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JP6395723B2 - ガラス板の製造方法及びガラス板 - Google Patents

ガラス板の製造方法及びガラス板 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス板の製造方法と、その製造方法によって製造されたガラス板とに関する。
従来、ガラス板に対し、その用途に適した特性を付与する目的で、様々な表面処理が行われている。例えば、高透過率を有するガラス板を得る方法の1つとして、ガラス板の表面に高い透過率を有する薄膜を形成する技術が知られている。例えば、特許文献1には、炭素及び水素の少なくとも一方を含有する窒化シリコンを主成分とする薄膜を備えたガラス板が記載されている。また、特許文献2には、薄膜を多層構造とし、その内の1層をタングステンとフッ素が添加された酸化バナジウム層とすることで透過率が改善したガラス板が記載されている。また、特許文献3には、高透過率を有するガラス板を得るためガラス板の表面に金属酸化物膜等の薄膜を形成する際に、その薄膜の変質を防止する目的で、前処理として脱アルカリ処理を施すこと等も提案されている。
ガラス板の透過率を向上させる別の方法として、例えば特許文献4には、フロート法によって成形されたガラス板に関し、ボトム面の最表面から所定の厚さ部分を除去することによって、錫の陽イオンを含有する層を除去する方法が提案されている。この方法によれば、ガラス組成物が本来有する高い透過率を示すガラス板を得ることが可能となる。
これらの他にも、緻密な表面構造を有するガラスを得る方法(特許文献5)、ガラス表面に複数の凹部を設けて、可視光の透過率が高いガラス板を得る方法(特許文献6)等、用途に応じて様々な方法でガラスの表面処理が行われている。
特開2003−221257号公報 特表2002−516813号公報 特開2005−67974号公報 特開2006−206400号公報 特開平11−278875号公報 特開2008−137867号公報
上記のとおり、従来、用途に適した特性を有するガラス板を得るためには、様々な表面処理方法の中から目的とする特性を得るための処理を適宜選択し、場合によっては複数の異なる処理を組み合わせて実施する必要があった。そのため、用途の異なるガラス板を製造するたびに、実施する処理に応じて製造ラインの工程の変更が求められたり、製造ラインとは別ラインを設けることが求められたりする等して、その結果、製造効率の低下及び製造コストの増加という問題が発生していた。殊に、製造ラインの工程の変更は、製造ラインの設備の清掃や、使用する材料の変更など煩雑な作業が必要であった。
そこで、本発明は、大幅な製造効率の低下及び製造コストの増加を招くことなく、簡便に、用途に適した特性を実現する表面形態を有するガラス板を製造できる方法を提供することを目的とする。
本発明は、
(I)溶融したガラス原料を、溶融金属上でガラスリボンへと成形する工程と、
(II)前記溶融金属上の前記ガラスリボンの表面に、フッ素元素(F)を含む酸を含み、かつ酸に対する水蒸気の体積比(水蒸気の体積/酸の体積)が0以上30以下である酸性ガスを接触させることによって、前記ガラスリボンの前記表面に対し、脱アルカリ処理を施すと共に、前記体積比に応じて表面形態を制御する工程と、
を含む、ガラス板の製造方法を提供する。
本発明の製造方法では、溶融金属上のガラスリボンの表面に対して、脱アルカリ処理のための酸性ガスが吹付けられる。このとき用いられる酸性ガスには、フッ素元素(F)を含む酸が含まれている。フッ素元素(F)を含む酸は、他の酸と比較してガラスを侵食する能力に優れており、さらに溶融金属上の非常に高温のガラスリボンに対してこの酸が供給されるので、ガラス表面が効果的に改質される。さらに、この酸性ガスでは、酸に対する水蒸気の体積比(水蒸気の体積/酸の体積)が0以上30以下の範囲内で調整されている。この体積比に応じて、処理後のガラスの表面形態が決定される。したがって、酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比を適宜選択するという簡便な方法によって、所望の表面形態を有するガラス板を製造できる。このように、本発明の製造方法によれば、脱アルカリ処理と表面形態の制御とを1つの工程で実現することができ、さらに既存のガラス板の製造ラインからの大きな変更も必要としない。また、製造ラインを変更する際にも、酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比を変更するだけでよいので、用途に適した特性を有するガラス板を効率よく製造できる。したがって、本発明の製造方法によれば、大幅な製造効率の低下及び製造コストの増加を招くことなく、簡便に、用途に適した特性を実現する表面形態を有するガラス板を製造できる。
本発明のガラス板の製造方法を実施できる装置の一例を示す模式図である。 ガラス板表面に接触させる酸性ガス中の水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板の透過率ゲインの平均値を示す図である。 ガラス板表面に接触させる酸性ガス中の水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板の透過率ゲインの平均値を示す図である。 ガラス板表面に接触させる酸性ガス中の水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板の透過率ゲインの平均値を示す図である。 ガラス板表面に接触させる酸性ガス中の水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板の透過率ゲインの平均値を示す図である。 