[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6380024B2 - ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法 - Google Patents

ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6380024B2
JP6380024B2 JP2014227761A JP2014227761A JP6380024B2 JP 6380024 B2 JP6380024 B2 JP 6380024B2 JP 2014227761 A JP2014227761 A JP 2014227761A JP 2014227761 A JP2014227761 A JP 2014227761A JP 6380024 B2 JP6380024 B2 JP 6380024B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
supercell
dot
main scanning
recording
pass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014227761A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016088014A (ja
Inventor
直樹 萱原
直樹 萱原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014227761A priority Critical patent/JP6380024B2/ja
Priority to US14/828,865 priority patent/US9592677B2/en
Publication of JP2016088014A publication Critical patent/JP2016088014A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6380024B2 publication Critical patent/JP6380024B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法に関する。
ドット記録装置として、異なる色のインクを吐出する複数の記録ヘッドを記録材に対し往復動させ、その往動時及び復動時に主走査を行って印字を行う印刷装置が知られている(例えば特許文献1)。この印刷装置では、1回の主走査で印字可能な領域内に、m×nの画素で構成される画素グループを隣接しない様に配列する。また、互いに補完的な配列関係にある複数の間引きパターンを用いて複数回の主走査を行って記録を完了する。
特開平6−22106号公報
しかし、上述した従来の印刷装置では、個々の画素グループが矩形形状を有しており、その境界線が主走査方向に平行な辺と副走査方向に平行な辺で構成されているので、隣接する画素グループの境界線の集合によって、主走査方向に伸びる長い境界線と、副走査方向に伸びる長い境界線とが形成される。このため、これらの長い境界線に沿ってバンディング(画質劣化領域)が発生しやすく、目立ち易いという問題があった。また、画素グループを複雑にすると、画素グループを規定するための多くのメモリを必要とするという問題があった。
このような課題は、印刷装置に限らず、記録媒体(ドット記録媒体)上にドットを記録するドット記録装置に共通する課題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(1)本発明の形態によれば、ドット記録装置が提供される。このドット記録装置は、複数のノズルを有する記録ヘッドと、主走査方向に前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させながら、前記記録媒体にドットを形成する主走査パスを実行する主走査駆動機構と、前記主走査方向と交差する副走査方向に前記記録媒体と前記記録ヘッドとを相対的に移動させる副走査を実行する副走査駆動機構と、制御部と、を備える。前記制御部は、主走査線上におけるドットの記録をN回(Nは2以上の所定の整数)の主走査パスで完了するマルチパス記録を実行し、各主走査パスにおけるドット記録において、前記複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成されるスーパーセル領域であって、他のスーパーセル領域との境界線の少なくとも一部において前記主走査方向と前記副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有する大きさの異なるm種(mは2以上の整数)のスーパーセル領域を含む複数のスーパーセル領域を用いてドットの記録を実行する。この形態のドット記録装置によれば、個々のスーパーセル領域の境界線の少なくとも一部において、主走査方向と副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有するので、主走査方向に平行な境界線と副走査方向に平行な境界線のみで境界線が構成されている場合に比べて、バンディングを目立ち難く出来る。また、また、スーパーセル領域は、複数種類の大きさを有しているので、スーパーセル領域の存在を目立ち難くできる。
(2)上記形態のドット記録装置において、前記複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成される最小の大きさのスーパーセル領域を基準とし、前記m種のスーパーセル領域は、前記最小のスーパーセル領域をp個(pは1以上の整数であり、スーパーセル領域の種類毎により異なる値)を含む。この形態のドット記録装置によれば、スーパーセル領域を規定するためメモリの大きさを小さく出来る。
(3)上記形態のドット記録装置において、各主走査パスにおけるドット記録において、同一の主走査パスにおいて記録される複数の前記スーパーセル領域のうちの一部のスーパーセル領域は、同一の主走査パスにおいて記録される複数の相似形のドットの塊が連結して形成されていてもよい。この形態のドット記録装置によれば、スーパーセル領域を規定するためメモリの大きさを小さく出来る。
(4)上記形態のドット記録装置において、前記スーパーセル領域は、互いの境界において重なり合う第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域とを含んでいてもよい。この形態のドット記録装置によれば、2つのスーパーセル領域が重なっているので、バンディングをより目立ち難く出来る。
