以下、第1の実施形態の構成を、図面を参照して説明する。
図5において、11は自律走行体としての電気掃除機であり、この電気掃除機11は、この電気掃除機11の充電用の基地部となる基地装置としての充電装置(充電台)12とともに、走行体装置としての掃除装置である電気掃除装置(電気掃除システム)13を構成している。
そして、この電気掃除機11は、図1ないし図5に示すように、本実施形態において、走行面としての被掃除面である床面F上を自律走行(自走)しつつ床面を掃除する、いわゆる自走式のロボットクリーナ(掃除ロボット)である。この電気掃除機11は、中空状の本体ケース20と、この本体ケース20を床面F上で走行させる走行部21と、床面Fの塵埃を掃除する掃除部22と、センサ部26と、走行部21、掃除部22およびセンサ部26などを制御する制御手段(制御部)27と、これら走行部21、掃除部22、センサ部26および制御手段27などに給電する二次電池28とを備えている。なお、以下、電気掃除機11(本体ケース20)の走行方向に沿った方向を前後方向(図3などに示す矢印FR,RR方向)とし、この前後方向に対して交差(直交)する左右方向(両側方向)を幅方向として説明する。また、床面Fは、基本的に水平方向に沿って平面状のものとして説明するが、凹凸を有していたり、湾曲していたりするものも含む。
本体ケース20は、例えば合成樹脂などにより扁平な円柱状(円盤状)などに形成されており、床面Fに対向する下面に集塵口である吸込口31、および、排気口32がそれぞれ開口されている。
走行部21は、複数(一対)の駆動部としての駆動輪34,34、これら駆動輪34,34を駆動させる動作部としての駆動手段であるモータ35,35、および、旋回用の旋回輪36などを備えている。
各駆動輪34は、電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上で前進方向および後退方向に走行(自律走行)させる、すなわち走行用のものであり、左右幅方向に沿って図示しない回転軸を有し、幅方向に対称に配置されている。すなわち、これら駆動輪34は、電気掃除機11(本体ケース20)の走行方向に対して交差(直交)する幅方向の中心、換言すれば本体ケース20の幅方向の中心L1に対して略均等に離間された位置に配置され、吸込口31の両側前方に位置している。
各モータ35は、例えば駆動輪34のそれぞれに対応して配置されており、各駆動輪34を独立して前方、あるいは後方に駆動させることが可能となっている。
旋回輪36は、本体ケース20の下面の幅方向の略中央部で、かつ、前部に位置しており、床面Fに沿って旋回可能な従動輪である。
掃除部22は、例えば本体ケース20内に位置して塵埃を吸込口31から空気とともに吸い込み排気口32から排気する電動送風機41、吸込口31に回転可能に取り付けられて塵埃を掻き上げる回転清掃体としての回転ブラシ42およびこの回転ブラシ42を回転駆動させるブラシモータ43、本体ケース20に回転可能に取り付けられて塵埃を掻き集める清掃部(旋回清掃部)としての補助掃除手段(補助掃除部)であるサイドブラシ44およびこのサイドブラシ44を駆動させるサイドブラシモータ45、および、吸込口31と連通して塵埃を溜める集塵部46などを備えている。なお、電動送風機41と、回転ブラシ42およびブラシモータ43とは、少なくともいずれかを備えていればよい。
図1(a)、図1(b)、図2および図3などに示すサイドブラシ44,44は、本体ケース20に対して回転しない基部としての土台部48と、上下方向(鉛直方向)に沿って、すなわち床面Fに対して略垂直な方向に沿って回転軸49aを有し土台部48(本体ケース20)に対して回転可能に設けられた回転部49と、この回転部49にて回転軸49aの周囲に設けられてこの回転部49と一体に回転する複数、例えば3つの清掃体部50と、土台部48の下部に円弧状に突設された凸部51とを備えている。そして、これらサイドブラシ44,44は、本体ケース20の走行方向前方の位置に配置されており、互いに幅方向に対称な位置となっている。すなわち、これらサイドブラシ44,44は、中心L1に対して互いに反対側の側方の位置、換言すれば中心L1上に中心(回転部49の回転軸49a)を有さない位置、本実施形態では中心L1に対して離間された位置に配置されており、この中心L1からの回転部49の回転軸49aまでの距離が互いに略等しく設定されている。言い換えると、これらサイドブラシ44,44は、中心L1に対して、それぞれ左右に所定角度(例えば45°)ずつ傾斜した位置に配置されている。
