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JP6328107B2 - 膨張特性を有する電池活物質用のマルチシェル構造体 - Google Patents

膨張特性を有する電池活物質用のマルチシェル構造体 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本特許出願は、参照により本明細書に明示的に組み込まれている、2013年6月17日に出願した「Multi−Shell Structures and Fabrication Methods for Battery Active Materials with Expansion Properties」という名称の米国特許非仮出願第13/919,818号明細書、及び、2012年6月18日に出願した「Multi Shell Structures Designed for Battery Active Materials with Expansion Properties」という名称の米国特許仮出願第61/661,336号明細書の優先権を主張するものである。
本開示は、一般にはエネルギー蓄積デバイスに関し、より詳細には金属イオン電池技術などに関する。
一部にはその比較的高いエネルギー密度、軽い重量、及び、長寿命の可能性のために、リチウム・イオン(Liイオン)電池などの先進の金属イオン電池は、広範な大衆消費電子製品に望ましいものである。しかしながら、その商業上の普及の高まりにもかかわらず、特に低エミッションもしくはゼロ・エミッションのハイブリッド電気車両または完全電気車両、大衆消費電子製品、エネルギー効率の良い貨物船及び機関車、航空宇宙の用途、並びに、電力網における潜在的な用途に向けて、こうした電池のさらなる開発が求められている。
したがって、改善された電池、構成要素、並びに、他の関連する材料及び製造プロセスが依然として求められている。
本明細書において開示する実施形態は、改善された電池の構成要素、該構成要素から製造される改善された電池、並びに、その製造方法及び使用方法を提供することによって、前述の必要に対処する。
様々な実施形態によれば、コア−シェル複合体を含む様々な電池電極組成物が提供される。複合体のそれぞれは、例えば活物質、可潰性の(collapsible)コア及びシェルを含むことができる。活物質は、電池の動作中に金属イオンを蓄積及び放出するように提供することができ、それにより、金属イオンの蓄積及び放出が、活物質のかなりの体積変化を引き起こす。可潰性のコアは、活物質と組み合わせて体積変化に適応するように配置することができる。シェルは、少なくとも部分的に活物質及びコアを包むことができ、シェルは、活物質によって蓄積及び放出される金属イオンに対して実質的に透過性である材料から形成される。
添付図面は、本発明の実施形態に関する記述を助けるために示され、実施形態の説明のために提供されるにすぎず、本発明を制限するものではない。
ある特定の例示的な実施形態による、コア−シェル複合体を含む例示的な電池電極組成物の図である。 他の例示的な実施形態による代替の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の例示的な実施形態による、湾曲線状のバックボーンを利用する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の例示的な実施形態による、湾曲平面状のバックボーンを利用する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の例示的な実施形態による、多孔性充填材と組み合わせた多孔性基体を利用する例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の例示的な実施形態による、多孔性充填材と組み合わせた多孔性基体を利用する例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の例示的な実施形態による、中央の空隙を有する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の例示的な実施形態による、より大きい中央の空隙を有する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 ある特定の例示的な実施形態による、シェルが保護コーティングを含む特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 ある特定の例示的な実施形態による、シェルが多孔性コーティングを含む特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態においてシェルとして使用するための異なる例示的な多孔性コーティングの一部の破断図である。 様々な実施形態においてシェルとして使用するための異なる例示的な多孔性コーティングの一部の破断図である。 様々な実施形態においてシェルとして使用するための異なる例示的な多孔性コーティングの一部の破断図である。 様々な実施形態においてシェルとして使用するための異なる例示的な多孔性コーティングの一部の破断図である。 様々な実施形態による、シェルが複合材料である特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態による、シェルが複合材料である特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態による、シェルが複合材料である特定の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態による、活物質の離散粒子を利用する例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態による、活物質の離散粒子を利用する例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態による、活物質の離散粒子を利用する例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 様々な実施形態による、活物質の離散粒子を利用する例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 他の実施形態による、不規則な形を有するさらに他の例示的なコア−シェル複合体の設計の図である。 ある特定の実施形態による、凝集したコア−シェル複合体から形成される電極組成物の図である。 他の実施形態による、さらに他の例示的な複合体の設計の図である。 他の実施形態による、さらに他の例示的な複合体の設計の図である。 特定の例示的な実施形態に対する形成の様々な段階を示す実験画像である。 特定の例示的な実施形態に対する形成の様々な段階を示す実験画像である。 特定の例示的な実施形態に対する形成の様々な段階を示す実験画像である。 特定の例示的な実施形態に対する形成の様々な段階を示す実験画像である。 特定の例示的な実施形態に対する形成の様々な段階を示す実験画像である。 高表面積のケイ素ナノ粒子を含む、例示的なアノード複合体の電気化学的な性能データの図である。 様々な実施形態に従って、本明細書に記載される構成要素、材料、方法及び他の技術、または、それらの組み合わせを適用することができる、例示的な電池(例えばLiイオン)の図である。