(5)上記形態のドット記録装置において、前記第1のスーパーセル領域が第1の主走査パスで記録され、前記第2のスーパーセル領域が前記第1の主走査パスに続く第2の主走査パスで記録される場合に、前記第1のスーパーセル領域と前記第2のスーパーセル領域とが重なる中間領域において、前記第1のスーパーセル領域に属する画素位置としてドット記録が実行される画素位置の数と、前記第2のスーパーセル領域に属する画素位置としてドット記録が実行される画素位置の数との比であるドット記録担当率が、前記第1のスーパーセル領域から前記第2のスーパーセル領域に向かって次第に変化するように設定されていてもよい。この形態のドット記録装置によれば、前記重なっている中間領域において、ドット記録担当率のグラデーションが形成されるので、バンディングや継ぎ目スジをさらに目立ち難く出来る。
(6)上記形態のドット記録装置において、個々のスーパーセル領域のいずれかの境界線が、前記主走査方向に平行な部分を含む場合には、前記平行な境界線部分は、同一のパスで記録されてもよい。この形態のドット記録装置によれば、この境界線の上下は、同一のパスでドットが形成されるので、主走査方向と平行な境界であっても、バンディングや継ぎ目スジは生じ得ない。
(7)上記形態のドット記録装置において、前記nの値は4であってもよい。この形態のドット記録装置によれば、スーパーセル領域の形状がどんな形状であっても、所定の領域を4回のパスで打ち分けることが可能である。
(8)上記形態のドット記録装置において、前記スーパーセル領域の形状は相似形であってもよい。この形態のドット記録装置によれば、スーパーセル領域の形状が相似形なので、スーパーセル領域を規定するためメモリの大きさを小さく出来る。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、ドット記録装置の他、ドット記録方法、ドット記録を実行させるためのラスターデータを作成するコンピュータープログラム、ドット記録を実行させるためのラスターデータを作成するコンピュータープログラムを格納した記憶媒体、記録媒体の製造方法、ドット記録された記録媒体等、様々な形態で実現することができる。
ドット記録システムの構成を示す説明図。 記録ヘッドのノズル列の構成の一例を示す説明図。 第1実施形態におけるドット記録の2つの主走査パスにおけるノズル列の位置とその位置における記録領域とを示す説明図。 n+1パス目(nは0以上の整数)における領域Q1のドット記録状態を示す説明図。 n+1パス目における領域Q2のドット記録状態を示す説明図。 領域Q1、Q2においてn+1パス目に記録される領域を示す説明図。 領域Q2、Q3においてn+1パス目とn+2パス目に記録される領域を示す説明図。 ドットパターンとスーパーセル領域との関係を示す説明図。 第2の実施形態を示す説明図。 図9の領域AA3におけるドットパターンを拡大して示す説明図。 第3の実施形態を示す説明図。 第4の実施形態を示す説明図。 第5の実施形態を示す説明図。
第1の実施形態:
図1は、ドット記録システムの構成を示す説明図である。ドット記録システム10は、画像処理ユニット20と、ドット記録ユニット60とを備える。画像処理ユニット20は、画像データ(例えばRGBの画像データ)からドット記録ユニット60用の印刷データを生成する。
画像処理ユニットは、CPU40(「制御部40」とも呼ぶ)と、ROM51と、RAM52と、EEPROM53と、出力インターフェース45と、を備える。CPU40は、色変換処理部42と、ハーフトーン処理部43と、ラスターライザー44の機能を有する。これらの機能は、コンピュータープログラムによって実現される。色変換処理部42は、画像の多階調RGBデータを、複数色のインクのインク量を表すインク量データに変換する。ハーフトーン処理部43は、インク量データに対してハーフトーン処理を実行することによって、画素毎のドット形成状態を示すドットデータを作成する。ラスターライザー44は、ハーフトーン処理で生成されたドットデータを、ドット記録ユニット60による個々の主走査で使用されるドットデータに並べ替える。以下では、ラスターライザー44で生成された各主走査用のドットデータを「ラスターデータ」と呼ぶ。以下の各種の実施形態において説明するドット記録の動作は、ラスターライザー44によって実現されるラスターライズ動作(すなわち、ラスターデータによって表現される動作)である。
ドット記録ユニット60は、例えばシリアル式インクジェット記録装置であり、制御ユニット61と、キャリッジモーター70と、駆動ベルト71と、プーリー72と、摺動軸73と、紙送りモーター74と、紙送りローラー75と、キャリッジ80と、インクカートリッジ82〜87と、記録ヘッド90と、を備える。
駆動ベルト71は、キャリッジモーター70と、プーリー72の間に張られている。駆動ベルト71には、キャリッジ80が取り付けられている。キャリッジ80には、例えば、シアンインク(C)、マゼンタインク(M)、イエロインク(Y)、ブラックインク(K)、ライトシアンインク(Lc)、ライトマゼンタインク(Lm)をそれぞれ収容したインクカートリッジ82〜87が搭載される。なお、インクとしては、この例以外の種々のものを利用可能である。キャリッジ80の下部の記録ヘッド90には、上述の各色のインクに対応するノズル列が形成されている。キャリッジ80にこれらのインクカートリッジ82〜87を上方から装着すると、各カートリッジから記録ヘッド90へのインクの供給が可能となる。摺動軸73は、駆動ベルトと平行に配置されており、キャリッジ80を貫通している。
キャリッジモーター70が駆動ベルト71を駆動すると、キャリッジ80は、摺動軸73に沿って移動する。この方向を「主走査方向」と呼ぶ。キャリッジモーター70と駆動ベルト71と摺動軸73は、主走査駆動機構を構成する。キャリッジ80の主走査方向の移動に伴い、インクカートリッジ82〜87と、記録ヘッド90も主走査方向に移動する。この主走査方向の移動時に、記録ヘッド90に配置されたノズル(後述)から記録媒体P(典型的には印刷用紙)にインクが吐出されることにより、記録媒体Pへのドット記録が実行される。このように、記録ヘッド90の主走査方向への移動およびインクの吐出を主走査といい、1回の主走査を「主走査パス(main scan pass)」又は単に「パス」と呼ぶ。
紙送りローラー75は、紙送りモーター74に接続されている。記録時には、紙送りローラー75の上に、記録媒体Pが挿入される。キャリッジ80が主走査方向の端部まで移動すると、制御ユニット61は、紙送りモーター74を回転させる。これにより、紙送りローラー75も回転し、記録媒体Pを移動させる。記録媒体Pと記録ヘッド90との相対的な移動方向を「副走査方向」と呼ぶ。紙送りモーター74と紙送りローラー75は、副走査駆動機構を構成する。副走査方向は、主走査方向と垂直な方向(直交する方向)である。ただし、副走査方向と主走査方向とは、必ずしも直交している必要はなく、交差していればよい。なお、通常は、主走査動作と副走査動作が交互に実行される。また、ドット記録動作としては、往路の主走査のみでドット記録を実行する単方向記録動作と、往路と復路の両方の主走査でドット記録を実行する双方向記録動作と、のうちの少なくとも一方を実行可能である。往路の主走査と復路の主走査は、主走査の方向が逆になるだけなので、以下では特に必要の無い限り往路と復路を区別することなく説明を行う。
