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JP6395797B2 - 食品成分および飲料成分の増強された抽出物 - Google Patents

食品成分および飲料成分の増強された抽出物 Download PDF

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Description

分野
本実施形態は、一般に、高められた栄養、フレーバーおよびテクスチャーを有する抽出物および飲料ならびにその製造方法に関する。幾つかの実施形態は、水抽出および濾過技術によって得られた抽出物および飲料に関する。
背景
食用物質から抽出物および/または搾液を生成する通常の方法は、該食用物質を破砕し、それを溶剤で抽出することを含む。しかしながら、より望ましい化合物をより高濃度で抽出するためには、慣用の方法、例えば高温への加熱、繰り返しの加熱、超臨界抽出、延長された加工時間、腐食性の有機溶剤等が利用されている。
しかしながら、慣用の抽出法で使用されるそのような過酷な条件への曝露は、得られた抽出物および飲料におけるフレーバー、色、栄養、抗酸化剤、ポリフェノール、ビタミン、フラボノイド、植物化学物質、栄養補助物質および他の化合物ならびに品質に悪影響を及ぼすことがある。更に、慣用の溶剤抽出だけだと、同様の可溶性を有する化合物および成分間で分けることができない。従って、改善された飲料および抽出物を得るために、改善された抽出法および抽出物の加工法が開発されている。
上述の態様および本開示の多くの付随する利点は、以下の詳細な説明を参照することによって、以下の関連の図面と併せて解釈した場合により良く理解されることとなるので、より容易に理解されよう。
図1は、スマトラアラビカ、ブラジルアラビカ、ケニヤアラビカ、コロンビアアラビカおよびロブスタベトナムのコーヒー品種におけるカフェイン、クロロゲン酸、デンプンおよびスクロースの天然に存在するパーセンテージを示すグラフである。 図2は、スマトラアラビカ、ブラジルアラビカ、ケニヤアラビカ、コロンビアアラビカおよびロブスタベトナムのコーヒー品種における脂肪、灰分および可溶性繊維の天然に存在するパーセンテージを示すグラフである。 図3は、スマトラアラビカ、ブラジルアラビカ、ケニヤアラビカ、コロンビアアラビカおよびロブスタベトナムのコーヒー品種における炭水化物、タンパク質および不溶性繊維の天然に存在するパーセンテージを示すグラフである。 図4は、幾つかの実施形態に従った濾過の前と濾過の後でのグリーンコーヒー抽出物中の様々な成分のパーセンテージを示すレーダーグラフである。 図5は、幾つかの実施形態に従った濾過の前と濾過の後でのグリーンコーヒー抽出物中の脂肪、デンプンおよびカフェインのパーセンテージを示すグラフである。 図6は、幾つかの実施形態に従った濾過の前と濾過の後でのグリーンコーヒー抽出物中の灰分、タンパク質、炭水化物、スクロースおよびクロロゲン酸のパーセンテージを示すグラフである。 図7は、従来の精製技術を用いて得られたグリーンコーヒー抽出物中のデンプン、タンパク質、マルトース、フルクトース、グルコースおよび脂肪のパーセンテージを、幾つかの実施形態に従った濾過の後での前記成分のパーセンテージと比較して示しているグラフである。 図8は、従来の精製技術を用いて得られたグリーンコーヒー抽出物中のカフェイン、クロロゲン酸、炭水化物、灰分、スクロースのパーセンテージおよびクロロゲン酸のカフェインに対する比率を、幾つかの実施形態に従った濾過の後での前記成分のパーセンテージと比較して示しているグラフである。 図9は、水抽出および幾つかの実施形態による濾過を使用するコーヒー豆抽出物の製造方法のフローチャートである。 図10は、従来の精製技術を用いて得られたグリーンコーヒー抽出物および幾つかの実施形態に従った濾過を用いて得られたグリーンコーヒー抽出物の明度とカラープロファイルを示すグラフである。 図11は、幾つかの実施形態に従った濾過により得られたグリーンコーヒー抽出物中の様々な成分のパーセンテージを示すレーダーグラフである。
詳細な説明
以下の議論は、当業者が1もしくはそれより多くの本願実施態様を製造および使用できるように表されている。ここで説明される一般的な原理は、以下に詳細が示されるもの以外の実施態様および用途に対して、本開示内容の趣旨および範囲を逸脱することなく適用できる。従って、本願実施態様は、示される具体的な実施態様に限定することを意図するものではないが、ここで開示または示唆された原理および特徴と一致した最も広い範囲が与えられるべきである。
多くの飲料成分は、抗酸化剤および他の健康促進化合物を含有することが判明している。例えば、最近の研究では、コーヒーを飲むことは、2型糖尿病、パーキンソン病、心臓病、喘息および幾つかの形の癌のリスクを減らすことができると指摘されている。紅茶は、抗癌特性、抗糖尿病特性、抗関節炎特性および抗鬱特性を有するとも示されている。従って、これらの飲料に含まれる様々な化合物および健康補助食品としてのそれらの潜在的な使用に大きな関心が持たれている。これらの食用原材料から、ヒトおよび動物における健康を促進すると考えられる所望の化合物を抽出する研究にも乗り出されている。
多くの従来の抽出技術の間には、高熱、繰り返しの加熱、超臨界抽出、引き伸ばされた加工時間、および腐食性の有機溶剤が、バルクの原材料から所望の化学的化合物を単離するために使用されている。しかしながら、抽出法で使用されるこれらの技術は、飲料成分内の所望の化合物の破壊、そして不所望な成分の可溶性と同様の可溶性を有する所望の成分の損失をもたらしうる。抽出は化学的または熱的に細胞を開放させてバルクの原材料から化合物を分離することによって最高に高められるという従来の考えのため、熱および溶剤の多くのバリエーションが、収率を向上させることと、食用起源からより望ましい化合物を得ることを試みるにあたり低い成果のもと使用されていた。また、二酸化炭素をその臨界点に至らしめて超臨界抽出のための溶剤として使用するために圧力が使用されているが、そのような圧力は、所望の化合物の収率を十分に高めていない。
有機溶剤を使用する抽出技術は広く使用されているが、そのような抽出技術は、水抽出では起こりえない明らかな欠点を有する。これらの欠点の幾つかは、それらに制限されないが、有機溶剤に付随するストレスによる抽出される材料内での化合物の変性および/または品質的な構造変化、可燃性、爆発性および/または毒性の溶剤に付随する危険性、特別な溶剤および/または特別な機器に付随する高いコスト、最終生成物中に残る溶剤残分、ならびにそのような溶剤の摂取に付随する関連の健康上の懸念などを含む。また、幾つかの文化的および宗教上の教義は、いかなる加工状態でも有機溶剤のアルコールを使用して製造した食品または飲料の消費を禁止している。溶剤抽出は、溶剤中に可溶性の不所望な化合物を製品から分別、単離および除去することもできない。
水抽出は、有機溶剤抽出に対して幾つかの事例において、それが有機溶剤抽出に付随した前記欠点を避けるため好ましいことがある。更に、水抽出は、水抽出の清浄な性質と、生成物中の有機溶剤残分の不在のため、健康製品、栄養製品または栄養補助製品の製造において特に有用である。しかしながら、水抽出は、水中に可溶性の不所望な化合物を製品から分別、単離および除去することができない。
幾つかの実施形態において、濾過の使用は、溶剤抽出または水抽出に対する前記の欠点を克服する。例えば、水抽出と濾過の組み合わせは、有機溶剤抽出または他の技術で可能であるものと比較してより高い濃度の所望の成分とより低い濃度の不所望の成分を有する抽出物をもたらしつつ、有機溶剤抽出の否定的な観点を回避できる。更に、膜濾過を含む幾つかの実施形態は、有機溶剤抽出の否定的かつ不健康な観点を回避する水抽出のみを使用して所望の化合物のかなりの収率を可能にする。
幾つかの実施形態で使用される膜濾過は、抽出物中の分子および粒子を、その可溶性よりもむしろ該分子または粒子のサイズを基礎として分けることができる。他の抽出技術と付随した欠点を避けるのに加え、本方法は、他の抽出法では得ることができない収率で特定の化合物を得ることが可能である。幾つかの実施形態においては、1つのフィルタが使用される。他の実施形態においては、2つのフィルタが使用される。さらに他の実施形態においては、3つ以上のフィルタが使用される。それらのフィルタは、同じまたは異なってよい。幾つかの実施形態において、それぞれの個々のフィルタは、異なるサイズの粒子を通過させる。
ある特定の食用原材料中に存在する幾つかの所望の化合物は、クロロゲン酸を含む。幾つかの実施形態においては、食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の収率が高められる。ある特定の原材料中に存在するクロロゲン酸は、なかでも有利な代謝特性、抗高血圧特性および減量誘導特性を有すると考えられる強力な抗酸化剤である。幾つかの実施形態においては、水抽出は、食品または飲料原材料からクロロゲン酸を抽出するために使用される。しかしながら、そのような抽出からのクロロゲン酸の濃縮は、完全に効果的であるとするには十分に高くないことがある。更に、該抽出物は、他の不所望な成分を含むが、その多くは抽出によって除去できない。それというのも、これらの成分の可溶性が、クロロゲン酸などの所望の化合物の可溶性と同様であるためである。従って、幾つかの実施形態は、食用原材料の抽出物を、所望の抽出物成分の濃度を高め、かつ不所望の成分の濃度を減らすように濾過することに関する。幾つかの実施形態においては、多重の濾過プロセスを、成分濃度の選択的な操作のために使用する。多重フィルタは、異なるサイズの粒子を通過できる異なるタイプの複数のフィルタであってよい。例えば、二番目以降のフィルタは、一番目のフィルタよりも小さい分子量の粒子を濾過分離しうる。
