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JP6338957B2 - 治験適合患者選択装置、システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、治験適合患者に関する情報を提供することができる治験適合患者選択装置に関する。
従来から、治験被験者の募集は、主として、治験を実施する医療機関に入院または来院する患者を対象に行われてきた。すなわち、治験コーディネーターがカルテの内容を確認しながら対象となる患者をさがすことにより行われてきている。
また、製薬会社による治験被験者の公募広告が認められるようになり、新聞、雑誌、テレビおよびインターネットなどを通じて治験被験者を募集することも広く行われている。患者パネル(事前に登録した患者のリスト)をもっている会社が、製薬会社やCROに販売していることもある。
さらに、治験参加希望者からのインターネットを介した治験仲介者のサーバによる被験者募集/選定の試みも行われている(下記特許文献1および2)。
特開2011−233066号公報 特開2008−186039号公報
しかしながら、上述のような試みにもかかわらず、治験を実施する医療機関の選定や患者のスケジュール通りの治験被験者の募集は難しいという問題点があり、治験・アドヒアランス調査等において、単に、どの病院に対象となる可能性のある患者が何人くらいいるかという情報を得ること、および治験開始後の被験者脱落を防ぐことも課題とされていた。また、患者プライバシーの保護を前提とする治験被験者の募集も課題とされていた。
一方、近年、いわゆる患者由来情報の重要性への認識が高まり、競合薬、患者の慢性疾患および健康診断データなどを含む電子データベース、例えばPHT社製ePRO(Patient Reported Outcome)なども販売されている。治験被験者に関する情報にも、患者由来情報を反映させることが課題とされていた。
本発明の目的は、治験被験者の募集を促進する情報を提供可能で、患者プライバシーの保護を確保可能な、患者由来情報に基づいて正確な服薬情報により治験被験者の治験からの脱落を防止することのできる、治験適合患者選択装置、システム及び方法、並びに当該装置と、当該装置にネットワークを介して接続された、患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、を備える治験適合患者選択システムを提供することにある。
すなわち、本発明に係る治験適合患者選択装置は、以下の通りである。
[1]
患者に処方された処方箋および調剤に関する情報である処方箋・調剤情報が格納された処方箋・調剤情報データベースを記憶する処方箋・調剤情報記憶手段と、
当該処方箋・調剤情報を匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成する処方箋・調剤情報匿名化手段と、
治験の所定基準を示す治験情報を格納した治験情報データベースを記憶する治験情報記憶手段と、
前記匿名化処方箋・調剤情報と、前記治験情報とのデータ照合により、前記所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングし、治験適合患者情報データベースを構築して治験適合患者情報記憶手段に記憶する治験適合患者情報データベース構築手段と、
を備える治験適合患者選択装置。
[2]
前記治験適合患者情報データベース構築手段が、患者由来情報を、さらに治験適合患者情報データベースに格納する[1]に記載の治験適合患者選択装置。
[3]
前記患者由来情報が、治験への患者同意情報、患者服薬情報、患者QOL情報及び患者身体関連情報であることを特徴とする、[2]に記載の治験適合患者選択装置。
[4]
患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置であって、
前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、当該患者に関する個別患者情報を受信する個別患者情報受信手段と、
前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記患者を識別する患者識別情報を送信する患者識別情報送信手段と、
前記薬局端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、前記患者識別情報と対応付けられた前記患者の個別調剤情報を受信する個別調剤情報受信手段と、
前記処方箋・調剤情報データベースの前記患者識別情報と、前記個別患者情報と、前記個別調剤情報と、が対応付けられた前記処方箋・調剤情報データベースを構築する処方箋・調剤情報データベース構築手段と、
を、さらに備える、[1]から[3]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[5]
前記処方箋・調剤情報匿名化手段により、前記処方箋・調剤情報における患者個人を特定するデータが匿名化された匿名化処方箋・調剤情報が作成されることを特徴とする、[1]から[4]いずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[6]
前記患者個人を特定するデータが、氏名、住所及び生年月日であることを特徴とする、[5]に記載の治験適合患者選択装置。
[7]
前記治験の所定基準が、治験患者の選択基準、治験患者の除外基準および医療機関所在地であることを特徴とする、[1]から[6]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[8]
前記治験患者の選択基準が、年齢、性別、処方薬および住所であることを特徴とする、[7]に記載の治験適合患者選択装置。
[9]
前記治験患者の除外基準が、除外基準薬であることを特徴とする、[7]に記載の治験適合患者選択装置。
[10]
前記除外基準薬が、YJコードに展開されていることを特徴とする、[9]に記載の治験適合患者選択装置。
[11]
前記治験適合患者選択装置が、前記治験適合患者情報データベースを参照して医療機関ごとの治験適合患者の数を算出する治験適合患者数算出手段を、さらに備えることを特徴とする、[1]から[10]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[12]
