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JP6474690B2 - 無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の無線局を収容する無線セルが混在し、さらに通信エリアが大きい大セル内に複数の小セルが混在する通信無線ネットワークにおいて、多数の無線局が同一周波数および同一時刻に送信する無線信号による干渉を回避するための干渉アライメント(IA:Interference Alignment)技術およびクラスタリング技術を用いる無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラムに関する。
多数の無線局が送信する無線信号が互いに干渉してスループットが低下することを回避するために、従来の無線通信システムでは、電波資源を周波数軸、時間軸、空間軸、またはそれらの組合せにより分割し、各無線局が割り当てられた電波資源の範囲内で通信を行うことにより他の無線局との干渉を回避している。
一方、近年新たな干渉制御の技術アプローチとして干渉アライメント(IA)技術が提案されている(非特許文献1)。IA技術は、従来のように多数の無線局で利用できる電波資源を分割するのではなく、各無線局が電波資源全体を利用できるように無線局間に生じる干渉を許容している。そして、分割しない代わりに各無線局が送信する無線信号は他の無線局への干渉であることを認識し、個々の無線局が受ける多数の干渉信号が最終的に調整されるように、送信側の無線局および受信側の無線局の信号処理を工夫する。IA技術の干渉制御に対する新たな考え方は、学術およびエンジニアリングの両分野から注目され、干渉制御における理論上および応用上の有効性が立証されつつある。
IA技術を適用する通信シナリオは多岐に分かれるが、無線局間の干渉を対象とするもの(非特許文献2)、あるいは無線セル間の干渉を対象とするもの(非特許文献3)、さらに大セルと小セルが混在する異種システム通信ネットワーク間の干渉を対象とするもの(非特許文献4,5)がある。
一方、IA技術による干渉制御の適用対象となる無線局あるいは無線セルの数の増加に比例して、所要処理量や共有情報量は増加する。従って、実用上IA技術を用いて無線局間あるいは無線セル間で生じる干渉を制御するには、適用対象となる無線局あるいは無線セル全体をいくつのクラスタに分解し、個々のクラスタが収容する無線局数あるいは無線セル数でIA技術の所要処理量や共有情報量の制御を行う必要がある(非特許文献6)。
V. Cadambe and S. Jafar,"Interference alignment and degrees of freedom of the K-user interference channel, " IEEE Trans. Infomation Theory, vol.54, no.8, pp.3425-3441, Aug. 2008 K. Gomadam, V. R. Cadambe and S. A. Jafar,"A Distributed Numerical Approach to Interference Alignment and Applications to Wireless Interference Networks,"IEEE Trans. Inf. Theory, vol.57, no.6, pp.3309-3322, June 2011 C. Suh, M. Ho, and D. Tse,"Downlink interference alignment," IEEE Trans. Commun., vol.59, no.9, pp.2616-2626, Sep. 2011 W. Shin, W. Noh, K. Jang, and H.-H. Choi, "Hierarchical interference alignment for downlink heterogeneous networks," IEEE Trans. Wireless Communication, vol.11, no.12, pp.4549-4559, Dec. 2012 Q. Niu, Z. Zeng, T. Zhang, Q. Gao, and S. Sun,"Joint Interference Alignment and Power Allocation in Heterogeneous Networks," IEEE International Symposium on Personal, Indoor and Mobile Radio Communications (PIMRC), pp.811-815, Sep. 2014 Sujie Chen, Roger S. Cheng, "Clustering for Interference Alignment in Multiuser Interference Networks", IEEE Transaction on Vehicular Technology, vol.63, No.6, July 2014
しかし、非特許文献6で提案されているIA技術の適用を考慮した従来のクラスタリング技術では、クラスタパターンに含まれるクラスタ数、クラスタサイズ、クラスタ要素などの情報をすべて未知の状態からすべての可能なクラスタパターンを全域探索して、適切なクラスタパターンを選択するため、クラスタリングの対象となる無線局の数に比例して所要の計算量や共有情報量やハードウェアサイズが大きくなる。