画像処理ユニット20は、ドット記録ユニット60と一体に構成されていても良い。また、画像処理ユニット20は、コンピューター(図示せず)に格納されて、ドット記録ユニット60と別体に構成されていても良い。この場合、画像処理ユニット20は、コンピューター上のプリンタドライバソフトウエア(コンピュータープログラム)としてCPUによって実行されても良い。
図2は、記録ヘッド90のノズル列の構成の一例を示す説明図である。なお、図2では、記録ヘッド90は2つあるものとして図示されている。ただし、記録ヘッド90は1つでも良く、2以上であっても良い。2つの記録ヘッド90a,90bは、それぞれ色毎にノズル列91を備える。各ノズル列91は、一定のノズルピッチdpで副走査方向に並んだ複数のノズル92を備える。第1の記録ヘッド90aのノズル列91の端部のノズル92xと、第2の記録ヘッド90bのノズル列91の端部のノズル92yとは、ノズル列91におけるノズルピッチdpと同じ大きさだけ副走査方向にずれている。この場合、2つの記録ヘッド90a,90bの一色分のノズル列は、1つの記録ヘッド90の一色分のノズル数の2倍のノズル数を有するノズル列95(図2の左側に図示)と等価である。以下の説明では、この等価なノズル列95を用いて、一色分のドット記録を行う方法を説明する。なお、第1実施形態では、ノズルピッチdpと印刷媒体P上の画素ピッチとが等しい。ただし、ノズルピッチdpを、印刷媒体P上の画素ピッチの整数倍とすることも可能である。後者の場合には、いわゆるインターレース記録(1回目のパスで記録された主走査線の間のドットの隙間を埋めるように2回目以降のパスでドットを記録する動作が実行される動作)が実行される。ノズルピッチdpは、例えば、720dpi相当の値(0.035mm)である。
図3は、第1実施形態におけるドット記録の2つの主走査パスにおけるノズル列95の位置と、その位置における記録領域と、を示す説明図である。以後の説明では、一色のインク(例えばシアンインク)を用いて記録媒体Pの全画素にドットを形成する場合を例にとり説明する。本明細書では、個々の主走査線上のドットの形成を、N回(Nは2以上の整数)の主走査パスで完了するドット記録動作を、「マルチパス記録」と呼ぶ。本実施形態では、マルチパス記録のパス数Nは2である。1回目(n+1パス目(nは0以上の整数))のパス(1P)と、2回目(n+2パス目)のパス(2P)では、ノズル列95の位置は、ヘッド高さHhの半分に相当する距離だけ副走査方向にずれている。ここで、「ヘッド高さHh」とは、M×dp(Mはノズル列95のノズル数、dpはノズルピッチ)で表される距離を意味する。
n+1回目のパスでは、記録媒体Pのうちで、ノズル列95の上半分のノズルが通過する主走査線で構成される領域Q1の全画素の一部の画素と、ノズル列95の下半分のノズルが通過する主走査線で構成される領域Q2の全画素のうちの一部の画素とにおいて、ドット記録が実行される。n+2回目のパスでは、記録媒体Pのうちで、ノズル列95の上半分のノズルが通過する主走査線で構成される領域Q2の全画素のうちn+1回目のパスでドットが形成されなかった残りの画素と、ノズル列95の下半分のノズルが通過する主走査線で構成される領域Q3の全画素のうち一部の画素とにおいて、ドット記録が実行される。従って、領域Q2は、n+1回目とn+2回目のパスで合わせて100%の画素の記録が実行される。なお、n+3回目のパスでは、領域Q3の残りの画素とその次の領域Q4(図示せず)の一部の画素とにおいてドットが形成される。なお、ここでは記録媒体Pの全画素にドットを形成する画像(ベタ画像)を記録媒体Pに形成する場合を想定しているが、実際のドットデータで表される記録画像(印刷画像)は、記録媒体Pにドットを実際に形成する画素と、記録媒体Pにドットを実際に形成しない画素とを含んでいる。すなわち、記録媒体Pの各画素にドットを実際に形成するか否かは、ハーフトーン処理によって生成されるドットデータによって決定される。本明細書において、「ドット記録」という用語は、「ドットの形成または不形成を実行すること」を意味する。また、「ドット記録を行う」という用語は、記録媒体Pにドットを実際に形成するか否かとは無関係であり、「ドット記録を担当する」ことを意味する用語として使用する。
図4は、n+1パス目(nは0以上の整数)における領域Q1(図3)のドット記録状態を示す説明図である。この図において、個々の小さなマス目が1画素の領域であり、黒丸で示されるドットがn+1パス目で記録されるドットである。黒丸のドットが記録されていないマス目は、nパス目(前回のパス)で記録される画素である。但し、nパス目のドットを記載すると見難くなるため、図4では、nパス目のドットは図示していない。図4の上側は、ノズル列95の後端部側(図3の上端側)であり、図4の下側は、ノズル列95の中央部側である。図4のn+1パス目のドットを除いたマス目(nパス目で記録されるドット、黒丸が打たれていないマス目)で形成されるドットは、3種の塊を形成している。ノズル列95の後端部側から大きな四角形のドットの塊AG1が2列分並んでおり、次に中くらいの大きさの四角形のドットの塊AG2が2列分並んでおり、次に1ドットの塊AG3列が6列並んでいる。なお、「大きな四角形のドットの塊」という場合、ドットの塊が四角形を形成しており、その四角形の大きさが相対的に大きいことを意味する。なお、ドットの塊という場合は、その塊に含まれるドットの数は複数(2以上)であるが、本実施形態では、1ドットであっても、「塊」と呼ぶ。また、図4、5では、図示の都合上最小の塊のドットの数を1個としているが、後述するように、最小のドットの塊は、複数のドットを含んでも良い。本実施形態では上述した8列(副走査方向に38画素分)が1セットとなり、2セットで領域Q1のnパス目のドットを形成している。領域Q1においてn+1パス目で記録可能なドットは、nパス目で打たれた3種の塊のドットを除いたドットである。
図5は、n+1パス目における領域Q2(図3)のドット記録状態を示す説明図である。図4と同様に、黒丸で示されるドットがn+1パス目で記録されるドットである。黒丸のドットが記録されていないマス目は、次回のn+2パス目で記録される領域である。但し、図5では、n+2パス目のドットは、見難くなるため、図示していない。図5の上側は、ノズル列95の中央部側であり、図4の下側は、ノズル列95の先端部側(図3の下端側)である。図5では、図4とは逆に、n+1パス目のドットが3種の塊を形成している。すなわち、ノズル列95の中央部側から大きな四角形のドットの塊AG4が2列分並んでおり、次に中くらいの大きさの四角形のドットの塊AG5が2列分並んでおり、次に1ドットの塊AG6の列が6列並んでいる。なお、この8列(38画素分)が1セットとなり、2セットで領域Q2のn+1パス目のドットを形成している。領域Q2においてn+2パス目で記録可能なドットは、n+1パス目で打たれたドットを除いたドットである。図4、図5から分かるように、所定の領域(例えば領域Q1、Q2など)のドットの形成において、最初のパスで3種の塊としてドットが形成され、次回のパスで、残りの領域のドットが形成され、2回のパスでその領域のドットの記録が完了される。
