JP6380305B2 - データ生成装置、カラオケシステム、及びプログラム - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載のカラオケ装置では、楽曲の曲データに含まれるガイドメロディデータをリファレンスとし、そのガイドメロディデータによって表される歌唱旋律の音高推移と、歌唱音声の基本周波数の推移とを比較した結果に基づいて基本得点を算出する。
そこで、本発明においては、楽曲を歌唱する特定の人物が用いる歌い方の特徴を正確に検出可能なデータを自動で生成することを目的とする。
楽譜データは、音高と音価との組み合わせからなる音符を有したものであり、楽譜データには、指定楽曲において用いる歌唱技法などの歌い方の特徴は指示されていない。このため、合成音声は、歌唱技法などの歌い方の特徴が現れていない歌唱の音の推移となり、歌唱合成f0推移は、合成音声の基本周波数の推移である。
したがって、データ生成装置にて算出される差分データには、特定の人物が用いた歌い方の特徴が表されることになり、特定の人物による歌い方の特徴を表すものとなる。
この結果、カラオケ装置においては、差分データを用いて、利用者の歌声を評価したり、歌唱の際に用いるべき歌い方の特徴を報知したりすることができる。
データ生成装置は、技法判定手段と、技法データ生成手段とを更に備えていてもよい。
このようなデータ生成装置によれば、指定楽曲において特定の人物が用いた歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを表す技法データを生成できる。そして、データ生成装置によれば、その技法データと差分データとを対応付けたデータである歌回データを記憶部に記憶できる。
また、技法データ生成手段は、技法判定手段にて比較した結果、技法条件を満たしていなかったとしても、歌唱合成f0推移とオリジナルf0推移との間に予め規定された規定値以上の差違があれば、その差違の内容及び当該差違が存在するタイミングを技法データとして生成する。
本発明は、合成音取得手段と、合成推移導出手段と、演奏実行手段と、オリジナル取得手段と、歌唱推移導出手段と、差分算出手段と、登録手段と、処理実行手段とを備えるカラオケシステムとしてなされていてもよい。
オリジナル取得手段は、演奏実行手段により演奏される指定楽曲を特定の人物が歌唱した歌唱音声である歌唱音声データを取得する。歌唱推移導出手段は、オリジナルf0推移を導出する。差分算出手段は、歌唱合成f0推移と、オリジナルf0推移との指定楽曲における差分データを算出する。
このようなカラオケシステムにおける差分データは、指定楽曲において特定の人物が用いた歌い方の特徴を表すデータである。
処理実行手段は、演奏実行手段により指定楽曲が演奏される場合、記憶部に記憶された差分データに基づいて、指定楽曲を歌唱した特定の人物が用いた歌い方の特徴を報知する報知処理を規定処理として実行する。
さらに、カラオケシステムにおいては、歌声取得手段と、歌声推移導出手段とを備えていてもよい。
このようなカラオケシステムによれば、歌声f0推移に基づく処理を規定処理として実行できる。
本発明は、合成音取得手順と、合成推移導出手順と、オリジナル取得手順と、歌唱推移導出手順と、差分算出手順と、登録手順とを、コンピュータに実行させるプログラムとしてなされていても良い。
<システム構成>
図1に示すカラオケシステム1は、情報処理装置2と、情報処理サーバ10と、カラオケ装置30とを備えている。カラオケシステム1では、情報処理装置2にて生成した歌回データEMが情報処理サーバ10に記憶され、カラオケ装置30において、指定された楽曲を演奏すると共に、情報処理サーバ10に記憶された歌回データEMに基づく処理を実行する。
<楽曲データ>
楽曲データWDは、楽曲ごとに予め用意されたものである。楽曲データWDは、楽曲管理情報と、原盤波形データとを備えている。楽曲管理情報は、楽曲を識別する情報であり、楽曲ごとに割り当てられた固有の識別情報である楽曲IDを有する。
<MIDI楽曲>
