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JP6311430B2 - 音響処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数のスピーカに音を出力させて、所望の音場を生成する音響処理装置に関する。
従来、コンテンツの音に音場効果を付与して音場を生成する音響処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。音場効果とは、コンサートホール等の音響空間で発生する反射音を模擬した擬似反射音を出力することで、部屋に居ながらにして実際のコンサートホール等の別の空間に居るような臨場感を聴取者に体感させるものである。
特許文献1に示す音響処理装置は、例えばセンターチャンネルのオーディオ信号を遅延させ、フロントの左右スピーカ、及びセンタースピーカに分配することにより、スピーカの実際の位置と異なる位置に模擬反射音の音源を発生させて、音場を生成している。
特開2001−186599号公報
しかしながら、特許文献1に示す音響処理装置は、聴取環境の間接音を考慮していない。すなわち、天井及び壁、等で音が反射する聴取環境においては、スピーカから聴取位置に直接到達する直接音とは別に、天井及び壁、等で反射してから聴取位置に到達する間接音(例えば初期反射音)が音場に影響を与える。特許文献1に示す音響処理装置は、間接音が発生することにより、聴取環境を所望の音場とすることができない場合がある。
そこで、本発明は、間接音が発生する聴取環境においても、所望の音場を生成することができる音響処理装置を提供することを目的とする。
本発明の音響処理装置は、複数のスピーカから測定音を出力し、出力した測定音に対する間接音の到来方向を測定する測定部と、前記間接音を調整する調整音を生成する生成部と、前記生成部が生成した調整音を、前記到来方向に基づいた分配比率で各スピーカから出力される音に付加する調整音付加部と、を備える。
間接音とは、スピーカから聴取位置に直接到達する直接音以外の音であり、天井及び壁、等で反射してから聴取位置に到達する音(例えば初期反射音)である。測定部は、例えば近接四点法により、到来方向、直接音に対するレベル、及び直接音からの遅延時間を含めて間接音を測定する。近接四点法では、互いに近接配置され、かつ同一平面上に配置されない4つの無指向マイクを用いる。そして、近接四点法では、各無指向マイクが収音したオーディオ信号に含まれるインパルス応答に基づいて、間接音の到来方向等を測定する。ただし、本発明においては、測定部は、遅延時間及びレベルを測定しなくても、少なくとも間接音の到来方向を測定すればよい。また、測定部は、近接四点法で間接音の到来方向を立体的に測定するに限らず、聴取位置を通る水平面上において、間接音の到来方向を測定するだけであっても構わない。
調整音は、例えば、間接音と同じ成分であっても構わない。例えば、音響処理装置の聴取位置正面に左右スピーカが配置され、かつ間接音の到来方向が正面方向である場合、調整音付加部は、1対1の分配比率で左右スピーカに調整音を分配する。すると、調整音の到来方向は、間接音の到来方向に一致する。
本発明の音響処理装置は、調整音を間接音の到来方向と同じ方向から到来させることにより、間接音を強めたり、又は、弱めたりすることができる。また、本発明の音響処理装置は、間接音の到来方向と少しずれた方向から調整音が到来するようにすることにより、間接音の音像を広げることもできる。以上のように、本発明の音響処理装置は、間接音が発生する聴取環境に設置されても、間接音の到来方向に基づいた調整音で間接音を調整するため、所望の音場を生成することができる。
また、前記測定部は、直接音に対する前記間接音の遅延時間及びレベルを測定し、前記生成部は、前記測定部が測定した前記間接音の遅延時間及びレベルに基づいて、前記調整音を生成してもよい。
この態様では、調整音は、間接音の遅延時間及びレベルも考慮して生成される。間接音の遅延時間は、間接音の音源位置と聴取位置との距離に対応する。従って、例えば、音響処理装置は、間接音の音源位置と同じ位置に、間接音のレベルと同じレベルで調整音を生成することができる。これにより、調整音の調整効果はより高まる。
また、前記生成部は、前記間接音を逆相にした音を前記調整音として生成してもよい。これにより、間接音は、調整音によって相殺される。その結果、音響処理装置は、間接音が発生しない無響室に居るように聴取者に体感させることができる。
また、前記スピーカから出力される音に模擬反射音を付加して音場の効果を付与する音場効果付与部、を備え、前記音場効果付与部は、前記模擬反射音の音源位置がいずれかの前記間接音の音源位置に一致すると、該間接音のレベルに基づいて該模擬反射音のレベルを減衰させてもよい。