図6は、領域Q1、Q2においてn+1パス目に記録される領域を示す説明図であり、図4と図5の両方を含む領域全体を模式的に示す図である。なお、この図は、n+1パス目のドット記録に用いられるマスクと同一である。なお、「マスク」とは、そのパスにおいてドット記録の対象となる画素と、ドット記録の対象とならない画素とを区別して示す画素データである。図6において、n+1パス目で記録される領域に数字を「1」を記載している。
領域Q2に注目すると、領域Q2には、領域Q1との境界から、大きな四角形の塊が2列、中くらいの四角形の塊が2列、小さな四角形の塊が6列並んでいる。これらの塊をそれぞれ大きな方から、スーパーセル領域SCL1(AG4)、SCM1(AG5)、SCS1(AG6)と呼ぶ。スーパーセル領域とは、ノズル列95の一部のノズル92によって、一つの塊(ドット群)として形成される領域を言う。領域Q2において、ハッチングが付されていない領域SCB2は、スーパーセル領域SCL1(AG4)、SCM1(AG5)、SCS1(AG6)を除いた領域であり、n+2パス目でドットが記録される。また、領域Q1においてハッチングが付されていない領域は、同様に、スーパーセル領域SCL0(AG1)、SCM0(AG2)、SCS0(AG3)を単位として区画されており、nパス目でドットが記録される。なお、領域Q2のスーパーセル領域SCL1(AG4)、SCM1(AG5)、SCS1(AG6)を除いた領域SCB2については、スーパーセル領域SCL1(AG4)とSCM1(AG5)の境界近傍、およびスーパーセル領域SCM1(AG5)とSCS1(AG6)の境界近傍を除いて、スーパーセル領域SCL1(AG4)、SCM1(AG5)、SCS1(AG6)と同じ形状を有しているため、スーパーセル領域SCB2と呼ぶ。
図7は、図3の領域Q2、Q3においてn+1パス目とn+2パス目に記録される領域を示す説明図である。n+1パス目に記録される領域については、図6と同様に、スーパーセル領域SCL1(AG4)、SCM1(AG5)、SCS1(AG6)にハッチングを付すとともに、スーパーセル領域SCL1(AG4)、SCM1(AG5)については数字の「1」を記載している。スーパーセル領域SCS1(AG6)については、図示の都合上、数字の「1」を省略している。図7では、n+2パス目に記録されるスーパーセル領域SCL2、SCM2、SCS2、SCB2にハッチングを付すとともに、スーパーセル領域SCL2、SCM2、SCS2については、数字の「2」を記載している。図7においてもスーパーセル領域SCL2、SCM2、SCS2、SCB2が、図6と同様のパターンで並んでいる。なお、領域Q3においてハッチングが付されていない領域は、n+3パス目に記録されるスーパーセル領域SCB3である。
図8は、ドットパターンとスーパーセル領域との関係を示す説明図である。図8(A)、(B)、(C)は、それぞれ、スーパーセル領域SCL1、SCM1、SCS1を示している。黒丸はn+1パス目においてドット記録の対象となる画素を示し、小さな白丸はn+1パス目においてドット記録されず、n+2パス目においてドット記録される。このn+2パス目の記録される領域は、上述したスーパーセル領域SCB2である。スーパーセル領域SCS1は1ドットで記載されているため、比較できないが、スーパーセル領域SCL1、SCM1を比較すればわかるように、スーパーセル領域SCL1とSCM1とは、ほぼ相似である。したがって、複数の種類のスーパーセル領域を含むマスクパターンを形成するときに、スーパーセル領域の大きさ、配置座標および左右の向きを決めれば、スーパーセル領域およびマスクパターンを容易に形成できる。したがって、マスクパターンを形成するためのメモリの使用量を少なく出来る。なお、図8(D)に示すように、スーパーセル領域SCS1を、1ドットよりも多く、スーパーセル領域SCM1のドット数より少ない数の複数ドットで形成しても良い。なお、図8において、ドット数は例示であり、ドット数がSCL1>SCM1>SCS1となれば、図8、図4、図5に示すドット数に限られない。
本実施形態では、所定の領域について、n+1パス目で記録される領域とn+2パス目で記録される領域とを区別するために、n+1パス目で記録されるスーパーセル領域SCL1、SCM1、SCS1を「第1のスーパーセル領域」と呼び、n+2パス目で記録されるスーパーセル領域SCB2を「第2のスーパーセル領域」と呼ぶ。第1のスーパーセル領域と、第2のスーパーセル領域とは、互いの境界線で接しており、互いに重複した部分はない。また、第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域の間の境界線は、主走査方向、副走査方向のいずれとも平行ではない。これにより、主走査方向に平行なバンディングや継ぎ目スジ、副走査方向に平行なバンディングや継ぎ目スジが発生しにくくなり、画像全体におけるバンディングや継ぎ目スジを目立ち難くすることが可能となる。なお、「スーパーセル領域」という語句は、多数の画素で構成される領域であり、複数の単位セルを含む領域を意味している。
なお、第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域との境界線は、第1のスーパーセル領域の最外周に存在する画素(最外周画素)の中心点を結んだ直線に平行な境界線部分であって、最外周画素とその外側に存在する他の画素との間に引かれた境界線部分によって構成されることが好ましい。第2のスーパーセル領域についても同様である。これに対して、画素同士の境界線は、通常は、格子状に形成されているものと認識される場合が多い。このような画素同士の境界線をそのまま第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域の境界線として使用すると、それらの境界線の形状が複雑となり、却って第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域の形状が認識し難くなる。従って、第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域の境界線としては、上述した定義を用いることが好ましい。
以上、第1の実施形態によれば、各主走査パスにおいて、複数の種類の大きさを有するスーパーセル領域であって、主走査方向と副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有するスーパーセル領域を単位としてドットの記録が実行されるので、主走査方向に平行な境界線と副走査方向に平行な境界線のみで2つのスーパーセル領域の境界線が構成されている場合に比べて、バンディングや継ぎ目スジを目立ち難く出来る。また、スーパーセル領域は、複数の種類の大きさを有しているので、スーパーセル領域の存在を目立ち難くできる。
第2の実施形態:
図9は、第2の実施形態を示す説明図である。図9は、図7の領域AA3におけるスーパーセル領域SCB2とSCL1を示している。第1の実施形態では、スーパーセル領域SCB2とSCL1とは重なっていなかった。これに対し、第2の実施形態では、スーパーセル領域SCB2とSCL1は、一部が重なっている点が第1の実施形態と異なる。
