JP6470034B2 - 蛋白乾燥加工食品 - Google Patents
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Description
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、復元性、浮き、風味、食感、外観に優れた蛋白乾燥加工食品を提供することである。
こうして、第一の発明に係る風味付与素材及び乾燥蛋白を含有する蛋白乾燥加工食品は、風味付与素材、乾燥蛋白を備え、内層と外層からなる2層構造を有し、このうち内層かさ比重が0.2g/cm3以下であり、せん断強度が、15000N/m2以上であることを特徴とする。
本発明において2重構造とは、内層が外層で完全に覆われた構造を示す。
本発明において内層とは、乾燥蛋白加工食品の目視上構造の異なる外層部を除去した部分を示す。
本発明におけるせん断強度は、得られた乾燥蛋白加工食品を95℃以上のお湯で3分間湯戻しした際の測定値を示す。
前記生地製造工程における加水量については、特に限定されるものではないが、得られる蛋白乾燥加工食品の物性の点より、原料粉末100質量部に対して水30〜80質量部が好ましい、更に好ましくは40〜70質量部である。
前記小分け工程においては、(1)小分けした生地を粒状として加工整形する工程、(2)生地をローラー等を用いて平板状とし、この平板から任意の形状を金型で打ち抜いた後に、適当な形状に整形する工程、(3)生地をローラー等を用いて平板状とし、更に帯状に切断した後、四角形状に切断し、これを粒状に加工整形する工程などが含まれる。
本発明における乾燥蛋白加工食品とは、即席食品用の加工食品であり、内層が外層で覆われた2層構造を有していれば特に限定されるものではないが、球状、キューブ状、円柱状、三日月状、円錐状が、外観の観点から好ましい。乾燥蛋白加工食品の体積は、2層構造の内層、外層の比率の観点から、60mm3以上が好ましく、250mm3以上が更に好ましく、500mm3以上が最も好ましい。
本発明における乾燥蛋白とは、卵白粉末、全卵粉末、大豆蛋白粉末、小麦蛋白粉末が挙げられ、卵白粉末、大豆蛋白粉末が好ましい。乾燥蛋白は、1種又は2種以上併用することが出来、特に限定されるものではないが、卵白粉末及び大豆蛋白粉末の総量が、乾燥蛋白総量の70質量%以上であることが好ましい。乾燥蛋白の配合量は、40質量%以上が好ましく、60質量%以上が食感の観点から更に好ましい。
大豆蛋白粉末は、特に限定するものではないが、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白などが挙げられ、このうち分離大豆蛋白を用いることが好ましい。
風味付与素材の添加量は、特に限定されるものではなく、蛋白乾燥加工品に風味が付与されればよいが、風味と食感の両立の観点から、5〜35質量%が好ましく、10〜25質量%が更に好ましい。風味付与素材及び乾燥蛋白以外で他の併用できる成分としては、糖質、油脂類、調味料等が挙げられるが、風味付与素材と乾燥蛋白の配合量に応じ、適宜配合されればよいが、総量として55%重量以下が好ましく、30質量%が更に好ましい。
また、糖質としては、澱粉、砂糖、食物繊維などが挙げられる。これらを全体の20%以下とすることが好ましい。
また、油脂類としては、コーン油、なたね油、米油、パーム油などの植物性油やラードなどの動物性油などが挙げられる。これらを全体の20%以下とすることが好ましい。また、調味料類としては、食塩、グルタミン酸ナトリウム、核酸、酵母エキスなどの調味料などが挙げられる。これらを全体の20%以下とすることが好ましい。
えび粉末を20質量部、調味料を5質量部、卵白粉末、大豆蛋白粉末を30〜70質量部の範囲で配合し、馬鈴薯澱粉にて100質量部とした。原料粉末に対する加水量は、特に限定されるものではないが、好ましくは原料粉末100質量部に対して30〜80質量部、更に好ましくは40〜70質量部、最も好ましくは、50〜70質量部である。表1には、実施例1〜実施例5、比較例1〜2の各素材の配合割合を示した。
内層かさ比重(g/cm3)の測定方法は、外層をカッター等で除去した内層部分を、正方形又は長方形に成形したサンプルの、各辺の長さ及び重量を測定してサンプルの内層かさ比重を求めた。
せん断力(N/m2)は、数値が小さいほど少ない力で食品が割れる。また、数値が大きくなるほど、力を多く要する。蛋白乾燥加工食品のせん断力は、サンプル1gに95℃以上の湯200mlを加え、3分後に湯きりしたものを測定した値を復元後のせん断力(N/m2)とした。一般に、せん断力が18000(N/m2)を超えると、強い弾力が感じられる。
図1及び図2には、実施例1について、表面と断面の様子を顕微鏡で観察した様子を示した。表面は、孔が少なく、小さいものであり、内部を水の浸入から守っているように見られた。一方、断面は、孔が多く、大きいものであった。このような形態を持っているので、復元性、浮き、食感及び外観に優れていると考えられた。
風味及び復元後の食感についての官能評価は、95℃以上の湯に3分入れた後に湯切りし、せん断力を測定した値が15000(N/m2)のボイルエビをコントロールとして比較した。10人のパネラーに官能評価をしてもらい、コントロールを2点とし、それよりも弾力が強い場合を3点、弾力が弱い場合を1点として、平均2点以上の点数の場合を「弾力あり」、平均2点未満を「柔らかい」とした。
