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JP6397063B2 - 液圧ノックアウト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス機械によりプレス加工された製品をプレス機械から取り出すための液圧ノックアウト装置に関する。
従来のこの種の液圧ノックアウト装置として、ノックアウトシリンダを駆動するための専用の液圧源(油圧源)を不要にした油圧ノックアウト装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載の油圧ノックアウト装置は、プレス機械のスライド上昇時の運動エネルギの一部を油圧のエネルギに変換して吸収し、吸収した油圧のエネルギをノックアウト工程で、ノックアウトシリンダによるノックアウト動作に使用(放出)する(特許文献1の図5、請求項6参照)。
また、電力を消費する油圧ポンプ等の機器が不要であり、特別な制御装置も必要としない、油圧ノックアウト装置としての機能を備えた油圧ダイクッション装置が提案されている(特許文献2)。
特許文献2に記載の油圧ダイクッション装置は、ダイクッション力が発生するダイクッション工程で、プレス機械のスライド下降時の運動エネルギの一部をダイクッション用の油圧シリンダによって油圧のエネルギに変換して吸収し、吸収した油圧のエネルギをノックアウト工程で、ダイクッション用の油圧シリンダによるノックアウト動作に使用する。
特開平11−285897号公報 特開2016−407号公報
特許文献1に記載の油圧ノックアウト装置は、プレス機械の運動エネルギをノックアウト用の動力として利用する合理的な考えが示されているが、運動エネルギをスライド上昇時に吸収する点で複数の課題を有する。
<1つ目の課題>
スライド上昇時に運動エネルギの一部を油圧のエネルギに変換して吸収すると、スライド、コンロッドやクランク軸に関するプレス機械の各部位の鉛直方向の隙間(ガタ)は、全て鉛直下方向側に寄る。一方、プレス加工工程を含むスライド下降時には、スライド等にはプレス荷重が作用するため、プレス機械の各部位の鉛直方向の隙間は、全て鉛直上方向側に寄る。
したがって、プレス機械の1サイクルの中でプレス機械の各部位の鉛直方向の隙間は、鉛直下方向側の隙間と鉛直上方向側の隙間とが発生する。そして、交互に発生する隙間の方向の変化により、隙間を生じさせる各部位は、接触と非接触を繰り返してフレッチング(微動摩耗)が生じる。
<2つ目の課題>
特許文献1に記載の発明は、プレス機械のクランク軸にギアを介して連結した油圧ポンプ・モータによりスライド上昇時の運動エネルギを吸収し、又はスライドの上側に配備されるバランサシリンダの反ロッド側室に油圧シリンダが構成された特殊なバランサシリンダ、及びピストンロッドがクランク軸のクランクピン等に連結された油圧ポンプ・シリンダによりスライド上昇時の運動エネルギを吸収する必要がある。そのためプレス機械を駆動する機構部に特殊機構を設けることになり、これによりプレス機械が専用機(特殊機)化し、本機能を後付けすることを困難にする。
<3つ目の課題>
スライド上昇時に運動エネルギの一部を油圧のエネルギに変換して吸収し、吸収した圧油のエネルギをノックアウトシリンダの上昇動作に利用するものの、ノックアウト動作後のノックアウトシリンダを復帰動作させる復帰動作用のエア源を備える必要がある(特許文献1の段落[0022]、図5)。また、ノックアウトシリンダの上昇側圧力発生室に流入した圧油は、ノックアウトシリンダの復帰動作時にはタンクに排出されるため、圧油のエネルギが有効に活用されてない。
一方、特許文献2に記載の油圧ダイクッション装置は、ダイクッション工程が不要なプレス加工を行うプレス機械では、ノックアウト専用の装置としては機能しない。
例えば、ノックアウト用の油圧シリンダが、プレス加工(スライド下降)工程ではスライド下死点以下に待機し、スライド上昇工程では製品をノックアウト(し、次のスライド下降工程までにスライド下死点以下に下降して再待機)するような機能は担えない。
この問題をブレークダウンすると、以下の2つの課題が浮かび上がる。
1つは、油圧シリンダを(ダイクッション用とは別にノックアウト専用の油圧シリンダを設けたとしても)、単独で昇/降動作可能にする油圧駆動源が無い。システム圧力ラインを高圧側として、タンクに相当する低圧側の機能が欠如している。
もう1つは、仮にダイクッション用の油圧シリンダを(ノックアウト用の油圧シリンダとは別に)ポンプ機能用とした場合に、吸収した圧油のエネルギを放出すること無く(ノックアウト用に圧油を温存した状態で)、ダイクッション用の油圧シリンダを(ポンプ)初期位置に戻す(上昇させる)ことが出来ない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、油圧源や空気圧源などの専用の駆動源を使用せず、安価で機能的な液圧ノックアウト装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の一の態様に係る液圧ノックアウト装置は、プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を液圧のエネルギに変換するエネルギ変換部と、前記エネルギ変換部により変換された液圧のエネルギを蓄積するエネルギ蓄積部と、前記プレス機械により加工された製品をノックアウトするノックアウト部と、を備え、前記ノックアウト部は、前記エネルギ蓄積部から放出される液圧のエネルギを運動エネルギに変換して前記製品をノックアウトする。
本発明の一の態様によれば、プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を液圧のエネルギに変換し、変換した液圧のエネルギをエネルギ蓄積部に蓄積する。ノックアウト部は、前記エネルギ蓄積部に蓄積された液圧のエネルギをノックアウト工程で運動エネルギに変換し、前記プレス機械により加工された製品のノックアウト動作を行う(前記エネルギ蓄積部に蓄積された液圧のエネルギの放出を行う)。これにより、油圧源や空気圧源などの専用の駆動源を使用せずにノックアウト動作を行うことができ、安価な装置を提供することができる。また、プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を液圧のエネルギに変換して使用するため、スライド上昇時に運動エネルギの一部を油圧のエネルギに変換して吸収する場合に発生する不具合(前述した特許文献1に記載の油圧ノックアウト装置の課題)がない。
本発明の他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記エネルギ変換部は、前記スライドの下降動作に伴って押し下げられるクッションピンと、前記クッションピンにピストンロッドが当接する第1液圧シリンダとからなり、前記エネルギ蓄積部は、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられた作動液を蓄積する第1アキュムレータであり、前記ノックアウト部は、ノックアウト動作時に前記第1アキュムレータに蓄積された作動液が、上昇側圧力発生室に供給される第2液圧シリンダであることが好ましい。
エネルギ変換部として第1液圧シリンダを使用することで、プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を効率よく液圧のエネルギに変換することができる。また、第1アキュムレータに蓄積された液圧のエネルギ(作動液)を、ノックアウト部として機能する第2液圧シリンダの上昇側圧力発生室に供給することにより、効率よくノックアウト動作時の運動エネルギに変換することができる。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1アキュムレータに蓄積される第1システム圧力の作動液よりも低圧の第2システム圧力の作動液が蓄積される第2アキュムレータを備え、前記第2アキュムレータは、前記ノックアウト動作時に前記第2液圧シリンダの下降側圧力発生室から押し退けられる作動液を蓄積し、かつ前記スライドの上昇に伴って前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に作動液を供給して前記クッションピンを上昇させることが好ましい。