図10は、図9の領域AA3におけるドットパターンを拡大して示す説明図である。ここでは、単位セルSCL1とSCB2の境界におけるグラデーションの比(後述)を簡単にするために、領域AA3を32ドット×32ドットで示している。黒丸100は、第1のスーパーセル領域SCL1に含まれる画素位置(n+1回目のパスでドット記録が実行される画素位置)であり、白丸102は、スーパーセル領域SCB2に含まれる画素位置(n+2回目のパスでドット記録が実行される画素位置)を示す。図10において、第1の破線R1は、第1のスーパーセル領域SCL1の境界線(輪郭線)を示している。すなわち、n+1回目のパスにおいてドット記録が実行される画素位置は、この境界線R1によって包含されている。第2の破線R2も、同様の意味で、第2スーパーセル領域SCB2の境界線(輪郭線)を示している。破線R1と破線R2との間の中間領域Rmは、第1のスーパーセル領域SCL1と第2のスーパーセル領域SCB2とが重なる領域であり、黒丸100と白丸102とが混在している。なお、以上の説明から理解できるように、第2実施形態では、第1のスーパーセル領域SCL1の境界線R1と、第2のスーパーセル領域SCB2の境界線R2は異なる位置にある。本実施形態では、黒丸100と白丸102とが混在している中間領域Rm(2つのスーパーセル領域SCL1、SCB2が互いに一部重なる領域)では、2回のパスでドット記録が完了する。このような中間領域Rmを設けることで、バンディングをより目立ち難くできる。
本実施形態では、中間領域Rmの中がさらに複数(具体的には3つ)の層状領域に区分されている。すなわち、破線R2のすぐ内側の層状領域では、黒丸100と白丸102の比は、2:1であり、破線R1と破線R2の中間の層状領域では、黒丸100と白丸102の比は、1:1であり、破線R1のすぐ外側の層状領域では黒丸100と白丸102の比は、1:2である。このように2つのスーパーセル領域SCL1、SCB2が重なる中間領域Rmでは、黒丸100と白丸102の比率が、段階的に変化するようにしても良い。こうすれば、バンディングをさらに目立ち難くできる。このように、中間領域Rmにおいて、奇数回目のパスでドット記録が行われる画素位置の数と偶数回目のパスでドット記録が行われる画素位置の数との比率が、一方のスーパーセル領域から他方のスーパーセル領域に向かって次第に変化する形態を、「ドット記録担当率のグラデーション」とも呼ぶ。ここで、「ドット記録担当率」とは、奇数回目のパスでドット記録が行われる画素位置の数と奇数回目のパスでドット記録が行われる画素位置の数との比率を意味する。
2つのスーパーセル領域SCL1、SCB2間の中間領域Rmは、p×p画素(pは2以上の整数)の黒丸100の集合とp×p画素の白丸102の集合をいずれも含まないことが好ましい。ここで、pの値としては、2,3,4,5などが好ましい。このように中間領域Rmを定義すれば、中間領域Rmの範囲がより明確になる。同様の意味から、第1のスーパーセル領域SCL1がp×p画素(pは2以上の整数)の白丸102の集合を含まないように、その境界線が定義され、また、第2のスーパーセル領域SCB2がp×p画素の黒丸100の集合を含まないようにその境界線が定義されることが好ましい。
以上、第2の実施形態によれば、第1のスーパーセル領域SCL1と第2のスーパーセル領域SCB2との境界が重なっているので、バンディングや、継ぎ目スジを目立ち難くできる。さらに、第1のスーパーセル領域SCL1と第2の第2のスーパーセル領域SCB2との境界の中間領域Rmにおいて、黒丸100と白丸102の比率が、段階的に変化するようにすれば、バンディングをさらに目立ち難くできる。
第3の実施形態:
図11は、第3の実施形態を示す説明図である。第3の実施形態では、第1の実施形態と同様に2回のパスで所定の領域のドット記録を完了する。但し、第1の実施形態では、スーパーセル領域の大きさが3種類であったが、第3の実施形態では、2種類(SCL1、SCS1)としている。なお、スーパーセル領域の種類は2種以上であれば、何種類でも良い。
図11の左に、各パス(n+1、n+2)におけるノズル列95の位置を示している。図11の右には、各パスで記録されるスーパーセル領域を記載している。符号の「L1」は、スーパーセル領域SCL1を示し、符号の「1」は、スーパーセル領域SCS1を示し、符号の「L2」は、スーパーセル領域SCL2を示し、符号の「2」は、スーパーセル領域SCS2を示している。第3の実施形態では、スーパーセル領域が2種類のため、スーパーセル領域SCM1、SCM2や、SCB1、SCB2は、無くても良い。
図11(B)は、図11(A)のAA5を拡大した図である。図11(B)からわかるように、スーパーセル領域SCL1の大きさは、スーパーセル領域SCS1の大きさを基準として11倍である。また、図11(C)に示すように、スーパーセル領域SCL1は、2つの相似形のドットの塊が連結したものと考えても良い。小さなドットの塊AG7は、スーパーセル領域SCS1と同じである。大きなドットの塊AG8は、スーパーセル領域SCS1が9個集まったものであり、スーパーセル領域SCS1と相似形である。スーパーセル領域SCL1は、大きなドットの塊AG8と、2個の小さなドットの塊AG7が連結したものである。このように複数のドットの塊を互いに相似形とし、2つのドットの塊(大きさは問わない)が隣接するときには、連結して大きなスーパーセル領域を形成する構成であってもよい。
以上、第3の実施形態によっても、各主走査パスにおいて、複数の種類の大きさを有するスーパーセル領域であって、主走査方向と副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有するスーパーセル領域を単位としてドットの記録が実行されるので、主走査方向に平行な境界線と副走査方向に平行な境界線のみで2つのスーパーセル領域の境界線が構成されている場合に比べて、バンディングや継ぎ目スジを目立ち難く出来る。また、スーパーセル領域は、複数種類の大きさを有しているので、スーパーセル領域の存在を目立ち難くできる。
第4の実施形態:
図12は、第4の実施形態を示す説明図である。第4の実施形態では、4回のパスで所定の領域のドット記録を完了する。図11の左に、各パス(n+1、n+2、n+3、n+4)におけるノズル列95の位置を示している。図11の右には、各パスで記録されるスーパーセル領域を記載している。符号の「L1」は、スーパーセル領域SCL1を示し、符号の「1」は、スーパーセル領域SCS1を示し、符号の「L2」は、スーパーセル領域SCL2を示し、符号の「2」は、スーパーセル領域SCS2を示し、符号の「L3」は、スーパーセル領域SCL3を示し、符号の「3」は、スーパーセル領域SCS3を示し、符号の「L4」は、スーパーセル領域SCL4を示し、符号の「4」は、スーパーセル領域SCS4を示している。スーパーセル領域SCL1、SCL2、SCL3、SCL4は同形であり、スーパーセル領域SCS1、SCS2、SCS3、SCS4は同型である。また、スーパーセル領域SCL1、SCL2、SCL3、SCL4とスーパーセル領域SCS1、SCS2、SCS3、SCS4は互いに相似である。また、スーパーセル領域が四角形なので、最小のスーパーセル領域SCS1、SCS2、SCS3、SCS4と次に小さなスーパーセル領域SCL1、SCL2、SCL3、SCL4との大きさの比は1:9である。9は(4−1)で算出される。スーパーセル領域が三角形であれば、最小のスーパーセル領域SCS1、SCS2、SCS3、SCS4と次に小さなスーパーセル領域SCL1、SCL2、SCL3、SCL4との大きさの比は1:4である。4は(3−1)で算出される。また、図を見ればわかるように、スーパーセル領域SCL1、SCL2、SCL3、SCL4とスーパーセル領域SCS1、SCS2、SCS3、SCS4は、循環的な対称性を有しているため、バランスが良い。なお、スーパーセル領域SCL1、SCL2、SCL3、SCL4とスーパーセル領域SCS1、SCS2、SCS3、SCS4は、必ずしも循環的な対称性を有していなくても良い。
