以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態におけるゲームシステムでは、ゲームサーバ10がインターネット等を含むネットワーク12を介して、全国に存在する複数の店舗14−1,…,14−xのシステムと接続されている。
例えば、店舗14−1では、複数(図1では8台)のゲーム装置20がLAN(Local Area Network)などのネットワークを介して相互に接続されている。本実施形態におけるゲーム装置20では、1人のプレーヤによるソロプレー、2人のプレーヤによる協力プレー、他のゲーム装置20のプレーヤと対戦する店内対戦プレー(マッチプレー)を実行することができる。また、複数のゲーム装置20は、ホスト装置21を介して、ネットワーク12と接続される。従って、ゲーム装置20は、ゲームサーバ10との通信が可能であり、各種のデータを送受信することができる。なお、ゲーム装置20が、直接、ネットワーク12を通じてゲームサーバ10と通信できるようにした構成でも良い。
なお、図1では、店舗14−1に8台のゲーム装置20が設けられた例を示しているが、店舗14−2,…,14−xには1台以上のゲーム装置20が設けられているものとする。複数のゲーム装置20が設けられた店舗14−1では、店舗内でゲーム装置20の間で店内対戦プレー(マッチプレー)をすることができる。
店舗14−1,…,14−xのゲーム装置20は、ゲームを実行することで、ゲーム結果等の操作データを含むプレーヤデータをゲームサーバ10にアップロードして記憶させることができる。
なお、本実施形態におけるゲーム装置20により実行されるゲームは、楽曲を選択することで、楽曲の再生出力と共に実行されるゲームである。ゲーム装置20は、楽曲が選択されると、楽曲の再生出力と共に、例えば三次元空間を表現するゲーム画面中に楽曲に合わせて変化する進行ルートを表示し、この進行ルートに沿ってプレーヤ毎に決められたオブジェクト(キャラクタ、アバター)を移動(飛行)させる。そして、オブジェクトを進行ルートに沿って移動させると共に、進行ルートに合わせて入力操作のタイミングを示すターゲットを出現させ、このターゲットに合わせて入力装置に対するプレーヤ操作によって入力されるデータをもとに入力タイミングを判定し、その判定結果に応じた画面表示や音声出力などの演出処理等を実行すると共にポイント計算や評価を行なう。
本実施形態におけるゲーム装置20には、プレーヤの入力操作を受け付ける入力装置として、例えば2つの操作デバイスを設けている。本実施形態におけるゲーム装置20は、2つの操作デバイスの何れが操作された場合も同じ操作であれば同じデータが入力されるものとする。従って、プレーヤは、操作し易いように、2つの操作デバイスを任意に使用することができる。なお、操作デバイスとゲームの詳細については後述する。
ゲームサーバ10は、店舗14−1,…,14−x内のゲーム装置20により実行されるゲームに関する各種データを管理する。ゲームサーバ10により管理されるデータの詳細については後述する(図3、図4)。
携帯端末16は、例えばプレーヤによって操作される入力デバイスとしてタッチスクリーンが設けられた他の電子機器、例えばスマートフォン、スレートPC、携帯電話機、携帯型ゲーム機などにより実現されている。携帯端末16は、ネットワーク12を介して、ゲームサーバ10と通信してゲームデータを受信し、ゲームを実行することができる。
図2は、ゲームサーバ10の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、ゲームサーバ10は、制御部30、記憶部31、及び通信インタフェース32を有している。
制御部30は、記憶部31に記憶されているプログラムやデータに基づいて、ゲームサーバ10の全体の制御、記憶部31に記憶されるデータの管理、ゲーム装置20や携帯端末16との通信インタフェース32を介したデータ送受信等の各種処理を実行する。制御部30は、プロセッサ(CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor))により、記憶部31に記憶されたゲームデータ管理プログラム31aを実行することにより各種機能を実現する。
制御部30により実現される機能には、例えばプレーヤデータ処理部30a、ランキングデータ処理部30b、及びゲームデータ処理部30cが含まれる。
プレーヤデータ処理部30aは、ゲーム装置20にプレーヤがカードを用いて提示したプレーヤID毎に、プレーヤが実行したゲームに関する各種データを処理する。プレーヤデータ処理部30aは、プレーヤID毎に設定される各種データ(プレーヤ管理データ)の処理、ゲーム装置20から受信されるゲーム結果(操作データ)の記録や更新などの各種処理を実行する。
ランキングデータ処理部30bは、複数のプレーヤ(プレーヤID)に対応するゲーム結果(プレーヤ戦績)をもとに、各種のランキングデータを作成する。
ゲームデータ処理部30cは、携帯端末16やゲーム装置20においてゲームを実行するためのゲームデータ(ゲーム画面中の進行ルートやターゲットを定義する)を処理するもので、ゲーム装置20あるいは携帯端末16に対するゲームデータの配信、携帯端末16からアップロードされたゲームデータや新規楽曲に対応するゲームデータの追加記録などを実行する。
記憶部31は、ゲームサーバ10を制御するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部31に記憶されるプログラムには、基本プログラム(OS(Operating System))の他、ゲーム装置20においてゲームを実行するための各種データを管理するためのゲームデータ管理プログラム31aが含まれる。
ゲームデータ管理プログラム31aには、プレーヤデータ処理部30aを実現するためのプレーヤデータ処理プログラム31a1、ランキングデータ処理部30bを実現するためのランキングデータ処理プログラム31a2、ゲームデータ処理部30cを実現するためのゲームデータ処理プログラム31a3が含まれる。
また、記憶部31に記録されるデータには、プレーヤデータ31b、ランキングデータ31c、ゲームデータ31dが含まれる。
図3は、記憶部31に記憶されるプレーヤデータ31bの一例を示す図である。図3に示すように、プレーヤデータ31bには、プレーヤ1〜mのそれぞれに対応するプレーヤID毎のデータ41〜4mが含まれる。図3では、例えばプレーヤ1に対応するデータ41として、プレーヤ管理データ41a、プレーヤ操作データ41cを示している。
プレーヤ管理データ41aは、プレーヤがプレーヤIDを指定してゲームを実行した場合に記憶されるデータであり、プレーヤID毎に設定されるゲームに関係する各種データが含まれる。例えばプレーヤ管理データ41aには、プレーヤID(識別情報)、店舗ID、プレー地域、プレーヤネーム、カスタムイメージ、プレーヤ経験値、クラス、レベル、称号、獲得アイテム、プレーヤ戦績、アンロック楽曲、ボリュームデータ等のデータが含まれている。
プレーヤIDは、プレーヤを識別するためのもので、例えばゲーム装置20によりプレーヤが所有するゲーム用カード(記憶媒体)から読み取られ、ゲームサーバ10に通知される。店舗IDは、ゲーム装置20が設置された店舗を識別するためのもので、例えばプレーヤIDと共にゲーム装置20から通知される。プレー地域は、例えば店舗IDが示す店舗を含む地域を示すもので、例えば都道府県によって表す。プレーヤネームは、プレーヤを識別するために用いられるもので、例えばゲーム用カード(プレーヤID)の新規登録時にプレーヤによって任意に指定された文字列(例えば、英数8文字)によって表現される。カスタムイメージは、プレーヤによって作成されたプレーヤを表すイメージ(アバター、キャラクタ)であり、例えば背景、シンボル(マーク、キャラクタ)、エフェクト(飾り)のイメージを組み合わせて構成される。カスタムイメージを構成する各パーツは、プレーヤがポイントを消費することによって獲得(購入)したり、通常のゲームとは異なるイベントプレーの景品として獲得したり、さらには特定回数のプレー後に獲得することができる。
プレーヤ経験値、クラス、レベル、称号、獲得アイテム、及びプレーヤ戦績の各データは、ゲーム装置20において実行されたゲーム結果に基づいて更新されるデータである。
プレーヤ経験値は、プレーヤがゲームを実行することにより加算されるパラメータである。プレーヤ経験値は、ゲーム実行回数に応じて加算され、また店内対戦プレーをした場合の対戦相手と対戦結果に応じて加算される。例えば、プレーヤのクラスやレベルよりも高いクラスやレベルの他のプレーヤと対戦して勝利した場合には、クラスやレベルの差に応じたより多くの経験値が加算される。
レベルは、プレーヤ経験値が所定段階まで上がることで獲得されるパラメータである。クラスは、プレーヤのレベルを分類するもので、例えば初級クラス(BEGINNER CLASS)、中級クラス(MIDDLE CLASS)、上級クラス(ADVANCED CLASS)、マスタークラス(MASTER CLASS)に分類される。クラスは、プレーヤのレベル毎に決められた条件、例えば所定の難易度(モード)のゲーム(楽曲)について、所定曲数について所定以上の評価(RATING)を得られた場合に昇格するように定義されている。
クラスは、プレーヤが選択可能な楽曲を制限するなど、プレーヤ別の制御をするために参照される。称号は、特定の条件を満たすゲーム結果が得られた場合や、プレーヤがポイントを消費することで獲得されるもので、特定の文字列(例えば15文字)で表される。称号は、プレーヤネームと共にプレーヤを識別するために用いられるもので、複数のレベル(例えば10レベル)が定義されている。上位レベルの称号ほど希少価値があり、獲得しにくいものとなっている。称号が得られる特定の条件を満たすゲーム結果としては、所定の難易度の楽曲をクリアした面数、通算勝利数、各種ランキングの上位入賞などがあり、それぞれの条件に応じた称号レベルが定義されている。
獲得アイテムは、プレーヤが取得しているアイテムを示す。アイテムは、ゲーム終了後(後述する隠し曲アンロック処理)やゲーム結果に応じてレベルアップされた場合に取得することができる。アイテムは、ゲーム実行時に使用され、ゲーム内容をプレーヤによって有利となるように変更したり、通常のプレーとは異なるプレースタイルでゲームを実行できるようしたりにする。例えば、ゲーム中にアイテムを使用できるようにゲーム開始前に設定しておくことで、プレーヤに要求される入力操作を簡単な操作に変更する、入力操作に対する判定をプレーヤに有利にする、ヒントを提示する、ターゲットが現れるタイミングを変更するなどがある。通常のプレーとは異なるプレースタイルには、例えば通常のプレー時とは異なる位置に立って、操作デバイスに対して入力操作をしてゲームを実行する場合がある。
プレーヤ戦績は、プレーヤが実行した各ゲームに関する各種データ、例えばゲーム実行日時、ゲーム対象として選択した楽曲や難易度、ゲーム結果として得られた順位、獲得ポイントなどの履歴である。
アンロック楽曲は、ゲームに使用される楽曲のうち特別に提供される楽曲であって、ゲーム終了後に実行される隠し曲アンロック処理(後述する)により所定の操作をすることによりゲームで使用することができる楽曲を示す。プレーヤデータでは、アンロック楽曲に対する所定の操作に応じた設定状況を示すデータがプレーヤ毎に記録される。
ボリュームデータは、プレーヤがゲーム実行時にヘッドホンを使用した時のボリュームレベルを示す。ボリュームデータは、プレーヤがゲーム実行時にヘッドホンを使用した場合に(後述するヘッドホン端子にヘッドホンが接続された場合)、ボリューム調整されたレベルが記録されるデータであり、プレーヤが次回のゲームにおいてヘッドホンを使用する時の初期レベルを調整するために使用される。 プレーヤ管理データ41aは、ゲーム装置20においてプレーヤ情報を表示する場合(例えば、店内対戦プレー実行時のプレーヤマッチング画面、ゲーム結果表示画面、ランキング表示画面)に用いられる。
プレーヤ操作データ41cは、プレーヤがゲーム装置20においてゲームを実行した際のプレーヤの過去のゲーム結果を示す。プレーヤ操作データ41cには、例えば1つの楽曲について、複数のゲーム難易度(シンプル、ノーマル、ハード、エキスパート)のそれぞれについて、プレーヤが最後にプレーした時の最新操作データとデータの作成日時、ハイスコアが出た時のハイスコア操作データとデータの作成日時が含まれる。操作データには、例えば入力操作に対する判定結果(GREAT、COOL、GOOD、MISS)、スコア(プレイスコア、トータルスコアなど)を示すデータが含まれる。
例えば、プレーヤがゲーム装置20において「楽曲1」の「ノーマル」を選択してゲームを実行した場合、ゲーム終了後に、ゲーム装置20からゲームサーバ10にゲーム結果を示す操作データが送信される。プレーヤデータ処理部30aは、ゲーム装置20から受信した操作データを、「楽曲1」の「ノーマル」の最新操作データとして記憶する。また、ハイスコアが出た場合であれば、ハイスコア操作データとしても記憶する。
また、操作データは、ゲーム実行時のプレーヤによる入力操作を示すデータを含むようにしても良い。例えば入力操作を示すデータは、操作デバイスに対するプレーヤの操作(ボタン押下、操作方向など)を示すデータと、楽曲の再生時間とを対応付けた時系列のデータとする。ゲーム中にプレーヤに要求される入力操作には、例えば、ヒット、スライド、ホールド、スクラッチ、ビートなどがある。操作データに各種入力操作を示すデータを含めることで、このデータをもとに過去にプレーヤが実行したゲーム内容を再現することができる。すなわち、楽曲の再生に合わせて操作データに応じたゲーム画面を表示することにより、ゲーム実行時と同様のゲーム画面を表示することができる。
なお、図3に示すプレーヤ操作データ41cでは、プレーヤ1が「楽曲1」の全ての難易度(シンプル、ノーマル、ハード、エキスパート)についてゲームを実行したことがあるために、それぞれの難易度毎に最新操作データとハイスコア操作データが記憶されているが、ゲームを実行していない楽曲や難易度についての操作データは記憶されない。
プレーヤデータ処理部30aは、ゲーム装置20においてプレーヤIDを指定してゲームを実行したプレーヤ2〜mのそれぞれについても、図3に示すプレーヤ1と同様のデータ42〜4mをプレーヤデータ31bとして記憶する。
図4(a)は、ゲームサーバ10に記憶されるランキングデータ31cの一例を示す図、図4(b)は、ゲームサーバ10に記憶されるゲームデータ31dの一例を示す図である。
図4(a)に示すように、ランキングデータ31cには、ゲーム装置20において実行可能なソロプレーと協力プレー(後述する)のそれぞれに対応するソロプレーデータと協力プレーデータが含まれる。ソロプレーデータと協力プレーデータには、それぞれ例えばトータルスコアランキング、シンプルスコアランキング、ノーマルスコアランキング、ハードスコアランキング、エキスパートスコアランキング、勝利数マンスリーランキング、人気曲デイリーランキング、最大チェイン数、最大評価などのデータが含まれている。さらに、協力プレーデータには、最大シンクロ率を示すデータが含まれる。各ランキングは、例えばゲームデータ31dに含まれる複数の楽曲毎に設定されるものとする。
ランキングデータ処理部30bは、プレーヤデータ31bに含まれる各プレーヤ1〜mのデータ41〜4mをもとに、例えば一定期間毎、あるいはデータが更新される毎にそれぞれのランキングを集計して、ランキングデータ31cとして記憶する。
シンプルスコアランキング、ノーマルスコアランキング、ハードスコアランキング、エキスパートスコアランキングは、難易度別に各プレーヤのゲーム結果を集計したランキングであり、例えば上位から所定数のプレーヤ(プレーヤID)を記憶する。トータルスコアランキングは、全ての難易度のゲーム結果を集計したランキングである。また、各ランキングは、楽曲別に集計しておくこともできる。
勝利数マンスリーランキングは、1ヶ月毎の各プレーヤの勝利数(1位獲得回数)を集計したランキング、人気曲デイリーランキングは、1日毎の各楽曲がゲーム対象として選択された回数を集計したランキングである。
最大チェイン数は、ゲーム画面に表示されるターゲットに対して正しい入力操作が連続して行われた回数を示すチェイン数のランキング、最大評価は、1ゲーム(楽曲)の終了時に判定されるトータルの評価(RATING)のランキングである。
協力プレーデータに含まれる最大シンクロ率は、協力プレー(詳細については後述する)において、2人のプレーヤによるゲーム中の入力操作の一致度(シンクロ率)が最大を示すデータである。
なお、ランキングデータ31cには、前述したランキング以外の各種ランキングのデータを含むようにしても良い。
