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JP6468584B2 - 外国語の難易度判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は外国語の難易度判定装置に係り、とくに外国語文のリスニング難易度の判定を行う外国語の難易度判定装置に関する。
インターネットの普及により、ニュース、映画などの種々のジャンルの外国語のテキスト付音声データが容易に入手できるようになり、これらのテキスト付音声データを学習教材に用いてリスニング等の外国語学習を可能とした外国語学習システムが実用化されている。外国語学習では、学習者の語学力に見合った難易度の学習対象を選択するのが重要である。
学習者の語学力は、語彙テスト、リスニングテスト、リーディングテストなどで測定される。一方、学習対象の外国語文の難易度は、例えば予め用意された単語別の語彙レベル表を用いて、外国語文の全単語の語彙レベルの総和/総単語数を求めて難易度の指標としている。
ところで、外国語のリスニングの場合、同じ単語であっても単語の含まれる文が変わると発音が弱変化したり、音の一部が消失したりして、発音の聞き取り易さが変わることが知られている。従って、従来のテキストベースの難易度決定法では、リスニング学習の難易度が正確には判らず、学習者が自身の語学力に見合った学習対象を選択するのが難しいという問題があった。
特開2004−334699号公報
本発明は上記した従来技術の問題に鑑みなされたもので、外国語文のリスニング難易度を正しく判定できる外国語の難易度判定装置を提供することを、その目的とする。
請求項1記載の発明では、外国語文の発話音声を入力し、特徴抽出する音声分析手段と、音響モデルを含む音声認識用の情報を記憶した音声認識用データベース記憶手段と、音声分析手段で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶手段を参照して、単語単位で認識候補を選択し、各認識候補の認識スコアを計算する認識候補選択・認識スコア計算手段と、認識スコアの最も大きい認識候補を認識単語として決定する認識単語決定手段と、各認識単語の認識スコアを用いて外国語文のリスニング難易度を判定するリスニング難易度判定手段と、を備え、リスニング難易度判定手段は、認識スコアを複数段階の聞き取りづらさレベルに変換する聞き取りづらさ変換テーブル記憶手段を備え、各認識単語の認識スコアを聞き取りづらさレベルに変換してリスニング難易度を求めるようにしたことを特徴としている
求項記載の発明では、外国語文の発話音声を入力し、特徴抽出する音声分析手段と、音響モデルを含む音声認識用の情報を記憶した音声認識用データベース記憶手段と、音声分析手段で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶手段を参照して、単語単位で認識候補を選択し、各認識候補の認識スコアを計算する認識候補選択・認識スコア計算手段と、認識スコアの最も大きい認識候補を認識単語として決定する認識単語決定手段と、各認識単語の認識スコアを用いて、外国語文のリスニング難易度を判定するリスニング難易度判定手段と、を備え、リスニング難易度判定手段は、認識スコアを複数段階の聞き取りづらさレベルに変換する変換テーブルを記憶した聞き取りづらさ変換テーブル記憶手段と、単語別の語彙レベルテーブルを記憶した語彙レベルテーブル記憶手段とを備え、各認識単語の認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルと語彙レベルを組み合わせてリスニング難易度を求めるようにしたこと、を特徴としている。
請求項記載の発明では、外国語文のテキストデータを記憶したテキストデータ記憶手段を有し、認識候補選択・認識スコア計算手段はテキストデータ記憶手段に記憶された単語列の各単語を認識候補とすること、を特徴としている。
請求項記載の発明では、外国語文の発話音声を入力し、特徴抽出する音声分析手段と、音響モデルを含む音声認識用の情報を記憶した音声認識用データベース記憶手段と、音声分析手段で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶手段を参照して、単語単位で認識候補を選択し、各認識候補の認識スコアを計算する認識候補選択・認識スコア計算手段と、認識スコアの最も大きい認識候補を認識単語として決定する認識単語決定手段と、単語別に、認識スコアを聞き取りづらさレベルに変換するための変換テーブルを記憶した聞き取りづらさ変換テーブル記憶手段と、単語別の変換テーブルを参照して各認識単語の認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルを用いてリスニング難易度を求めるリスニング難易度判定手段とを備えたこと、を特徴としている。
