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JP6479407B2 - 放射温度計及び温度測定方法 - Google Patents

放射温度計及び温度測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、放射温度計及び温度測定方法に関する。
放射温度計は、測定対象物から放射される熱輻射強度(熱放射強度)を測定して測定対象物の温度を求めるものである。この放射温度計は、測定対象物に非接触で、比較的短い時間で測定対象の温度を測定できるという特徴を有するため、工業的な価値が大きい。とくに、温度や圧力、雰囲気などを外界と大きく異なる条件にした状況下にある測定対象物の温度を測定する場合には、前述の特徴が有効に発揮される。さらに、測定対象物が移動する場合には、非接触式であるという放射温度計の特徴が重要となる。
放射温度計が用いられている工業的な応用の例としては、半導体の製造や窒化物系を含む化合物半導体の製造などが挙げられる。高い純度で高品質の半導体を製造するためには、製造装置の内部を外部から隔離し、製造装置の内部に保持した基板を高温に加熱する場合がほとんどである。とくに、化学的に活性な原料ガスに晒して基板上に成膜を行う有機金属化学気相成長法(MOCVD:MetalOrganic Chemical Vapor Deposition)、あるいは、高真空中で半導体の構成元素を蒸発させて基板上に成膜させる分子ビームエピタキシャル法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)がよく知られている。
これらの半導体製造装置については、製造される半導体の均一性や再現性を良好に保つために、非常に精密な温度計測が求められる。具体例としては、測定対象物の温度が600℃から1200℃の範囲で、測定精度が±2℃あるいはそれ以下である。実際に、InGaN(窒化インジウムガリウム)とGaN(窒化ガリウム)で構成される多重量子井戸を発光層とする発光素子の製造においては、この発光層の製造過程で基板はおおむね700℃から800℃の範囲内で他の製造条件から決まる特定の温度に保持されている。この特定の温度が発光素子の発光波長に大きく影響するため、高い発光波長均一性および再現性を実現するためには上記に述べたような精密な温度計測が必要となる。
一方、放射温度計を用いて測定対象物の温度を正確に測定するためには、測定対象物の放射率の値が必要である。物体の温度が上昇するにつれて物体からの熱輻射強度は増大するため、物体からの熱輻射強度を測定することで物体の温度を計測することが可能である。ただし、一般の物体からの熱輻射強度は同じ温度の黒体からの熱輻射強度に比べて小さい。ある温度の物体からの熱輻射強度を同じ温度にある黒体からの熱輻射の強度で割ったものが放射率である。したがって、物体からの熱輻射強度を測定し、この熱輻射強度をその物体の放射率で割ることで、この物体と同じ温度の黒体が放射する熱輻射の強度を求め、この熱輻射強度から物体の温度を計算することができる。ここで述べた原理を用いた放射温度計は、広い温度範囲での黒体を用いた較正を行うことなしに、放射温度計から測定対象までのさまざまな構成の光学部品の変更に対して、適切な温度での較正を行うことで対応が可能である。
放射率はさまざまな材料で測定されており、各種文献などで公表されている。一般に放射温度計は放射率を記憶しておき、これを用いて物体からの熱輻射の強度を補正できる機能を持っているものが多く、測定対象物の材料の放射率が文献値などでわかっていれば、これを放射温度計に記憶させて用いることができる。ただし、放射率は、測定対象物の材質だけでなく、表面状態や温度などにも依存する。この意味で、公表されている放射率は精密な温度測定に用いることは難しい。
一方、ある限定された条件下では、放射率を測定することが可能である。つまり、熱輻射強度を測定するための光の波長範囲において、測定対象物を光が透過せず、また測定対象物の表面に照射した光が散乱されない場合、測定対象物の表面での光の反射率をRとすると、放射率(ε)は、ε=1−Rという式で表わされる。したがって、熱輻射強度を測定する光の波長範囲において、測定対象物の表面が十分な鏡面性を有し、外部からの光源を用いて測定対象物の反射率を測定することが可能であり、測定対象物が光を吸収する場合には、測定対象物の表面状態や温度にかかわらず放射率を求めることができる。このような方法を用いて精度良く測定対象物の温度を測定するためには、あらかじめ設定された波長で測定対象物からの熱輻射の強度及び反射率を正確に求めることが重要である。