湯中への浮きは、95℃以上の湯に3分入れた際の状態を目視にて確認した。
体積は、球形の高さを測定し、球の体積の公式(4/3×πr3)より求めた。
表1記載の配合に水を加えた後に混合して生地を調製し(生地製造工程)、この生地を約4mm程度の小分け生地(粒状)に加工した(小分け工程)。次いで、小分け生地を膨化乾燥させた(膨化乾燥工程)。膨化乾燥は、マイクロ波加熱乾燥を用い、小分け生地60g、マイクロ波出力2.0kw、マイクロ波加熱時間60秒の条件(2,000J/g)で行った。
結果を表1に示した。
次に、風味付与素材を含有させて、蛋白乾燥加工食品を製造した。卵白粉末を蛋白質素材として、風味付与素材としてイカ粉末を用い、調味料を5質量%、コーン澱粉を10質量%、米油にて100質量%とした。表2には、実施例6〜実施例10の各素材の配合割合を示した。
生地製造工程、小分け工程及び膨化乾燥工程については、試験例1と同様の方法を実施した。また、内層比重、せん断力、官能評価については、試験例1と同様に測定した。
結果を表2に示した。
乾燥後に2層構造を粉砕する工程を追加すること以外、実施例1と同様に調製した蛋白乾燥加工品を比較例5とした。結果を表3に示した。
膨化工程を熱風乾燥にすること以外、実施例1と同様に調製した蛋白乾燥加工品を比較例6とした。結果を表4に示した。
イカ粉末30質量部、卵白粉末17質量部、分離大豆蛋白5質量部、重炭酸アンモニウム2.3質量部、グルタミン酸ナトリウム1.6質量部、核酸1.6質量部、砂糖1.1質量部、ポリリン酸ナトリウム0.9質量部、香料0.3質量部、水27.2質量部を縦型ケーキミキサーで撹拌混合し、得られたミックスを圧延機で延ばした。これを丸型に型抜きして直径約5mm程度の小分け生地を得た(小分け工程)。これを1200J/gのマイクロ波加熱条件で加熱し、水分4%の乾燥品(イカ団子)を得た(膨化乾燥工程)。
<鶏肉団子の製造>
卵白粉末25質量部、分離大豆蛋白20質量部、食塩4質量部、砂糖1質量部、重炭酸アンモニウム3質量部、グルタミン酸ナトリウム1質量部、ポリリン酸ナトリウム1.5質量部、チキン調味料15.3質量部、カラメル色素0.2質量部、水28質量部をフードプロセッサーで攪拌混合し、2.5〜3.5メッシュの粒状ミックスを得た(小分け工程)。これを1600J/gの条件でマイクロ波加熱し乾燥物(鶏肉団子)を得た(膨化乾燥工程)。
卵白粉末25質量部、分離大豆蛋白20質量部、ほうれん草パウダー5質量部、食塩4質量部、砂糖1質量部、重炭酸アンモニウム2質量部、こんにゃく粉1質量部、グルタミン酸ナトリウム1.5質量部、ポリリン酸ナトリウム1質量部、水32質量部をフードプロセッサーで攪拌混合し、篩別を行い5.6mm〜8mmの粒状生地を得た(小分け工程)。これを1800J/gの条件でマイクロ波加熱し乾燥物(蒟蒻・菠薐草粒)を得た(膨化乾燥工程)。
<各乾燥物の確認>
上記<イカ団子の製造>、<鶏肉団子の製造>及び<こんにゃくほうれん草粒の製造>で得られた乾燥品の比重、せん断力、官能評価について試験例1と同様の方法を実施した。結果を表5に示した。その結果、15000N/m2以上の弾力のある食感となった。
Claims (4)
- 原料粉末100質量部に対して40〜70質量部の水を加えた後に混合して生地を調製し、前記生地を小分けにして小分け生地とした後、前記小分け生地をマイクロ波加熱することで膨化乾燥させた蛋白乾燥加工食品であって、内層と外層からなる2層構造を有し、このうち内層かさ比重が0.2g/cm3以下であり、せん断強度が、15000N/m2以上であることを特徴とする体積が60mm3以上である蛋白乾燥加工食品。
- 原料粉末100質量部に対して40〜70質量部の水を加えた後に混合して生地を調製し、前記生地を小分けにして小分け生地とした後、前記小分け生地をマイクロ波加熱することで膨化乾燥させた蛋白乾燥加工食品であって、風味付与素材の成分が5〜35質量部、乾燥蛋白が40質量部以上であることを特徴とする請求項1に記載の蛋白乾燥加工食品。
- 請求項1または2に記載の蛋白乾燥加工食品を製造する方法であって、原料粉末100質量部に対して40〜70質量部の水を加えた後に混合して生地を調製する生地製造工程、前記生地を小分けにして小分け生地とする小分け工程、前記小分け生地を膨化乾燥させる膨化乾燥工程とを備え、前記膨化乾燥工程においては、マイクロ波加熱乾燥を用いることを特徴とする蛋白乾燥加工食品の製造方法。
- 請求項3に記載の蛋白乾燥加工食品の製造方法であって、前記小分け工程においては、(1)小分けした生地を粒状として加工整形する工程、(2)生地をローラー等を用いて平板状とし、この平板から任意の形状を金型で打ち抜いた後に、適当な形状に整形する工程、及び(3)生地をローラーを用いて平板状とし、更に帯状に切断した後、四角形状に切断し、これを粒状に加工整形する工程からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含むことを特徴とする蛋白乾燥加工食品の製造方法。
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