また、従来のクラスタリング技術では、あるクラスタパターンに含まれる全てのクラスタ数や、個々のクラスタが収容できる単位要素の数(クラスタサイズ)を制御することができず、全域探索で得られたクラスタパターンが実システムの構成と乖離すれば、その実用は困難となる。
さらに、従来のクラスタリング技術では、単体の無線局が多数混在する無線通信システムに限定されたクラスタリング手法であり、複数の無線局が含まれる無線セルを単位要素とするクラスタリングへの適用はできない。
本発明は、単一あるいは複数の無線局が含まれる無線セルも単位要素とし、クラスタパターンを決定するために全域探索だけではなく個々のクラスタにおける局域探索も可能とし、クラスタ数およびクラスタサイズの制御を可能とするクラスタリングを実現する無線通信システム、無線通信方法および無線通信プログラムを提供することを目的とする。
第1の発明は、基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信システムにおいて、各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数および個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手段を備え、クラスタ決定手段は、クラスタ数Nおよびクラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタの順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行い、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるセルを決定する構成である。
第2の発明は、基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信システムにおいて、各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数Nおよび個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手段を備え、クラスタ決定手段は、クラスタ数Nおよびクラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタ順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行うとともに、クラスタごとに1番目のセルは候補セルの中で他のセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、2番目以降のセルはすでに決定したセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、かつセル決定ごとにそのセルの該当クラスタ内での順番を伝送レート損失行列に反映させて各クラスタに含まれるセルを決定する構成である。
第3の発明は、基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信方法において、各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数および個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手順を有し、クラスタ決定手順は、クラスタ数Nおよびクラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタの順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行い、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるセルを決定する。
第4の発明は、基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信方法において、各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数Nおよび個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手順を有し、クラスタ決定手順は、クラスタ数Nおよびクラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタ順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行うとともに、クラスタごとに1番目のセルは候補セルの中で他のセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、2番目以降のセルはすでに決定したセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、かつセル決定ごとにそのセルの該当クラスタ内での順番を伝送レート損失行列に反映させて各クラスタに含まれるセルを決定する。
第5の発明の無線通信プログラムは、第3または第4の発明の無線通信方法のクラスタ決定手順をコンピュータに実行させ、各クラスタに含まれるセルを決定する。