土台部48は、本実施形態では、本体ケース20に対して、例えばこの本体ケース20の径方向に沿って弾性的に移動可能に設けられており、本体ケース20から突出する方向に沿って付勢されている。また、この土台部48は、先端側が円形状に湾曲し、本体ケース20の外郭(外周面を含む仮想的な円筒面)に対して外方(径方向)に突出している。さらに、この土台部48の床面Fに対向する下部は、平面状の下面部53となっており、この下面部53は、本体ケース20の土台部48の周辺の下面と略面一となっている。そして、この下面部53には、回転部49が露出する円形状の開口部54が土台部48の先端側および凸部51と同心状に開口されている。なお、土台部48は、本体ケース20に一体的に固定されていてもよいし、本体ケース20と一体に設けられていてもよい。
回転部49は、開口部54から少なくとも一部が露出し、電気掃除機11(本体ケース20)を載置した床面Fに対向するようになっている。各サイドブラシ44の回転部49は、駆動輪34の前方で、かつ、この駆動輪34の厚み(幅)内に略位置するように配置されている。この回転部49は、サイドブラシモータ45(図4)に対して直接、あるいはギヤなどの連結体を介して間接的に連結されており、このサイドブラシモータ45(図4)により回転方向DRに向けて回転駆動される。この回転部49の回転方向DRは、回転部49の前側が中心L1側に向かう方向、すなわち図3に示す左側のサイドブラシ44の回転部49が時計回り方向、右側のサイドブラシ44の回転部49が反時計回り方向である。したがって、サイドブラシ44,44は、互いに反対方向に回転しており、塵埃を本体ケース20の中心L1側(吸込口31側)に掻き集める方向に回転するようになっている。
各清掃体部50は、回転部49に固定された基端側としてのアーム部である清掃体基部56と、この清掃体基部56に保持された先端側としての毛ブラシあるいはブレードなどの清掃体57とを一体的に備えている。そして、各清掃体部50(清掃体基部56および清掃体57)は、回転部49(開口部54)の径方向に沿って略直線状に配置され、周方向に互いに略等間隔(略等角度、すなわち約120°毎)に離間されている。
清掃体基部56は、弾性を有する、例えばゴムやエラストマなどの軟質の弾性体により細長く形成されている。この清掃体基部56は、基端部56aが回転部49から回転軸49aに対して拡開状に傾斜して下方に向けて突出し土台部48の下面部53および凸部51よりも下方に延びており、先端部56bが基端部56aに対して徐々に湾曲して回転部49の回転軸49aに対して略直交する方向、すなわち土台部48の下面部53に対して略平行な方向、換言すれば電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上に載置した状態でこの床面Fと略平行となる方向に沿って形成されている。すなわち、清掃体基部56は、基端部56a側から先端部56b側へと、徐々に上下方向(鉛直方向)に対する傾斜が大きくなるように形成されている。また、この清掃体基部56は、電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上に載置した状態で、土台部48の下面部53および本体ケース20の下面よりも下方で、かつ、床面Fよりも上方の位置に配置されている。言い換えると、清掃体基部56は、土台部48の下面部53、本体ケース20の下面、および、床面Fのそれぞれに対してクリアランスを有している。
清掃体57は、清掃体基部56の先端部56bに基端側が保持され、先端側に向けて徐々に下方に傾斜している。この清掃体57は、下方(あるいは上方)から見た平面視で、清掃体基部56と略同一直線上に位置している。また、この清掃体57の床面Fに対する傾斜角度は、清掃体基部56の基端部56aの傾斜角度よりも小さくなっている。すなわち、この清掃体57は、水平方向に対して45°未満の傾斜角度となっている。さらに、この清掃体57の先端側は、土台部48の外郭(外側部)よりも外方に延びるようになっている。そして、この清掃体57は、電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上に載置した状態で、この床面Fに対して上方に離間されている。すなわち、この清掃体57は、土台部48の下面部53、本体ケース20の下面、および、床面Fのそれぞれに対してクリアランスを有している。
凸部51は、各清掃体部50の清掃体基部56との当接によりこの清掃体基部56を下方へと押し下げることで清掃体部50の清掃体57の先端側を床面Fに対して接触させるものであり、土台部48の下面部53よりも下方に突出する長尺のリブ状で、開口部54と同心の仮想的な円に沿って、すなわち回転部49の回転方向DRに沿って形成されている。この凸部51には、下面部53よりも下方の位置にこの下面部53(床面F)と略平行に形成された接触面部51aと、この接触面部51aの両端部から下面部53に亘って連続する(一および他の)傾斜部51b,51cとが設けられている。
接触面部51aは、土台部48(下面部53)に対して、少なくとも電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上に載置した状態での清掃体57と床面Fとのクリアランスよりも大きい突出量を有している。