本発明の態様が、本発明の具体的な実施形態を対象とする以下の記述及び関連する図面において開示される。用語「本発明の実施形態」は、本発明のすべての実施形態が、論じられる特徴、利点、プロセスまたは動作モードを含むことを必要とするものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく代替的な実施形態を考案することが可能である。さらに、本発明のよく知られている要素については、詳しく記載しない、または、他のより関連のある細部を不明瞭にしないように省略することがある。
本開示は、金属イオンの挿入及び抽出が活物質をかなり膨張及び収縮させる可能性がある電池の動作中に、ある特定の活物質が受ける体積変化に適応するように設計された活性のあるコア−シェル複合体の使用及び形成を可能にする。以下にさらに詳しく記載する様々な実施形態によれば、異なる目的のために様々に配置することが可能な活物質及び1つまたは複数のシェル層と組み合わせて、「可潰性の」コアが提供される。複合構造内部の可潰性のコアは、電池の動作中のイオン(例えば、Liイオンなどの金属イオン)の挿入の間、活物質の膨張のための空間を提供する。シェルは、例えば活物質の表面を空気または電極の形成に用いられる結合剤溶媒との望ましくない反応から保護する、活物質の膨張/収縮に対してさらに体積に適応する、金属イオンに対して比較的透過性があるが、場合によっては、電解質と直接接触する電極の表面積をより小さくするために(1つまたは複数の)電解質溶媒に対して比較的不透過性である外側の(堅い)構造体を提供する、また以下にさらに詳しく記載する他の利点を提供するように、異なる層で様々に構成することができる。電極/電解質の界面面積を減少させることによって、電池の動作中の望ましくない反応を少なくすることが可能になる。例えば、コア−シェル複合体粒子が、ある電位範囲内で動作する有機溶媒ベースの電解質と共に金属イオン電池のアノードに用いられる場合には、電解質が固体電解質界面(SEI:solid electrolyte interphase)の形成を伴う還元プロセスを受けるとき、溶媒に対してほとんど不透過性のシェルを作製することによって電解質溶媒がコアの中に移動するのを防止することにより、SEIの総量、並びに不可逆的な電解質及び金属イオンの消費が低減される。さらに、コア−シェル複合体粒子の外形寸法の変化を小さくするまたは大部分を防止することによって、かなり安定性を高めたSEI層を確立することができる。このタイプの複合体は、高い重量比容量(例えば、アノードでは約400mAh/g超、カソードでは約200mAh/g超)を示すと同時に、高められた構造的及び電気化学的な安定性を与えることが示されている。
図1は、ある特定の例示的な実施形態による、コア−シェル複合体を含む例示的な電池電極組成物を示している。示されるように、複合体100のそれぞれは、活物質102、可潰性のコア104及びシェル106を含む。活物質102は、電池の動作中、金属イオンを蓄積及び放出するように提供される。これまでに論じたように、ある特定の興味深い活物質(例えばケイ素)では、こうした金属イオン(例えば、Liイオン電池におけるLiイオン)の蓄積及び放出が、活物質のかなりの体積変化を引き起こし、従来の設計では不可逆的な機械的損傷をまねき、最終的には個々の電極粒子または電極と下にある電流制御器との間の接触が失われる恐れがある。さらに、それにより、そのように体積が変化する粒子のまわりにSEIが持続的に成長する可能性がある。SEIの成長もまた金属イオンを消費し、セル容量を低下させる。しかしながら、本明細書に示す設計では、活物質102と組み合わせて、可潰性のコア104が配置され、活物質102が外側に膨張するのではなく、内側に向かって可潰性のコア104自体の中へ膨張することを可能にすることによって、そうした体積変化に適応する。シェル106は、少なくとも部分的に活物質102とコア104の両方を包む。シェル106は、様々な層から形成することができるが、一般的には、電池の動作を妨げないように、活物質によって蓄積及び放出される金属イオンに対して実質的に透過性である材料を含む。
いくつかの実施形態では、可潰性のコア104は、複数の開いた孔または閉じた孔によって体積変化を吸収する多孔性材料から形成することができる。一般的に、孔隙率は、体積で約20%〜約99.999%の間の空孔、より好ましくは約50%〜約95%の空孔とすることができる。図1の設計では、合成中に活物質102がコア104の内側に堆積するのを妨げ、示すようにコア104の外側に堆積するのに必要なだけ孔を小さく保つことができる。いくつかの実施形態では、コア104の多孔性材料は、電池の動作中の活物質102の電気伝導率を高めるために、電気伝導性とすることもできる。例示的な多孔性材料は、炭化したポリマー前駆体から作製される炭素球であり、炭素球は、好ましくは3nmより小さい孔の中の材料の約50%〜約95%を除くために、(例えば、約500〜1100℃の高温でCOガスまたはHO蒸気などの酸素を含む環境に曝すことによって)活性化される。炭素(例えば、Liイオン・セルでアノードとして使用する場合には、一般的に不活性ではない)などの材料が有利である場合もあるが、イオンが挿入されるまたは電極から抽出される電位範囲内で還元−酸化反応がない多孔性ポリマーなど、多孔性材料が電池において電気化学的に不活性であると有利である場合もある。
様々な方法を利用して、図1に示すようなコア−シェル複合体を製造することが可能である。例えば、中央の炭素ベースの可潰性のコア及び炭素ベースのシェルと共に、ケイ素ベースの活物質を製造するための1つの方法は、以下のステップを含む:(a)(例えばポリDVBモノマーを用いて)単分散ポリマー粒子を合成する;(b)粒子を酸化する(例えば約250℃で約8時間);(c)粒子を炭化して中実な炭素球を形成する(例えば約900℃及び10Torrで約1時間);(d)炭素球を活性化してほとんどの塊体を除き、全体的に小さい(例えば約3nm未満)の孔を有する高多孔性(例えば約90%超の孔)のコア構造体を残す(例えば約1015℃で約12時間);(e)(この例では)ケイ素の活物質を、熱分解によってシラン(SiH)から多孔性コアの上に堆積させる(例えば、1TorrのAr中、約525℃で約1時間);(f)保護用の炭素コーティング(以下でさらに詳しく論じる)などのシェルを、熱分解によって炭素前駆体から堆積させる(例えば、10TorrのC中、約900℃で約5時間)。堆積中の凝塊形成を低減するために、ステップ間で粒子をかき混ぜると有益である場合がある。
図1の設計では、活物質102は、少なくとも部分的にコア104の多孔性材料を包むように示されている。高多孔性であるが中空ではないコアの場合、コア104のまわりに活物質102をコーティングとして堆積させることは比較的簡単であり、製造中に引き起こされる可能性がある欠陥の影響が比較的最小限である。しかしながら、他の実施形態では、活物質102とコア104の間の関係を、所与の用途に対する他の利点を得るように変更することができる。
図2は、他の例示的な実施形態による代替の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。この設計では、複合体200は、活物質102をコア104の多孔性材料と共に散在させるように形成される。ここでは、多孔性材料は、イオン伝導性かつ電気伝導性とすべきである。この設計の利点は、活物質102の膨張中に引き起こされる応力の多くがコア104によって消散されるため、シェル106に生じる応力が小さくなることである。結果として、外側のシェル106を薄くすることが可能になるが、電池の動作中、依然として機能的な(かつほとんど欠陥がない)状態であり得る。さらに、活物質102とコア104の間のより大きい界面面積が、電池の動作中のコア−シェル複合体内での確実なイオン及び電気の移送を維持することを助ける。