前述のように測定対象物の放射率を求めながら温度を測定する放射温度計は、基板上に薄膜を形成する場合の基板温度測定にとくに重要である。基板上に薄膜を形成する過程では、薄膜により光の干渉が生じることで、薄膜を含む基板の放射率は成膜が進む(膜が厚くなる)につれて絶えず変化する。この放射率の変化により、たとえ測定対象物の温度が一定であっても、測定対象物からの熱輻射の強度は変化する。このような場合であっても、前述のような条件が満たされている場合には、外部からの光源を用いて適切に反射率を測定することで、放射率の補正を行うことができる。
特許第4054526号公報
しかしながら、熱輻射強度の測定における信号の雑音を低減するためには、熱輻射強度を測定する光の波長範囲を広くし、検出器で検出される光強度を大きくする必要がある。例えば、中心波長が950nmで選択波長範囲が±25nmの波長選択フィルタを用いた場合には(波長範囲の幅=50nm)、同じ中心波長で波長範囲が±5nm(波長範囲の幅=10nm)の場合に比べて、単純に5倍の信号強度が期待される。このように大きな信号強度を得ることにより、熱輻射強度が小さくなる低温での温度測定が可能になり、測定温度の下限を下げることができる。あるいは、短時間に十分な信号強度を得ることが可能となり、より高速の温度測定ができるようになる。
一方で、上記の熱輻射強度を測定する波長の範囲の上限についてはおもに2つの要因が考えられる。第1の要因は、熱輻射による発光エネルギーが波長依存性を持つことによる。この波長依存性は測定対象の温度により異なる。黒体の温度が1200℃以下の場合、近赤外より短波長の波長領域では、波長が短くになるにしたがい、発光エネルギーが小さくなる。したがって、ある波長範囲で熱輻射を観測して、その観測値から、黒体輻射の式を用いて温度を計算すると誤差が生じる。具体例を図13に示す。図13は熱輻射を測定する波長範囲が、上限を1000nmとし、下限を変化させて、測定波長範囲の熱輻射強度から黒体輻射の式を用いて温度を計算したものである。較正温度は1000℃、測定対象の温度は600℃である。図13から熱輻射強度を測定する波長の下限が900nm(波長範囲は100nm)では温度の誤差が2℃程度であること、波長の下限が短くなる(波長範囲が大きくなる)にしたがい誤差が大きくなることがわかる。600℃での測定温度の誤差を10℃以内にするためには波長の下限は800nm(波長範囲は200nm)である。第1の要因による測定温度の誤差は、熱輻射強度の測定波長範囲と、測定対象の温度により決まる。もし第1の要因しか生じない場合には、測定された温度をもとに温度制御をしても、絶対値に誤差はあるものの、安定した制御が可能であり、再現性もよい。
第2の要因は基板上に薄膜を成膜することによる放射率の変化によるものである。選択波長範囲が広くなると、とくに基板上に形成される薄膜において選択波長範囲内での光吸収が小さい場合には、その薄膜の厚みが大きくなるにつれて、熱輻射強度を測定する波長範囲内での干渉の影響が無視できなくなる。具体的には、選択された波長範囲での熱輻射強度の波長分布がおおむね一定とみなされる場合よりも大きく変化することになり、選択波長範囲内で観測される熱輻射強度が中心波長における熱輻射強度を忠実には反映しなくなり、熱輻射強度に大きな誤差を含むことになる。第2の要因による誤差は、基板上に成膜する薄膜の膜厚に依存し、測定対象の温度が一定であっても、見かけ上の温度が変化することになる。これは、逆に、薄膜を形成しながら測定した温度をもとに温度を制御すると、実際には測定対象の温度が変化することになり、温度の制御として大きな問題となる。測定対象の温度が同じであったとしても、基板上に成膜した薄膜の膜厚が同じでなければ、基本的に測定した温度の再現性はない。この問題を解決するためには、熱輻射強度を測定する波長範囲を小さくし、放射率の測定精度を向上させることが有効である。
このように、従来の放射率を補正する放射温度計では、熱輻射強度を測定する波長範囲を広くすると熱輻射強度の精度が低下し、逆に狭くすると熱輻射強度の信号強度が低下するため、測定温度領域が狭くなる、あるいは、長い測定時間が必要になるなどの問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、熱輻射強度を測定する波長範囲を変えず、熱輻射強度の精度及び信号強度の低下を抑え、温度測定精度を向上させることができる放射温度計及び温度測定方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る放射温度計は、測定対象物に照射する広帯域の光を発生させる広帯域光源と、広帯域光源により発生した広帯域の光が測定対象物に入射し、その測定対象物によって反射された反射光及び測定対象物から放射された熱輻射光のうち所定の波長範囲の光だけを通す光学フィルタと、光学フィルタを通過した該所定の波長範囲の光を受光する受光部と、受光部により受光された所定の波長範囲の光の反射光強度及び熱輻射強度を用いて測定対象物の温度を算出する算出部とを備え、該広帯域の光の発光スペクトルは、半値全幅(FWHM)が上記の所定の波長範囲の幅以上であり、上記の所定の波長範囲において長波長になるにしたがい光強度が増大するスペクトルである。