また、傾斜部51b,51cは、土台部48の下面部53へと連続するように傾斜しており、傾斜部51bは、回転部49(清掃体部50)の回転方向DRに沿って徐々に下方に(土台部48(下面部53)から徐々に突出するように)傾斜し、傾斜部51cは、回転部49(清掃体部50)の回転方向DRに沿って徐々に上方に(土台部48(下面部53)に徐々に接近するように)傾斜している。また、傾斜部51bは、回転部49の回転軸49aを通り電気掃除機11(本体ケース20)の走行方向に対して中心L1と反対側に所定の角度(鋭角)に傾斜する仮想線L2に沿う位置を接触面部51aと反対側の端部とし、傾斜部51cは、回転部49の回転軸49aを通り中心L1側に所定の角度(鋭角)で傾斜する仮想線L3に沿う位置を接触面部51aと反対側の端部とする。したがって、凸部51は、サイドブラシ44(土台部48)において、少なくとも中心L1と反対側の側部(回転部49の中心である回転軸49aを通る前後方向の仮想線を含みこの仮想線から中心L1に対して反対側の領域)から前部(回転部49の中心である回転軸49aを通る幅方向の仮想線を含みこの仮想線から前側の領域)に亘る範囲内に設定されており、本実施形態では、回転軸49aの左右両側に略等角度に亘って延びる前部の範囲に設定されている。
そして、この凸部51の形状により、各清掃体部50は、回転部49の回転範囲R(360°)中で、土台部48の下面部53の下方に対向して床面Fから離間されている離間範囲(非接触範囲)R1と、凸部51との摺接により清掃体57の先端側が床面Fに接触した状態となる接触範囲R2とが隣接して設定されており、本実施形態ではこれら離間範囲R1と接触範囲R2との隣接部分に跨って凸部51の傾斜部51b,51cにより接触(摺接)する清掃体部50の清掃体基部56を徐々に下降させる下降範囲R3と清掃体基部56を徐々に上昇させる上昇範囲R4とが、例えば15°程度ずつ設定される(図2)。すなわち、各清掃体部50は、清掃体基部56が凸部51の傾斜部51bおよび傾斜部51cのそれぞれの両端間の位置となるときに離間範囲R1と接触範囲R2とが切り換わるようになっている。また、本実施形態では、接触範囲R2が、傾斜部51bの接触面部51a側、接触面部51a、および、傾斜部51cの接触面部51a側により、回転範囲R中の120°程度に亘って設定されており、離間範囲R1が回転範囲R中の接触範囲R2の2倍以上の範囲に亘って、すなわち接触範囲R2よりも広い範囲に設定されている。なお、図2には、下方から見て左側のサイドブラシ44に設定された各範囲R1〜R4を示しているが、下方から見て右側のサイドブラシ44は、中心L1に対して左側のサイドブラシ44とは各範囲R1〜R4が線対称に設定されているので、図示を省略する。
また、センサ部26は、電気掃除機11(本体ケース20)の自律走行用の障害物などのデータを検出するもので、例えば本体ケース20の周囲の物理的あるいは仮想的な物体の存否を検出する障害物検出手段(障害物検出部)である物体検出手段(物体検出部)61、および、床面Fの段差などを検出する段差検出手段(段差検出部)62などを備えている。
物体検出手段61は、例えば超音波センサおよび赤外線センサなどを備えており、所定距離以内に位置する物体(障害物O)を検出可能となっている。
段差検出手段62は、例えば赤外線センサなどであり、電気掃除機11(本体ケース20)の下部と床面Fとの間の距離を検出することで、床面Fの段差を検出可能となっている。
制御手段27は、例えば制御手段本体(制御部本体)であるCPU、このCPUによって読み出されるプログラムなどの固定的なデータを格納した格納部であるROM、プログラムによるデータ処理の作業領域となるワークエリアなどの各種メモリエリアを動的に形成するエリア格納部であるRAM(それぞれ図示せず)などを備えたマイコンである。さらに、この制御手段27は、センサ部26による検出結果に基づいて自律走行する走行モードと、充電装置12を介して二次電池28を充電する充電モードと、動作待機中の待機モードとを有している。
ここで、制御手段27による電気掃除機11(本体ケース20)の走行モードには、床面Fを万遍なく、かつ、効果的に掃除できるように、床面Fの走行パターン、すなわち走行制御アルゴリズムが異なる複数のモードが設定されている。例えば、制御手段27には、充電装置12から離脱し、センサ部26(物体検出手段61)により掃除領域(部屋)CA内の電気掃除機11(本体ケース20)に対して所定距離以内に位置する物体である障害物O(壁部Wも含む)を検出し、この検出した障害物Oを回避するように走行方向を変える通常走行モード(図6(a))、掃除領域CAの外側部を囲む壁部Wに対して所定の距離(距離0(接触)も含む)を保ちながらこの壁部Wに沿って走行する壁際走行モード(図6(b))、および、所定の位置、例えば充電装置12などの位置を探索し、この位置に帰還する帰還モード(図6(c))などを備えている。