そうした設計では、可潰性のコア104の多孔性材料は、非晶質構造として提供されるだけではなく、例えば1つもしくは複数の湾曲線状または湾曲平面状のバックボーンで形成された多孔性基体を含むこともできる。
図3は、他の例示的な実施形態による、湾曲線状のバックボーンを利用する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。この設計では、複合体300は、可潰性のコアとして働き、活物質102に対する基体を形成する湾曲線状のバックボーン304の集まりから形成される。湾曲線状のバックボーン304は、例えば表面を活物質102で被覆することが可能な大きい孔を有する多孔性の炭素ストランドを含むことができる。線状のバックボーン304の湾曲した性質によっても、設計に多孔性の要素が導入される。このバックボーンを電気伝導性かつイオン伝導性にすると有利である場合がある。いくつかの設計では、線状のバックボーン304の線状の構成単位を、連結されたナノ粒子で構成することができる。線状のバックボーン304の利点には、その開放的な構造があり、それにより、例えば蒸着法または無電解めっき法を用いて、この構造を活物質で均一に被覆することが容易になる。これは、湾曲線状のバックボーンの開放的なフレーム構造内における活物質用の前駆体の拡散が速いためである。さらに、この堆積の後、活物質で被覆された線状のバックボーンは、依然として十分に柔軟かつ頑強な状態にとどまり、したがって、破損なく、混合、カレンダ処理及び様々な処理手順に耐えることができる。
図4は、他の例示的な実施形態による、湾曲平面状のバックボーンを利用する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。この設計では、複合体400は、可潰性のコアとして働き、活物質102に対する基体を形成する湾曲平面状のバックボーン404の集まりから形成される。湾曲平面状のバックボーン404は、例えば表面を活物質102で被覆することが可能な剥離グラファイトまたは多層グラフェンなどの炭素(ナノ)薄片を含むことができる。平面状のバックボーン304の湾曲した性質によっても、設計に多孔性の要素が導入される。平面状のバックボーンの1つの利点は、活物質の体積変化に適応するために利用可能な孔の空間を最適に使用することである。さらに、湾曲平面状の形態によって、コアにもコア−シェル複合体全体にも、高い構造健全性をもたらすことができる。さらに、湾曲平面状の形態によって、複合粒子を包むコンフォーマルなシェル106を堆積させることが容易になる。
こうした設計のそれぞれにおいて、異なる基体を多孔性充填材料と組み合わせて、可潰性のコアの全体的な空隙率をさらに高めることができる。多孔性充填材料は、図1の設計に関連してこれまでに論じたものと同様とすることができ、複合体またはハイブリッドの設計をもたらす。
図5〜6は、他の例示的な実施形態による、多孔性充填材と組み合わせた多孔性基体を利用する2つの例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。図5の第1の例示的な複合体500は、多孔性基体が湾曲線状のバックボーン304の集まりを含む図3の設計と同様である。ここでは、複合体500は、多孔性基体として配置された湾曲線状のバックボーン304と共に散在させた多孔性充填材508をさらに含む。図6の第2の例示的な複合体600は、多孔性基体が湾曲平面状のバックボーン404の集まりを含む図4の設計と同様である。ここでは、複合体600は、多孔性基体として配置された湾曲平面状のバックボーン404と共に散在させた多孔性充填材608をさらに含む。充填材508、608に用いる材料は、理想的には、電気伝導性かつイオン伝導性とすべきである。いくつかの設計では、活物質102と充填材508、608の間、及び、シェル106と充填材508、608の間に、強い電気伝導性かつイオン伝導性の界面を有すると有利である場合もある。この場合、電池の動作はさらに信頼性が高まり、さらに高い出力性能が得られる。活物質102と充填材508、608の間の界面抵抗を小さくするために、活物質102を薄い界面層で被覆することができる。伝導性の炭素はそうした層の一例であり、例えばいくつかの設計においてこの界面の電気伝導性を改善することができる。
図1に戻ると、いくつかの設計では、可潰性のコア104は、各複合体の中央に、活物質102の体積変化に対し更に適応可能にする十分な空隙を作るように形成することができる。
図7は、他の例示的な実施形態による、中央の空隙を有する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。示されるように、複合体700は、可潰性のコア104が、(少なくとも間接的に)活物質102によって包まれた中央の空隙710を含むように形成される。中央の空隙710を形成可能である1つの方法は、例えばポリスチレン及びポリDVBなどの2つの異なるモノマーを重合することによるものである。最初に、ポリスチレンから中実なポリマーのコアを生成し、続いて、ポリDVBからポリマーのシェルを生成することができる。後続の炭化プロセスを用いて、(残存する材料がわずかであるか、または、ない状態で)ポリスチレンのコアを除去すると同時に、ポリDVBから炭素残渣を生成して、中空の中心部を有するシェルを形成することができる。次いで、この構造をそのまま(固形体として)残すか、または活性化して所望の厚さに達するまでさらに材料を除去することができる。
いくつかの用途では、可潰性のコア104の任意のかなりの材料の厚さを、中央の空隙710に対して相対的に薄くすると有利である場合がある。例えば、さらなる処理の間、損傷を受けていない状態のままでいるために必要な厚さより厚くならないようにすることができる。あるいは、中央の空隙710が1つまたは複数の点で活物質102と直接接触するように、可潰性のコア104のかなりの材料を完全にまたはほぼ完全に除去することができる。
図8は、他の例示的な実施形態による、より大きい中央の空隙を有する特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。この設計では、複合体800は、可潰性のコア104が、(少なくとも間接的に)活物質102によって包まれ、かつ1つまたは複数の点で活物質102と接触するように可潰性のコア104の中に十分大きく形成された、より大きい中央の空隙810を含むように形成される。
再び図1に戻ると、シェル106は、様々な方法で形成されることができ、それぞれが対応する機能性を提供するように特別に設計された様々な層を含むことができる。例えば、シェル106は、活物質102の酸化を防止するために、少なくとも部分的に活物質102及びコア104を包む保護コーティングを含むことができる。シェル106は、複合体内または複合体間での体積変化にさらに適応するために、少なくとも部分的に活物質102及びコア104を包む多孔性コーディングを含むこともできる。
図9は、ある特定の例示的な実施形態による、シェルが保護コーティングを含む特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。ここでは、複合体900は、活物質102、可潰性のコア104、及び図1のより一般的な設計におけるシェル106として働く保護コーティング906を含む。示されるように、保護コーティング906は、少なくとも部分的に活物質102及びコア104を包む。活物質102及びコア104が、図1のより一般的な設計と同様に説明のために示され、本明細書で開示する様々な実施形態の任意のものに従って実施可能であることが理解されるであろう。
