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JP6441022B2 - 骨粗鬆症予防又は治療用医薬 - Google Patents

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本発明は、ウルトラファインバブルを有効成分として含有する骨粗鬆症予防又は治療用医薬に関する。
骨粗鬆症とは閉経によるエストロゲン減少や加齢により骨量が減少し、骨脆弱性をきたすことで軽微な外力で骨折を起こし易くなる病態である。特に椎体・大腿骨近位部骨折は身体能力を大幅に低下させるだけでなく、死亡リスクを約6〜8倍程度高めることが知られており、高齢化社会の大きな問題となっている。
既存の骨粗鬆症治療薬としては、ビスホスホネート製剤やラロキシフェン製剤等が知られているが、いずれも特定の医薬化合物を有効成分とするものであり製造には相応のコストがかかる。一方、日本国内の骨粗鬆症の患者数は1200万以上とも言われており、高齢化社会の進行に伴いその患者数は今後益々増えることが予想される。しかし現状ではその約8割が無治療であり、今後一層の治療普及が望まれる。そこで治療継続コンプライアンスに優れ、医療経済学の観点からより安価に製造できる骨粗鬆症の治療薬が求められている。
ウルトラファインバブルは、水などの溶媒中に存在するナノサイズ(典型的には粒径1000nm以下)の微小気泡であり、通常の気泡とは著しく異なった性質を有する。例えば、溶媒中に安定な状態で長期間存在できる点、気泡表面が負電荷に帯電しているので正電荷の物質に吸着できる点等が挙げられる。近年、様々な分野においてウルトラファインバブルの効果、例えば植物・魚・マウス等の成長促進効果(非特許文献1)、殺菌効果(特許文献1)、汚染物の洗浄効果(例えば特許文献2)等が報告されている。しかしながら、ウルトラファインバブルの骨粗鬆症治療効果については全く知見がないのが現状である。
特開2013−180956号公報 特開2013−140096号公報
PLOS ONE, June 2013, Volume 8, Issue 6, e65339
本発明は、より安価な骨粗鬆症治療薬を提供することを目的とする。
卵巣摘出は、血中エストロゲンの低下を引き起こし閉経後骨粗鬆症と同様の状態を作り出すことができる。また、ステロイド投与により、ステロイド性骨粗鬆症と同様の状態を作り出すことができる。本発明者らは鋭意研究した結果、卵巣摘出やステロイド投与により著しく減少した骨量が、ウルトラファインバブル溶液の投与により回復することを見出した。この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明が完成した。
即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1.ウルトラファインバブル溶液を有効成分として含有する骨粗鬆症予防又は治療用医薬。
項2.ウルトラファインバブルの最頻粒子径が1000nm以下である項1に記載の予防又は治療用医薬。
項3.ウルトラファインバブル中の気体が、空気、酸素、窒素、炭酸ガス、オゾン、ネオン、及びアルゴンからなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の予防又は治療用医薬。
項4.ウルトラファインバブル溶液中のウルトラファインバブル濃度が1×10個/mL以上である、項1〜3のいずれかに記載の予防又は治療用医薬。
項5.ウルトラファインバブルが気液混合せん断方式により調製されたウルトラファインバブルである、項1〜4のいずれかに記載の予防又は治療用医薬。
ウルトラファインバブル溶液は、非常に安価に製造することができる。このため、本発明によれば、医薬化合物を有効成分とする従来の骨粗鬆症治療薬に比べてより安価な治療薬を提供することができる。