例えば、音場効果付与部は、コンサートホールで実測されたインパルス応答に基づいて、模擬反射音を生成して複数のスピーカから出力させる。この態様では、音場効果付与部は、間接音の音源位置と模擬反射音の音源位置とが略一致する場合であっても、模擬反射音のレベルを減衰させるため、聴取位置において模擬反射音のレベルが間接音によって大きくなってしまうことを防止することができる。
また、前記生成部は、前記直接音からの遅延時間が所定値未満の場合のみに前記調整音を生成してもよいし、前記直接音に対するレベルが所定値以上の場合のみに前記調整音を生成してもよい。
この態様では、生成部は、聴取者に知覚されやすく、音場に影響を与えやすい間接音のみに対して調整音を生成する。従って、この構成では、音響処理装置の処理負荷の増大が防止される。
また、生成部は、所謂FIR(;Finite Impulse Response)フィルタで調整音を生成しても構わないが、マルチタップディレイからなることが望ましい。
マルチタップディレイでは、各タップの遅延量は、間接音の遅延時間に基づいて、可変に設定される。生成部は、マルチタップディレイからなることにより、各タップで固定の遅延量のみでオーディオ信号を遅延させるFIRフィルタに比べて、間接音の数のみのタップを備えればよいため、より少ないタップで調整音を生成することができる。
この発明の音響処理装置は、間接音が発生する聴取環境に設置されても、間接音の到来方向に基づいた調整音で間接音を調整するため、所望の音場を生成することができる。
(A)は、実施形態1に係るオーディオシステムの構成の一部を示したブロック図であり、(B)は、聴取環境を平面視した模式図である。 AVレシーバの機能ブロック図である。 間接音の測定を説明するための聴取環境の平面模式図である。 (A)は、測定された複数の間接音について、到来方向、直接音に対する遅延時間、及び直接音に対するレベルを示す模式図であり、(B)は、測定された複数の間接音が含まれるインパルス応答を示す模式図である。 調整部の構成の一部を示すブロック図である。 間接音の到来方向に基づいた分配比率で調整音を分配する例を説明するための聴取環境の平面模式図である。 (A)は、調整音付加前の聴取位置におけるインパルス応答を示す模式図であり、(B)は、調整音付加後の聴取位置におけるインパルス応答を示す模式図である。 調整音で間接音の音源位置を移動させる例を説明するための聴取環境の平面模式図である。 実施形態2に係るAVレシーバの機能ブロック図である。 模擬反射音及び間接音の各位置を示すための聴取環境の平面模式図である。
図1(A)は、実施形態1に係るオーディオシステムの構成の一部を示したブロック図であり、図1(B)は、聴取環境を平面視した模式図である。図2は、AVレシーバの機能ブロック図である。なお、図2では、オーディオ信号の経路を実線で示し、解析結果情報及び測定情報の経路は、点線で示している。
実施形態1に係るオーディオシステムでは、聴取環境で発生する間接音に対して、当該間接音の到来方向に基づいて調整音を出力することにより、所望の音場を生成するものである。間接音とは、スピーカから出力され、例えば天井及び壁、等で反射してから聴取位置に到達する音(例えば初期反射音)である。
図1(A)に示すように、オーディオシステムは、AVレシーバ100、コンテンツ再生機器200、複数のマイク300(マイク300A、マイク300X、マイク300Y、及びマイク300Z)、及び、複数のスピーカ400(スピーカ400FL、スピーカ400FR、スピーカ400C、スピーカ400SL、及びスピーカ400SR)を備えている。AVレシーバ100は、本発明の音響処理装置に相当する。
図1(B)に示すように、複数のスピーカ400は、聴取環境において、聴取位置Gの周囲に設置されている。この例では、聴取位置Gの正面(以下、聴取位置Gの正面を0°の方位とし、時計回りに正の角度とする。)にスピーカ400Cが設置され、聴取位置Gの右前方(30°の方位)にスピーカ400FRが設置され、聴取位置Gの右後方(120°の方位)にスピーカ400SRが設置され、聴取位置Gの左後方(240°の方位)にスピーカ400SLが設置され、聴取位置Gの左前方(330°の方位)にスピーカ400FLが設置される態様を示す。ただし、実施形態1に係るオーディオシステムは、複数のスピーカ400に加えて、さらに聴取位置Gを通る水平面より上方又は下方に他のスピーカを備えてもよい。
複数のマイク300は、それぞれ略無指向マイクである。複数のマイク300は、聴取位置Gに到達する間接音を測定するために、互いに近接配置され、かつ同一平面上には配置されていない。より具体的には、マイク300Aを基準として、マイク300Xは、90°の方位に距離dだけ離して配置され、マイク300Yは、0°の方位に距離dだけ離して配置され、マイク300Zは、鉛直上に距離dだけ離して配置されている。
AVレシーバ100は、入力部101、DSP102、CPU103、メモリ104、出力部105、及び表示部106を備えている。
