JP6445990B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
前記第1半導体領域は、前記第5半導体領域の上に設けられている。
前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域の上に設けられている。前記第2半導体領域は、第1部分と、第2部分と、を有する。前記第2部分の下端は、前記第1部分の下端よりも下方に位置している。
前記第6半導体領域は、前記第1半導体領域と前記第2半導体領域との間に設けられている。前記第6半導体領域における第1導電形の不純物濃度は、前記第1半導体領域における第1導電形の不純物濃度よりも高い。前記第6半導体領域は、前記第1半導体領域と前記第1部分との間に設けられた第3部分と、前記第1半導体領域と前記第2部分との間に設けられた第4部分と、を有する。前記第3部分における第1導電形の不純物濃度は、前記第4部分における第1導電形の不純物濃度よりも高い。
前記第3半導体領域は、前記第1部分の上に設けられている。
前記第4半導体領域は、前記第2部分の上に設けられている。前記第4半導体領域の第2導電形の不純物濃度は、前記第2半導体領域よりも高い。
前記ゲート絶縁層は、前記第2半導体領域と前記ゲート電極との間に設けられている。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
各実施形態の説明には、XYZ直交座標系を用いる。n−形半導体領域1からp形ベース領域2に向かう方向をZ方向(第1方向)とし、Z方向に対して垂直であって相互に直交する2方向をX方向及びY方向(第2方向)とする。
以下の説明において、n+、n、n−及びp+、p、p−の表記は、各導電形における不純物濃度の相対的な高低を表す。すなわち、「+」が付されている表記は、「+」および「−」のいずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に高く、「−」が付されている表記は、いずれも付されていない表記よりも不純物濃度が相対的に低いことを示す。
以下で説明する各実施形態について、各半導体領域のp形とn形を反転させて各実施形態を実施してもよい。
半導体装置100は、MOSFETである。
図1に表すように、半導体装置100は、n+形(第1導電形)ドレイン領域7、n−形半導体領域1(第1半導体領域)、p形(第2導電形)ベース領域2(第2半導体領域)、n+形ソース領域3(第3半導体領域)、p+形コンタクト領域4(第4半導体領域)、ゲート電極10、ゲート絶縁層11、ドレイン電極31、およびソース電極32を有する。
n+形ドレイン領域7は、ドレイン電極31の上に設けられ、ドレイン電極31と電気的に接続されている。
n−形半導体領域1は、n+形ドレイン領域7の上に設けられている。
p形ベース領域2は、n−形半導体領域1の上に設けられている。p形ベース領域2は、X方向において複数設けられ、それぞれがY方向に延びている。
第2部分2bの下端は、第1部分2aの下端よりも、下方に位置している。換言すると、第2部分2bの下端とソース電極32との間のZ方向における距離は、第1部分2aの下端とソース電極32との間のZ方向における距離よりも長い。また、n−形半導体領域1と第2部分2bとの間のpn接合面は、n−形半導体領域1と第1部分2aとの間のpn接合面よりも、下方に位置している。
p+形コンタクト領域4は、第2部分2bの上に設けられている。
図1に表す例では、第1部分2aと第2部分2bが、Y方向において交互に設けられている。このため、n+形ソース領域3およびp+形コンタクト領域4も同様に、Y方向において交互に設けられている。
ドレイン電極31に、ソース電極32に対して正の電圧が印加された状態で、ゲート電極10に閾値以上の電圧が印加されると、半導体装置がオン状態となる。このとき、p形ベース領域2のゲート絶縁層11近傍の領域にチャネル(反転層)が形成される。
その後、ゲート電極10に印加される電圧が閾値未満になると、チャネルが消失し、半導体装置がオン状態からオフ状態に切り替わる。このとき、半導体装置100が接続された電気回路におけるインダクタンス成分により、ソース電極32に対してドレイン電極31にサージ電圧が発生する。ドレイン電極31に一時的に大きな電圧が加わることで、ゲート絶縁層11の下端近傍などの電界強度が高い部分で、インパクトイオン化が発生する。インパクトイオン化によって発生した電子は、n−形半導体領域1およびn+形ドレイン領域7を通ってドレイン電極31から排出され、正孔は、p+形コンタクト領域4を通ってソース電極32から排出される。