本発明は、無線局だけではなく、単一あるいは複数の無線局が含まれる無線セルを単位要素としてクラスタリング手法を構築するので、無線局同士が混在する通信ネットワークだけではなく、無線セル同士が混在する通信ネットワークへの適用も可能であり、クラスタリング技術の適用通信シナリオを大幅に拡大させることができる。
本発明は、クラスタパターンを決定するために、全域探索だけではなく局域探索も提案するので、全域探索による特性のメリットと局域探索による計算量や処理遅延や共有情報量やハードウェアサイズなどのメリットとのトレードオフを図ることができ、クラスタリング技術の実用性を大いに高めることができる。
本発明は、実用を考慮して、クラスタ数および個々のクラスタサイズを制御することができるので、実システムの構成に合ったクラスタパターンの決定ができるようになり、クラスタリング技術の実用性を大いに高めることができる。
本発明の無線通信システムの構成例1を示す図である。 本発明の無線通信システムの構成例2を示す図である。 実施例1の処理手順を示すフローチャートである。 実施例2の処理手順を示すフローチャートである。 実施例3の処理手順を示すフローチャートである。
図1は、本発明の無線通信システムの構成例1を示す。
図1において、セル1〜セル8は、それぞれ基地局11と、基地局11と通信する少なくとも1つの端末局12により構成される。各セルが互いに同一周波数および同一時刻に通信を行う場合に、セルとセルとの間にセル間干渉が生じるため干渉制御が必要になる。その干渉制御に必要な計算処理量や共有情報量を低減するために、本発明の技術を用いて各セルのクラスタリング処理が行われる。
構成例1におけるクラスタリング処理では、セル1〜セル8の各基地局11が干渉制御に必要な伝搬路情報などを有線または無線経路を介して中央処理機100に収集し、中央処理機100はそれらの情報に基づいていくつかのセルを束ねたクラスタパターンを決定し、セル1〜セル8の各基地局11に通知する。ここでは、個々のクラスタを点線で示す。なお、中央処理機100は一部あるいは全部のセル基地局の内部に配備することも可能である。その場合、図1の一部の経路を省くことができる。
図2は、本発明の無線通信システムの構成例2を示す。
図2において、小セル1〜小セル8は、それぞれ小セル基地局21と、小セル基地局21と通信する少なくとも1つの小セル端末局22により構成される。大セルは、小セル1〜小セル8を包含する大きなエリアを有し、大セル基地局31と、大セル基地局31と通信する少なくとも1つの大セル端末局32により構成される。各小セルおよび大セルが互いに同一周波数および同一時刻に通信を行う場合に、セルとセルとの間にセル間干渉が生じるため干渉制御が必要になる。その干渉制御に必要な計算処理量や共有情報量を低減するために、本発明の技術を用いて各セルのクラスタリング処理が行われる。
構成例2におけるクラスタリング処理では、各小セル基地局21および大セル基地局31が干渉制御に必要な伝搬路情報などを有線または無線経路を介して中央処理機100に収集し、中央処理機100はそれらの情報に基づいていくつかの小セルを束ねたクラスタパターンを決定し、小セル1〜小セル8の各小セル基地局21および大セル基地局31に通知する。ここでは、個々のクラスタを点線で示す。なお、中央処理機100は一部あるいは全部のセル基地局の内部に配備することも可能である。その場合、図2の一部の経路を省くことができる。
以下、図1に示す構成例のように、セルが全部でB個ある通信ネットワークにおける干渉環境での通信を例に、本発明のクラスタリング処理について説明する。
まず、以下の各数式における数学シンボルの定義を示す。
A(a:b,c:d) は行列Aのaからbまでの行、cからdまでの列の要素を意味する。
T は行列Aの転置を意味する。
* は行列Aの共役転置を意味する。
det(A)は行列Aの行列式を意味する。
‖A‖2 は行列Aのノルムを意味する。
su(A)は行列Aに含まれるすべての要素の合計値を意味である。
diag(x1,x2,…,xN)はx1,x2,…,xNを対角成分とする対角行列を意味する。
blockdiag(x1,x2,…,xM)はx1,x2,…,xM をブロック対角成分とするブロック対角行列を意味する。
各セルには1個の基地局およびL個の端末局がある。各基地局は、NT 個の通信自由度がある。すなわち、空間アンテナ数TS と、時間スロット数TT と、周波数サブキャリア数TF の合計でNT =TS・TT・TF である。同様に、各端末局は、NR 個の通信自由度がある。すなわち、空間アンテナ数RS と、時間スロット数RT と、周波数サブキャリア数RF の合計でNR =RS・RT・RF である。
ただし、各セルに含まれる端末数L=1の場合では、上記の通信構成は、B個の無線局とB個の無線局との干渉環境での構成と同じくなる。従って、本発明は両方の通信構成において適用可能である。
以下、表記を簡単にするために、各セルが同じ端末数Lを有し、各基地局が同じ通信自由度NT を有し、各端末局が同じ通信自由度NR を有するものとする。ただし、本発明は、各セルが異なる端末数を有する場合、各基地局および各端末局がそれぞれ異なる通信自由度を有する通信ネットワークにも適用できる。その場合は、各セルの端末数、各基地局の通信自由度、各端末局の通信自由度を、Lb ,Nb,T ,Nb,R のようにセルごとに定義すればよい。