幾つかの実施形態においては、多重フィルタが使用される。前記フィルタは、任意の順序または任意の組み合わせで使用でき、そして各々のフィルタは、例えば0.0001μmフィルタ、0.0005μmフィルタ、0.001μmフィルタ、0.002μmフィルタ、0.003μmフィルタ、0.004μmフィルタ、0.005μmフィルタ、0.006μmフィルタ、0.007μmフィルタ、0.008μmフィルタ、0.009μmフィルタ、0.01μmフィルタ、0.011μmフィルタ、0.012μmフィルタ、0.013μmフィルタ、0.014μmフィルタ、0.015μmフィルタ、0.016μmフィルタ、0.017μmフィルタ、0.018μmフィルタ、0.019μmフィルタ、0.02μmフィルタ、0.03μmフィルタ、0.04μmフィルタ、0.045μmフィルタ、0.05μmフィルタ、0.055μmフィルタ、0.06μmフィルタ、0.065μmフィルタ、0.07μmフィルタ、0.08μmフィルタ、0.09μmフィルタ、0.1μmフィルタ、0.11μmフィルタ、0.12μmフィルタ、0.13μmフィルタ、0.14μmフィルタ、0.15μmフィルタ、0.16μmフィルタ、0.17μmフィルタ、0.18μmフィルタ、0.19μmフィルタ、0.20μmフィルタ、0.25μmフィルタ、0.3μmフィルタ、0.4μmフィルタ、0.5μmフィルタ、0.6μmフィルタ、0.7μmフィルタ、0.8μmフィルタ、0.9μmフィルタ、1μmフィルタ、2μmフィルタ、3μmフィルタ、4μmフィルタ、5μmフィルタ、6μmフィルタ、7μmフィルタ、8μmフィルタ、9μmフィルタ、または10μmフィルタであってよい。幾つかの実施形態においては、前記フィルタは、約1K未満から約500KまでのMW CO(分画分子量)を有してよい。
幾つかの実施形態は、食用原材料の抽出物から不所望な成分を除去することに関する。幾つかの実施形態においては、脂肪は、抽出物から除去される。食事上の懸念に加えて、食用製品中の脂肪は、それらが分解して食品もしくは飲料の組成に重大な影響を及ぼしうる場合に有害なことがある。更に、食品または飲料に含まれる脂肪は、脂肪の腐敗傾向のため食品もしくは飲料の保存期限を大きく減らしうる。腐敗は、脂肪と酸素の間の生化学的な反応によって引き起こされる。この過程では、脂肪の長鎖脂肪酸が分解され、短鎖化合物が形成される。これらの反応生成物の一例は、酪酸であり、これは腐敗した脂肪を含む食品または飲料の腐敗的な味または匂いの原因となる。これらの遊離脂肪酸は、更なる自己酸化を受けることもある。酸化は一般的に不飽和脂肪でフリーラジカル媒介プロセスによって生ずる。これらの化学的プロセスは、腐敗臭のする食品および飲料における反応性の高い分子を生成することがあり、前記分子は不快かつ有害な匂いおよびフレーバーを生ずる。保存期限および鮮度の低下に加えて、これらの化学的プロセスは、食品または飲料における栄養、ビタミンおよび抗酸化剤を破壊することもある。幾つかの実施形態は、食用原材料の抽出物を、1つ以上のフィルタを用いて濾過して、抽出物から脂肪を低減または排除することに関する。脂肪不含の生成物または本質的に脂肪不含の生成物を製造可能にする他に、そのような生成物の保存期限は、脂肪が存在しないかまたは少ししか存在しないため大きく高められる。脂肪が低減されると、腐敗の発生率と激しさも低下し、それにより製品の保存期間もかなり高められる。
更に、幾つかの実施形態は、抽出物から色素化合物を除去して抽出物の色に影響を及ぼすことに関する。抽出物の多くの商業的使用は、飲料の所望の色を妨げないように、より明度の高い色を必要とする。例えば、添加された色素もしくは人工添加物を含まない全て天然の飲料は、しばしば見映えの良い最終製品を実現するために特定のカラープロファイルの成分を必要とする。CIE L*a*b*(CIELAB)は、国際照明委員会によって規定された測色システムである。このシステムは、ヒトの目で視認可能な全ての色を記載しており、かつ参照として使用されるデバイスに依存しないモデルとして用いられる。
CIELABの3つの座標は、色の明度(L*=0で黒が得られ、L*=100では拡散した白が示され、反射白はより高い値であってよい)、その赤/マゼンタおよび緑の間の位置(a*、負の値は緑であるが、一方で正の値はマゼンタを示す)、ならびにその黄色および青の間の位置(b*、負の値は青を示し、かつ正の値は黄を示す)を表す。L*a*b*モデルは、三次元モデルであり、三次元空間で表すことができる。
幾つかの実施形態において、食用原材料の抽出物は濾過することで、該抽出物中のより濃い色または望ましくない色を引き起こす化合物を除去することができる。例えば、図10に示されるグリーンコーヒー抽出物の濾過は、83.09のL*値、−2.59のa*値、および30.34のb*値に導いた。そのような生成物は、より濃く赤い色調を有していた市販の抽出物と比べて緑の色調に関してより明度が高いとみなすことができる。抽出物の前記の色特性は、該抽出物を広範な様々な食品および飲料製品に添加可能にするので有利である。例えば、より明度が高い色の飲料、例えばレモンフレーバーの飲料、オレンジフレーバーの飲料、パイナップルフレーバーの飲料、緑茶フレーバーの飲料またはリンゴフレーバーの飲料は、添加されるあらゆる抽出物がその飲料の自然な見た目に影響を及ぼさないほど十分に明度が高いことを必要とする。更に、抽出物におけるより明度が高い色は、食品または飲料製品により多くの抽出物を、その製品の色に大きな影響を及ぼさずに添加可能にする。
また、幾つかの実施形態は、抽出物が調製される原材料の強力な味をもたらす成分を抽出物から除去することに関する。幾つかの実施形態においては、前記抽出物は濾過することで、該抽出物中の強力な味を引き起こす化合物を除去することができる。しばしば、抽出物が添加される食品または飲料製品は、該抽出物のフレーバーが強すぎる場合に抽出物が妨害することがある独特な所望の味を有する。幾つかの実施形態においては、抽出物は濾過することで、該抽出物のフレーバー閾値は劇的に低減される。フレーバーの検出閾値は、ヒトの味覚または嗅覚によって知覚される1種以上の一定のフレーバー化合物の最低濃度である。化学的化合物の閾値は、部分的には、その形状、極性、部分的電荷および分子量によって決定される。以下の第1表は、本実施形態に従って濾過された抽出物のフレーバー閾値のかなりの増大を示している。以下に見られるように、そのフレーバー閾値は、市販の抽出物と比較して少なくとも35倍も高まった。これは、従来のようにして得られた抽出物と比較して、ほぼ35倍の量の本実施形態の抽出物を、その味に影響を及ぼさずに食品または飲料に添加できることを示すものである。こうして、より多くの健康上の利点および他の利点を有する抽出物由来の所望の化合物を、食品または飲料の所望のフレーバーに影響を及ぼすことなく食品または飲料に添加できる。
Figure 0006395797
本実施形態による方法を通じて抽出および保存される所望の化合物の制限されるものでない例は、栄養、抗酸化剤、ポリフェノール、ビタミン、フラボノイド、植物化学物質、栄養補助物質および他の有益な化合物を含む。幾つかの実施形態においては、ポリフェノールは、1つ以上のヒドロキシル基が共有結合されたフェノール環を有する化合物を含む。例えば、ポリフェノールは、タンニン酸、エラグ酸、バニリン、コーヒー酸、クロロゲン酸、フェルラ酸、カテキン、没食子酸エピカテキン、エピガロカテキン、フラボノール、アントシアニジン、クエルセチン、ケンペロール、他のフラボノイドならびにそれらのグルコシドおよびデプシドを含む。更に、ポリフェノールは、オリゴマー形またはポリマー形であってよく、例えばオリゴマーのプロアントシアニジンまたは縮合型タンニンであってよい。
幾つかの実施形態においては、食用物質は、以下の方法によって抽出できる。まず、前記食用物質は、場合により事前凍結され、必要であれば粉砕されてよい。次いで、幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、プラスチック製バッグ(例えばショール型バッグ)または抽出チャンバーに移して、水と混合されてよい。幾つかの実施形態においては、前記食用物質の水に対する比率は、約1:1〜約1:20であってよい。幾つかの実施形態においては、その比率は約1:2である。次いで、前記食用物質は、場合により約5秒〜約90分にわたり水中に事前浸漬されてよい。幾つかの実施形態においては、事前浸漬の温度は、約1℃〜約180℃、約2℃〜約150℃、約2℃〜約100℃、約3℃〜約80℃、約4℃〜約60℃、約4℃〜約50℃、約4℃〜約40℃、または約4℃〜約30℃であってよい。幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、事前浸漬されない。
幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、コーヒーであってよく、他の実施形態においては、前記食用物質は、グリーンコーヒー豆であってよい。さらに他の実施形態においては、前記食用物質は、焙煎されたホールコーヒー豆、例えばイエローコーヒー豆、レッドコーヒー豆、部分焙煎されたコーヒー豆、深煎りコーヒー豆、浅煎りコーヒー豆、脱カフェインされていないコーヒー、部分的に脱カフェインされたコーヒー、および完全に脱カフェインされたコーヒーであってよい。使用されるコーヒーは、世界中のあらゆる場所からのあらゆる品種または種であってよい。例えば、世界のあらゆる場所(例えば、ブラジル、インドネシア、中央アメリカ、アフリカなど)からのアラビカ、ロブスタ、および任意のアラビカとロブスタのブレンド。なおも更なる実施形態においては、前記食用物質は、緑茶葉および/または部分的にもしくは完全に脱水された茶葉であってよい。幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、全体的にまたは部分的に、グリーンコーヒーチェリー、レッドコーヒーチェリー、コーヒーフラワー、コーヒーチェリーの皮、コーヒーチェリー果肉、コーヒーチェリー茎、コーヒーチェリー銀皮、コーヒーチェリー粘液、コーヒーチェリーパーチメント、コーヒーチェリー外果皮、コーヒーチェリー内果皮、バニラビーンズ、チョコレートビーンズ、ヘーゼルナッツ、キャラメル、シナモン、ミント、エッグノッグ、リンゴ、アプリコット、芳香性苦味薬、バナナ、ベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、セロリ、チェリー、クランベリー、イチゴ、ラズベリー、ジュニパーベリー、ブランデー、カシャーサ、ニンジン、シトラス、レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、タンジェリン、ココナツ、コーラ、メントール、ジン、ショウガ、リコリス、ホット、ミルク、ナッツ、アーモンド、マカデミアナッツ、ピーナツ、ピーカン、ピスタチオ、クルミ、モモ、セイヨウナシ、コショウ、パイナップル、プラム、キニーネ、ラム、ホワイトラム、ダークラム、サングリア、シェルフィッシュ、クラム、紅茶、緑茶、テキーラ、トマト、ベルモット、ドライベルモット、スイートベルモット、ウイスキー、バーボンウイスキー、アイリッシュウイスキー、ライウイスキー、スコッチウイスキー、カナディアンウイスキー、赤トウガラシ、黒コショウ、セイヨウワサビ、ワサビ、ハラペーニョペッパー、チポトレペッパー精油、レジン、レジノイド、バーム、チンキ、大豆油、ココナツ油、パーム油、核油、ヒマワリ油、ピーナツ油、アーモンド油、ココアバター、アミリス油、アンゲリカ種油、アンゲリカルート油、アニス油、吉草油、メボウキ油、タラゴン油、ユーカリシトリオドラ葉油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ファーニードル油、ガルバヌム油、ガルバヌム樹脂、ゲラニウム油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、グアヤクバルサム、グアヤクバルサム油、ヘリフリサム絶対花精油、ヘリフリサム油、ショウガ油、アイリスルート絶対花精油、アイリスルート油、ジャスミン絶対花精油、カラムス油、カモミールブルー油、ローマンカモミール油、ニンジン種油、カスカリラ油、松葉油、ミント油、キャラウェー油(carvi oil)、ラダナム油、ラダナム絶対花精油、ラダナム樹脂、ラバンディン絶対花精油、ラバンディン油、ラベンダー絶対花精油、ラベンダー油、レモングラス油、ブルセラ・ペニシラータ(Bursera penicillata)(リナロエ)油、リツェアクベバ油、月桂樹葉油、マシス油(macis oil)、マヨラナ油、マンダリン油、マソイリンデ油(massoirinde oil)、ミモザ絶対花精油、アンブレットシード油、アンブレッテチンキ(ambrette tincture)、クラリセージ油(muskatelle salbei oil)、ナツメグ油、オレンジ絶対花精油(orange blossom absolute)、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、パッチュリ油、えの油、パセリ葉油、パセリ種油、クローブ種油、ペパーミント油、ペッパー油、ピメンタ油、パイン油、ポレイ油(poley oil)、バラ絶対花精油、ローズウッド油、ローズ油、ローズマリー油、セージ油、ラバンディン、スパニッシュセージ油、サンダルウッド油、セロリ種油、ラベンダースパイク油、ダイウイキョウ油、スチラックス油、マリーゴールド油(tagetes oil)、松葉油、チャノキ油、テレビン油、サイム油、トルーバーム(tolu balm)、トンカ絶対花精油(tonka absolute)、ツベローズ絶対花精油、バニラ抽出物、バイオレットリーフ絶対花精油(violet leaf absolute)、ベーバナ油、ベチバー油、杜松子油(juniper berry oil)、ワイン酵母油、ニガヨモギ油、ウインターグリーン油、イランイラン油、ヒソップ油、シベット絶対花精油、シナモンリーフ油、けい皮油の少なくとも1種、または任意の他の種類の食品フレーバリングもしくは食用物質であってよい。
幾つかの実施形態においては、前記食用原材料は、任意の方法によって抽出される。例えば、10バール以上の圧力のもとでの抽出、または低圧(1バール未満)のもとでの抽出を使用することができる。更に、超音波抽出、電場抽出、マイクロ波抽出および/またはパルス場抽出を使用することができる。幾つかの実施形態においては、抽出物の酸素への曝露を更に減らすために、抽出プロセスの前に抽出で使用される水から酸素を除去することができる。
幾つかの実施形態においては、前記食用原材料は、抽出チャンバー中に入れられ、圧力を印加してまたは印加しないで抽出される。抽出は、抽出される食用物質の種類および量に依存して様々な時間量にわたり実施することができる。幾つかの実施形態においては、抽出は、約1分〜約24時間、約2分〜約12時間、約2分〜約6時間、約2分〜約1時間、約2分〜約40分、約2分〜約10分、または約3分〜約5分にわたり行うことができる。抽出温度は、抽出される食用物質の種類および量に依存して変化してもよい。幾つかの実施形態においては、抽出の温度は、約1℃〜約180℃、約2℃〜約150℃、約2℃〜約100℃、約3℃〜約80℃、約4℃〜約60℃、約4℃〜約50℃、約4℃〜約40℃、または約4℃〜約30℃であってよい。幾つかの実施形態において、その温度は抽出の間変動する。幾つかの実施形態においては、食用物質が抽出が始まるときに凍結されている場合に、その食用物質と抽出媒体の温度は異なってよく、かつ抽出プロセスの間に平衡させることができる。
抽出後に、得られた材料は、場合により約5秒〜約90分にわたり抽出媒体中に事後浸漬されてよい。幾つかの実施形態においては、事後浸漬の温度は、約1℃〜約180℃、約2℃〜約150℃、約2℃〜約100℃、約3℃〜約80℃、約4℃〜約60℃、約4℃〜約50℃、約4℃〜約40℃、または約4℃〜約30℃であってよい。抽出チャンバーまたはバッグは、その後に排液されてよく、その液体は保存され、使用済みの固体材料は破棄されるか、または他の用途、例えば農業目的のために保存されうる。幾つかの実施形態においては、前記の使用済みの固体材料は、前記の通りの場合による事前浸漬、抽出および事後浸漬の1つ以上の追加の経路を経ることがある。1つ以上の追加の抽出から得られた液体抽出物は、加工のために当初の液体抽出物と混合することができ、または別々に加工することができる。抽出後に、前記液体抽出物は、次いで、以下に議論されるように、濃縮、濾過、および乾燥させることができる。乾燥された生成物は、約1ミクロン〜約5000ミクロンの、約2ミクロン〜約1000ミクロンの、約3ミクロン〜約500ミクロンの、約4ミクロン〜約400ミクロンの、または約5ミクロン〜約300ミクロンの平均粒度にまで粉砕されて、以下に議論される通りに包装することができる。
前記液体抽出物は次いで熱または圧力の存在または不在下に濾過することができる。幾つかの実施形態においては、前記濾過は、メンブレンフィルタを使用して行われる。かかるメンブレンフィルタのために使用される材料の制限されるものではない例には、酢酸セルロース、セラミクス、セルロースエステル、ポリアミドなどが含まれる。また濾過のタイプには制限はなく、それには、例えばナノ濾過、限外濾過、マイクロ濾過、逆浸透濾過およびこれらの任意の組み合わせが含まれる。メンブレンフィルタは、Koch Filter Corporation (ケンタッキー州ルイビル)またはMillipore Inc. (マサチューセッツ州ビルリカ)から例えば入手することができる。好適なメンブレンフィルタの制限されるものではない例は、Koch社製のROMICON(登録商標)フィルタまたはMillipore社製のAMICON(登録商標)フィルタである。かかるフィルタの孔径は、約0.001ミクロンから約0.5ミクロンであってよく、かつ約1K未満のMWCO(分画分子量)から約500KのMWCO(分画分子量)までであってよい。幾つかの実施形態においては、前記食用物質または抽出物は、限外濾過を使用して濾過される。他の実施態様においては、逆浸透、ナノ濾過、限外濾過およびマイクロ濾過などの濾過法の組み合わせが使用される。メンブレンフィルタは、また、本願実施態様においては、溶液の濃縮のために、かつ水、塩およびタンパク質の除去のために例えば使用することもできる。濾過の後に、高分子量タンパク質、デンプン、灰分および細菌などのフィルタによってブロックされた不所望の材料は、保持するかまたは廃棄してよい。フィルタを通過した液体は、通常は、濾過産物として保持される。
抽出成分の濾過および他の加工を促進するために、該抽出成分は、例えば水および塩の除去によって濃縮することができる。更に、飲料成分の濃縮は、該飲料成分の加工、滅菌、輸送および貯蔵をより容易にしうる。幾つかの実施態様においては、前記抽出成分は、前記の濾過技術を使用して濃縮することができる。他の実施態様においては、前記抽出成分は、凍結濃縮などの他の技術を使用して濃縮することができる。凍結濃縮は、食用物質または抽出物を部分凍結させて、引き続き、液状濃縮物から出る生じた氷の結晶を分離することによる濃縮を含む。他の濃縮方法は、例えば低温/低圧の穏やかな熱的蒸発または高真空で低温の蒸発を含む。幾つかの実施態様は、前記方法の組み合わせによる濃縮を提供する。例えば、前記食用物質または抽出物は、膜濾過とメンブレンによらない濃縮との組み合わせによって濃縮することができる。より具体的には、前記食用物質または抽出物の濃縮は、逆浸透濾過と凍結濃縮との組み合わせによって実施することができる。他の実施態様においては、前記食用物質または抽出物は、限外濾過および逆浸透濾過などの異なるタイプの濾過の組み合わせによって濃縮することができる。さらに他の実施態様においては、前記食用物質または抽出物は、凍結濃縮と低温/低圧の穏やかな熱的蒸発との組み合わせなどの1種より多い非濾過技術の組み合わせによって濃縮することができる。
前記抽出物の抽出および濾過後の乾燥は、前記抽出物の味覚、芳香および化合物を損ないうる高熱、繰り返しの加熱または酸素への曝露を避けるように慎重に行われるべきである。また、乾燥に際して、抽出物が細菌または他の汚染物で汚染されうるいかなる条件にも注意すべきである。抽出物の乾燥方法の制限されるものではない例には、凍結乾燥、噴霧乾燥、フィルターマット乾燥、流動床乾燥、真空乾燥、ドラム乾燥、ゼオライト乾燥法(zeodration)などまたはそれらの任意の組み合わせが含まれる。ゼオライト乾燥法は、ゼオライトを用いた乾燥を伴う。ゼオライトは、水を通過させるが、一定の他の材料の通過を許さない細孔を有する材料である。ゼオライト乾燥法による乾燥は、湿潤溶液をゼオライトと接触させて、水だけをゼオライト中に引き込み、次いでゼオライトを取り出し、乾燥産物が残ることを含む。
幾つかの実施態様においては、真空乾燥は、約0.05ミリバールから約0.5ミリバールで、約−40℃から約0℃の温度で行うことができる。幾つかの実施態様においては、真空乾燥は、約10ミリバールから約40ミリバールで、約−20℃から約0℃の温度で行うことができる。凍結乾燥は、約0.5ミリバールから約50ミリバールで、かつ約−20℃から約0℃の温度で行うことができる。更に、水を昇華により除去すべきであれば、凍結乾燥の間の圧力は、約6ミリバール未満であってよく、かつ温度は、約0℃未満であってよい。幾つかの実施態様においては、ゼオライト乾燥は、約0.1ミリバールから約50ミリバールの圧力で、かつ約10℃から約60℃の温度で行うことができる。温度と圧力の範囲は、製品のフレーバー、芳香および所望の化合物をそのままに保ち水のみを昇華することを達成するように慎重にモニタリングすることができる。一例では、前記抽出物は、約−11℃よりも低い温度で乾燥させることで、実質的に全てのフレーバー特性を保つことができる。幾つかの実施態様においては、その温度は、乾燥の最終段階(例えば約5%から約8%までの湿度)まで約0℃未満であってよく、次いで温度は約0℃より高く高めることができる。幾つかの実施態様においては、前記抽出物が乾燥される時間の長さは、フレーバーの分解を避けるために最小限にされる。