実施例1における骨量の計測結果を示す。図1中、「OVX」は卵巣摘出群を示し、「sham」は卵巣摘出擬似手術群を示し、「生食」は生理食塩水投与群を示し、「酸素UFB」は酸素ウルトラファインバブル含有生理食塩水投与群を示し、「窒素UFB」は窒素ウルトラファインバブル含有生理食塩水投与群を示す。 実施例2における海綿骨量の計測結果を示す。図2中、「ステロイド」はステロイド投与群を示し、「sham」は非ステロイド投与群を示し、「生食」は生理食塩水投与群を示し、「UFB」はウルトラファインバブル溶液投与群を示す。これらは、図3及び4についても同様である。 実施例2における皮質骨量の計測結果を示す。 実施例2における大腿骨の破骨細胞数の計測結果を示す。 実施例3における、in vitroで脾臓細胞から分化させた破骨細胞数の計測結果を示す。
本発明は、ウルトラファインバブル溶液を有効成分として含有する骨粗鬆症予防又は治療用医薬(以下、単に「本発明の医薬」と略記することもある。)に関する。
ウルトラファインバブルは、ナノサイズの微小気泡である限り特に限定されない。ウルトラファインバブルとしては、「ナノバブル」と称されるものも採用することができる。ウルトラファインバブルは、例えば最頻粒子径が1000nm以下、好ましくは500nm以下、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは200nm以下、よりさらに好ましくは50〜150nmの微小気泡であることができる。
ウルトラファインバブル中の気体は、ウルトラファインバブルを形成することができる気体である限り特に限定されない。このような気体としては、例えば空気、酸素、窒素、炭酸ガス、オゾン、ネオン、アルゴン等が挙げられ、好ましくは空気、酸素、窒素等が挙げられる。本発明の医薬は、ウルトラファインバブル中の気体の性質ではなく、ウルトラファインバブルそのものの性質に起因して、骨粗鬆症予防または治療効果を発揮すると考えられる。
ウルトラファインバブル溶液(以下、単に「溶液」と略記することもある)は、ウルトラファインバブルを溶質として含む溶液である限り特に限定されない。
溶液の溶媒としては、ウルトラファインバブルを生成し、さらに保持することができる溶媒である限り特に限定されない。このような溶媒としては、例えば水(水道水、精製水、イオン交換水、純水、超純水、脱イオン水、蒸留水等)を用いることができる。また、水に、エタノール等のアルコールや、グリセリン等を少量添加したものを溶媒として用いてもよい。溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶液中のウルトラファインバブル濃度は、本発明の効果を発揮できる限りにおいて特に限定されない。ウルトラファインバブル濃度は、例えば1×10個/mL以上、好ましくは1×10個/mL以上、より好ましくは1×10個/mL以上、さらに好ましくは1×10個/mL以上、よりさらに好ましくは1×10個/mL〜1×10個/mLであることができる。
ウルトラファインバブル以外の溶質としては、ウルトラファインバブルの生成及び維持が可能である限り特に限定されない。このような溶質としては、例えば塩化ナトリウム、緩衝剤等が挙げられる。
ウルトラファインバブルは、ナノサイズの微小気泡の公知の製造方法に従って調製することができる。例えば、気液混合せん断方式、スタティックミキサー式、ベンチュリ式、キャビテーション式、蒸気凝縮式、超音波方式、旋回流方式、加圧溶解方式、微細孔方式等の方式によって製造することができる。これらの中でも、本発明の効果をより確実に発揮できるという観点からは、好ましくは気液混合せん断方式により調製されることができる。
本発明の医薬の適用対象の骨粗鬆症としては、原発性骨粗鬆症及び続発性骨粗鬆症のいずれであってもよい。原発性骨粗鬆症としては、その原因別に、老人性骨粗鬆症、閉経後骨粗鬆症等が挙げられ、これらの中でも本発明の効果をより確実に発揮させることができるという観点から、好ましくは閉経後骨粗鬆症が挙げられる。続発性骨粗鬆症としては、その原因別に、生活習慣病関連骨粗鬆症、ステロイド性骨粗鬆症等が挙げられ、これらの中でも本発明の効果をより確実に発揮させることができるという観点から、好ましくはステロイド性骨粗鬆症が挙げられる。なお、これらの疾患に対する治療及び予防効果をより確実に発揮させるという観点からは、ウルトラファインバブル中の気体としては、より好ましくは空気、酸素等が挙げられ、よりさらに好ましくは酸素等が挙げられる。