また、二次電池28は、例えば本体ケース20の下面の後部の両側に露出する接続部としての充電端子64,64と電気的に接続されており、これら充電端子64,64が充電装置12側と電気的および機械的に接続されることで、充電装置12を介して充電されるようになっている。
一方、充電装置12は、電気掃除機11の出発および帰還用の所定位置を設定するものであり、掃除領域CAを区画する壁部Wの近傍など、掃除の妨げにならない位置に配置されている(図6(c))。この充電装置12は、定電流回路などの二次電池28の充電用の充電回路65が内部に収容されているとともに、この充電回路65と電気的に接続され電気掃除機11の充電端子64,64と電気的および機械的に接続可能な充電用端子66,66および商用電源と接続される給電用の電源コード67などが設けられ、かつ、これら充電回路65などの動作をそれぞれ制御する装置制御手段(装置制御部)68などが設けられている。そして、この装置制御手段68は、充電回路65を介して二次電池28を充電するための充電モードと、動作待機中の待機モードとを有している。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
一般に、電気掃除装置13は、電気掃除機11によって掃除をする掃除作業と、充電装置12によって二次電池28を充電する充電作業とに大別される。充電作業は、充電装置12の充電回路65を用いる既知の方法が用いられるため、掃除作業についてのみ説明する。
電気掃除機11は、例えば予め設定された掃除開始時刻となったときなどの所定タイミングで、制御手段27が待機モードから走行モードに切り換わり、走行部21を駆動させ充電装置12から離脱する。そして、制御手段27は、センサ部26の物体検出手段61および段差検出手段62からの検出に対応してモータ35,35(駆動輪34,34)を駆動させ、障害物Oや段差などを回避したり、走行モードを切り換えたりしながら電気掃除機11(本体ケース20)を掃除領域CA内の床面F上の塵埃を、掃除部22を駆動させて床面Fの塵埃を掃除して集塵部46に捕集する。例えば、電気掃除機11は、制御手段27が、最初に壁際走行モードを選択し、掃除領域CAを囲む壁部Wに沿って走行することで掃除領域CAの外枠のマッピングを行い、この後、このマッピングした掃除領域CA内を通常走行モードにより走行しつつ床面Fを掃除し、掃除が終了すると、帰還モードにより検出した充電装置12に帰還する。
このとき、掃除部22では、電動送風機41を駆動させて集塵部46を介して吸込口31に負圧を作用させて床面Fの塵埃を吸込口31から集塵部46へと吸い込むとともに、ブラシモータ43により回転駆動された回転ブラシ42が床面Fと接触し、この回転ブラシ42が床面Fの塵埃を吸込口31へと掻き上げて集塵部46へと送り込み、塵埃を集塵部46に溜める。
また、各サイドブラシ44では、サイドブラシモータ45により回転部49が回転軸49aを中心として床面Fに沿って回転駆動されることで、この回転部49から下方に突出する各清掃体部50も回転する。これら清掃体部50のうち、例えば1つの清掃体部50について回転部49の回転方向DRへの回転に沿って動作を説明すると、土台部48の下面部53の下方に位置し清掃体57が床面Fに対して離間される離間範囲R1に位置する状態から、清掃体基部56が凸部51に対して傾斜部51bの位置に移ると下降範囲R3に入り、この傾斜部51bに沿って清掃体基部56が摺接して徐々に強制的に押し下げられるように弾性変形し、清掃体基部56の先端側に突出する清掃体57の先端側が床面Fに対して接触して離間範囲R1から接触範囲R2に切り換わり、さらに下降範囲R3の間、清掃体基部56がさらに押し下げられるように弾性変形して清掃体57の先端側の床面Fに対する接触が強くなり、清掃体基部56が接触面部51aの位置に移るとこの接触面部51aとの摺接を清掃体基部56が維持することで清掃体57の床面Fとの接触が強く維持され、さらに清掃体基部56が傾斜部51cの位置に移ると上昇範囲R4に入り、傾斜部51cと摺接しつつ清掃体基部56が復帰変形することで、清掃体57が床面Fから離間されると接触範囲R2から離間範囲R1に切り換わる。纏めると、清掃体部50は、回転部49の回転に伴い、それぞれ順次、離間範囲R1、(下降範囲R3)、接触範囲R2、(上昇範囲R4)、離間範囲R1、…という動作を繰り返す。
なお、本実施形態では、各サイドブラシ44において、清掃体部50が回転部49の回転範囲Rにおいて所定角度である120°毎に1つずつ、全部で3つ設定されており、かつ、凸部51により接触範囲R2が所定角度である120°程度に設定されていることにより、1つの清掃体部50が離間範囲R1に位置し、残りの2つの清掃体部50が下降範囲R3および上昇範囲R4に位置して(図7(a))全ての清掃体部50の清掃体57が床面Fに対して離間される状態と、この状態から回転部49および清掃体部50が回転して、いずれか1つの清掃体部50のみが接触範囲R2に位置して(図7(b))この清掃体部50の清掃体57が床面Fに接触する状態とがある。換言すれば、2つ以上の清掃体部50の清掃体57が同時に床面Fに対して離間および接触した状態となることはない。