n+形ドレイン領域7、n−形半導体領域1、p形ベース領域2、n+形ソース領域3、およびp+形コンタクト領域4は、半導体材料として、シリコン、炭化シリコン、窒化ガリウム、またはガリウムヒ素を含む。半導体材料としてシリコンが用いられる場合、n形不純物としては、ヒ素、リン、またはアンチモンを用いることができる。p形不純物としては、ボロンを用いることができる。
ゲート電極10は、ポリシリコンなどの導電材料を含む。
ゲート絶縁層11は、酸化シリコンなどの絶縁材料を含む。
ドレイン電極31およびソース電極32は、アルミニウムやニッケルなどの金属を含む。
図2および図3は、実施形態に係る半導体装置100の製造工程を表す工程斜視断面図である。
あるいは、n−形半導体層1aの表面の一部に、他の部分よりも多量のp形不純物をイオン注入することで、p形ベース領域2を形成してもよい。多量のp形不純物がイオン注入された領域では、p形不純物がより下方まで拡散するためである。この方法でp形ベース領域2を形成した場合、第2部分2bにおけるp形不純物濃度は、第1部分2aにおけるp形不純物濃度よりも高くなる。
本実施形態に係る半導体装置では、p形ベース領域2が、第1部分2aおよび第2部分2bを有する。そして、p+形コンタクト領域4の下に位置する第2部分2bの下端が、n+形ソース領域3の下に位置する第1部分2aの下端よりも、下方に位置している。
半導体装置がこのような構造を有する場合、ゲート絶縁層11の下端近傍のインパクトイオン化によって発生した正孔は、p形ベース領域2に向かって流れる際に、第1部分2aの下端よりも第2部分2bの下端に向けて引き寄せられる。正孔が第2部分2bに引き寄せられることで、第2部分2bを通ってp+形コンタクト領域4に流れる正孔の量を増加させ、第1部分2aを通ってp+形コンタクト領域4に流れる正孔の量を減少させることができる。n+形ソース領域3の下に位置する第1部分2aを流れる正孔の量を減少させることで、第1部分2aにおける電圧の上昇を抑制することができる。
このため、本実施形態によれば、n−形半導体領域1、p形ベース領域2(第1部分2a)、およびn+形ソース領域3から構成される寄生npnトランジスタの動作を抑制し、半導体装置の破壊耐量を向上させることが可能となる。
図4は、実施形態の第1変形例に係る半導体装置110の一部を表す斜視断面図である。
半導体装置110では、ゲート電極10同士の間で、第1部分2aおよび第2部分2bがX方向に並び、それぞれがY方向に延びている。同様に、第1部分2aの上のn+形ソース領域3および第2部分2bの上のp+形コンタクト領域4も、Y方向に延びている。
図5(a)および図5(b)は、実施形態の第2変形例に係る半導体装置120の一部を表す平面図である。
図6(a)は、図5のA−A’断面を含む斜視断面図であり、図6(b)は、図5のB−B’断面を含む斜視断面図である。
なお、図5(a)および図5(b)では、ゲート絶縁層11およびソース電極32が省略されている。また、図5(b)では、ゲート電極10の外縁のみを破線で表し、ゲート電極10を透過させて表している。
これに対して、図5および図6に表す半導体装置120は、ゲート電極10が半導体領域の上にゲート絶縁層11を介して設けられた、プレーナ型ゲート構造を有している。
n+形ソース領域3およびp+形コンタクト領域4は、p形ベース領域2の上に選択的に設けられている。
n+形ソース領域3は、X方向において、互いに離間して複数設けられている。
ゲート電極10は、n−形半導体領域1、p形ベース領域2、およびn+形ソース領域3の上にゲート絶縁層11を介して設けられ、Y方向に延びている。
p+形コンタクト領域4は、第1部分2aおよび第2部分2bの両方の上に設けられているのに対して、n+形ソース領域3は、第1部分2aの上にのみ設けられている。
第2部分2bの下端で発生した正孔は、そのまま上方へ移動し、p+形コンタクト領域4を通ってソース電極31へ排出される。すなわち、インパクトイオン化が第2部分2bの下端で発生し易くなることで、第1部分2aを通ってp+形コンタクト領域4に流れる正孔の量を減少させることができる。
このため、本変形例によっても、半導体装置100および110と同様に、寄生トランジスタの動作を抑制し、半導体装置の破壊耐量を向上させることが可能である。
図7は、実施形態の第3変形例に係る半導体装置130の一部を表す斜視断面図である。
半導体装置130は、半導体装置120との比較において、さらにp−形ピラー領域8を有する点で異なる。
また、n−形半導体領域1の一部とp−形ピラー領域8とは、X方向において交互に設けられており、スーパージャンクション構造(以下、SJ構造という)を構成している。
図8(a)および図8(b)は、実施形態の第4変形例に係る半導体装置140の一部を表す平面図である。
図9は、図8のA−A’断面を含む斜視断面図である。