本発明の更に他の態様によれば、前記第1アキュムレータに蓄積される第1システム圧力の作動液と、前記第2アキュムレータに蓄積される第2システム圧力(第1システム圧力よりも低圧のシステム圧力)の作動液とを使用することで、ノックアウト用の第2液圧シリンダの上昇動作(ノックアウト動作)と下降動作(復帰動作)との2つの動作を可能にし、また、運動エネルギを液圧のエネルギに変換する第1液圧シリンダをスライドの上昇に伴って復帰動作させることができる。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1液圧シリンダと、前記第2液圧シリンダと、前記第1アキュムレータと、前記第2アキュムレータと、前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続されたクッション圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続された上昇用圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの下降側圧力発生室に接続された下降用圧力発生ラインと、前記第1アキュムレータが接続された第1システム圧力ラインと、前記第2アキュムレータが接続された第2システム圧力ラインとを含む液圧閉回路と、前記クッション圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間に配設され、前記クッション圧力発生ラインから前記第1システム圧力ラインへの作動液の流れを許容する第1逆止弁と、前記クッション圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記第2システム圧力ラインから前記クッション圧力発生ラインへの作動液の流れを許容する第2逆止弁と、前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第1電磁弁と、前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記下降用圧力発生ラインと第2システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第2電磁弁と、を備え、前記作動液は、前記液圧閉回路内に加圧封入され、前記第1システム圧力ライン内の作動液は、前記プレス機械の1サイクル期間において、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられる作動液のみにより加圧されることが好ましい。
本発明の更に他の態様によれば、上記構成の液圧閉回路には、作動液が加圧封入され、プレス機械の1サイクル期間において、液圧閉回路に作動液を加圧及び給液する必要がない。即ち、油圧源や空気圧源などの専用の駆動源を使用する必要がない。また、前記クッション圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間には、前記クッション圧力発生ラインから前記第1システム圧力ラインへの作動液の流れを許容する第1逆止弁が配設され、また、前記クッション圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間には、前記第2システム圧力ラインから前記クッション圧力発生ラインへの作動液の流れを許容する第2逆止弁が配設されているものの、これらのライン間には電磁弁が配設されていない。これにより、作動液を第1アキュムレータに蓄積する流路、及び第2アキュムレータの作動液を第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に供給する流路において、電磁弁を使用する際に伴う作動液の漏れ(リーク)がない。スプールタイプの電磁弁を使用すれば、常時作動液のリークを生じ、ポペットタイプ(ノンリークタイプ)の電磁弁を使用すれば、切り換え時に作動液のリークを生じる為、電磁弁の使用は必要最小限度に留めるべきである。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1液圧シリンダと、前記第2液圧シリンダと、前記第1アキュムレータと、前記第2アキュムレータと、前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続されたクッション圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続された上昇用圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの下降側圧力発生室に接続された下降用圧力発生ラインと、前記第1アキュムレータが接続された第1システム圧力ラインと、前記第2アキュムレータが接続された第2システム圧力ラインとを含む液圧閉回路と、前記クッション圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間に配設されたロジック弁であって、前記クッション圧力発生ラインから前記第1システム圧力ラインへの作動液の流れを許容するように、前記第1システム圧力ラインの第1システム圧力をパイロット圧力とするパイロット駆動式のロジック弁と、前記クッション圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記第2システム圧力ラインから前記クッション圧力発生ラインへの作動液の流れを許容する第2逆止弁と、前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第1電磁弁と、前記下降用圧力発生ラインと前記第システム圧力ラインとの間、及び前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記下降用圧力発生ラインと第2システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第2電磁弁と、を備え、前記作動液は、前記液圧閉回路内に加圧封入され、前記第1システム圧力ライン内の作動液は、前記プレス機械の1サイクル期間において、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられる作動液のみにより加圧されることが好ましい。
本発明の更に他の態様によれば、前記第1逆止弁の代わりに、パイロット駆動式のロジック弁を使用している。ロジック弁は、第1逆止弁と同様に機能し、液圧ブロック(液圧マニホールド)に装着する為に必要な加工形状が各容量(各許容作動液量)のロジック弁毎に(ロジック弁の製造メーカによらず)一定な為、設計し易く、コストがより安価となる特徴を有する。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1電磁弁は、前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続、又は前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続を切り換える1つの電磁弁であり、前記第2電磁弁は、前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続、又は前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続を切り換える1つの電磁弁である。
第1電磁弁及び第2電磁弁は、それぞれ1つの電磁弁で構成され、第1電磁弁及び第2電磁弁の切り換えにより第2液圧シリンダの上昇側圧力発生室と下降側圧力発生室とに流出入する作動液の流れの方向を切り換える。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1電磁弁は、前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第1−1電磁弁と、前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第1−2電磁弁とを含む複数の電磁弁であり、前記第2電磁弁は、前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第2−1電磁弁と、前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第2−2電磁弁とを含む複数の電磁弁である。
第1電磁弁及び第2電磁弁をそれぞれ1つの電磁弁で構成する場合に比べて、電磁弁の数が多くなるものの、両圧力ライン間の流路を遮断することで、ストッパを適用することなく第2液圧シリンダを所望の位置に停止させることができる。また、電磁弁が(2ポート式で)単純構造な分、選択可能な種類(品揃え)も多い。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1電磁弁及び前記第2電磁弁は、それぞれポペット式電磁弁であることが好ましい。第2液圧シリンダが停止している定常状態時には、第1システム圧力ラインと第2システム圧力ライン間はノンリークに遮断する必要があるためである。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記プレス機械のスライドが上昇を開始する時点から前記スライドの下降動作に伴って前記クッションピンが下降を開始する時点までの期間に、前記第2液圧シリンダを上昇させた後に下降させるべく、前記第1電磁弁及び前記第2電磁弁を制御する制御器を備えている。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記液圧閉回路内の作動液を冷却する冷却装置を備えることが好ましい。加圧と減圧とが繰り返される液圧閉回路内の作動液の温度上昇を抑制するためである。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記クッション圧力発生ライン、前記第1システム圧力ライン、前記第2システム圧力ライン、前記上昇用圧力発生ライン、及び前記下降用圧力発生ラインに、給液及びシステム圧力封入用の絞り弁、又は絞り弁及びカプラが装着されることが好ましい。外部の給液装置により液圧閉回路に作動液を加圧封入する際に、作動液の注入口及び排出口にするためである。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記作動液を貯留するタンクと、前記液圧閉回路に前記作動液を給液する吐出口と、前記液圧閉回路から前記作動液が戻される戻り口であって、前記タンクに接続された戻り口と、前記タンクから前記作動液を前記吐出口を介して前記液圧閉回路に供給する液圧ポンプと、を備えた給液装置が付帯し、前記液圧ポンプは、前記作動液を前記液圧閉回路に加圧封入する時のみ駆動されることが好ましい。