前記患者識別情報が、1次元バーコード情報であることを特徴とする[4]から[11]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[13]
前記薬局端末が、レセプトコンピュータであることを特徴とする[4]から[12]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[14]
前記治験適合患者選択装置は、さらに、
前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記個別調剤情報に基づき、服薬を促す服薬支援情報を送信する服薬支援情報送信手段と、
前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、服薬が完了したことを示す服薬完了情報を受信する服薬完了情報受信手段と、
を備え、
前記処方箋・調剤情報データベース構築手段は、さらに、前記服薬完了情報が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築する、[4]から[13]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
[15]
前記治験適合患者選択装置は、さらに、
前記処方箋・調剤情報データベースを参照して、前記服薬完了情報を累積的に示す服薬実績情報を作成して、前記患者端末に送信する服薬実績情報送信手段を備える、[14]に記載の治験適合患者選択装置。
[16]
前記患者端末に、さらに、
医薬品情報データベースの医薬品情報を送信する医薬品情報送信手段を備える[15]に記載の治験適合患者選択装置。
[17]
[1]から[16]のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置と、当該治験適合患者選択装置にネットワークを介して接続される、前記患者端末と、前記薬局端末と、を備える治験適合患者選択システム。
[18]
処方箋および調剤情報が格納された処方箋・調剤情報データベースを記憶する処方箋・調剤情報記憶ステップと、
当該処方箋・調剤情報を匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成する処方箋・調剤情報匿名化ステップと、
前記匿名化処方箋・調剤情報と前記治験情報とのデータ照合により、前記所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングして、治験適合患者情報データベースを構築して、治験の所定基準を示す治験情報を格納した治験情報データベースを記憶する治験適合患者情報記憶手段に記憶する治験適合患者情報データベース構築ステップと、
を有する治験適合患者選択方法。
[19]
患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置が実行する治験適合患者選択方法であって、
前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、当該患者に関する個別患者情報を受信する個別患者情報受信ステップと、
前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記患者を識別する患者識別情報を送信する患者識別情報送信ステップと、
前記薬局端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、前記患者識別情報と対応付けられた前記患者の個別調剤情報を受信する個別調剤情報受信ステップと、
前記処方箋・調剤情報データベースの前記患者識別情報と、前記個別患者情報と、前記個別調剤情報と、が対応付けられた前記処方箋・調剤情報データベースを構築する処方箋・調剤情報データベース構築ステップと、
を、さらに有する、[18]に記載の治験適合患者選択方法。
本発明の治験適合患者選択システムによれば、患者に処方された処方箋および調剤に関する情報である処方箋・調剤情報から変換された匿名化処方箋・調剤情報と、治験の所定基準を示す治験情報とのデータ照合により、この所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングできる。これにより、例えば、処方箋・調剤情報が処方箋を作成した病院を識別する情報を含んでいる場合、どの病院に治験の対象となる可能性のある患者が何人くらいいるかという治験適合患者情報を、治験を実施しようとする製薬会社および医療機関に提供することができ、治験実施可能医療機関の検索および治験被験者募集を促進することができる。また、患者情報を匿名化することにより、同時に患者のプライバシー情報が流出しない仕組みを実現することができる。さらに、患者由来情報に基づいた治験適合患者情報の提供が可能で、治験からの被験者脱落も防ぐことができる。
本発明の実施形態に係る、治験適合患者選択装置における治験適合患者選択の概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る、患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置における患者情報登録及び処方箋・調剤情報データベースの構築の概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る、患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置における患者服薬情報記憶の概要を示す図である。 本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る治験適合患者選択方法のフローを示す図である。 本発明の実施形態に係る治験適合患者選択方法のフローを示す図である。 本発明の実施形態に係る治験適合患者選択方法のフローを示す図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置における治験適合患者選択)
図1は、本発明の実施形態に係る、治験適合患者選択装置における治験適合患者選択の概要の概要を示す図である。