実施例1のガラス板の脱アルカリ層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 実施例2のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例3のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例4のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例5のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例6のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例7のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例8のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例9のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例10のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。 実施例11のガラス板の脱アルカリ層表面のSEM写真である。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本実施形態のガラス板の製造方法は、
(I)溶融したガラス原料を、溶融金属上でガラスリボンへと成形する工程と、
(II)前記溶融金属上の前記ガラスリボンの表面に、フッ素元素(F)を含む酸を含み、かつ酸に対する水蒸気の体積比(水蒸気の体積/酸の体積)が0以上30以下である酸性ガスを接触させることによって、前記ガラスリボンの前記表面に対し、脱アルカリ処理を施すと共に、前記体積比に応じて表面形態を制御する工程と、
を含む。この方法は、例えば図1に示す装置を用いて実施できる。
フロート窯11で溶融されたガラス原料(溶融ガラス)は、フロート窯11からフロートバス12に流れ出し、ガラスリボン10となって溶融錫(溶融金属)15上を移動して半固形となった後、ローラ17により引き上げられて徐冷炉13へと送り込まれる。徐冷炉13で固形化したガラスリボンは、図示を省略する切断装置によって所定の大きさのガラス板へと切断される。
溶融錫15上の高温状態のガラスリボン10の表面から所定距離を隔てて、所定個数のコータ16(図示した装置では3つのコータ16a,16b,16c)が、フロートバス12内に配置されている。これらのコータ16a〜16cの少なくとも1つのコータから、ガラスリボン10上に連続的に、脱アルカリ処理のための酸性ガスが供給される。これにより、ガラスリボン10の表面に、アルカリ成分が十分に除去された脱アルカリ層が形成される。溶融錫15上のガラスリボン10の温度はガラス転移点よりも非常に高温であるので、ガラス表面の改質は効果的に実施される。このとき用いられる酸性ガスは、フッ素元素(F)を含む酸(望ましくはフッ化水素)を含んでいる。この酸性ガスは、水蒸気を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。酸性ガスにおける水蒸気の有無、さらには酸性ガスに含まれる水蒸気の量(酸に対する水蒸気の体積比)に応じて、得られるガラス板の表面形態を変化させることができる。
本発明者らは、このように表面形態を変化させることができる理由について、次のように考察している。酸性ガスが例えばフッ化水素及び水蒸気を含む酸性水蒸気である場合、そのような酸性水蒸気を高温のガラスリボン10の表面に接触させると、ガラス表面におけるアルカリイオンが溶出され、ガラスリボン10の表面に脱アルカリ層が形成される。また、プロトン(H+)、水(H2O)及びオキソニウムイオン(H3+)等の種々の状態で、酸性水蒸気がガラス中に入り込み、その後、ガラスに入り込んだ水が脱水縮合によって抜け出す。また、フッ化水素はガラスの基本構造であるSi−O結合を切断するので、水やオキソニウムイオンがガラス中に入り込みやすくなること、さらにフッ化水素によるガラスの浸食や再析出等の現象が複雑に生じること等の要因により、酸性水蒸気中の水蒸気の量を変化させることにより、脱水縮合の進行の程度が変化するため、脱アルカリ層の表面、すなわちガラスリボン10の表面を凹凸形状としたり平滑な緻密構造としたりすることができる。本明細書では、このような脱水縮合によるシロキサン結合が増えた構造を緻密構造としている。
[ガラス板の表面形態]
上記のとおり、酸性ガスに含まれる水蒸気の量に応じて、得られるガラス板の表面形態は異なる。以下は、酸性ガスにおいて酸に対する水蒸気の体積比を変化させることにより形成される表面形態について説明する。
1つ目の表面形態(第1表面形態)について説明する。酸性ガス中に水蒸気が全く存在しない場合、すなわち酸に対する水蒸気の体積比が0の場合は、脱アルカリ層の表面に深さ20〜100nmである凹凸を形成できる。これは、ガラス板の表面へ接触させる酸性ガスに全く水蒸気が含まれないものの、ガラス中に存在する水やフッ化水素によるガラス板の表面の侵食によって発生する水により、わずかながら脱水縮合が進行し、結果として、このような凹凸が形成されると考えられる。なお、深さ20〜100nmである凹凸とは、最大凸部(脱アルカリ層表面において、ガラス板の厚さ方向に対して最も突出している凸部)と最大凹部(脱アルカリ層表面において、ガラス板の厚さ方向に対して最も深く窪んだ凹部)との間の、ガラス板の厚さ方向における距離が20〜100nmの範囲内であるということである。以下、凹凸の深さが記載されている場合は、前記内容を意味する。
脱アルカリ層の第1表面形態である上記の特有の構造により、第1表面形態を有するガラス板は高い透過率を実現できる。すなわち、本実施形態の製造方法において、脱アルカリ層の表面に第1表面形態の凹凸が形成されるような酸性ガスを選択することにより、得られるガラス板において、波長400〜800nmの可視光の透過率ゲインの平均値を1.0%以上とすることができ、1.5%以上とすることも可能である。ここで、本明細書中に記載の波長400〜800nmの光の透過率ゲインとは、脱アルカリ処理後のガラス板の透過率の測定値から、脱アルカリ処理前のガラス板の透過率の測定値を差し引いた値である。一般的には1nm波長ごとに算出する。また、透過率ゲインの平均値とは、平均値を求める波長範囲(本実施形態では波長400〜800nm)において各波長の透過率ゲインを求め、それらの値を単純平均した値である。