上記給液装置は、液圧ノックアウト装置に対して着脱される外部の装置であり、液圧閉回路に作動液を加圧封入する時のみ接続されて使用される。この給液装置は、液圧ノックアウト装置毎に付帯する必要はなく、管轄する複数台の液圧ノックアウト装置に対して1台の給液装置を用意しておけばよい。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記吐出口及び前記戻り口の少なくとも一方に接続される延長ホースが前記給液装置に付帯し、前記延長ホースの両端には、それぞれカプラが設けられていることが好ましい。これにより、給液装置の吐出口と戻り口とを直接、液圧閉回路に接続できない場合には、延長ホースを介して接続することができる。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記第1液圧シリンダは複数配設され、それぞれの上昇側圧力発生室は連通していることが好ましい。複数の第1液圧シリンダの配置によりスライドへの負荷をより均等にすることができる。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記スライドの下面には、前記クッションピンを押下する押下部材が装着され、又は前記クッションピンを押下する押下部材を含む上金型が装着されることが好ましい。クッションピンを介して第1液圧シリンダを押し下げる押下部材は、スライドの下面に装着されたものでもよいし、スライドの下面に装着される上金型に設けられたものでもよい。
本発明の更に他の態様に係る液圧ノックアウト装置において、前記クッションピンは、前記プレス機械のボルスタに形成されているクッションピン孔に差し込まれ、ノックアウト動作が不要な製品のプレス加工時には前記ボルスタから取り外されることが好ましい。
ノックアウト動作を行わないプレス加工(金型)の場合には、クッションピンを取り外せば、第1液圧シリンダを機能しないようにすること(第1液圧シリンダのポンプ作用を停止すること)ができ、不必要にプレス機械のエネルギを吸収することが無い。また、プレス機械(の機構部)を改造すること無く、ベッド部(あるいはボルスタ下面)に、従来の液圧ノックアウト装置と同様に装着可能になり、後付けも容易である。
本発明によれば、プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を液圧のエネルギに変換して蓄積し、蓄積した液圧のエネルギをノックアウト工程で運動エネルギに変換して製品のノックアウト動作を行うようにしたため、油圧源や空気圧源などの専用の駆動源を使用せず、安価で機能的な液圧ノックアウト装置とすることができる。
図1は油圧ノックアウト装置の第1の実施形態を示す構成図 図2はC型フレームを有すプレス機械に対するクッションピンの配置例を示す図 図3は給油装置の実施形態を示す構成図 図4は油圧閉回路と給油装置とを接続する延長ホースを示す図 図5は油圧閉回路と給油装置とを延長ホースを介して接続した状態を示す図 図6は第1の実施形態の液圧ノックアウト装置に適用される制御器の第1の実施形態を示すブロック図 図7はプレス機械及び第1の実施形態の油圧ノックアウト装置の運転開始後2サイクル目以降の1サイクルにおける各部の状態を示す波形 図8は油圧ノックアウト装置の第2の実施形態を示す構成図 図9は図8に示したロジック弁の拡大図 図10は第2の実施形態の油圧ノックアウト装置に適用される制御器を示すブロック図 図11はプレス機械及び第2の実施形態の油圧ノックアウト装置の運転開始後2サイクル目以降の1サイクルにおける各部の状態を示す波形図
以下添付図面に従って本発明に係る液圧ノックアウト装置の好ましい実施形態について詳説する。
[第1の実施形態の液圧ノックアウト装置の構成]
図1は本発明に係る液圧ノックアウト装置の第1の実施形態を示す構成図である。
図1において、液圧ノックアウト装置(以下、「油圧ノックアウト装置」という)100−1は、既存のプレス機械(の機構部)を改造することなく、後付け可能なものである。
図1に示すプレス機械10は、ベッド11、コラム12及びクラウン13でフレームが構成され、スライド14は、コラム12に設けられたスライドガイド15により鉛直方向に移動自在に案内されている。スライド14は、サーボモータ(図示せず)あるいは、フライホイール(図示せず)によって回転駆動力が伝達されるクランク軸16を含むクランク機構によって図1上で上下方向に移動させられる。
プレス機械10のベッド11側には、スライド14の位置を検出するスライド位置検出器17が設けられるか、あるいはクランク軸16に、クランク軸16の角度を検出するクランク軸エンコーダ18が設けられていることが望ましい。
スライド14には上金型20及び押下部材24が装着され、ベッド11のボルスタ19上には下金型22が装着されている。押下部材24は、スライド14の下面に装着される独立の部材であってもよいし、スライド14の下面に装着される上金型20に設けられたものでもよい。
下金型22の上側には、材料30がセットされ、本プレス機械10によりプレス加工される。
第1の実施形態の油圧ノックアウト装置100−1は、主として押下部材24と、クッションピン104と、第1油圧シリンダ(第1液圧シリンダ)120と、第2油圧シリンダ(第2液圧シリンダ)110と、第1油圧シリンダ120の上昇側圧力発生室120a、第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110a及び下降側圧力発生室110bに接続された油圧閉回路(液圧閉回路)150と、から構成されている。
クッションピン104の配置は、様々な金型を脱着する際に押下部材24が邪魔になり難く、プレス機械10の負荷バランスを確保し易いボルスタエリアの外側対角位置(例えば、左前と右後、あるいは右前と左後位置)にしたり、例えば、図2に示すようにプレス機械10の前側が開いているC型フレームを有すプレス機械10に装着する場合は、フレームの口開き変形量が最小になり、プレス機械10の負荷バランスを確保し易いボルスタエリアの後方左右位置にしたりすることが望ましい。
本例のクッションピン104は、プレス機械10のボルスタ19に形成されているクッションピン孔に差し込まれ、クッションピン104の上端は、スライド14の下降動作に伴って下降する押下部材24が当接し得るようになっており、クッションピン104の下端は、第1油圧シリンダ120のピストンロッド120cに当接する。即ち、第1油圧シリンダ120は、クッションピン104の直下に配置される。
尚、クッションピン104は、ノックアウト動作が不要な製品のプレス加工時にはボルスタ19から取り外されることが好ましい。ノックアウト動作を行わないプレス加工(金型)の場合には、クッションピン104を取り外せば、第1油圧シリンダ120を機能しないようにすることができ、不必要にプレス機械10の運動エネルギの一部を吸収させないようにすることができるからである。
また、第1油圧シリンダ120は複数配置することが可能であり、第1油圧シリンダ120を複数配置する場合には、押下部材24及びクッションピン104も複数配設する必要があることは言うまでもない。第1油圧シリンダ120を複数配設する場合、各第1油圧シリンダ120の上昇側圧力発生室120aを連通させる。これにより、複数の第1油圧シリンダ120は、実質的に1つの第1油圧シリンダとして取り扱うことが可能になる。
押下部材24は、様々な金型を脱着する際に押下部材24が邪魔にならない場合は、スライド14に常設しても良い。金型の種類によって邪魔になる場合は、金型毎に脱着すれば良く、本例では、上金型20の一部と見なしている。
第1油圧シリンダ120は、プレス機械10のスライド14の下降時の運動エネルギの一部を、油圧(液圧)のエネルギに変換するエネルギ変換部(チャージシリンダ)として機能し、スライド14の下降動作に伴って下降する押下部材24がクッションピン104に当接し、クッションピン104を介してピストンロッド120cが押下されると、上昇側圧力発生室120a内の作動油(作動液)を押し退ける。
尚、121は、第1油圧シリンダ120の上限ストッパであり、122は、サイレンサである。
第2油圧シリンダ110は、プレス機械10によりプレス加工された製品を金型から取り出すためのノックアウト部(ノックアウトシリンダ)として機能し、第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110a内の作動油と下降側圧力発生室110b内の作動油との差圧によりピストンロッド110cを上昇又は下降させる。第2油圧シリンダ110は、ピストンロッド110cの上昇により下金型22内の貫通孔に配設されたノックアウトピン27を上昇させ、下金型22上の製品を押し上げ、製品のノックアウト作用を可能にする。
尚、111は、第2油圧シリンダ110の上限ストッパであり、113は、第2油圧シリンダ110の下限ストッパ(ネジにより高さ調整可能な手動調整式の下限ストッパ)である。また、ノックアウト作用後、図示しないが、製品搬出装置が製品を把持し、後工程に搬出する。
[油圧閉回路]
次に、第1油圧シリンダ120及び第2油圧シリンダ110をそれぞれ駆動する油圧閉回路150の構成について説明する。