図4(b)に示すように、ゲームデータ31dには、例えば複数の楽曲1,…,Yのそれぞれに対応するデータ31d1,31d2,…,31dYが含まれる。図4(b)では、例えば楽曲1に対応するデータ31d1として、ゲーム装置20あるいは携帯端末16においてゲームを実行するための音データ31d1a、ゲーム画面データ31d1b、イベントデータ31d1cを示している。音データ31d1aは、楽曲や効果音などを出力するためのデータである。ゲーム画面データ31d1bは、楽曲の再生に合わせて表示する進行ルートと3次元空間を表現するための背景データ、ゲーム画面中の演出用データなどを含むデータである。イベントデータ31d1cは、進行ルートに合わせて予め決められたタイミングで発生させるイベントに関するデータである。
図4(c)は、イベントデータ31d1cの一例を示している。
図4(c)に示すように、楽曲の開始からの時間を示すタイムデータと対応づけて、それぞれの時間で発生させるイベントに関するデータが記録されている。イベントには、例えば各種のターゲットの発生、チェックポイントなどがある。チェックポイントでは、例えば店内対戦プレー(マッチプレー)時に、複数のアイコンを回転表示させるアイコンルーレット(詳細については後述する)を表示させる。
なお、ゲームデータ31dには、1つの楽曲について、複数のゲーム難易度(シンプル、ノーマル、ハード、エキスパート)のそれぞれに応じたデータが用意されているものとする。また、図4(b)のゲーム画面データ31d1bにおいて、予め進行ルートと背景データが用意されているとしているが、イベントデータ31d1cをもとにして、ゲーム実行時にリアルタイムで演算処理によって進行ルート(直線、曲線などの組み合わせ)と、進行ルートに応じた背景データを生成することも可能である。
通信インタフェース32は、ネットワーク12を介した、携帯端末16やゲーム装置20(ホスト装置21)とのデータ通信を制御する。
図5、図6、図7、図8、及び図9は、本実施形態におけるゲーム装置20の外観構成を示す図である。図5はゲーム装置20の斜視図、図6はゲーム装置20の正面図、図7はゲーム装置20の側面図、図8は、ゲーム装置20の平面図、図9はゲーム装置20の背面側からの斜視図をそれぞれ示している。
図5〜図9に示すように、本実施形態におけるゲーム装置20は、第1筐体50a、第2筐体50b、連結部材50c、及び体感音響振動ユニット50dにより構成されている。
第1筐体50aは、箱形の基台部50a1と、基台部50a1の上部に設けられた薄い箱形の上部筐体50a2により構成されている。上部筐体50a2の前面(第2筐体50b側)にはディスプレイ51が設けられている。ディスプレイ51は、例えば60インチの表示面が長方形のプラズマディスプレイ(液晶ディスプレイなどの他のディスプレイであっても良い)により構成されるもので、表示面を垂直にして縦長となるように上部筐体50a2に設けられている。
ディスプレイ51は、例えば下端が操作デバイスより下、上端が操作デバイスを一般的な状態(本実施形態では立った状態)で操作するプレーヤの視点位置より上となるように上部筐体50a2に設けられるものとする。ディスプレイ51の表示面を縦長となるように配置することで、ゲーム実行中のプレーヤの視線を上下方向に大きく移動させるダイナミックなゲーム画面を表示できる。これにより、プレーヤの視界の広い範囲においてゲーム画面を視認させるため、プレーヤに対してゲームへの没入感を提供することができる。また、ディスプレイ51を縦長で配置することで、大画面であってもゲーム装置20の設置面積が大幅に増大しないため、ゲームセンター等におけるゲーム装置20の設置面積が少なくて済み、またゲーム装置20の移送時に場所をとらず移送コストの増大を招かない。
基台部50a1の上部前面には、左右に離間させてスピーカ52a,52bが設けられている。スピーカ52a,52bは、例えば中高音域の音の出力に好適な性能を有しており、ゲーム実行中の楽曲や効果音の出力のために主に使用される。
スピーカ52a,52bは、中心軸が斜め上方に向くように基台部50a1に取り付けられている。スピーカ52a,52bの取り付け位置は、ゲーム装置20を利用するプレーヤの顔の高さより低い位置となる。このため、スピーカ52a,52bから出力された音は、ゲーム装置20の正面に立つプレーヤに下方向から伝達される。従って、ゲーム装置20の周囲に騒音があったとしても、スピーカ52a,52bから出力された音は、周囲の騒音と混在することなく効果的にプレーヤに伝達しやすくなる。また、基台部50a1の下部前面中央には、低音域用のスピーカ52c(ウーファスピーカ)が設けられている。スピーカ52cは、スピーカ52a,52bと共にゲーム実行中の楽曲や効果音の出力のために主に使用される。
上部筐体50a2の上部には、ゲームタイトル等を表示する表示パネル53が、パネル面がディスプレイ51の表示面と同じ方向に向くように取り付け部材53aにより支持されている。図7に示すように、取り付け部材53aは、一端が上部筐体50a2の上端部に取り付けられ、ディスプレイ51の上方を経由して、他端に表示パネル53を取り付けている。
第2筐体50bは、主にプレーヤによる操作に関係する機能が設けられている。第2筐体50bは、図5及び図6に示すように、左側筐体50b1、右側筐体50b2、底部筐体50b3、上面パネル54、操作デバイス56a,56bを含んでいる。
左側筐体50b1は、ほぼ薄い箱形に構成された底部筐体50b3上に左側端部に合わせて配置され、右側筐体50b2は、底部筐体50b3上に右側端部に合わせて配置されている。左側筐体50b1と右側筐体50b2との間、すなわち第2筐体50bの下部には、図5及び図6に示すように空間が設けられている。このため、図6の正面図に示すように、基台部50a1に設けられたスピーカ52cの前方が第2筐体50bに遮られず、スピーカ52cから出力された音が外部に伝達され易くなっている。また、第2筐体50bの下部の空間には、プレーヤが荷物を置くために使用することもできる。
左側筐体50b1と右側筐体50b2は、上面部に傾斜面を形成し、傾斜面を斜め後方に延長する形状となっている。左側筐体50b1の斜め後方に延長した筐体上端近傍には、スピーカ52dが設けられ、右側筐体50b2の斜め後方に延長した筐体上端近傍には、スピーカ52eが設けられている。
上面パネル54は、左側筐体50b1と右側筐体50b2の上方を覆うように設けられている。上面パネル54は、例えば半透明の部材により形成され、左側筐体50b1と右側筐体50b2の上方を覆う範囲では水平面を形成する。上面パネル54には、左右対称とする2箇所に円形状の開口部が設けられ、操作デバイス56a,56bの上部(操作部)が突出している。
操作デバイス56a,56bは、上面パネル54の開口部の位置に合わせて、左側筐体50b1と右側筐体50b2によって支持され、プレーヤにより操作されていない状態では操作面が水平となるようにしている(詳細については図11に示す)。
操作デバイス56a,56bの間には、ヘッドホン端子57とボリュームボタン58(例えば、上向きと下向きの2つのボタン、あるいはダイアル式でも良い)が設けられている。ヘッドホン端子57にヘッドホンのプラグを装着することで、スピーカ52a,52b,52c,52d,52eに代えてヘッドホンから音を出力させることができる(あるいはスピーカからの出力と平行してヘッドホンから音を出力するようにしても良い)。また、ボリュームボタン58によってヘッドホンに出力される音の音量を調整することができる。また、ヘッドホン端子57には、イヤホンやさらなるスピーカを繋ぐことも可能である。
また、右側筐体50b2の上部傾斜面には、コイン投入口61とカードリーダ63が設けられている。コイン投入口61は、ゲーム装置20を使用する際にプレーヤによりコインが投入される。カードリーダ63は、カード固有のデータ(プレーヤID)を記憶するゲーム用カード(記憶媒体)から、非接触による近接無線通信によってデータの読出しをする。プレーヤは、ゲーム用カードをカードリーダ63にゲーム用カードを近接させる(かざす)ことにより、ゲーム用カードに記録されたプレーヤIDを読み取らせることができる。また、右側筐体50b2の下部前面には、コイン払い出し口62が設けられている。コイン払い出し口62は、コイン投入口61から投入された使用不能なコインや、投入可能な上限を超えて投入されたコインが払い出される。
なお、スピーカ52d,52eは、それぞれ左側筐体50b1と右側筐体50b2の斜め後方に延長された筐体上端近傍に設けられているため、図5、図7及び図8に示すように、上面パネル54により上方が覆われていない。また、スピーカ52d,52eが傾斜面に設けられているため、中心軸が斜め上方に向いている。さらに、スピーカ52d,52eの取り付け面は、図8に示すように、ゲーム装置20の中央側(内側)に傾斜しているため、スピーカ52d,52eの中心軸が操作デバイス56a,56bを操作するためにゲーム装置20の正面に立つプレーヤの方向に向く。また、スピーカ52d,52eの取り付け位置は、ゲーム装置20を利用するプレーヤの顔の高さより低い位置となる。このため、スピーカ52d,52eから出力された音は、スピーカ52a,52bと同様にゲーム装置20の正面に立つプレーヤに下方向から伝達される。従って、ゲーム装置20の周囲に騒音があったとしても、スピーカ52d,52eから出力された音は、周囲の騒音と混在することなく効果的にプレーヤ伝達しやすくなる。
スピーカ52d,52eは、例えば高音域の音の出力に好適な性能を有しており、ゲーム実行中の操作デバイス56a,56bに対する操作に応じた音(操作音)の出力のために主に使用される。スピーカ52d,52eは、それぞれ操作デバイス56a,56bの近傍に設けられているため、操作デバイス56a,56bに対する操作に応じて操作音を出力することで、プレーヤに対してあたかも操作デバイス56a,56bから操作音が発せられた印象を与えることができる。
連結部材50cは、図5〜図9に示すように、ディスプレイ51の表示面が操作デバイス56a,56bと正対するように配置された第1筐体50aと第2筐体50bとを連結するための部材である。連結部材50cは、図8に示すように、ゲーム装置20の左端近傍に設けられた左側連結部材50c1と、右端近傍に設けられた右側連結部材50c2により構成される。
図8に示すように、左側連結部材50c1と右側連結部材50c2により第1筐体50aと第2筐体50bとを連結することにより、第1筐体50aと第2筐体50bとの間に設置面が開放された空間が形成される。
また、左側連結部材50c1と右側連結部材50c2は、図5、図7及び図9に示すように、第1筐体50aと第2筐体50bの底部近傍で両者を連結している。このため、第1筐体50aと第2筐体50bとの間にプレーヤが容易に出入り可能となる。
第2筐体50bに設けられた操作デバイス56a,56bは、操作面が水平となるように配置されている。このため、プレーヤがディスプレイ51と正対するゲーム装置20の正面に立って操作デバイス56a,56bを操作する場合(以下、この場合のプレーヤの立ち位置を第1プレーヤポジションと称する)と、第1筐体50aと第2筐体50bの間に立って操作デバイス56a,56bを操作する場合(以下、この場合のプレーヤの立ち位置を第2プレーヤポジションと称する)の何れにおいても、同じような操作感を提供することができる。
なお、第2プレーヤポジションは、プレーヤがディスプレイ51を背面側にしてプレーする場合のためのものである。例えば、ゲーム上級者は、楽曲と楽曲の再生中に操作デバイス56a,56bを操作するタイミングを記憶することで、ディスプレイ51に表示されたゲーム画面を見ないでプレーすることを目標にする場合がある。第2プレーヤポジションは、このようなゲーム上級者がプレーする場合に使用することができる。
連結部材50c(左側連結部材50c1と右側連結部材50c2)は、長さ方向に伸縮可能な構造を設けて、任意の長さに調整した後に固定することが可能である。すなわち、連結部材50cの長さを変更することにより第1筐体50aと第2筐体50bとの間隔を調整することができる。
また、連結部材50cを第1筐体50aと第2筐体50bに対して着脱可能にし、長さが異なる複数の連結部材50cを用意して任意に交換できるようにしても良い。この場合も同様にして、第1筐体50aと第2筐体50bとの間隔を調整することができる。
本実施形態におけるゲーム装置20は、図6に示すように、第1筐体50aと第2筐体50bの横幅方向のサイズがほぼ同じとなっている。第1筐体50aの横幅はディスプレイ51の横方向(短辺側)のサイズとほぼ同じである。すなわち、ゲーム装置20は、大画面のディスプレイ51を実装しているが、ディスプレイ51の表示面を縦長となるように配置して、ディスプレイ51の短辺に合わせて第1筐体50aと第2筐体50bを構成しているため、大型化されるのを回避している。
また、第1筐体50aと第2筐体50bの間隔を調整することで、ゲーム装置20の奥行き方向のサイズも変更することができるため、設置場所に応じてゲーム装置20のサイズを変更することができる。また、連結部材50cを第1筐体50aと第2筐体50bから着脱可能とすることで、ゲーム装置20を第1筐体50a、第2筐体50b、連結部材50cに分離することができる。このため、ゲーム装置20の搬送時などは分離した状態にすることで、搬送作業を容易にすることもできる。また、上部筐体50a2の上部に取り付けられた取り付け部材53aを着脱可能とすることで、第1筐体50aの高さを下げて搬送を容易にすることもできる。
なお、ゲーム装置20を制御するための主要な制御ユニットは、第1筐体50a(基台部50a1)に収容されており、第2筐体50bに設けられた各種ユニットと、連結部材50cの内部に配設されたケーブルを介して接続される。第1筐体50aに収容される制御ユニット等と第2筐体50bに収容される各種ユニット間を接続するためのケーブルに、任意に接続/切断できるコネクタ等を設けておくことで、第1筐体50aと第2筐体50bの連結と分離のための作業を容易にすることができる。
体感音響振動ユニット50dは、プレーヤがゲーム実行中に乗る台として使用されると共に、ゲーム中に楽曲の再生音と連動させた体感音響振動を発生させるためのユニットである。
図10は、体感音響振動ユニット50dの構成を示す平面図である。図10に示すように、体感音響振動ユニット50dは、木板あるいはアルミ板により構成される平面板50d1と、平面板50d1の底部の複数箇所(例えば4角近傍)に設けられた防振用のラバー等により構成される支持部材50d2と、平面板50d1の一つの端部近傍上面に設けられた音響振動モジュール52fとを有している。音響振動モジュール52fは、例えば平面板50d1の一辺中央から延出された矩形面に設けられている。また、平面板50d1の左右両端近傍には、固定板50d3が取り付けられている。固定板50d3との底面と支持部材50d2の底面との高さが一致している。図10に示すように、固定板50d3と平面板50d1から延出された矩形面との間には所定の間隔が設けられている。 体感音響振動ユニット50dは、図5、図7、図8(図6と図9では図示を省略している)に示すように、平面板50d1の一部(音響振動モジュール52fが設けられた矩形面)が第2筐体50bの下方に挿入されている。この場合、第2筐体50bの底面に取り付けられた高さ調整用のアジャスターの下に固定板50d3が位置する。固定板50d3の上でアジャスターを固定する(下方に押しつける)ことで、体感音響振動ユニット50dが第2筐体50bの重さにより安定して設置される。従って、体感音響振動ユニット50dの上でプレーヤが動いたとしても、体感音響振動ユニット50dの設置位置がずれることはない。
また、体感音響振動ユニット50d(音響振動モジュール52f)は、ケーブル50d4を介して第2筐体50bと接続される。ケーブル50d4には、第2筐体50bに収容されるケーブルと任意に接続/切断できるコネクタを設ける。これにより、第2筐体50bと体感音響振動ユニット50dとの連結/分離が容易になるので、ゲーム装置20の移動等の作業を容易にすることができる。
音響振動モジュール52fは、例えば低音域用のスピーカ52c(ウーファスピーカ)から音を出力するための音声信号と同じ信号をもとにして音響振動を発生させて、音圧による振動感や平面板50d1を介して振動感をプレーヤに伝達させる。音響振動モジュール52fは、低音域用のスピーカ52cと同じ音声信号をもとに振動を発生させることで、楽曲と連動した振動を発生させることができる。
次に、操作デバイス56a,56bの詳細について説明する。
図11は、操作デバイス56a,56bの周辺を拡大した斜視図である。図11に示すように、操作デバイス56a,56bは、プレーヤにより操作される上部が、上面パネル54に設けられた開口部から突出するように取り付けられている。操作デバイス56a,56bは、左右対称に配置されており、プレーヤが第2筐体50bに正対して中央に立つと、左右の手によって同じ距離感で操作することができる。また、図6及び図7にも示すように、操作デバイス56a,56bの操作面が水平となるように配置されているため、プレーヤが第1プレーヤポジションと第2プレーヤポジションの何れの位置で操作しても同じ操作感を得ることができる。
図12は、図9に示すA−A線における断面を示す図である。
図12に示すように、操作デバイス56aは、左側筐体50b1の側面から上方に伸びるように配設された角柱状の第1支持部材56b11と、左側筐体50b1と右側筐体50b2との間に、その上方で水平に配設された角柱状の第2支持部材56b12とにより支持されている。