当該治験適合患者選択装置は、患者に処方された処方箋および調剤に関する情報である処方箋・調剤情報が格納された処方箋・調剤情報データベース(以下、処方箋・調剤情報DBとも言う。)を記憶する処方箋・調剤情報記憶手段と、
前記処方箋・調剤情報を匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベース(以下、匿名化処方箋・調剤情報DBとも言う。)を作成する処方箋・調剤情報匿名化手段と、
治験の所定基準を示す治験情報を格納した治験情報データベース(以下、治験情報DBとも言う。)を記憶する治験情報記憶手段と、
前記匿名化処方箋・調剤情報と、前記治験情報とのデータ照合により、前記所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングし、治験適合患者情報データベース(以下、治験適合患者情報DBとも言う。)を構築して治験適合患者情報記憶手段に記憶する治験適合患者情報データベース構築手段と、
を備えることを特徴とする。
前記治験適合患者選択装置は、上記構成を有することにより、治験適合患者情報を、治験を実施しようとする製薬会社および医療機関に提供することもでき、治験実施可能医療機関の検索および治験被験者募集を促進することができる。また、患者情報を匿名化することにより、同時に患者のプライバシー情報が流出しない仕組みを実現することができる。
本発明において「治験」には、医薬品の候補物質を用いた国の承認を得るための成績を集める臨床試験、すなわち、承認申請のための「治験」だけでなく、承認後の「臨床試験・臨床研究」も含まれる。
前記治験適合患者選択装置は、図1に示すとおり、処方箋・調剤情報データベースと、匿名化処方箋・調剤情報データベースと、治験情報データベースと、治験適合患者情報データベースと、を備える。
前記治験適合患者選択装置は、後述する患者端末および薬局端末からの受信情報を対応付けて構築された、患者の処方箋および調剤情報が格納された処方箋・調剤情報データベースの処方箋・調剤情報を匿名化することにより、匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成する。
また、前記治験適合患者選択装置は、匿名化処方箋・調剤情報と、製薬会社等から入手され、治験情報データベースに格納された、治験の所定基準を示す治験情報と、のデータ照合を行うことにより、前記所定基準を満たす治験適合患者がスクリーニングされた、治験適合患者情報を格納する治験適合患者情報データベースを構築する。
前記治験適合患者選択装置は、いわゆるクラウドコンピュータであることが好ましい。後述のように、クラウドコンピュータにより、患者又は患者の管理者、薬局、薬剤師などのユーザーは、コンピュータによる処理やデータの格納をネットワーク経由で利用することができる。
前記ネットワークは、前記治験適合患者選択装置と、各端末を接続するコンピュータネットワークであれば種々のネットワークを挙げることができる。好ましくは、インターネットである。
図4は、本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置の機能構成を示す図である。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置100は、図4に示すとおり、患者又は患者の管理者に操作される患者端末300と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末400と、にネットワークを介して接続されている。
治験適合患者選択装置100は、処方箋・調剤情報記憶手段160、処方箋・調剤情報匿名化手段170、匿名化処方箋・調剤情報記憶手段180、治験情報記憶手段190、治験適合患者情報記憶手段210、治験適合患者情報データベース構築手段200を備える。
治験適合患者選択装置100は、処方箋・調剤情報記憶手段160により処方箋・調剤情報データベースに格納された処方箋・調剤情報を、処方箋・調剤情報匿名化手段170により匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成し、匿名化処方箋・調剤情報記憶手段180に記憶する。
治験適合患者選択装置100は、匿名化処方箋・調剤情報データベースに格納された匿名化処方箋・調剤情報と、治験情報データベースに格納された治験の所定基準を示す治験情報とを、治験適合患者情報データベース構築手段200により、データ照合し、所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングして、治験適合患者情報を治験適合患者情報データベースに格納する。
治験適合患者選択装置100により得られた匿名化された治験適合患者情報は、患者に調剤した薬局において復名化することができる。薬局の薬剤師は、復名化した患者情報を用いて、例えば、患者に対する治験への勧誘、患者への啓蒙などを実施することができる。また、薬局の薬剤師は、調査対象に適合した患者による調査票の記入、患者からの聞き取りなどにより、患者の服薬情報、患者QOL情報、患者身体関連情報などの取得をすることができる。患者身体関連情報は、患者の身体に関する情報であり、患者日誌及び家庭で利用可能な医療機器などにより得ることができる。当該薬局の薬剤師は、これらの患者由来情報を治験適合患者選択装置に提供することができる。
治験適合患者選択装置100の治験適合患者情報データベース構築手段200は、前記患者由来情報、いわゆる患者アウトカム情報を、さらに対応付けて治験適合患者情報データベースに格納することができる。前記患者由来情報には、前述のとおり、治験への患者同意情報、患者服薬情報、患者QOL情報、患者身体関連情報などが含まれる。
処方箋・調剤情報匿名化手段170は、処方箋・調剤情報における患者個人を特定するデータを匿名化して、匿名化処方箋・調剤情報を作成する。匿名化は、当該データの削除または匿名化に用いられる周知の方法により実行される。患者個人を特定するデータとしては、氏名、住所及び生年月日を挙げることができる。
治験情報は、治験患者の選択基準、治験患者の除外基準および医療機関所在地を含む。治験患者の選択基準としては、一般に、年齢、性別、処方薬および住所などを挙げることができる。治験患者の除外基準としては、一般に、除外基準薬を挙げることができる。