保護コーティング906は、例えば活物質102の酸化を防止するために設けることができる。いくつかの用途では、合成後の活物質102の表面の酸化を避けることが特に重要である場合がある。1つのそうした用途は、薄い(例えば1〜2nmの)表面層が活物質の全体積のかなりの量(例えば約10%超)を構成する場合である。例えば、3nmの直径を有する小さいケイ素のナノ粒子は、1nmの表層の中にその体積のほぼ90%を有する。したがって、3nmのケイ素粒子は空気に曝され、結果として自然酸化物が形成されることによって、ほぼ完全な酸化が起こる。空気または他の酸化媒体に曝される前に、新しく合成された活物質の表面に保護コーティング906を堆積させ使用することによって、そうした酸化が低減または防止される。
合成されたケイ素ベースの活物質を空気に曝すことなく、炭素ベースの保護コーティングを堆積させるための例示的な方法は、以下のとおりである。炭素層は、少し例を挙げると、アセチレン及びプロピレンなどの様々な炭化水素前駆体の1つから炭素の化学蒸着によって堆積させることができる。一実施形態において、堆積は、ケイ素の堆積または形成が実施されるのと同じ反応器の中で行うことができる。別の実施形態では、ケイ素を堆積させるチャンバを引き続き不活性ガス(アルゴンまたはヘリウムなど)で充填し、弁で密閉することができる。システムにおける漏出を最小限に抑えるために、(大気圧より高い)正圧を加えることができる。次いで、密閉されたチャンバを炭素堆積ツールの中に移すことができる。チャンバは、密閉された状態のままで、炭素堆積ツールのガス・ラインに接続することができる。ケイ素を含むチャンバ及び炭素堆積ツールのガス・ラインを接続する弁を開く前に、炭素堆積プロセスの間にケイ素に曝されるシステム内の水分子または酸素分子の含有量を最小限に抑えるように、炭素前駆体に対するラインを排気し、不活性ガスまたは炭化水素ガスで充填することができる。別の実施形態では、粒子は、重力または他の粉末移動手段を用いて、ケイ素の堆積区域と炭素の堆積区域の間で内部移動させることができる。
システム内の酸素原子の総数を、チャンバ内に含まれるケイ素のナノ粉末またはケイ素のナノ構造中のケイ素原子の総数の多くとも20分の1とし、炭素層によって酸化から保護すると有利である場合がある。一例では、不活性ガスで充填されたケイ素を含むチャンバを約500〜900°℃の間の高温まで加熱することができる。所望の温度に達した後、炭素前駆体のガス(蒸気)をシステム内に導入し、ケイ素の表面に炭素層を堆積させることができる。いくつかの実施形態では、より優れた保護特性を有する、より結晶質でコンフォーマルな層を形成するために、炭素の堆積を大気圧より低い圧力(例えば約0.01〜300Torr)で実施すると有利である場合がある。保護用の炭素の堆積後、空気に曝す前に、チャンバを300℃より低い温度、または、好ましくは60℃より低い温度まで冷却することができる。酸化に対する効果的な保護バリアとして働くこの炭素層の場合、コンフォーマルな炭素層の厚さは、約1nmに達するか、または、約1nmを上回るようにすべきである。
図10は、ある特定の例示的な実施形態による、シェルが多孔性コーティングを含む特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。ここでは、複合体1000は、活物質1002、可潰性のコア1004、及び、図1のより一般的な設計におけるシェル106として働く保護コーティング1006を含む。示されるように、保護コーティング1006は、少なくとも部分的に活物質102及びコア104を包む。ここでは、多孔性コーティング1006は、体積変化にさらに適応するために、複数の開いた孔または閉じた孔を有するように形成される。やはり、活物質102及びコア104が、図1のより一般的な設計と同様に説明のために示され、本明細書で開示する様々な実施形態の任意のものに従って実施可能であることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、多孔性コーティング1006を多孔性の電気伝導性炭素で構成することができる。多孔性の炭素層を形成するための例示的なプロセスは、ポリマーのコーティング層を形成し、引き続き高温(例えば、約500〜1000℃の間であるが、活物質の熱安定性または活物質の炭素層との反応性を下回る温度)で炭化することを含む。これにより、孔を含む炭素が形成される。活物質の酸化率が多孔性炭素の酸化(活性化)率よりかなり低いある特定の条件下で活性化すると、所望されるように炭素の中にさらに孔を形成することが可能である。他の実施形態では、多孔性コーティング1006は、ポリマー−炭素の混合物を含むことができる。さらに他の実施形態では、多孔性コーティング1006は、ポリマー電解質を含むことができる。Liイオンの塩溶液を浸透させたポリエチレン酸化物(PEO)は、ポリマー電解質の一例である。(PEOの場合と同様に)ポリマー電解質が混合した(電子及びイオンの両方の)伝導性を有しおらず、かなり大きいイオン伝導性のみを有している場合には、電池の動作中に電子またはホールを活物質に注入するために、多孔性シェルが炭素などの電気伝導性成分をさらに含むようにすることができる。
これまでに言及したように、様々な実施形態に従って、多孔性コーティング1006の孔を開くことができ、または、閉じることができる。どちらの場合も、以下にさらに詳しく論じるように、様々な孔が、単独にまたは組み合わせて使用される異なる機能性充填材をさらに含むことができる。
図11〜14は、様々な実施形態においてシェルとして使用するための異なる例示的な多孔性コーティングの一部の破断図である。図11は、複数の閉じた孔1112が存在し、孔1112の少なくともいくつかが第1の機能性充填材料1114で充填された、図10に示す多孔性コーティング1006の例示的な設計1100を示している。図12は、やはり複数の閉じた孔1112が存在し、孔1112の少なくともいくつかが第1の機能性充填材料1114で充填された、図10に示す多孔性コーティング1006の例示的な設計1200を示している。しかしながら、この設計では、少なくともいくつかの他の孔1112が第2の機能性充填材料1216で充填され、異なる機能性充填材からなる複合材料を生成する。図13は、複数の開いた孔1318が存在し、多孔性コーティング1006と相互貫通する、図10に示す多孔性コーティング1006の例示的な設計1300を示している。いくつかの設計では、示されるように、開いた孔1318を、閉じた孔1112と組み合わせて形成することができる。図14は、複数の開いた孔1318及び閉じた孔1112が存在し、所与の機能性充填材料1420で充填された、図10に示す多孔性コーティング1006の例示的な設計1400である。
いくつかの用途、特に小さい亀裂がわずかでも形成する可能性がある用途では、多孔性コーティング内の孔の少なくとも一部が、金属イオンを活性粒子のコアに挿入し、その結果として体積変化が生じる間に、そうした層の中に形成される微細な亀裂を封止することができる、電解質添加物などの機能性充填材で充填されると有利である。そうした添加物の一例は、任意選択で金属イオン(Liイオンなど)を含む塩と混合された炭酸ビニレン(VC)である。そうした添加物の別の例は、(1つまたは複数の)電解質溶媒の重合を生じさせることができる、ラジカル重合用の開始剤である。こうした添加物(VCなど)の従来の使用は、活性粒子のまわりの多孔性の層内でのそうした浸透または取り込みを伴わないLiイオン電池の電解質に限られていた。この手法は、バルク電解質の他の有利な特性をあまり犠牲にすることなく、複合電極の安定性を改善する。さらに、それによって、アノード及びカソードの表面上の多孔性の層内に異なる添加物を使用することが可能になる。