次に、2つ目の表面形態(第2表面形態)について説明する。酸性ガスに含まれる水蒸気の量を、酸性ガスにおいて酸に対する水蒸気の体積比が0を超え1.5以下を満たすような範囲とすることにより、脱アルカリ層の表面に深さ100〜200nmの凹凸であって、また、凹凸が形成されている厚さ範囲における空隙率の平均値が30〜50%である凹凸を形成できる。これは、酸性ガス中の水蒸気の量が比較的少ないため、脱水縮合の進行が抑制されて、結果として、このような凹凸が形成されると考えられる。ここで、空隙率とは、ガラス板の厚さ方向に沿った断面において、それぞれの厚さ位置において空間が占める割合をいう。具体的には、空隙率は次のようにして求めることができる。まず、ガラス板の厚さ方向の断面画像をスキャナーで読み取り、読み取った画像データを2値化する。そして、2値化した画像データに対して黒色、すなわち空隙のピクセル数をカウントすることによって、空隙率を算出できる。また、空隙率の平均値とは、ガラス板の表面の凹凸が形成されている厚さ範囲における空隙率の積分値を、凹凸厚さで割った値である。第2表面形態の一例として、ガラス板の表面に凹凸が繰り返し形成されており、凸基準位置と凹基準位置との間のガラス板の厚さ方向に沿った距離が100〜200nmであり、凸基準位置と凹基準位置との間において、空隙率の変化率が、凸基準位置から凹基準位置に向かって−3.0〜2.0%/nmであるような形状が挙げられる。ただし、凸基準位置とは、空隙率が80%の厚さ位置のことであり、凹基準位置とは、空隙率が20%の厚さ位置のことである。なお、凹はガラス板の厚さ方向に陥没し、及び、凸はガラス板の厚さ方向に隆起している。凸基準位置は凹部が陥没する開始位置であり、凹基準位置は凸部が隆起する開始位置であるとみなすことができる。また、第2表面形態は、第1表面形態に比して、ガラス板の表面が緻密になる。これは、第2表面形態の形成にあたって供給される酸性ガスには水蒸気が含まれているため、脱水縮合が促進された結果と考えられる。
脱アルカリ層の第2表面形態である上記の特有の構造により、第2表面形態を有するガラス板は非常に高い透過率を実現できる。すなわち、本実施形態の製造方法において、脱アルカリ層の表面に第2表面形態の凹凸が形成されるような酸性ガスを選択することにより、得られるガラス板において、波長400〜800nmの可視光の透過率ゲインの平均値を2.5%以上とすることができ、3.0%以上とすることも可能である。
次に、3つ目の表面形態(第3表面形態)について説明する。酸性ガスに含まれる水蒸気の量を、酸に対する水蒸気の体積比が1.5を超え8未満を満たすような範囲とすることにより、脱アルカリ層の表面に深さ20〜100nmの凹凸を形成できる。これは、酸性ガス中の水蒸気が適度な量であるため、上述の脱水縮合が程よく進行し、結果として、このような凹凸が形成されると考えられる。また、第3表面形態は、第1表面形態及び第2表面形態に比して、ガラス板の表面が更に緻密になる。これは、酸性ガス中に含まれる水蒸気の量がより多いため、脱水縮合が促進された結果と考えられる。
脱アルカリ層の第3表面形態である上記の特有の構造により、第3表面形態を有するガラス板は透過率の向上を実現できる。すなわち、本実施形態の製造方法において、脱アルカリ層の表面に第3表面形態の凹凸が形成されるような酸性ガスを選択することにより、得られるガラス板において、波長400〜800nmの可視光の透過率ゲインの平均値を0.5%以上とすることができ、1.0%以上とすることも可能である。また、上述した第1表面形態及び第2表面形態を有するガラス板に比して、機械的な強度、特に、磨耗性の向上や、耐候性の向上を実現できる。なぜなら、ガラス板の表面が更に緻密化されることにより、表面の磨耗性が向上するとともに、ガラス板中のアルカリ成分の溶出が抑制されるためである。具体的には、ガラス板を、95℃に保った純粋の中で24時間放置後に、ガラス板におけるナトリウムイオンの溶出量が、ガラス板の単位表面積あたり0.3〜0.4μgとすることができる。
次に、第4表面形態について説明する。水蒸気を多く含む酸性ガス、例えば酸に対する水蒸気の体積比が8以上30以下である酸性ガスを用いる場合は、平滑な脱アルカリ層を形成でき、また、脱アルカリ層が形成されている20〜100nmの厚さ範囲における空隙率の平均値が0〜10%である平滑な緻密構造とすることができる。このような構造は、酸性ガスの量に比べて水蒸気の量が十分であるため、上述の脱水縮合の進行が十分に促進された結果と考えられる。
脱アルカリ層の第4表面形態である上記の特有の構造により、第4表面形態を有するガラス板は透過率の向上を実現できる。すなわち、本実施形態の製造方法において、脱アルカリ層の表面に第4表面形態の緻密構造が形成されるような酸性ガスを選択することにより、得られるガラス板において、波長400〜800nmの可視光の透過率ゲインの平均値を0.1%以上とすることができる。また、上述した第1〜第3表面形態を有するガラス板に比して、機械的な強度、特に、磨耗性の更なる向上や、耐候性の更なる向上を実現できる。なぜなら、ガラス板の表面に緻密構造が形成されることにより、表面では更に磨耗性が向上するとともに、ガラス板中のアルカリ成分の溶出が更に抑制されるためである。具体的には、ガラス板を、95℃に保った純粋の中で24時間放置後に、ガラス板におけるナトリウムイオンの溶出量が、ガラス板の単位表面積あたり0.2μg以下とすることができる。