除外基準薬は、一般に、YJコードに展開された除外基準薬が用いられる。除外基準薬は、一般に、医薬品の一般名や一般名の群で表現されるため、統一名収載品目の個々の商品にも別々のコードを付したYJコードに展開して、治験適合患者選択を行うことが好ましい。
治験適合患者選択装置100は、治験適合患者情報データベースを参照して医療機関ごとの治験適合患者の数を算出する治験適合患者数算出手段を、さらに備えることができる。これにより、治験適合患者選択装置100により、医療機関ごとの治験適合患者数の提供が可能である。
治験適合患者選択装置100により得られた匿名化された治験適合患者情報は、前述のとおり、薬局の薬剤師により活用され、当該薬局で得られた患者情報は、さらに治験適合患者情報データベースに格納され、製薬会社および医療機関に提供される治験適合患者情報を構成する。
本願発明にかかる治験適合患者選択装置は、以上のように、治験被験者の募集を促進する情報を提供可能で、患者プライバシーの保護を確保可能な、患者由来情報に基づいて正確な服薬情報により治験被験者の治験からの脱落を防止することができる。また、通常の市販後調査では、患者背景に偏りが存在する可能性があるが、本願発明にかる治験適合患者選択装置によれば、該当する全患者の中から無作為に抽出する、または患者背景を偏りがないように抽出するなどして、調査の精度を高めることが可能である。
(本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置における患者情報登録及び処方箋・調剤情報データベースの構築)
図2は、本発明の実施形態に係る、患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置における患者情報登録及び処方箋・調剤情報データベースの構築の概要を示す図である。
本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置は、患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置であって、
前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、当該患者に関する個別患者情報を受信する個別患者情報受信手段と、
前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記患者を識別する患者識別情報を送信する患者識別情報送信手段と、
前記薬局端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、前記患者識別情報と対応付けられた前記患者の個別調剤情報を受信する個別調剤情報受信手段と、
前記処方箋・調剤情報データベースの前記患者識別情報と、前記個別患者情報と、前記個別調剤情報と、が対応付けられた前記処方箋・調剤情報データベースを構築する処方箋・調剤情報データベース構築手段と、をさらに備えることを特徴とする。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置は、上記構成を有することにより、患者由来情報に基づいた治験適合患者情報、すなわち、どの病院に対象となる可能性のある患者が何人くらいいるかという治験適合患者情報を、治験を実施しようとする製薬会社および医療機関に提供することができる。
同時に、本実施形態に係る治験適合患者選択装置は、従来のシステムに比べて患者登録が容易、患者の家族などの患者の管理者も利用可能、どこの薬局でも容易に調剤可能等、さらに患者サービスの向上を図ることができる等の利点を備えた、電子健康手帳を用いた服薬管理システム(例えば、ポケット・ファーマシー(登録商標:株式会社メディカルフロント))としての機能も有する。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置は、図2に示すとおり、さらに、調剤情報データベースと、処方箋・調剤情報データベースとを備える。
患者端末から送信された当該患者の個別患者情報を受信して、個別患者情報が前記処方箋・調剤情報データベースに格納されると、前記治験適合患者選択装置は患者識別情報を当該患者の患者端末に送信する。
当該患者が、処方箋及び患者識別情報を薬局に提示すると、当該患者識別情報に対応付けられた調剤情報が、薬局端末より前記治験適合患者選択装置の調剤情報データベースに送信され、当該情報は前記治験適合患者選択装置の処方箋・調剤情報データベースに参照される。
前記治験適合患者選択装置の処方箋・調剤情報データベースに、前記患者識別情報と、前記個別患者情報と、前記個別調剤情報と、が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースが構築される。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置は、前述のとおり、いわゆるクラウドコンピュータであることが好ましい。クラウドコンピュータにより、患者又は患者の管理者、薬局、薬剤師などのユーザーは、コンピュータによる処理やデータの格納をネットワーク経由で利用することができる。
前記ネットワークは、本実施形態に係る治験適合患者選択装置と、各端末を接続するコンピュータネットワークであれば種々のネットワークを挙げることができる。好ましくは、インターネットである。前記患者識別情報は、患者を識別する電子情報であれば種々のものを用いることができる。前記患者識別情報は、患者が持ち運べるカードへの印刷や患者端末の画面に表示ができ、また薬局が薬局端末に安価な読み取り装置を接続することで最も簡単で確実な入力方法を実現できる点から、1次元バーコード情報であることが好ましい。また、前記薬局端末は、一般に、レセプト(診療報酬明細書)を作成するためのレセプトコンピュータ(「レセコン」ともいう。)であることが好ましい。
図4に示すとおり、治験適合患者選択装置100は、さらに、個別患者情報受信手段110、患者識別情報送信手段120、個別調剤情報受信手段130、処方箋・調剤情報データベース構築手段150、処方箋・調剤情報データベースを備える。