また、上記実施形態に係る放射温度計において、上記の所定の波長範囲の幅は50nm以上200nm以下であることが望ましい。
また、上記実施形態に係る放射温度計において、上記の広帯域の光は、上記の所定の波長範囲の上限波長の光強度が上記の所定の波長範囲の下限波長の光強度の1.3倍以上20倍以下となる光であることが望ましい。
本発明の実施形態に係る温度測定方法は、広帯域の光を広帯域光源により発生させる工程と、広帯域光源により発生した広帯域の光を測定対象物に照射する工程と、測定対象物によって反射された上記の広帯域の光の反射光及び測定対象物から放射された熱輻射光のうち所定の波長範囲の光だけを光学フィルタにより通す工程と、光学フィルタを通過した所定の波長範囲の光を受光部により受光する工程と、受光部により受光された所定の波長範囲の光の反射光強度及び熱輻射強度を用いて測定対象物の温度を算出部により算出する工程とを有し、上記広帯域の光の発光スペクトルは、半値全幅が所定の波長範囲の幅以上であり、所定の波長範囲において長波長になるにしたがい光強度が増大するスペクトルである。
また、上記実施形態に係る温度測定方法において、上記の所定の波長範囲の幅は50nm以上200nm以下であることが望ましい。
本発明の一態様によれば、熱輻射強度を測定する波長範囲を変えず、熱輻射強度の精度及び信号強度の低下を抑え、温度測定精度を向上させることができる。
実施の一形態に係る放射温度計の概略構成を示す図である。 実施の一形態に係る広帯域の光及び狭帯域の光毎の発光スペクトルを示す図である。 実施の一形態に係る狭帯域の光の反射スペクトルを示す図である。 実施の一形態に係る広帯域の光の反射スペクトルを示す図である。 実施の一形態に係るモデルとして用いる広帯域の光及び狭帯域の光毎の発光スペクトルを示す図である。 実施の一形態に係る反射率の膜厚依存性を示す図である。 実施の一形態に係る測定温度の膜厚依存性を示す図である。 実施の一形態に係る広帯域の光の発光スペクトルを示す図である。 実施の一形態に係る温度の振れ幅のピーク波長依存性を示す図である。 実施の一形態に係る測定温度の膜厚依存性を示す図である。 実施の一形態に係る測定温度の振れ幅の温度依存性を示す図である。 実施の一形態に係るλ0及びΔλ毎のPh/Plを示す図である。 600℃での測定温度誤差の測定波長下限依存性を示す図である。
実施の一形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、実施の一形態に係る放射温度計1は、半導体基板(ウェハ)などの測定対象物Wに照射する広帯域の光L1を発生させる広帯域光源2と、その広帯域光源2により生じた広帯域の光L1を測定対象物Wに向けて反射するハーフミラー3と、測定対象物Wから受ける光のうち所定の波長範囲の光だけを通す光学フィルタ4と、その光学フィルタ4を通過した所定の波長範囲の光を受光する受光部5と、その受光部5により受光された所定の波長範囲の光の反射光強度及び熱輻射強度(熱輻射光強度)を用いて測定対象物Wの温度を算出する算出部6とを備えている。
この放射温度計1は、例えば、測定対象物W上に薄膜を成膜する際の測定対象物Wの温度を測定するために用いられ、測定対象物Wの表面に膜を生成する成膜装置(図示せず)の上方に設けられている。この成膜装置では、常圧又は減圧に保持された成膜室内に測定対象物Wが載置され、この測定対象物Wが加熱されつつ、成膜のための原料となるガスが成膜室内に供給され、測定対象物Wの表面上に膜が形成される。この成膜工程において、測定対象物Wは、例えば600℃以上1200℃以下の範囲内で加熱される。
測定対象物Wの温度を測定する場合には、広帯域の光L1が広帯域光源2により出射され、その広帯域光源2から出射された広帯域の光L1はハーフミラー3により反射され、成膜装置の光学透過窓を通過して測定対象物W、詳しくは基板及びその基板上に形成された薄膜に照射される。その後、測定対象物(基板及び基板上に形成された薄膜)Wに入射した光L1の反射光及び測定対象物Wから放射された熱輻射光(熱放射光)はハーフミラー3及び光学フィルタ4を通過し、所定の波長範囲の光だけが受光部5により受光され、電気信号として検出される。検出された信号は算出部6に伝達され、測定対象物Wの温度が算出部6により算出され、最後に表示部(図示せず)により表示される。