いくつかの設計では、シェルは、少なくとも1つの内層及び1つの外層を、場合により1つまたは複数の層と共に含む複合材料とすることができる。したがって、前述のタイプの異なるコーティングを組み合わせることによってシェルを作製することができ、また異なる機能のために異なる層を設けることができる。例えば、シェルのある構成要素は、より優れた構造的な強さを与え、別の構成要素がより優れたイオン伝導性を与えるようにすることができる。別の例では、ある構成要素がより優れたイオン伝導性を与え、別の構成要素がより優れた電気伝導性を与えることができる。いくつかの用途では、こうした構成要素を互いに相互貫通させると有利である場合がある。この場合、複合シェルは、ある構成要素の電気伝導性がより高く、別の構成要素のイオン伝導性がより高ければ、高いイオン伝導性と電気伝導性の両方を与えることができる。
図15〜17は、様々な実施形態による、シェルが複合材料である3つの特定の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。図15は、シェルの内層が、図9に関連して記載したタイプの保護コーティング層906であり、外層が図10に関連して記載したタイプの多孔性コーティング層1006である、例示的な複合体1500を示している。逆に、図16は、シェルの内層が図10に関連して記載したタイプの多孔性コーティング層1006であり、外層が、図9に関連して記載したタイプの保護コーティング層906である、例示的な複合体1600を示している。図16の外側の保護コーティング層906は、他の有用な機能性をもたらすことができる。例えば、外側の保護コーティング層は、電解質溶媒のシェルの多孔性構成要素及びコアの中へ移送することを防止することが可能であり、それによって、電解質と複合体のコア−シェルの電極粒子との間の望ましくない反応に関する部位が減少する。Liイオン電池において0〜1.2V vs.Li/Li+の電位範囲内で動作するコア−シェルのアノード上でのSEIの形成は、そうした反応の一例である。(電解質溶媒に対して不浸透性にした場合)この外側のコーティング層906は、SEIの総量、並びに、不可逆的な電解質及び金属イオンの消費を低減する。あるいは、図16の外側のコーティング層906は、改善された電気伝導性をもたらすことが可能であり、それにより、前述のコア−シェル粒子に基づく電極の稼働率及び出力特性を高めることができる。さらに、図16の外側のコーティング層906は、体積変化する活物質を伴うコア−シェル粒子に構造健全性を与えることができる。
図17は、他の層を少なくとも部分的に包む、追加のコーティング層1722をさらに含む例示的な複合体1700を示している。追加のコーティング層1722は、例えば(i)実質的に電気伝導性であり、かつ(ii)電解質溶媒の分子に対して実質的に不浸透性である材料から形成することができる。それぞれの説明において、やはり活物質102及びコア104が、図1のより一般的な設計と同様に説明のために示され、本明細書で開示する様々な実施形態の任意のものに従って実施可能であることが理解されるであろう。
いくつかの用途では、多孔性の炭素とケイ素の間に中実な炭素層を設けると有利である場合がある。この中実層は、これまでに論じたように、ケイ素の表面の酸化を防止するために堆積させることができる。高表面積の孔が電解質に対して開き、したがって電解質の分解に有効である他の用途では、多孔性の炭素層の外面上に中実な炭素層を堆積させると有利である場合がある。この堆積物が孔を密封し、電解質に曝される材料の総表面積を減少させる。結果として、この堆積物が、電解質の分解などの望ましくない副反応を減少させる。さらに他の用途では、両方の手法を用いて3層構造を生成することができる。
追加として、あるいは別法として、さらなる機械的安定性を与えるために、追加のコーティング層を設けることができる。したがって、最も外側のシェル層は、金属酸化物など、炭素以外のイオン透過性材料を含むことができる。複合体の最小限の体積変化が特に重要であるいくつかの用途では、電池の動作中、少なくとも最も外側のシェル層が、コアの活物質よりかなり小さい体積変化(例えば2分の1、または、好ましくは3分の1以下)を受けると有利である。
このタイプの堅い外側シェルは、例えば(1つまたは複数の)炭素もしくはセラミックのコーティング、または、その両方で作製することができる。1つの構成では、そうしたシェルを伝導性炭素で作製することができる。コーティングは、以下の反応:2C=2xC+yH(式中、Cは炭化水素前駆体のガスである)に従って、炭化水素などの炭素を含むガスの分解(そのプロセスは、しばしば化学蒸着と呼ばれる)によって堆積させることができる。炭素の堆積温度は、約500〜1000℃の範囲とすることができる。堆積後、コア−シェル構造体を約700〜1100℃、好ましくは約800〜1000℃の温度でアニールし、炭素の中でさらなる構造的な秩序化を生じさせ、望ましくない不純物を脱着し、コアとシェルの間の結合を強化することができる。
活物質の表面上に炭素を堆積させる代替的方法は、触媒支援型の有機前駆体の炭化(例えば、硫酸の存在下での多糖またはスクロースの炭化)を含む。炭素コーティングを生成するさらに他の方法は、高温(例えば約300〜500℃)及び高圧(例えば約1.01〜70atm)における活物質の表面上での有機前駆体の水熱炭化を含む。炭素の外側コーティングを生成するさらに他の方法は、活物質のまわりにポリマーを形成し、引き続き高温で炭化することを含む。ポリマー・コーティングに加えて、活物質を最初に小さい炭素粒子、または、複数もしくは単一のグラフェン層で被覆することができる。炭化を用いて、ポリマー−炭素複合体の外側シェルを、伝導性の炭素−炭素複合シェルに変えることができる。
純粋な炭素に加えて、この構造及び前述の他の構造における金属イオン透過性のシェルは、それだけに限らないが、以下の金属:リチウム(Li)、アルミニウム(Al)、コバルト(Co)、ホウ素(B)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、亜鉛(Zn)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)などを含む、金属酸化物、金属リン酸塩、金属ハロゲン化物もしくは金属窒化物で構成すること、または、それらを含むことができる。その主な要件には、それだけに限らないが、選択された電池の化学作用における、電極の動作中の優れた構造的及び化学的な安定性と組み合わせた高いイオン伝導性が含まれる。
そうしたコーティングの堆積は、物理蒸着、化学蒸着、マグネトロン・スパッタリング、原子層堆積、マイクロ波支援堆積、湿式化学、析出、ソルボサーマル堆積(solvothermal deposition)、水熱堆積、及び、高温(例えば約200℃超)での任意選択のアニールと組み合わせた他のものを含む、様々な酸化物コーティングの堆積技術を用いて実施することができる。例えば、水溶性塩の形の金属酸化物前駆体を、被覆される複合体の(水)懸濁液に添加することができる。塩基(例えば、水酸化ナトリウムまたはアミン)の添加によって、金属(Me)水酸化物を形成させる。その場合、混合物中に懸濁させた活物質の粒子は、Me−水酸化物の析出に対する核形成部位として作用することができる。Me−水酸化物のシェルで被覆した後、水酸化物のシェルをその表面に適切に付着させる対応する酸化物層に変えるためにアニールすることができる。