以上のように、本実施形態の製造方法によれば、酸に対する水蒸気の体積比を変化させることにより、少なくとも4種類の表面形態を有するガラス板を製造することが可能となる。また、これら4種類の表面形態を有するガラス板は、透過率、機械的強度及びアルカリ成分の溶出等の面でそれぞれ特有の性質を有している。したがって、これらのガラス板を、それぞれ、用途に応じ使い分けることができる。用途について例を挙げる。ソーラ用カバーガラスは、屋外で用いられるため人が接触する機会が少ないことから、機械的強度を向上させるという要求はそれほど強くない。しかし、光エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を向上させるという観点から、透過率の向上が強く求められている。また、屋内で使用するガラスや自動車用ガラスなどは、人が接触する機会が多分にあるため、機械的強度及び透過率の両方の向上が強く求められている。また、アルカリ成分が溶出しにくいガラスは、所謂ヤケが発生しにくく、例えば、船舶用ガラス、シャワーブース用ガラス及び浴室用鏡といった、高い耐候性が求められるガラスに好適である。このように様々な用途がある中で、本実施形態の製造方法によれば、それぞれの用途に合ったガラス板を製造することが可能となる。
より詳しく説明すると、本実施形態の製造方法において、酸に対する水蒸気の体積比が0以上8未満である酸性ガスを用いる方法(上述の第1表面形態〜第3表面形態を得る方法に相当する。)によれば、例えば、太陽電池用ガラス板、ショーウィンドウ用ガラス板、低摩擦ガラス板及び耐指紋性ガラス板等を製造することができる。
例えば、太陽光について高い透過率が求められる太陽電池用ガラス板及びショーウィンドウ用ガラス板を得る場合、これらの太陽電池用ガラス板及びショーウィンドウ用ガラス板は、本実施形態の製造方法において酸に対する水蒸気の体積比が0以上8未満の酸性ガスを用いて製造されたガラス板であって、前記ガラス板の表面に凹凸が形成されて、波長400nm〜800nmの光に対する透過率ゲインの平均値が1.0%以上となるようにするとよい。なお、ガラス板を、波長400nm〜800nmの光に対する透過率ゲインの平均値が1.0%以上となるようにするとは、言い換えると、ガラス板を当該ガラス板と同一厚さ及び同一組成を有し、かつ主面に凹凸形状を有さない対照ガラス板と比較した場合に、波長400nm〜800nmの光の透過率が1.0%以上高くなるようにするということである。
また、タッチパネル用のガラス基板などのように、低摩擦や耐指紋性(指紋の残存量が低い性質)が求められる低摩擦用ガラス板及び耐指紋性ガラス板を得る場合、これらの低摩擦ガラス板及び耐指紋性ガラス板は、本実施形態の製造方法において酸に対する水蒸気の体積比が0以上8未満の酸性ガスを用いて製造されたガラス板であって、前記ガラス板の表面に凹凸が形成されており、前記凹凸の深さが20nm〜200nmであるようにするとよい。表面にこのような深さを有する凹凸が形成されていることにより、ガラス板の表面における摩擦が低減し、指紋の残存量も低減できる。
本実施形態の製造方法において、酸に対する水蒸気の体積比が8以上30以下である酸性ガスを用いる方法(上述の第4表面形態を得る方法に相当する。)によれば、例えば、化学強化用ガラス板(化学強化処理が施されるガラス板)、耐候性ガラス板、機能膜生成用ガラス板(表面に機能膜が生成されるガラス板)、シャワーブース用ガラス板、船舶用ガラス板等を製造することができる。
例えば、化学強化用ガラス板には、アルカリイオン置換による化学強化処理によって生じる反りの抑制が求められる。本実施形態の製造方法において、酸に対する水蒸気の体積比が8以上30以下である酸性ガスが用いられる場合、得られるガラス板の表面形態は上述の第4表面形態である。すなわち、ガラスリボンへの成形時に溶融金属と非接触であったガラス板のトップ面に、緻密構造を有する脱アルカリ層が形成されている。したがって、この脱アルカリ層により、化学強化時にトップ面におけるアルカリイオン置換が制限される。その結果、トップ面におけるアルカリイオン置換量と、溶融金属成分の侵入により化学強化時のアルカリイオン置換が制限されるボトム面(ガラスリボンへの成形時に溶融金属と接触していた面)におけるアルカリイオン置換量との差が小さくなり、化学強化時の反りの発生が抑制される。
また、ヤケが発生しにくいことが求められる耐候性ガラス板、シャワーブース用ガラス板及び船舶用ガラス板を得る場合、これらの用途のガラス板は、本実施形態の製造方法において酸に対する水蒸気の体積比が8以上30以下の酸性ガスを用いて製造されたガラス板であって、前記ガラス板の表面に緻密構造が形成されており、同一厚さ及び同一組成を有し且つ表面に緻密構造が形成されていないガラス板と比較してアルカリ溶出量が少ないものとするとよい。また、このようなガラス板は、機能膜生成用ガラス板としても好適である。
これまで述べたとおり、本実施形態の製造方法では、溶融金属上のガラスリボンの表面に接触させる酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比(水蒸気の体積/酸の体積)に応じて、
波長400〜800nmの可視光の透過率ゲインが2.5%以上とする第1ガラス板(第2表面形態を有するガラス板)と、
波長400〜800nmの可視光の透過率ゲインが0.5%以上であり、かつ、純粋を95℃に保ち24時間放置後のナトリウムイオンの溶出量が、ガラス板の単位表面積あたり0.3〜0.4μgである第2ガラス板(第3表面形態を有するガラス板)と、
純粋を95℃に保ち24時間放置後のナトリウムイオンの溶出量が、ガラス板の単位表面積あたり0.2μg以下である第3ガラス板(第4表面形態を有するガラス板)と、
の内、少なくとも1つのガラス板を得ることができる。また、これらのガラス板は、前述の用途により使い分けが出来る点有用である。
本実施形態の製造方法では、上記のとおり、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させるという簡便な方法によって、得られるガラス板の表面形態を制御している。酸性ガスをガラスリボン10に供給する形態の1つとして、コータ16を用いることが考えられるが、通常、コータ16は、挿入物質を変更する度に洗浄が必要であり、この作業が非常に煩雑である。しかし、本実施形態の製造方法では、酸性ガス中の水蒸気の量を調節するだけであるので、そのような洗浄が不要である。