操作デバイス56aの側面には、第1支持部材56b11と第2支持部材56b12と結合するための結合部が設けられた結合部材56a1が設けられている。操作デバイス56aは、結合部材56a1に、第1支持部材56b11と第2支持部材56b12とをそれぞれ係合させてネジ等により固定することにより安定した状態となる。
操作デバイス56aの結合部材56a1は、ディスプレイ51に対面する側、すなわち操作デバイス56aの背面側で第1支持部材56b11と第2支持部材56b12に固定される。従って、プレーヤがゲーム装置20を使用するために第1プレーヤポジション(ディスプレイ51と正対するゲーム装置20(第2筐体50b)の正面位置)に立った場合、結合部材56a1による取り付け部分が隠れて見えなくなる。このため、上面パネル54を透明(あるいは半透明)とすることで、操作デバイス56aが空中に浮いているように見える。
図13は、プレーヤがゲーム装置20を利用している様子を示す図である。
図13は、第1プレーヤポジションにプレーヤが立って操作デバイス56a,56bを操作している状態の一例である(体感音響振動ユニット50dの図示を省略している)。図13に示すように、操作デバイス56a,56bの操作面は、プレーヤが軽く肘を曲げた状態で操作しやすい高さに設定されている。
また、第1筐体50aと第2筐体50bとの間に間隔が設けられているため、第1プレーヤポジションに立っているプレーヤは、操作デバイス56a,56bより下にディスプレイ51の下端があったとしても、上面パネル54が妨げとなることなく、ディスプレイ51に表示されるゲーム画面を下端まで視認することができる。また、ディスプレイ51の表示画面が縦長となるように配置されているため、図13に示すように、ディスプレイ51の上端がプレーヤの視点位置より高くなる。従って、プレーヤに対して、視界の広い範囲においてゲーム画面を視認させ、視線を上下方向に大きく移動させるダイナミックなゲーム画面を提供して、ゲームに没入させることができる。
次に、操作デバイス56a,56bの詳細な構成について説明する。
本実施形態における操作デバイス56a,56bは、同一の構成を有している。以下では、操作デバイス56aを例にして説明し、操作デバイス56bの説明を省略する。
図14は、操作デバイス56aの外観構成を示す斜視図、図15は、図14に示す操作デバイス56aの外部カバーを取り外した状態の外観構成を示す斜視図、図16は、操作デバイス56aの平面図、図17は、操作デバイス56aの側面図をそれぞれ示している。
図14〜図17に示すように、操作デバイス56aの上部にはプレーヤによって操作される操作部56a2が設けられている。操作部56a2は、ほぼ円柱状の円柱部と、円柱部の底部に円柱部より大きな径の底部が形成された部材により構成されている。操作デバイス56aの上部には平面状の操作面が形成されており、プレーヤが手のひらや指を載せて操作することができる。操作部56a2は、プッシュボタンを構成しており、プレーヤによる押下により所定のストローク量(例えば、2〜3mm)分が押し込まれる。操作部56a2の押下は、内部に収納されたスイッチにより検知される。操作部56a2は、プレーヤにより操作されていない場合には操作面が水平となるように保持され、プレーヤにより水平方向(360°の範囲)に移動させる操作がある場合には、操作部56a2が操作方向に移動するように構成されている。
従って、操作部56a2に対する操作には、操作部56a2(プッシュボタン)を押下する操作、操作部56a2を水平方向に移動させる操作、操作部56a2を押下した状態のまま水平方向に移動させる操作がある。
操作部56a2の中央には、ライト56a3が収容されている。ライト56a3は、例えば操作部56a2に対する操作に応じて点灯(あるいは点滅)するなど、ゲーム演出のために使用される。
操作部56a2の底部外周には、底部の径より大きい範囲に上部カバー56a4が設けられている。上部カバー56a4には、例えば4箇所にライト56a5が配設されている。ライト56a5は、上方に光を照射するように配設されており、例えば操作部56a2に対する操作やゲーム状況に応じて点灯(あるいは点滅)するなど、ゲーム演出のために使用される。
操作デバイス56aの側面は、外部カバー56a6により覆われている。外部カバー56a6は、例えば透過性の部材により形成される。操作デバイス56aの内部には、図15に示すように、操作デバイス56aの外周に沿って複数のLED(Light Emitting Diode)パネル70が配設されている。本実施形態では、例えば8枚のLEDパネル70が等間隔に配設されている。1つのLEDパネル70には、例えば縦方向に4つのLED70aが配置されており、個別に点灯(あるいは点滅)あるいは表示色を変更するように制御される。外部カバー56a6が透過性の部材により形成されているため、プレーヤは、LEDパネル70(LED70a)の点灯(点滅)を視認することができる。例えば、全てのLEDパネル70に対して、複数のLED70aを下から順番に一定時間毎に点灯させることで、光の輪が上昇するような演出が可能である。LEDパネル70は、操作デバイス56aへの操作やゲーム状況に応じて、あるいはランダムに表示パターンが変更されて、ゲーム演出に用いられる。
次に、操作デバイス56aの操作部56a2を移動可能にする構成について説明する。
図18及び図19は、操作デバイス56aの操作部56a2を水平方向に移動可能とするための構成の詳細を示す図である。図18(a)は、実装される状態の外観を示す図であり、図18(b)は、図18(a)に示す部材(軸受け部材75)の一部を除いて内部の構成を示す図である。図19(a)(b)は、底部の構成を示す図である。図19(a)は、図19(b)に示す構成の一部を省略して示す図である。
操作部56a2の底部には、操作部56a2の操作面に対して垂直に伸びる2枚の板状部材71を離間させて取り付けている。また、板状部材71の他端は、操作部56a2の操作面に対して平行な平面部材72に取り付けている。2枚の板状部材71を離間させているため操作部56a2を安定して支持することができる。
板状部材71には、操作デバイス56a(操作部56a2)の中心軸と一致するように棒状の軸部材73の一端が取り付けられる。板状部材71、平面部材72及び軸部材73は一体化されており、操作部56a2を支持するための所定の長さを有する支持部材として作用する。
軸部材73の他端は、基台74の中央に設けられた穴を通じて貫通される。軸部材73には、長さ方向の間に支持機構が設けられる。支持機構は、2つの直交する第1軸78と第2軸76とにより、軸部材73(操作部56a2)を図18(b)に示すX方向、Y方向に移動可能に支持する構成を有する。
図20(a)(b)は、軸部材73を支持するための支持機構の構成を示す図である。図20(b)は、図18(a)に示すC−C線における第1軸78の方向からの側面図、図20(a)は、図20(b)に示すD−D線における平面図である。
図20(a)(b)に示すように、支持機構は、軸部材73を回動可能に支持する第1軸78と、第1軸78を支持する軸受け部材77と、軸受け部材77を回動可能にする、第1軸78と直交する第2軸76とから構成されている。第2軸76は、軸受け部材75により回転可能に支持されている。
図20(a)(b)に示すように、軸部材73は、第1軸78により回動可能となる。また、第1軸78を支持している軸受け部材77は、第2軸76により回動可能となる。従って、軸部材73は、直行する2つの第1軸78と第2軸76により回動可能となる。
2つの第1軸78と第2軸76とを組み合わせることにより、操作部56a2を水平方向の全範囲(360°の範囲)に移動させることができる。なお、操作部56a2を支持する支持部材は、第1軸78と第2軸76により軸回転する。このため、支持部材の先端部に設けられた操作部56a2は、正確には水平に移動するのではなく、軸を中心とする弧を描くように移動する。ただし、操作部56a2が移動可能な距離(範囲)を短く(狭く)することで、プレーヤに対して水平移動している感覚を与えることができる。
基台74を貫通する軸部材73の端部には、図19(b)に示すように、バネ79が巻回されている。バネ79は、基台74の底部側に軸部材73に沿って移動可能な円形の部材80を圧接している。部材80の基台74側の面は、軸部材73の軸方向に対して垂直となるように形成されている。従って、操作部56a2がプレーヤにより操作されていない場合は、バネ79が部材80を圧接することで、部材80と基台74の底面とが密着された状態となり、これにより軸部材73が中心軸で保持される。この場合、バネ79により軸部材73が中心に維持されるため、操作部56a2の操作面が水平となる。また、操作部56a2がプレーヤにより水平方向に移動するように操作された後に手が離されると、バネ79により軸部材73が元の位置に戻される。
また、部材80は、例えば硬質のプラスチック(ポリアセタール等)により構成されている。基台74の底部には、部材80の周囲4箇所にスイッチ84a,84b,84c,84dが取り付けられている。スイッチ84a,84b,84c,84dは、可動部に部材80が接触されることによりオンされる。
図19(a)は、軸部材73からバネ79及び部材80を除いて、スイッチ84a,84b,84c,84dの配置を示している。図19(a)に示すように、スイッチ84aとスイッチ84cの可動部が、軸部材73を挟んで配置され、スイッチ84bとスイッチ84dの可動部が、軸部材73を挟んで配置されている。スイッチ84aとスイッチ84cの可動部は、例えば第1軸78の軸線と一致するように配置され、スイッチ84bとスイッチ84dの可動部は、例えば第2軸76の軸線と一致するように配置される。すなわち、スイッチ84aとスイッチ84c、スイッチ84bとスイッチ84dは、軸部材73の位置を交点とする直交する線上にそれぞれ配置される。
操作部56a2を水平方向に移動させる操作がされると、軸部材73が第1軸78と第2軸76により回動可能に支持されているため、操作部56a2の移動に伴って軸部材73の端部が移動する。軸部材73の端部が移動すると軸部材73に取り付けられた部材80が、軸部材73の周囲に配置されたスイッチ84a,84b,84c,84dの何れかの可動部に接触する。これにより、何れのスイッチ84a,84b,84c,84dがオンされたかによって軸部材73の端部が何れの方向に移動されたかを検知することができる。すなわち、軸部材73の端部の移動方向と反対の方向をプレーヤによる操作部56a2に対する操作方向と判別することができる。
なお、4つのスイッチ84a,84b,84c,84dを設けることにより、スイッチ84a,84b,84c,84dが個別にオンされる4方向(前後左右方向)と、隣接する2つの部材80がオンされる4方向(左右斜め方向)の合計8方向の操作方向を判別することができる。なお、本実施形態では、4つのスイッチ84a,84b,84c,84dを設けて8方向の操作方向を検出できるようにしているが、スイッチ84a,84b,84c,84dに代えて、全方向(360°)の移動方向を検出可能な検出器(センサ)を実装するようにしても良い。
図21は、図18(a)に示すB−B線における断面を示す図、図22は、図21に示す基台74の周辺を拡大して示す図である。図21は、操作部56a2がプレーヤにより操作されていない状態を示す図である。
図21に示すように、操作部56a2は、プッシュボタンを構成しており、内部に押下されたことを検出するスイッチ85が設けられている。
軸部材73の基台74の近傍には、ゴム等により構成される緩衝部材82が設けられている。また、基台74の上には、緩衝部材82との間に、操作部56a2の移動を許容する範囲に応じた間隔を設けて緩衝部材81が設けられている。図21及び図22に示すように、操作部56a2が操作されていない場合は、軸部材73がバネ79により垂直な状態で維持されているため、緩衝部材81,82に間隔ができている。
基台74には、軸部材73を貫通させるための穴83が形成されている。穴83の径は、操作部56a2の移動を許容する範囲に応じて、軸部材73が移動可能となるように軸部材73との間に間隔が確保されるサイズに決められている。
図23は、操作部56a2が水平方向に移動させる操作がされた場合の状態を示し、図24は、図23に示す基台74の周辺を拡大して示す図である。
図23では、右方向に移動するように操作部56a2が操作されている。従って、軸部材73の下端部は左方向に移動する。この際、軸部材73が穴83の内面に接触する前に、緩衝部材81,82が接触する。これにより、プレーヤが操作部56a2を操作した場合の衝撃を和らげることができる。また、穴83の径が操作部56a2の移動を許容する範囲に応じて決められているため、この許容する範囲を超えて操作部56a2が移動することがない。これにより、支持機構やスイッチ84a,84b,84c,84dなどの損傷などを防ぐことが可能である。
また、部材80は、図24に示すように、軸部材73と共に移動するため、軸部材73の左側に配置されたスイッチ84aの可動部に接触する。これにより、スイッチ84aがオンされる。
その後、操作部56a2に対するプレーヤの操作が終了すると、バネ79が部材80を介して基台74の底部を押しつけるように作用するため、図21及び図22に示すように、軸部材73が中心軸の位置に戻る。
このように、本実施形態におけるゲーム装置20では、押下操作と水平方向への移動操作を同時にすることができる操作デバイス56a,56bを実装することで多様な入力操作が可能となる。すなわち、押下操作と水平方向への移動操作という簡単な操作だけでありながら、2つの操作デバイス56a,56bへの操作を組み合わせることで、各プレーヤが操作し易い操作方法を選択することができる。
次に、本実施形態におけるゲーム装置20において実行されるゲーム制御について説明する。
図25は、本実施形態におけるゲーム装置20の機能構成を示すブロック図である。
図25に示すように、ゲーム装置20は、制御部90、記憶部92、ディスプレイコントローラ93、入力インタフェース94、サウンドコントローラ95、ライティングコントローラ96、コインセンサ97、及び通信インタフェース98を有している。
制御部90は、ゲーム装置20全体の制御を司るもので、記憶部92に記憶された基本プログラム(OS(Operating System))や各種アプリケーションプログラム(ゲームプログラム92aを含む)を実行することで各部を制御する。制御部90は、プロセッサ(CPUやDSP)により、記憶部92に記憶されたゲームプログラム92aを実行することで、ディスプレイ51に対する入力操作に応じて制御されるゲームを実行するための各種機能を実現する。
制御部90により実現される機能には、スタート処理部90a(デモ処理部90a1)、プレーヤマッチング処理90b、ゲーム処理部90c(ゲーム画面表示処理部90c1、操作判定処理部90c2、対戦処理部90c3、ゲーム音声処理部90c4)、ゲーム結果処理部90d(リザルト表示部90d1、アンロック処理部90d2)、プレーヤデータ処理部90e、及び入力制御部90fが含まれる。
スタート処理部90aは、ゲームが開始されるまでのスタート処理を実行する。スタート処理では、デモンストレーション用のゲーム画面を表示するデモ処理、ゲーム用カードの新規登録やゲーム用カードからのデータ読み出しなどの処理、ポイントチャージ処理、ゲームモード選択処理(ソロプレー、協力プレー、店内対戦プレー(マッチプレー)、イベントプレー)、曲選択処理、難易度選択処理を含む。
プレーヤマッチング処理90bは、プレーヤにより店内対戦プレー(マッチプレー)の実行が指示された場合に、対戦相手を決定するためのマッチング処理を実行する。本実施形態におけるゲーム装置20では、店内対戦プレーでは4人のプレーヤによる対戦が実行されるものとする。マッチプレーでは、同一店内に設置された4台のゲーム装置20に対して入力操作をする4人のプレーヤにより対戦が行われるものとする。なお、店内対戦プレーは4人に限るものではなく、2人以上であれば任意の人数で実施するようにしても良い。
ゲーム処理部90cは、ゲームサーバ10から受信された楽曲毎のゲームデータ92bに基づいて、プレーヤにより指定されたゲームモードによるゲームを制御する。店内対戦プレーの場合には、ディスプレイ51に対する入力操作により入力される操作データに対する処理の他、対戦相手の操作データに対する処理を実行する。ゲーム処理部90cには、ゲーム画面表示処理部90c1、操作判定処理部90c2、対戦処理部90c3、ゲーム音声処理部90c4の機能が含まれる。
ゲーム画面表示処理部90c1は、ゲームデータ92bをもとに、三次元空間を表現するゲーム空間中に進行ルートをディスプレイ51aに表示するルート表示機能、進行ルートの表示位置と形状を変化させる進行ルート制御機能、進行ルートに合わせて入力操作のタイミングを示すターゲットを表示するターゲット表示機能、操作判定処理部90c2の判定機能による判定結果に基づいて、画面表示や音声出力などの演出処理を実行する演出機能を含む。ゲーム画面表示処理部90c1は、進行ルートを縦長に配置されたディスプレイ51の上下方向に変化させて表示することができる。