食用物質の抽出および加工のための前記の方法は、多くの種々の組み合わせで、かつ幅広い変値をもって実施することができる。例えば、幾つかの実施態様においては、あらゆる濾過、濃縮、滅菌および乾燥は、抽出物の製造において使用される。他の実施態様においては、濾過と、濃縮と、滅菌だけが使用される。さらに他の実施態様においては、濾過と濃縮だけが使用される。なおも更なる実施態様においては、濃縮と乾燥だけが使用される。幾つかの実施形態においては、濾過および乾燥が使用される。
図1、図2および図3は、スマトラアラビカ、ブラジルアラビカ、ケニヤアラビカ、コロンビアアラビカおよびロブスタベトナムを含む様々なコーヒー豆品種における、カフェイン、クロロゲン酸、デンプン、スクロース、灰分、タンパク質、不溶性繊維、可溶性繊維、脂肪および炭水化物の天然に存在する濃度を質量%で図示するものである。アラビカ種は、ロブスタ種のほぼ半分のカフェインを有し、約2/3のクロロゲン酸含量を有する。アラビカ豆は、またロブスタ豆よりも多くのスクロースと脂質を有する。これらの濃度の差は、最終的には抽出された生成物中に反映されうる。従って、ロブスタ抽出物は、天然において、アラビカ種よりも多くのカフェインとクロロゲン酸を有しうる。低いカフェインおよびクロロゲン酸の含量にもかかわらず、アラビカ豆は、とりわけフレーバーおよび芳香を考えると好ましい品種でありうる。この優位性のため、アラビカ種を使用し、そして脂肪などの不所望な成分を残りの透過液中のカフェインおよび/またはクロロゲン酸の含量を高めつつ濾過分離できることが望ましいことがある。幾つかの実施形態による抽出および濾過は、原料としてのアラビカ種の使用を、依然として抽出生成物中のカフェインおよびクロロゲン酸などの所望の成分の高い収率を可能にしつつ可能にする。
図4は、単一の10000分子量フィルタを用いた濾過の前と後での液状コーヒー抽出物中の灰分、タンパク質、炭水化物、脂肪、デンプン、スクロース、グルコース、フルクトース、カフェインおよびクロロゲン酸の質量%での濃度を図示するレーダーグラフである。濾過の前に、液状抽出物は、比較的低い濃度のクロロゲン酸およびカフェインを含む。濾過後に、クロロゲン酸およびカフェインのパーセンテージは、脂肪、グルコースおよびフルクトースのパーセンテージを低下させつつ劇的に増加する。
図5および6は、濾過する前、10000分子量フィルタで濾過した後、および10000分子量フィルタでまず濾過し、次に二番目の5000分子量フィルタで濾過した後での、グリーンコーヒー抽出物中の脂肪、灰分、デンプン、カフェイン、灰分、タンパク質、炭水化物、スクロースおよびクロロゲン酸の質量%での濃度を図解している。濾過前に、前記抽出物ははじめは約3%の脂肪を含有する。この量は、一番目の濾過の後に0.76%の脂肪にまで低下し、二番目の濾過の後に脂肪不含である。タンパク質および灰分の濃度も、多重濾過の結果として低減される。カフェイン濃度は、抽出後の3.75%から、一番目の10000分子量膜での濾過後の6.76%まで、そして二番目の5000分子量膜での濾過の後に7.39%にまで劇的に増加する。クロロゲン酸濃度は、抽出後の10.57%から、一番目の10000分子量フィルタでの濾過後の22.08%まで、そして二番目の5000分子量フィルタでの濾過後の27.09%にまで増加する。
図7および8は、幾つかの実施形態による方法によって得られた抽出物の、従来の抽出技術によって得られた抽出物と比較した濃度プロフィールを図解している。幾つかの実施形態による方法によって得られた抽出物は脂肪を含まないが、従来技術により得られた抽出物は3%を超える脂肪を含有する。本実施形態に記載される技術は、また、水抽出を使用し、かつ原材料としてアラビカ種を使用するにもかかわらず、カフェインおよびクロロゲン酸の高い濃度を可能にする。他の商業的に利用可能な技術は、ロブスタ種からはじめるので、より選択性および/または効率が低い抽出法にもかかわらず、その抽出物中のカフェインおよびクロロゲン酸のより高いパーセンテージを得ることができる。
図9は、グリーンコーヒー豆、未熟なグリーンコーヒーチェリーおよび/またはレッドコーヒーチェリーの抽出物の調製方法の一実施形態の概略図を示している。この実施形態において、ブロック(901)に示されるように抽出されるべきグリーンコーヒー豆、未熟なグリーンコーヒーチェリーおよび/またはレッドコーヒーチェリーは、ブロック(902)に示されるように必要とされる場合には粉砕がなされうる。一実施形態においては、粉砕後に得られる粒度は、90〜1000ミクロンであり、前記コーヒーは、所望であれば粉砕前に事前凍結されてよい。粉砕された生成物は、次いでブロック(904)に示されるように水による抽出がなされる。このプロセスは、粉砕生成物をショール型バッグなどのプラスチックバッグ中にまたは直接的にチャンバー中に入れることを含みうる。場合により、粉砕された生成物は、0.5〜30分にわたり事前浸漬することができる。事前浸漬のための温度は、5〜150℃であってよい。次いで、粉砕された生成物は、生成物の水に対する比率1:1〜1:24で抽出される。抽出後に、前記生成物は場合により0.5〜30分にわたり事後浸漬がなされてよい。前記バッグまたはチャンバーからの液体は、次いで排液され、次いで任意の多くの選択的な乾燥法によって乾燥させることができる。乾燥法の制限されるものではない例は、噴霧乾燥、凍結乾燥またはフィルターマット乾燥、流動床乾燥、真空乾燥、ドラム乾燥、ゼオライト乾燥法などの任意の他の乾燥、それらの組み合わせなどを含む。乾燥された生成物は次いで、5〜300ミクロンのサイズに粉砕され、そして包装される。その一方で、前記バッグまたはチャンバーからの液体は、示される通りの任意の事後浸漬の後に排液され、ブロック(905)に示されるように、ブロック(906)に示される使用済みの材料とブロック(907)に示される高価な粗製抽出物とに分離されうる。ブロック(906)に示される使用済み材料は、破棄されるか、または1つ以上の追加の抽出にかけられて、回収された抽出物が生成され、その抽出物は、前記の高価な抽出物へと添加されるか、または別個に加工することができる。ブロック(907)に示される高価な粗製抽出物および/または回収された粗製抽出物は、ブロック(908)に示されるように濾過することができる。濾過後に、ブロック(909)に示される保持液は、ブロック(910)に示される透過液から分離することができる。ブロック(910)に示される透過液は、場合によりブロック(911)に示される第二の濾過がなされてよく、そこでは再び保持液は分離されてよい(図示せず)。ブロック(910または912)に示される透過液は、次いでブロック(913)に示される蒸発にかけられ、その後にブロック(914)に示されるように凝縮される。凝縮された液状抽出物は、次いでブロック(915)に示されるように噴霧乾燥されて、ブロック(916)に示されるように抽出物粉末が生成されうる。しかしながら、幾つかの実施形態においては、前記抽出物は、濾過後に部分的に乾燥でき、濃縮されない。次いで得られた生成物は、更に必要に応じて、加工の最終段階でまたは食品もしくは飲料製品と混合したときに乾燥することができる。
図10は、従来の抽出技術を使用して得られた抽出物の明るさと色と比較した、幾つかの実施形態により得られた抽出物の明るさおよび色を図解している。1または2回の濾過で得られた抽出物は、従来の方法により得られた抽出物よりもかなり明度が高い色である。また、従来の技術で得られた抽出物の帯赤色の色調と比較して黄緑色の色調を有する。
図11は、濾過の前、10000分子量フィルタでの濾過の後、および再びまず10000分子量フィルタで濾過し、次に5000分子量フィルタで濾過した後での、液状コーヒー抽出物中の灰分、タンパク質、炭水化物、脂肪、デンプン、スクロース、グルコース、フルクトース、カフェインおよびクロロゲン酸の質量%での濃度を図示するレーダーグラフである。濾過後に、クロロゲン酸およびカフェインのパーセンテージは、脂肪、グルコースおよびフルクトースのパーセンテージを低下させつつ劇的に増加する。
幾つかの実施形態においては、糖質は、抽出物または飲料へと、加工の間の任意の時間で、例えば抽出前に、抽出の間に、抽出の後に、乾燥の間に、乾燥の後に、粉砕の後に、または包装の後に添加することができる。糖質の制限されるものではない例は、ショ糖、フルクトース、コーンシロップ、デキストロース、マルトデキストロース、マルトデキストリン、グリセリン、トレイトール、エリトリトール、キシリトール、アラビトール、リビトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、ラクチトール、水素化イソマルツロース、水素化澱粉、シェラック、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、澱粉類、変性澱粉類、カルボキシルセルロース、カラギーナン、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、キトサン、コーンシロップ固体、デキストリン類、脂肪アルコール、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ポリエチレングリコールまたはそれらの組み合わせを含む。