第4の実施形態によれば、スーパーセル領域はドットの塊と等しい。そして、第3の実施形態で行った複数のドットの塊の連結を行わずに、複数のスーパーセル領域を相似形としてスーパーセル領域を配置できる。従って、マスクを作成するときのメモリを少なくできる。すなわち、1つのパス(n+1回目)における各スーパーセル領域の配置のみを規定すれば、演算によりマスクを作成できる。そのマスクを循環的に変換すれば、他のパスにおけるマスクを作成できる。また、4色定理により、スーパーセル領域の形状がどんな形状であっても、所定の領域を4回のパスで打ち分けることが可能である。
第5の実施形態:
図13は第5の実施形態を示す説明図である。第5の実施形態は2回のパスで所定の領域のドット記録を完了する。第1〜第4の実施形態では、スーパーセルの形状は、四角形のドットの塊または四角形ドットの塊が連結した形であったが、第5の実施形態では、三角形ドットの塊または三角形ドットの塊が連結した形である点が異なっている。小さなスーパーセル領域は、小さなドットの塊AG9と同じ形状であり、スーパーセル領域SCL1は、小さなドットの三角形の塊AG9(スーパーセル領域SCS1と同じ形状)2個と大きなドットの三角形の塊AG10が連結した形状であり、スーパーセル領域SCS1の6倍の大きさである。スーパーセル領域SCL1とSCS2との境界、スーパーセル領域SCS1とSCL2との境界は、主走査方向、副走査方向のいずれとも平行でない。スーパーセル領域SCL1とSCS1との境界やスーパーセル領域SCL2とSCS2の境界においては、主走査方向と平行な境界線を有するが、この境界線の上下は、同一のパスでドットが形成されるので、主走査方向と平行な境界であっても、バンディングや継ぎ目スジは生じ得ない。このように、スーパーセル領域を形成するドットの形状は、三角形であってもよく、他の多角形であっても良い。なお、ドットの塊を相似形とするには、三角形か四角形が好ましい。また、最小のスーパーセル領域は、最小の大きさのドットの塊と同一であってもよい。複数のスーパーセル領域は、最小の大きさのドットの塊をM個(Mは2以上の整数)組み合わせた形状を含んでいても良い。
変形例:
以上、いくつかの実施形態に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
変形例1:
上述した実施形態では、スーパーセル領域は多角形形状を有していたが、スーパーセル領域の形状としてはこれ以外の種々の形状を採用可能であり、例えば、ブーメラン形状、唐草模様形状やフラクタル形状を利用してもよい。ブーメラン形状は、スーパーセル領域SCS1を3個あるいは5個を組み合わせて形成可能である。
変形例2:
上述した実施形態では、マルチパス記録のパス数Nが2,4の2つであるが、パス数Nとしては2以上の任意の整数を利用することが可能である。また、N回の各主走査パスによる各主走査線上でのドット割合の合計を100%とする限り、各主走査パスにおけるドット割合は任意の値に設定することが可能である。また、N回の主走査パスにおける担当画素の位置は、互いに重ならないことが好ましい。なお、一般に、1回の主走査パスの終了後に行われる副走査の送り量は、ヘッド高さの1/Nに相当する一定値に設定することが好ましい。
変形例3:
尚、上記実施形態において、記録ヘッドが主走査方向に移動する、と説明したが、記録媒体と記録ヘッドとを主走査方向に相対的に移動させてインクを吐出できれば、上記構成に限られない。例えば、記録ヘッドが停止した状態で記録媒体が主走査方向に移動してもよく、また記録媒体と記録ヘッドとの両者が主走査方向に移動しても良い。なお、副走査方向についても、記録媒体と記録ヘッドとが相対的に移動できればよい。例えば、フラットベッド型プリンターのように、テーブル上に載置(固定)された記録媒体に対してヘッド部がXY方向に移動し、記録を行うものであってもよい。すなわち、記録媒体と記録ヘッドとが、主走査方向と副走査方向の少なくとも一方で、相対的に移動できる構成であってもよい。
変形例4:
上述した実施形態では、インクを印刷用紙上に吐出する印刷装置について説明したが、本発明は、これ以外の種々のドット記録装置にも適用可能であり、例えば、液滴を基板上に吐出してドットを形成する装置にも適用可能である。さらに、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよく、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。
10…ドット記録システム 20…画像処理ユニット 40…CPU 42…色変換処理部 43…ハーフトーン処理部 44…ラスターライザー 45…出力インターフェース 51…ROM51 52…RAM 53…EEPROM 60…ドット記録ユニット 61…制御ユニット 70…キャリッジモーター 71…駆動ベルト 72…プーリー 73…摺動軸 74…モーター 75…ローラー 80…キャリッジ 82…インクカートリッジ 90…記録ヘッド 91…ノズル列 92、92x、92y…ノズル 95…ノズル列 100…黒丸 102…白丸

Claims (11)

  1. 複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    主走査方向に前記記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させながら、前記記録媒体にドットを形成する主走査パスを実行する主走査駆動機構と、
    前記主走査方向と交差する副走査方向に前記記録媒体と前記記録ヘッドとを相対的に移動させる副走査を実行する副走査駆動機構と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    主走査線上におけるドットの記録をN回(Nは2以上の所定の整数)の主走査パスで完了するマルチパス記録を実行し、
    各主走査パスにおけるドット記録において、前記複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成されるスーパーセル領域であって、他のスーパーセル領域との境界線の少なくとも一部において前記主走査方向と前記副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有する大きさの異なるm種(mは2以上の整数)のスーパーセル領域を含む複数のスーパーセル領域を用いてドットの記録を実行する、