治験適合患者選択装置100は、患者端末300から治験適合患者選択装置100に送信された、当該患者に関する個別患者情報を、個別患者情報受信手段110により受信する。
治験適合患者選択装置100は、治験適合患者選択装置100から患者端末300に、患者を識別する患者識別情報を、患者識別情報送信手段120により送信する。
治験適合患者選択装置100は、薬局端末400から治験適合患者選択装置100に送信された、患者識別情報と対応付けられた患者の個別調剤情報を、個別調剤情報受信手段130により受信する。
治験適合患者選択装置100の処方箋・調剤情報記憶手段160は、患者識別情報と、個別患者情報と、個別調剤情報と、が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを記憶する。
治験適合患者選択装置100の処方箋・調剤情報データベース構築手段150は、処方箋・調剤情報データベースを構築して処方箋・調剤情報記憶手段160に記憶する。
患者端末300は、患者又は患者の管理者に操作される。患者端末300は、患者自身が操作可能な場合または患者自身の服薬管理が可能な場合には、患者自身によって操作されることが一般的である。しかし、例えば、患者が子供又は高齢者であって、患者自身による操作に困難が伴う場合又は患者自身による服薬管理に困難が伴う場合には、当該患者の管理者が操作することができる。この場合、前記患者の管理者は、一般的には患者の家族のいずれかである。家族登録により、患者の家族が当該患者端末を操作することもできる。
本実施形態における患者端末300は、患者の管理者によっても操作が可能であるため、患者自身による服薬管理が困難を伴う場合に、患者の管理者が操作できることにより、患者の服薬管理を確実にすることができ、患者への服薬サービスを向上させることができる。また、子供や遠方の親の端末情報が患者の管理者にも見えるため、患者及び患者の管理者に安心感を与えることができる。
患者又は患者の管理者は、患者端末300により、治験適合患者選択装置100から送信される当該患者に関する情報を受信する。患者端末300は、ネットワークに接続されるコンピュータ端末であれば特に限定されないが、好ましくは、スマートフォン、携帯電話、パソコン及びタブレットからなる群から選択されるいずれかである。また、患者端末300から前記治験適合患者選択装置100にネットワークを介して接続される患者端末300は、単一でも複数の端末でもよい。例えば、自宅等の据え付けられたパソコンからも、移動時に携帯するスマートフォンからもアクセスすることができる。個別患者情報の治験適合患者選択装置への送信は、自宅パソコンから落ち着いて行うことも可能である。
個別患者情報は、当該患者を識別するための当該患者に関する種々の情報が含まれ、例えば、患者の名前、性別、血液型、生年月日、住所、電話番号、保険者番号、被保険者番号、既往歴、アレルギー、副作用、予防接種記録、障害等を挙げることができる。
治験適合患者選択装置100から、患者を識別する患者識別情報を当該患者端末300に受信した患者又は患者の管理者は、薬局で処方箋を提示して薬を受け取る際に、当該患者端末の患者識別情報を薬剤師に提示する。当該患者より、当該患者の処方箋及び患者識別情報の提示を受けた薬局の薬剤師は、薬局端末400から、患者識別情報と対応付けられた患者の個別調剤情報を送信する。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置100と、患者端末300と、薬局端末400とを備える治験適合患者選択装置システムにおいて、調剤情報は、調剤情報自動送信により、薬局端末400との連動によって自動的に治験適合患者選択装置100に取り込まれる。また、薬局端末400と連動して自動的に治験適合患者選択装置100に送信される。したがって、患者又は患者の管理者は、薬局端末400が治験適合患者選択装置100とネットワークで接続された薬局に処方箋を持っていくだけで、すぐに手元の患者端末300で調剤情報を確認することができる。
患者端末300においては、治験適合患者選択装置100にネットワークで接続される薬局端末400が備えられた当該薬局(以下、「接続薬局」という。)を検索することができる。患者又は患者の管理者は、これにより接続薬局を知ることができる。薬を処方した薬局が、治験適合患者選択装置100にネットワークで接続される薬局端末400が備えられた当該薬局でない薬局(以下、「非接続薬局」という。)の場合において、患者又は患者の管理者は、接続薬局において、非接続薬局で処方された薬を、調剤明細等に記載されたQRコード(登録商標)からリーダーで読み取ることもできる。読み取った調剤情報は、治験適合患者選択装置100に送信される。
以上のように、本実施形態に係る治験適合患者選択装置100による患者情報登録及び処方箋・調剤情報データベースの構築により、種々の患者サービスの向上がもたらされると同時に、患者由来情報に基づいた処方箋・調剤情報の構築が可能になる。
(本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置における患者服薬情報記憶の概要)
図3は、本発明の実施形態に係る、患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置における患者服薬情報記憶の概要を示す図である。
本実施形態に係る前記治験適合患者選択装置は、さらに、
前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記個別調剤情報に基づき、服薬を促す服薬支援情報を送信する服薬支援情報送信手段と、
前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、服薬が完了したことを示す服薬完了情報を受信する服薬完了情報受信手段と、
を備え、
前記処方箋・調剤情報データベース構築手段は、さらに、前記服薬完了情報が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築することを特徴とする。
本実施形態に係る前記治験適合患者選択装置は、さらに、