請求項記載の発明では、リスニング難易度判定手段は、単語別の語彙レベルテーブルを記憶した語彙レベルテーブル記憶手段を備え、各認識単語の認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルと語彙レベルを組み合わせてリスニング難易度を求めるようにしたこと、を特徴としている。
本発明によれば、音声認識を利用して外国語の聞き取りづらさに関連する情報を測定することにより、リスニング難易度を正しく判定可能となる。
本発明の第1実施例に係る英語のリスニング難易度判定装置の構成図である(実施例1)。 図1中の聞き取りづらさ変換テーブル記憶部の記憶内容の説明図である。 図1中の認識結果記憶部の記憶内容の一例を示す説明図である。 本発明の第2実施例に係る英語のリスニング難易度判定装置の構成図である(実施例2)。 図4中の聞き取りづらさ変換テーブル記憶部に記憶された変換テーブルの作成方法の説明図である。 図4中の聞き取りづらさ変換テーブル記憶部に記憶された変換テーブルの作成方法の説明図である。
以下、本発明の最良の形態を実施例に基づき説明する。
図1は本発明の第1実施例に係る英語のリスニング難易度判定装置の構成を示すブロック図である。
この装置は、音声認識技術を用いて英語の発音の聞きとりづらさと相関の有る情報を得て英語のリスニング難易度の判定を行うようにしたものである。
図1中、1はインターネット経由でWebサイトから入手したり、DVD等のメディアから読み出したニュース、映画等の任意の英語テキスト付音声データを記憶した外国語文データ記憶部、2は外国語文データ記憶部1から図示しない読み出し手段により読み出された英語の音声データを入力して音声分析を行い音声の特徴抽出(例えばLPCケプストラム)を行う音声分析部、3は英語の音声認識に用いる単語別の標準音響モデル含む音声認識用データベースを記憶した音声認識用データベース記憶部、4は音声分析部2で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベースを参照しながら単語単位で複数の認識候補の単語(認識仮説と呼ばれる)を選択し、各認識候補単語と標準音響モデルとの類似度を示す認識スコア(0〜100までの数値をとる音響スコア。数値が大きい程、正しさが高い)をDPマッチング等の手法で計算する認識候補選択・認識スコア計算部、5は単語単位で認識候補の単語中の最も認識スコアの高い単語を認識単語として決定し認識スコアと組にして出力する認識単語決定部、6は認識単語決定部5から出力される(認識単語Wi、認識スコアRSi)の組データ列を一時記憶する認識結果記憶部、7は単語別の語彙レベルを記憶した語彙レベルテーブル記憶部、8は認識スコアを複数の段階に分けた聞き取りづらさレベルに変換するための変換テーブルを記憶した聞き取りづらさ変換テーブル記憶部であり、例えば図2に示す如く変換テーブルが記憶されている。図2において、聞き取りづらさレベルは数値が大きい程、聞き取りづらい。9は認識結果記憶部6に記憶された認識結果に基づき、語彙レベルテーブル記憶部7、聞き取りづらさ変換テーブル記憶部8などを参照してリスニング難易度を判定する判定部であり、認識スコア(聞き取りづらさレベル)に基づく第1のリスニング難易度LN1と、認識スコア(聞き取りづらさレベル)と語彙レベルの組み合わせに基づく第2のリスニング難易度LN2を求める。第1、第2のリスニング難易度LN1、LN2については後述する。10は表示部、11は表示部10に第1、第2のリスニング難易度LN1、LN2、認識結果の英語テキストなどを表示させる表示処理部である。
次に上記した実施例の動作を説明する。