入力部101は、コンテンツ再生機器200からコンテンツデータを受信して、当該コンテンツデータから抽出されるオーディオ信号をDSP102に出力する。また、入力部101は、複数のマイク300からの各収音信号が入力される。
メモリ104には、後述する解析結果情報が記憶される。メモリ104には、プログラムも記憶されている。このプログラムは、CPU103によって読み出されて実行される。これにより、CPU103は、入力部101、DSP102、出力部105、及び表示部106の制御を行う。
出力部105は、入力された各オーディオ信号を増幅して、スピーカ400FL、スピーカ400SL、スピーカ400C、スピーカ400SR、及びスピーカ400FRに出力する。
表示部106は、CPU103の制御により、メモリ104に記憶される解析結果情報に基づいた表示を行う。ただし、表示部106は、本実施形態に必須の構成ではない。
DSP102は、CPU103との組で本発明の生成部及び調整音付加部の各機能を実現するものであり、CPU103の制御に従って、入力部101から入力された各オーディオ信号に所定の処理を施す。本実施形態では、調整音をコンテンツの音に付加することにより、聴取環境に発生する間接音を調整する場合について説明する。
図2に示すように、AVレシーバ100は、調整部10、測定部11、解析部12、及び記憶部13の各機能を実現している。測定部11、及び解析部12は、互いに近接配置された複数のマイク300を用いた近接四点法によって、聴取位置Gに到来する複数の間接音について、到来方向、直接音に対する遅延時間、及び直接音に対するレベルを求めるものである。解析部12による解析結果情報には、チャンネル毎に各間接音についての到来方向、遅延時間、及びレベルを示す情報が含まれる。解析結果情報は、記憶部13(メモリ104)に記憶される。
測定部11は、測定音のオーディオ信号をチャンネル毎に出力する。各スピーカ400は、測定音の出力オーディオ信号に基づいて放音する。すると、測定部11は、各マイク300から各収音信号が入力される。測定部11は、入力された収音信号毎のインパルス応答を示す情報(経過時間に対するレベル)を測定情報として、解析部12に出力する。すなわち、測定部11は、4つのマイク300に対応する4つのインパルス応答を示す情報を測定情報として解析部12に出力する。このインパルス応答は、聴取位置Gに到来する直接音及び複数の間接音を示している。解析部12は、各インパルス応答において所定レベル以上の応答を検出したタイミングを直接音及び各間接音の検出タイミングとして、以下の解析に用いる。
解析部12は、入力された測定情報に基づいて、複数の間接音について、到来方向、直接音に対する遅延時間、及び直接音に対するレベルを求める。解析部12は、直接音発生の後、n番目に発生した間接音nの到来方向を求めるために、間接音nの音源位置(X、Y、Z)をピタゴラスの定理に基づく以下の式によって求める。なお、X軸は90°の方位に沿い、Y軸は0°の方位に沿い、Z軸は聴取位置Gを通る鉛直線に沿うものとする。
= (d+r A_n−r X_n)/2d
= (d+r A_n−r Y_n)/2d
= (d+r A_n−r Z_n)/2d
ただし、距離dは、上述のように、各マイク300間の距離である。また、距離rA_nは、間接音nの音源位置と、マイク300Aの位置との距離であり、マイク300Aに対応するインパルス応答において測定音出力タイミングから間接音nが検出されたタイミングまでの時間及び音速に基づいて求められる。同様に、距離rX_nは、間接音nの音源位置と、マイク300Xの位置との距離であり、距離rY_nは、間接音nの音源位置と、マイク300Yの位置との距離であり、距離rZ_nは、間接音nの音源位置と、マイク300Zの位置との距離である。
解析部12は、間接音n毎に、音源位置(X、Y、Z)を求める。これにより、間接音nの到来方向は、音源位置(X、Y、Z)と聴取位置G(マイク300Aの位置)とに基づいて求められる。解析部12は、マイク300Aに対応するインパルス応答において直接音検出タイミングから間接音nの検出タイミングまでの時間を間接音nの遅延時間として求める。また、解析部12は、各インパルス応答が示すレベルを間接音nのレベル(直接音のレベルに対する割合)として求める。
測定部11及び解析部12の処理例について、図3を用いて説明する。図3は、間接音の測定を説明するための聴取環境の平面模式図である。ただし、図3は、説明のためにマイク300A、マイク300X及びマイク300Yが配置される水平面上において間接音の音源位置を求める例を示している。また、図3に示す例において間接音が1つだけ発生しているものとして説明する。
まず、測定部11は、センターチャンネル(C)に対して、例えば100Hzの正弦波からなる測定音のオーディオ信号を出力する。すると、スピーカ400Cからの直接音と、天井及び壁、等で反射した間接音とが、マイク300A、マイク300X、及びマイク300Yに収音される。これにより、測定部11は、収音信号毎のインパルス応答を示す情報を測定情報として得る。