前記処方箋・調剤情報データベースを参照して、前記服薬完了情報を累積的に示す服薬実績情報を作成して、前記患者端末に送信する服薬実績情報送信手段を備えることを特徴とする。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置は、図3に示すとおり、処方箋・調剤情報データベースと、調剤情報データベース(以下、調剤情報DBとも言う。)とを備える。
前記治験適合患者選択装置は、さらに、前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記個別調剤情報に基づき、服薬を促す服薬支援情報を送信する。当該患者は、前記服薬支援情報に基づいて服薬し、前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に、服薬が完了したことを示す服薬完了情報を送信し、この服薬完了情報を前記服薬管理装置が受信する。
前記治験適合患者選択装置は、さらに、前記服薬完了情報が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築する。
また、前記治験適合患者選択装置は、さらに、前記処方箋・調剤情報データベースを参照して、前記服薬完了情報を累積的に示す服薬実績情報を作成して、前記患者端末に服薬実績情を送信する。
図4に示すとおり、治験適合患者選択装置100は、さらに、調剤情報データベース140と、服薬支援情報送信手段220、服薬完了情報受信手段230、服薬実績情報送信手段240を備える。
調剤情報データベース140は、薬局端末400から送信された患者の処方箋・調剤情報が記憶されている。処方箋・調剤情報データベース構築手段150は、調剤情報データベース140を参照して、処方箋・調剤情報データベースを構築して処方箋・調剤情報記憶手段160に記憶する。
治験適合患者選択装置100は、服薬支援情報送信手段220により、個別調剤情報に基づき、服薬支援情報を患者端末300に送信する。
治験適合患者選択装置100は、患者端末300から送信された服薬完了情報を、服薬完了情報受信手段230により受信する。
治験適合患者選択装置100の処方箋・調剤情報データベース構築手段150は、服薬完了情報が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築する。
治験適合患者選択装置100の服薬実績情報送信手段240は、処方箋・調剤情報データベースを参照して、服薬完了情報を累積的に示す服薬実績情報を作成して、患者端末300に服薬実績情報を送信する。
治験適合患者選択装置100は、さらに、患者端末300に、医薬品情報データベース280の医薬品情報を送信する医薬品情報送信手段250を備える、ことを特徴とする。患者又は患者の管理者は、服薬支援情報又は服薬実績情報を閲覧する場合に、さらに治験適合患者選択装置100から送信される医薬品情報を参照することができる。また、患者又は患者の管理者は、処方箋やお薬手帳が手元になくても、医薬品情報を検索することができる。医薬品情報には、医薬品の一般名、ブランド名、用法、用量、形状、写真、当該医薬品のジェネリック医薬品、既往歴、アレルギー、副作用情報、予防接種録情報などが含まれる。医薬品情報としては、例えば、メディサーブII(登録商標:株式会社メディカルフロント)を挙げることができる。
服薬支援情報は、患者に服薬を支援する服薬支援メールであることが好ましい。また、服薬支援情報が、服薬する薬の種類、服薬する日時、用法、用量などを含む。また、前記服薬完了情報は、服薬した薬の種類、服薬した日時、用法、用量、備考(薬剤師のコメント)などを含む。
本実施形態に係る前記治験適合患者選択装置により、服薬における自己管理を容易にすることができる。また、服薬管理に際し、医薬品情報を参照できるため、医薬品の服用上の注意、医薬品の写真、ジェネリック医薬品との薬価差などの医薬品情報を参照することができる。
以上のように、本実施形態に係る治験適合患者選択装置100による患者情報登録及び処方箋・調剤情報データベースの構築により、種々の患者サービスの向上がもたらされると同時に、患者由来情報に基づいた服薬情報が格納された処方箋・調剤情報データベースの構築が可能になる。特に、処方箋・調剤情報データベースから経時的な患者服薬情報を提供できるため、治験における除外基準薬の被験者による服用を未然に防止することが可能であり、治験からの被験者脱落を防ぐことができる。
(本発明の実施形態に係る治験適合患者選択システム)
本発明の実施形態に係る治験適合患者選択システムは、治験適合患者選択装置100と、当該治験適合患者選択装置100にネットワークを介して接続される、患者又は患者の管理者に操作される患者端末300と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末400と、を備えることを特徴とする。
上記の本システムの機能構成は、あくまで一例であり、一つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて一つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、コンピュータ装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)又はハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベースやメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベースは、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。なお、データベースも1つのサーバ(データベースサーバ)と考えてもよい。
(本発明の実施形態に係る治験適合患者選択方法)
乃至は、本発明の実施形態に係る治験適合患者選択方法のフローを示す図である。
本実施形態に係る治験適合患者選択方法は、患者又は患者の管理者に操作される患者端末300と、薬局の薬剤師に操作される薬局端末400と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置100が実行する方法である。