なお、外国語文データ記憶部1には英語の任意のテキスト付音声データが記憶済みであるとする。音声分析部2は外国語文データ記憶部1から図示しない読み出し手段により読み出された音声データを入力し、特徴抽出を行い特徴情報を認識候補選択・認識スコア計算部4へ出力する。認識候補選択・認識スコア計算部4は、特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶部3を参照して単語単位で特徴情報に類似する認識候補の単語を選択し、認識スコアを計算する。ここでは、文頭の単語として認識候補の単語がw11、w12の二つ見つかり、各々認識スコアがrs11、rs12であったとする。認識単語決定部5は文頭の単語の認識候補の内、一番大きな認識スコアの単語を認識単語W1として決定し、認識結果記憶部6に最初の認識結果として( 認識単語W1,認識スコアRS1) の組データを記憶させる。認識候補選択・認識スコア計算部4は、最初の認識結果に続く部分の音声特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶部3を参照して2番目の単語の認識候補を選択し、認識スコアを計算する。認識単語決定部5は2番目の単語の認識候補の内、一番大きな認識スコアの単語を認識単語として決定し、認識結果記憶部6に2番目の認識結果として( 認識単語W2,認識スコアRS2) の組データを追加記憶させる。以下、同様の処理を音声データの最後まで繰り返す。この結果、認識結果記憶部6の記憶内容が図3の如くなったものとする。
次に、リスニング難易度判定部9は、認識結果記憶部6に記憶された各認識単語と対をなす認識スコアを聞き取りづらさレベル変換テーブルを用いて聞き取りづらさレベルに変換し、各単語の聞き取りづらさレベルの総和/総語数の計算により第1のリスニング難易度LN1(認識スコアによる難易度)を求める。また、各単語の語彙レベルの総和/総語数の計算をして従来と同様のテキストベースの難易度TNを求め、(a・LN1+b・TN)の重み付け加算の計算を行って、第2のリスニング難易度LN2(認識スコアと語彙レベルを組み合わせた難易度)を求める。ただし、a、bは、a+b=1の関係を有する固定の重み付け係数である。
表示処理部11はリスニング難易度判定部7で求められた第1、第2のリスニング難易度LN1、LN2を表示部10に表示させ、また認識結果の単語列を表示させる。
この実施例によれば、音声データに対し音声認識処理を行って聞き取りづらさと相関関係を持つ識別スコアを測定し、認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルを用いて、英語文のリスニング難易度を判定するようにしたので、文によって単語の発音が変わる場合でも、正確なリスニング難易度が判る。すなわち、第1のリスニング難易度LN1によれば、音の聞き取りづらさから見た外国語文の難易度が判り、従来のテキストベースの難易度と比較して、より正確なリスニング難易度が判る。また、第2のリスニング難易度N2によれば、音の聞き取りづらさと、意味のわかりにくさの両方から見た外国語文の難易度が判り、これによっても、従来のテキストベースだけの難易度と比較して、より正確なリスニング難易度が判る。
なお、上記した実施例では、認識候補選択・認識スコア計算部は、音声特徴情報に基づき音響モデルを参照して次の認識単語を得るために1または複数の認識候補を選択し、認識スコアの最も高い候補を認識単語として決定するようにしたが、外国語文データ記憶部1に予め正しいテキストデータが記憶されていることから、このテキストデータを用いて1つだけ次の認識候補を決定し、該認識候補に対する認識スコアを音響モデルを参照して計算するようにしても良い。
また、音声認識用データベース記憶部に、音響モデルに加えて言語モデルを記憶しておき、認識候補選択・認識スコア計算部は、音響モデルと言語モデルを参照して、1または複数の認識候補の単語を選択するとともに、各認識候補の単語について音響モデルから音響スコアを計算し、言語モデルから言語スコアを計算し、これら音響スコアと言語スコアを加重平均するなどして総スコアを計算し、この総合スコアを認識スコアとするようにしても良い。
また、認識スコアを7段階の聞き取りづらさレベルに変換するようにしたが、6段階以下や8段階以上の段階に分けるようにしてもよい。
また、各認識結果の単語の認識スコアの総和/総単語数の計算を行って、リスニング難易度を求めるようにしても良い。
図4は本発明の第2実施例に係る英語のリスニング難易度判定装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成部分には同一の符号が付してある。