各セルにおける受信信号yは、送信信号s= [sT 1 …sT B]T 、雑音および送信信号以外の信号源による干渉成分n= [nT 1 …nT B]T 、全部でB個あるセルが互いのセル対セル間の伝搬路応答係数を含む伝搬路応答行列ρを用いて、次のように表される。
Figure 0006474690
伝搬路応答行列ρは次のように表記される。ここで、ρl b,a(i,j) は、セルaの基地局のj番目の送信自由度と、セルbの端末lのi番目の受信自由度との間の伝搬路応答係数を示す。ただし、a=1,…,B、b=1,…,B、l=1,…,L、i=1,…,NR 、j=1,…, NT とする。
Figure 0006474690
上記以外には、各基地局の全部NT 個の自由度の伝搬路応答係数の値は同じか近い場合、また各端末の全部NR 個の自由度の伝搬路応答係数の値も同じか近い場合では、伝搬路応答行列を次のように簡略化できる。ここでは、伝搬路応答係数は基地局と端末がもつ個々の通信自由度に依存せず、送信セル、受信セル、および受信端末のみに依存する。
Figure 0006474690
なお、ここでの伝搬路応答は、物理伝搬路だけによる応答あるいは物理伝搬路と送信側の信号処理および受信側の信号処理が合成された実効伝搬路による応答でもよい。また、ここでの伝搬路応答は様々な定義が存在する。例えば、距離の観点から送信側と受信側間の広域における伝搬パスロスあるいは局域におけるフェージング減衰がある。また、時間の観点から送信側と受信側間の長期間平均応答或いは短期間瞬時応答がある。本発明では、適切な定義によって得られた伝搬路応答行列に基づいて実施可能であり、本発明の実施範囲もそれらの定義によって制限されるものではない。
本発明におけるクラスタリングとは、図1および図2に示すように、いくつかのセルを束ねて個々のクラスタを形成することにより、多数のセルが有する1つの干渉通信ネットワークを、クラスタごとに少数のセルしか含まない(規模縮小した)複数の干渉通信ネットワークに分解する処理である。
図1および図2に示すように、クラスタリングはたくさんあるクラスタパターンの中から特定のクラスタパターンを決定する処理でもある。図1および図2の例では、全部で4つのクラスタを形成し、個々のクラスタには3個,2個,3個,1個の要素(セル)が含まれる構成となる。また、この構成においては、個々のクラスタには{1,3,6}、{2,5}、{4,7}、{8}番目のセルが含まれている。
このように、任意のクラスタパターンには、クラスタ構成およびクラスタ要素という2種類の情報が含まれる。クラスタ構成とは、すべてのクラスタの数(以下、「クラスタ数」という。)と、個々のクラスタに含まれる要素(本発明の場合はセルに相当する。)の数(以下、「クラスタサイズ」という。)の情報である。クラスタ要素とは、個々のクラスタに含まれる要素の情報である。クラスタパターンを決定するには、このクラスタ構成およびクラスタ要素を決定すればよいことになる。
数式で整理すると、Cはクラスタ構成およびクラスタ要素などの情報が含まれるある特定のクラスタパターンを意味する。Ωは全てのクラスタパターンCの集合を表している。NはクラスタパターンCにおけるクラスタ数を意味する。
Figure 0006474690
n はn番目のクラスタを意味し、|Cn |はCn に含まれる要素の数、すなわちCn のクラスタサイズを意味する。bm n はクラスタCn に属するm番目の要素を表している。ただし、以下では表示の簡易化のため、前後の文脈でbm n はクラスタCn に属していることが分かる限り、bm n =bm (m=1,2,…,|Cn|)と表記する。
クラスタリングの目標は、クラスタリングしない時に比べ、所要の信号処理量や共有情報量やハードウェア規模などを低減させることと、クラスタリングによって生じるクラスタ間干渉を最小限に抑えることとの両立である。
そのクラスタリング処理に向けて、ここでは、まず上記伝搬路係数行列に基づいて、あるセルb(b=1,2,…,B)が他のセルからの干渉が受けない場合、そのセルbの通信伝送レートRb を次のように定義する。
Figure 0006474690
b は、セルbの各通信自由度における送信電力制限値Pb 1, …,Pb NTを含む送信電力制御行列を表す。なお、式中ではPを太字で表記し、P を細字で表記する。Pbはセルbの各通信自由度における送信電力制限値Pb 1, …,Pb NTの合計であり、送信電力上限値 PT以下になることを仮定する。
一方、セルbがある他のセルa(a≠b, a=1,2,…,B) からの干渉が受ける場合、そのセルbの通信伝送レートを次のように定義する。
Figure 0006474690
次に、セルbが通信する時にセルaからの干渉を受けることによって生じた伝送レートの損失Δb,a を以下のように定義する。なお、式(6) を使い、セルbでの伝送レートRb 、Rb,a を以下のように表す。
Figure 0006474690
同様に、上記セルbの干渉源であるセルaについて、セルaが他のセルからの干渉が受けない場合、そのセルaの通信伝送レートは次のように定義する。
Figure 0006474690
a は、セルaの各通信自由度における送信電力制限値Pa 1, …,Pa NTを含む送信電力制御行列を表している。Paはセルbの各通信自由度における送信電力制限値Pa 1, …,Pa NTの合計であり、送信電力上限値PT以下になることを仮定する。