本発明の医薬は、ウルトラファインバブル溶液そのものであることもできるし、ウルトラファインバブル溶液以外の成分(以下、単に「添加剤」と表記することもある)を含むこともできる。添加剤としては、薬学的に許容される成分であれば特に限定されるものではないが、例えば基剤、担体、溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増粘剤、保湿剤、着色料、香料、及びキレート剤等が挙げられる。本発明の医薬が添加剤を含む場合は、剤形に応じた慣用の方法に従って添加剤を用いることにより、本発明の医薬を製造することができる。
本発明の医薬は、任意の剤形、例えば液剤、乳剤、注射剤、懸濁剤、カプセル剤等であることができる、好ましくは液剤、乳剤、注射剤等であることができ、より好ましくは注射剤であることができる。
本発明の医薬の投与対象は、骨粗鬆症患者若しくは骨粗鬆症を発症する可能性がある被検体である。骨粗鬆症を発症する可能性がある被検体とは、骨粗鬆症の原因となる因子(例えば、閉経、加齢、生活習慣病、ステロイド投与等)を有する被検体である。本発明の医薬は、骨粗鬆症の発症前に投与しても骨量を過剰に増加させるなどの悪影響を及ぼさないので、予防用医薬としても好適である。
本発明の医薬の投与経路は、経口投与でもよいし、非経口投与でもよい。非経口投与として、具体的には、腹腔内投与、皮下投与、経静脈投与、経動脈投与、皮内投与、筋肉内投与等が挙げられる。
本発明の医薬の投与形態及び有効な投与量は、投与対象、投与経路、剤形、患者の状態、及び医師の判断などに左右されるものであり、限定はされないが、例えば、体重 60kgの成人に対して、1回当たり、ウルトラファインバブル溶液換算で50〜800ml(より好ましくは200〜400mL)を投与することができる。なお、投与形態としては、例えば1〜5日(好ましくは2日)に1回投与することが好ましい。
本発明の医薬は、骨粗鬆症の他の予防又は治療薬と併用してもよい。他の予防又は治療薬としては、例えば、アレンドロネート、リセドロネート、ラロキシフェン塩酸塩、エチドロネート、活性型ビタミンD3製剤、カルシトニン製剤、ビタミンK2製剤、女性ホルモン製剤、カルシウム製剤等が挙げられる。他の予防又は治療用医薬は1種又は2種以上を組み併せて用いてもよい。ただ、より安価に製造できるという観点から、本発明の医薬は、これら既存の医薬化合物を含まないことが好ましい。
また、ウルトラファインバブル溶液は、破骨細胞への分化抑制剤としても有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1.ウルトラファインバブル溶液の閉経後骨粗鬆症に対する治療効果の解析
卵巣を摘出して強制的に骨粗鬆症にしたマウスにウルトラファインバブル溶液を投与し、骨量を計測した。具体的には次のように行った。
<1-1.被検マウスの作成>
8週齢雌性C57Bl/6マウス(オリエンタル酵母工業株式会社)を麻酔下で腹臥位にした。最終肋骨部から2cm程度尾側の部位(手術部位)を、バリカンを用いて皮膚を傷つけないように悌毛した。剃毛部分をガーゼでふき取り、70%アルコールで消毒した。手術部位を、正中から5mm程度外側より横方向に皮膚を1cm程度切開して、皮下組織を剥離した。さらに、腹腔内臓器を損傷しないように腹膜を1cm程度切開して、卵巣を確認した。卵巣摘出群(OVX群)は、卵巣を外部に引き出して卵管と血管を縫合糸にて結紮し、卵巣をメスで切除した。卵巣の取り残しがないことを確認して切除端を70%アルコールで消毒し、腹腔内に完納した。対側の卵巣も同様に摘出した。卵巣摘出擬似手術群(Sham群)は卵巣を外部に引き出し確認した後、再度腹腔内に完納した。腹膜、皮膚を1-2針縫合した。縫合部を70%アルコールで消毒した。
<1-2.ウルトラファインバブル溶液の調製>