油圧閉回路150は、主として第1油圧シリンダ120(上昇側圧力発生室120a)と、第2油圧シリンダ110(上昇側圧力発生室110a及び下降側圧力発生室110b)と、エネルギ蓄積部として機能する第1アキュムレータ154と、第2アキュムレータ155と、第1油圧シリンダ120の上昇側圧力発生室120aに接続されたクッション圧力発生ライン152と、第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110aに接続された上昇用圧力発生ライン157と、第2油圧シリンダ110の下降側圧力発生室110bに接続された下降用圧力発生ライン153と、第1アキュムレータ154が接続された第1システム圧力ライン156と、第2アキュムレータ155が接続された第2システム圧力ライン159と、から構成されている。
第1システム圧力ライン156には、第2システム圧力ライン159の圧力より高く、20〜150kg/cm程度のガス圧力が封入された第1アキュムレータ154が接続されている。第1アキュムレータ154は、主に第2油圧シリンダ110を昇降させる動力源の役割を担い、第1アキュムレータ154には、40〜250kg/cm程度の略一定の第1システム圧力の作動油が予め(機械運転前に)充填される。
クッションピン104がボルスタ19のクッションピン孔に挿入されている場合、プレス機械10のスライド14の下降工程内の下死点に至る終盤の工程(クッション工程)で、スライド14の下降動作に伴い下降する押下部材24は、クッションピン104を介して第1油圧シリンダ120のピストンロッド120cを押し下げる。ピストンロッド120cが押し下げられ、第1油圧シリンダ120の上昇側圧力発生室120aから押し退けられた作動油は、クッション圧力発生ライン152から後述する第1逆止弁161及び第1システム圧力ライン156を介して第1アキュムレータ154に蓄積される。このクッション工程時に第1油圧シリンダ120がポンプ作用することで、上記の第1システム圧力を有する作動油が発生する。
第2システム圧力ライン159には、1〜5kg/cm程度のガス圧力が封入された第2アキュムレータ155が接続されている。第2アキュムレータ155は、タンクの役割を担い、第2アキュムレータ155には、第1システム圧力よりも低圧の3〜15kg/cm程度の略一定の第2システム圧力の作動油が予め(機械運転前に)充填される。
クッション圧力発生ライン152と第1システム圧力ライン156との間には、クッション圧力発生ライン152から第1システム圧力ライン156への作動油の流れを許容する第1逆止弁161が配設され、クッション圧力発生ライン152と第2システム圧力ライン159との間には、第2システム圧力ライン159からクッション圧力発生ライン152への作動油の流れを許容する第2逆止弁163が配設されている。
また、上昇用圧力発生ライン157と第1システム圧力ライン156との間、及び上昇用圧力発生ライン157と第2システム圧力ライン159との間には第1電磁弁174が配設され、下降用圧力発生ライン153と第1システム圧力ライン156との間、及び下降用圧力発生ライン153と第2システム圧力ライン159との間には第2電磁弁176が配設されている。
第1電磁弁174は、第1電磁弁174のON/OFFにより上昇用圧力発生ライン157と第1システム圧力ライン156との接続、又は上昇用圧力発生ライン157と第2システム圧力ライン159との接続を切り換える3ポートのポペット式電磁弁である。
第1電磁弁174は、ノックアウト動作時(第1電磁弁174のON時)に上昇用圧力発生ライン157と第1システム圧力ライン156とを接続し、第1アキュムレータ154に蓄積された第1システム圧力の作動油を、第1システム圧力ライン156、第1電磁弁174、絞り弁170を介して上昇用圧力発生ライン157、及び上昇用圧力発生ライン157を介して第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110aに供給する。また、第1電磁弁174は、ノックアウト動作の終了後(第1電磁弁174のOFF時)に上昇用圧力発生ライン157と第2システム圧力ライン159とを接続し、第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110a内の作動油を、第2システム圧力ライン159、逆止弁164、第1電磁弁174、及び第2システム圧力ライン159(第2アキュムレータ155)に排出する。
同様に第2電磁弁176は、第2電磁弁176のON/OFFにより下降用圧力発生ライン153と第1システム圧力ライン156との接続、又は下降用圧力発生ライン153と第2システム圧力ライン159との接続を切り換える3ポートのポペット式電磁弁である。
第2電磁弁176は、ノックアウト動作時(第2電磁弁176のON時)に下降用圧力発生ライン153と第1システム圧力ライン156とを接続し、第2油圧シリンダ110の下降側圧力発生室110b内の作動油を、下降用圧力発生ライン153、逆止弁166、及び第2システム圧力ライン159(第2アキュムレータ155)に排出する。また、第2電磁弁176は、ノックアウト動作の終了後(第2電磁弁176のOFF時)に下降用圧力発生ライン153と第1システム圧力ライン156とを接続し、第1アキュムレータ154から第1システム圧力の作動油を、第1システム圧力ライン156、第2電磁弁176、絞り弁172及び下降用圧力発生ライン153を介して第2油圧シリンダ110の下降側圧力発生室110bに供給する。
即ち、第1電磁弁174及び第2電磁弁176がそれぞれONされると、第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110aは第1システム圧力となり、下降側圧力発生室110bは第2システム圧力となり、第2油圧シリンダ110は、第1システム圧力と第2システム圧力との圧力差により上昇し、上限ストッパ111により停止する。この第2油圧シリンダ110の上昇速度(ノックアウト速度)は、絞り弁170を調整することにより可能である。この時、下降用圧力発生ライン153から第2システム圧力ライン159に排出される作動油は、絞り弁172通ること無く(絞り弁172を通って無駄なエネルギを消費すること無く)、逆止弁166を通る。
また、第1電磁弁174及び第2電磁弁176がそれぞれOFFされると、第2油圧シリンダ110の上昇側圧力発生室110aは第2システム圧力となり、下降側圧力発生室110bは第1システム圧力となり、第2油圧シリンダ110は、第1システム圧力と第2システム圧力との圧力差により下降し、下限ストッパ113により停止する。この第2油圧シリンダ110の下降速度は、絞り弁172を調整することにより可能である。この時、上昇用圧力発生ライン157から第2システム圧力ライン159に排出される作動油は、絞り弁170を通ること無く(絞り弁170を通って無駄なエネルギを消費すること無く)、逆止弁164を通る。
尚、リリーフ弁196、197、198、及び199は、各ラインの安全弁として機能し、各ラインの作用(想定)圧力より少し高めのリリーフ圧力が設定されている。逆止弁167と169は、それぞれ第1システム圧力が、リリーフ弁196、198を介して第2油圧シリンダ110の上昇用圧力発生ライン157、クッション圧力発生ライン152に逆流することを防止している。
また、上昇用圧力発生ライン157、下降用圧力発生ライン153、第1システム圧力ライン156、第2システム圧力ライン159、及びクッション圧力発生ライン152には、それぞれ給油(給液)及びシステム圧力封入用の絞り弁(ニードル弁)180、181、182、183、184、及びカプラ186、187、188、189、190が装着されている。
更に、表面積の大きな第1アキュムレータ154、第2アキュムレータ155に送風して、第1アキュムレータ154、第2アキュムレータ155(作動油)を冷却する冷却装置178、179が設けられている。尚、冷却装置178、179は、ファンによる空冷式冷却装置であるが、これに限らず、冷却水を循環させて作動油を冷却する水冷式冷却装置でもよい。また、油圧ノックアウト装置100−1の使用頻度が低い場合には、冷却装置を設けずに、自然放熱だけでも対応可能であり、より安価な装置とすることができる。
また、上昇用圧力発生ライン157及び第1システム圧力ライン156には、各ラインの圧力の確認用に圧力検出器192、193が設けられている。
[給油装置(給液装置)]
次に、給油装置について説明する。
図3は給油装置の実施形態を示す構成図である。
給油装置200は、給油及びシステム圧力封入時、又はシステム圧力脱圧時(段取り準備時)に使用するものであり、油圧ノックアウト装置100−1のサイクル機能(通常機能)時には使用しないものである。
従って、給油装置200は、油圧ノックアウト装置100−1毎に付帯する必要はなく、管轄する複数台の油圧ノックアウト装置100−1に対して1台の給液装置を用意しておけばよい。
図3に示すように給油装置200は、主として作動油を貯留するタンク202と、インダクションモータ204により駆動される油圧ポンプ(液圧ポンプ)206と、安全弁として機能するリリーフ弁208と、吐出側のカプラ210(吐出口)、戻り側のカプラ212(戻り口)と、逆止弁214と、フィルタ216、218とから構成されている。
給油装置200の2つのカプラ210、212は、油圧閉回路150の上昇用圧力発生ライン157、下降用圧力発生ライン153、第1システム圧力ライン156、第2システム圧力ライン159、及びクッション圧力発生ライン152にそれぞれ設けられた5つのカプラ186、187、188、189、190のうちのいずれか2つのカプラに接続される。