図2Aは、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板(ガラス組成:70.8wt%SiO2、1.0wt%Al23、5.9wt%MgO、8.5wt%CaO、及び、13.2wt%Na2O)の透過率ゲインの平均値を示す図である。横軸は酸に対する水蒸気の体積比であり、また、縦軸は透過率ゲインの平均値である。これは、酸性ガスに含まれる酸にフッ化水素を用い、処理温度を660℃とし、酸性ガスとガラスとの接触時間(処理時間)を2秒として、フッ化水素濃度を変化(1.1vol%、2.3vol%、3.5vol%)させた時の結果である。また、図2Bは、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板(ガラス組成:70.8wt%SiO2、1.0wt%Al23、5.9wt%MgO、8.5wt%CaO、及び、13.2wt%Na2O)の透過率ゲインの平均値を示す図である。横軸は酸に対する水蒸気の体積比であり、また、縦軸は透過率ゲインの平均値である。これは、酸性ガスに含まれる酸にフッ化水素を用い、処理温度を640℃とし、酸性ガスとガラスとの接触時間(処理時間)を2.2秒とし、フッ化水素濃度を2.0vol%としたときの結果である。
図2A及び図2Bより、表面に凹凸を有するガラス板を製造する場合であって、使用する酸性ガスがフッ化水素を含む場合は、酸性ガスにおけるフッ化水素の濃度を2.0vol%以上とすることが望ましい。なぜなら、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させることで、透過率ゲインを制御、すなわち、ガラス板の表面形態の制御が容易となるからである。また、酸性ガスにおけるフッ化水素の濃度を3.5〜10.0vol%とすることがより望ましい。なぜなら、より容易に透過率ゲインを制御できるからである。換言すると、フッ化水素の濃度をこの範囲内とすることで、脱アルカリ層に形成される凹凸の形状をより所望の形状に制御することが可能となり、所望の凹凸形状の作製が容易となる。他方、酸性ガスにおけるフッ化水素の濃度が1.1%の場合は、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させたとしても、透過率ゲイン変化量は小さい。
なお、図2Aに示すフッ化水素濃度が2.3vol%の場合の透過率ゲインの変化量が、図2Bに示すフッ化水素濃度が2.0vol%の場合の透過率ゲインの変化量よりも小さくなっている。これは、処理温度と処理時間とが異なるためであると考えられる。また、フッ化水素濃度が低くなると、酸に対する水蒸気の体積比の変化に伴う透過率ゲインの変化が小さくなる。しかし、図2Aに示されているように、フッ化水素濃度が1.1vol%及び2.0vol%の場合でも、変化量は比較的小さいものの、透過率ゲインは酸に対する水蒸気の体積比の変化に伴い変化している。この結果からもわかるように、フッ化水素濃度が低い場合でも、酸に対する水蒸気の体積比を変化させることによって、ガラス板の表面形態を制御できる。また、透過率ゲインの変化が小さい場合でも、酸に対する水蒸気の体積比の変化に伴い、例えばアルカリパシベーションの効果のような他の特性が変化する。したがって、本実施の形態の製造方法によれば、酸に対する水蒸気の体積比を変化させることによって、透過率ゲイン以外の他の様々な特性も変化させることができる。その結果、製造されるガラス板について、様々な特性を有する表面形態の実現が可能となる。
図3は、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板(ガラス組成:70.8wt%SiO2、1.0wt%Al23、5.9wt%MgO、8.5wt%CaO、及び、13.2wt%Na2O)の透過率ゲインの平均値を示す図である。横軸は酸に対する水蒸気の体積比であり、また、縦軸は透過率ゲインの平均値である。これは、処理温度を660℃とし、また、フッ化水素の濃度を3.5vol%として、酸性ガスとガラスとの接触時間(処理時間)を変化(2秒、10秒、20秒)させた時の結果である。
図3より、酸性ガスとガラスとの接触時間(処理時間)は、2.0〜10.0秒が望ましい。処理時間をこれらの範囲内で調整することにより、表面形態をより所望の形態に制御することが可能となり、所望の表面形態の作製が容易となる。また、このような短時間でガラス板の表面形態を改質できるので、本実施形態の製造方法は、フロートバス12を利用できる点でも有用である。他方、処理時間が上記範囲外の場合は、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させたとしても、透過率ゲインが得られないため、好ましくない。
図4は、酸性ガスに含まれる水蒸気の量を変化させたときの、波長400〜800nmの可視光に対するガラス板(ガラス組成:70.8wt%SiO2、1.0wt%Al23、5.9wt%MgO、8.5wt%CaO、及び、13.2wt%Na2O)の透過率ゲインの平均値を示す図である。横軸は酸に対する水蒸気の体積比であり、また、縦軸は透過率ゲインの平均値である。これは、酸性ガスとガラスとの接触時間(処理時間)を2秒とし、また、フッ化水素の濃度を3.4〜3.5vol%として、処理温度を変化(600℃、630℃、660℃)させた時の結果である。