また、操作判定処理部90c2は、操作デバイス56a,56bに対する入力操作とターゲットの表示位置に基づいて入力判定をする判定機能を含む。操作判定処理部90c2は、例えば評価の高い順にGREAT、COOL、GOOD、MISSの4段階で判定するものとする。
また、対戦処理部90c3は、店内対戦プレー(マッチプレー)を制御するもので、対戦相手とする他のプレーヤ(他のゲーム装置)で実行するゲーム状況(得点データを含む対戦プレーヤデータ等)の取得、得点差算出、順位判定などを実行する。
ゲーム音声処理部90c4は、ゲーム実行中の音声出力を制御する。ゲーム音声処理部90c4は、サウンドコントローラ95を通じて、スピーカ52a,52b,52c,52d,52e、及びヘッドホン端子57から出力する音を制御する。例えば、スピーカ52a,52b,52cは、ゲーム実行中の楽曲や効果音(BGM)の出力のために主に使用し、スピーカ52d,52eは、ゲーム実行中の操作デバイス56a,56bに対する操作に応じた音(操作音)の出力のために主に使用する。なお、スピーカ52a,52b,52cから操作音を出力し、スピーカ52d,52eから楽曲や効果音(BGM)を出力したり、ゲーム状況に応じて変更したりすることも勿論可能である。また、楽曲(BGM)の出力方法として、例えば通常出力用のBGMと、一時的に出力するBGM(ショットBGM)を出力可能とし、通常の状態ではショットBGMをミュート(音量0)にしておき、プレイ結果に応じてショットBGMのミュートを解除(音量を元に戻す)ことにより、BGMによるゲーム演出をする方法を用いることも可能である。
ゲーム結果処理部90dは、ゲーム処理部90cによるゲーム結果に対する処理を実行する。ゲーム結果処理部90dには、リザルト表示部90d1及びアンロック処理部90d2の機能が含まれる。リザルト表示部90d1は、ゲーム結果としてプレーヤが獲得したスコア(ポイント)や入力操作に対する判定結果の集計、トータルの評価(RATING)などをリザルト画面に表示する。店内対戦プレーの場合には、対戦者のゲーム結果についても同様に表示し、対戦順位を表示する。
アンロック処理部90d2は、ゲーム終了後に実行される隠し曲アンロック処理を制御するもので、ゲームサーバ10から提供される隠し楽曲データをもとにアンロック画面を表示させて、プレーヤによる入力操作を受け付ける。アンロック処理部90d2は、アンロック画面を通じて所定の入力操作が行われることで、隠し曲として提供される楽曲をゲームで使用できるようにする。アンロック処理部90d2は、入力操作に応じて設定された設定状況を示すデータをゲームサーバ10に送信して、プレーヤデータとしてプレーヤ毎に記憶させる。
プレーヤデータ処理部90eは、プレーヤに関係する各種データに対する処理を実行するもので、ゲームサーバ10において管理されているプレーヤ管理データ41aの閲覧や編集、成績閲覧、フォロー/リンクの関係にある他のプレーヤの情報(成績など)の閲覧などの処理を実行する。
入力制御部90fは、入力インタフェース94を通じて入力される操作デバイス56a,56bからの入力データを制御する。入力制御部90fは、プレーヤの操作デバイス56a,56bに対する操作位置が第1プレーヤポジションと第2プレーヤポジションの何れであるかに応じて、入力データ(スイッチ84a,84b,84c,84dのオン/オフ)に対する入力操作を判定する。例えば、プレーヤが第1プレーヤポジションと第2プレーヤポジションにおいて、操作デバイス56aの操作部56a2に対して同じ操作をしたとしても、オンされるスイッチ84a,84b,84c,84dが異なる。入力制御部90fは、プレーヤが操作デバイス56a,56bを操作しているプレーヤポジションに応じて入力操作を判定して、操作判定処理部90c2に通知する。
なお、プレーヤが第1/第2プレーヤポジションの何れにおいて操作デバイス56a,56bを操作するかは、スタート処理部90aによるスタート処理においてプレーヤからの指示によって設定しても良いし(メニューからの選択や特別なアイテムの使用など)、第2プレーヤポジションにプレーヤが存在していることを、図示しないセンサ(赤外線センサ等)やカメラにより撮影された画像についての画像処理によって検知することにより判別することができる。プレーヤ検知用のセンサやカメラは、例えば上面パネル54の下面にディスプレイ51の方向を検知方向として設置することが可能である。
また、操作デバイス56a,56bを操作するプレーヤが1人あるいは2人であるかを、第1/第2プレーヤポジションの検出と同様にして、図示しないセンサ(赤外線センサ等)やカメラにより撮影された画像についての画像処理によって検知することにより判別するようにしても良い。この場合、カメラは、操作デバイス56a,56bを操作するプレーヤを含むように画像を撮影する。また、センサ(赤外線センサ等)は、例えば上面パネル54の下面にディスプレイ51と反対方向(プレーヤが立つ位置方向)を検知方向として設置することが可能である。
記憶部92は、ゲーム装置20において実行されるゲームを制御するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部92に記憶されるプログラムには、基本プログラムの他、ゲーム装置20においてゲームを実行するためのゲームプログラム92aが含まれる。ゲームプログラム92aは、プロセッサ等により実行されることで、制御部90の各機能を実現することができる。
また、記憶部92に記憶されるデータには、ゲームデータ92b、プレーヤ管理データ92c、対戦プレーヤ管理データ92d、ランキングデータ92f、入力操作データ92g、ゲーム戦績データ92hが含まれる。
ゲームデータ92bは、ゲームサーバ10から受信されたもので、ゲーム装置20により実行可能な複数のゲーム(楽曲)のデータを含む。プレーヤ管理データ92cは、カードリーダ63によってゲーム用カードから読み取られたプレーヤIDをもとに、ゲームサーバ10から受信されたデータである。プレーヤ管理データ92cは、ゲームサーバ10のプレーヤデータ31bとして、プレーヤIDと対応づけて記憶されたプレーヤ管理データ41aに相当する。対戦プレーヤ管理データ92dは、カードリーダ63によってゲーム用カードから読み取られたプレーヤIDをもとに、ゲームサーバ10から受信されたデータである。対戦プレーヤ管理データ92dは、店内対戦プレー(マッチプレー)時の対戦相手とするプレーヤのプレーヤ管理データや、対戦時に対戦処理部90c3によって取得されるゲーム状況(得点データを含む対戦プレーヤデータ等)を示すデータを含む。
入力操作データ92gは、ゲーム中にプレーヤの操作デバイス56a,56bに対する操作に応じて記録されるもので、プレーヤの入力操作を示す操作データ、すなわちプッシュボタンの押下と操作部の操作方向を示すデータと楽曲の再生時間とを対応付けた時系列のデータである。入力操作データ92gは、ゲーム終了後に、ゲームサーバ10にアップロードされて、例えばプレーされた楽曲と難易度に対応するハイスコア操作データとして記憶される。ゲーム戦績データ92hは、プレーヤが実行したゲームに関する各種データ、例えばゲーム対象として選択した楽曲、ゲーム結果として得られた順位、獲得ポイントなどのデータである。
ディスプレイコントローラ93は、制御部90の制御のもとで、ディスプレイ51aにおけるゲーム画面や各種設定画面等の表示を制御する。
入力インタフェース94は、制御部90の制御のもとで、操作デバイス56a,56bに対する入力操作に応じたデータの入力を制御する。すなわち、入力インタフェース94は、操作デバイス56aのプッシュボタンに対する押下操作によるスイッチ85のオン検知、操作部56a2に対する水平方向への移動操作によるスイッチ84a,84b,84c,84dのオン検知を示すデータを入力する。同様に、操作デバイス56bからのデータを入力する。入力インタフェース94は、操作デバイス56a,56bから入力された入力データを制御部90に出力する。
サウンドコントローラ95は、制御部90(ゲーム音声処理部90c4)の制御のもとで、スピーカ52a,52b,52c,52d,52e、ヘッドホン端子57からの音声出力を制御する。サウンドコントローラ95は、ヘッドホン端子57にヘッドホンのプラグが装着された場合、スピーカ52a,52b,52c,52d,52eから音声出力を停止させる。また、サウンドコントローラ95は、ヘッドホン端子57にヘッドホンのプラグが装着されたことを検知すると、ボリュームを初期値ゼロに設定し、その後、ボリュームボタン58の操作によるアップ/ダウンの指示に応じて、ヘッドホン端子57から出力する音声信号のレベル(音量)を調整(高/低)する。ヘッドホン端子57にヘッドホンが接続される毎にボリュームをゼロにすることで、前回、ゲーム装置20を利用していたプレーヤの音量設定のままでヘッドホンから音声が出力されないようにできる。これにより、例えば、前回、ゲーム装置20を利用していたプレーヤが大音量出力の設定をしていたとしても、ヘッドホン端子57に接続したヘッドホンから突然、大音量の音声が出力されることがない。なお、初期値をゼロにするだけでなく、初期値を予め決められたレベル(例えば、小音量)にするようにしても良い。これにより、ヘッドホン端子57にヘッドホンを接続した時、小音量で音声が出力されるため、接続されたことを確認することができる。なお、ヘッドホン端子57にヘッドホンが接続された時ではなく、ヘッドホン端子57からヘッドホンが外された時に、音量設定を次回のプレーヤのために初期値に設定するようにしても良い。
また、プレーヤがカードリーダ63によってゲーム用カード(記憶媒体)からプレーヤIDを読み取らせている場合、ゲーム装置20は、ゲームサーバ10からプレーヤデータ31b中のプレーヤIDと対応付けられたボリュームデータを受信することができる。この場合、サウンドコントローラ95は、ボリュームデータに応じて、スピーカ52a,52b,52c,52d,52eから出力させる音量レベルを設定することができる。これにより、プレーヤが、前回、ヘッドホンを使用しながらゲーム装置20をしていた時の音量に自動調節するため、プレーヤの好みに合った音量で音声が出力される。従って、プレーヤは、ゲームをする毎にボリュームボタン58による音量調整をする必要が無く使い勝手が良くなる。
また、サウンドコントローラ95には、体感音響振動ユニット50dに設けられた音響振動モジュール52fが接続されている。サウンドコントローラ95は、例えばスピーカ52c(ウーファスピーカ)と同じ音声信号を音響振動モジュール52fに出力する。
また、サウンドコントローラ95には、ボリュームボタン58a,58bが接続される。ボリュームボタン58a,58bは、例えば筐体(右側筐体50b2)の内部に収容されたゲーム装置20の管理者用の制御パネルに設けられる。ボリュームボタン58aは、例えばスピーカ52a,52b(あるいはスピーカ52c,52dを含む)についての音量調整用であり、ボリュームボタン58bは、スピーカ52a,52b(あるいはスピーカ52c,52d)の音量調整に合わせてスピーカ52e(ウーファスピーカ)の音量バランスを調整するためのものである。これにより、ゲーム装置20が設置される場所や周囲の環境に合わせて、適切な音量やバランスの音をスピーカ52a,52b,52c,52d,52eから出力させることが可能となる。
ライティングコントローラ96は、制御部90の制御のもとで、複数のライト56a3,56a5やLEDパネル70の点灯/点滅等を制御する。例えば、ライティングコントローラ96は、ゲーム状況に応じてライト56a3,56a5の点灯や点滅などを切り替える。また、ライティングコントローラ96は、LEDパネル70の表示パターンや色を変化させることができる。
コインセンサ97は、コイン投入口61から投入されたコインを検知して、制御部90(スタート処理部90a)に通知する。
通信インタフェース98は、店内の他のゲーム装置20やホスト装置21との通信や、ネットワーク12を介したゲームサーバ10との通信を制御する。
次に、本実施形態におけるゲーム装置20の動作について説明する。
図26は、本実施形態におけるゲーム装置20の全体動作を説明するためのフローチャートである。
ゲーム装置20は、電源が投入されることにより、ゲームプログラム92aを起動して、スタート処理部90aによる処理を開始する。まず、スタート処理部90aは、デモ処理部90a1によりデモ(デモンストレーション)処理を実行する(ステップS1)。
図27は、デモ処理の動作を示すフローチャートである。
デモ処理部90a1は、起動時にはNOTICE画面を予め決められた時間(例えば3秒)表示した後(ステップA1)、ロゴ表示画面に移行する(ステップA2)。なお、デモ処理が繰り返して(ループ)実行される場合やゲームオーバー後に実行される場合には、ロゴ表示画面の表示(ステップA2)からデモ処理が開始される。
ゲーム処理が開始されない場合、デモ処理部90a1は、以下に説明するデモンストレーション画面を継続してディスプレイ51において表示する。
例えば、デモ処理部90a1は、メーカ名などを表示するロゴ表示画面(ステップA2)、ニュース画面(予め用意された画像やゲームサーバ10から受信した画像)を表示するニュース画面(ステップA3)、ゲームタイトル画面(ステップA4)、ゲームの遊び方を解説するチュートリアル画面(ステップA5)、ゲームで利用可能な楽曲の一覧を表示する曲リスト画面(ステップA6)を、所定時間が経過した後あるいは全ての表示内容の表示が完了した後に、順次切り替えて表示する。
さらに、デモ処理部90a1は、例えば人気曲デイリーランキングの1位〜5位の楽曲を対象として、デモンストレーション用のゲーム画面(デモプレイ画面)を予め決められた時間(例えば30秒)だけ再生表示する(ステップA8)。デモプレイ画面は、例えば1ループ時には人気1位の楽曲のデモプレイ画面を表示し、以下同様にして、2,3,4,5ループ時には人気2,3,4,5位の楽曲のデモプレイ画面を表示する。
また、デモ処理部90a1は、1つの楽曲についてのデモンストレーション画面の表示が終了すると、ゲームサーバ10あるいはホスト装置21により集計されるランキングのランキング画面を表示する(ステップA10)。デモ処理部90a1は、ループ毎にトータルスコア全国ランキング画面(ステップA10a)、トータルスコア店内ランキング画面(ステップA10b)を交互に表示する。
デモ処理部90a1は、前述したステップA3〜A10の画面内に、例えば「ボタンを押して下さい」のメッセージを表示する。また、コインのクレジットがない場合には、例えば「INSERT COIN(S)」のコイン投入を促すメッセージを表示する。
また、デモ処理部90a1は、ステップA2〜A10に示す画面が表示されている時、操作デバイス56a,56bのプッシュボタンが押下されると、機能選択ウィンドウを表示する(ステップA11)。
図28は、ディスプレイ51に表示された機能選択ウィンドウの一例を示す図である。
機能選択ウィンドウには、複数の選択項目が設けられており、操作デバイス56a,56bの何れかの操作部を前後に操作することでカーソルを移動させ、ボタンを押下することで何れかの選択項目を選択することができる。なお、機能選択ウィンドウを表示して、予め決められた時間(例えば10秒)入力がなかった場合は、自動的にウィンドウを閉じるものとする。
選択項目には、例えばウィンドウを閉じることを指示する「CLOSE」、スタート画面への移行を指示する「ゲームを開始」、デモループをスキップしてチュートリアルの表示を指示する「チュートリアルを見る」、デモループをスキップして曲リストの表示を指示する「曲リストを見る」、デモループをスキップしてトータルスコア全国ランキングの表示を指示する「全国ランキングを見る」、デモループをスキップしてトータルスコア店内ランキングの表示を指示する「店内ランキングを見る」が含まれている。デモ処理部90a1は、操作デバイス56a,56bの操作により選択された選択項目に応じて処理を移行させる。
なお、「曲リストを見る」が選択された場合、デモ処理部90a1は、カードリーダ63によるカードスキャンを、例えば予め決められた一定時間のみ受け付ける。この間、カードリーダ63によりカードの読み取りが実行されると(ステップA13)、デモ処理部90a1は、使用可能なカードであることが識別できた場合(ステップA14、Yes)、カードから読み取られたプレーヤIDをゲームサーバ10に送信して、このプレーヤIDに対応するアンロック楽曲データを受信する(ステップA15)。すなわち、カードを所有しているプレーヤが過去にゲーム装置20を利用することにより獲得したアンロック楽曲を示すデータを受信する。アンロック楽曲は、ゲーム終了後に実行される隠し曲アンロック処理(後述する)により、例えば楽曲毎に予め決められた枚数のパネルを全て解除することで獲得できる特別な楽曲である。