また追加のフレーバリングは、抽出物または飲料へと、加工の間の任意の時間で、例えば抽出前に、抽出の間に、抽出の後に、乾燥の間に、乾燥の後に、粉砕の後に、または包装の後に添加することができる。フレーバリングの制限されるものではない例は、バニラ、チョコレート、ヘーゼルナッツ、キャラメル、シナモン、ミント、エッグノッグ、リンゴ、アプリコット、芳香性苦味薬、バナナ、ベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、セロリ、チェリー、クランベリー、イチゴ、ラズベリー、ジュニパーベリー、ブランデー、カシャーサ、ニンジン、シトラス、レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、タンジェリン、ココナツ、コーラ、メントール、ジン、ショウガ、リコリス、ホット、ミルク、ナッツ、アーモンド、マカデミアナッツ、ピーナツ、ピーカン、ピスタチオ、クルミ、モモ、セイヨウナシ、コショウ、パイナップル、プラム、キニーネ、ラム、ホワイトラム、ダークラム、サングリア、シェルフィッシュ、クラム、茶、紅茶、緑茶、テキーラ、トマト、トップノート、トロピカル、ベルモット、ドライベルモット、スイートベルモット、ウイスキー、バーボンウイスキー、アイリッシュウイスキー、ライウイスキー、スコッチウイスキー、カナディアンウイスキー、赤トウガラシ、黒コショウ、セイヨウワサビ、ワサビ、ハラペーニョペッパー、チポトレペッパー精油、花香油、絶対花精油(Absolute)、レジン、レジノイド、バーム、チンキ、大豆油、ココナツ油、パーム油、核油、ヒマワリ油、ピーナツ油、アーモンド油、ココアバター、アミリス油、アンゲリカ種油、アンゲリカルート油、アニス油、吉草油、メボウキ油、タラゴン油、ユーカリシトリオドラ葉油、ユーカリ油、ウイキョウ油、ファーニードル油、ガルバヌム油、ガルバヌム樹脂、ゲラニウム油、グレープフルーツ油、グアヤクウッド油、グアヤクバルサム、グアヤクバルサム油、ヘリフリサム絶対花精油、ヘリフリサム油、ショウガ油、アイリスルート絶対花精油、アイリスルート油、ジャスミン絶対花精油、カラムス油、カモミールブルー油、ローマンカモミール油、ニンジン種油、カスカリラ油、松葉油、ミント油、キャラウェー油(carvi oil)、ラダナム油、ラダナム絶対花精油、ラダナム樹脂、ラバンディン絶対花精油、ラバンディン油、ラベンダー絶対花精油、ラベンダー油、レモングラス油、ブルセラ・ペニシラータ(Bursera penicillata)(リナロエ)油、リツェアクベバ油、月桂樹葉油、マシス油(macis oil)、マヨラナ油、マンダリン油、マソイリンデ油(massoirinde oil)、ミモザ絶対花精油、アンブレットシード油、アンブレッテチンキ(ambrette tincture)、クラリセージ油(muskatelle salbei oil)、ナツメグ油、オレンジ絶対花精油(orange blossom absolute)、オレンジ油、オレガノ油、パルマローザ油、パッチュリ油、えの油、パセリ葉油、パセリ種油、クローブ種油、ペパーミント油、ペッパー油、ピメンタ油、パイン油、ポレイ油(poley oil)、バラ絶対花精油、ローズウッド油、ローズ油、ローズマリー油、セージ油、ラバンディン、スパニッシュセージ油、サンダルウッド油、セロリ種油、ラベンダースパイク油、ダイウイキョウ油、スチラックス油、マリーゴールド油(tagetes oil)、松葉油、チャノキ油、テレビン油、サイム油、トルーバーム(tolu balm)、トンカ絶対花精油(tonka absolute)、ツベローズ絶対花精油、バニラ抽出物、バイオレットリーフ絶対花精油(violet leaf absolute)、ベーバナ油、ベチバー油、杜松子油(juniper berry oil)、ワイン酵母油、ニガヨモギ油、ウインターグリーン油、イランイラン油、ヒソップ油、シベット絶対花精油、シナモンリーフ油、けい皮油など、任意の他の種類の食品フレーバリングもしくは食用物質、またはそれらの組み合わせを含む。
幾つかの実施形態においては、前記抽出物は、濃縮された液体コーヒー(例えば5〜80%の固体を有する)、可溶性コーヒーまたはインスタントコーヒーと混合することもできる。抽出物を食品および飲料製品に添加することで、該食品または飲料の保存期間を大きく拡大することができる。インスタント型の製品を作るのに必要な加工がなされたコーヒーと他の製品は、フレーバーと芳香の変化を受ける。これらの変化は、製品内の化合物の初期結合構造の変化に由来する。コーヒーに関しては、例えば、如何なる種類の加工も、未加工のコーヒー豆に見られる化合物の結合構造を変化させうる。幾つかの実施態様は、未加工の食品に付随するフレーバーおよび芳香を加工したまたはインスタントの形式の製品に添加または回復する方法を含む。幾つかの実施態様においては、その製品はコーヒーである。幾つかの実施態様は、食用物質、例えば焙煎したコーヒー豆、生茶葉および/または部分的もしくは完全に脱水した茶葉、カカオ豆、あるいは他の食品成分の粉末化を、例えば可溶性コーヒー、茶、チョコレートなどの鮮度、フレーバーおよび芳香を食品製品中に付加または回復する手段として伴う方法を含む。幾つかの実施態様は、また、種々のおよび特有のフレーバーおよび芳香を食品中に導入することと同様に、抽出物由来の化合物を食品および飲料製品中に導入することも可能にする。
幾つかの実施態様においては、前記粉末化された食用物質または抽出物は、約2000ミクロン未満の、約1500ミクロン未満の、約1000ミクロン未満の、約900ミクロン未満の、約800ミクロン未満の、約700ミクロン未満の、約600ミクロン未満の、約500ミクロン未満の、約450ミクロン未満の、約400ミクロン未満の、約350ミクロン未満の、約300ミクロン未満の、約250ミクロン未満の、約200ミクロン未満の、約150ミクロン未満の、約100ミクロン未満の、または約50ミクロン未満の平均粒度(直径)を有する。
幾つかの実施態様においては、前記粉末化された食用物質または抽出物は、約2000ミクロン未満の、約1500ミクロン未満の、約1000ミクロン未満の、約900ミクロン未満の、約800ミクロン未満の、約700ミクロン未満の、約600ミクロン未満の、約500ミクロン未満の、約450ミクロン未満の、約400ミクロン未満の、約350ミクロン未満の、約300ミクロン未満の、約250ミクロン未満の、約200ミクロン未満の、約150ミクロン未満の、約100ミクロン未満の、または約50ミクロン未満の中央粒度(直径)を有する。
抽出物の酸素への曝露は、慣用の方法、例えば窒素パージング、真空包装などを使用して最小限にすることができる。幾つかの実施形態においては、前記抽出物は、約0.1%〜約21%の酸素含量を有する容器中に入れることができる。また、液体窒素を加工の間の酸素捕捉剤として使用することで、酸素の分解作用を最小限にすることができる。
任意のタイプの粉砕装置を、本実施形態においては、前記食用物質の粉砕のために、または前記抽出物の粉砕のために使用することができる。粉砕装置の制限されるものでない例は、ケージミル、ハンマーミル、一段階ローラーグラインダー、多段階ローラーグラインダーなどを含む。幾つかの実施態様においては、前記装置は、冷却媒体によって非常に低い温度(−200℃〜20℃)で保持される。このことは、粉末化または粉砕される物質の保全性の保持を助ける。液体窒素および/または二酸化炭素もしくは他の冷却剤を前記装置の冷却のために使用できる。粉砕により熱が発生し、その熱は曝露される酸素と相まって、しばしば抽出生成物を分解することがある。粉砕空隙への液体窒素および/または二酸化炭素の供給は、粉砕装置を低温に保持し、酸素を排出および捕捉し続ける方法の一例である。幾つかの実施形態においては、粉砕の間の温度は、90℃ほどの高さであってよい。
幾つかの実施形態は、抽出物の包装を含む。幾つかの実施態様においては、粉砕または粉末化された抽出生成物は、約0℃〜約20℃で冷却された容器中に落下する。幾つかの実施態様においては、粉砕または粉末化された製品は、約20℃未満で冷却された容器中に落下する。幾つかの実施態様は、製品の保存のための容器内部に液体窒素または気体状窒素を含む容器の液体窒素冷却および/または二酸化炭素冷却を使用することを伴う。他の実施態様は、液体もしくは気体状の二酸化炭素、CO2ペレット、液体もしくは気体状のアルゴン、空気または他の不活性ガスを必要とする。作業の間に、排出空隙は、酸化を最小限にするために、気体状の窒素で連続的にフラッシングすべきである。幾つかの実施態様においては、その作業は、得られた製品を湿分吸収から保護するために制御された環境条件下で行われる。
幾つかの実施態様においては、品質の保証のために、最終製品は、酸素不含の環境に移され、真空包装され、密封され、そして使用もしくは販売されるまで深冷条件(約−20℃以下)下で貯蔵される。
幾つかの実施形態においては、前記抽出物の保全性は、カプセル化(例えば噴霧乾燥、被覆、押出、コアセルベート化および分子包接)によって、加工の間の任意の時間で、例えば抽出前に、抽出の間に、抽出の後に、乾燥の間に、乾燥の後に、粉砕の後に、または包装の後に保護することもできる。幾つかの実施態様は、マイクロカプセル化を利用する。カプセル化では、包囲層は、例えばエマルジョンの分子特性、界面特性、コロイド特性およびバルクの物理化学的特性によって達成される。その包囲は、コアの外環境に対する反応性、例えば酸素および水に対する反応性を低減する。これは、通常の包装の適用において製品の貯蔵寿命の延長を可能にする。幾つかの実施態様においては、カプセル化は、内部材料またはコアの制御放出のために使用することができる。包囲された粉末化された製品は、水と直接的に接触するまでは不活性のままでいることができる。次いで、その水は包囲物を溶解することができ、該粉末化された製品は、水と反応することができ、こうして芳香およびフレーバーが放出される。
幾つかの実施態様においては、抽出物のカプセル化は、製品の機能性、粒度の最適化、および/または新たな製品形態の生成のために使用できる。カプセル化は、環境要因に対して保護するために、例えばコーヒー、コーヒー抽出物、コーヒー濃縮物、乾燥粉末化コーヒー、コーヒーオイルもしくは他のオイル、芳香、機能性成分、炭水化物、大豆製品、乳製品、コーンシロップ、ヒドロコロイド、ポリマー、ろう、脂肪、植物油、アラビアゴム、レシチン、スクロースエステル、モノ−ジグリセリド、ペクチン、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、Na3PO4、K3PO4、マルトデキストリン、グリセリン、トレイトール、エリトリトール、キシリトール、アラビトール、リビトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリイトール、マルトテトライトール、ラクチトール、水素化イソマルツロース、水素化デンプン、リポソーム、ゾルゲル中リポソーム、シェラック、加水分解脂肪、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、変性デンプン、アルギン酸塩およびアルギン酸(例えばアルギン酸ナトリウム)、カルシウムカゼイン塩、カルシウムポリペクチン酸塩、カルボキシルセルロース、カラギーナン、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートトリメリテート、キトサン、コーンシロップ固体、デキストリン、脂肪酸、脂肪アルコール、ゼラチン、ゲランガム、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、脂質、リポソーム、低密度ポリエチレン、モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリド、ペクチン、リン脂質、ポリエチレングリコール、ポリ乳酸ポリマー、ポリ乳酸コグリコールポリマー、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸および誘導体、キサンタンおよびタンパク質、ゼイン、グルテンまたは他の剤を含む1種以上の製品で行うことができる。