MIDI楽曲MDは、楽曲ごとに予め用意されたものであり、楽譜データと、歌詞データとを有している。
<情報処理装置>
情報処理装置2は、入力受付部3と、情報出力部4と、記憶部5と、制御部6とを備えた周知の情報処理装置である。この情報処理装置2の一例として、周知のパーソナルコンピュータが考えられる。
<情報処理サーバ>
情報処理サーバ10は、通信部12と、記憶部14と、制御部16とを備えている。
<カラオケ装置>
カラオケ装置30は、通信部32と、入力受付部34と、楽曲再生部36と、記憶部38と、音声制御部40と、映像制御部46と、制御部50とを備えている。
音声制御部40は、音声の入出力を制御するデバイスである。音声制御部40は、出力部42と、マイク入力部44とを備えている。マイク入力部44には、マイク62が接続される。これにより、マイク入力部44は、利用者の歌唱音を取得する。出力部42にはスピーカ60が接続されている。出力部42は、楽曲再生部36によって再生される楽曲の音源信号、マイク入力部44からの音源信号をスピーカ60に出力する。スピーカ60は、出力部42から出力される音源信号を音に換えて出力する。
<楽曲解析処理>
情報処理装置2が実行する楽曲解析処理について図2を用いて説明する。この楽曲解析処理は、予め規定された起動指令が入力されると起動される。起動指令は、例えば、プロの歌手が歌う歌唱音声を含む原盤波形データを読み込んだときに入力される。あるいは、利用者の歌唱音がマイク入力されたときに入力される。
さらに、楽曲解析処理では、制御部6は、歌回データEMを生成して記憶部5に記憶する(S200)。本実施形態における歌回データEMは、指定楽曲におけるプロの歌手の歌い回しを表すデータであり、差分データと、技法データと、歌唱合成f0推移と、楽曲IDとが含まれる。具体的に本実施形態のS200では、差分データと技法データと歌唱合成f0推移とを指定楽曲における時間軸に沿って対応付けると共に、その指定楽曲の楽曲IDを対応付けることで、歌回データEMを生成する。あるいは、歌回データEMを作成せず、差分データと、技法データと、歌唱合成f0推移と、楽曲IDとが対応付けられて記憶部5に記憶されていてもよい。
なお、情報処理装置2の制御部6が楽曲解析処理を実行することで生成される歌回データEMは、可搬型の記憶媒体を用いて情報処理サーバ10の記憶部14に記憶されても良い。情報処理装置2と情報処理サーバ10とが通信網を介して接続されている場合には、情報処理装置2の記憶部5に記憶された歌回データEMは、通信網を介して転送されることで、情報処理サーバ10の記憶部14に記憶されても良い。
<歌唱技法判定処理>
次に、楽曲解析処理のS190で実行される歌唱技法判定処理について図4を用いて説明する。
つまり、歌唱技法判定処理では、歌唱合成f0推移と、オリジナルf0推移とを比較する。その比較の結果、歌唱において用いられる各種の歌唱技法の条件として予め規定された技法条件を満たしているか否かを判定する。そして、判定の結果、技法条件を満たしていれば、当該技法条件に適合する歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを特定し、その特定した歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを表す技法データを生成する。
<演奏処理>
次に、カラオケ装置30が実行する演奏処理について説明する。
[実施形態の効果]
本実施形態における楽譜データは、音高と音価との組み合わせからなる音符を有したものであり、楽譜データには、指定楽曲において用いる歌唱技法などの歌い方の特徴は指示されていない。このため、歌唱合成音には、歌唱技法などの歌い方の特徴は現れず、歌唱合成f0推移は、指定楽曲における標準的な歌声の基本周波数f0の推移となる。
したがって、楽曲解析処理にて算出される差分データには、プロの歌手が用いた歌い方の特徴が表されることになり、差分データは、プロの歌手による歌い方の特徴を表すものとなる。