このように、第1の実施形態によれば、回転部49の回転方向DRに沿って設けた凸部51に回転部49の回転によって清掃体部50(清掃体基部56)が接触することで清掃体部50を押し下げて先端側の清掃体57の一部が床面Fに接触して接触範囲R2が設定されるので、例えば清掃体部50を上下動させるなどの複雑な制御を用いることなく、単に凸部51を突設するだけで接触範囲R2を容易に設定できるとともに、この凸部51の長さや位置などを設定するだけで、接触範囲R2を容易に所望の位置に設定できる。
さらに、凸部51の両端部に、清掃体部50の位置を上下方向に徐々に変化させる傾斜部51b,51cを設けることで、回転部49の回転により清掃体部50(清掃体基部56)が凸部51と接触する際の衝撃を緩和でき、清掃体部50(清掃体基部56)をより少ない抵抗で円滑に変形させることができるとともに、衝撃に起因する異音の発生などを抑制できる。
特に、傾斜部51b,51cにより下降範囲R3および上昇範囲R4がそれぞれ離間範囲R1と接触範囲R2との隣接する位置に跨って形成されているため、離間範囲R1と接触範囲R2とのそれぞれの切り換わりの位置での清掃体部50(清掃体57)の床面Fへの接触圧の変化を滑らかにすることができ、接触圧の急変に起因するサイドブラシモータ45の負荷の急激な増減などを抑制できる。
次に、第2の実施形態を図8ないし図13を参照して説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2の実施形態は、上記第1の実施形態の凸部51が、土台部48(下面部53)に対して固定されている固定凸部71と、土台部48(下面部53)に対して上下動可能な移動部としての可動凸部72とを備えているものである。
固定凸部71は、土台部48の下面部53よりも下方に突出する長尺のリブ状で、開口部54と同心の仮想的な円に沿って、すなわち回転部49の回転方向DRに沿って形成されている。この固定凸部71には、下面部53よりも下方の位置にこの下面部53(床面F)と略平行に形成された固定接触面部71aと、この固定接触面部71aの両端部から下面部53に亘って連続する(一および他の)傾斜部としての固定傾斜部71b,71cとが設けられている。
固定接触面部71aは、土台部48(下面部53)に対して、少なくとも電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上に載置した状態での清掃体57と床面Fとのクリアランスよりも大きい突出量を有している。
また、固定傾斜部71b,71cは、土台部48の下面部53へと連続するように傾斜しており、固定傾斜部71bは、回転部49(清掃体部50)の回転方向DRに沿って徐々に下方に(土台部48(下面部53)から徐々に突出するように)傾斜し、固定傾斜部71cは、回転部49(清掃体部50)の回転方向DRに沿って徐々に上方に(土台部48(下面部53)に徐々に接近するように)傾斜している。また、固定傾斜部71b,71cは、上記第1の実施形態の傾斜部51b,51cと同様に、仮想線L2,L3に沿う位置を固定接触面部71aと反対側の端部としており、回転軸49aの左右両側に略等角度に亘って延びる前部の範囲に設定されている。さらに、固定傾斜部71bには、土台部48の内部に連通し可動凸部72が上下動可能に嵌合された開口71dが上下方向に沿って開口されている(図10(a)および図10(b))。この開口71dは、開口部54と同心の仮想的な円に沿って、すなわち回転部49の回転方向DRに沿って円弧状に形成されており、土台部48の下面部53まで連続している。
可動凸部72は、固定凸部71および土台部48に対して上下動可能に設けられている。この可動凸部72は、最大に突出した状態で固定接触面部71aと略面一となる可動接触面部72aと、この可動接触面部72aの一端部(固定凸部71と反対側の端部)から下面部53へと連続する傾斜部としての可動傾斜部72bとを有している。そして、この可動凸部72は、土台部48に設けられた移動手段(移動装置)としてのソレノイド74により上下方向に沿って移動されるようになっているとともに、下方へと突出する方向に向けて、付勢手段(付勢体)としてのばね75により付勢されている。
