牽引車両に追突するまでの追突危険時間とを比較し、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値より小さい場合、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記被牽引車両の第2の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とする。
上記第1の発明に記載のブレーキ制御装置において、
前記制御手段は、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値以上である場合、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記第1の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とする。
上記第1又は第2の発明に記載のブレーキ制御装置において、
前記被牽引車両の重量を検出する重量検出手段と、
前記被牽引車両の車速を検出する車速検出手段とを有し、
前記制御手段は、
前記牽引車両及び前記被牽引車両の走行中に、前記第2のブレーキ装置のみを用いて最大の制動を行って、当該制動時における車速変化を前記車速検出手段により取得すると共に、取得した前記車速変化と、前記牽引車両の既知の第1の重量と、前記重量検出手段で検出した前記被牽引車両の第2の重量とに基づいて、前記第2の最大減速度を求める
ことを特徴とする。
上記第1〜第3のいずれか1つの発明に記載のブレーキ制御装置において、
前記牽引車両と前記前方障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
前記牽引車両と前記被牽引車両との車間距離を検出する車間距離検出手段とを有し、
前記制御手段は、
前記第1の衝突危険閾値を、前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度と、前記第1の最大減速度とに基づいて求め、
前記追突危険時間を、前記車間距離検出手段で検出した前記車間距離と、前記第1の最大減速度と、前記第2の最大減速度とに基づいて求める
ことを特徴とする。
上記第4の発明に記載のブレーキ制御装置において、
前記牽引車両と前記前方障害物との相対距離を検出する相対距離検出手段を有し、
前記制御手段は、
前記相対距離検出手段で検出した前記相対距離と、前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度とに基づいて、前記牽引車両が前記前方障害物に衝突するまでの衝突予測時間を求め、
前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度と、前記第2の最大減速度とに基づいて、前記牽引車両が前記前方障害物との衝突を前記第2の最大減速度で回避するための第2の衝突危険閾値を求め、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値より小さい場合、前記衝突予測時間が前記第2の衝突危険閾値以下になると、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記第2の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とする。
上記第4の発明に記載のブレーキ制御装置において、
前記牽引車両と前記前方障害物との相対距離を検出する相対距離検出手段を有し、
前記制御手段は、
前記相対距離検出手段で検出した前記相対距離と、前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度とに基づいて、前記牽引車両が前記前方障害物に衝突するまでの衝突予測時間を求め、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値以上である場合、前記衝突予測時間が前記第1の衝突危険閾値以下になると、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記第1の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とする。
図1は、本実施例における牽引車両及び被牽引車両の自動ブレーキを説明する概略図である。又、図2は、本実施例のブレーキ制御装置を示すブロック図である。又、図3及び図4は、図2に示したブレーキ制御装置で実施する最大減速度の学習手順を説明するフローチャートである。又、図5は、図2に示したブレーキ制御装置で実施する追突防止の手順を説明するフローチャートである。又、図6は、従来と本発明とを比較するグラフであり、図6(a)は、従来の自動ブレーキ時のグラフ、図6(b)は、本発明の自動ブレーキ時のグラフである。又、図7は、従来と本発明とを比較するタイムチャートであり、図7(a)は、従来の自動ブレーキのタイムチャート、図7(b)は、本発明の自動ブレーキのタイムチャートである。
牽引車両10(主制御装置20)は、牽引装置40に被牽引車両30を連結したとき、被牽引車両通信装置18を介して、被牽引車両30との通信を構築する。通信は、有線でも良いし、無線でも良い。
牽引車両10(主制御装置20)は、被牽引車両通信装置18を介して、被牽引車両30の重量Mを取得する。この重量Mは、積載物を含めた被牽引車両30の重量である。
牽引車両10(主制御装置20)は、前回の学習時(例えば、前回の走行時)の重量Mから、今回取得した重量Mの変化が一定以上あるかどうか確認し、変化が一定以上あればステップS4へ進む。これは、変化が一定以上あれば、前回の学習をリセットして、新たに学習することを意味する。一方、変化が一定未満であれば、一連の最大減速度の学習手順を終了する。これは、後述する計算値(最大減速度G2、追突危険時間T2)を前回と同じとすることを意味する。