図3において、各破線は、各マイク300の位置を中心とした円を示している。各円の半径は、各間接音の音源位置とマイク300の位置との距離であり、上述のように、直接音出力タイミングから間接音検出タイミングまでの時間及び音速に基づいて求められる。従って、図3は、間接音の音源が、これら円の線分上に位置していることを示している。図3に示すように、マイク300Aを中心とした半径rの円、マイク300Xを中心とした半径rの円、及びマイク300Yを中心とした半径rの円は、点800において交差している。すなわち、点800に示す位置に間接音の音源位置が存在していることが分かる。解析部12は、上述のように、センターチャンネルの音(スピーカ400Cから出力される音)に対する間接音の位置(点800に示す位置)をピタゴラスの定理を用いて求める。これにより、間接音の到来方向は、間接音の音源位置とマイク300Aとの位置に基づいて求められる。
次に、解析部12による解析結果情報について説明する。図4(A)は、測定された複数の間接音について、到来方向、直接音に対する遅延時間、及び直接音に対するレベルを示す模式図であり、図4(B)は、測定された複数の間接音が含まれるインパルス応答を示す模式図である。図4(A)において、各円の中心位置は、各間接音の音源位置を示し、各円の半径は、各間接音のレベルを示し、各円の中心位置と聴取位置G(マイク300の位置)との距離は、各間接音の遅延時間を示している。また、実施形態1に係るオーディオシステムは、図4(A)に示すように、例えば周波数を異ならせた正弦波の測定音を出力することにより、周波数毎に間接音の到来方向、遅延時間、及びレベルを求めて解析結果情報に含めることができる。
オーディオシステムは、例えば、周波数100Hzの正弦波からなる測定音をスピーカ400Cから出力する。すると、当該測定音に対する間接音901は、図4(A)に示すように、略0°の方位から到来し、当該測定音に対する間接音902は、略270°の方位から到来している。また、図4(A)に示すように、間接音901は、音源位置が間接音902より聴取位置Gに近く、すなわち、間接音902より遅延時間が短い。また、間接音901は、レベルが間接音902より大きい。従って、間接音901は、間接音902よりも聴取環境900の音場に影響を強く与える。CPU102は、聴取者に示すために、図4(A)に示す解析結果情報を表示部106に表示させてもよい。なお、上述のように、これら間接音901及び間接音902のレベル及び遅延時間は、図4(B)に示すインパルス応答から求められる。
ただし、測定部11及び解析部12は、センターチャンネルに限らず、他のチャンネル毎に当該チャンネルに対応するスピーカ400から測定音を出力させ、チャンネル毎に各間接音の到来方向、遅延時間、及びレベルを解析結果情報として求めてもよい。
また、測定部11及び解析部12は、マイク300Aから鉛直上に配置されたマイク300Zからの収音信号も用いて、間接音の到来方向を立体的に求めてもよい。
さらに、測定部11及び解析部12は、マイク300A、マイク300X、及びマイク300Yで同時に測定音を収音する例に限らず、1つのマイク300を各位置に移動させて順次収音させることにより間接音の到来方向等を求めてもよい。順次収音させることにより、1つのマイク300で間接音の到来方向等を求めることが可能となる。
図2の説明に戻り、解析部12による解析結果情報は、記憶部13(メモリ104)に記憶される。調整部10は、記憶部13から解析結果情報を読み出して、入力されたオーディオ信号に対して、間接音を調整する調整音のオーディオ信号を付加する。
図5は、調整部の構成を示すブロック図である。ただし、図5に示す調整部10のブロック図は、センターチャンネル(C)について、各間接音に調整音を付加するための構成例を示している。また、以下、センターチャンネルの各間接音を打ち消すために、各調整音信号を生成する例で説明する。ただし、調整音信号は、間接音を打ち消すものに限らず、間接音を強めるものであってもよい。
図5に示すように、調整部10は、マルチタップディレイ1、及び複数の分配部3を備えている。
マルチタップディレイ1は、直列接続されるタップ2を複数(例えば10個)備えている。各タップ2は、遅延器20及びレベル調整部21を備えている。遅延器20は、入力されたオーディオ信号を所定の遅延量で遅延させて出力する。遅延されたオーディオ信号は、レベル調整部21及び次段のタップ2の遅延器20に出力される。レベル調整部21は、入力されたオーディオ信号のレベルを調整して、レベルを調整したオーディオ信号を調整音信号としてタップ2に対応する分配部3に出力する。