図4から、処理温度が600℃から660℃に変化しても、酸に対する水蒸気の体積比に対する透過率ゲインの平均値に与える影響は小さいことが理解できる。このことから、処理温度は、580〜740℃が望ましく、600〜680℃がより望ましい。処理温度をこれらの範囲内で調整することにより、表面形態をより所望の形態に制御することが可能となり、所望の表面形態の作製が容易となる。また、上記温度でガラス板の表面形態を改質できるので、本実施形態の製造方法は、フロートバス12を利用できる点でも有用である。すなわち、フロートバス12の温度は、上流側と下流側でガラス温度の違いがあるものの、通常、600〜1000℃である。このため、ガラス温度が表面改質の可能な温度となるフロートバス12内部で、酸性ガスがガラスに対して供給されればよい。また、フロートバス12の使用が可能であることは、一度冷却されたガラス板に対して再加熱が不要となる点で有用である。なお、ガラス板に供給する酸性ガスの温度は、特に限定は無く、酸性ガスの沸点以上であればよい。
また、酸性ガスが水蒸気を含む、含まないに関わらず、酸性ガスは、脱アルカリ処理後に回収されることが望ましい。すなわち、工程(II)の後に、酸性ガスを回収する工程(工程(III))をさらに実施することが望ましい。このとき、酸性ガスを供給したコータを用いて酸性ガスを回収してもよいし、また、コータ16a〜16cの少なくとも1つを酸性ガスの回収に利用してもよい。溶融錫15に酸性ガスを供給すると、フロートバス12内の溶融錫15が酸性ガスと反応して酸化する問題が懸念される。しかし、酸性ガスを回収することで、このような問題の発生を抑制できる。
以上のように、本実施形態のガラス板の製造方法は、従来のガラス板の製造ラインを利用して実施することが可能であり、さらに、製造ラインの設備の清掃及び使用する材料の変更などの煩雑な作業も不要である。したがって、本実施形態のガラス板の製造方法は、大幅な製造効率の低下及び製造コストの増加を招くことはない。
ガラス板は、フロート法で製造可能なガラスであればよく、例えば一般的なソーダライムガラスを用いることができ、その組成は特には限定されない。また、ガラス板の厚さは特には限定されないが、例えば0.33〜10.0mmの厚さとできる。
以下、本発明について実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明は、本発明の要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3)
[ガラス板の製造方法]
フロート法によって、ソーダライムガラス板を製造した。ガラス板の製造には、図1に示した装置と同様の構成を有する装置を用いた。まず、主なガラス組成が、70.8wt%SiO2、1.0wt%Al23、5.9wt%MgO、8.5wt%CaO、及び、13.2wt%Na2Oとなるように調合したガラス原料を溶融し、フロートバスの溶融錫上で溶融したガラス原料をガラスリボンへと成形し、コータを用いてフッ化水素と水蒸気とを含む酸性ガスをガラスリボンの表面に供給して、脱アルカリ処理を実施した。また、供給した酸性ガスはコータを用いて回収した。酸性ガスにおける酸濃度(フッ化水素濃度)と、酸に対する水蒸気の体積比とを、表1に示す。本実施例では、ガラスリボンの表面に供給する酸性ガスについては、フッ化水素、水蒸気及び窒素ガスの供給源に、図示を省略する市販の体積流量計をそれぞれ取り付けて、体積流量計により酸に対する水蒸気の体積比及び酸濃度を制御した。さらに、処理時間及び処理温度も併せて表1に示す。また、得られたガラス板の厚さも表1に示す。
(実施例4〜6)
脱アルカリ処理のためにガラスリボンの表面に吹付ける酸性ガスに水蒸気が含まれていないことと、当該ガスに含まれる酸濃度(フッ化水素濃度)、処理時間及び処理温度が異なることを除き、実施例1〜3と同様の手順でガラス板を作製した。実施例4〜6で用いた酸性ガスの酸濃度、処理時間及び処理温度を表1に示す。
(実施例7〜11)
酸性ガスにおける酸濃度(フッ化水素濃度)と、酸に対する水蒸気の体積比と、脱アルカリ処理における処理時間及び処理温度とが異なることを除き、実施例1〜3と同様の手順でガラス板を作製した。実施例7〜11で用いた酸性ガスの酸濃度、処理時間及び処理温度を表1に示す。
(実施例12及び13)
[ガラス板の製造方法]
フロート法によって、厚さ1.1mmのガラス板を製造した。まず、ガラス組成が、質量%で、SiO2:70.8%、Al23:1.0%、CaO:8.5%、MgO:5.9%、Na2O:13.2%、K2O:0.6%となるように調合した。このガラス原料を溶融し、フロートバスにおいて溶融したガラス原料を溶融スズ上で板状の1.1mm厚さのガラスリボンに成形した。また、フロートバス内に設けたガス供給装置を用いて、窒素をキャリアガスとし、フッ化水素と水蒸気を含む酸性ガスを、660℃のガラスリボンの表面に向けて供給して、トップ面に脱水縮合により緻密化した脱アルカリ層を形成した。酸性ガスのガラス表面への接触時間は2.4秒であった。酸性ガスの酸濃度(フッ化水素濃度)、水蒸気の濃度、及び、酸に対する水蒸気の体積比は、表3のとおりである。その後、徐冷炉において、ガラス板のボトム面へSO2ガスを吹き付けて、脱アルカリ処理を施し、保護被膜を形成した。
(比較例1)
酸性ガスをガラスリボンの表面に供給しなかった点以外は、実施例10と同じ方法でガラス板を製造した。
(比較例2)
酸性ガスをガラスリボンの表面に供給しなかった点以外は、実施例11と同じ方法でガラス板を製造した。
(比較例3)
酸性ガスをガラスリボンの表面に供給しなかった点以外は、実施例12及び13と同じ方法でガラス板を製造した。
以下に、各評価項目について説明する。
[SEM観察]
実施例1〜11で得られたガラス板について、脱アルカリ層の表面をSEMで観察した。図5〜15は、それぞれ、実施例1〜11のガラス板のSEM写真である。
[透過率ゲイン]
実施例1〜13について、波長400〜800nmの可視光に対する透過率ゲインの平均値を求めた。その方法は、以下のとおりである。また、結果を表1に示す。まず、透過率ゲインを求めるために、日立U4100分光光度計を用いて、脱アルカリ処理前のガラス板の透過率、及び、脱アルカリ処理後のガラス板の透過率を、それぞれ、波長400〜800nmにおいて1nmおきに測定した。波長ごとに、脱アルカリ処理後のガラス板の透過率から脱アルカリ処理前のガラス板の透過率を差し引いて、透過率ゲインを計算した。その後、400〜800nmの透過率ゲインを単純平均して、透過率ゲインの平均値を求めた。