一方、セルaがある他のセルb(b≠a) からの干渉が受ける場合、そのセルaの通信伝送レートは次のように定義する。
Figure 0006474690
次に、セルaが通信する時にセルbからの干渉を受けることによって生じた伝送レートの損失Δa,b を以下のように定義する。なお、式(6) を使い、セルaでの伝送レートRa 、Ra,b を以下のように表す。
Figure 0006474690
ただし、伝送レートの定義や干渉による伝送レート損失の定義はほかにも多様な形式ができるが、本発明方法は適切な定義によって得られた伝送レート損失に基づいて実施可能である。本発明方法の実施範囲もそれらの定義によって制限されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、レート損失行列Δを構築し、それに基づいて、全クラスタに関する全域最大化による一括的なクラスタ決定を行う。
ここでは全部でB個のセルにおいて、上記のように2つのセル間における(干渉に起因する)伝送レート損失に基づいて、以下のレート損失行列Δが構築できる。Δの行インデックスは通信したいセルを、Δの列インデックスは干渉を与えるセルを表している。ここで、Δb,b =0(b=1,2,…,B) である。各セルは自身の通信へ干渉を与えることはないと仮定しているため、自干渉による伝送レートの損失はない。
Figure 0006474690
次に、セルaとセルbとの間の相互干渉量を表す指標である相互レート損失w(a,b)を以下のように定義する。
Figure 0006474690
w(a,b)は、セルaとセルbが異なるクラスタに配属された場合の互いの伝送レート損失の合計値を表している。各クラスタの要素を決定する際に、w(a,b)は重要な判断指標となる。また、w(a,b)の値はセルaとセルbに関連する行列成分だけに依存し、それらの行列成分はΔの対角線において対称に位置する。上記のw(a,b)と行列Δとの構造上の関係に着目して、Δのすべての成分の合計値su(Δ)は、以下の式(24)のようにΔの対角線に沿ったw(a,b)のa=1からb−1までの累加で表すことができる。
Figure 0006474690
次に、前記のレート損失行列Δにある特定のクラスタパターンCを反映させると、以下のような行列Δ(C)が得られる。
Figure 0006474690
ΔD(C) はブロック対角構造のΔ(C)の部分行列であり、ΔD(C) に含まれる対角ブロックの数はクラスタ数Nとなる。また、ΔD(C) のn番目の対角ブロックΔD(Cn)はn番目のクラスタCn に対応し、そのΔD(Cn)に含まれるレート損失値に関連するセルの数はクラスタCn に含まれる要素の数(クラスタサイズ)|Cn |となる。
このように、ある特定のクラスタパターンCは、そのパターンを反映したレート損失行列Δ (C) のブロック対角部分行列ΔD(C) と完全に対応付けることができる。CをΔに反映するには、Δの行と列をCに基づいて並び替えればよい。従って、クラスタリング処理の最適化、すなわち最適なクラスタパターンを決定する処理は、レート損失行列Δに基づいて行うことができる。
一方、ΔD -(C)はΔ(C)からΔD(C) を取り除いたΔ(C)の部分行列(式の×部分)であり、ΔD(C) の補行列である。
ΔD(C) に含まれる成分は、各クラスタ内干渉による伝送レート損失(以下、「内部干渉レート損失」という。)を示す。個々のクラスタ内では干渉アライメントなどの干渉制御技術の適用が可能であり、結果的に内部干渉レート損失を大幅に低減することができる。
一方、ΔD -(C)に含まれる成分はクラスタ間干渉による伝送レート損失(以下、「外部干渉レート損失」という。)を示し、個々のクラスタ内での干渉対策では十分に制御できない。従って、前記のようにクラスタリング処理では、クラスタリングによって生じるクラスタ間干渉を抑え、それに起因する外部干渉レート損失を最小にしたい。
ここで、次の関係に注意を要する。
Figure 0006474690
su(Δ)は全部B個のセルが同時通信する時に、他のセルから受ける干渉による伝送レート損失の合計量を表している。行列Δ(C)と行列Δに含まれる成分(レート損失値)は、クラスタパターンCを反映するための並び替えによって行列内での位置は異なるが、レート損失値の値自体はまったく同じであるので、それらの成分の合計によるレート損失の合計量su(Δ(C))は、クラスタリング処理に依存しない固定値である。
一方、su(ΔD(C)) は内部干渉レート損失の合計量を表し、su(ΔD -(C))は外部干渉レート損失の合計量を表している。su(Δ(C))は固定値であるため、su(ΔD(C)) の最大化とsu(ΔD -(C))の最小化とは、以下のように等価になる。
Figure 0006474690
したがって、以下では、su(ΔD(C)) の最大化をクラスタリング基準として、外部干渉レート損失の最小化を図る。
さらに、本発明のクラスタリングの最適化、つまり最適なクラスタパターンの決定においては、クラスタ構成とクラスタ要素を分けて決定する。まず、クラスタ構成に相当するクラスタ数およびクラスタサイズを決め、次に決めたクラスタ構成に基づいて適したクラスタ要素を探索し、最適なクラスタパターンを見つける。従って、式(29)のsu(ΔD(C))の最大化は、さらに以下のように書き換えられる。