したがって、本明細書において様々な実施形態について論じたが、シェルはいくつかの目的を満足することが可能であることが理解されるであろう。第1に、シェルは、活物質が外側に膨張するのを妨ぐ機械的に剛な表面を生成することができる。コアを高多孔性かつ「柔軟」にすることができ、また活物質は膨張しなければならないため、活物質は、外側ではなくコアに向かって内側に膨張する。シェルがない場合、活物質は内側にも外側にも膨張することが可能になり、それによって、構造体の外面が変化することになる。第2に、シェルは、活物質に向かって移動する金属イオンなどに対してイオン伝導性にすることも可能である。電極を構成する複合体を互いにより適切に電気的に接触させるように、シェルを電気伝導性にすることもできる。第3に、シェルは、有利には使用する電解質中にSEIを形成するための優れた特性を有することができる。これまで専ら論じてきた例示的なシェル材料は、炭素または炭素ベースのものであるが、ある特定の酸化物及びセラミックスを用いて、有利な特性を有するシェルを形成することも可能である。機械的な健全性を犠牲にすることなくイオン伝導性のためのチャネルを形成する場合には、金属を用いることもできる。
再び図1に戻ると、活物質102は、他の複合成分の所与の注入にさらに適切に適合させるためにも、他の理由のためにも、異なる実施形態に従って様々な形で提供することができる。図1の設計では、活物質102は、可潰性のコア104の上にコンフォーマルに被覆された、全体的に非晶質またはナノ結晶質(1ミクロンより小さい、好ましくは500nmより小さい粒径)の形で示されている。この非晶質またはナノ結晶質の形は、活物質102をコア104の多孔性材料と共に散在させた図2、活物質102が湾曲線状のバックボーン304の上にコンフォーマルに被覆された図3、活物質102が湾曲線状のバックボーン404の上にコンフォーマルに被覆された図4などにも同様に示されている。しかしながら、これらの設計のそれぞれにおいて、異なる用途のために、活物質102を代替的な形で提供することが可能である。
図18〜21は、様々な実施形態による、活物質の離散粒子を利用する4つの例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。図18は、図1の設計と同様であるが、可潰性のコア104のまわりに離散粒子1802が配置された複合体1800を示している。これらの粒子は、任意選択で(しかし好ましくは)、互いに及びシェル106に電気的に接続することができる。こうした電気的接続によって、より均一なイオンの挿入及び活物質102からのイオンの抽出が可能になる。こうした電気的接続は、直接的なもの(粒子と粒子)、または、可潰性のコア104を介したもの(電気伝導性の材料から製造されるとき)、または、電気伝導性のシェル106を介したもの(シェルが電気伝導性であるとき)とすることができる。図19は、図2の設計と同様であるが、離散粒子1802を可潰性のコア104と共に散在させた複合体1900を示している。図20〜21は、それぞれ図3〜4の設計と同様であるが、その異なるバックボーン基体304、404上で離散粒子1802をそのそれぞれのコアと共に散在させた、それぞれの複合体2000及び2100を示している。
いずれの場合も、活物質の酸化を防止するために、個々の粒子1802を保護コーティングでさらに被覆することができる。離散粒子1802をコア104と共に散在させるとき、離散粒子を互いに及びシェル106に電気的に接続すべきである。こうした電気的接続は、(通常の電池の動作中に起こる)可逆の電気化学的な還元及び酸化のプロセスが進行するために必要である。これまでの議論と同様に、こうした電気的接続は、直接的なもの(粒子と粒子)、または、可潰性のコア104を介したもの(電気伝導性の材料から製造されるとき)、または、電気伝導性の結合物(活性な離散粒子1802間の直接的な接触を維持する様々な形の電気伝導性の粒子など)を介したものとすることができる。後者の2つの例では、活性な離散粒子1802間の直接的な接触は不要である。
こうした例は、活物質に対する離散粒子の設計の例示的なリストとして示しただけであり、網羅的なリストではないことが理解されるであろう。コア及びシェルの異なる配置について本明細書に開示される他の設計も、活性な離散粒子を用いて同様に実施することが可能である。
いくつかの実施形態では、活物質は、前述の例のいくつかと同様にケイ素またはケイ素に富んだ材料とすることができる。しかしながら、他の実施形態では、開示した技術を、ケイ素だけではなく、それぞれの金属イオンの挿入及び抽出の間にかなりの体積変化(例えば約7%超)を受ける他のアノード材料も含む、様々なより高容量のアノード材料に適用することができる。そうした材料の例には:(i)高濃度に(及び「超高濃度に」)ドープされたケイ素;(ii)IV属元素;(iii)金属との二元系ケイ素合金(または混合物);(iv)金属との三元系ケイ素合金(または混合物);並びに(v)他の金属及びリチウムなどの金属イオンとの合金を形成する金属合金が含まれる。
高濃度に及び超高濃度にドープされたケイ素は、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)もしくはタリウム(Tl)などのII族元素、または、窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)もしくはビスマス(Bi)などのV族元素が高含有量でドープされたケイ素を含む。「高濃度にドープされた」及び「超高濃度にドープされた」によって、ドーピング原子の含有量が、通常は3,000ppm〜700,000ppm、すなわち、組成物全体の約0.3%〜70%の範囲であることが理解されるであろう。
より高容量のアノード材料を形成するために使用されるIV族元素は、Ge、Sn、Pb、及び、一般式Si−Ge−Sn−Pb−Ce−D(式中、a、b、c、d、e及びfはゼロでもゼロ以外でもよく、Dは周期表のIII族またはV族から選択されるドーパントである)で表されるそれらの合金、混合物または複合体を含むことができる。
金属との二元系ケイ素合金(または混合物)の場合、ケイ素の含有量は、約20%〜99.7%の範囲とすることができる。そうした合金(または混合物)の例には、それだけに限らないが:Mg−Si、Ca−Si、Sc−Si、Ti−Si、V−Si、Cr−Si、Mn−Si、Fe−Si、Co−Si、Ni−Si、Cu−Si、Zn−Si、Sr−Si、Y−Si、Zr、−Si、Nb−Si、Mo−Si、Tc−Si、Ru−Si、Rh−Si、Pd−Si、Ag−Si、Cd−Si、Ba−Si、Hf−Si、Ta−Si及びW−Siが含まれる。そうした二元系合金を、III族またはV族の元素でドープする(または高濃度にドープする)ことができる。あるいは、ケイ素の代わりに他のIV族元素を用いて、同様の金属との合金または混合物を形成することができる。様々なIV族元素の組み合わせを用いて、そうした金属との合金または混合物を形成することもできる。
金属との三元系ケイ素合金(または混合物)の場合、ケイ素の含有量は、やはり約20%〜99.7%の範囲とすることができる。そうした三元系合金を、III族またはV族の元素でドープする(または高濃度にドープする)ことができる。ケイ素の代わりに他のIV族元素を用いて、そうした金属との合金または混合物を形成することもできる。あるいは、ケイ素の代わりに他のIV族元素を用いて、同様の金属との合金または混合物を形成することがきる。様々なIV族元素の組み合わせを用いて、そうした金属との合金または混合物を形成することもできる。