算出部6による測定対象物Wの温度算出では、測定された反射光強度(反射率)に基づいて測定対象物Wの放射率が求められ、測定対象物Wからの熱輻射強度(熱輻射光強度)がその測定対象物Wの放射率により割られる。これにより、その測定対象物Wと同じ温度の黒体が放射する熱輻射強度が求められ、この熱輻射強度から測定対象物Wの温度が計算される。すなわち、受光部5で検出される所定の波長範囲が熱輻射強度を測定する波長範囲となる。
このような温度測定において、測定対象物Wからの反射光強度と熱輻射強度の信号を分離するためには、例えば、制御部(図示せず)により広帯域光源2からの光を適当な周期で点滅させ、受光部5により検出される光強度のうちこの周期に対応する信号を分離する方法などを用いることができる。このとき、算出部6は、前述の周期に応じて、測定対象物Wからの熱輻射強度と反射光強度の信号を分離して用いる分離部として機能する。
ここで、測定対象物Wからの反射光強度及び熱輻射強度は、選択された所定の波長範囲内での強度の波長積分、あるいは、選択された所定の波長範囲内での平均値であると考えることができる。また、図1の例では、光学フィルタ4により所定の波長範囲を調整することが可能である。この光学フィルタ4は広帯域波長から所定の波長範囲を選択する波長選択フィルタとして機能し、広帯域波長から所定の波長範囲を除く光を遮断し、所定の波長範囲の光だけを通す。
図2に示すように、狭帯域の光は、狭帯域(狭い波長帯域)だけに発光強度が存在する光である(図2中のA1参照)。一方、広帯域の光は、広帯域(広い波長帯域)に発光強度が存在する光である(図2中のA2参照)。少なくとも、広帯域の光の半値全幅(FWHM)は、熱輻射強度を測定する所定の波長範囲の幅H1以上となる。以下、単に狭帯域の光を狭帯域光と記し、広帯域の光を広帯域光と記し、半値全幅を半値幅と記し、熱輻射強度を測定する所定の波長範囲を測定波長範囲と記す。
例えば、測定温度が500℃から1200℃の範囲内である場合、測定波長範囲の中心波長が950nmであり、波長範囲が中心波長の±25nmから±100nmの範囲以内であり、すなわち測定波長範囲の幅H1は50nm以上200nm以下の範囲であることが好ましい。なお、広帯域光の半値幅は測定波長範囲の幅H1かそれ以上である。
次に、測定対象物W上の膜厚の変化による反射率への影響について図3乃至図5を参照して説明する。図3には狭帯域光の反射スペクトルの例が示されており、図4には広帯域光の反射スペクトルの例が示されている。また、図5には、モデルとして用いる、中心波長950nmの狭帯域光及び広帯域光の発光スペクトルが示されている。
図3及び図4は、950nmの中心波長に対して±25nmの範囲(波長幅H1=50nm)における、測定対象物W上の膜厚の変化による反射率への影響をモデル計算により評価したものである。とくに、基板としてシリコン、基板上に形成される薄膜として窒化ガリウム(GaN)を用いた場合について、GaNの膜厚(1000nm、2000nm、3000nm、4000nm及び5000nm)毎の反射スペクトルがどのように変化するかを評価したものである。
なお、図5に示すように、狭帯域光は、発光スペクトルの半値幅(半値全幅)が37nmであり、半値幅が波長幅H1(=50nm)よりも小さい光である(図5中のB1参照)。広帯域光は、発光スペクトルの半値幅(半値全幅)が200nmであり、半値幅が50nmよりも大きい光である(図5中のB2参照)。
図3に示すように、狭帯域光の反射スペクトルは、膜厚の増大、すなわち1000nm、2000nm、3000nm、4000nm及び5000nmと増大すると共に形状(反射率の増減度合い)が変わっている。同様に、広帯域光の各反射スペクトルも、図4に示すように、膜厚の増大、すなわち1000nm、2000nm、3000nm、4000nm及び5000nmと増加すると共に形状(反射率の増減度合い)が変わっている。これらの図3及び図4を比較すると、広帯域光の反射スペクトルは、狭帯域光の反射スペクトルに比べて測定波長範囲にわたって大きく変化することがわかる。
次いで、理想光、狭帯域光及び広帯域光、すなわち各発光スペクトルの半値幅の違いによる反射率への影響について図6を参照して説明する。図6には、理想光、狭帯域光及び広帯域光毎の反射率の膜厚依存性、すなわち反射率及び膜厚の関係の一例が示されている。ここで理想光とは発光スペクトルの半値幅が無視できるほど小さい光のことである。