Figure 0006474690
ここでは、クラスタ構成に相当するクラスタ数Nおよび個々のクラスタサイズ|C1 |, …, |CN |は実システムの構成に合わせて事前に決めた上、式(31)のように、すべてのクラスタに対応するsu(ΔD(C)) に関する全域最大化問題を通して、全クラスタに対して一括に要素探索を行う。
図3は、実施例1の処理手順を示す。
まず、レート損失行列、候補要素のリスト、クラスタ数N、クラスタサイズ|C1 |〜|CN |を事前に決定する。次に、それらの情報に基づいて、すべてのクラスタに関する全域最大化による一括的なクラスタ決定を実施する。すなわち、1番目のクラスタC1 からN番目のクラスタCN において、クラスタ数およびクラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択する。最後に、決定したクラスタパターンを出力してクラスタリング処理を終了する。
図3右側に示す正方形は、レート損失行列に基づくクラスタリング処理の動作イメージを示す。クラスタ数およびクラスタサイズを事前に決めた上、式(30)あるいは式(31)に対応した処理を実施し、与えられたクラスタ数およびクラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンを探索することにより、一括してすべてのクラスタの要素決定を行っていることがわかる。
(実施例2)
実施例2では、各クラスタに関する局域最大化による逐次的なクラスタ決定を行う。
実施例1では、レート損失行列を構築し、それ基づいてクラスタリングの最適化問題を、クラスタ構成を事前に決めた上、全クラスタに対応するsu(ΔD(C)) に関する全域最大化問題(つまり全クラスタの一括要素探索問題)へ簡易化した。さらに、式(31)を次のように書き換える。
Figure 0006474690
式(32)では、全クラスタに対応するsu(ΔD(C)) に関する1回の全域最大化を、(1番目からN番目までの)各クラスタに対応するsu(ΔD(Cn))に関するN 回の局域最大化で近似している。すなわち、一括に全部N個のクラスタ(ΔD(C) のN個の対角ブロックに対応)の要素決定をする代わりに、逐次に個々のクラスタ(ΔD(C) の各対角ブロックに対応)の要素決定をすることになる。
ここで、クラスタC1 からクラスタCN-1 までが決まれば、最後のクラスタCN に入る要素(セル)はまだ選ばれていない残りの候補要素のすべてと一意に決まるので、最適化の余地がなくなる。従って、クラスタC1 からクラスタCN-1 まで逐次に各クラスタの局域最大化処理と、クラスタC1 からクラスタCN まで逐次に各クラスタの局域最大化処理とは等価であり、式(32)を式(33)のように、局域最大化の実施回数をN回からN−1回へと減らした。このような近似により、所要の探索量が大幅に削減できる。
また、クラスタリング処理は早い段階では選択できる候補要素の数が多く最適化の自由度が高いが、遅い段階では選択できる候補要素の数が少なくなり最適化の自由度が低くなる。従って、要素の数(クラスタサイズ)が大きいクラスタは、なるべく自由度の高い段階で要素最適化を実施したい。また、要素の数が大きいクラスタは、他のクラスタへ与える干渉量も比較的に大きいと考えられる。これらの考えにそって、個々のクラスタを逐次に要素最適化を行う実施例2では、クラスタサイズの大きいクラスタを優先的に要素最適化を実施する。
図4は、実施例2の処理手順を示す。
まず、入力として、レート損失行列、候補要素のリスト、クラスタ数N、大から小のクラスタサイズ|C1 |〜|CN |を事前に決定する。次に、それらの情報に基づいて、クラスタサイズの大きい順にクラスタC1 からクラスタCN-1 まで、各クラスタに関する局域最大化による逐次的なクラスタ決定を行う。すなわち、クラスタサイズの大きい順に、n番目のクラスタCn において、|Cn |個の候補要素を含むすべての要素パターンの中から、クラスタCn の内部干渉によるレート損失の合計量が最大となる要素パターンを選択する。さらに、クラスタCN-1 の決定後に、残りの候補要素のすべてをN番目のクラスタCN の要素とする。最後に、決定したクラスタパターンを出力してクラスタリング処理を終了する。
図4右側に示す正方形は、レート損失行列に基づくクラスタリング処理の動作イメージを示している。クラスタサイズの大きい順にクラスタごとに逐次処理が実施されることがわかる。
(実施例3)
実施例3では、クラスタの各要素に関する更なる局域最大化による逐次的なクラスタ要素の決定を行う。
実施例2では、まず、クラスタリングの最適化問題を、クラスタ構成を事前に決めた上、su(ΔD(C)) に関する全域最大化問題(つまり全クラスタの一括要素探索問題)へ簡易化した。次に、su(ΔD(C)) に関する1回の全域最大化問題を更にsu(ΔD(Cn))に関するN−1回の局域最大化問題(つまり各クラスタの逐次要素探索問題)へ簡易化した。
さらに、Tn を定義し、式(33)に含まれる各対角ブロックΔD(Cn)における局域最大化を次のように書き換える。
Figure 0006474690
式(36)は式(24)から容易に得られる。また、Δの対角成分は0であるため、式(37)と式(38)が等価になる。従って、各クラスタの2番目から|Cn |番目までの要素決定は上記の方法で逐次的に最適化できる。