各タップ2の遅延器20の遅延量は、解析結果情報の間接音の遅延時間に基づいて設定される。各タップ2のレベル調整部21のゲインは、解析結果情報の間接音のレベルに基づいて設定される。
各タップ2の遅延器20の遅延量及びレベル調整部21のゲインの設定値について、次の例を用いて説明する。例えば、解析結果情報に第1間接音及び第2間接音の遅延時間及びレベルの情報が含まれているものとする。第1間接音は、直接音から10ミリ秒後に発生し、当該直接音に対してレベルが0.5倍である。第2間接音は、当該直接音から30ミリ秒後(すなわち、第1間接音から20ミリ秒後)に発生し、当該直接音に対してレベルが0.3倍である。この例においては、初段のタップ2の遅延器20は、10ミリ秒の遅延時間(又は10ミリ秒に相当するサンプル数)が設定され、初段のタップ2のレベル調整部21は、−6.0dBのゲインが設定される。2段目のタップ2の遅延器20は、20ミリ秒の遅延時間(又は20ミリ秒に相当するサンプル数)が設定され、2段目のタップ2のレベル調整部21は、−10.0dBのゲインが設定される。
これにより、初段のタップ2のレベル調整部21から出力された調整音信号は、第1間接音と同じ特徴量(遅延時間及びレベル)を有するようになる。2段目のタップ2のレベル調整部21から出力された調整音信号は、第2間接音と同じ特徴量を有するようになる。各タップ2は、調整音信号を対応する分配部3に出力する。
調整部10は、調整音信号を生成するための構成として、マルチタップディレイ1の代わりに、所謂、FIR(;Finite Impulse Response)フィルタを備えても構わない。すなわち、調整部10は、マルチタップディレイ1の代わりに、固定の遅延量(例えばサンプリング周波数48kHzに対応する0.02ミリ秒の遅延時間)が各タップの遅延器に設定されるFIRフィルタを用いても構わない。ただし、FIRフィルタでは、遅延器の遅延量が固定であるため、例えば直接音から3秒後に発生する間接音に対応する調整音を生成するためには、15万個のタップが必要となる。しかしながら、上述のように、マルチタップディレイ1は、各タップ2の遅延器20の遅延量を可変に設定することにより、間接音の数(例えば10個)のみのタップ2を備えればよく、FIRフィルタに比べてより少ないタップ数で間接音に対応する調整音を生成することができる。
各分配部3は、入力された調整音信号を所定の分配比率で各チャンネルに分配する。チャンネル毎に分配された調整音信号は、調整部10に入力された各オーディオ信号に合成される。すなわち、調整部10は、調整音を分配して、コンテンツの音に付加する。
より具体的には、各分配部3は、それぞれレベル調整部3FL、レベル調整部3FR、レベル調整部3C、レベル調整部3SL、レベル調整部3SR、合成部4FL、合成部4FR、合成部4C、合成部4SL、及び合成部4SRを備えている。各タップ2から出力された調整音信号は、対応する分配部3のレベル調整部3FL、レベル調整部3FR、レベル調整部3C、レベル調整部3SL、及びレベル調整部3SRに入力される。レベル調整部3FLに入力された調整音信号は、レベル調整後に合成部4FLによって調整部10に入力されたFLチャンネルのオーディオ信号に合成される。同様に、FR、C、SL、及びSRチャンネルについても、調整音信号は、チャンネル毎にレベル調整された後、当該チャンネルの入力オーディオ信号に合成される。そして、複数のスピーカ400は、それぞれ調整音信号の分配成分が合成されたコンテンツのオーディオ信号に基づいて放音する。
各分配部3は、それぞれレベル調整部3FL、レベル調整部3FR、レベル調整部3C、レベル調整部3SL、及びレベル調整部3SRのゲイン(振幅の増幅率に基づく)を設定することにより、所定の分配比率で調整音信号を各チャンネルのオーディオ信号に分配する。この分配比率は、解析結果情報に含まれる間接音の到来方向に基づいて設定される。
合成部4FL、合成部4FR、合成部4C、合成部4SL、及び合成部4SRは、それぞれ分配された調整音信号を逆相にして、調整部10に入力されたオーディオ信号に合成する。ただし、合成部4FL、合成部4FR、合成部4C、合成部4SL、及び合成部4SRは、間接音を打ち消す場合以外では(例えば間接音を強める場合)、分配された各調整音信号を逆相にせずに、調整部10に入力された各オーディオ信号に合成する。
調整音信号の分配例について、図6を用いて説明する。図6は、間接音の到来方向に基づいた分配比率で調整音を分配する例を説明するための聴取環境の平面模式図である。
図6において、間接音920は、聴取位置Gの正面方向を0°として反時計回りに15°の方位から到来している。調整部10は、この間接音920を打ち消すために、まず、調整音信号n(間接音920と同じ特徴量を有する。)を間接音920の到来方向と同じ方向に定位させる。図6に示す例では、調整部10は、間接音920の到来方向を挟み、かつ隣接するスピーカ400FL及びスピーカ400FRを用いて、調整音信号nを間接音920の到来方向に定位させている。従って、分配部3に入力された調整音信号nは、スピーカ400C、スピーカ400SL、及びスピーカ400SRに、分配されない。