図6は、前述と同じように950nmの中心波長に対して±25nmの範囲(波長幅H1=50nm)における、中心波長950nmの理想光、狭帯域光及び広帯域光(各発光スペクトルの半値幅の違い)による反射率への影響をモデル計算により評価したものである。とくに、基板としてシリコン、基板上に形成される薄膜として窒化ガリウム(GaN)を用いた場合について、GaNの膜厚が増大するにつれて、反射率がどのように変化するかを評価したものである。なお、モデルとして用いる狭帯域光及び広帯域光毎の発光スペクトルは前述と同様に図5に示されている。温度の較正は、薄膜の成膜前の基板を用いて1000℃で行う。
図6に示すように、理想的な950nmでの反射率は膜厚の増大とともに正弦波状の振動を繰り返すことがわかる(図6中のC1参照)。この挙動は発光スペクトルの半値幅が0である場合に相当し、反射率の振動の振幅は一定で変化しない。一方、狭帯域光の発光スペクトルの半値幅が37nmである光源を用いて反射率を測定した場合には(図6中のC2参照)、反射率の振動の振幅が膜厚の増大とともに次第に減少することがわかる。膜をおおよそ5μm(5000nm)成長させた場合、測定した反射率は約17%で振幅はほぼ0になる。さらに、広帯域光の発光スペクトルの半値幅が200nmである光源を用いた場合には(図6中のC3参照)、反射率の振動の振幅の減衰はさらに急で、膜を4μm(4000nm)成長させた段階で反射率の振動の振幅はほぼ0になる。このように、反射率を測定するための広帯域光源2の発光スペクトルの半値幅が大きくなるにつれて、測定された反射率の振動の振幅は小さくなる。
次に、測定対象物Wの温度を算出する場合の放射率補正について図7を参照して説明する。図7には、放射率(輻射率)の補正無し、放射率の補正有りで狭帯域光及び広帯域光毎の測定温度の膜厚依存性、すなわち測定温度及び膜厚の関係が示されている。
図7の例は、モデル計算による熱輻射強度を図6に示された反射率を用いて放射率の補正を行い、測定対象物Wの温度を求めたものである。モデル計算の手順は、測定対象物Wの温度を1000℃とし、放射率(ε)を式(1)であるε=1−Rにより計算する。なお、熱輻射強度を950nm±25nmの波長範囲での積分値として求める。
図7に示すように、放射率の補正を行わない場合には(図7中のD1参照)、測定温度は約978℃を中心として振動し、測定温度の振動の振幅は最大で±17℃程度である。一方、狭帯域光の発光スペクトルの半値幅が37nmである光源を用いて反射率を測定し、放射率補正を行った場合には(図7中のD2参照)、測定温度は中心の値が1000℃で振動の振幅は±5℃程度まで低減される。さらに、広帯域光の発光スペクトルの半値幅が200nmである光源を用いて測定した反射率をもとに放射率補正をした場合には(図7中のD3参照)、測定温度は1000℃を中心として±2℃の範囲に収まる。このように反射率を測定するための広帯域光源2の発光スペクトルの半値幅を少なくとも測定波長範囲の幅H1以上にすることで、熱輻射強度を測定する波長範囲を狭めることなく、温度測定精度を向上させることができる。
次いで、広帯域光の発光スペクトルのピーク波長の違いによる温度誤差について図8乃至図10を参照して説明する。図8には、半値幅が200nmでピーク波長が900nm、950nm、1000nm及び1050nmである光源の発光スペクトルが示されている。なお、測定波長範囲が950nmを中心として±25nm(波長範囲の幅H1=50nm)である。また、図9には、温度の振れ幅のピーク波長依存性、すなわち温度誤差及びピーク波長の関係が示されている。
図8に示すように、広帯域光のピーク波長が900nmである場合には(図8中のE1参照)、光強度(すなわち熱輻射強度)が測定波長範囲にわたって光の波長増加に応じて減少しており、950nmである場合には(図8中のE2参照)、光強度が測定波長範囲において光の波長増加に応じて増加してから減少している。一方、広帯域光のピーク波長が1000nm又は1050nmである場合には(図8中のE3及びE4参照)、光強度が測定波長範囲にわたって光の波長増加に応じて増加している。
図9に示すように、広帯域光のピーク波長が900nmである場合には、温度誤差が6℃と大きく、950nmである場合には、3.6℃程度となる。一方、広帯域光のピーク波長が1000nmである場合には、温度誤差が1.2℃程度と小さく、1050nmである場合には、2℃程度となる。このため、広帯域光のピーク波長が1000nm又は1050nmである光源、すなわち、広帯域光源2として、ピーク波長が熱輻射強度を測定する測定波長範囲より大きく、測定波長範囲にわたって光強度が波長増加に応じて増える光を発生させる光源を用いて測定を行った場合、放射率を補正して求めた測定対象物Wの温度誤差を非常に小さくすることができる。