可動傾斜部72bは、回転部49(清掃体部50)の回転方向DRに沿って徐々に下方に(土台部48(下面部53)から徐々に突出するように)傾斜している。また、この可動傾斜部72bは、電気掃除機11(本体ケース20)の走行方向に対して中心L1と反対側に所定の角度(鈍角)に傾斜する仮想線L4に沿う位置を可動接触面部72aと反対側の端部とする。したがって、凸部51は、可動凸部72が最大に下方に突出した状態で、サイドブラシ44(土台部48)において、中心L1と反対側の側部(回転部49の中心である回転軸49aを通る前後方向の仮想線を含みこの仮想線から中心L1に対して反対側の領域)から前部(回転部49の中心である回転軸49aを通る幅方向の仮想線を含みこの仮想線から前側の領域)に亘る範囲内に設定され、本実施形態では、回転軸49aに対して中心L1と反対側が相対的に広い、約180°程度の範囲となっている。
ソレノイド74は、例えば制御手段27によりその駆動が制御されている。したがって、制御手段27は、ソレノイド74の駆動を制御することで可動凸部72の下方への移動量(突出量)を制御する移動量制御手段(移動量制御部)の機能を有している。なお、この移動量制御手段の機能は、制御手段27とは別個に設けてもよい。
そして、この凸部51の固定凸部71と可動凸部72とにより、本実施形態の清掃体部50の離間範囲R1および接触範囲R2は、それぞれ可動凸部72が最大に上方に移動した(土台部48に没した)状態で固定凸部71のみによって設定され、可動凸部72が最大に下方に移動した(土台部48に対して突出した)状態で固定凸部71および可動凸部72によって設定される。換言すれば、離間範囲R1および接触範囲R2は、可動凸部72の上下動により可変設定されるようになっている。具体的に、接触範囲R2は、可動凸部72が最大に上方に移動した状態では、固定凸部71の固定傾斜部71bの固定接触面部71a側、固定接触面部71aおよび固定傾斜部71cの固定接触面部71a側により、回転範囲R中の前部の両側に亘って例えば120°程度に設定され(図12(a))、可動凸部72が最大に下方に移動した状態では、可動凸部72の可動傾斜部72bの可動接触面部72a側、可動接触面部72a、固定凸部71の固定接触面部71a、および固定傾斜部71cの固定接触面部71a側により、上記第1の実施形態と同様に、回転範囲R中の中心L1と反対側の側部から前部に亘って120°以上180°未満に亘って設定されている。すなわち、可動凸部72が下方に移動することで接触範囲R2が中心L1に対して反対側の側方に拡大されるようになっている。また、下降範囲R3は、可動凸部72が最大に上方に移動した状態では、固定傾斜部71bにより離間範囲R1と接触範囲R2と隣接部分に跨って設定され、可動凸部72が最大に下方に移動した状態では、可動傾斜部72bにより離間範囲R1と接触範囲R2と隣接部分に跨って設定される。さらに、上昇範囲R4は、可動凸部72の上下動に拘らず、固定傾斜部71cにより、上記第1の実施形態と同様に設定されている。なお、図12には、下方から見て左側のサイドブラシ44に設定された各範囲R1〜R4を示しているが、下方から見て右側のサイドブラシ44は、中心L1に対して左側のサイドブラシ44とは各範囲R1〜R4が線対称に設定されているので、図示を省略する。
したがって、各サイドブラシ44では、サイドブラシモータ45により回転部49が回転軸49aを中心として床面Fに沿って回転駆動されることで一体的に回転する複数の清掃体部50のうち、例えば1つの清掃体部50について回転部49の回転方向DRへの回転に沿って動作を説明すると、制御手段27によりソレノイド74に通電せずにばね75の付勢によって可動凸部72が上方に移動した状態(図8(a)、図8(b)、図10(a)および図12(a))では、土台部48の下面部53の下方に位置し清掃体57が床面Fに対して離間される離間範囲R1に位置する状態から、清掃体基部56が凸部51に対して固定傾斜部71bの位置に移ると下降範囲R3に入り、この固定傾斜部71bに沿って清掃体基部56が摺接して徐々に強制的に押し下げられるように弾性変形し、清掃体基部56の先端側に突出する清掃体57の先端側が床面Fに対して接触して離間範囲R1から接触範囲R2に切り換わり、さらに下降範囲R3の間、清掃体基部56がさらに押し下げられるように弾性変形して清掃体57の先端側の床面Fに対する接触が強くなり、清掃体基部56が固定接触面部71aの位置に移るとこの固定接触面部71aとの摺接を清掃体基部56が維持することで清掃体57の床面Fとの接触が強く維持され、さらに清掃体基部56が固定傾斜部71cの位置に移ると上昇範囲R4に入り、固定傾斜部71cと摺接しつつ清掃体基部56が復帰変形することで、清掃体57が床面Fから離間されると接触範囲R2から離間範囲R1に切り換わる。なお、本実施形態では、各サイドブラシ44において、清掃体部50が回転部49の回転範囲Rにおいて所定角度である120°毎に1つずつ、全部で3つ設定されており、かつ、可動凸部72が上方に移動した状態では凸部51(固定凸部71)により接触範囲R2が所定角度である120°程度に設定されていることにより、上記第1の実施形態と同様に、1つの清掃体部50が離間範囲R1に位置し、残りの2つの清掃体部50が下降範囲R3および上昇範囲R4に位置して全ての清掃体部50の清掃体57が床面Fに対して離間される状態と、この状態から回転部49および清掃体部50が回転して、いずれか1つの清掃体部50のみが接触範囲R2に位置してこの清掃体部50の清掃体57が床面Fに接触する状態とがある。換言すれば、2つ以上の清掃体部50の清掃体57が同時に床面Fに対して離間および接触した状態となることはない。