    ドット記録装置。
  2. 請求項1に記載のドット記録装置において、
    前記複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成される最小の大きさのスーパーセル領域を基準とし、
    前記m種のスーパーセル領域は、前記最小のスーパーセル領域をp個(pは1以上の整数であり、スーパーセル領域の種類により異なる値)を含む、
    ドット記録装置。
  3. 請求項2に記載のドット記録装置において、
    各主走査パスにおけるドット記録において、同一の主走査パスにおいて記録される複数の前記スーパーセル領域のうちの一部のスーパーセル領域は、同一の主走査パスにおいて記録される複数の相似形のドットの塊が連結して形成されている、ドット記録装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のドット記録装置において、
    前記スーパーセル領域は、互いの境界において重なり合う第1のスーパーセル領域と第2のスーパーセル領域とを含む、ドット記録装置。
  5. 請求項4に記載のドット記録装置において、
    前記第1のスーパーセル領域が第1の主走査パスで記録され、前記第2のスーパーセル領域が前記第1の主走査パスに続く第2の主走査パスで記録される場合に、前記第1のスーパーセル領域と前記第2のスーパーセル領域とが重なる中間領域において、前記第1のスーパーセル領域に属する画素位置としてドット記録が実行される画素位置の数と、前記第2のスーパーセル領域に属する画素位置としてドット記録が実行される画素位置の数との比であるドット記録担当率が、前記第1のスーパーセル領域から前記第2のスーパーセル領域に向かって次第に変化するように設定されている、ドット記録装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の記録装置において、
    個々のスーパーセル領域のいずれかの境界線が、前記主走査方向に平行な部分を含む場合には、前記平行な境界線部分は、同一のパスで記録される、
    ドット記録装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のドット記録装置において、
    前記Nの値は4である、ドット記録装置。
  8. 請求項7に記載のドット記録装置において、
    前記スーパーセル領域の形状は相似形である、ドット記録装置。
  9. 主走査方向に記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させながら記録媒体にドットを形成する主走査パスを行うとともに、主走査線上におけるドットの形成をN回(Nは2以上の整数)の主走査パスで完了するマルチパス記録を行うドット記録方法であって、
    各主走査パスにおけるドット記録において、複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成されるスーパーセル領域であって、他のスーパーセル領域との境界線の少なくとも一部において主走査方向と副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有する大きさの異なるm種のスーパーセル領域を含む複数のスーパーセル領域によってドットが記録される、ドット記録方法。
  10. 主走査方向に記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させながら記録媒体にドットを形成する主走査パスを行うとともに、主走査線上におけるドットの記録をN回(Nは2以上の整数)の主走査パスで完了するマルチパス記録を行うドット記録装置にドット記録を実行させるためのラスターデータを作成する機能を有するコンピュータープログラムであって、
    前記ラスターデータは、複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成されるスーパーセル領域であって、他のスーパーセル領域との境界線の少なくとも一部において主走査方向と副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有する大きさの異なるm種のスーパーセル領域を含む複数のスーパーセル領域のデータである、コンピュータープログラム。
  11. 複数のノズルを有する記録ヘッドにより主走査線上におけるドットの記録をN回(Nは2以上の所定の整数)の主走査パスで完了するマルチパス記録で記録される記録媒体の製造方法であって、
    各主走査パスにおけるドット記録において、複数のノズルのうちの一部のノズルにより一つのドット群として形成されるスーパーセル領域であって、他のスーパーセル領域との境界線の少なくとも一部において主走査方向と副走査方向とのいずれにも平行でない境界線部分を有する大きさの異なるm種のスーパーセル領域を含む複数のスーパーセル領域によってドットを記録する工程を備える、記録媒体の製造方法。
JP2014227761A 2014-11-10 2014-11-10 ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法 Active JP6380024B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014227761A JP6380024B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法
US14/828,865 US9592677B2 (en) 2014-11-10 2015-08-18 Dot recording apparatus, dot recording method, computer program therefor, and method of manufacturing recording medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014227761A JP6380024B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016088014A JP2016088014A (ja) 2016-05-23
JP6380024B2 true JP6380024B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55911545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014227761A Active JP6380024B2 (ja) 2014-11-10 2014-11-10 ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9592677B2 (ja)