図10は、広帯域光のピーク波長が1000nmである光源を用い、測定対象の温度が600℃の場合の本実施形態での測定温度のGaNの膜厚依存性を示したものである。なお、比較のために、従来の狭帯域光源(半値幅:37nm、ピーク波長:950nm)を反射率測定用光源として用いた場合を合わせて示す。温度の較正は成膜前の基板を用いて1000℃で行う。測定温度は約600.6℃を中心として振動し、測定温度の振れ幅は2.5μm程度で最大で±0.8℃程度(温度の振れ幅としては1.6℃程度)となり、膜厚の増大とともに振れ幅は小さくなる。一方、従来の狭帯域光源を用いた場合には、温度の振れ幅が最大5℃程度である。4μmから5μmにかけて狭帯域光源を用いたものとの振れ幅の差が最大となる。
したがって、測定波長範囲にわたって光強度が波長増加に応じて増える光を発生させる光源を用いることで、熱輻射強度を測定する波長範囲を狭めることなく、温度測定精度を向上させることができる。さらに、較正温度から大きく離れた600℃程度の低温での温度測定でも誤差が小さいことがわかる。また、膜厚が1μm以上で狭帯域光源を用いたものとの有意差が得られていることがわかる。
図11は、上記と同様の光源を用い、温度の振れ幅の温度依存性を示したものである。上述のように基板上に成膜する薄膜の膜厚が増大するにつれて測定温度は振動するが、図11に示すように、振動する測定温度の中心値は狭帯域光源を用いた従来技術と広帯域光源を用いた本実施形態ではほとんど差がない。この中心の温度から測定対象の温度を引いたものを中心温度偏差とする。中心温度の偏差は測定対象の温度が600℃から1200℃の範囲で、緩やかに減少し、1℃以内となる。一方、温度の振れ幅は狭帯域光源を用いた従来技術では測定対象の温度が高くなるにつれて増大し、測定対象の温度が600℃から1200℃の範囲で、5℃弱から12℃まで増大する。他方、広帯域光源を用いた本実施形態の場合、振れ幅は上記の測定温度範囲で2℃より小さい。
上述のように、基板上に成膜する膜の膜厚が1μm以上の厚い場合であっても高い精度で測定することができる。また、温度範囲が例えば600℃から1200℃と大きく変化する場合でも同様である。したがって、とくに幅広い膜厚範囲で大きな温度差を持つ成膜プロセスで、非常に有効となる。
ここで、通常、反射率を測定するための外部の光源としては、発光スペクトルの半値幅が小さい発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いることが多い。これは、LEDが取り扱いに便利及び安価で、反射率を測定するためには十分な発光強度を持つ上、発光スペクトルの半値幅が小さいLEDを使うことによって、LEDの発光スペクトルのピーク波長で、反射率を測定することができるためである。
一方、本実施形態では、前述とは逆に、反射率を測定するための光源として、発光スペクトルの半値幅が広い広帯域光源2を用いる。具体的には、熱輻射強度を測定する測定波長範囲の幅に比べて、光源の発光スペクトルの半値幅が同じかより大きい広帯域光源2を用いる。広帯域光源2の発光スペクトルがいくつかのピークを持つ場合には、熱輻射強度を測定する測定波長範囲内に最も大きなピークに対する半値幅が測定波長範囲の幅以上であることが好ましい。
なお、発光スペクトルの半値幅が広がることにより、反射スペクトルの測定値は、測定対象物W上に形成された薄膜の干渉の効果をより強く受けることになるが、膜厚の変化に応じて振動する反射率の振幅は膜厚の増加に伴って小さくなる。この振幅が小さくなる反射率を用いて熱輻射強度の放射率の補正を行うことで、温度測定精度を向上させることができる。
熱輻射強度を測定する測定波長範囲については、測定対象の測定すべき温度によって適切に決めることが可能である。MOCVDあるいはMBEによる化合物半導体の製造においては、おおむね500℃以上1200℃以下の温度範囲に基板を加熱する場合がほとんどである。この場合、熱輻射強度を測定する波長としては、400nm以上3000nm以下の波長を設定すると、温度の測定精度が高くなるため好適である。より好ましくは600nm以上2000nm以下の間、さらに好ましくは800nm以上1500nm以下の間に設定する。また、前述の温度範囲より高温での測定が必要である場合には上記の波長範囲をより短く設定すると良く、逆により低温での測定が必要な場合にはより長く設定すると良い。