給油装置200のカプラ210、212を、油圧閉回路150の5つのカプラ186、187、188、189、190のうちのいずれか2つのカプラに接続できない場合には、図4に示す1本又は2本の延長ホース230(延長ホース240)を介して接続する。
延長ホース230(240)は、両端にカプラ232(242)、カプラ234(244)を備えており、給油装置側のカプラ210又は212と、油圧閉回路側のカプラ186、187、188、189又は190との間を接続することができる。
給油装置200のインダクションモータ204は、スイッチ220がONされると、交流電源222からの交流電流により駆動し、油圧ポンプ206を回転させる。これにより、タンク202内の作動油をフィルタ216、218、逆止弁214、及びカプラ210(又はカプラ210及び延長ホース230)を介して油圧ノックアウト装置100−1の油圧閉回路150に給油し、また、油圧閉回路150からカプラ212(又はカプラ212及び延長ホース230)を介して作動油をタンク202に戻すことができる。
また、給油装置200は、その下面にキャスタ224が設けられており、容易に移動可
能になっている。
<フラッシング・給油・脱圧>
本例の油圧ノックアウト装置100−1を使用可能にするためには、給油装置200を使用して油圧閉回路150に作動油を加圧封入する準備・段取り作業を行う必要がある。
先ず、油圧閉回路150の内部に作動油を循環させて、油圧閉回路150の内部のコンタミを除去したり、エア抜きを行ったりする為のフラッシング作業を行う。油圧閉回路150の内部の各ラインに配設されたカプラ186、187、188、189、190の内、いずれか2ヶ所を給油装置200の吐出側のカプラ210と戻り側のカプラ212にそれぞれ接続して行い、接続箇所は、数通り変更する。
例えば、図5において、油圧閉回路150の内部の特に第1システム圧力ライン156とクッション圧力発生ライン152とのフラッシングを行う場合は、給油装置200の吐出側のカプラ210とクッション圧力発生ライン152のカプラ190とを接続し、第1システム圧力ライン156のカプラ188と給油装置200の戻り側のカプラ212とを接続し、その間の絞り弁182、184を全て全開にして行う。
フラッシングが完了すると、油圧閉回路150の内部には、コンタミが除去され、大気圧の作動油が充填される。フラッシング作業は、装置製作後(の装置立ち上げ時に)一度行えば良い。
次に、油圧閉回路150への給油を行う。給油方法(経路)は基本的に、装置毎(油圧閉回路150毎)に1通り(1パターン)決定する。図5の場合は、クッションピン104を挿入していない(あるいは、スライド14が上死点に在る)状態で、第1システム圧力ライン156、第2システム圧力ライン159に対して別々に所定圧の作動油を給油する。
尚、リリーフ弁199は安全弁として作用し、第1システム圧力ライン156の第1システム圧力より十分に高いリリーフ圧力が設定されている為、第1システム圧力ライン156に所定の第1システム圧力の作動油を供給する場合に、リリーフ弁199を通して第2システム圧力ライン159を同時に給油することはできない。
第1システム圧力の作動油の給油中に、第2油圧シリンダ110は下限(下限ストッパ113位置)に押し付けられる。
第2システム圧力の作動油の給油中に、第1油圧シリンダ120は上限ストッパ121が作用する位置まで上昇し、第1油圧シリンダ120が上昇後、第2システム圧力が所定値(近傍)で安定した後、第2システム圧力ライン159に対する給油は終了する。
給油は基本的に一度行えば良い(金型交換作業毎に行う必要は無い)。
本例では給油完了時点で、第1システム圧力は約51kg/cm、第2システム圧力は8kg/cmである。
[制御器]
図6は第1の実施形態の油圧ノックアウト装置100−1に適用される制御器130−1を示すブロック図である。
図6に示す制御器130−1は、図1に示した油圧閉回路150の第1電磁弁174及び第2電磁弁176をON/OFF制御するもので、スライド位置検出器17により検出されるスライド14の位置信号に応じて、リレー134、136をON/OFF制御し、ON/OFF制御されるリレー134、136を介して第1電磁弁174及び第2電磁弁176のソレノイドに駆動電流を出力し、第1電磁弁174及び第2電磁弁176を個別にON/OFF制御する。
本例の制御器130−1は、第1電磁弁174及び第2電磁弁176を個別にON/OFF制御する簡単な制御であり、特別な制御装置が不要であるため、プレス機械10の制御器の一部(PLC:programmable logic controller)を流用することができ、油圧ノックアウト装置100−1のコストアップにはならない。
尚、制御器130−1による第1電磁弁174及び第2電磁弁176の具体的なON/OFF制御のタイミングについては後述する。また、制御器130−1は、クランク軸エンコーダ18により検出されるクランク軸16の角度(角度から換算したスライド14の位置)に応じて、第1電磁弁174及び第2電磁弁176をON/OFF制御するようにしてもよい。
[ノックアウト制御]
<1サイクル目のプレス下降工程>
図7は、プレス機械10及び第1の実施形態の油圧ノックアウト装置100−1の運転開始後2サイクル目以降の1サイクルにおける各部の状態を示す波形図である。
図7の上段のグラフには、1サイクル中で変化するスライド14の位置(スライド位置)、第1油圧シリンダ120の位置(クッションシリンダ位置)、及び第2油圧シリンダ110の位置(ノックアウトシリンダ位置)が示されている。
また、図7の中段のグラフには、1サイクル中に変化する第1システム圧力が示されており、図7の下段のグラフには、第1電磁弁174及び第2電磁弁176をON/OFFさせる電磁弁指令信号が示されている。
図7において、1サイクル目の図示は省略するが、運転開始時点では、プレス・スライドは上死点に在り、第2油圧シリンダ110(以降、「ノックアウトシリンダ110」という)は、(プレス)下死点(近傍(下死点よりやや下方))に在る。ノックアウトシリンダ110の下降用圧力発生ライン153には、OFF状態の第2電磁弁176を介して第1システム圧力が作用し、上昇用圧力発生ライン157には、OFF状態の第1電磁弁174を介してタンク圧力に相当する第2システム圧力が作用している。これにより、ノックアウトシリンダ110には下降力が作用し、ノックアウトシリンダ110は、手動調整式の下限ストッパ113を押し付けられた状態で、下死点よりやや下方の下設定位置に在る。
ノックアウトシリンダ110の下限ストッパ113は、金型毎、あるいはノックアウトストローク毎に手動で調整することが好ましい。
下限ストッパ113は、本例では、ロッド形状の下端部にネジが加工されており、ネジと螺合し下限位置を決定するナット部材を手動で回転させることにより、調整する方式である。下設定位置に対して、ナット部材の回転をモータで駆動することによって、下限ストッパ113を自動調整式にすることも可能である。
第1システム圧力は約51kg/cmである。下金型22には、材料30がセットされている。
第1油圧シリンダ120(以降、「クッションシリンダ120」という)のクッション圧力発生ライン152には、第2逆止弁163を介して第2システム圧力が作用しており、クッションシリンダ120は、上限ストッパ121に押し付けられた状態(上限位置)にある。
プレス・スライドがクッション開始位置に到達すると、スライド14は押下部材24、クッションピン104を介してクッションシリンダ120のピストンロッド120cを押し、クッション圧力発生ライン152の作動油を、第1逆止弁161を介して第1システム圧力ライン156に押し退ける。この時、第1システム圧力発生ラインの圧力(第1アキュムレータ154の作動油の圧力)は、作動油が蓄積された分、70kg/cmまで上昇し、サイクル中で最高値を維持する。このこと(作用)は、この直後に行われる、(ノックアウトシリンダ110による)ノックアウト力を必要とするノックアウト作用に有利である。
このようにして、プレス・スライド下降中に、プレスの運動エネルギの一部を、圧油のエネルギーとして吸収する。
また、プレス成形はこの時(最中)に行われる為、予めバランサシリンダによって、(成形時に接触する)一方向側に押し付けられたガタ(隙間)部は、より堅固に一方向に押し付けられた状態で成形は行われる。クッションシリンダ120は、成形開始時のガタによって発生し易い振動挙動を安定化させる作用を一層安定させる役割をも果たす。
<プレス上昇工程>
スライド14が下死点から上昇を開始し、押下部材24がクッションピン104から離れると、第1システム圧力よりやや大きい(第1逆止弁161のクラッキング圧力分大きい)圧力が作用していたクッション圧力発生ライン152は、弾性圧縮分が開放され、クッション圧力発生ライン152には、第2システム圧力ライン159の第2システム圧力が第2逆止弁163を介して作用し、クッションシリンダ120は低速で上昇する。
クッションシリンダ120の可動質量は、ピストンロッド120cとクッションピン104に限られ、比較的低慣性である為、比較的小さな約8kg/cmの第2システム圧力が作用すれば、比較的遅い速度で(ゆっくり)上昇することが可能である。本例では、プレス・スライドが半ば上昇した時点で、クッションシリンダ120は上限ストッパ121に作用する(初期位置に戻る)。クッションシリンダ120は、遅くとも次サイクルのプレス・スライド下降工程において、スライド14がクッション開始位置に到達する前に、初期位置に戻ることができれば良い。