この場合、デモ処理部90a1は、何れのプレーヤでも利用できる楽曲だけでなく、プレーヤが以前にゲームをすることにより獲得した特別な楽曲を含めたリストを表示させることができる。
このようにして、ゲームが実行されていない間のデモ処理の間においても、ゲームに関する各種の情報を任意に確認することができるので、ゲーム装置20を利用したことがないプレーヤに対してもゲーム利用をアピールし易くなる。
なお、デモ処理部90a1は、選択項目の選択に応じて処理を移行した場合、該当する処理を完了するまで画面表示を継続するものとする。例えば、「全国ランキングを見る」が選択された場合、全国ランキングの全ての表示が完了するまで、操作デバイス56a,56bのボタンが押されたとしても機能選択ウィンドウを表示せず、他の画面への切り替えができないようにする。これにより、画面の切り替えを頻繁に繰り返されないようにする。
また、デモ処理部90a1は、何れの画面が表示された状態においても、プレーヤによるコイン投入がコインセンサ97によって検出された場合、デモ処理を終了してスタート処理に移行させるものとする(ステップS2)。すなわち、コインを投入して、実際にゲームを開始しようとするプレーヤを優先して、ゲーム装置20が利用できるようにする。
図29は、スタート処理を示すフローチャートである。
スタート処理部90aは、操作デバイス56a,56bのボタン押下が検出された場合(ステップB3、Yes)、ゲームスタート設定コイン数(例えば、1コイン)以上のクレジットがある場合(ステップB4、Yes)、あるいはフリープレイが設定されている場合(ステップB5、Yes)には、デモ処理を終了する。なお、クレジットがなく(ステップB4、No)、フリープレイが設定されていない場合には(ステップB5、No)にはデモ処理を継続する。また、スタート処理部90aは、入力操作されることなく、コインセンサ97によりコインが投入されたことが検知された場合にもデモ処理を終了する(ステップB2、Yes)。また、デモ処理の実行中に、カードスキャンがあった場合(ステップB1、Yes)(「曲リストを見る」が選択された場合を除く)にもデモ処理を終了する。
コイン投入あるいはボタン操作によってデモ処理が終了された時、オフライン状態である場合(ステップB6、No)、スタート処理部90aは、スタート画面を表示する(ステップB7)。その後、タイムアウト(例えば30秒)するまでに操作デバイス56a,56bへの入力操作が検出されると、スタート処理部90aは、ゲーム開始準備のための処理(アバター選択処理)に移行する。なお、タイムアウトした場合には(ステップB8、Yes)、デモ処理に戻る。
一方、ゲーム装置20がオンライン状態にある場合(ステップB6、Yes)、スタート処理部90aは、スタート画面を表示して、タイムアウト(例えば、30秒)するまで、操作デバイス56a,56bのボタンが押下されるか、カードリーダ63によるゲーム用カードの読み取りがされるまで待機する。タイムアウトした場合には(ステップB11、Yes)、デモ処理に戻る。
ここで、操作デバイス56a,56bのボタンの押下が検出されると(ステップB12、Yes)、スタート処理部90aは、ゲーム用カードを使用しないことをプレーヤに確認するためのカード不使用確認表示をする(ステップB22)。カード不使用確認表示では、例えば「カードを使用せずに遊びますか?。カードを使用する場合には、カードリーダにかざしてください。」のメッセージを表示する。
ここで、タイムアウト(例えば、30秒)した場合(ステップB23、Yes)、あるいはディスプレイ51への入力操作が検出されると(ステップB24、Yes)、スタート処理部90aは、カードを使用しないでゲームを実行するものと判別してアバター選択処理に移行する。
一方、プレーヤがゲーム用カードをカードリーダ63にかざす(近接させる)と(ステップB13、Yes)、スタート処理部90aは、カードリーダ63によるゲーム用カードからのデータ読み込みを開始し(ステップA14)。)、カードデータ読み込み中をプレーヤに通知するためのカードウィンドウを表示する。
スタート処理部90aは、カードリーダ63によってゲーム用カードから正しくデータが読み取れない場合(ステップB15、Yes)、カード使用不可表示をする(ステップB16)。カード使用不可表示では、例えば「データ読み込みに失敗しました」のメッセージを表示し、その後、カード不使用確認表示をする(ステップB22)。この場合、別のゲーム用カードに変更して、再度、読み取りを実行することができる。
スタート処理部90aは、カードリーダ63によってゲーム用カードから正しくデータが読み取れた場合(ステップB15、No)、この読み取られたプレーヤID(カードID)が記録済みであるかゲームサーバ10に問い合わせる。なお、ゲーム装置20用として登録済みのゲーム用カードのプレーヤID(カードID)が予めゲーム装置20に記録されている場合には、ゲームサーバ10に問い合わせすることなく、この記録済みのプレーヤID(カードID)をもとにして判別するようにしても良い。
ここで、プレーヤIDが記録されていない新規カードである場合(ステップB17、Yes)、スタート処理部90aは、例えば「このカードは、このゲーム装置に未登録のカードです。新規登録を開始しますか?」のメッセージを表示して、新規登録の実行が指示されると新規登録処理に移行する(ステップB20)。新規登録処理では、ゲーム装置20で使用するプレーヤネームを、ディスプレイ51に表示したソフトウェアキーボードへのプレーヤの操作によって入力する。スタート処理部90aは、新規カードから読み込んだプレーヤIDと、プレーヤ操作により入力されたプレーヤネームのデータをゲームサーバ10に送信して記録させる。
新規カードでない場合(ステップB17、No)、スタート処理部90aは、ゲーム用カードから読み込んだプレーヤIDに対応するプレーヤ管理データの送信を要求する。スタート処理部90aは、ゲームサーバ10から送信されたプレーヤ管理データ92cを記憶部92に記録すると共に、ゲーム用カード(プレーヤID)と対応づけて記憶されているデータを表示して、カード使用をプレーヤに確認する(カード使用確認画面の表示)(ステップB18)。
図30は、カード使用確認画面の表示例を示す図である。図30に示す例では、例えばプレーヤのカスタムイメージとプレーヤネームの他、プレーヤのクラス、レベル、及びランクを表示している。なお、プレーヤ管理データ92cに含まれる他のデータも同時に表示するようにしても良い。例えば、獲得アイテムや最後にプレーした日時などを表示することもできる。
ここで、カードを使用しない(「NO」)が選択された場合(ステップB19、No)、スタート処理部90aは、ゲーム用カードを使用しないことをプレーヤに確認するためのカード不使用確認表示をする(ステップB22)。
一方、カードを使用すること(「YES」)が選択された場合(ステップB19、Yes)、スタート処理部90aは、アバター選択処理に移行する。
次に、スタート処理部90aは、アバター選択処理を実行する(ステップS3)。スタート処理部90aは、複数のアバター(キャラクタ)をアバター選択画面中に一覧表示する。プレーヤは、アバター選択画面に表示されたアバター一覧から、操作デバイス56a,56bの操作によってゲーム画面中で使用するアバターを選択することができる。アバターは、ゲーム画面中に表示されたる進行ルートに沿って移動表示されるキャラクタである。
ゲームで使用するアバターがプレーヤの操作により選択されると、スタート処理部90aは、ゲームモード選択処理を実行する(ステップS4)。スタート処理部90aは、ゲームモード選択用の画面を表示して、プレーヤにより選択させる。
図31は、ゲームモード選択用の画面の一例を示している。図31に示す例では、選択可能なプレイモードとして、「SOLO PLAY」(プレーヤ1人でゲームを実行して、譜面のクリアやハイスコアを目指すモード)、「COOP PLAY」(2人のプレーヤが1つのゲームに参加して、協力して譜面のクリアやハイスコアを目指すモード)、「MATCH PLAY」(店内の複数のゲーム装置20で通信して、2人〜4人のプレーヤで対戦をするモード)、「EVENT PLAY」(プレーヤ1人でイベントごとに決められた課題曲をゲームで使用する期間限定のモード)が用意されている。プレーヤは、ゲームモード選択用の画面において、操作デバイス56a,56bの操作により何れかのモードを選択することができる。
まず、「SOLO PLAY」が選択された場合について説明する(ステップS5、ソロプレー)。スタート処理部90aは、「SOLO PLAY」が選択されると、曲選択処理に移行して楽曲選択画面を表示する(ステップS6)。
図32は、楽曲選択画面の表示例を示す図である。楽曲選択画面には、図32に示すように、複数の楽曲の楽曲タイトル名)を一覧表示し、画面中央の楽曲タイトルについて、楽曲タイトル名の他、ジャケットイメージ、アーティスト名、難易度、評価などの情報を拡大表示する。楽曲タイトルの一覧表示は、操作デバイス56a,56bの操作によってスクロールすることができ、ボタン押下により中央に表示された楽曲をゲームで使用する楽曲として選択することができる。
また、楽曲選択画面に複数のソートボタンを設けて、複数の楽曲を所定の条件で並べ替えて一覧表示させることもできる。複数のソートボタンには、例えば難易度順(SIMPLE、NORMAL、HARD)、楽曲のジャンル(J−POP、GAME、ORIGINALなど)、タイトル名(ABC順、数字順、50音順(日本語曲名)など)、プレーヤが過去に選択した回数が多い順などがある。何れかのソートボタンを選択して楽曲一覧を並べ替えることで、所望する楽曲を容易に選択することができる。
スタート処理部90aは、楽曲の一覧表示から何れかの楽曲が選択されると、難易度選択処理に移行し、難易度選択画面を表示する(ステップS7)。
図33は、難易度選択画面の表示例を示す図である。難易度選択画面には、図33に示すように、プレーヤが選択した楽曲情報(ジャケットイメージ、タイトル、難易度、時間など)の他、選択可能なゲーム難易度が一覧表示されている。図33に示す例では、ゲーム難易度の選択肢として、「シンプル」「ノーマル」「ハード」の3段階が用意されているものとする。なお、プレーヤのクラスやレベルに応じて、選択可能な難易度を制限することも可能である。例えば、プレーヤのクラスが低い場合には、シンプルとノーマルのみを選択可能とし、ハードについてはロック(選択不可)の状態で表示するものとする。
プレーヤは、操作デバイス56a,56bを前後方向に操作することで、ゲーム難易度の何れかを指定して、ボタンの押下により確定することができる。
また、カードを使用している場合、難易度選択画面では、操作デバイス56a,56bを左右方向に操作することで、アイテム、スキンの何れかのタグを指定して、それぞれアイテム選択用画面、スキン選択用画面に切り替えることができる。
図34は、アイテム選択画面の表示例を示す図である。アイテム選択画面では、アイテムの一覧が表示され、各アイテムをプレーヤが獲得している所持数が表示される。ここで、何れかのアイテムを選択することによりゲーム処理において適用され、アイテムの種類に応じてゲーム内容を変化させることができる。アイテムには、例えば初級者向き、中級者向き、上級者向き、超上級者向きに、それぞれ複数の種類が用意されている。例えば、初級者向きのアイテムを選択することで、ゲーム内容を簡単に(難易度下げる)することができ、上級者向きや超上級者向きのアイテムを洗濯することで、ゲーム内容を難しく(難易度上げる)することができる。
図34に示すアイテム選択画面では、例えば「SAFE」「HIDDEN」「NO WAY」「EASY TARGET」「SUDDEN」「MIRROR」のアイテムが一覧表示されている例を示している。例えば、「SAFE」アイテムは、10回までのミス(MISS)を有効(GOOD)に変更し、「HIDDEN」アイテムは、ターゲットがアバター(キャラクタ)と接触する直前に見えなくなるようにし、「NO WAY」アイテムは、コースのラインを非表示にし、「EASY TARGET」アイテムは、元のターゲットを入力操作が容易な他のターゲットに変更し、「SUDDEN」アイテムは、ターゲットがアバター(キャラクタ)と接触する直前に出現するようにし、「MIRROR」アイテムは、ステージ(ゲーム画面)を左右反転して表示する。なお、他の種類のアイテムを用意することも可能である。例えば、ステージ(ゲーム画面)を上下反転して表示する「REVERSE」、「GREAT」以外の評価以外を全てMISS判定にする「JUST」アイテム、全てのターゲットを表示しない「STEALTH」アイテムなどがある。
また、スキン選択画面では、プレーヤが獲得しているスキンの一覧が表示される。ここで、何れかのスキンを選択することによりゲーム処理で使用され、ゲーム内容での画面演出エフェクトを変更することができる。例えば、通常は波紋のように複数の円が描かれるエフェクトを、[flower]というスキンに変更すれば花柄のエフェクトが描かれるようになり、[butterfly]というスキンに変更すれば蝶のエフェクトが描かれるようになる。
ゲームモード選択処理によって難易度が選択されると、ゲーム処理部90cは、ゲーム処理を開始する(ステップS8)。
なお、図31に示すゲームモード選択用の画面において、「COOP PLAY」(協力プレー)が選択された場合(ステップS5、協力プレー)、前述した「SOLO PLAY」が選択された場合と同様にして、曲選択処理、難易度選択処理が実行されるものとして、詳細な説明を省略する(ステップS6,S7)。
なお、操作デバイス56a,56bを操作するプレーヤが1人あるいは2人であるかを、センサ(赤外線センサ等)やカメラにより撮影された画像についての画像処理によって検知することにより判別するように構成した場合、ゲームモード選択用の画面において「COOP PLAY」(協力プレー)をプレーヤに選択させることなく、自動的に「COOP PLAY」(協力プレー)に移行するようにしても良い。ゲーム装置20は、操作デバイス56aを操作するプレーヤと、操作デバイス56bを操作するプレーヤとを認識できた場合に、プレーヤが2人であると判別することができる。
図35は、「COOP PLAY」(協力プレー)が選択された場合に表示される難易度選択画面の一例を示す図である。難易度選択画面には、図34に示すように、ゲーム難易度の「シンプル」「ノーマル」「ハード」のそれぞれについて、過去最高のシンクロ率を表示する。例えば「ノーマル」では、過去最高のシンクロ率が「99%」が表示されている。シンクロ率のデータ(最大シンクロ率)は、ゲームサーバ10においてランキングデータ31c(協力プレイデータ)として記録されている。ゲーム装置20は、ゲームサーバ10から受信される最大シンクロ率を示すデータをもとに、図35に示すような、シンクロ率を含むゲームモード選択用の画面を表示することができる。
図36及び図37は、ゲーム処理を示すフローチャートである。まず、「SOLO PLAY」が選択された場合のゲーム処理について説明する。
ゲーム処理部90cは、ゲーム処理が開始されると、ゲーム画面に表示する進行ルートを生成するための進行ルート設定処理を実行する(ステップD1)。進行ルート設定処理では、ゲーム実行中のゲーム状況に応じて進行ルートを変更するための処理である。なお、初期状態では、楽曲に対して予めゲームデータとして用意された進行ルートが用いられるものとする。
また、進行ルート設定処理は、全てのゲームにおいて実行するのではなく、予め決められた所定の条件に該当する場合に実行するようにしても良い。所定の条件としては、例えば難易度選択処理において選択された難易度が特定の難易度である場合(例えば、難易度の高いハードの場合)、プレーヤのクラスやレベルが予め決められた設定値以上の場合、ゲーム開始前にプレーヤが指定した場合などがある。
ゲーム処理部90cのゲーム画面表示処理部90c1は、プレーヤによって選択された楽曲を再生出力と共に、この楽曲に対応するゲームデータをもとに、ゲーム画面(進行ルート、ターゲット等)をディスプレイ51aにおいて表示させる(ステップD2)。なお、ゲーム画面中に進行ルート上に設定されるチェックポイントが表示される場合(ステップD3、Yes)、ゲーム画面表示処理部90c1は、ゲーム内容に変化を与えるためのチェックポイント処理を実行する(ステップD4)。チェックポイント処理の詳細については後述する。
図38は、ソロプレー用のゲーム画面120の一例を示す図である。図38に示すように、ゲーム画面120には、進行ルート121が表示され、進行ルート上にプレーヤが指定したキャラクタ(アバター)122と複数のターゲット123が配置されている。キャラクタ122は、進行ルート121に沿って移動して、進行ルート121上のターゲット123に近づいていく。プレーヤは、キャラクタ122がターゲット123に到達するタイミングに合わせて入力操作する。この入力操作とターゲット123とに基づいて入力判定が行われ、判定結果124を表す文字列(図38では「COOL」)が表示される。なお、ターゲット123は、複数の種類が用意されており、それぞれの詳細については後述する。