また、楽曲解析処理では、指定楽曲においてプロの歌手が用いた歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを表す技法データを生成し、その技法データと差分データとを対応付けたデータを歌回データEMとして記憶部に記憶している。
また、楽曲解析処理では、歌唱合成f0推移とオリジナルf0推移との差違が、技法条件を満たさない程度であっても、その差違の内容を、指定楽曲を歌唱したプロの歌手が用いた歌い方の特徴(すなわち「拡張技法」)としてデータ化している。
また、演奏処理においては、指定楽曲においてプロの歌手が用いた歌唱技法を報知できる。このため、カラオケ装置30の利用者は、指定楽曲を歌っている際に、その指定楽曲を歌唱したプロの歌手が用いた歌唱技法を認識できる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
<対応関係の例示>
楽曲解析処理におけるS140を実行することで得られる機能が、合成音取得手段の一例である。S150を実行することで得られる機能が、合成推移導出手段の一例である。S160を実行することで得られる機能が、オリジナル取得手段の一例である。S170を実行することで得られる機能が、歌唱推移導出手段の一例である。S180を実行することで得られる機能が、差分算出手段の一例である。S200を実行することで得られる機能が、登録手段の一例である。
Claims (9)
- 音高と音価との組み合わせからなる音符を複数有し指定された楽曲である指定楽曲の楽譜を表す楽譜データと、前記指定楽曲を構成する複数の音符の少なくとも一部に割り当てられた歌詞を表す歌詞データとに基づいて生成され、前記歌詞データによって表される歌詞が前記楽譜データによって表される楽譜通りに音声合成された合成音声である歌唱合成音データを取得する合成音取得手段と、
前記合成音取得手段で取得した歌唱合成音データから、前記合成音声の基本周波数の推移を表す歌唱合成f0推移を導出する合成推移導出手段と、
前記指定楽曲を特定の人物が歌唱した歌唱音声である歌唱音声データを取得するオリジナル取得手段と、
前記オリジナル取得手段で取得した歌唱音声データから、前記歌唱音声の基本周波数の推移を表すオリジナルf0推移を導出する歌唱推移導出手段と、
前記合成推移導出手段で導出した歌唱合成f0推移と、前記歌唱推移導出手段で導出したオリジナルf0推移との前記指定楽曲における時間軸に沿った差分を表す差分データを算出する差分算出手段と、
前記差分算出手段で算出した差分データを、記憶部に記憶する登録手段と
を備える、データ生成装置。 - 前記合成推移導出手段で導出した歌唱合成f0推移と、前記歌唱推移導出手段で導出したオリジナルf0推移とを比較し、その比較した結果、歌唱合成f0推移に対してオリジナルf0推移が示す歌唱音声データが、歌唱において用いられる各種の歌唱技法の条件として予め規定された技法条件を満たしているか否かを判定する技法判定手段と、
前記技法判定手段での判定の結果、前記技法条件を満たしているとき、当該技法条件に適合する歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを特定し、その特定した歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを表す技法データを生成する技法データ生成手段と、を備え、
前記登録手段は、
前記技法データ生成手段で生成した技法データと前記差分データとを前記指定楽曲における時間軸に沿って対応付けたデータである歌回データを、前記記憶部に記憶する、請求項1に記載のデータ生成装置。 - 前記技法データ生成手段は、
前記技法判定手段にて比較した結果、前記技法条件を満たしていなかったとしても、前記歌唱合成f0推移と前記オリジナルf0推移との間に予め規定された規定値以上の差違があるとき、その差違の内容及び当該差違が存在するタイミングを前記技法データとして生成する、請求項2に記載のデータ生成装置。 - 音高と音価との組み合わせからなる音符を複数有し指定された楽曲である指定楽曲の楽譜を表す楽譜データと、前記指定楽曲を構成する複数の音符の少なくとも一部に割り当てられた歌詞を表す歌詞データとに基づいて生成され、前記歌詞データによって表される歌詞が前記楽譜データによって表される楽譜通りに音声合成された合成音声である歌唱合成音データを取得する合成音取得手段と、