他の金属、及び、リチウムとの合金を形成する金属合金の例には、それだけに限らないが、Mg、Al、Ga、In、Ag、Zn、Cdなど、並びにこうした金属、それらの酸化物などから形成される様々な組み合わせが含まれる。
開示した技術を、金属イオン・セル(Liイオン・セルなど)の動作中、金属イオン(例えばLiイオンなど)の挿入及び抽出の間にかなり(例えば約7%超)の体積変化を受ける、いくつかの高容量カソードの活物質に適用することもできる。
高容量カソード材料の例には、それだけに限らないが、金属フッ化物、金属オキシフッ化物、様々な他の金属ハロゲン化物及びオキシハロゲン化物(金属塩化物、金属ホウ化物、金属ヨウ化物など)などの変換型カソードが含まれる。単一の金属をベースとする金属フッ化物の例には、それだけに限らないが、FeF(Liイオン電池の用途において571mAh/gの比容量を有する)、FeF(Liイオン電池の用途において712mAh/gの比容量を有する)、MnF(Liイオン電池の用途において719mAh/gの比容量を有する)、CuF(Liイオン電池の用途において528mAh/gの比容量を有する)、及び、NiF(Liイオン電池の用途において554mAh/gの比容量を有する)が含まれる。金属ハロゲン化物は、2つ以上の異なる金属を含むことが可能であることが理解されるであろう。例えば、FeとMn、または、NiとCo、または、NiとMnとCoである。これまでに言及した金属ハロゲン化物は、リチウム(特にLiイオン電池の場合)、または、対応する金属イオン電池に対する他の金属を含むこともできる。最後に、金属ハロゲン化物の活物質は、金属の形及び金属ハロゲン化物の形の両方の金属原子を含むことができる。例えば、金属ハロゲン化物ベースの活物質は、Liイオン電池の場合には純粋な金属(Feなど)とハロゲン化リチウム(LiFなど)(または、Naイオン電池の場合にはハロゲン化ナトリウム(NaFなど)、もしくはMgイオン電池の場合にはハロゲン化マグネシウム(MgF)など、金属イオン電池の場合別の金属ハロゲン化物)の混合物を含むことができる。この例における純粋な金属は、理想的には金属化学種の電気的に接続された配列を形成すべきである。例えば、電気的に接続された金属ナノ粒子(そうしたFeナノ粒子)、または、電気的に接続された湾曲した金属ナノワイヤ、または、金属の樹枝状粒子もしくは金属ナノシートである。あるいは、活性な(金属−1/金属−2のハロゲン化物の)混合物の金属−1の成分が、金属−2のハロゲン化物をその上に堆積させる湾曲線状また湾曲平面状のバックボーンを形成することができる。
開示した技術は、金属イオン電池以外の電池化学反応に使用するとき、かなりの体積変化を受けるいくつかの高容量のアノード及びカソードの活物質に適用することも可能である。
図22は、他の実施形態による、不規則な形を有するさらに他の例示的なコア−シェル複合体の設計を示している。示されるように、複合体2200は、構成に関しては図1の設計と同等であり、活物質102、可潰性のコア104及びシェル106を含む。しかしながら、複合体は、他の図に示した様々な複合体の略球形の形状を必要とせず、他の滑らかで不規則な形状が企図されることを例示するために、不規則な形にしてある。
図23は、ある特定の実施形態による、凝集したコア−シェル複合体から形成される電極組成物を示している。示されるように、塊の複合体2300はそれぞれ、これまでに論じた様々な設計の態様と同様の活物質の粒子1802、可潰性のコア104及び多孔性シェル1006を含む。この設計では、可潰性のコア104及び多孔性シェル1006に対する多孔性材料は、同一であるように選択される。したがって、図に例示するように、そうした要素を組み込んだ設計によってコアとシェルの間の区別が実際上不鮮明になり、本質的にシェルなしで形成された複合体の塊に等しい構造をもたらす(すなわち、体積変化に同等に適応することによって、塊の中で、ある複合体のコアが別の複合体に対するシェルとして働く)。そうした設計は、本明細書においても企図される。
図24〜25は、他の実施形態による、さらに他の例示的な複合体の設計を示している。図24は、シェル2406の中に包まれ、可潰性のコアではなく活物質自体の多孔性の性質によって体積変化に適応する、例示的な多孔性の活物質の粉末構造2402を含む設計2400を示している。図25は、同様の例示的な多孔性の活物質の粉末構造2402を含むが、シェル2506がコンフォーマルなコーティングとして配置される設計2500を示している。
一般的には、本明細書で論じるタイプの複合粒子は、約50nm〜約50μmの大きさに合成することが可能であることに留意されたい。コア及びシェルは、厚さまたは直径が約1nm〜約20μmの範囲にわたるように設計することができる。複合体の大きさの分布が比較的均一な電極の設計は、特性が粒子ごとに変わらないままであるため、有益である場合がある。しかしながら、他の実施形態が、電極を製造するとき、2つ、3つまたはそれより多い均一な直径の構造を生成し、粒子を互いに混合して高い充填密度を可能にすると有利である場合がある。こうした複合体は、外面上でのサイクルの間に大きさが変わるとしてもごくわずかであるため、強い結合剤を用いても弱い結合剤を用いても、粒子間の接続が損なわれずに残ることができる。
複合体の大きさは多数の要因によって決まる。特に、付加的なCVDプロセスは、隣接する粒子を互いに結合し、大きい塊を形成する傾向がある。これは、特にバルク粉末の処理に当てはまる。粉末の全体積のタンブラー攪拌(tumble agitation)、流体の流れにおける複合体のエントレインメント、複合体間の分離を維持する複合体の滴下、振動攪拌、ミリング、静電帯電または他の手段の任意の組み合わせによって、すべての合成プロセスにおけるバルク粉末の処理の間、隣接する複合体の凝集を軽減することができる。複合粒子の大きさは、合成後にミリング技術を用いて小さくすることによって制御することも可能である。
図26A〜26Eは、(a)重合化されたコア前駆体粒子(酸化されたポリDVB)(図26A)、(b)炭化されたコア粒子(図26B)、(c)活性化されたコア粒子(図26C)、(d)活性化された炭素のコア粒子の上に堆積させたケイ素(図26D)、及び、(e)活性化された炭素のコア粒子上のケイ素の上に堆積させた炭素シェル(図26E)を含む、特定の例示的な実施形態に対する形成の様々な段階を示す実験画像を示している。ここに示す例示的な設計は、説明のためのものにすぎず、唯一のまたは最適な実装形態を示すものではないことが理解されるであろう。
図27は、高表面積のケイ素ナノ粒子を含む例示的なアノード複合体の電気化学的な性能データを示している。サイクル数、及び、空気に曝すことなく新しいケイ素の表面上に堆積させた保護用の炭素層の有無に応じた放電容量が示されている。保護層の可逆容量に対する効果的な影響は明らかである。保護コーティングがない場合、ケイ素原子の60%超が酸化され、それによって稼働率が著しく低下する。
図28は、様々な実施形態に従って、本明細書に記載される構成要素、材料、方法及び他の技術、または、それらの組み合わせを適用することができる、例示的な電池(例えばLiイオン)を示している。ここでは説明のために円筒形の電池を示しているが、所望されるように、角柱状または袋状(積層タイプ)の電池を含む他のタイプの配置を使用することもできる。例示的な電池2801は、負のアノード2802、正のカソード2803、アノード2802とカソード2803の間に置かれたセパレータ2804、セパレータ2804に浸透する電解質(図示せず)、電池ケース2805、及び、電池ケース2805を密閉する密閉部材2806を含む。