また、熱輻射強度を測定する波長範囲の幅H1については、必要とする温度の精度や下限、測定時間の上限などにより決定される。前述の化合物半導体の製造装置の場合には、±2℃の温度の精度、測定下限の温度が500℃、測定時間が1ミリ秒の場合、熱輻射強度を測定する波長範囲の幅は少なくとも20nm以上であると、測定精度が高くなるため好適である。より好ましくは30nm以上、さらに好ましくは40nm以上、最も好ましくは50nm以上である。
また、反射率を測定するための広帯域光源2については、すでに述べたように、上述の熱輻射強度を測定する測定波長範囲に対する光源の発光スペクトルの半値幅や発光ピーク位置が重要である。具体的には、広帯域光源2の発光スペクトルの半値幅は、熱輻射強度を測定するための測定波長範囲の幅H1に比べて1倍以上であることが必要である(より好ましくは1.5倍以上、さらに好ましくは2倍以上である)。また、ピーク波長が測定波長範囲より大きく、測定波長範囲にわたって光強度が波長増加に応じて増える光を発生させることが必要である。測定波長範囲を決める光学フィルタ4の光透過スペクトルが急峻でなく測定波長範囲を精度良く決められない場合には、透過スペクトルの半値幅を測定波長範囲と定義することも可能である。
本実施形態で用いることができる光源としては、ハロゲンランプ、LED、スーパーコンティニューム光源など公知のものを単独でまたは組み合わせて用いることができる。また、光源の発光スペクトルを好適なものにするために、適切な光学フィルタと組み合わせて用いることができる。また、LEDの場合には、複数の発光波長の異なるLEDランプ、あるいはLEDチップを組み合わせて用いることができる。また、1つのLEDチップ内に、異なる発光波長の活性層を積層したものを用いることができる。
なお、広帯域光源2の発光スペクトルが主要なピークの裾の波長領域に小さなサイドピークを有していても、広帯域光源2の発光スペクトルのピーク波長としては、測定波長範囲内で観測される発光スペクトルの全体的特徴を左右するピークについての波長とする。また、前述の説明においては、広帯域光源2の発光スペクトルは、熱輻射強度を測定するための測定波長範囲内で滑らかで連続的であることを前提としているが、これに限るものではなく、おおむね等間隔の比較的小さな波長間隔で離散している線スペクトルで構成されていても良い。
ただし、この波長範囲に含まれる線スペクトルの数が少ない場合には、本実施形態に係る効果が顕著とならない。このため、熱輻射強度を測定する波長範囲の中に含まれる線スペクトルの数は5以上であることが望ましく、より好ましくは7以上であり、さらに好ましくは10以上である。これらの線スペクトルのピーク波長での発光強度を次々と結ぶことで、疑似的な連続スペクトルを求めることも可能である。広帯域光源2の発光スペクトルの半値幅はこの擬似的な連続スペクトルで定義することができる。この場合、広帯域光源2の発光スペクトルのピーク波長については、前述の疑似的な連続スペクトルの強度が、熱輻射強度を測定するための測定波長範囲内で、おおむね長波長側で増大している場合と定義する。
以上説明したように、実施形態によれば、広帯域光源2の広帯域光の発光スペクトルは、半値幅が測定波長範囲の幅H1以上であり、測定波長範囲において波長増加に応じて光強度が増大するスペクトルであることから、受光部5により受光された上記の広帯域光源2からの光は、光強度が長波長になるに従って増大する光となり、受光された光の熱輻射スペクトルが黒体の熱輻射スペクトルに近づく。このことが、熱輻射強度を測定する波長範囲を変えず、熱輻射強度の精度及び信号強度の低下を抑え、温度測定精度を向上させることができる原因であると考えられる。
この原理に基づく、熱輻射強度の測定波長範囲での、発光波長依存性は以下のようになる。すなわち、測定温度範囲がおおむね800℃から1100℃の範囲の場合、測定波長範囲の上限での熱輻射強度(Ph)を測定波長範囲の下限での熱輻射強度(Pl)で割ったものは以下の関係である。
Ph/Pl=9.8×exp(Δλ×ξ)
ここで、expは自然対数の底に対する指数関数、Δλは熱輻射強度の測定波長範囲(単位はμm)、ξは熱輻射強度の測定波長範囲の中心波長(以下λ0と記す、単位はμm)についての関数で、
ξ=−29.8×λ0+36.8
で表される。
図12に、いくつかの具体的なλ0とΔλについてのPh/Plの好ましい範囲を示す。たとえば、熱輻射強度を測定する波長範囲の中心波長(λ0)が0.9μm、測定範囲の波長の幅(Δλ)が0.1μmの場合(測定波長範囲は0.85〜0.95μm)、本実施形態の広帯域光源における0.95μm(上限波長)の光強度は0.85μm(下限波長)の光強度の1.3倍から20倍の範囲にあることが好ましい。