制御器130−1は、スライドが50mmに到達(上昇)した時点で、第2電磁弁176をONさせ、0.06秒程度遅れて第1電磁弁174をONさせる。このようにノックアウトシリンダ110の下降用圧力発生ライン153に第2システム圧力を作用させた後、上昇用圧力発生ライン157に第1システム圧力を作用させることによって、動作開始時に、上昇用圧力発生ライン157や下降用圧力発生ライン153にサージを生じさせること無く、スライド14がおよそ60mmに到達した時点で、ノックアウトシリンダ110は、上限ストッパ111が作用する位置まで上昇しながら、製品をノックアウト作用する。
第1システム圧力は、ノックアウト動作に費やした分、約60kg/cmまで低下する。この時、ノックアウト速度は、絞り弁170を調整することによって可能である。
ノックアウト作用後、図示しないが、製品搬出装置が製品を把持し、後工程に搬出する。その間、スライド14は、およそ上昇工程の終盤にさしかかっている。
<2サイクル目以降の下降工程>
制御器130−1は、製品搬出後、スライド位置が上死点手前198mmに到達した時点で、第1電磁弁174をOFFさせ、0.06秒程度遅れて第2電磁弁176をOFFさせる。このようにノックアウトシリンダ110の上昇用圧力発生ライン157に第2システム圧力を作用させた後、下降用圧力発生ライン153に第1システム圧力を作用させることによって、動作開始時に、下降用圧力発生ライン153や上昇用圧力発生ライン157にサージを生じさせること無く、スライド14がおよそ上死点に到達した時点で、ノックアウトシリンダ110は、下限ストッパが作用する下設定位置まで下降する。この時、下降速度は、絞り弁172を調整することによって調整可能である。
ノックアウトシリンダ110に駆動されるノックアウトピン27が、材料30に触れることの無い位置まで下降した後、図示は省略するが、スライド14が190mmに到達すると、材料供給装置が材料30を把持し、下金型22上にセットする。材料30を下金型22上にセットする際、ノックアウトピン27が材料30をセットする部位に存在すると、材料30の姿勢を悪化させる為、ノックアウトピン27を下方に退避させた後で材料30をセットする。
製品搬出装置と材料供給装置とは、1つの多目的搬送ロボット(マニュピレータ)に兼用させても良い。
[第2の実施形態の液圧ノックアウト装置の構成]
図8は、本発明に係る油圧ノックアウト装置の第2の実施形態を示す構成図である。尚、図8において、図1に示した第1の実施形態の油圧ノックアウト装置100−1と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8に示す第2の実施形態の油圧ノックアウト装置100−2は、図1に示した第1の実施形態の油圧ノックアウト装置100−1と比較して、主として第1逆止弁161の代わりにパイロット駆動式のロジック弁158を使用している点と、第1電磁弁174の代わりに第1−1電磁弁171と第1−2電磁弁175を使用している点と、第2電磁弁176の代わりに第2−1電磁弁173及び第2−2電磁弁177を使用している点と、第2油圧シリンダ110の下限ストッパ113を廃止し、第2油圧シリンダ110の下停止位置を決定するカムロッド112とリミットスイッチ114を設けた点で相違する。
ロジック弁158は、第1の実施形態の第1逆止弁161と同様に機能し、油圧ブロック(油圧マニホールド)に装着する為に必要な加工形状が各容量(各許容作動油量)のロジック弁毎に(ロジック弁の製造メーカによらず)一定な為、設計し易く、コストがより安価な特徴を有する。
以下、ロジック弁158の作用について説明する。
図9は、図8に示したロジック弁158の拡大図である。図9において、ロジック弁158のAポート及びBポートには、それぞれクッション圧力発生ライン152及び第1システム圧力ライン156が接続され、クッション圧力及び第1システム圧力が加えられ、パイロットポート(Xポート)には、常時、第1システム圧力が作用している。
クッション圧力発生ライン152に作用する圧力をPc(kg/cm)、第1システム圧力をP1(kg/cm)、ロジック弁158のクラッキング圧力をPk(kg/cm)、ロジック弁158の(クッション圧力が作用する)ポペット面積をa(cm)、ロジック弁158の環状部の面積をb(cm)とすると、ポペット158aが開弁し、作動油が流れる条件式は、下記の[数1]式、[数1’]式になる。尚、[数1’]式は、[数1]式を書き換えた式である。
[数1]
Pc×a>{P1×(a+b)+Pk×a−P1×b}
[数1’]
Pc>P1+Pk
[数1’]式を満たす、つまり、クッション圧力発生ライン152の圧力Pcが、第1システム圧力P1と(ロジック弁158をスプリングによって閉める方向に作用する)クラッキング圧力Pkを加算した圧力より大きくなれば、ポペット158aは開弁し、クッション圧力発生ライン152から第1システム圧力ライン156に作動油が流入する。
第1−1電磁弁171は、上昇用圧力発生ライン157と第1システム圧力ライン156との接続又は遮断を切り換える2ポートのポペット式電磁弁であり、第1−2電磁弁175は、上昇用圧力発生ライン157と第2システム圧力ライン159との接続又は遮断を切り換える2ポートのポペット式電磁弁であり、これらの第1−1電磁弁171及び第1−2電磁弁175は、3ポートの第1電磁弁174と同様に機能する。
また、第2−1電磁弁173は、下降用圧力発生ライン153と第1システム圧力ライン156との接続又は遮断を切り換える2ポートのポペット式電磁弁であり、第2−2電磁弁177は、下降用圧力発生ライン153と第2システム圧力ライン159との接続又は遮断を切り換える2ポートのポペット式電磁弁であり、これらの第2−1電磁弁173及び第2−2電磁弁177は、3ポートの第2電磁弁176と同様に機能する。
第1電磁弁174及び第2電磁弁176のON/OFFにより第2油圧シリンダ110を昇降させる第1の実施形態の油圧ノックアウト装置100−1は、基本状態(両電磁弁がOFF状態)で、第2油圧シリンダ110を下方に加圧し(調整式の)下限ストッパ113が作用する下停止位置に保持可能な為、いずれかの電磁弁に僅かなリークを生じても(例えば、予期せずに上昇するような)異常動作を回避し易い点と、使用する電磁弁数を低減させられる特徴がある。
第1−1電磁弁171と第1−2電磁弁175、第2−1電磁弁173と第2−2電磁弁177のON/OFFにより第2油圧シリンダ110を昇降させる第2の実施形態の油圧ノックアウト装置100−2は、基本状態(全電磁弁がOFF状態)で、第2油圧シリンダ110を下方及び上方に加圧維持する事無く、両圧力発生ラインを他と遮断することによって位置保持可能な為、下限ストッパを適用する事無く(カムロッド112と手動調整式のリミットスイッチ114を使用して)下停止位置に停止させることが可能になり、また、電磁弁が(2ポート式で)単純構造な分、選択可能な種類(品揃え)も多いという特徴がある。
[制御器]
図10は第2の実施形態の油圧ノックアウト装置100−2に適用される制御器130−2を示すブロック図である。
図10に示す制御器130−2は、図9に示した油圧閉回路150の第1−1電磁弁171、第1−2電磁弁175、第2−1電磁弁173、及び第2−2電磁弁177をON/OFF制御するもので、スライド位置検出器17により検出されるスライド14の位置信号及びリミットスイッチ114の検出信号に応じて、リレー140、142、144、146をON/OFF制御し、ON/OFF制御されるリレー140、142、144、146を介して第1−1電磁弁171、第1−2電磁弁175、第2−1電磁弁173、及び第2−2電磁弁177のソレノイドに駆動電流を出力し、第1−1電磁弁171、第1−2電磁弁175、第2−1電磁弁173、及び第2−2電磁弁177を個別にON/OFF制御する。尚、制御器130−2による第1−1電磁弁171、第1−2電磁弁175、第2−1電磁弁173、及び第2−2電磁弁177の具体的なON/OFF制御のタイミングについては後述する。
[ノックアウト制御]
<1サイクル目のプレス下降工程>
図11は、プレス機械10及び第2の実施形態の油圧ノックアウト装置100−2の運転開始後2サイクル目以降の1サイクルにおける各部の状態を示す波形図であり、特に電磁弁指令信号の波形を示す下段のグラフが、図7と相違する。
図11において、1サイクル目の図示は省略するが、運転開始時点では、プレス・スライドは上死点に在り、ノックアウトシリンダ110は、(プレス)下死点(近傍(下死点よりやや下方))に在る。即ち、第1−1電磁弁171と第1−2電磁弁175、及び第2−1電磁弁173と第2−2電磁弁177はそれぞれOFF状態にあり、上昇用圧力発生ライン157及び下降用圧力発生ライン153が共に他の圧力発生ラインと遮断されることにより、ノックアウトシリンダ110は、下死点よりやや下方の下設定位置で停止している。
第1システム圧力は約51kg/cmである。下金型22には、材料30がセットされている。
クッションシリンダ120のクッション圧力発生ライン152には、第2逆止弁163を介して第2システム圧力が作用しており、クッションシリンダ120は、上限ストッパ121に押し付けられた状態(上限位置)にある。