上記した第1実施例では、識別スコアから聞き取りづらさレベルへの変換を、どの単語についても同じ変換テーブルを用いて一律に行ったのに対し、第2実施例では単語毎に異なる変換テーブルを用いるようにしたものである。一般的に音声認識による認識スコアの大小は聞き取りづらさと相関があると考えられるが、本願発明者が音声認識とリスニングテストの比較研究を行った結果、単語によって相関度に違いがあることが判った。これは、学習者がリスニングを行う場合に、音だけではなく、文法など音以外の要素も手掛かりにしてリスニングをしているからであり、識別スコアが低くても音以外の要素で聴き取りが成功し易い単語が存在したり、逆に、識別スコアが高くても文法など他の要素の手がかりが乏しく、聴き取りが成功しにくい単語が存在したりするからである。
そこで、多種類の単語W1、W2、W3、W4、W5、・・・の各々について、単語Wiの登場する文が種々異なるリスニングテスト(音声データ)LT1(Wi)、LT2(Wi)、LT3(Wi)、LT4(Wi)、・・・を用意し、多数の被験者を対象に単語Wiのリスニングテストを行い、リスニングテストLT1(Wi)、LT2(Wi)、LT3(Wi)、LT4(Wi)、・・・毎の誤答率F−LT1(Wi)、F−LT2(Wi)、F−LT3(Wi)、F−LT4(Wi)、・・・を調べておく。また、リスニングテスト(音声データ)LT1(Wi)、LT2(Wi)、LT3(Wi)、LT4(Wi)、・・・毎に、音声データを第1実施例の装置の音声認識部に入力して単語Wiの識別スコアRS−LT1(Wi)、RS−LT2(Wi)、RS−LT3(Wi)、RS−LT4(Wi)、・・・を測定しておく(図5参照)。
そして、横軸を識別スコア、縦軸を誤答率にして単語Wiについての識別スコアと誤答率の関係を示すグラフを図6(1)の如く描く。誤答率は聞き取りづらさを表すので、例えば6段階の聞き取りづらさレベルに変換したい場合、図6(2)の如く変換テーブルを作成し、単語Wiと対応付けて聞き取りづらさ変換テーブル記憶部に記憶させる。Wi以外の他の単語W1、W2、W3、W4、・・についても同様のリスニングテストと音声認識による識別スコアの測定を行い、図6と同様の変換テーブルを作成し、単語に対応付けて聞き取りづらさ変換テーブル記憶部に記憶させておく。この実施例では図6(2)の変換テーブルが記憶されているものとする。
図4中、1はインターネット経由でWebサイトから入手したり、DVD等のメディアから読み出したニュース、映画等の任意の英語テキスト付音声データを記憶した外国語文データ記憶部、2は外国語文データ記憶部1から読み出した音声データを入力して音声分析を行い音声の特徴抽出(例えばLPCケプストラム)を行う音声分析部、3は英語の音声認識に用いる単語別の標準音響モデル含む音声認識用データベースを記憶した音声認識用データベース記憶部、4は音声分析部2で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベースを参照しながら単語単位で複数の認識候補の単語(認識仮説と呼ばれる)を選択し、各認識候補単語と標準音響モデルとの類似度を示す認識スコア(0〜100までの数値をとる音響スコア。数値が大きい程、正しさが高い)をDPマッチング等の手法で計算する認識候補選択・認識スコア計算部、5は単語単位で認識候補の単語中の最も認識スコアの高い単語を認識単語として決定し認識スコアと組にして出力する認識単語決定部、6は認識単語決定部5から出力される(認識単語Wi、認識スコアRSi)の組データ列を一時記憶する認識結果記憶部、7は単語別の語彙レベルを記憶した語彙レベルテーブル記憶部、8Aは単語別に認識スコアを複数の段階に分けた聞き取りづらさレベルに変換するための変換テーブルを記憶した聞き取りづらさ変換テーブル記憶部であり、各単語について、図5で説明した如き変換テーブルが記憶されている。9Aは認識結果記憶部6に記憶された認識結果に基づき、語彙レベルテーブル記憶部7、聞き取りづらさ変換テーブル記憶部8Aなどを参照して識別スコア(聞き取りづらさレベル)に基づく第1のリスニング難易度LN1’と、識別スコア(聞き取りづらさレベル)と語彙レベルの組み合わせに基づく第2のリスニング難易度LN2’を求める。第1、第2のリスニング難易度LN1’、LN2’については後述する。10は表示部、11は表示部10に第1、第2のリスニング難易度LN1’、LN2’、認識結果の英語テキストなどを表示させる表示処理部である。
次に上記した実施例の動作を説明する。
なお、外国語文データ記憶部1には英語の任意のテキスト付音声データが記憶済みであるとする。