また、ゲーム画面120の上部には、ゲームの状況に応じて更新されるスコア125、MAXチェイン数126、グルーブゲージ127が表示される。グルーブゲージ127は、入力操作に対する評価(GREAT、COOL、GOOD、MISS)に応じて増減される。例えば、楽曲終了時点で、ゲージの70%に到達している場合にクリア判定される。
また、ゲーム画面120の進行ルート121には、入力操作に対する判定に応じた演出表示137が付加される。演出表示137は、例えば入力操作に対して、GOOD以上の評価がされた場合に、ターゲットが表示されていた位置に表示される。演出表示137には、光ったり、波紋が現れるなど、各種の表示形態を用いることができる。演出表示137は、ターゲットが表示されていた位置において、所定時間をかけて変化するように表示される。また、入力操作が失敗した(MISS判定された)場合には演出表示137は、表示されず、単にターゲットが消滅するものとする。
なお、演出表示137は、ターゲットが表示されていた位置で変化するように表示させるだけでなく、キャラクタ122が進行ルート121を移動するのに伴って表示位置が移動させても良い(進行ルート121の上を流れていくように表示する)。
次に、ゲーム画面に表示される進行ルートとターゲットの具体例、及びターゲットに対する操作デバイス56a,56bの操作方法を例示しながらゲーム処理を説明する。なお、説明を容易にするために簡単なゲーム画面を例示する。
図39(a)は、直線状の進行ルートが表示された例を示す。図39(a)では、直線状の進行ルートが表示され、進行ルートに沿ってキャラクタCを移動(飛行)していることを表すようにゲーム画面が表示されている。キャラクタについては、例えば空間を飛行する鳥、飛行機、蝶、花などの各種のキャラクタを用いることができる。複数のキャラクタから何れかを選択できるようにした場合、キャラクタの種類に応じて、ゲーム中に出力されるBGM(back ground music)(曲、アレンジなど)や評価判定基準等を変更するようにしても良い。
図39(a)では、進行ルート上に、入力操作のタイミングを示すターゲットT(ターゲット「ヒット」)が配置されている。従って、進行ルート上をキャラクタが移動することにより、ターゲットに徐々に近づいていく。プレーヤは、図39(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、操作デバイス56a,56bに対してヒット操作(シングルヒット)をする。なお、ヒット操作(シングルヒット)は、操作デバイス56a,56bの何れか一方のプッシュボタンを押下する。ヒット操作では、図39(c)に示すように、操作デバイス56aと操作デバイス56bの何れで行っても良い。従って、例えば右利きのプレーヤであれば、プレーヤが操作し易い右側の操作デバイス56bを使用すれば良い。本実施形態のゲーム装置20では、操作デバイス56a,56bが同じ機能を有しているので、何れを使用しても同じ入力操作がされたことが検出される。従って、ゲームに慣れていない初心者等であっても容易にゲームを楽しむことができる。また、2人のプレーヤが操作デバイス56a,56bを個々に操作して1つのゲームを2人で楽しむことも可能である。
ゲーム処理部90cは、入力インタフェース94を通じて、操作デバイス56a,56bに対する入力操作を示すデータを入力すると(ステップD5、Yes)、入力されたデータをもとに入力判定処理を実行する(ステップD6)。
図37は、ソロプレー時の入力判定処理を示すフローチャートである。
操作判定処理部90c2は、入力操作に応じた入力データをもとに、どのような入力操作がされたかを検出する(ステップDa1)。すなわち、プッシュボタンの押下、操作デバイス56a,56bの操作部の移動方向(8方向の何れか)を判別する。
また、ゲーム音声処理部90c4は、操作デバイス56a,56bへの入力操作に応じた効果音を、サウンドコントローラ95を通じて、操作デバイス56a,56bの近傍に配置されたスピーカ52d,52eから出力させる(ステップDa2)。
次に、操作判定処理部90c2は、入力操作があった時のキャラクタの表示位置とターゲットとの位置を比較し(距離を判別し)、また入力操作の内容とターゲットの種類に応じて入力操作を判定する。
なお、キャラクタの表示位置とターゲットとの位置を比較(距離を判別)するのではなく、キャラクタの表示位置に応じて入力操作をすべきタイミングとの時間的なずれをもとに、入力操作を判定するようにしても良い。例えば、判定結果とするGREAT、COOL、GOODのそれぞれに対応する時間的なずれに対する基準値を予め設定しておき、時間的なずれと基準値とを比較して、ずれが少ない順にGREAT、COOL、GOODとして判定する。なお、GOODに対応する基準値よりも時間的なずれが大きい場合にMISSと判定する。
入力操作時にキャラクタの近くにターゲットが存在しない場合には(ステップDa3、No)、操作判定処理部90c2は、MISSと判定する。ゲーム画面表示処理部90c1は、MISS判定の文字列をゲーム画面に表示させて、ゲーム画面の表示を継続する(ステップD2)。
ここで、キャラクタの近くにターゲットが存在する場合(ステップDa3、Yes)、操作判定処理部90c2は、入力されたデータをもとに、ターゲットに応じた入力操作がされたかを判定する(ステップDa4)。例えば、図39(a)に示す進行ルートに配置されたターゲットTについては、ヒット操作による入力操作(プッシュボタン押下)を必要とする。ここで、正しくヒット操作がされたことが判定され、入力操作が評価されると(GREAT、COOL、GOODの何れか)、入力操作に対する評価結果等に応じてポイントを加算する(ステップDa5)。また、ゲーム画面表示処理部90c1は、ターゲットに応じた演出処理を実行する(ステップDa6)。ターゲットに応じた演出処理としては、例えばヒット操作によりターゲットが破裂して消滅していくような演出を表現する画面を表示すると共に、表示内容に応じた効果音をスピーカ52a,52b,52cから出力させる。
ゲーム画面表示処理部90c1は、引き続いて進行ルートをキャラクタが移動(飛行)していく様子を表現するゲーム画面を表示する(ステップD2)。従って、ターゲットが連続して配置されている場合には、キャラクタが各ターゲットに到達するタイミングに合わせて、連続してヒット操作をすることでクリアすることができる。
なお、図39(a)(b)に示す進行ルートは、単純な直線状となっている部分を示しているが、進行ルートによっては、例えば図40(a)(b)に示すように、キャラクタの画面中における向きや位置が変化する。図40(a)では、直線状の進行ルートが折れ曲がるように向きが変化し、図40(b)では、進行ルートが曲線を描くように変化しており、この変化に合わせてキャラクタの向きや位置が変化する。また、ゲーム画面が三次元空間を表すように、進行ルート外の背景を変化させ、キャラクタの進行ルート上を移動する速度を変化させることで、キャラクタが奥方向や手前方向に移動していることを表現される。
キャラクタの画面中における向きや位置、方向が変化した場合、キャラクタがターゲットと重なる(あるいは近接する)位置が画面中で変化することになる。従って、プレーヤは、画面中で変化するキャラクタがターゲットに到達する位置と、到達するタイミングを判断して入力操作をする必要がある。これにより、表示画面中の予め決められた位置を単純に注視して入力操作をするゲームとは異なり、変化のあるゲームを実現することができる。
次に、他の種類のターゲットと各ターゲットに対する入力操作の具体例について説明する。
図41(a)は、進行ルート上に帯状のターゲット(ターゲット「ホールド」)が配置された例を示している。帯状のターゲットに対しては、図41(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、図41(c)に示すように、ホールド操作(操作デバイス56a,56bのプッシュボタンを押下したままの状態を継続)させる。ホールド操作がされている間、帯状のターゲットを消去していく。なお、ホールド操作がされていることを表す演出表示をするようにしても良い。ホールド操作の場合も操作デバイス56a,56bの何れのプッシュボタンが操作されても良い。
図42(a)は、進行ルート上に連接する(連なった)複数のターゲット(ターゲット「ビート」)が配置された例を示している。連接する複数のターゲットに対しては、図42(b)に示すように、キャラクタが連接するターゲットに到達しているタイミングに合わせて(ターゲット先端と後端の間を通過中に)、図42(c)に示すように、ビート操作(操作デバイス56a,56bのプッシュボタンに対するヒット操作を繰り返し)をさせる。ビート操作がされている間、ターゲットが砕け散って消滅するような演出表示をするようにしても良い。ビート操作では、操作デバイス56a,56bの何れか一方のプッシュボタンに対する押下を繰り返しても良いし、2つの操作デバイス56a,56bのプッシュボタンの押下を交互に繰り返しても良い。
図43(a)は、進行ルート上に2重破線(螺旋)状のターゲット(ターゲット「スクラッチ」)が配置された例を示している。2重破線(螺旋)状のターゲットに対しては、図43(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、図43(c)に示すように、スクラッチ操作(操作デバイス56a,56bの何れかの操作部を左右方向に交互に変化させる操作)をさせる。スクラッチ操作がされている間、例えば、2重破線がほどけていくような演出表示をする。スクラッチ操作の場合、操作デバイス56a,56bの何れの操作部が操作されても良い。
図44(a)は、進行ルート上に左方向に矢印がついたターゲット(ターゲット「スライド」)が配置された例を示している。矢印がついたターゲットに対しては、図44(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、図44(c)に示すように、ターゲットの矢印と同じ方向へのスライド操作(操作デバイス56a,56bの何れかの操作部を矢印方向に移動させる操作)をさせる。スライド操作の場合、ターゲットに着いた矢印が左方向であっても、左側の操作デバイス56aだけでなく、操作デバイス56bの操作部が操作されても良い。なお、ゲームの難易度を変えるために、所定の条件に該当する場合には(プレーヤのレベル、難易度等)、例えば左矢印の場合には左側の操作デバイス56a、右矢印の場合には右側の操作デバイス56b(あるいは、その逆)のように、操作対象とする操作デバイス56a,56bを制限するようにしても良い。
また、図44(a)(b)に示す例は、操作デバイス56a,56bに対して左(横)方向の移動操作を要求するターゲットの例を示しているが、左右方向の矢印の他、前後方向の矢印、斜め方向の矢印(右斜め前、右斜め後ろ、左斜め前、左斜め後ろ)がターゲットに付けられていても良い。
また、図44(a)(b)に示す例では、進行ルート上に設定されたターゲットの矢印方向にスライド操作をする場合を示しているが、進行ルートに向かって周囲から伸びてくるターゲットに対してスライド操作するようにしても良い。
図45(a)では、進行ルートの右側から進行ルートに対して垂直な方向からターゲットが伸びてきている例を示している。ターゲットは、進行ルートに到達すると、図45(b)に示すように、伸びるのを止めて進行ルート上で停止するように表示される。進行ルートに向かって伸びてくるターゲットに対しては、キャラクタが進行ルート上のターゲットに到達するタイミング、あるいは図45(c)に示すように、伸びてくるターゲットとキャラクタが近接するタイミングに合わせて、ターゲットが伸びてきた方向にスライド操作をさせる。図45(c)に示す例では、進行ルートの右側からターゲットが伸びてきているため、図中の矢印に示すように、操作デバイス56a,56bの何れかの操作部を右方向に移動させる。
正しい方向にスライド操作がされたと判定された場合には、例えば図45(d)に示すように、伸びてきたターゲットとラインが先端から花火のように消えていくような演出表示をする。
なお、図45(a)〜(c)に示すように、進行ルートに対して左右の垂直な方向からターゲットが伸びてくるだけでなく、その他の方向からランダムにターゲットが伸びるようにすることができる。例えば、図45(e)に示す例では、進行ルートの右前方からターゲットが伸びている。この場合には、図45(f)に示すように、ターゲットがキャラクタに近接した(あるいは重なった)タイミングで、図中の矢印で示すように、ターゲットが伸びてきた方向(右斜め前方向)にスライド操作をすることにより、ターゲットを消去することができる。
また、図45(g)に示す例では、進行ルートの左後方からターゲットが伸びている。この場合には、図45(h)に示すように、ターゲットがキャラクタに近接した(あるいは重なった)タイミングで、図中の矢印で示すように、同様にして、ターゲットが伸びてきた方向(左斜め後ろ方向)にスライド操作をすることにより、ターゲットを消去することができる。
さらに、特定の方向からターゲットが伸びてくるのではなく、図45(i)に示すように、異なる方向から複数のターゲットが進行ルートに向かって伸びてくるようにしても良い。プレーヤは、各ターゲットについて、キャラクタと近接する(あるいは重なる)タイミングで、各ターゲットに応じた方向に、例えば2つの操作デバイス56a,56bの何れかを任意に選択してスライド操作をすることができる。
図46(a)は、進行ルート上に右方向に長く連続する矢印がついたターゲット(ターゲット「スライドホールド」)が配置された例を示している。長い矢印がついたターゲットに対しては、図46(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、ターゲットの矢印と同じ方向へのスライドホールド操作(操作デバイス56a,56bの何れかの操作部を矢印方向に移動させる操作を矢印が続いている間、継続する操作)をさせる。スライドホールド操作の場合、ターゲットに着いた矢印が右方向であっても、右側の操作デバイス56bだけでなく、操作デバイス56aの操作部が操作されても良い。なお、ゲームの難易度を変えるために、所定の条件に該当する場合には(プレーヤのレベル、難易度等)、例えば左矢印の場合には左側の操作デバイス56a、右矢印の場合には右側の操作デバイス56b(あるいは、その逆)のように、操作対象とする操作デバイス56a,56bを制限するようにしても良い。
図47(a)は、進行ルート上に通常とは異なる特定の形状のターゲット(ターゲット「クリティカル」)が配置された例を示している。特定形状のターゲットに対しては、図47(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、2つの操作デバイス56a,56bに対してクリティカル操作(2つの操作デバイス56a,56bのプッシュボタンに対する同時ヒット操作)をさせる。
図48(a)は、進行ルート上に通常とは異なる特定の形状のターゲット(ターゲット「デュアルスライド」)が配置され、ターゲットに異なる方向を示す2つの矢印がついた例を示している。2つの矢印がついた特定形状のターゲットに対しては、図48(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、2つの操作デバイス56a,56bに対してデュアルスライド操作(2つの操作デバイス56a,56bの操作部を、個別に異なる矢印方向に移動させる操作)をさせる。図48(b)では、左側の操作デバイス56aに対して左斜め前方向、右側の操作デバイス56bに対して右斜め前方向に、それぞれ操作部を移動させる入力操作をしているが、操作デバイス56aに対して右斜め前方向、操作デバイス56bに対して左斜め前方向に、それぞれ操作部を移動させる入力操作をしても良い。すなわち、操作デバイス56a,56bの何れを操作しても同じ入力操作と判別されるため、プレーヤが操作し易いように操作デバイス56a,56bを使い分けることができる。
図49(a)は、進行ルート上に通常とは異なる特定の形状のターゲット(ターゲット「デュアルホールド」)が配置され、ターゲットに2本の帯状のラインが付された例を示している。特定形状の帯状のターゲットに対しては、図49(b)に示すように、キャラクタがターゲットに到達するタイミングに合わせて、2つの操作デバイス56a,56bに対してデュアルホールド操作(2つの操作デバイス56a,56bのプッシュボタンを同時に押下したままの状態を継続する操作)をさせる。
図50(a)は、進行ルート上に表示しない隠しターゲット(ターゲット「アドリブ」)を配置させた例を示している。隠しターゲットに対しては、図50(b)に示すように、進行ルートに隠されたアドリブポイントを通過するタイミングでヒット操作による入力操作(操作デバイス56a,56bの何れかのプッシュボタン押下)を必要とするものとする。隠しターゲットについても、タイミングよく入力操作することで、通常のターゲットと同様にして評価の判定が行われてポイントが加算されるものとする。
なお、前述した進行ルートとターゲットは一例であって、その他の進行ルートやターゲットを用いることができる。