式(38)では、あるクラスタCn に対応するsu(ΔD(Cn))に関する1回の局域最大化を、Cn の(2番目から|Cn |番目までの)各要素に対応する相互レート損失合計量
Σw(a,bm)(a=Tn-1+1からTn-1+m−1までの累算)
に関する|Cn |−1回の更なる局域最大化で近似している。すなわち、一括にクラスタCn の全部の要素を決定する代わりに、逐次にクラスタCn の2番目から|Cn |番目までの各要素を決定することになる。
具体的には、まず、クラスタ内の1番目の要素との相互レート損失が最大なものを2番目の要素にする。次に、1番目の要素および2番目の要素との相互レート損失の合計が最大なものを3番目の要素にする。このように類推して最後の|Cn |番目の要素は、1番目の要素から|Cn |−1番目の要素までとの相互レート損失の合計値が最大なものを|Cn |番目の要素にする。この更なる局域近似により、所要の探索量がさらに大幅に削減できる。
ただし、式(38)から分かるように、上記方法はクラスタCn の2番目から|Cn |番目までの各要素の決定に適用できるが、1番目の要素の決定には適用できない。そこで各クラスタの1番目の要素の決定について、以下の考え方を適用する。
前記のように、本発明のクラスタ要素の最適化はレート損失合計量su(ΔD(C)) の最大化を通じて実現している。したがって、他の要素との相互レート損失の合計が大きい要素を優先的に選び、その要素を始点としてクラスタ内の残りの要素を逐次に決定して行けば、su(ΔD(C)) の最大化に寄与できる。
その考え方に沿って、式(39)では、各クラスタにおいて、まだ選ばれていない残りの候補要素の中から、自分と他のすべての残りの候補要素との相互レート損失の合計量
Σw(a,bm)(a=Tn-1+1からBまでの累算)
が最大となるものを1番目の要素として選択する。
Figure 0006474690
上記方法以外には、各クラスタの1番目要素の最適化をせずに、まだ選ばれていない残りの候補要素の中から任意に1つの要素を選択してもよい。
上記のように、クラスタCn に含まれる要素を逐次に決定していく際に、ある要素bm が決定されれば次の要素の決定に混乱が生じないように、選択された要素に関連するΔの行と列がΔのbm 番目の行と列となるように、Δの行と列の並び替えを実施する。
また、クラスタリング処理は早い段階では選択できる候補要素の数が多く最適化の自由度が高いが、遅い段階では選択できる候補要素の数が少なくなり最適化の自由度が低くなる。従って、要素の数(クラスタサイズ)が大きいクラスタは、なるべく自由度の高い段階で要素最適化を実施したい。また、要素の数が大きいクラスタは、他のクラスタへ与える干渉量も比較的に大きいと考えられる。これらの考えにそって、個々のクラスタを逐次に要素最適化を行う実施例2では、クラスタサイズの大きいクラスタを優先的に要素最適化する。
図5は、実施例3の処理手順を示す。
まず、入力として、レート損失行列、候補要素のリスト、クラスタ数N、大から小のクラスタサイズ|C1 |〜|CN |を事前に決定する。次に、それらの情報に基づいて、クラスタサイズの大きい順にクラスタC1 からクラスタCN-1 まで、各クラスタに関する局域最大化による逐次的なクラスタ決定を行う。ここで、各クラスタの決定において、1番目から|Cn |番目までの各要素に関する更なる局域最大化による逐次的なクラスタ要素決定を行う。
すなわち、クラスタサイズの大きい順にn番目のクラスタCn において、残りの候補要素の中から、自/他の全ての残りの候補要素との相互レート損失の合計量が最大となるものを1番目の要素として選択する。さらに、既に決定した1番目からm−1番目までの要素との相互レート損失の合計量が最大となるものをm番目の要素として選択する。そして、クラスタ要素が決定されるたびにその順番を反映するように、選択した要素が関連するレート損失行列Δの行と列がレート損失行列のm番目の行と列となるように、行と列の並び替えを行う。さらに、クラスタCN-1 の決定後に、残りの候補要素のすべてをN番目のクラスタCN の要素とする。最後に、決定したクラスタパターンを出力してクラスタリング処理を終了する。
図5右側の正方形は、レート損失行列に基づくクラスタリング処理の動作イメージを示している。クラスタごとおよび要素ごとに逐次処理が実施されることがわかる。
本発明の無線通信システムにおいて、レート損失行列、候補要素のリスト、クラスタ数N、大から小のクラスタサイズ|C1 |〜|CN |に基づくクラスタリング処理は、コンピュータと上記の処理を行うコンピュータプログラムにより実現することができる。このコンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも、ネットワークを介して提供することも可能なものである。
1〜8 セル
11 基地局
12 端末局
21 小セル基地局
22 小セル端末局
31 大セル基地局
32 大セル端末局

Claims (5)

  1. 基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信システムにおいて、
    前記各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、前記セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数および個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手段を備え、