患者情報登録及び処方箋・調剤情報データベースの構築において、本実施形態に係る治験適合患者選択装置100が実行する治験適合患者選択方法は、図5に示すとおり、個別患者情報受信ステップと、患者識別情報送信ステップと、個別調剤情報受信ステップと、処方箋・調剤情報データベース構築ステップと、を有する。
ステップS1において、個別患者情報受信手段110は、患者端末300から治験適合患者選択装置100に送信された、当該患者に関する個別患者情報を受信する。
ステップS2において、患者識別情報送信手段120は、服薬管理装置100から患者端末300に、患者を識別する患者識別情報を送信する。
ステップS3において、個別調剤情報受信手段130は、薬局端末400から服薬管理装置100に送信された、患者識別情報と対応付けられた患者の個別調剤情報を受信する。
ステップS5において、処方箋・調剤情報データベース構築手段150は、患者識別情報と、個別患者情報と、個別調剤情報と、が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築して処方箋・調剤情報記憶手段160に記憶する。
本発明の実施形態に係る治験適合患者選択装置による治験適合患者選択において、本実施形態に係る治験適合患者選択装置100が実行する治験適合患者選択方法は、図6に示すとおり、処方箋・調剤情報匿名化ステップと、治験適合患者情報データベース構築ステップと、を有する。
ステップS4において、処方箋・調剤情報匿名化手段170は、処方箋・調剤情報を匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成する。
ステップS5において、治験適合患者情報データベース構築手段200は、匿名化処方箋・調剤情報と、前記治験情報とのデータ照合により、前記所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングして、治験適合患者情報データベースを構築して治験適合患者情報記憶手段に記憶する。
本実施形態に係る治験適合患者選択装置100における患者服薬情報記憶方法は、図7に示すとおり、服薬支援情報送信ステップと、服薬完了情報受信ステップと、処方箋・調剤情報データベース構築ステップと、服薬実績情報送信ステップと、医薬品情報送信ステップと、を有する。
ステップS6において、服薬支援情報送信手段220は、治験適合患者選択装置100から患者端末300に、個別調剤情報に基づき、服薬を促す服薬支援情報を送信する。
ステップS7において、服薬完了情報受信手段230は、患者端末300から、当該患者が服薬支援情報に基づいて服薬し、服薬が完了したことを示す服薬完了情報を受信する。
ステップS4’において、処方箋・調剤情報データベース構築手段150は、服薬完了情報が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築する。
ステップS8において、服薬実績情報送信手段240は、処方箋・調剤情報データベースを参照して、服薬完了情報を累積的に示す服薬実績情報を作成して、患者端末300に服薬実績情を送信する。
ステップS9において、医薬品情報送信手段250は、患者端末300に、医薬品情報データベース280の医薬品情報を送信する。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 治験適合患者選択装置
110 個別患者情報受信手段
120 患者識別情報送信手段
130 個別調剤情報受信手段
140 調剤情報データベース
150 処方箋・調剤情報データベース構築手段
160 処方箋・調剤情報記憶手段
170 処方箋・調剤情報匿名化手段
180 匿名化処方箋・調剤情報記憶手段
190 治験情報記憶手段
200 治験適合患者情報データベース構築手段
210 治験適合患者情報記憶手段
220 服薬支援情報送信手段
230 服薬完了情報受信手段
240 服薬実績情報送信手段
250 医薬品情報送信手段
280 医薬品情報データベース
300 患者端末
400 薬局端末

Claims (19)

  1. 患者に処方された処方箋および調剤に関する情報である処方箋・調剤情報が格納された処方箋・調剤情報データベースを記憶する処方箋・調剤情報記憶手段と、
    当該処方箋・調剤情報を匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成する処方箋・調剤情報匿名化手段と、
    治験の所定基準を示す治験情報を格納した治験情報データベースを記憶する治験情報記憶手段と、
    前記匿名化処方箋・調剤情報と、前記治験情報とのデータ照合により、前記所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングし、治験適合患者情報データベースを構築して治験適合患者情報記憶手段に記憶する治験適合患者情報データベース構築手段と、を備え、
    前記治験適合患者情報データベース構築手段は、患者アウトカム情報である患者由来情報を、さらに治験適合患者情報データベースに格納する治験適合患者選択装置であって、
    ここで、前記治験適合患者選択装置は、患者又は患者の管理者に操作される患者端末にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置であって、
    前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、当該患者に関する個別患者情報を受信する個別患者情報受信手段と、
    前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記患者を識別する患者識別情報を送信する患者識別情報送信手段と、
    を、さらに備える、治験適合患者選択装置。
  2. 患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、さらに、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される治験適合患者選択装置であって、
    さらに、前記薬局端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、前記患者識別情報と対応付けられた前記患者の個別調剤情報を受信する個別調剤情報受信手段と、