[機械的強度]
実施例2、5、6、7、9〜13について、機械的強度のうち、耐磨耗性を確認した。耐摩耗性は、磨耗試験前後のC光透過率ゲインの平均値の差分値で評価された。磨耗試験は、次のとおり実施された。まず、ガラス板の表面に4cm2のネル布を接触させた。次に、ネル布の上からガラス板に125gの荷重をかけて、7200mm/分の速度でネル布を5000往復させた。なお、磨耗試験には磨耗試験機(新東科学製「HEIDON−18」)を用いた。また、C光透過率ゲインの平均値の測定は、ヘイズメーター(日本電色製「NDH−2000」)を用い、C光源で発光する全光線の透過率を測定してその平均値を算出することによって行われた。結果を表1に示す。
[溶出量試験]
実施例2、4、5、6、7、9、10及び11と比較例1及び2について、温水試験後のナトリウムイオンの溶出量を確認した。その方法は、次のとおりであった。直径60mmの開口部を有するテフロン製の容器に30mlの純水を注いだ。容器の開口部上にシリコン製のOリングを載置し、更にその上に純水を用いて洗浄したガラス板を載置して、容器とガラス板とを密着させた。次に、容器とガラス板とを180度反転させて、ガラス板と純水とを接触させた。純粋を95℃に保ちつつ、反転した状態で24時間放置させた後、ガラス板の表面から純水に溶出したナトリウムイオンの量を測定した。測定は、プラズマ発光分光分析法(エスアイアイ・ナノテクノロジー製「SPS3520UV」)を用いた。純水と密着しているガラス板の単位面積あたりのナトリウムイオンの溶出量を表1に示す。
[表面の凹凸の測定]
実施例2及び6〜11のガラス板について、走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社(現:株式会社日立ハイテクサイエンス)製、SPA−400)を用いて、観察領域を2μm角、取得データ数を512×512として、DFMモードで観察を行ったときの表面粗さ(Ra)、最大高低差(P−V)(凹凸深さに相当)、S−ratio(凹凸を含む面積を観察面積で除した値)を求めた。粗さパラメータの値は2001年版JIS規格(JIS B0601:2001)および1997年版ISO規格(ISO4287:1997)を元に、パラメータを三次元に拡張した解析形式によるソフトウェアを用いて算出した。Ra、P−V及びS−ratioの測定は、実施例2及び6〜11のガラス板に対して実施した。なお、実施例1及び3〜5のガラス板については、Ra、P−V及びS−ratioの測定は実施しなかったが、ガラス板の厚さ方向に沿った断面のSEM写真で確認できる最大凸部(ガラス板の厚さ方向に対して最も突出している凸部)と最大凹部(ガラス板の厚さ方向に対して最も深く窪んだ凹部)との間の、ガラス板の厚さ方向における距離を凹凸深さとして測定したところ、実施例1が約200nm、実施例3が約140nm、実施例4が約50nm、実施例5が約60nmであった。
[空隙率の平均値]
実施例1〜13で得られたガラス板の厚さ方向に沿った断面のSEM写真を、スキャナーで読み取り、読み取ったデータに対して2値化処理を行った。スキャナーは、Adobe社製のPhotoshop(CS6)を使用した。次に、2値化処理後のデータを使用して、ガラス板の最表面(最大凸部)からのガラス板の厚さ方向の距離(深さ)に対する、それぞれの厚さ位置における空隙率を求めた。各深さにおける空隙率の値を積分し、ガラス板の表面に形成された凹凸の深さで割った値を算出し、これを空隙率の平均値として算出した。結果を表1に示す。
[ヤケ試験]
実施例10及び11のガラス板と比較例1及び2のガラス板とを純水にて洗浄し、温度60℃、湿度100%の恒温恒湿層に保持し、適時取り出して、蛍光灯下で観察した。評価面にヤケが見られたときの経過日数をヤケ発生日として評価した。結果を表2に示す。
[化学強化方法]
実施例12及び13のガラス板と比較例3のガラス板から、それぞれ、サイズ370mm×470mmのサンプルを切り出して化学強化を行った。まず、これらのサンプルを洗浄し、その後KNO3溶融塩に浸漬した。KNO3溶融塩の温度を460℃とし、浸漬時間を2.5時間とした。サンプルをKNO3溶融塩から取り出して降温後、洗浄してサンプルに付着したKNO3を取り除いた。
[反り量測定方法]
実施例12及び13のガラス板と比較例3のガラス板について、化学強化時の反り量を測定した。各ガラス板の反り量は、化学強化前と後のそれぞれについて測定した。トップ面を下、ボトム面を上にして、平坦な定盤上に置き、サンプルと定盤との間隔を、サンプルの4つのコーナーと各辺中央部の8ヵ所、隙間ゲージを用いて測定した。この最大値をそのサンプルの反り量とし、18枚のサンプルについて最大反り量を測定し、これらの平均値をとった。結果を表3に示す。
図5〜図15のSEM写真に示されているように、水蒸気の量が異なる酸性ガスを用いることで、ガラス板の表面形態を様々な形態に制御できた。酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比が0を超え1.5以下である実施例1〜3のガラス板は、その表面に100〜200nm範囲内の凹凸が形成されており、透過率ゲインが2.5%を超えていた。また、水蒸気を比較的多く含む酸性ガスを用いた実施例9〜11のガラス板は、その表面が平滑な緻密構造となっていた。
また、酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比が1.5以下である実施例2、5、6のガラス板は、磨耗試験後に透過率ゲインの平均値の低下が見られたが、他方、体積比が1.5を超えるガラス板7、9、10では、磨耗試験を行っても、透過率ゲインの平均値の低下は見られなかった。