図47〜図49に示す例では、1つのターゲットに対して、2つの操作デバイス56a,56bに対して同時に同じ種類の入力操作をしているが、異なる種類の入力操作を組み合わせることもできる。例えばヒット操作とスライド操作とを、2つの操作デバイス56a,56bを用いて個別に同時に入力操作をするようにしても良い。この場合、進行ルート上には、前述した入力操作の組み合わせを指示するターゲットが配置されるものとする。
また、前述した説明では、1本の進行ルートのみを示しているが、ゲーム中に例えば2本の進行ルートに分岐するようにしても良い。この場合、2つの進行ルートのそれぞれに設定されたターゲットに応じた入力操作を、例えば両手を用いて操作デバイス56a,56bに対して個別に行う。
さらに、前述した説明では、操作デバイス56a,56bに対して、プッシュボタンに対する押下、あるいは操作部の移動操作の何れかをするとしているが、プッシュボタンを押下した状態のままで移動操作をすることも可能である。この場合、進行ルート上には、このプッシュボタンの押下と移動操作を組み合わせた入力操作を指示するターゲットが配置されるものとする。
このように、本実施形態におけるゲーム装置20では、2つの操作デバイス56a,56bに対する押下操作とスライド操作を組み合わせることができるので、前述した様々な入力操作を可能とし、ゲーム内容に変化を与えることが可能となっている。
なお、前述した説明では、プレーヤが第1プレーヤポジションにおいて操作デバイス56a,56bに対して入力操作をする場合について説明しているが、プレーヤは、第2プレーヤポジションで操作する場合も同様の入力操作をすれば良い。すなわち、第2プレーヤポジションで操作デバイス56a,56bに対して操作部を移動させる操作をすると、第1プレーヤポジションの場合とは異なる操作方向を示すデータが入力されるが、入力制御部90fによりポジションに応じた入力判定が行われるので、プレーヤはポジションの違いを考慮して入力操作をする必要が無い。
次に、「COOP PLAY」(協力プレー)が選択された場合のゲーム処理について説明する。
本実施形態において、協力プレーでは2人のプレーヤが同時にゲームに参加するものとし、例えば、第1プレーヤが操作デバイス56aを操作し,第2プレーヤが操作デバイス56bを操作するものとする。
なお、協力プレーでは、ゲームモード選択処理において選択された難易度、アイテム、スキンが2人のプレーヤ(操作デバイス56a,56bからの入力)に対して適用されるものとする。この場合、何れかのプレーヤが所有するカード(プレーヤID)によって記録されたアイテムが消費されることになる。
また、協力プレーを実行する場合には、第1プレーヤと第2プレーヤのそれぞれが所有する2枚のカードをスキャンして、第1プレーヤと第2プレーヤのそれぞれに対応する難易度、アイテム、スキンを個別に設定できるようにしても良い。ただし、難易度が第1プレーヤと第2プレーヤとで異なる場合であっても、進行ルート121やターゲット123の表示は変更しない(共通する)ものとし、入力操作に対する有効の判定の基準が変更されるものとする(難易度が低いほど入力操作に対して有効の判定がされやすくする)。このように、第1プレーヤと第2プレーヤとに個別に難易度やアイテムを設定できるようにすることで、例えば初心者と上級者とが協同プレーに参加する場合でも同レベルでゲームに貢献できるようにしたり、プレーヤ別の好みに合ったゲーム内容にしたりするなど、協同プレーの利用形態を多様化することができる。
図51は、協力プレー用のゲーム画面120の一例を示す図である。図51に示すように、ゲーム画面120には、ソロプレーと同様にして進行ルート121が表示され、進行ルート上にプレーヤが指定したキャラクタ(アバター)122と複数のターゲット123が配置されている。協力プレーでは、1本の進行ルート121を表示し、進行ルート121上に表示されるターゲット123を第1プレーヤと第2プレーヤに対して共通して使用する。すなわち、第1プレーヤと第2プレーヤは、同じターゲットに対して、個別に操作デバイス56a,56bに対して入力操作を行う。操作判定処理部90c2は、操作デバイス56a,56bに対する入力操作に対してソロプレーと同様に個別に入力判定をする。
協力プレー用のゲーム画面120において、キャラクタ122やターゲット123は、前述したソロプレーの場合と同様にして表示されるものとして詳細な説明を省略する。また、ソロプレーのゲーム画面120と同じ部分については、同じ符号を付して説明を省略する。協力プレーは、2人のプレーヤが協力して1つのゲームのクリアを目指すモードであるため、スコア125、MAXチェイン数126、グルーブゲージ127、チェイン数143が2人のプレーヤにより共有される。すなわち、スコア125は、2人のプレーヤによる入力操作に対して判定結果の良い方のポイントが加算され、MAXチェイン数126は、2人のプレーヤによる入力操作の少なくとも何れか一方が成功(GOOD以上の判定)した連続する回数(チェイン数)の最大値が表示され、グルーブゲージ127は、2人のプレーヤによる入力操作の良い方の操作分のゲージが増加するように表示され、チェイン数143は、2人のプレーヤによる入力操作の少なくとも何れか一方が成功している現時点までの連続数が表示される。
また、図51に示す協力プレー用のゲーム画面120では、プレーヤに対して操作デバイス56a,56bへの入力操作を説明するための2つの操作ガイド142が、操作デバイス56a,56bを操作する2人のプレーヤに合わせて左右に表示されている。操作ガイド142は、予め決められた回数(例えば5回)の入力操作がされるまで表示される。なお、前述したソロプレー用のゲーム画面120においても操作ガイド142(この場合は、1つで良い)を表示するようにしても良い。
また、協力プレー用のゲーム画面120では、操作デバイス56a,56bによる入力操作の判定結果(GREAT、COOL、GOOD、MISS)が2人のプレーヤに合わせて左右にそれぞれ表示される。すなわち、操作デバイス56aに対する入力操作の判定結果を画面左側、操作デバイス56bに対する入力操作の判定結果を画面右側に表示する。
さらに、協力プレー用のゲーム画面120では、操作デバイス56a,56bに対する入力操作の何れか一方が成功(有効(GOOD以上))と判定され、他方が失敗(無効(MISS))と判定された場合に、一方のプレーヤの入力操作によりポイントが獲得されたことを表す判定結果146,147を表示する。図51に示す例では、操作デバイス56aによる入力操作に対して無効(MISS)の判定がされたために判定結果145として「MISS」が画面左側に表示され、操作デバイス56bによる入力操作に対して有効(GOOD)の判定がされたため判定結果124として「COOL」が画面右側に表示されている。さらに、操作デバイス56bによる入力操作のみが有効(GOOD)であることを示す判定結果146として「NICE」の文字列を画面右側に表示し、操作デバイス56aによる入力操作については失敗したが操作デバイス56bからの入力操作によってポイントが獲得されたことを示す判定結果147として「SAFE」の文字列を画面左側に表示している。なお、判定結果146,147の文字列(「NICE」「SAFE」)は、キャラクタ(アバター)122の近傍に表示するのが好ましい。
さらに、協力プレー用のゲーム画面120には、画面下部に貢献度ゲージ140(貢献度指示マーク141)を表示する。貢献度ゲージ140は、操作デバイス56aの入力操作によって獲得されたポイントと、操作デバイス56bの入力操作によって獲得されたポイントとの比率を示す。貢献度ゲージ140は、図51に示すように、細長い帯状の図形が水平に配置されたもので、図形内をポイントの比率に応じた範囲別に異なる色で表示すると共に、逆三角形状の貢献度指示マーク141を図形に沿ってポイントの比率に応じた位置に表示する。
次に、協力プレー時の入力判定処理について説明する。図52は、協力プレー時の入力判定処理を示すフローチャートである。
操作判定処理部90c2は、操作デバイス56aあるいは操作デバイス56bに対する入力操作を示す入力データを入力すると(ステップDb1、Yes)、入力データをもとに、どのような入力操作がされたかを検出する(ステップDb2)。ここで、操作デバイス56a,56bのうち先に実行された入力操作を第1入力操作、後に実行された入力操作を第2入力操作として説明する。操作判定処理部90c2は、ソロプレー時と同様にして、プッシュボタンの押下、操作デバイス56a,56bの操作部の移動方向(8方向の何れか)を判別する。
また、ゲーム音声処理部90c4は、操作デバイス56aあるいは操作デバイス56bへの入力操作に応じた効果音(操作音)を、サウンドコントローラ95を通じて、操作デバイス56a,56bの近傍に配置されたスピーカ52d,52eから出力させる(ステップDb3)。ここでは、例えば操作デバイス56aが操作された場合には、操作デバイス56a側(左側)に配置されたスピーカ52dから効果音を出力させ、操作デバイス56bが操作された場合には、操作デバイス56b側(右側)に配置されたスピーカ52eから効果音を出力させるものとする。また、スピーカ52d,52eの両方から同時に効果音を出力するようにしても良い。例えば、操デバイス56aあるいは操作デバイス56bの入力操作に対する何れか判定が良い方に応じて効果音を出力する。
次に、操作判定処理部90c2は、前述したソロプレーと同様にして、入力操作があった時のキャラクタの表示位置とターゲットとの位置(あるいは時間的なずれ)を比較し、また入力操作の内容とターゲットの種類に応じて入力操作を判定する。
第1入力操作時にキャラクタの近くにターゲットが存在する場合(ステップDb4、Yes)、操作判定処理部90c2は、入力されたデータをもとに、ターゲットに応じた入力操作がされたかを判定し、入力操作を評価(GREAT、COOL、GOODの何れか)する(ステップDa5)。ターゲットに応じた正しい入力操作と判定されなかった場合には、失敗(無効)となりMISS判定となる。第1入力操作に対する判定は、ソロプレーと同様にして実行されるものとして詳細な説明を省略する。
第1入力操作に続いて第2入力操作があった場合、操作判定処理部90c2は、操作デバイス56aあるいは操作デバイス56bに対する入力操作を示す入力データを入力し(ステップDb6、Yes)、第1入力操作の場合と同様にして、入力データをもとに、どのような入力操作がされたかを検出する(ステップDb7)。
また、ゲーム音声処理部90c4は、操作デバイス56aあるいは操作デバイス56bへの入力操作に応じた効果音を、サウンドコントローラ95を通じて、操作デバイス56a,56bの近傍に配置されたスピーカ52dあるいはスピーカ52eから出力させる(ステップDb8)。
次に、操作判定処理部90c2は、前述したソロプレーと同様にして、入力操作があった時のキャラクタの表示位置とターゲットとの位置(あるいは時間的なずれ)を比較し、また入力操作の内容とターゲットの種類に応じて入力操作を判定する。すなわち、操作判定処理部90c2は、第1入力操作と同様にして、第1操作とは別に第2入力操作に対する入力判定を実行する。
第2入力操作時にキャラクタの近くにターゲットが存在する場合(ステップDb9、Yes)、操作判定処理部90c2は、入力されたデータをもとに、ターゲットに応じた入力操作がされたかを判定して、GREAT、COOL、GOOD、MISSの何れかの判定結果を決定する。さらに、共通するターゲットに対して第1入力操作と第2入力操作があった場合、操作判定処理部90c2は、第1入力操作と第2入力操作による協力プレーにより、それぞれの入力操作の判定結果をもとにして、ターゲットに対して正しい入力操作がされたかを判別する(ステップDb10)。すなわち、操作デバイス56a,56bの少なくとも何れか一方の正しい入力操作により有効(成功)と判定されるターゲットについては、第1入力操作あるいは第2入力操作の何れかにおいて有効と判定された場合にターゲットに対する正しい入力操作(成功)と判別し、操作デバイス56a,56bの入力操作の組み合わせが正しい場合に有効(成功)と判定されるターゲットについては、第1入力操作と第2入力操作がターゲットに応じた有効な入力操作であり、かつ入力操作の組み合わせが正しい場合にターゲットに対する正しい入力操作(成功)と判別する。
以下、協力プレー時の各種のターゲットに応じた正しい入力操作の一例について説明する。
ターゲット「ヒット」については、操作デバイス56a,56bの何れかのヒット操作が有効である場合に成功であると判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。
ターゲット「クリティカル」については、操作デバイス56a,56bに対してヒット操作が同時(プッシュボタンが押されている時間が予め決められた時間以上)にあった場合に有効と判定する。
ターゲット「スライド」については、操作デバイス56a,56bの何れかのスライド操作(ターゲットの矢印が示すスライド操作)が有効である場合に成功であると判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。ターゲット「デュアルスライド」については、操作デバイス56a,56bに対してスライド操作が同時(スライドされている時間が予め決められた時間以上)にあり、それぞれ異なる方向にスライドされた場合に成功と判定する。すなわち、操作デバイス56a,56bが何れの方向にスライドされても良いが、スライドされた方向の組み合わせがターゲットの矢印が示す2つの方向の組み合わせと同じであれば良い。従って、操作デバイス56a,56bが同じ方向にスライドられた場合には失敗(MISS判定)となる。
ターゲット「ホールド」については、操作デバイス56a,56bの何れかのホールド操作が有効である場合に成功であると判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。
ターゲット「デュアルホールド」については、操作デバイス56a,56bに対するデュアルホールド操作が要項である場合(同時にプッシュボタンが押し続けられた場合)に成功と判定する。
ターゲット「ビート」については、操作デバイス56a,56bの何れかにおいてビート操作がされた場合に成功と判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。
ターゲット「スクラッチ」については、操作デバイス56a,56bの何れかにおいてスクラッチ操作がされた場合に成功と判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。
ターゲット「スライドホールド」については、操作デバイス56a,56bの何れかにおいてスライドホールド操作が有効である場合に成功と判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。
ターゲット「アドリブ」については、操作デバイス56a,56bの何れかにおいて、アドリブポイントを通過するタイミングでヒット操作による入力操作(プッシュボタン押下)がされた場合に成功と判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判別された場合も成功と判定する。
次に、操作判定処理部90c2は、第1入力操作と第2入力操作のタイミングのずれをシンクロ率として集計する(ステップDb11)。例えば、操作判定処理部90c2は、第1入力操作と第2入力操作について、ターゲットに対するずれを評価しているため、第1入力操作と第2入力操作に対する評価(GREAT、COOL、GOOD、MISS)をもとに、以下のようにしてシンクロ率を集計する。
例えば、「基準値=100/ターゲット数」とする(アドリブを含む。アドリブポイントでヒット操作がなかった場合はMISSと同じ評価)。評価が同じ(第1入力操作と第2入力操作ともGREAT、COOL、あるいはGOODの評価)である場合は、「基準値×1」を加算する。評価が1つずれている(GREATとCOOL、COOLとGOOD、GOODとMISS)の場合は、「基準値×1/2」を加算する。評価が2つずれている(GREATとGOOD、COOLとMISS)の場合は、「基準値×1/4」を加算する。第1入力操作と第2入力操作とも評価がMISSの場合は「0」とする。シンクロ率は、アドリブを含む全ての判定の合計値(小数点2桁以下は切り上げ。ただし合計が100.0%を超えた場合は100.0%)とする。
一方、第1入力操作があった場合に(ステップDb1、Yes)、キャラクタの近くにターゲットが存在しない場合には(ステップDb4、No)、操作判定処理部90c2は、タイミングが早すぎる早押し、あるいはタイミングが遅すぎる遅押しによるMISSと判定する。
続いて、第2入力操作があった場合(ステップDb12、Yes)、操作判定処理部90c2は、入力データをもとに、どのような入力操作がされたかを検出する(ステップDb13)。また、ゲーム音声処理部90c4は、操作デバイス56aあるいは操作デバイス56bへの入力操作に応じた効果音を、サウンドコントローラ95を通じて、操作デバイス56a,56bの近傍に配置されたスピーカ52dあるいはスピーカ52eから出力させる(ステップDb14)。