第1実施例と同様に、音声分析部2は音声データを入力し、特徴抽出を行い特徴情報を認識候補選択・認識スコア計算部4へ出力する。認識候補選択・認識スコア計算部4は、特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶部3を参照して単語単位で特徴情報に類似する認識候補の単語を選択し、認識スコアを計算する。ここでは、文頭の単語として認識候補の単語がw11、w12の二つ見つかり、各々識別スコアがrs11、rs12であったとする。認識単語決定部5は文頭の単語の認識候補の内、一番大きな認識スコアの単語を認識単語W1として決定し、認識結果記憶部6に最初の認識結果として( 認識単語W1,認識スコアRS1) の組データを記憶させる。認識候補選択・認識スコア計算部4は、最初の認識結果に続く部分の音声特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶部3を参照して2番目の単語の認識候補を選択し、認識スコアを計算する。認識単語決定部5は2番目の単語の認識候補の内、一番大きな認識スコアの単語を認識単語として決定し、認識結果記憶部6に2番目の認識結果として( 認識単語W2,認識スコアRS2) の組データを追加記憶させる。以下、同様の処理を音声データの最後まで繰り返す。この結果、認識結果記憶部6の記憶内容が図3の如くなったものとする。
次に、リスニング難易度判定部9Aは、認識結果記憶部6に記憶された各認識単語と対をなす認識スコアを聞き取りづらさレベル変換テーブルを用いて聞き取りづらさレベルに変換する。この際、聞き取りづらさ変換テーブルは認識結果の単語に対応するテーブルを用いる。そして、各単語の聞き取りづらさレベルの総和/総語数の計算により第1のリスニング難易度LN1’(識別スコアによる難易度)を求める。また、各単語の語彙レベルの総和/総語数の計算をして従来と同様のテキストベースの難易度TNを求め、(a・LN1’+b・TN)の重み付け加算の計算を行って、第2のリスニング難易度LN2’(識別スコアと語彙レベルを組み合わせた難易度)を求める。ただし、a、bは、a+b=1の関係を有する固定の重み付け係数である。
表示処理部11はリスニング難易度判定部9Aで求められた第1、第2のリスニング難易度LN1’、LN2’を表示部10に表示させ、また認識結果の単語列を表示させる。
この第2実施例によれば第1実施例と同様に、音声データに対し音声認識処理を行って聞き取りづらさと相関関係を持つ識別スコアを測定し、識別スコアから変換した聞き取りづらさレベルを用いて、英語文のリスニング難易度を判定するようにしたので、文によって単語の発音が変わる場合でも、正確なリスニング難易度が判る。すなわち、第1のリスニング難易度LN1’によれば、音の聞き取りづらさから見た外国語文の難易度が判り、従来のテキストベースの難易度と比較して、より正確なリスニング難易度が判る。また、第2のリスニング難易度LN2’によれば、音の聞き取りづらさと、意味のわかりにくさの両方から見た外国語文の難易度が判り、これによっても、従来のテキストベースだけの難易度と比較して、より正確なリスニング難易度が判る。
しかも、単語毎に異なる聞き取りづらさ変換テーブルを用いるようにしたので、識別スコアが低くても音以外の要素で聴き取りが成功し易い単語や、識別スコアが高くても文法など他の要素の手がかりが乏しく、聴き取りが成功しにくい単語などの単語の特性の相違に合致した最適な聞き取りづらさ求められるので、きわめて正確なリスニング難易度が判る。
なお、上記した第2実施例においても、認識候補選択・認識スコア計算部は、音声特徴情報に基づき音響モデルを参照して次の認識単語を得るために1または複数の認識候補を選択し、識別スコアの最も高い候補を認識単語として決定するようにしたが、外国語文データ記憶部1に予め正しいテキストデータが記憶されていることから、このテキストデータを用いて1つだけ次の認識候補を決定し、該認識候補に対する識別スコアを音響モデルを参照して計算するようにしても良い。
また、音声認識用データベース記憶部に、音響モデルに加えて言語モデルを記憶しておき、認識候補選択・識別スコア計算部は、音響モデルと言語モデルを参照して、1または複数の認識候補の単語を選択するとともに、各認識候補の単語について音響モデルから音響スコアを計算し、言語モデルから言語スコアを計算し、これら音響スコアと言語スコアを加重平均するなどして総スコアを計算し、この総合スコアを識別スコアとするようにしても良い。
また、認識スコアを7段階の聞き取りづらさレベルに変換するようにしたが、6段階以下や8段階以上の段階に分けるようにしてもよい。
また、上記した各実施例では、外国語文データ記憶部から読み出された音声データを音声分析部に入力するようにしたが、マイク入力された外国語の音声信号をA/D変換して音声分析部に入力するようにしたり、インターネットのWebサイトからダウンロードした外国語の音声データや記録媒体から読み出した外国語の音声データをそのまま音声分析部に入力するようにしても良い。