一方、制御手段27によりソレノイド74に通電すると、このソレノイド74が伸張してばね75の付勢に抗して可動凸部72が下方へと移動して開口71dから突出し、可動接触面部72aが固定接触面部71aと略面一となる(図9(a)、図9(b)、図10(b)および図12(b))。この状態では、土台部48の下面部53の下方に位置し清掃体57が床面Fに対して離間される離間範囲R1に位置する状態から、清掃体基部56が凸部51に対して可動傾斜部72bの位置に移ると下降範囲R3に入り、この可動傾斜部72bに沿って清掃体基部56が摺接して徐々に強制的に押し下げられるように弾性変形し、清掃体基部56の先端側に突出する清掃体57の先端側が床面Fに対して接触して離間範囲R1から接触範囲R2に切り換わり、さらに下降範囲R3の間、清掃体基部56がさらに押し下げられるように弾性変形して清掃体57の先端側の床面Fに対する接触が強くなり、清掃体基部56が可動接触面部72aの位置に移ると、この可動接触面部72aと固定接触面部71aとの摺接を清掃体基部56が維持することで清掃体57の床面Fとの接触が強く維持され、さらに清掃体基部56が固定傾斜部71cの位置に移ると上昇範囲R4に入り、固定傾斜部71cと摺接しつつ清掃体基部56が復帰変形することで、清掃体57が床面Fから離間されると接触範囲R2から離間範囲R1に切り換わる。この場合、各サイドブラシ44において、清掃体部50が回転部49の回転範囲Rにおいて所定角度である120°毎に1つずつ、全部で3つ設定されており、かつ、凸部51により接触範囲R2が所定角度である120°以上、かつ所定角度の2倍である240°よりも小さい180°未満に設定されていることにより、2つの清掃体部50が離間範囲R1に位置し、残りの1つの清掃体部50が接触範囲R2に位置して(図13(a))1つの清掃体部50の清掃体57が床面Fに接触する状態と、この状態から回転部49および清掃体部50が回転して、2つの清掃体部50が接触範囲R2に位置し、残りの1つの清掃体部50が離間範囲R1に位置して(図13(b))2つの清掃体部50の清掃体57が床面Fに接触する状態とがある。換言すれば、少なくともいずれかの清掃体部50の清掃体57が床面Fに対して常時接触子、全ての清掃体部50の清掃体57が同時に床面Fに対して離間および接触した状態となることはない。
したがって、制御手段27は、走行モードに応じて、可動凸部72の上下動、すなわち下方への移動量を制御することができる。例えば図6(a)に示すような、通常走行モードの場合には、電気掃除機11(本体ケース20)の側方に位置する床面F上の塵埃よりも、電気掃除機11(本体ケース20)の前方に位置する床面F上の塵埃を捕集することが求められるため、制御手段27がソレノイド74に通電せずに、すなわち可動凸部72を下方に移動させずに、接触範囲R2を各サイドブラシ44の前方両側すなわち前部の相対的に狭い範囲として、各サイドブラシ44の前方の塵埃のみを清掃体57によって床面Fから掻き集め、その他の離間範囲R1では、清掃体部50(清掃体57)を床面Fから離間させて、塵埃の跳ね飛ばしを防止できる。また、例えば図6(b)に示すような、壁際走行モードの場合には、電気掃除機11(本体ケース20)の走行方向に対して側方に位置する壁部Wの近傍の床面Fの塵埃を捕集することが求められるため、ソレノイド74に通電して、すなわち可動凸部72を下方に移動させて、接触範囲R2を各サイドブラシ44の中心L1側と反対側の側部から前部に亘る相対的に広い範囲に設定して、各サイドブラシ44の側部の壁部W近傍から前方の塵埃を清掃体57によって床面Fから掻き集め、その他の離間範囲R1では、清掃体部50(清掃体57)を床面Fから離間させて、塵埃の跳ね飛ばしを防止できる。なお、可動凸部72の下方への移動は、壁部W側に位置するサイドブラシ44についてのみ行えばよく、その反対側のサイドブラシ44については、下方へ移動させてもさせなくてもよい。
そして、このように、本体ケース20の床面Fでの自律走行制御が互いに異なる走行モードに応じて可動凸部72の下方への移動量を制御手段27によって制御するので、走行モードに応じて所望する接触範囲R2および離間範囲R1を設定でき、塵埃の捕集効率をより向上できる。
すなわち、凸部51の一部に、上下動可能な可動凸部72を設けることで、接触範囲R2および離間範囲R1を自在に可変設定できるので、サイドブラシ44によって塵埃を確実に捕集しつつ、塵埃の跳ね飛ばしが少ない、使い勝手が良好な電気掃除機11を提供できる。