牽引車両10(主制御装置20)は、所定のタイミングで、被牽引車両通信装置18を介して、被牽引車両30のブレーキ装置31に最大の減速指示を出して、被牽引車両30に最大ブレーキをかける。
通常のブレーキをかける場合、牽引車両10のブレーキ装置17を使わず、被牽引車両30のブレーキ装置31だけに最大ブレーキをかける。この場合には、牽引車両10と被牽引車両30の両方を被牽引車両30のブレーキ装置31で制動する必要があるため、被牽引車両30の制動力を通常より多く利用できる。
被牽引車両30のブレーキ装置31が複数ある場合、被牽引車両30の複数のブレーキ装置31を部分的に利用することで、1個当たりの最大減速度G2を取得し、その合計を計算することで、全てのブレーキ装置31による最大減速度G2を取得する。
ブレーキによる牽引車両10の停止直後に被牽引車両30がまだ停止していない場合、被牽引車両30だけに最大ブレーキをかける。
牽引車両10の発進時に、被牽引車両30が最大ブレーキなるように、ABS(Antilock Brake System)で制御する。
牽引車両10(主制御装置20)は、被牽引車両30のブレーキ中において、車速センサ12、ヨーセンサ13、ブレーキセンサ14を用いて、車速、ヨーレート、ブレーキ圧を監視する。
牽引車両10(主制御装置20)は、後方カメラ16、車速センサ12、車速センサ32を用いて、牽引車両10と被牽引車両30との相対距離L2と相対速度V2を取得する。相対距離L2は、後方カメラ16を用いて取得する。相対速度V2は、後方カメラ16を用いて取得しても良いし、車速センサ12及び車速センサ32を用いて取得しても良い。
被牽引車両30のブレーキ中において、車速センサ12、ヨーセンサ13、ブレーキセンサ14を用いて、「減速が一定である」、かつ、「横方向の加減速がない」、かつ、「牽引車両10のブレーキがない」場合、ステップS8に進み、「減速が一定でない」、「横方向の加減速がある」、「牽引車両10のブレーキがある」のいずれかの条件が成立する場合には、最大減速度G2の計算に適していないので、ステップS4へ戻る。ここでは、被牽引車両30のブレーキ装置17以外での減速があったり、カーブであったりすると、最大減速度G2の計算に適していないと判断している。
牽引車両10(主制御装置20)は、被牽引車両30の最大減速度G2を計算する。ここで、牽引車両10の重量mは既知であり、被牽引車両30の重量Mは上記ステップS2で取得しており、被牽引車両30の最大ブレーキによる車速変化ΔVは車速センサ32で検出しているので、重量m、M及び車速変化ΔVを用いて、最大減速度G2は以下の式を用いて求めることができる。
牽引車両10(主制御装置20)は、最大ブレーキ中に被牽引車両30が追突するまでの追突危険時間T2を算出する。ここで、相対距離L2は、ステップS6で後方カメラ16を用いて取得しており、牽引車両10の最大減速度G1(第1の最大減速度)は既知であり、最大減速度G2はステップS8で算出しているので、相対距離L2及び最大減速度G1、G2を用いて、追突危険時間T2は以下の式を用いて求めることができる。
牽引車両10(主制御装置20)は、前方障害物センサ11を用いて、牽引車両10と前方の障害物50との相対距離L1と相対速度V1を取得する。
牽引車両10(主制御装置20)は、ステップS21で取得した相対距離L1と相対速度V1を用いて、前方の障害物50との衝突予測時間TTCを算出する。
牽引車両10の第1の衝突危険閾値TTCLと、被牽引車両30の追突危険時間T2を比較し、T2≧TTCLの場合はステップS24へ進み、T2≧TTCLでない場合、つまり、T2<TTCLの場合はステップS25へ進む。この第1の衝突危険閾値TTCLは、牽引車両10と前方の障害物50との相対車速V1と牽引車両10の既知の最大減速度G1を用いて、TTCL=V1/G1で規定されたものであり、最大減速度G1のブレーキで前方の障害物50への衝突を回避するための最短の時間に相当する。
T2≧TTCLの場合には、言い換えると、牽引車両10の最大減速度G1で減速しても、被牽引車両30の最大減速度G2が最大減速度G1以上であるので、被牽引車両30が牽引車両10に追突する危険性がない場合には、更に、前方の障害物50との衝突危険性があるかどうか、つまり、TTCL≧TTCかどうか確認し、TTCL≧TTCの場合には、ステップS26へ進み、TTCL≧TTCでない場合(TTCL<TTCの場合)には、ステップS21へ戻る。
T2≧TTCLでない場合、つまり、T2<TTCLの場合には、言い換えると、牽引車両10の最大減速度G1で減速すると、被牽引車両30の最大減速度G2が最大減速度G1未満であるので、被牽引車両30が牽引車両10に追突する可能性がある場合には、更に、被牽引車両30の追突危険性があるかどうか、つまり、TTCL2≧TTCかどうか確認し、TTCL2≧TTCの場合には、ステップS27へ進み、TTCL2≧TTCでない場合(TTCL2<TTCの場合)には、ステップS21へ戻る。
TTCL≧TTCの場合には、衝突予測時間TTCが第1の衝突危険閾値TTCL以下であり、牽引車両10が前方の障害物50に衝突する危険性があるが、この場合には、上述したように、T2≧TTCLであり、T2≧TTCLの場合には、被牽引車両30が牽引車両10に追突する危険性はないので、牽引車両10及び被牽引車両30の減速度として、共に、牽引車両10の最大減速度G1を設定する。ここでは、最大減速度G1を用いて減速するので、ブレーキの開始タイミング(TTC=TTCL)は、ステップS25→S27の場合より、ステップS24→S26の方が遅いタイミングとなる。