前記合成音取得手段で取得した歌唱合成音データから、前記合成音声の基本周波数の推移を表す歌唱合成f0推移を導出する合成推移導出手段と、
前記楽譜データに従って、前記指定楽曲を演奏する演奏実行手段と、
前記演奏実行手段により演奏される前記指定楽曲を特定の人物が歌唱した歌唱音声である歌唱音声データを取得するオリジナル取得手段と、
前記オリジナル取得手段で取得した歌唱音声データから、前記歌唱音声の基本周波数の推移を表すオリジナルf0推移を導出する歌唱推移導出手段と、
前記合成推移導出手段で導出した歌唱合成f0推移と、前記歌唱推移導出手段で導出したオリジナルf0推移との前記指定楽曲における時間軸に沿った差分を表す差分データを算出する差分算出手段と、
前記差分算出手段で算出した差分データを、記憶部に記憶する登録手段と、
前記記憶部に記憶された差分データに基づいて、前記指定楽曲の演奏に関して規定された処理である規定処理を実行する処理実行手段と
を備える、カラオケシステム。 - 前記処理実行手段は、
前記演奏実行手段により前記指定楽曲が演奏される場合、前記記憶部に記憶された差分データに基づいて、前記指定楽曲を歌唱した特定の人物が用いた歌唱技法の種類及び歌唱技法を用いたタイミングを報知する報知処理を、前記規定処理として実行する、請求項4に記載のカラオケシステム。 - 前記演奏実行手段による前記指定楽曲の演奏中にマイクを介して入力された音声である歌声データを取得する歌声取得手段と、
前記歌声取得手段で取得した歌声データに基づいて、前記音声の基本周波数の推移を表す歌声f0推移を導出する歌声推移導出手段と
を備え、
前記処理実行手段は、
前記歌声推移導出手段で導出した歌声f0推移に基づく処理を、前記規定処理として実行する、請求項4または請求項5に記載のカラオケシステム。 - 前記処理実行手段は、
前記歌声推移導出手段で導出した歌声f0推移と、前記合成推移導出手段で導出した歌唱合成f0推移との前記指定楽曲における時間軸に沿った差分を表す歌唱差分データを生成する差分生成手段を備え、
前記差分生成手段で生成した歌唱差分データと、前記記憶部に記憶されている差分データとを比較し、その比較の結果、一致度が高いほど、高い評価とする評価処理を、前記規定処理として実行する、請求項6に記載のカラオケシステム。 - 前記処理実行手段は、
前記記憶部に記憶されている差分データに基づいて、前記歌声推移導出手段で導出した歌声f0推移を変更し、その変更した歌声f0推移に基づく音声を出力する変更処理を、前記規定処理として実行する、請求項6または請求項7に記載のカラオケシステム。 - 音高と音価との組み合わせからなる音符を複数有し指定された楽曲である指定楽曲の楽譜を表す楽譜データと、前記指定楽曲を構成する複数の音符の少なくとも一部に割り当てられた歌詞を表す歌詞データとに基づいて生成され、前記歌詞データによって表される歌詞が前記楽譜データによって表される楽譜通りに音声合成された合成音声である歌唱合成音データを取得する合成音取得手順と、
前記合成音取得手順で取得した歌唱合成音データに基づいて、前記合成音声の基本周波数の推移を表す歌唱合成f0推移を導出する合成推移導出手順と、
前記指定楽曲を特定の人物が歌唱した歌唱音声である歌唱音声データを取得するオリジナル取得手順と、
前記オリジナル取得手順で取得した歌唱音声データに基づいて、前記歌唱音声の基本周波数の推移を表すオリジナルf0推移を導出する歌唱推移導出手順と、
前記合成推移導出手順で導出した歌唱合成f0推移と、前記歌唱推移導出手順で導出したオリジナルf0推移との前記指定楽曲における時間軸に沿った差分を表す差分データを算出する差分算出手順と、
前記差分算出手順で算出した差分データを、記憶部に記憶する登録手順とを、
コンピュータに実行させる、プログラム。
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