プレス・スライドがクッション開始位置に到達すると、スライド14は押下部材24、クッションピン104を介してクッションシリンダ120のピストンロッド120cを押し、クッション圧力発生ライン152の作動油を、ロジック弁158を介して第1システム圧力ライン156に押し退ける。この時、第1システム圧力発生ラインの圧力は、作動油が蓄積された分、70kg/cmまで上昇し、サイクル中で最高値を維持する。このこと(作用)は、この直後に行われる、(ノックアウトシリンダ110による)ノックアウト力を必要とするノックアウト作用に有利である。
このようにして、プレス・スライド下降中に、プレスの運動エネルギの一部を、圧油のエネルギーとして吸収する。
また、プレス成形はこの時(最中)に行われる為、予めバランサシリンダによって、(成形時に接触する)一方向側に押し付けられたガタ(隙間)部は、より堅固に一方向に押し付けられた状態で成形は行われる。クッションシリンダ120は、成形開始時のガタによって発生し易い振動挙動を安定化させる作用を一層安定させる役割をも果たす。
<プレス上昇工程>
スライド14が下死点から上昇を開始し、押下部材24がクッションピン104から離れると、第1システム圧力よりやや大きい(ロジック弁158のクラッキング圧力分大きい)圧力が作用していたクッション圧力発生ライン152は、弾性圧縮分が開放され、クッション圧力発生ライン152には、第2システム圧力ライン159の第2システム圧力が第2逆止弁163を介して作用し、クッションシリンダ120は低速で上昇する。
クッションシリンダ120の可動質量は、ピストンロッド120cとクッションピン104に限られ、比較的低慣性である為、比較的小さな約8kg/cmの第2システム圧力が作用すれば、比較的遅い速度で(ゆっくり)上昇することが可能である。本例では、プレス・スライドが半ば上昇した時点で、クッションシリンダ120は上限ストッパ121に作用し、初期位置に至る。クッションシリンダ120は、遅くとも次サイクルのプレス・スライド下降工程において、スライド14がクッション開始位置に到達する前に、初期位置に戻ることができれば良い。
制御器130−2は、スライドが50mmに到達(上昇)した時点で、第2−2電磁弁177をONさせ、0.06秒程度遅れて第1−1電磁弁171をONさせる。このようにノックアウトシリンダ110の下降用圧力発生ライン153に第2システム圧力を作用させた後、上昇用圧力発生ライン157に第1システム圧力を作用させることによって、動作開始時に、上昇用圧力発生ライン157や下降用圧力発生ライン153にサージを生じさせること無く、スライド14がおよそ60mmに到達した時点で、ノックアウトシリンダ110は、上限ストッパ111が作用する位置まで上昇しながら、製品をノックアウト作用する。
第1システム圧力は、ノックアウト動作に費やした分、約60kg/cmまで低下する。この時、ノックアウト速度は、絞り弁170を調整することによって可能である。
予測可能なノックアウト速度から、十分に上限に至る時間を見込んで、やはりサージが発生しないように、第1−1電磁弁171をOFFし、0.06秒程度遅れて第2−2電磁弁177をOFFし、ノックアウトシリンダ110の上昇用圧力発生ライン157と第1システム圧力ライン156とを遮断した後、下降用圧力発生ライン153と第2システム圧力ライン159とを遮断する。
ノックアウト作用後、図示しないが、製品搬出装置が製品を把持し、後工程に搬出する。その間、スライド14は、およそ上昇工程の終盤にさしかかっている。
<2サイクル目以降の下降工程>
制御器130−1は、製品搬出後、スライド位置が上死点手前198mmに到達した時点で、第1−2電磁弁175をONさせ、0.06秒程度遅れて第2−1電磁弁173をONさせる。このようにノックアウトシリンダ110の上昇用圧力発生ライン157に第2システム圧力を作用させた後、下降用圧力発生ライン153に第1システム圧力を作用させることによって、動作開始時に、下降用圧力発生ライン153や上昇用圧力発生ライン157にサージを生じさせること無く、スライド14がおよそ上死点に到達した時点で、ノックアウトシリンダ110は、ノックアウトシリンダ110に連動するカムロッド112にリミットスイッチ114が作用する下設定位置まで下降する。つまり、リミットスイッチ114が作用した時点で、制御器130−2は、第2−1電磁弁173をOFFさせ、(タイマーによって)0.06秒程度遅れて第1−2電磁弁175をOFFさせる。このようにノックアウトシリンダ110の下降用圧力発生ライン153と第1システム圧力ライン156とを遮断させた後、上昇用圧力発生ライン157と第2システム圧力ライン159とを遮断することによって、ノックアウトシリンダ110は、停止する時に下降用圧力発生ライン153や上昇用圧力発生ライン157にサージを生じさせること無く、下設定位置近傍で停止する。この時、下降速度は、絞り弁172を調整することによって調整可能である。
ノックアウトシリンダ110に駆動されるノックアウトピン27が、材料30に触れることの無い位置まで下降した後、図示は省略するが、スライド14が190mmに到達すると、材料供給装置が材料30を把持し、下金型22上にセットする。
[その他]
第1の実施形態では、3ポートの第1電磁弁174、第2電磁弁176の切り換えにより第2油圧シリンダ(ノックアウトシリンダ)110を昇降動作させ、第2の実施形態では、2ポートの第1−1電磁弁171、第1−2電磁弁175、第2−1電磁弁173及び第2−2電磁弁177の切り換えによりノックアウトシリンダ110を昇降動作させるようにしたが、電磁弁の構成は、第1の実施形態及び第2の実施形態に示したものに限らず、要は電磁弁の切り換えによりノックアウトシリンダ110を昇降動作させるものであれば、如何なるものでもよい。
また、本実施形態では、液圧ノックアウト装置の作動液として油を使用した場合について説明したが、これに限らず、水やその他の液体を使用してもよい。即ち、本実施形態においては、油圧シリンダ、油圧閉回路を使用した形態で説明したが、これらに限定されるものではなく、水やその他の液体を使用した液圧シリンダ、液圧閉回路を本発明において使用できることは言うまでもない。また、本発明に係る液圧ノックアウト装置は、クランクプレスに限らず、機械式プレスを筆頭に、あらゆる種類のプレス機械に適用することができる。
更に、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
各種の改良や変形を行ってもよいことは言うまでもない。
10 プレス機械
14 スライド
17 スライド位置検出器
18 クランク軸エンコーダ
19 ボルスタ
20 上金型
22 下金型
24 押下部材
27 ノックアウトピン
30 材料
100−1、100−2 油圧ノックアウト装置
104 クッションピン
110 第2油圧シリンダ(ノックアウトシリンダ)
110a 上昇側圧力発生室
110b 下降側圧力発生室
120 第1油圧シリンダ(クッションシリンダ)
120a 上昇側圧力発生室
130−1、130−2 制御器
150 油圧閉回路
152 クッション圧力発生ライン
153 下降用圧力発生ライン
154 第1アキュムレータ
155 第2アキュムレータ
156 第1システム圧力ライン
157 上昇用圧力発生ライン
158 ロジック弁
159 第2システム圧力ライン
161 第1逆止弁
163 第2逆止弁
171 第1−1電磁弁
173 第2−1電磁弁
174 第1電磁弁
175 第1−2電磁弁
176 第2電磁弁
177 第2−2電磁弁
178、179 冷却装置
200 給油装置

Claims (14)

  1. プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を液圧のエネルギに変換するエネルギ変換部と、
    前記エネルギ変換部により変換された液圧のエネルギを蓄積するエネルギ蓄積部と、
    前記プレス機械により加工された製品をノックアウトするノックアウト部と、を備え、
    前記ノックアウト部は、前記エネルギ蓄積部から放出される液圧のエネルギを運動エネルギに変換して前記製品をノックアウトし、
    前記エネルギ変換部は、前記スライドの下降動作に伴って押し下げられるクッションピンと、前記クッションピンにピストンロッドが当接する第1液圧シリンダとからなり、
    前記エネルギ蓄積部は、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられた作動液を蓄積する第1アキュムレータであり、
    前記ノックアウト部は、ノックアウト動作時に前記第1アキュムレータに蓄積された作動液が、上昇側圧力発生室に供給される第2液圧シリンダであり、
    前記第1アキュムレータに蓄積される第1システム圧力の作動液よりも低圧の第2システム圧力の作動液が蓄積される第2アキュムレータを備え、
    前記第2アキュムレータは、前記ノックアウト動作時に前記第2液圧シリンダの下降側圧力発生室から押し退けられる作動液を蓄積し、かつ前記スライドの上昇に伴って前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に作動液を供給して前記クッションピンを上昇させる液圧ノックアウト装置。