更に、前記抽出物の加工の間に、少なくとも1種の添加剤を該抽出物へと、加工の間の任意の時間で、例えば抽出前に、抽出の間に、抽出の後に、乾燥の間に、乾燥の後に、粉砕の後に、または包装の後に混加することができる。好適な添加剤の幾つかの例は、例えば、コーヒー抽出物、濃縮されたコーヒー、乾燥されたコーヒー、可溶性コーヒー、コーヒーオイル、コーヒーアロマ、留出液、フレーバー粉末、フレーバー油、スパイス、粉砕もしくは粉末化したカカオ豆、粉砕もしくは粉末化したバニラ豆、ビタミン類、酸化防止剤、栄養補助物質、食物繊維、オメガ3オイル、オメガ6オイル、オメガ9オイル、フラボノイド、健康成分、リコピン、セレン、ベータカロチン、レスベラトロール、イヌリン、β−グルカン、1−3,1−6−β−グルカン、大麦β−グルカン、大麦b−グルカン、植物抽出物、乾燥グリーンコーヒー抽出物、湿潤グリーンコーヒー抽出物、粉末化されたコーヒー、粉砕されたコーヒーおよびハーブ抽出物を含む。幾つかの実施形態は、抽出物および追加の成分を含む飲料を作製する方法に関する。
幾つかの実施形態は、図9のブロック(915)に示される抽出物の乾燥を含む。乾燥の例は、抽出物または飲料の1種以上の成分の噴霧凍結または噴霧凍結乾燥を含む。幾つかの実施態様において、噴霧凍結は、液体を、二段階法で即席乾燥粉末に変えるために使用される。第一段階では、液体は、液体の液滴を凍結させるために、凍結したシステム/媒体上に噴霧もしくは霧化される。例えば、一つの技術は、液体を、凍結したチャンバー(例えば幾つかの実施態様においては、該凍結したチャンバーは、約−30℃未満の温度である)または凍結した搬送ベルトへと噴霧することである。もう一つの技術は、液体を、好適な容器、例えばステンレス鋼製の入れ物に含まれる液化ガス、例えば窒素、CO2、アルゴンおよび/または他の希ガスもしくは不活性ガス上(又は中)に直接噴霧することである。
該方法の第二段階は、前記の液滴の凍結物を、予め設計された乾燥サイクルを介して湿分を除去するために、予備凍結された凍結乾燥機(例えば幾つかの実施態様においては、前記の予備凍結された凍結乾燥機は、約−30℃未満の温度である)の棚に移すことを含む。前記の液滴が移した後に何らかの液化ガスを保持する場合に、そのガスは、凍結乾燥サイクルが開始する前に気化させることができる。もう一つの実施態様においては、前記の液滴は、凍結乾燥、フィルターマット乾燥、流動床乾燥、噴霧乾燥、熱的蒸発およびゼオライト乾燥法などの択一的な乾燥のための装置に移される。幾つかの実施態様においては、前記の液滴は、凍結された/低温の液体の流動床、例えばヘリウム、CO2、窒素などへとチャンバー/乾燥機において噴霧することができる。不活性ガス、希ガスまたは窒素は、凍結された床を流動化し、昇華を介して湿分を追い出すために使用でき、それは次いで、例えば約−40℃未満の温度に保たれる凝縮器コイルの表面上で捕集される。幾つかの実施態様においては、前記の流動しているガスの温度は、再融解および/またはフレーバー分解を避けるために、液滴の凍結物の共融点未満に保持される。噴霧凍結乾燥は、バルク粉末流動性を高めるために、粒度分布の制御を改善するために、溶解度の向上のために、そして熱によるフレーバー分解を減らすために使用することができる。幾つかの実施態様は、また乾燥プロセスにおいて、非熱的な蒸発または高真空の低温蒸発を含む。
幾つかの実施態様においては、噴霧凍結は、目詰まりを引き起こすことなく凍結されたシステム中に液体濃縮物を霧化するために使用できる種々のノズルデザイン(例えば2液ノズル、圧力ノズル、または超音波ノズル)を利用できる。噴霧乾燥チャンバーのサイズおよび/または形状、ガス入口/出口の温度、濃縮物の流速、ガス流速、冷却の様式/液化ガス、霧化の様式などは、噴霧凍結もしくは噴霧凍結乾燥がなされる飲料成分の種類および所望の飲料製品に依存して全て変更できる。
以下の実施例は、説明の目的のためだけに提供されるものであって、決して本願実施態様の範囲を制限することを意図するものではない。
例1
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.5〜2mmの粒度に粉砕した。濾過した水を粉砕された生成物に添加した。生成物の水に対する比率は1:12であった。次いで粉砕された生成物の抽出を79℃の温度で30分にわたり実施した。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄した。次いで粗製液状抽出物を、0.01μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。次いで、その濾液を0.005μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体97%になるまで噴霧乾燥した。
例2
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.2〜1mmの粒度に粉砕した。濾過した水を粉砕された生成物に添加した。生成物の水に対する比率は1:40であった。次いで粉砕された生成物の抽出を5℃の温度で30分にわたり実施した。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄した。次いで粗製液状抽出物を、0.015μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。次いで、その濾液を0.007μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体95%になるまで噴霧乾燥した。
例3
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.1〜5mmの粒度に粉砕した。濾過した水を粉砕された生成物に添加した。生成物の水に対する比率は1:2であった。次いで粉砕された生成物の抽出を65℃の温度で90分にわたり実施した。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄した。次いで粗製液状抽出物を、0.01μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。次いで、その濾液を0.005μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体97%になるまで噴霧乾燥した。
例4
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.6〜0.9mmの粒度に粉砕した。濾過した水を粉砕された生成物に添加した。生成物の水に対する比率は1:6であった。次いで粉砕された生成物の抽出を85℃の温度で2時間にわたり実施した。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄した。次いで粗製液状抽出物を、0.012μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。次いで、その濾液を0.004μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体96%になるまで噴霧乾燥した。
例5
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.4〜0.8mmの粒度に粉砕した。濾過した水を粉砕された生成物に添加した。生成物の水に対する比率は1:10であった。次いで粉砕された生成物の抽出を75℃の温度で60分にわたり実施した。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄した。次いで粗製液状抽出物を、0.01μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。次いで、その濾液を0.005μmフィルタでの膜濾過にかけた。その濾過保持液を破棄した。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体97%になるまで噴霧乾燥した。
例6
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.5〜2mmの粒度に粉砕する。濾過した水を粉砕された生成物に添加する。生成物の水に対する比率は1:12である。次いで粉砕された生成物の抽出を79℃の温度で30分にわたり実施する。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄する。酵素を該液状抽出物に添加して、抽出物内の炭水化物を凝集させる。次いで液状抽出物を、0.001μmフィルタでの膜濾過にかける。その濾過保持液を破棄する。次いで、その濾液を0.005μmフィルタでの膜濾過にかける。その濾過保持液を破棄する。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体98%になるまで噴霧乾燥する。
例7
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.6〜1mmの粒度に粉砕する。濾過した水を粉砕された生成物に添加する。生成物の水に対する比率は1:20である。次いで粉砕された生成物の抽出を80℃の温度で30分にわたり実施する。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄する。酵素を該液状抽出物に添加して、抽出物内のスクロースを凝集させる。次いで液状抽出物を、0.001μmフィルタでの膜濾過にかける。その濾過保持液を破棄する。次いで、その濾液を0.005μmフィルタでの膜濾過にかける。その濾過保持液を破棄する。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体97%になるまで噴霧乾燥する。