更に、酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比が0を超え1.5以下である実施例2のガラス板では、ナトリウムイオンの溶出量が3.0μg/cm2であるのに対し、水蒸気を含まない酸性ガスを用いた実施例4、5及び6のガラス板では、ナトリウムイオンの溶出量が0.2〜1.6μg/cm2であった。また、酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比が1.5を超え8未満である実施例7のガラス板では、ナトリウムイオンの溶出量が0.3μg/cm2であるのに対し、酸性ガスにおける酸に対する水蒸気の体積比が8以上の実施例9及び11のガラス板では、ナトリウムイオンの溶出量が0.1μg/cm2以下と、ナトリウムイオンの溶出を殆ど検出できなかった。
表2に示すように、実施例10及び11のガラス板は、酸性ガスによる表面処理が行われなかった比較例1及び2のガラス板と比較して、ヤケ発生までの経過日数が多かった。これらのガラス板は、本発明の製造方法において酸に対する水蒸気の体積比が8以上30以下である酸性ガスを用いた場合に製造されるガラス板であり、同一厚さ及び同一組成を有し且つ表面に緻密構造が形成されていないガラス板と比較してアルカリ溶出量が少ないので、ヤケが発生しにくい。したがって、これらのガラス板は、耐候性ガラス板、船舶用ガラス板及びシャワーブース用ガラス板として好適に利用できる。
表3に示すように、実施例12及び13のガラス板は、酸性ガスによる表面処理が行われなかった比較例3のガラス板と比較して、化学強化前の反り量が同じであったにも関わらず化学強化後の反り量が小さかった。これらのガラス板は、本発明の製造方法において酸に対する水蒸気の体積比が8以上30以下である酸性ガスを用いた場合に製造されるガラス板であり、緻密構造を有する脱アルカリ層が形成されることによって、化学強化後の反りを抑制できる。したがって、これらのガラス板は、化学強化用ガラス板として好適に利用できる。
以上のように、本発明の製造方法によれば、様々な表面形態を有するガラス板を製造することが可能である。また、ガラス板の様々な表面形態は、それぞれ特有の性質を発現させるので、得られる様々な表面形態を有するガラス板は、用途に応じた使い分けが可能である。
本発明のガラス板の製造方法は、様々な表面形態を有するガラス板を製造することが可能であるので、様々な用途のガラス板の製造方法として有用である。

Claims (7)

  1. (I)溶融したガラス原料を、溶融金属上でガラスリボンへと成形する工程と、
    (II)前記溶融金属上の前記ガラスリボンの表面に、フッ素元素(F)を含む酸を含み、かつ酸に対する水蒸気の体積比(水蒸気の体積/酸の体積)が12.5以上30以下である酸性ガスを接触させることによって、前記ガラスリボンの前記表面に対し、脱アルカリ処理を施すと共に、前記体積比に応じて表面形態を制御する工程と、
    を含み、
    前記工程(II)において、前記酸性ガスを前記ガラスリボンの前記表面に接触させることにより、脱アルカリ処理が施された前記ガラスリボンの前記表面から20〜100nmの厚さ範囲における空隙率の平均値が0〜10%である構造が形成される、
    ガラス板の製造方法。
  2. 前記工程(II)の後に、
    (III)前記酸性ガスを回収する工程をさらに含む、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  3. 前記ガラス原料はSi元素を含んでおり、
    前記工程(II)において、前記酸性ガスを前記ガラスリボンの前記表面に接触させることにより、脱アルカリ処理が施された前記ガラスリボンの前記表面に、脱水縮合によるシロキサン結合が増えた構造が形成される、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  4. 前記工程(II)において、前記脱アルカリ処理の処理温度が640℃以上680℃以下である、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
  5. ナトリウムイオンの溶出量試験において、前記ガラス板におけるナトリウムイオンの溶出量が、0.2μg/cm2以下である、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
    ただし、前記溶出量試験は、前記ガラス板の表面を95℃の純水と24時間接触させた後、前記ガラス板の表面から前記純水に溶出したナトリウムイオンの量を測定し、前記純水と接触している前記ガラス板の単位面積あたりのナトリウムイオンの溶出量を求めることによって行われる。
  6. ヤケ試験において、前記ガラス板のヤケ発生日が46日以降である、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
    ただし、前記ヤケ試験は、前記ガラス板を純水にて洗浄した後、当該ガラス板を温度60℃、湿度100%に保持し、蛍光灯下で観察してヤケが見られたときの経過日数をヤケ発生日として評価することによって行われる。
  7. 前記ガラス板における化学強化前の反り量に対する化学強化後の反り量の変化量が、0.33mm以下である、
    請求項1に記載のガラス板の製造方法。
    ただし、前記ガラス板の前記化学強化は、前記ガラス板からサイズ370mm×470mmのサンプルを切り出し、当該サンプルを洗浄した後、当該サンプルを460℃のKNO3溶融塩に2.5時間浸漬し、その後、前記サンプルをKNO3溶融塩から取り出して降温後、洗浄してサンプルに付着したKNO3を取り除くことによって行われる。前記反り量の測定は、前記ガラスリボンへの成形時に前記溶融金属と非接触であった前記ガラス板のトップ面が下、前記ガラスリボンへの成形時に前記溶融金属と接触していたボトム面が上になるように前記サンプルを平坦な定盤上に置き、前記サンプルと前記定盤との間隔を、前記サンプルの4つのコーナーと各辺中央部の8ヵ所を測定し、最大値を前記サンプルの反り量とし、18枚のサンプルについて最大反り量を測定してこれらの平均値を前記ガラス板の反り量と決定することによって行われる。
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