本発明は、英語のほか、ドイツ語、フランス語、イタリア語などの多種類の外国語のリスニング学習装置、リスニング学習支援システムに適用可能である。
2 音声分析部
3 音声認識用データベース記憶部
4 認識候補選択・認識スコア計算部
5 認識単語決定部
7 語彙レベルテーブル記憶部
8、8A 聞き取りづらさレベル変換テーブル記憶部
9、9A リスニング難易度判定部
10 表示部

Claims (5)

  1. 外国語文の発話音声を入力し、特徴抽出する音声分析手段と、
    音響モデルを含む音声認識用の情報を記憶した音声認識用データベース記憶手段と、
    音声分析手段で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶手段を参照して、単語単位で認識候補を選択し、各認識候補の認識スコアを計算する認識候補選択・認識スコア計算手段と、
    認識スコアの最も大きい認識候補を認識単語として決定する認識単語決定手段と、
    各認識単語の認識スコアを用いて、外国語文のリスニング難易度を判定するリスニング難易度判定手段と、
    を備え
    リスニング難易度判定手段は、認識スコアを複数段階の聞き取りづらさレベルに変換する聞き取りづらさ変換テーブル記憶手段を備え、各認識単語の認識スコアを聞き取りづらさレベルに変換してリスニング難易度を求めるようにしたこと、
    を特徴とする外国語の難易度判定装置。
  2. 外国語文の発話音声を入力し、特徴抽出する音声分析手段と、
    音響モデルを含む音声認識用の情報を記憶した音声認識用データベース記憶手段と、
    音声分析手段で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶手段を参照して、単語単位で認識候補を選択し、各認識候補の認識スコアを計算する認識候補選択・認識スコア計算手段と、
    認識スコアの最も大きい認識候補を認識単語として決定する認識単語決定手段と、
    各認識単語の認識スコアを用いて、外国語文のリスニング難易度を判定するリスニング難易度判定手段と、
    を備え、
    リスニング難易度判定手段は、認識スコアを複数段階の聞き取りづらさレベルに変換する変換テーブルを記憶した聞き取りづらさ変換テーブル記憶手段と、単語別の語彙レベルテーブルを記憶した語彙レベルテーブル記憶手段とを備え、各認識単語の認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルと語彙レベルを組み合わせてリスニング難易度を求めるようにしたこと、
    を特徴とする外国語の難易度判定装置。
  3. 外国語文のテキストデータを記憶したテキストデータ記憶手段を有し、
    認識候補選択・認識スコア計算手段はテキストデータ記憶手段に記憶された単語列の各単語を認識候補とすること、
    を特徴とする請求項1または2記載の外国語の難易度判定装置。
  4. 外国語文の発話音声を入力し、特徴抽出する音声分析手段と、
    音響モデルを含む音声認識用の情報を記憶した音声認識用データベース記憶手段と、
    音声分析手段で抽出された音声の特徴情報に基づき音声認識用データベース記憶手段を参照して、単語単位で認識候補を選択し、各認識候補の認識スコアを計算する認識候補選択・認識スコア計算手段と、
    認識スコアの最も大きい認識候補を認識単語として決定する認識単語決定手段と、
    単語別に認識スコアを聞き取りづらさレベルに変換するための変換テーブルを記憶した聞き取りづらさ変換テーブル記憶手段と、
    単語別の変換テーブルを参照して各認識単語の認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルを用いてリスニング難易度を求めるリスニング難易度判定手段と、
    を備えたことを特徴とする外国語の難易度判定装置。
  5. リスニング難易度判定手段は、
    単語別の語彙レベルテーブルを記憶した語彙レベルテーブル記憶手段を備え、各認識単語の認識スコアから変換した聞き取りづらさレベルと語彙レベルを組み合わせてリスニング難易度を求めるようにしたこと、
    を特徴とする請求項記載の外国語の難易度判定装置。
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