    前記処方箋・調剤情報データベースの前記患者識別情報と、前記個別患者情報と、前記個別調剤情報と、が対応付けられた前記処方箋・調剤情報データベースを構築する処方箋・調剤情報データベース構築手段と、
    を備える、請求項1に記載の治験適合患者選択装置。
  3. 前記患者由来情報が、治験への患者同意情報、患者服薬情報、患者QOL情報及び患者身体関連情報であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の治験適合患者選択装置。
  4. 前記処方箋・調剤情報匿名化手段により、前記処方箋・調剤情報における患者個人を特定するデータが匿名化された匿名化処方箋・調剤情報が作成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
  5. 前記患者個人を特定するデータが、氏名、住所及び生年月日であることを特徴とする、請求項4に記載の治験適合患者選択装置。
  6. 前記治験の所定基準が、治験患者の選択基準、治験患者の除外基準および医療機関所在地を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
  7. 前記治験患者の選択基準が、年齢、性別、処方薬および住所であることを特徴とする、請求項6に記載の治験適合患者選択装置。
  8. 前記治験患者の除外基準が、除外基準薬であることを特徴とする、請求項6に記載の治験適合患者選択装置。
  9. 前記除外基準薬が、YJコードに展開されていることを特徴とする、請求項8に記載の治験適合患者選択装置。
  10. 前記治験適合患者選択装置が、前記治験適合患者情報データベースを参照して医療機関ごとの治験適合患者の数を算出する治験適合患者数算出手段を、さらに備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
  11. 前記患者識別情報が、1次元バーコード情報であることを特徴とする請求項1に記載の治験適合患者選択装置。
  12. 前記患者識別情報が、1次元バーコード情報であることを特徴とする請求項2に記載の治験適合患者選択装置。
  13. 前記薬局端末が、レセプトコンピュータであることを特徴とする請求項2または12に記載の治験適合患者選択装置。
  14. 前記治験適合患者選択装置は、さらに、
    前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記個別調剤情報に基づき、服薬を促す服薬支援情報を送信する服薬支援情報送信手段と、
    前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、服薬が完了したことを示す服薬完了情報を受信する服薬完了情報受信手段と、
    を備え、
    前記処方箋・調剤情報データベース構築手段は、さらに、前記服薬完了情報が対応付けられた処方箋・調剤情報データベースを構築する、請求項1、2、11〜13のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置。
  15. 前記治験適合患者選択装置は、さらに、
    前記処方箋・調剤情報データベースを参照して、前記服薬完了情報を累積的に示す服薬実績情報を作成して、前記患者端末に送信する服薬実績情報送信手段を備える、請求項14に記載の治験適合患者選択装置。
  16. 前記患者端末に、さらに、
    医薬品情報データベースの医薬品情報を送信する医薬品情報送信手段を備える請求項15に記載の治験適合患者選択装置。
  17. 請求項2、12〜16のいずれか1項に記載の治験適合患者選択装置と、当該治験適合患者選択装置にネットワークを介して接続される、前記患者端末と、前記薬局端末と、を備える治験適合患者選択システム。
  18. 患者に処方された処方箋および調剤に関する情報である処方箋・調剤情報が格納された処方箋・調剤情報データベースを記憶する処方箋・調剤情報記憶手段と、治験の所定基準を示す治験情報を格納した治験情報データベースを記憶する治験情報記憶手段と、を備える治験適合患者選択装置が実行する治験適合患者選択方法であって、
    当該処方箋・調剤情報を匿名化処方箋・調剤情報に変換して、匿名化処方箋・調剤情報データベースを作成する処方箋・調剤情報匿名化ステップと、
    前記匿名化処方箋・調剤情報と前記治験情報とのデータ照合により、前記所定基準を満たす治験適合患者をスクリーニングして、治験適合患者情報データベースを構築して治験適合患者情報記憶手段に記憶する治験適合患者情報データベース構築ステップと、を有し、
    前記治験適合患者情報データベース構築ステップにおいて、患者アウトカム情報である患者由来情報を、さらに治験適合患者情報データベースに格納する治験適合患者選択方法であり、
    ここで、患者又は患者の管理者に操作される患者端末にネットワークを介して接続される前記治験適合患者選択装置が実行する治験適合患者選択方法であって、
    前記患者端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、当該患者に関する個別患者情報を受信する個別患者情報受信ステップと、
    前記治験適合患者選択装置から前記患者端末に、前記患者を識別する患者識別情報を送信する患者識別情報送信ステップと、
    を、さらに有する、治験適合患者選択方法。
  19. 患者又は患者の管理者に操作される患者端末と、さらに、薬局の薬剤師に操作される薬局端末と、にネットワークを介して接続される前記治験適合患者選択装置が実行する治験適合患者選択方法であって、
    さらに、前記薬局端末から前記治験適合患者選択装置に送信された、前記患者識別情報と対応付けられた前記患者の個別調剤情報を受信する個別調剤情報受信ステップと、
    前記処方箋・調剤情報データベースの前記患者識別情報と、前記個別患者情報と、前記個別調剤情報と、が対応付けられた前記処方箋・調剤情報データベースを構築する処方箋・調剤情報データベース構築ステップと、
    を有する、請求項18に記載の治験適合患者選択方法。
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