調整音信号nを間接音920と同じ方向に定位させるために、調整音信号nに対応する分配部3のレベル調整部3FLの増幅率Wn_FL及びレベル調整部3FRの増幅率Wn_FRを以下の式によって求めて、分配比率(増幅率Wn_FL:増幅率Wn_FR)を設定する。
SIN(15°)/SIN(45°)=(Wn_L−Wn_R)/(Wn_L+Wn_R
ただし、Wn_FL+Wn_FR=1
これにより、増幅率Wn_FLは0.59、増幅率Wn_FRは0.41と求められる。すなわち、分配比率(増幅率Wn_FL:増幅率Wn_FR)は、0.59:0.41である。この分配比率で調整音信号nをFL及びFRチャンネルに分配すると、調整音信号nは、間接音920の到来方向と同じ方向に定位する。上述のように、調整音信号nは、間接音920と同じ特徴量(遅延量及びレベル)を有するため、間接音920と同じ位置に、同じ大きさで定位する。
合成部4FL、及び合成部4FRは、それぞれ分配された調整音信号を逆相にして、調整部10に入力されたFL及びFRチャンネルのオーディオ信号に合成する。これにより、スピーカ400FL及びスピーカ400FRは、間接音920の音源位置と同じ位置に、間接音920の逆相の調整音の音源を生成する。すると、間接音920は、逆相の調整音の音源により相殺されて、聴取者に知覚されにくくなる。
図7(A)は、調整音付加前の聴取位置におけるインパルス応答を示す模式図であり、図7(B)は、調整音付加後の聴取位置におけるインパルス応答を示す模式図である。図7(A)に示すように、調整音を付加しない場合では、直接音発生の後に、間接音1及び間接音2が順に発生している。しかしながら、この例では、各間接音を打ち消すために、2つの調整音をコンテンツの音に付加しているため、図7(B)に示すように、聴取者に感じさせないほど、各間接音のレベルを小さくすることができている。
ただし、AVレシーバ100は、各タップ2のレベル調整部21のゲインを調整することにより、間接音と同じレベルの調整音を生成するに限らず、間接音と異なるレベルの調整音を生成してもよい。これにより、間接音は、調整音によって強められたり、弱められたりする。
なお、以上の例では、調整音は、間接音の到来方向を挟み、かつ隣接するスピーカ400から出力されていたが、例えば、図6に示す例では、スピーカ400C及びスピーカ400FLから調整音を出力してもよい。この場合、レベル調整部3C及びレベル調整部3FLの各ゲインは、聴取位置Gを中心としたスピーカ400C及びスピーカ400FLの方位、並びに間接音920の到来方向に応じて設定される。
また、調整部10は、直接音からの遅延時間が所定時間(例えば1秒間)未満の間接音のみに対して、調整音を生成してもよい。さらに、調整部10は、所定のレベル(例えば直接音に対して0.3)以上の間接音のみに対して、調整音を生成してもよい。調整部10は、生成する調整音の数を抑えることにより、CPU103及びDSP102の処理量増大を防止することができる。
なお、各タップ2のレベル調整部21の機能は、分配部3で実現されても構わない。すなわち、分配部3のレベル調整部3FL、レベル調整部3FR、レベル調整部3C、レベル調整部3SL、及びレベル調整部3SRの各ゲインは、レベル調整部21のゲインと合成された値が設定されてもよい。これにより、調整部10の構成が簡素化される。
また、調整部10は、各間接音の遅延時間及びレベルによらず各調整音の遅延量及びレベルを固定し、各間接音の到来方向のみを考慮して、当該到来方向に基づいた分配比率で調整音をコンテンツの音に分配しても構わない。
また、測定部11は、全チャンネルについて全てのスピーカ400から一度に測定音を出力し、複数の間接音を一度に測定してもよい。この場合、調整部10は、各チャンネルのオーディオ信号をミックスダウンしたモノラル信号から調整音を生成する。
また、測定部11は、マイク300で間接音を測定する例に限らず、部屋の形状から間接音の位置及びレベルをシミュレーションしてもよい。例えば、本実施形態に係るオーディオシステムは、パーソナルコンピュータ(PC)上で部屋の形状、スピーカ400の位置、等の情報を聴取者に入力させ、入力された情報に基づいて複数の間接音について、到来方向、遅延時間、及びレベルをシミュレーションで算出する。
以上の例は、間接音を打ち消すために、調整音を生成して、間接音の到来方向に基づいた分配比率でコンテンツの音に調整音を付加していたが、調整部10は、以下のように調整音を生成して、間接音の音源位置を移動させてもよい。
図8は、調整音で間接音の音源位置を移動させる例を説明するための聴取環境の平面模式図である。