  2. 前記第1液圧シリンダと、前記第2液圧シリンダと、前記第1アキュムレータと、前記第2アキュムレータと、前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続されたクッション圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続された上昇用圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの下降側圧力発生室に接続された下降用圧力発生ラインと、前記第1アキュムレータが接続された第1システム圧力ラインと、前記第2アキュムレータが接続された第2システム圧力ラインとを含む液圧閉回路と、
    前記クッション圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間に配設され、前記クッション圧力発生ラインから前記第1システム圧力ラインへの作動液の流れを許容する第1逆止弁と、
    前記クッション圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記第2システム圧力ラインから前記クッション圧力発生ラインへの作動液の流れを許容する第2逆止弁と、
    前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第1電磁弁と、
    前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記下降用圧力発生ラインと第2システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第2電磁弁と、を備え、
    前記作動液は、前記液圧閉回路内に加圧封入され、前記第1システム圧力ライン内の作動液は、前記プレス機械の1サイクル期間において、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられる作動液のみにより加圧される請求項に記載の液圧ノックアウト装置。
  3. 前記第1液圧シリンダと、前記第2液圧シリンダと、前記第1アキュムレータと、前記第2アキュムレータと、前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続されたクッション圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの上昇側圧力発生室に接続された上昇用圧力発生ラインと、前記第2液圧シリンダの下降側圧力発生室に接続された下降用圧力発生ラインと、前記第1アキュムレータが接続された第1システム圧力ラインと、前記第2アキュムレータが接続された第2システム圧力ラインとを含む液圧閉回路と、
    前記クッション圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間に配設されたロジック弁であって、前記クッション圧力発生ラインから前記第1システム圧力ラインへの作動液の流れを許容するように、前記第1システム圧力ラインの第1システム圧力をパイロット圧力とするパイロット駆動式のロジック弁と、
    前記クッション圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記第2システム圧力ラインから前記クッション圧力発生ラインへの作動液の流れを許容する第2逆止弁と、
    前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第1電磁弁と、
    前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの間、及び前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの間に配設され、前記ノックアウト動作時に前記下降用圧力発生ラインと第2システム圧力ラインとを接続し、前記ノックアウト動作の終了後に前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとを接続する1又は複数の第2電磁弁と、を備え、
    前記作動液は、前記液圧閉回路内に加圧封入され、前記第1システム圧力ライン内の作動液は、前記プレス機械の1サイクル期間において、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられる作動液のみにより加圧される請求項に記載の液圧ノックアウト装置。
  4. 前記第1電磁弁は、前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続、又は前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続を切り換える1つの電磁弁であり、
    前記第2電磁弁は、前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続、又は前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続を切り換える1つの電磁弁である請求項又はに記載の液圧ノックアウト装置。
  5. 前記第1電磁弁は、前記上昇用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第1−1電磁弁と、前記上昇用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第1−2電磁弁とを含む複数の電磁弁であり、
    前記第2電磁弁は、前記下降用圧力発生ラインと前記第1システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第2−1電磁弁と、前記下降用圧力発生ラインと前記第2システム圧力ラインとの接続又は遮断を切り換える第2−2電磁弁とを含む複数の電磁弁である請求項又はに記載の液圧ノックアウト装置。
  6. 前記第1電磁弁及び前記第2電磁弁は、それぞれポペット式電磁弁である請求項からののいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  7. 前記プレス機械のスライドが上昇を開始する時点から前記スライドの下降動作に伴って前記クッションピンが下降を開始する時点までの期間に、前記第2液圧シリンダを上昇させた後に下降させるべく、前記第1電磁弁及び前記第2電磁弁を制御する制御器を備えた請求項からのいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  8. 前記液圧閉回路内の作動液を冷却する冷却装置を備えた請求項からのいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  9. 前記クッション圧力発生ライン、前記第1システム圧力ライン、前記第2システム圧力ライン、前記上昇用圧力発生ライン、及び前記下降用圧力発生ラインに、給液及びシステム圧力封入用の絞り弁、又は絞り弁及びカプラが装着された請求項からのいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  10. 前記作動液を貯留するタンクと、
    前記液圧閉回路に前記作動液を給液する吐出口と、
    前記液圧閉回路から前記作動液が戻される戻り口であって、前記タンクに接続された戻り口と、
    前記タンクから前記作動液を前記吐出口を介して前記液圧閉回路に供給する液圧ポンプと、を備えた給液装置が付帯し、
    前記液圧ポンプは、前記作動液を前記液圧閉回路に加圧封入する時のみ駆動される請求項からのいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  11. 前記吐出口及び前記戻り口の少なくとも一方に接続される延長ホースが前記給液装置に付帯し、前記延長ホースの両端には、それぞれカプラが設けられている請求項10に記載の液圧ノックアウト装置。
  12. 前記第1液圧シリンダは複数配設され、それぞれの上昇側圧力発生室は連通している請求項から11のいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  13. 前記スライドの下面には、前記クッションピンを押下する押下部材が装着され、又は前記クッションピンを押下する押下部材を含む上金型が装着される請求項から12のいずれか1項に記載の液圧ノックアウト装置。
  14. プレス機械のスライドの下降時の運動エネルギの一部を液圧のエネルギに変換するエネルギ変換部と、
    前記エネルギ変換部により変換された液圧のエネルギを蓄積するエネルギ蓄積部と、
    前記プレス機械により加工された製品をノックアウトするノックアウト部と、を備え、
    前記ノックアウト部は、前記エネルギ蓄積部から放出される液圧のエネルギを運動エネルギに変換して前記製品をノックアウトし、
    前記エネルギ変換部は、前記スライドの下降動作に伴って押し下げられるクッションピンと、前記クッションピンにピストンロッドが当接する第1液圧シリンダとからなり、
    前記エネルギ蓄積部は、前記スライドの下降時に前記クッションピンを介して前記第1液圧シリンダの上昇側圧力発生室から押し退けられた作動液を蓄積する第1アキュムレータであり、
    前記クッションピンは、前記プレス機械のボルスタに形成されているクッションピン孔に差し込まれ、ノックアウト動作が不要な製品のプレス加工時には前記ボルスタから取り外される液圧ノックアウト装置。
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