JP (1) JP6380024B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6415080B2 (ja) * 2014-04-11 2018-10-31 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法、記録装置及びプログラム

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0564252B1 (en) 1992-03-31 2003-09-10 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording method and apparatus
JP3517418B2 (ja) 1992-07-03 2004-04-12 キヤノン株式会社 インクジェット記録方法
US5992962A (en) * 1994-12-22 1999-11-30 Hewlett-Packard Company Print masks for inkjet printers
WO1996023662A1 (en) * 1995-01-31 1996-08-08 Summagraphics Corporation Non-linear edge stitching apparatus and method
JPH08244253A (ja) * 1995-03-08 1996-09-24 Canon Inc 記録装置および方法と、情報処理システム
JP2002036515A (ja) 2000-07-19 2002-02-05 Canon Inc 記録装置および記録方法
JP4931165B2 (ja) * 2000-08-31 2012-05-16 キヤノン株式会社 画像記録装置および画像処理装置
US7948652B2 (en) 2006-04-11 2011-05-24 Canon Kabushiki Kaisha Processor, method, and program for processing data using a mask pattern to print dots in each area in a non-periodic arrangement by using an integral multiple of the areas
JP4519876B2 (ja) 2006-04-11 2010-08-04 キヤノン株式会社 データ処理装置、データ処理方法およびプログラム
JP2008092191A (ja) 2006-09-29 2008-04-17 Fujifilm Corp 画像処理方法及び装置並びに画像形成方法及び装置
EP1998274A1 (en) * 2007-05-31 2008-12-03 Mutoh Europe N.V. Ink jet printing method with meshed framework
JP5258460B2 (ja) * 2007-09-19 2013-08-07 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置、インクジェット記録方法およびデータ生成装置
JP2011189592A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Seiko Epson Corp 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP5598072B2 (ja) * 2010-04-23 2014-10-01 セイコーエプソン株式会社 印刷装置及び印刷方法
JP4988033B2 (ja) * 2010-12-20 2012-08-01 武藤工業株式会社 印字装置及び印字方法
JP5709551B2 (ja) * 2011-01-25 2015-04-30 キヤノン株式会社 画像記録装置および画像記録方法
JP2013256003A (ja) 2012-06-11 2013-12-26 Seiko Epson Corp 印刷装置および印刷方法
JP2014200971A (ja) 2013-04-03 2014-10-27 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェット印刷方法およびインクジェットプリンター
JP2015016671A (ja) 2013-07-12 2015-01-29 セイコーエプソン株式会社 ドット記録装置、ドット記録方法、及び、そのためのコンピュータープログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016088014A (ja) 2016-05-23
US9592677B2 (en) 2017-03-14
US20160129710A1 (en) 2016-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9278523B2 (en) Dot recording apparatus, dot recording method and computer program for the same
JP7036179B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP6197425B2 (ja) ドット記録装置、ドット記録方法、及び、そのためのコンピュータープログラム
JP6095398B2 (ja) 記録装置及び記録方法
JP2015054406A (ja) ドット記録装置、ドット記録方法、及び、そのためのコンピュータープログラム
US9481188B2 (en) Liquid droplet ejecting apparatus and liquid droplet ejecting method
JP6380024B2 (ja) ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法
CN106965565B (zh) 点记录装置、点记录物质的生产方法
US9643416B2 (en) Liquid ejecting apparatus and liquid ejecting method
JP6413857B2 (ja) ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法
JP6380023B2 (ja) ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法
JP6500520B2 (ja) ドット記録装置、ドット記録方法、そのためのコンピュータープログラム、及び、記録媒体の製造方法
JP5828416B2 (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6380024

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150