ナノバブル生成装置((株)Ligaric製、商標名:BUVITAS)を用いて、気液混合せん断方式により、バブル中の気体が酸素であるウルトラファインバブル含有生理食塩水を製造した(酸素ウルトラファインバブル含有生理食塩水)。同様に、窒素ウルトラファインバブル含有生理食塩水も製造した。これらのウルトラファインバブル含有生理食塩水は、ウルトラファインバブルの最頻粒子径が105 nmであり、ウルトラファインバブル濃度が3.43×10 8/mLであった。
<1-3.ウルトラファインバブル溶液の投与>
卵巣摘出群(OVX群)及び卵巣摘出擬似手術群(Sham群)に対して、生理食塩水、酸素ウルトラファインバブル含有生理食塩水、又は窒素ウルトラファインバブル含有生理食塩水を、術後2日から週3回(2日間隔で)腹腔内投与(200μl/mouse/回)した。この間、マウス用通常餌(オリエンタル酵母工業(株)製)と水は自由摂取させ、恒温恒湿に保たれた飼育室にて飼育した。術後42日目に各群のマウスを麻酔下で屠殺した。
<1-4.骨量の計測>
各群のマウスの両脚の大腿骨を摘出し、10%ホルマリンを用いて固定した。固定された大腿骨を、X線マイクロCT装置 (R_mCT, Rigaku, Tokyo,Japan)を用いて撮影した。撮影条件は、画素数:512pixel×512pixel×512slice、画素サイズ:10μm、管電圧:90kV, 管電流:200μAとした。大腿骨計測部位は、成長軟骨部位を除した、大腿骨遠位骨端部の成長板軟骨から近位方向へ0.5mmから1.2mmの第二次海綿骨領域とした。この計測部位について、骨量解析ソフト (TRI/3D-BON, Ratoc System Engineering CO., LTD, Tokyo, Japan)を用いて海綿骨量体積率 (BV/TV)を計測した。
<1-5.結果>
各マウスの計測結果を下記表1に示す。表1中、「OVX」は卵巣摘出群を示し、「sham」は卵巣摘出擬似手術群を示し、「生食」は生理食塩水投与群を示し、「酸素UFB」は酸素ウルトラファインバブル含有生理食塩水投与群を示し、「窒素UFB」は窒素ウルトラファインバブル含有生理食塩水投与群を示す。
上記表1の結果を箱髭図に表したものを図1に示す。各群の表記は表1と対応する。図1中、カラムから上方に伸びた髭の先端は90パーセンタイル値を示し、カラムの上端は75パーセンタイル値を示し、カラム中の横線は50パーセンタイル値(中央値)を示し、カラムの下端は25パーセンタイル値を示し、カラムから下方に伸びた髭の先端は10パーセンタイル値を示す。
sham生食とOVX生食との比較より、卵巣摘出により骨量が大幅に減少していることが確認できた(Mann-Whitney U-test/P<0.01)。そして、OVX生食と、OVX酸素UFB又はOVX窒素UFBとの比較より、ウルトラファインバブル溶液の投与により、卵巣摘出により減少していた骨量が増加することが示された(Mann-Whitney U-test/P<0.05)。この増加現象は、酸素UFB群及び窒素UFB群のいずれにおいても起こっていたことから、バブル中の気体の種類に関係なく起こることが示唆された。以上より、ウルトラファインバブル溶液が閉経後骨粗鬆症に対して治療効果を有することが示された。
一方、sham生食と、sham酸素UFB又はsham窒素UFBとを比較しても、これらの間に有意な骨量の違いは認められなかった。このことから、ウルトラファインバブル溶液は、骨粗鬆症の発症前に投与しても、骨量に対して影響を与えないことが示唆された。
実施例2.ウルトラファインバブル溶液のステロイド性骨粗鬆症に対する治療効果の解析
ステロイドを投与して強制的に骨粗鬆症にしたマウスにウルトラファインバブル溶液を投与し、骨量及び破骨細胞数を計測した。具体的には次のように行った。
<2-1.被検マウスの作成>
6ヶ月齢雌性C57Bl/6マウスの項部皮下に、定法に従って、動物実験用プレドニゾロンペレット5 mgを埋没させた(ステロイド群)。一方で、Sham群として、プレドニゾロンペレットを埋没させない以外はステロイド投与群と同様の処置を施した群を作成した。
<2-2.ウルトラファインバブル溶液>
実施例1の1-2で調製した酸素ウルトラファインバブル含有生理食塩水を、以下の実験でウルトラファインバブル溶液として用いた。
<2-3.ウルトラファインバブル溶液の投与>