TTCL2≧TTCの場合には、衝突予測時間TTCが第2の衝突危険閾値TTCL2以下であり、被牽引車両30が牽引車両10に追突する危険性があるので、牽引車両10及び被牽引車両30の減速度として、共に、被牽引車両30の最大減速度G2を設定する。ここでは、最大減速度G1より小さい最大減速度G2を用いて減速するので、ブレーキの開始タイミング(TTC=TTCL2)は、ステップS24→S26の場合より、ステップS25→S27の方が早いタイミングとなり、この早いタイミングのブレーキにより、牽引車両10の前方の障害物50への衝突も防止している。このタイミングについては、後述の図6(b)及び図7(b)で説明する。
牽引車両10(主制御装置20)は、ステップS24→S26又はステップS25→S27で決定されるタイミング(TTC=TTCL又はTTCL2)で、ステップS26又はステップS27で設定される減速度(最大減速度G1又はG2)を用いて、牽引車両10及び被牽引車両30に減速指示を行い、牽引車両10及び被牽引車両30を停止させている。
11 前方障害物センサ
12 車速センサ
16 後方カメラ
17 ブレーキ装置
20 主制御装置
30 被牽引車両
31 ブレーキ装置
32 車速センサ
34 重量センサ
40 牽引装置
50 障害物
Claims (6)
- 牽引車両を制動する第1のブレーキ装置と、
前記牽引車両に牽引された被牽引車両を制動する第2のブレーキ装置と、
前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
前記牽引車両が前方障害物との衝突を前記牽引車両の既知の第1の最大減速度で回避するための第1の衝突危険閾値と、前記被牽引車両が前記牽引車両に追突するまでの追突危険時間とを比較し、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値より小さい場合、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記被牽引車両の第2の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1に記載のブレーキ制御装置において、
前記制御手段は、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値以上である場合、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記第1の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のブレーキ制御装置において、
前記被牽引車両の重量を検出する重量検出手段と、
前記被牽引車両の車速を検出する車速検出手段とを有し、
前記制御手段は、
前記牽引車両及び前記被牽引車両の走行中に、前記第2のブレーキ装置のみを用いて最大の制動を行って、当該制動時における車速変化を前記車速検出手段により取得すると共に、取得した前記車速変化と、前記牽引車両の既知の第1の重量と、前記重量検出手段で検出した前記被牽引車両の第2の重量とに基づいて、前記第2の最大減速度を求める
ことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のブレーキ制御装置において、
前記牽引車両と前記前方障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
前記牽引車両と前記被牽引車両との車間距離を検出する車間距離検出手段とを有し、
前記制御手段は、
前記第1の衝突危険閾値を、前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度と、前記第1の最大減速度とに基づいて求め、
前記追突危険時間を、前記車間距離検出手段で検出した前記車間距離と、前記第1の最大減速度と、前記第2の最大減速度とに基づいて求める
ことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項4に記載のブレーキ制御装置において、
前記牽引車両と前記前方障害物との相対距離を検出する相対距離検出手段を有し、
前記制御手段は、
前記相対距離検出手段で検出した前記相対距離と、前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度とに基づいて、前記牽引車両が前記前方障害物に衝突するまでの衝突予測時間を求め、
前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度と、前記第2の最大減速度とに基づいて、前記牽引車両が前記前方障害物との衝突を前記第2の最大減速度で回避するための第2の衝突危険閾値を求め、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値より小さい場合、前記衝突予測時間が前記第2の衝突危険閾値以下になると、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記第2の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 請求項4に記載のブレーキ制御装置において、
前記牽引車両と前記前方障害物との相対距離を検出する相対距離検出手段を有し、
前記制御手段は、
前記相対距離検出手段で検出した前記相対距離と、前記相対速度検出手段で検出した前記相対速度とに基づいて、前記牽引車両が前記前方障害物に衝突するまでの衝突予測時間を求め、
前記追突危険時間が前記第1の衝突危険閾値以上である場合、前記衝突予測時間が前記第1の衝突危険閾値以下になると、前記牽引車両及び前記被牽引車両の減速度として、前記第1の最大減速度を設定して、前記第1のブレーキ装置及び前記第2のブレーキ装置により制動を行う
ことを特徴とするブレーキ制御装置。
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