図8の模式図に示すように、聴取環境930では、間接音931及び間接音932が発生している。間接音931は、60°の方位から到来し、間接音932は、290°の方位から到来している。間接音932は、間接音931に対して、聴取位置Gから音源位置が遠く、かつレベルが小さい。すなわち、間接音931及び間接音932は、聴取位置Gを通る0°の方位に沿った鉛直面に対して、到来方向、遅延時間、及びレベルが不均一である。
そこで、調整部10は、間接音932の音源位置を300°の方位に、かつ聴取位置Gから間接音931までの距離DISと同じ距離DISだけ離れた位置に調整する。さらに、調整部10は、間接音932のレベルを間接音931のレベルと同じ大きさに調整する。
より具体的には、調整部10は、上述の例と同様に、マルチタップディレイ1の初段のタップ2で間接音932を打ち消すための調整音信号を生成する。そして、調整部10は、2段目のタップ2で間接音931と同じ特徴量(遅延時間及びレベル)の調整音信号を生成する。そして、2段目のタップ2から出力された調整音信号に対応する分配部3において、当該調整音信号が300°の方位に定位するように、レベル調整部3FR及びレベル調整部3SRのゲインを設定する。すると、間接音932は、聴取位置Gを中心とした方位0°に沿った鉛直面で間接音931と鏡像となる位置に移動する。これにより、聴取者は、図8に示す仮想壁面に間接音933が存在すると知覚する。
以上のように、AVレシーバ100は、聴取位置Gから左右(90°及び270°の方位)の壁までの距離が不均一であることにより、左右の間接音の各到来方向が対象でなくても、間接音932の位置を調整するため、聴取位置Gから左右の壁までの距離が均一な音響空間に居るように聴取者に感じさせることができる。
なお、本実施形態に係るオーディオシステムは、間接音の到来方向のみや、間接音の遅延時間のみを調整してもよい。
また、本実施形態に係るオーディオシステムは、間接音の音源位置の近傍に間接音と同じ成分の調整音の音源を生成することにより、間接音の音像を広げることもできる。
また、本実施形態にかかるオーディオシステムは、例えばPCを用いて、聴取者に間接音の調整操作をさせてもよい。そして、オーディオシステムは、PCに図4に示す表示内容を表示させ、間接音を打ち消す操作、間接音のレベル調整操作、及び間接音を移動させる操作、等の入力をPCの入力装置(キーボード等)で受付ける。そして、AVレシーバ100は、操作入力情報に基づいて、調整音を生成する。
次に、実施形態2に係るオーディオシステムについて図9を用いて説明する。図9は、AVレシーバ100Aの機能ブロック図である。
AVレシーバ100Aは、調整部10A、記憶部13A、及び音場効果付与部14を備える点において、AVレシーバ100と相違する。すなわち、AVレシーバ100Aは、コンサートホール等の反射音を模擬した模擬反射音をコンテンツの音に付加しつつ、調整音で間接音を調整して所望の音場を生成するものである。
音場効果付与部14には、AVレシーバ100Aに入力されたオーディオ信号が入力される。ただし、音場効果付与部14は、調整部10Aの後段でオーディオ信号が入力されても構わない。なお、音場効果付与部14は、DSP102によって機能が実現される。
音場効果付与部14は、入力されたセンターチャンネルのオーディオ信号から模擬反射音を生成する。具体的には、音場効果付与部14は、生成すべき各模擬反射音の設定情報を記憶部13Aから読み出す。各模擬反射音の設定情報には、聴取位置Gからの距離、聴取位置Gへの到来方向、及びレベルのそれぞれを示す情報が含まれる。音場効果付与部14は、各模擬反射音の距離に応じた遅延量でオーディオ信号を遅延させ、設定情報に含まれるレベルに基づいてレベル調整する。音場効果付与部14は、レベル調整し、かつ遅延させたオーディオ信号を、各模擬反射音の到来方向に応じたゲイン比率で各チャンネルのオーディオ信号に分配する。例えば、音場効果付与部14は、1:1のゲイン比率でオーディオ信号をFLチャンネルとSLチャンネルとに分配する。すると、スピーカ400FL(330°の方位に配置)及びスピーカ400SL(240°の方位に配置)の中心位置を通る、聴取位置Gから235°の方位において、所定の距離だけ離れた位置に模擬反射音の音源が生成される。
なお、各模擬反射音の設定情報は、聴取者により変更が可能である。また、音場効果付与部14は、センターチャネルに限らず、マルチチャンネルのオーディオ信号をミックスダウンしてモノラル信号から模擬反謝音を生成してもよい。
音場効果付与部14から出力されたオーディオ信号は、調整部10Aに入力される。
ここで、音場効果付与部14は、記憶部13Aから解析結果情報も読み出して、聴取位置Gに到来する各間接音のレベルに基づいて各模擬反射音のレベルを調整する。また、調整部10Aは、記憶部13Aから各模擬反射音の設定情報を読み出して、調整音を生成すべき間接音を決定する。