ステロイド投与群(ステロイド群)及び非ステロイド投与群(Sham群)に対して、生理食塩水又はウルトラファインバブル溶液を、投与翌日から週3回(2日間隔で)腹腔内投与(200μl/mouse/回)した。この間、餌と水は自由摂取させ、恒温恒湿に保たれた飼育室にて飼育した。8週間後に、各群のマウスを麻酔下で屠殺した。
<2-4.骨量の計測>
実施例1の1-4と同様方法に従って、海綿骨量体積率 (BV/TV)、及び皮質骨量体積率 (Cv/Av)を計測した。
<2-5.大腿骨の破骨細胞数の計測>
定法に従って大腿骨をTRAP染色し、破骨細胞数(/mm2)を計測した。
<2-6.結果>
海綿骨量体積率(BV/TV)の計測結果を図2に、皮質骨量体積率 (Cv/Av)の計測結果を図3に、破骨細胞数(/mm2)の計測結果を図4に示す。図2〜4中、「ステロイド」はステロイド投与群を示し、「sham」は非ステロイド投与群を示し、「生食」は生理食塩水投与群を示し、「UFB」はウルトラファインバブル溶液投与群を示す。また、図2及び3中、カラムから上方に伸びた髭の先端は90パーセンタイル値を示し、カラムの上端は75パーセンタイル値を示し、カラム中の横線は50パーセンタイル値(中央値)を示し、カラムの下端は25パーセンタイル値を示し、カラムから下方に伸びた髭の先端は10パーセンタイル値を示す。
図2及び3中、sham+生食とステロイド+生食との比較より、ステロイド投与により骨量が減少していることが確認できた(Mann-Whitney U-test/P=0.003(図2)、P=0.02(図3))。そして、ステロイド+生食と、ステロイド+UFBとの比較より、ウルトラファインバブル溶液の投与により、ステロイド投与により減少していた骨量が増加することが示された(Mann-Whitney U-test/P=0.003(図2)、P=0.027(図3))。以上より、ウルトラファインバブル溶液がステロイド性骨粗鬆症に対して治療効果を有することが示された。
図4中、sham+生食とステロイド+生食との比較より、ステロイド投与により破骨細胞数が大幅に増加していることが確認できた(Mann-Whitney U-test/P<0.05)。そして、ステロイド+生食と、ステロイド+UFBとの比較より、ウルトラファインバブル溶液の投与により、ステロイド投与により増加していた破骨細胞数が減少することが示された(Mann-Whitney U-test/P<0.05)。
実施例3.ウルトラファインバブル溶液の破骨細胞分化
マウス脾臓細胞細胞を、10 ng/mlのM-CSF及び50 ng/mlのRANKL存在下で、48 ウェルプレート(TRAP染色用)、12ウェルプレート(RNA用)(1×105 個/ml、500 μl/ウェル(TRAP用)、1000_μl/ウェル(RNA用))中で培養した。培養液は、溶媒として、水のみ(0%)、水とウルトラファインバブル溶液半量ずつ混合した液(50%)、又はウルトラファインバブル溶液(100%)を用いて調製した。培養開始から5日後、ウェル中の細胞を定法に従ってTRAP染色し、破骨細胞数(/ウェル)を計測した。結果を図5に示す。
図5より、ウルトラファインバブル溶液により破骨細胞の分化が抑制されることが示された。

Claims (4)

  1. ウルトラファインバブル溶液を有効成分として含有する骨粗鬆症予防又は治療用医薬。
  2. ウルトラファインバブルの最頻粒子径が1000nm以下である請求項1に記載の予防又は治療用医薬。
  3. ウルトラファインバブル中の気体が、空気、酸素、窒素、炭酸ガス、オゾン、ネオン、及びアルゴンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の予防又は治療用医薬。
  4. ウルトラファインバブル溶液中のウルトラファインバブル濃度が1×10個/mL以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の予防又は治療用医薬。
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