例8
グリーンコーヒー豆を、フィッツミルで0.6〜1mmの粒度に粉砕した。濾過した水を粉砕された生成物に添加した。生成物の水に対する比率は1:20であった。次いで粉砕された生成物の抽出を80℃の温度で30分にわたり実施した。得られた混合物を遠心分離し、そして使用済みの粉砕された生成物を破棄した。酵素スクラーゼを該液状抽出物に添加して、抽出物内のスクロースを凝集させる。次いで液状抽出物を、0.001μmフィルタでの膜濾過にかける。その濾過保持液を破棄する。次いで、その濾液を0.005μmフィルタでの膜濾過にかける。その濾過保持液を破棄する。その濾液を蒸発器により濃縮し、そしてグリーンコーヒー粉末の全固体98%になるまで噴霧乾燥する。
本実施形態を上記のことについて説明してきたが、当業者は、付属の特許請求の範囲によって定義される実施形態の趣旨または範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変化および/または改変を加えることができると容易に理解するであろう。更に、本実施形態のある特定の形態は以下にある特定の請求項の形で表されているが、本発明者によれば、本発明の様々な形態はあらゆる利用可能な請求項の形で検討される。
表現「X、YまたはZの少なくとも1つ」などの離接的な言語は、特に具体的な記載がない限り、それにもかかわらず、一般的に、項目、用語などがX、YもしくはZのいずれかであるか、またはそれらの任意の組合せであってよい(例えば、Z、Yおよび/またはZ)ことを表すために使用される文脈と理解される。このように、そのような離接的な言語は、一般的に、ある特定の実施形態がXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、またはZの少なくとも1つがそれぞれ存在する必要があることを意図するものではなく、それを含意すべきでない。
当業者は、また、幾つかの実施形態において、前記議論による成分、構造、方法およびプロセスによって与えられる機能性は、より多くの成分もしくは方法の間で分けられるか、またはより少ない成分もしくは方法へと統合されるというような択一的な様式で提供されうることを理解するであろう。更に、様々な方法は特定の順序で実施されるように説明されているかもしれないが、当業者は、他の実施形態において該方法を他の順序でかつ他の様式で実施できることを理解するであろう。
幾つかの実施形態は、食用抽出生成物の製造方法であって、粒に変えられた食用原材料を準備すること、該食用原材料の粒子を水中で抽出して該食用原材料の抽出物を生成すること、該食用原材料の抽出物を少なくとも1つのフィルタを用いて、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度が高まると同時に、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度が低下するように濾過すること、そして得られた濾過保持液を該食用原材料の濾過された抽出物から分離して、食用抽出生成物を形成することを含む前記製造方法に関する。
幾つかの実施形態において、前記食用原材料は、コーヒーを含む。
幾つかの実施形態において、前記コーヒーは、脱カフェインされていないコーヒー、部分的に脱カフェインされたコーヒー、および完全に脱カフェインされたコーヒーを含む。
幾つかの実施形態において、前記食用原材料は、部分焙煎コーヒー、浅煎りコーヒー、深煎りコーヒー、またはグリーンコーヒーの少なくとも1つを含む。
幾つかの実施形態において、前記食用原材料は、グリーンコーヒー豆を含む。
幾つかの実施形態においては、前記食用原材料の抽出物の濾過は、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度の少なくとも倍増を含む。
幾つかの実施形態においては、前記食用原材料の抽出物の濾過は、少なくとも、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度の少なくとも半減を含む。
幾つかの実施形態においては、前記少なくとも1つのフィルタは、メンブレンフィルタを含む。
幾つかの実施形態においては、前記食用原材料の抽出物の濾過は、2つのフィルタの使用を含む。
幾つかの実施形態においては、前記2つのフィルタのそれぞれは、異なるサイズの粒子を通過させる。
幾つかの実施形態においては、一番目のフィルタは、二番目のフィルタよりも大きいサイズの粒子を通過させる。
幾つかの実施形態は、前記食用原材料の抽出物の濾過の前に、該食用原材料の抽出物に酵素を添加することに関する。
幾つかの実施形態においては、前記酵素は、炭水化物を凝集する。
幾つかの実施形態においては、前記酵素は、スクラーゼである。
幾つかの実施形態においては、前記抽出は、約5℃〜約180℃の温度で実施される。
幾つかの実施形態においては、前記抽出は、約5分〜約24時間にわたり実施される。
幾つかの実施形態は、前記食用原材料の抽出物に、カフェイン、クロロゲン酸またはフレーバリングの少なくとも1つを添加することを含む。
幾つかの実施形態は、食用抽出生成物の凝縮を含む。
幾つかの実施形態は、食用抽出生成物の乾燥を含む。
幾つかの実施態様においては、前記乾燥は、噴霧乾燥を含む。
幾つかの実施形態は、前記食用抽出生成物を容器中で包装および/または貯蔵することを含む。
幾つかの実施形態は、前記容器から酸素を少なくとも部分的に除去することを含む。
幾つかの実施形態においては、前記容器は、約0.1%〜約21%の酸素含量を有する。
幾つかの実施形態は、抽出物の製造方法であって、粒に変えられた食用原材料を準備すること、該食用原材料の粒子を水中で抽出して該食用原材料の抽出物を生成すること、該食用原材料の抽出物を一番目のフィルタを用いて、前記食用原材料の一番目の濾過がされた得られた抽出物において、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度が高まると同時に、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度が低下するように濾過すること、得られた一番目の濾過保持液を該食用原材料の一番目の濾過がされた抽出物から分離すること、前記食用原材料の一番目の濾過がされた抽出物を二番目のフィルタを用いて、前記食用原材料の二番目の濾過がされた得られた抽出物において、該食用原材料の濾過された抽出物中のクロロゲン酸の濃度が高まると同時に、該食用原材料の濾過された抽出物中の脂肪の濃度が低下するように濾過すること、そして得られた二番目の濾過保持液を前記食用原材料の二番目の濾過がされた抽出物から分離して、食用抽出生成物を形成することを含む前記製造方法に関する。
幾つかの実施形態においては、一番目のフィルタは、二番目のフィルタとは異なるサイズの粒子を通過させる。
幾つかの実施形態において、前記食用原材料は、コーヒーを含む。
幾つかの実施形態において、前記食用原材料は、グリーンコーヒー豆を含む。
幾つかの実施形態においては、前記方法は、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度の少なくとも倍増を含む。
幾つかの実施形態においては、前記方法は、少なくとも、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度の少なくとも半減を含む。
幾つかの実施形態においては、少なくとも1つの一番目のフィルタまたは二番目のフィルタは、メンブレンフィルタを含む。
幾つかの実施形態は、
少なくとも18質量%のクロロゲン酸と、
0.05質量%未満の脂肪と、
を含む食用グリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、少なくとも6質量%のカフェインを有する抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、少なくとも18質量%のクロロゲン酸を含み、かつ少なくとも78の色値L*を有する食用グリーンコーヒー抽出物に関する。
少なくとも6質量%のカフェインを更に含む、請求項33に記載の食用グリーンコーヒー抽出物。
幾つかの実施形態は、少なくとも18質量%のクロロゲン酸を含む、本質的にアルコール不含のグリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、グリーンコーヒー抽出物であって、該抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも3倍のクロロゲン酸の質量%含量を含み、かつ該抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも1/3の脂肪の質量%含量を含む前記グリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、前記抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも1.5倍のカフェインの質量%含量に関する。
幾つかの実施形態は、グリーンコーヒー抽出物であって、該抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも3倍のクロロゲン酸の質量%含量を含み、かつ少なくとも78の色値L*を有する前記グリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、前記抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも1.5倍のカフェインの質量%含量に関する。
幾つかの実施形態は、アルコール不含のグリーンコーヒー抽出物であって、該抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも3倍のクロロゲン酸の質量%含量を含む前記アルコール不含のグリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、前記抽出物の製造に使用されるグリーンコーヒー中に天然に存在する含量の少なくとも1.5倍のカフェインの質量%含量に関する。