より具体的には、音場効果付与部14は、各模擬反射音について、模擬反射音の到来方向がいずれかの間接音の到来方向に一致し、かつ到来方向が一致した間接音の聴取位置Gからの距離が当該模擬反射音の聴取位置Gからの距離に一致した場合、当該間接音のレベルに基づいて当該模擬反射音のレベルを減衰させる。すなわち、音場効果付与部14は、模擬反射音の音源位置といずれかの間接音の音源位置とが一致すると、聴取位置Gにおいて当該模擬反射音の音圧が当該間接音によって大きくならないように、当該模擬反射音のレベルを減衰させる。例えば、音場効果付与部14は、模擬反射音のレベルが5dBであり、かつ当該模擬反射音の音源位置と同じ位置の間接音のレベルが2dBである場合、模擬反射音のレベルを3dBにする。また、調整部10Aは、当該レベルを減衰させた模擬反射音の音源位置と同じ位置に発生する間接音については、調整音を生成せず、他の間接音に対してのみ調整音を生成する。
図10は、間接音の音源位置に応じて模擬反射音のレベルを減衰させる例を説明するための、聴取環境の平面模式図である。同図中において、星印は、間接音の音源を示し、三画印は、模擬反射音の音源を示している。
図10に示すように、聴取環境940において、模擬反射音944は、間接音941の位置に発生するように距離及び到来方向が設定されている。聴取位置Gでは、聴取者は、間接音944と模擬反射音941とを同じタイミングで同じ方向から聞くことになる。そこで、AVレシーバ100Aは、模擬反射音941のレベルを減衰させ、聴取位置Gにおいて間接音944によって音圧が上がってしまうことを防ぎ、所望の音場効果をコンテンツの音に付与することができる。
なお、AVレシーバ100Aは、模擬反射音の音源位置と異なる位置の間接音942及び間接音943については、模擬反射音のレベルを減衰させず、かつ間接音942及び間接音943について調整音を生成して打ち消す。
1…マルチタップディレイ
2…タップ
3…分配部
3FL,3FR,3C,3SL,3SR…レベル調整部
4FL,4FR,4C,4SL,4SR…合成部
10,10A…調整部
11…測定部
12…解析部
13,13A…記憶部
14…音場効果付与部
20…遅延器
21…レベル調整部
100,100A…AVレシーバ
101…入力部
102…DSP
103…CPU
104…メモリ
105…出力部
106…表示部
200…コンテンツ再生機器
300,300A,300X,300Y,300Z…マイク
400,400FL,400SL,400C,400FR,400SR…スピーカ

Claims (6)

  1. 複数のスピーカから測定音を出力し、出力した測定音に対する間接音の到来方向を測定する測定部と、
    前記間接音を調整する調整音を生成する生成部と、
    前記生成部が生成した調整音を、前記到来方向に基づいた分配比率で各スピーカから出力される音に付加する調整音付加部と、
    を備え
    前記測定部は、直接音に対する前記間接音の遅延時間及びレベルを測定し、
    前記生成部は、前記測定部が測定した前記間接音の遅延時間及びレベルに基づいて、前記間接音を逆相にした音を前記調整音として生成する音響処理装置。
  2. 複数のスピーカから測定音を出力し、出力した測定音に対する間接音の到来方向を測定する測定部と、
    前記間接音を調整する調整音を生成する生成部と、
    前記生成部が生成した調整音を、前記到来方向に基づいた分配比率で各スピーカから出力される音に付加する調整音付加部と、
    前記スピーカから出力される音に模擬反射音を付加して音場の効果を付与する音場効果付与部と、
    を備え
    前記測定部は、直接音に対する前記間接音の遅延時間及びレベルを測定し、
    前記生成部は、前記測定部が測定した前記間接音の遅延時間及びレベルに基づいて前記調整音を生成し、
    前記音場効果付与部は、前記模擬反射音の音源位置がいずれかの前記間接音の音源位置に一致すると、該間接音のレベルに基づいて該模擬反射音のレベルを減衰させる、音響処理装置。
  3. 前記生成部は、前記間接音を逆相にした音を前記調整音として生成する、
    請求項2に記載の音響処理装置。
  4. 前記生成部は、前記直接音からの遅延時間が所定値未満の場合のみに前記調整音を生成する、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の音響処理装置。
  5. 前記生成部は、前記直接音に対するレベルが所定値以上の場合のみに前記調整音を生成する、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の音響処理装置。
  6. 前記生成部は、マルチタップディレイからなる、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の音響処理装置。
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