    前記クラスタ決定手段は、前記クラスタ数Nおよび前記クラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、前記クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタの順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行い、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるセルを決定する構成である
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信システムにおいて、
    前記各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、前記セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数Nおよび個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手段を備え、
    前記クラスタ決定手段は、前記クラスタ数Nおよび前記クラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、前記クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタ順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行うとともに、クラスタごとに1番目のセルは候補セルの中で他のセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、2番目以降のセルはすでに決定したセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、かつセル決定ごとにそのセルの該当クラスタ内での順番を伝送レート損失行列に反映させて各クラスタに含まれるセルを決定する構成である
    ことを特徴とする無線通信システム。
  3. 基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信方法において、
    前記各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、前記セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数および個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手順を有し、
    前記クラスタ決定手順は、前記クラスタ数Nおよび前記クラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、前記クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタの順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行い、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるセルを決定する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  4. 基地局と端末局が通信するセルが複数存在し、各セルが互いに同一周波数および同一時刻で無線通信を行うときに生じるセル間干渉を低減する無線通信方法において、
    前記各セルの伝搬路情報に基づいて伝送レート損失行列を構築し、その伝送レート損失行列に基づいて、前記セルを単位として干渉制御の対象とするクラスタパターンを選択する際に、クラスタ数Nおよび個々のクラスタに含まれるセルの数であるクラスタサイズを決定した後に、各クラスタに含まれるセルを決定するクラスタ決定手順を有し、
    前記クラスタ決定手順は、前記クラスタ数Nおよび前記クラスタサイズを満たすすべてのクラスタパターンの中から、全クラスタの内部干渉によるレート損失の合計量が最大となるクラスタパターンを選択するときに、前記クラスタサイズの大きい1番目からN−1番目までのクラスタ順に、クラスタごとに内部干渉によるレート損失の合計量を最大化する局域最大化処理をN−1回行うとともに、クラスタごとに1番目のセルは候補セルの中で他のセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、2番目以降のセルはすでに決定したセルとの相互干渉量が最大となるセルを決定し、かつセル決定ごとにそのセルの該当クラスタ内での順番を伝送レート損失行列に反映させて各クラスタに含まれるセルを決定する
    ことを特徴とする無線通信方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の無線通信方法のクラスタ決定手順をコンピュータに実行させ、各クラスタに含まれるセルを決定することを特徴とする無線通信プログラム。
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