なお、図8では、ゲート絶縁層11およびソース電極32が省略されている。また、図8(b)では、ゲート電極10の外縁のみを破線で表し、ゲート電極10を透過させて表している。
n+形ソース領域3は、p形ベース領域2の上に環状に設けられ、p+形コンタクト領域4は、n+形ソース領域3の内側に設けられている。
ゲート電極10は、X方向およびY方向に沿って広がっている。また、図8(a)に表すように、n+形ソース領域3およびp+形コンタクト領域4に対応して形成された複数の開口OPを有する。
n+形ソース領域3およびp+形コンタクト領域4は、開口OPを通してソース電極32と電気的に接続されている。
なお、半導体装置130と同様に、半導体装置140に対してp形ベース領域2の下にp−形ピラー領域8を設け、SJ構造を構成することも可能である。
図10は、実施形態の第5変形例に係る半導体装置150の一部を表す斜視断面図である。
半導体装置150は、IGBTである。
半導体装置150は、半導体装置100との比較において、n形バリア領域6(第6半導体領域)をさらに有し、n+形ドレイン領域7に代えてp+形コレクタ領域5(第5半導体領域)およびn形フィールドストップ領域(以下、n形FS領域という)9を有する点で異なる。また、半導体装置150では、電極31は、コレクタ電極として機能し、電極32は、エミッタ電極として機能する。
n形FS領域9は、p+形コレクタ領域5の上に設けられている。
n−形半導体領域1は、n形FS領域9の上に設けられている。
n−形半導体領域1の上であって、ゲート電極10同士の間には、n形バリア領域6が設けられている。
p形ベース領域2は、n形バリア領域6の上に設けられている。
また、n形バリア領域6は、第3部分6cおよび第4部分6dを有する。
第1部分2aは、第3部分6cの上に設けられ、n+形ソース領域3は、第1部分2aの上に設けられている。
第2部分2bは、第4部分6dの上に設けられ、p+形コンタクト領域4は、第2部分2bの上に設けられている。
このとき、第4部分6dにおけるn形不純物濃度を、第3部分6cにおけるn形不純物濃度よりも低くすることで、第4部分6dにおける抵抗を、第3部分6cにおける抵抗よりもさらに小さくすることが可能である。
図11は、実施形態の第6変形例に係る半導体装置160の一部を表す斜視断面図である。
半導体装置160は、p+形コンタクト領域4の下(第2部分2bの下)にn形バリア領域6が設けられていない点で、半導体装置150と異なる。すなわち、n形バリア領域6は、n+形ソース領域3の下(第1部分2aの下)にのみ設けられている。
p+形コンタクト領域4の下にn形バリア領域6が設けられていないことで、正孔はn形バリア領域6同士の間を通り、第2部分2bに流れ込みやすくなる。このため、本変形例によれば、第5変形例に比べて、第1部分2aを流れる正孔の量をさらに減少させ、半導体装置の破壊耐量をより一層向上させることが可能である。
また、各半導体領域における不純物濃度については、例えば、SIMS(二次イオン質量分析法)により測定することが可能である。
Claims (3)
- 第2導電形の第5半導体領域と、
前記第5半導体領域の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、
第1部分と、
下端が、前記第1部分の下端よりも下方に位置する第2部分と、
を有し、前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、
前記第1半導体領域と前記第2半導体領域との間に設けられた第1導電形の第6半導体領域であって、前記第6半導体領域における第1導電形の不純物濃度は前記第1半導体領域における第1導電形の不純物濃度よりも高く、前記第6半導体領域は、
前記第1半導体領域と前記第1部分との間に設けられた第3部分と、
前記第1半導体領域と前記第2部分との間に設けられた第4部分と、
を有し、前記第3部分における第1導電形の不純物濃度は前記第4部分における第1導電形の不純物濃度よりも高い、前記第6半導体領域と、
前記第1部分の上に設けられた第1導電形の第3半導体領域と、
前記第2部分の上に設けられ、前記第2半導体領域よりも第2導電形の不純物濃度が高い第2導電形の第4半導体領域と、
ゲート電極と、
前記第2半導体領域と前記ゲート電極との間に設けられたゲート絶縁層と、
を備えた半導体装置。 - 前記第3部分の、前記第1半導体領域から前記第2半導体領域に向かう第1方向における厚みは、前記第4部分の前記第1方向における厚みよりも厚い請求項1記載の半導体装置。
- 前記第2部分における第2導電形の不純物濃度は、前記第1部分における第2導電形の不純物濃度よりも高い請求項1又は2に記載の半導体装置。
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