これまでの記述は、当業者が本発明の実施形態を作製または使用することができるように示したものである。しかしながら、当業者にはこうした実施形態に対する様々な変更形態が容易に明らかになるため、本発明が、本明細書に開示される特定の表現、プロセスのステップ及び材料に限定されないことが理解されるであろう。したがって、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、本明細書に定める一般的な原理を他の実施形態に適用することが可能である。

Claims (41)

  1. コア−シェル複合体を含む電池電極組成物であって、該複合体のそれぞれが、
    電池の動作中に金属イオンを蓄積及び放出するように提供され、該金属イオンの該蓄積及び放出が、該活物質の7%を超える体積変化を引き起こす、活物質と、
    前記体積変化に適応するように、前記活物質と組み合わせて配置され、かつ、前記金属イオンの前記蓄積及び放出に応答して不可逆的に変形する、可潰性のコアと、
    少なくとも部分的に前記活物質及び前記コアを包み、前記活物質によって蓄積及び放出される前記金属イオンに対して実質的に透過性である材料から形成されるシェルと
    を含む電池電極組成物。
  2. 前記可潰性のコアが、複数の開いた孔または閉じた孔によって前記体積変化を吸収する多孔性材料から形成される、請求項1に記載の電池電極組成物。
  3. 前記コアの前記多孔性材料が、多孔性かつ電気伝導性の炭素材料を含む、請求項2に記載の電池電極組成物。
  4. 前記活物質が、少なくとも部分的に前記コアの前記多孔性材料を包む、請求項2に記載の電池電極組成物。
  5. 前記活物質を前記コアの前記多孔性材料と共に散在させる、請求項2に記載の電池電極組成物。
  6. 前記多孔性材料が、1つもしくは複数の湾曲線状または湾曲平面状のバックボーンで形成された多孔性基体を含む、請求項2に記載の電池電極組成物。
  7. 前記多孔性材料が、前記多孔性基体と共に散在させた多孔性充填材をさらに含む、請求項6に記載の電池電極組成物。
  8. 前記可潰性のコアが、前記活物質によって包まれた中央の空隙を含む、請求項1に記載の電池電極組成物。
  9. 前記中央の空隙が前記活物質と直接接触する、請求項8に記載の電池電極組成物。
  10. 前記シェルが、前記活物質の酸化を防止するために、少なくとも部分的に前記活物質及び前記コアを包む保護コーティングを含む、請求項1に記載の電池電極組成物。
  11. 前記シェルが、少なくとも部分的に前記活物質及び前記コアを包む多孔性コーティングを含み、該多孔性コーティングが、体積変化にさらに適応するために、複数の開いた孔または閉じた孔を有する、請求項1に記載の電池電極組成物。
  12. 前記多孔性コーティング中の前記孔の少なくともいくつかが、第1の機能性充填材料で充填された閉じた孔である、請求項11に記載の電池電極組成物。
  13. 前記多孔性コーティング中の少なくともいくつかの他の孔が、第2の機能性充填材料で充填された閉じた孔である、請求項12に記載の電池電極組成物。
  14. 前記多孔性コーティング中の前記孔の少なくともいくつかが、前記多孔性コーティングと相互貫通し機能性充填材料で充填された開いた孔である、請求項11に記載の電池電極組成物。
  15. 前記シェルが内層及び外層を含む複合材料である、請求項1に記載の電池電極組成物。
  16. 前記内層が保護コーティング層または多孔性コーティング層の一方であり、前記外層が該保護コーティング層または該多孔性コーティング層の他方である、請求項15に記載の電池電極組成物。
  17. 前記内層が前記保護コーティング層であり、前記外層が前記多孔性コーティング層であり、前記複合材料が、少なくとも部分的の他の層を包み、(i)実質的に電気伝導性であり、かつ(ii)電解質溶媒の分子に対して実質的に不浸透性である材料から形成される追加のコーティング層をさらに含む、請求項16に記載の電池電極組成物。
  18. 前記活物質が、前記可潰性のコアのまわりに配置された、または、前記可潰性のコアと共に散在させた離散粒子を含む、請求項1に記載の電池電極組成物。
  19. 前記粒子が、前記活物質の酸化を防止するために保護コーティングで被覆される、請求項18に記載の電池電極組成物。
  20. 前記活物質が、前記可潰性のコアの上にコンフォーマルに被覆される、請求項1に記載の電池電極組成物。
  21. 前記活物質が、金属フッ化物または金属オキシフッ化物を含む活カソード材料である請求項1に記載の電池電極組成物。
  22. 前記金属フッ化物または前記金属オキシフッ化物の金属が、銅(Cu)、鉄(Fe)、またはリチウム(Li)を含む請求項21に記載の電池電極組成物。
  23. 前記可潰性のコアは、多孔性材料から形成され、
    前記活カソード材料を前記コアの前記多孔性材料と共に散在させる請求項21に記載の電池電極組成物。
  24. 前記活物質がケイ素を含む請求項1に記載の電池電極組成物。
  25. 前記ケイ素を含む活物質が、さらにアンチモン(Sb)、スズ(Sn)、マグネシウム(Mg)、チタニウム(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、または銅(Cu)を含む請求項24に記載の電池電極組成物。
  26. 前記活物質は、500nmより小さい粒径を有する請求項1に記載の電池電極組成物。
  27. 前記コア−シェル複合体が、50nmから5μmの範囲の個々の粒子サイズを有する
    請求項26に記載の電池電極組成物。
  28. 前記可潰性のコアが、活性化された炭素材料である請求項1に記載の電池電極組成物。
  29. 前記活性化された炭素材料は、ポリマー前駆体から誘導される請求項28に記載の電池電極組成物。
  30. 前記活性化された炭素材料は、体積で約20%から約90%の間の空孔を有する請求項28に記載の電池電極組成物。
  31. 前記活性化された炭素材料は、二酸化炭素(CO)ガスまたは水蒸気(HO)中における活性化から誘導される請求項28に記載の電池電極組成物。
  32. 前記活性化された炭素材料は、3nm以下の平均孔サイズを有する請求項28に記載の電池電極組成物。
  33. 前記シェルが、保護用の炭素コーティングを備えている請求項1に記載の電池電極組成物。
  34. 前記保護用の炭素コーティングは、炭化水素ガスに前記活物質を曝されることから誘導化される請求項33に記載の電池電極組成物。
  35. 前記炭化水素ガスは、アセチレンまたはプロピレンである請求項34に記載の電池電極組成物。
  36. 前記保護用の炭素コーティングは、化学蒸着(CVD)によって堆積させた炭素層を備えている請求項33に記載の電池電極組成物。
  37. 前記保護用の炭素コーティングは、ポリマーを含む請求項33に記載の電池電極組成物。
  38. 前記保護用の炭素コーティングは、炭化されたポリマーを含む請求項33に記載の電池電極組成物。
  39. 前記シェルが、多孔性コーティング、および蒸気相から前記多孔性コーティングに堆積した充填材料を備えている請求項1に記載の電池電極組成物。
  40. 前記充填材料が、多孔性の電気伝導性炭素である請求項39に記載の電池電極組成物。
  41. 前記多孔性コーティングが、ポリマーのコーディング層または炭化されたポリマーのコーティング層を含む請求項39に記載の電池電極組成物。
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