また、凸部51の両端部となる、固定凸部71の両端部、および、可動凸部72の一端部に、清掃体部50の位置を上下方向に徐々に変化させる傾斜部71b,71c,72bを設けることで、回転部49の回転により清掃体部50(清掃体基部56)が凸部51と接触する際の衝撃を緩和でき、清掃体部50(清掃体基部56)をより少ない抵抗で円滑に変形させることができるとともに、衝撃に起因する異音の発生などを抑制できる。
なお、上記第2の実施形態においては、凸部51の一部のみを可動凸部72として上下動可能に設けたが、凸部51の全体を一体的に上下動する移動部とすることもできるし、凸部51に複数の移動部を上下動可能に設けることもできる。例えば、図14に示す第3の実施形態のように、凸部51全体を土台部48の下面部53側である上方に移動可能な移動部とすることで、例えば掃除が終了して充電装置12などの所定の位置への帰還の際、すなわち図6(c)に示すような帰還モード、換言すれば床面F上の塵埃を捕集する必要がない走行モードの際には、凸部51全体を上方へと移動させて回転部49の回転範囲R全体を離間範囲R1に設定することで、サイドブラシ44の回転部49の回転による清掃体部50での床面Fの塵埃の跳ね飛ばしを確実に防止できる。
また、可動凸部72を上下動させる構成は、ソレノイド74およびばね75以外でも、例えばモータなどのアクチュエータを使用することで、容易に構成できる。
さらに、上記各実施形態において、サイドブラシ44は、電気掃除機11(本体ケース20)の前方両側に左右対称に配置するだけでなく、前方の一側などのみに配置してもよいし、左右対称となるように配置しない構成とすることもできるし、3つ以上配置することもできる。したがって、離間範囲R1および接触範囲R2は、サイドブラシ44の配置や個数に応じて、任意に設定できる。
また、傾斜部51b,51c,71b,71c,72bにより設定される下降範囲R3および上昇範囲R4は、離間範囲R1と接触範囲R2とに跨ってもよいし、離間範囲R1の両端、あるいは接触範囲R2の両端に設定してもよい。すなわち、清掃体部50の先端側(清掃体57)は、傾斜部51b,51c,71b,71c,72bの接触面部51a,71a,72a側の端部の位置で床面Fに接触するようにしてもよいし、傾斜部51b,51c,71b,71c,72bの接触面部51a,71a,72aと反対側の端部の位置で床面Fに接触するようにしてもよい。
さらに、清掃体部50は、基端側と先端側とを清掃体基部56と清掃体57とに別個に形成したが、例えばブレードなどにより清掃体部50を一体に形成する場合には、清掃体基部と清掃体とに別個に形成する必要はない。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、サイドブラシ44が、回転部49の回転範囲R中に、清掃体部50の先端側(清掃体57)の少なくとも一部が床面Fに接触する接触範囲R2と清掃体部50が床面Fに対して離間される離間範囲R1とを設定することで、従来のように全ての清掃体部が床面Fに同時に全面に接触する構成と比較して、必要な接触範囲R2のみ清掃体部50の先端側(清掃体57)を接触させ、その他の範囲では床面Fに接触させないようにできるので、回転部49の回転による清掃体部50での床面Fの塵埃の跳ね飛ばしを抑制できる。
特に、サイドブラシ44を、本体ケース20の走行方向前方にてこの走行方向に対して交差(直交)する方向である幅方向の中心L1から側方にずれた位置に配置し、回転部49を、走行方向前側が中心L1側に向かう方向に回転するように構成するとともに、接触範囲R2を、回転部49の回転範囲R中の中心L1側に対して反対側の側部から前部に亘る範囲内に設定することで、サイドブラシ44の回転部49および清掃体部50が、塵埃を本体ケース20の中心L1側に掻き集める方向に回転している範囲でのみ清掃体部50の先端側(清掃体57)を床面Fに接触させ、回転部49および清掃体部50が、床面Fの塵埃を外側に跳ね飛ばす方向に回転している範囲では清掃体部50の先端側(清掃体57)を床面Fに接触させない構成とすることができる。したがって、回転部49の回転による清掃体部50での床面Fの塵埃の跳ね飛ばしをより確実に抑制できる。
そして、清掃体部50を凸部51によって強制的に押し下げて清掃体57を接触させるので、例えば電気掃除機11(本体ケース20)を床面F上に載置した状態で清掃体が床面Fに接触する場合のように、予め床面Fに向けて大きく傾斜させておく(立てておく)状態とする必要がなく、比較的寝かせた状態、すなわち床面Fに沿わせた状態とすることができる。そのため、清掃体57を床面Fに対して広い面積で適切に圧接することができ、塵埃をより効率よく掻き集めることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。