なお、これまでの説明では、測定対象としてシリコン基板上にGaNを成膜する場合について述べてきたが、サファイアのような透明基板にも用いることができる。ただし、その場合には、成膜される薄膜が光透過性である場合、測定対象は、基板を保持する光を透過させない治具(サセプタ)である。また、基板上に成膜する薄膜の材料はGaNに限定されるものではなく、一般的な薄膜材料について用いることができる。薄膜材料の具体例としては、窒化アルミニウム(AlN)、砒化ガリウム(GaAs)、セレン化亜鉛(ZnSe)などに代表される化合物半導体およびその混晶、シリコン、ゲルマニウムに代表される4族半導体、およびその混晶、窒化ケイ素、酸化ケイ素のようなアモルファス材料などが挙げられる。またそれらの積層構造についても同様である。
また、前述の実施形態においては、MOCVDやMBEなどでの成膜を主な適用例として挙げているが、成膜に伴う基板の温度変化が生ずる可能性があれば、MOCVDやMBEに限るものではなく、スパッタや蒸着などの手法にも適用可能であり、さらには成膜に限らない一般的な温度測定に対しても適用することが可能である。また、前述の放射温度計1の構成については、図1に示すものが一つの例であるが、この構成要素や構成方法等にさまざまな変更を加えることが可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 放射温度計
2 広帯域光源
3 ハーフミラー
4 光学フィルタ
5 受光部
6 算出部
H1 測定波長範囲の幅
L1 広帯域光
W 測定対象物

Claims (7)

  1. 測定対象物に照射する広帯域の光を発生させる広帯域光源と、
    前記広帯域光源により発生した前記広帯域の光が前記測定対象物に入射し、その測定対象物によって反射された反射光及び前記測定対象物から放射された熱輻射光のうち所定の波長範囲の光だけを通す光学フィルタと、
    前記光学フィルタを通過した前記所定の波長範囲の反射光及び熱輻射光を受光する受光部と、
    前記受光部により受光された前記所定の波長範囲の反射光強度に基づいて前記所定の波長範囲の熱輻射光強度を補正し、前記測定対象物の温度を算出する算出部と、
    を備え、
    前記広帯域の光の発光スペクトルは、半値全幅が前記所定の波長範囲の幅以上であり、前記所定の波長範囲において長波長になるにしたがい光強度が増大するスペクトルであり、
    前記広帯域光源は前記測定対象物の加熱源とは別個に設けられている、ことを特徴とする放射温度計。
  2. 前記所定の波長範囲の幅は50nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の放射温度計。
  3. 前記広帯域の光は、前記所定の波長範囲の上限波長の光強度が前記所定の波長範囲の下限波長の光強度の1.3倍以上20倍以下となる光であることを特徴とする請求項2に記載の放射温度計。
  4. 前記測定対象物は、膜厚が変化する製造過程における半導体基板である、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の放射温度計。
  5. 広帯域の光を広帯域光源により発生させる工程と、
    前記広帯域光源により発生した前記広帯域の光を測定対象物に照射する工程と、
    前記測定対象物によって反射された反射光及び前記測定対象物から放射された熱輻射光のうち所定の波長範囲の光だけを光学フィルタにより通す工程と、
    前記光学フィルタを通過した前記所定の波長範囲の反射光及び熱輻射光を受光部により受光する工程と、
    前記受光部により受光された前記所定の波長範囲の反射光強度に基づいて前記所定の波長範囲の熱輻射光強度を補正し、前記測定対象物の温度を算出部により算出する工程と、
    を有し、
    前記広帯域の光の発光スペクトルは、半値全幅が前記所定の波長範囲の幅以上であり、前記所定の波長範囲において長波長になるにしたがい光強度が増大するスペクトルであり、
    前記広帯域光源は前記測定対象物の加熱源とは別個に設けられている、ことを特徴とする温度測定方法。
  6. 前記所定の波長範囲の幅は50nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項に記載の温度測定方法。
  7. 前記測定対象物は、膜厚が変化する製造過程における半導体基板である、請求項又は請求項に記載の温度測定方法。
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