幾つかの実施形態は、クロロゲン酸のカフェインに対する比の値4未満を有し、かつ0.05質量%未満の脂肪含量を有するグリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、クロロゲン酸のカフェインに対する比の値4未満を有し、かつ少なくとも78の色値L*を有するグリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、クロロゲン酸のカフェインに対する比の値4未満を有するアルコール不含のグリーンコーヒー抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、クロロゲン酸のカフェインに対する比の値4未満を有する本質的にアルコール不含の抽出物に関する。
幾つかの実施形態は、食用原材料の抽出物を含む食用組成物であって、前記抽出物は、該抽出物を得るための食用原材料よりも多量のクロロゲン酸を含み、かつそれよりも少量の脂肪を含み、かつ前記抽出物が約30ppm以上のフレーバー閾値を有する前記食用組成物に関する。
幾つかの実施形態においては、前記抽出物は、70ppm以上のフレーバー閾値を有する。
幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、グリーンコーヒー豆、イエローコーヒー豆、レッドコーヒー豆、部分焙煎されたコーヒー豆および焙煎されたコーヒー豆の1つ以上を含む。
幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、グリーンコーヒーチェリー、レッドコーヒーチェリー、コーヒーフラワー、コーヒーチェリーの皮、コーヒーチェリー果肉、コーヒーチェリー茎、コーヒーチェリー銀皮、コーヒーチェリー粘液、コーヒーチェリーパーチメント、コーヒーチェリー外果皮、グリーンコーヒー豆、またはコーヒーチェリー内果皮の少なくとも1つを含む。
幾つかの実施態様は、コーヒー抽出物、濃縮されたコーヒー、乾燥されたコーヒー、コーヒーオイル、可溶性コーヒー、コーヒーアロマ、留出液、フレーバー粉末、フレーバー油、スパイス、粉砕もしくは粉末化したカカオ豆、粉砕もしくは粉末化したバニラ豆、ビタミン類、酸化防止剤、健康成分、栄養補助物質、食物繊維、オメガ3オイル、オメガ6オイル、オメガ9オイル、フラボノイド、リコピン、セレン、ベータカロチン、レスベラトロール、イヌリン、β−グルカン、1−3,1−6−β−グルカン、大麦β−グルカン、大麦b−グルカン、植物抽出物、乾燥グリーンコーヒー抽出物、湿潤グリーンコーヒー抽出物、粉末化されたコーヒー、焙煎されたコーヒー、焙煎され粉砕されたコーヒー、粉末化されたコーヒーを含む可溶性コーヒーまたはハーブ抽出物の少なくとも1つに関する。
幾つかの実施形態は、食用原材料の抽出物を含む食用組成物を含む飲料であって、前記抽出物は、該抽出物を得るための食用原材料よりも多量のクロロゲン酸を含み、かつそれよりも少量の脂肪を含み、かつ前記抽出物が約30ppm以上のフレーバー閾値を有する前記飲料に関する。
幾つかの実施形態においては、前記抽出物は、70ppm以上のフレーバー閾値を有する。
幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、グリーンコーヒー豆、イエローコーヒー豆、レッドコーヒー豆、部分焙煎されたコーヒー豆および焙煎されたコーヒー豆の1つ以上を含む。
幾つかの実施形態においては、前記食用物質は、グリーンコーヒーチェリー、レッドコーヒーチェリー、コーヒーフラワー、コーヒーチェリーの皮、コーヒーチェリー果肉、コーヒーチェリー茎、コーヒーチェリー銀皮、コーヒーチェリー粘液、コーヒーチェリーパーチメント、コーヒーチェリー外果皮、グリーンコーヒー豆、またはコーヒーチェリー内果皮の少なくとも1つを含む。
幾つかの実施態様は、コーヒー抽出物、濃縮されたコーヒー、乾燥されたコーヒー、コーヒーオイル、可溶性コーヒー、コーヒーアロマ、留出液、フレーバー粉末、フレーバー油、スパイス、粉砕もしくは粉末化したカカオ豆、粉砕もしくは粉末化したバニラ豆、ビタミン類、酸化防止剤、健康成分、栄養補助物質、食物繊維、オメガ3オイル、オメガ6オイル、オメガ9オイル、フラボノイド、リコピン、セレン、ベータカロチン、レスベラトロール、イヌリン、β−グルカン、1−3,1−6−β−グルカン、大麦β−グルカン、大麦b−グルカン、植物抽出物、乾燥グリーンコーヒー抽出物、湿潤グリーンコーヒー抽出物、粉末化されたコーヒー、焙煎されたコーヒー、焙煎され粉砕されたコーヒー、粉末化されたコーヒーを含む可溶性コーヒーまたはハーブ抽出物の少なくとも1つに関する。

Claims (23)

  1. 食用抽出生成物の製造方法であって、
    に変えられた食用原材料を準備すること、
    該食用原材料の粒子を水中で抽出して該食用原材料の抽出物を生成すること、
    該食用原材料の抽出物を、10000分子量フィルタを少なくとも用いて、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度が高まると同時に、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度が低下するように濾過すること、そして
    得られた濾過保持液を該食用原材料の濾過された抽出物から分離して、食用抽出生成物を形成すること
    を含み、前記食用原材料がグリーンコーヒー豆を含む前記製造方法。
  2. 前記食用原材料の抽出物の濾過は、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度の少なくとも倍増を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記食用原材料の抽出物の濾過は、少なくとも、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度の少なくとも半減を含む、請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つのフィルタは、メンブレンフィルタを含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記食用原材料の抽出物の濾過は、2つのフィルタの使用を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記2つのフィルタのそれぞれは、10000分子量フィルタ及び5000分子量フィルタである、請求項に記載の方法。
  7. 一番目のフィルタは、10000分子量フィルタであり、二番目のフィルタは5000分子量フィルタである、請求項に記載の方法。
  8. 前記食用原材料の抽出物の濾過の前に、該食用原材料の抽出物に酵素を添加することを更に含む、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記酵素は、炭水化物を凝集する、請求項に記載の方法。
  10. 前記酵素は、スクラーゼである、請求項8又は請求項9に記載の方法。
  11. 前記抽出は、約5℃〜約180℃の温度で実施される、請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記抽出は、約5分〜約24時間にわたり実施される、請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記食用原材料の抽出物に、カフェイン、クロロゲン酸またはフレーバリングの少なくとも1つを添加することを更に含む、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 食用抽出生成物の凝縮を更に含む、請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 食用抽出生成物の乾燥を更に含む、請求項1〜請求項14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記乾燥は、噴霧乾燥を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記食用抽出生成物を容器中で包装および/または貯蔵することを更に含む、請求項1〜請求項16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記容器から酸素を少なくとも部分的に除去することを更に含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記容器は、約0.1%〜約21%の酸素含量を有する、請求項17又は請求項18に記載の方法。
  20. 抽出物の製造方法であって、
    に変えられた食用原材料を準備すること、
    該食用原材料の粒子を水中で抽出して該食用原材料の抽出物を生成すること、
    該食用原材料の抽出物を一番目の10000分子量フィルタを用いて、前記食用原材料の一番目の濾過がされた得られた抽出物において、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度が高まると同時に、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度が低下するように濾過すること、
    得られた一番目の濾過保持液を該食用原材料の一番目の濾過がされた抽出物から分離すること、
    前記食用原材料の一番目の濾過がされた抽出物を二番目の5000分子量フィルタを用いて、前記食用原材料の二番目の濾過がされた得られた抽出物において、該食用原材料の濾過された抽出物中のクロロゲン酸の濃度が高まると同時に、該食用原材料の濾過された抽出物中の脂肪の濃度が低下するように濾過すること、
    得られた二番目の濾過保持液を前記食用原材料の二番目の濾過がされた抽出物から分離して、食用抽出生成物を形成すること
    を含み、前記食用原材料がグリーンコーヒー豆を含む前記製造方法。
  21. 前記方法は、該食用原材料の抽出物中のクロロゲン酸の濃度の少なくとも倍増を含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記方法は、少なくとも、該食用原材料の抽出物中の脂肪の濃度の少なくとも半減を含む、請求項20又は請求項21に記載の方法。
  23. 少なくとも1つの一番目のフィルタまたは二番目のフィルタは、メンブレンフィルタを含む、請求項20〜請求項22のいずれか1項に記載の方法。
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