以下、操作判定処理部90c2は、前述したステップDb9〜Db10と同様の処理を実行する。第2入力操作が有効と判定される場合、操作判定処理部90c2は、第1入力操作が失敗(MISS)と判定されていても、第1入力操作と第2入力操作の何れかが有効である場合に成功と判定されるターゲットについて成功と判定することができる。
また、第2入力操作時にキャラクタの近くにターゲットが存在しない場合には(ステップDb15、No)、操作判定処理部90c2は、早押し、あるいは遅押しによるMISSと判定する。第1入力操作と第2入力操作の両方が失敗(MISS)の判定がされた場合には、第2入力操作のMISS判定の時点でMISSが決定される。
次に、ゲーム画面表示処理部90c1は、ゲーム画面中に判定結果を表す文字列を表示する。図51に示すゲーム画面120では、操作デバイス56aに対する入力操作の判定結果145として「MISS」、操作デバイス56bに対する入力操作の判定結果124として「COOL」がそれぞれ表示されている。この場合、操作デバイス56aへの入力操作の失敗が、操作デバイス56bの入力操作により助けられており、操作デバイス56bに対応して判定結果146として「NICE」の文字列、操作デバイス56aに対応して判定結果147として「SAFE」の文字列が付加されている。
なお、操作デバイス56a,56bの入力操作の何れも成功であった場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、例えば図53(a)に示すように、操作デバイス56aに対応する判定結果148として「GREAT」、操作デバイス56bに対する判定結果124として「COOL」の文字列を表示する。この場合、第1入力操作と第2入力操作の両方が有効と判定されているため、図51に示すような、一方のプレーヤの入力操作によりポイントが獲得されたことを表す判定結果146,147を表示しない。
また、操作デバイス56a,56bの入力操作の何れも失敗(MISS)であった場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、例えば図53(b)に示すように、操作デバイス56a,56bに対応する判定結果145,149として「MISS」の文字列を表示する。
また、ゲーム画面表示処理部90c1は、ターゲットに応じた演出表示を付加する(ステップDb18)。ターゲットに応じた演出処理としては、例えばヒット操作によりターゲットが破裂して消滅していくような演出を表現する画面を表示すると共に、表示内容に応じた効果音をスピーカ52a,52b,52cから出力させる(ステップDb19)。例えば、操作デバイス56aあるいは操作デバイス56bの入力操作に対する評価結果の良い方に応じて、効果音をスピーカ52a,52b,52cから出力させる。
ゲーム処理部90cは、入力操作に対する評価結果等に応じてポイントを加算する(ステップD10)。ここでは、例えば、第1入力操作と第2入力操作のそれぞれの評価のうち、高い評価に応じてポイント加算する。例えば、図53(a)に示すように、操作デバイス56aの入力操作の評価が「GREAT」、操作デバイス56bの評価が「COOL」である場合には、「GREAT」に応じたポイントを加算する。また、第1入力操作と第2入力操作を同時にする必要があるターゲット「デュアルスライド」「デュアルホールド」については、同様にして、評価の高い方の入力操作に応じてポイントを加算しても良いし、評価の組み合わせに応じて加算されるポイントを変更しても良い。例えば、第1入力操作と第2入力操作に対する評価の組み合わせが「GREAT」と「GREAT」である場合に加算されるポイントを最も大きくし、組み合わせが「GOOD」と「GOOD」である場合に加算されるポイントを最も小さくするように、評価の組み合わせに応じて加算されるポイントを段階的に変更することも可能である。
ゲーム画面表示処理部90c1は、加算されたポイントに応じてグルーブゲージ127の表示を更新する(ステップDb21)。また、ゲーム画面表示処理部90c1は、ポイントが加算された後の入力操作によって獲得されたポイントと、操作デバイス56bの入力操作によって獲得されたポイントとの比率に応じて、貢献度ゲージ140の色表示の範囲を変更すると共に、貢献度指示マーク141の表示位置を移動させる(ステップDb22)。
なお、前述した説明では、第1入力操作と第2入力操作の両方について判定が終了した後に、判定表示、演出表示、演出表示に応じた音声出力をしているが(ステップDb17〜Db19)、第1入力操作に対する判定により成功と判定されるターゲットについては、第2入力操作に対する判定を待たずに、その時点で判定表示、演出表示、演出表示をしても良い。
このようにして、協力プレーでは、2人のプレーヤがそれぞれ操作デバイス56a,56bを用いて、1本の進行ルート121上に現れるターゲットに対して正しい入力操作をすることで高いポイントを獲得できるので、プレーヤ同士が一体感を感じながらゲームをプレーすることができる。特に、操作デバイス56a,56bに対して同時に異なる入力操作が必要なターゲットに対しては、2人のプレーヤがより協調して入力操作をする必要があるため、コミュニケーションを取りながらゲームを楽しむことができる。また、一方のプレーヤが入力操作に失敗しても、他方のプレーヤの入力操作によって成功と判定(ポイント獲得)され、ゲーム画面中に判定結果146,147の文字列(「NICE」「SAFE」)が表示されるため、協同してゲームに参加している意識をより持たせることができる。
次に、店内対戦プレー(マッチプレー)が選択された場合について説明する。図54は、店内対戦プレー(マッチプレー)時のゲーム画面120の一例を示す図である。
図54に示すように、店内対戦プレー(マッチプレー)用のゲーム画面120の下部には、プレーヤのカスタムイメージ131と対戦相手のカスタムイメージ132,133,134が表示されている。カスタムイメージ131〜134の近傍には、ゲームの進行に合わせて変化するスコア順位が表示される(1ST、2ND、3RD、4TH)。また、入力操作に対する判定結果とする文字列(GREAT、COOL、GOOD、MISS)を入力操作のタイミングに合わせて表示する。さらに、現在のグルーブゲージやスコアを表示する。従って、順位表示やカスタムイメージ131〜134を見ることで、対戦相手の状況をリアルタイムで確認することができ、対戦をしている感覚をより強く感じることができる。
また、図38や図51(ソロプレー、協同プレー)では、1本の進行ルート121を表示しているが、図54では、プレーヤ用の進行ルート121の他に、進行ルート121と並行に対戦相手のプレーヤ用の進行ルート121a,121b,121cと、対戦相手のプレーヤにそれぞれ対応するキャラクタ(アバター)122a,122b,122cを表示している。進行ルート121a,121b,121cでは、店内の他のゲーム装置20によってプレーされているゲームの操作データに基づいて、入力操作に対する判定に応じた演出表示138を付加する。演出表示138は、前述した演出表示137と同様にして表示されるものとする。また、キャラクタ(アバター)122a,122b,122cの表示位置は、現時点の各プレーヤが獲得したポイントに応じて表示位置が調整される。すなわち、他のプレーヤの方が高いポイントを獲得している場合にはアバター122より前の位置に表示され、低いポイントを獲得している場合にはアバター122より後の位置に表示される。従って、図54に示すゲーム画面120では、進行ルート121a,121b,121c上に付加される演出表示138やキャラクタ(アバター)122a,122b,122cの表示位置によっても他のプレーヤの状況を把握することができ、さらにキャラクタ122と他のプレーヤのキャラクタとが併走しているように感じられるため、他のプレーヤと対戦している感覚をより強く得ることができる。なお、店内対戦プレー(マッチプレー)の詳細については後述する。
次に、進行ルート設定処理について(ステップD1)、図55に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ゲーム画面表示処理部90c1は、基本的には楽曲に対して予め用意された進行ルートのデータをもとに進行ルートを表示するが、ゲーム状況に応じて進行ルートを変更することができる。ゲーム画面表示処理部90c1は、進行ルート変更判定によって、ゲーム中に進行ルートを変更するか否かを判定する(ステップC1)。
進行ルート変更判定では、例えばターゲットに対する入力操作についての判定結果(直前、あるいは予め決められた時間内)、チェイン数、現在の得点などの、現在のゲーム状況を表すデータをもとに判定する。また、後述する店内対戦プレー(マッチプレー)では、対戦相手との得点差や順位などに基づいて判定することもできる。
ゲーム画面表示処理部90c1は、進行ルートを変更すると判定した場合には(ステップC2、Yes)、進行ルート変更判定の結果に基づいて変更後の進行ルートを設定する(ステップC3)。
例えば、「入力判定が成功であれば上方向、失敗していれば下方向に進むように進行ルートを変更する」「対戦順位が上がると右方向に、下がると左に方向に進む進行ルートに変更する」「チェイン数が増えると奥方向に、減ると手前方向に進む進行ルートに変更する」などのルールを定めておくことで、入力判定の結果に応じた進行ルートを設定することができる。この場合、プレーヤは、進行ルートの変化から、ゲームの現在の状況がよりわかりやすくなる。
図56(a)(b)(c)、図51(a)(b)(c)は、進行ルートを変更する例を示している。
図56(a)は、予め用意された進行ルートを示している。入力判定が成功であった場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、図56(a)に示す進行ルートを、図56(b)に示すように、ゲーム画面の上方向に伸びるように変更する。また、入力判定が失敗であった場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、図56(a)に示す進行ルートを、図56(c)に示すように、ゲーム画面の下方向に伸びるように変更する。
図57(a)は、予め用意された進行ルートを示している。入力判定が成功であった場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、図57(a)に示す進行ルートを、図57(b)に示すように、複雑な形状に変更する。すなわち、三次元のゲーム画面を生成する際のカメラ方向を進行方向に対して平行に近づけることで、進行ルートが手前側から奥方向に進むような形状にすると共に進行ルートの見かけ上の長さを変える(例えば長くする)。また、入力判定が失敗であった場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、図57(a)に示す進行ルートを、図57(c)に示すように、例えば直線状にするなどして単純化し、ターゲットに対してタイミングを取りやすくする。
ゲーム画面表示処理部90c1は、例えば、直線あるいは曲線を生成する演算処理を組み合わせて進行ルートを生成し、この進行ルート上に、図4(c)に示すイベントコントロールデータが示すイベント(ターゲット)を配置する。進行ルートの見かけ上の長さが変化する場合、進行ルート上を進むターゲットの速度が変化し、各イベント(ターゲット)に到達する時間(図4(c)に示すタイムデータ)がルート変更前と同じとなるようにする。すなわち、進行ルートの形状が変化したとしても、プレーヤに対して要求する入力操作の内容と操作タイミングが変化しないようにする。なお、進行ルートの形状が変化するのに伴い、ゲーム画面表示処理部90c1は、ターゲット(イベント)の表示形態も進行ルートの形状に合わせて変更する。
また、次のように進行ルートを変更しても良い。
例えば、図58(a)に示すように、予めゲーム画面に形状の異なる複数の進行ルート121a,121b,121cを同時に表示する。そして、ゲーム状況に応じて、何れかの進行ルートを選択して、この選択した進行ルートにキャラクタ(アバター)122を移動させると共にターゲットを表示する。
また、図58(b)(c)に示すように、進行ルートを形成する複数のルートパーツを予め用意しておき、状況に応じてパーツを選択して接続することで進行ルートを形成する。図58(d)は、図58(b)に示す進行ルート121dのパーツと、図58(c)に示す進行ルート121eのパーツとを接続することで生成された進行ルート121fの例を示している。
なお、前述した説明では、進行ルート判定処理において、予め決められた条件に基づいてルート変更を判定しているが、ゲーム中にランダムに進行ルートの変更を実行しても良い。また、ゲーム状況のみに基づいてルート変更を判定するだけでなく、他のデータをもとにルート変更を判定することもできる。例えば、プレーヤがカードを使用している場合、プレーヤ毎のプレーヤデータ(プレーヤ経験値、クラス、プレーヤネームなど)、さらには個人データ(誕生日、住所等)がゲームサーバ10に記憶されている場合に個人データをもとにルート変更を判定しても良い。例えば、ゲームの実行日がプレーヤの誕生日である場合には、難易度の低い進行ルートに変更するなどしても良い。
さらに、進行ルートが変更される場合、ゲーム終了後に、プレーヤの入力操作に応じた操作データと共に進行ルートを示すデータをプレーヤIDと対応づけてゲームサーバ10に記憶させておき、別の機会にゲーム実行内容を再現させたり、他のプレーヤがゲームする際に使用する進行ルートとして提供することも可能である。
このようにして、本実施形態のゲームでは、ゲーム状況等に応じて進行ルートの形状をリアルタイムに変化させることで、ダイナミックなゲーム画面を提供できると共に、ターゲットに対してタイミングの取りやすさを変えて難易度を変化させることができる。また、進行ルートの変更に合わせて、エフェクトや楽曲の再生、効果音などの他の要素についても変更することで、より効果的なゲーム演出が可能となる。
次に、チェックポイント処理について(ステップD4)、図59及び図60に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、図59及び図60のフローチャートは、店内対戦プレー時の第1及び第2チェックポイント処理を示すものであり、ソロプレーではフローチャート中の一部のみが実行されるものとする。まず、図59を参照して第1チェックポイント処理について説明する。
チェックポイント処理は、ゲーム内容に変化を与えるためのもので、進行ルート上に予め設定されたチェックポイントにおいて発生させる。チェックポイントは、1つの進行コース上(1楽曲中)の複数箇所に設定することができる。
ゲーム画面表示処理部90c1は、ゲーム画面中に表示する進行ルートにチェックポイントが現れた場合、チェックポイントにサプライズルーレットを表示する。図61(a)は、サプライズルーレットの表示例を示す図である。サプライズルーレットは、ゲーム内容に変化を与える内容毎に決められた複数種のアイコン(選択肢)を、チェックポイントを中心に回転表示させるものである。図61(a)に示す例では、8つのアイコンが表示されている。ゲーム内容に変化を与える内容には、「プレーヤを有利に導くもの」「プレーヤに試練を与えるもの」がある。例えば、入力操作に対する判定基準の変更、獲得される得点倍率(2倍、1/2倍など)の変更、進行ルート形状の変更、ゲーム画面の表示形態の変更などによって、プレーヤに対する有利/不利を発生させる。
第1のチェックポイント処理では、ゲーム状況(例えばチェックポイント到達前の得点や入力操作に対する判定結果など)に応じて、予め用意された多数の選択肢から8つの選択肢(アイコン)を用いて、サプライズルーレットを表示する。サプライズルーレットでは、同じ種類のアイコンが重複していても良い。
ゲーム処理部90cは、図61(b)に示すように、アバター(キャラクタ)がチェックポイントに到達すると(ステップE3、Yes)、サプライズルーレットに表示していた複数のアイコンの何れかをランダムに選択する(ステップE4)。ゲーム画面表示処理部90c1は、図61(c)に示すように、選択したアイコンをチェックポイントに表示する。また、ゲーム処理部90cは、選択したアイコンに応じたゲーム画面(進行ルート)を表示させると共に、例えば操作判定処理部90c2による判定基準を変更するなどしてゲーム内容を変更させる(ステップE5)。
図62には、サプライズルーレットから選択されたアイコンに応じたゲーム画面(進行ルート)の変更例を示している。
図62(a)は、通常の進行ルートの例を示している。ここで、進行ルートを直線に変更することを示すアイコンが選択された場合(「STRAITE」アイコン)、図62(b)に示すように、進行ルートを直線状に変更することで難易度を下げて、プレーヤを有利にすることができる。また、進行ルートの表示範囲を狭くすることを示すアイコンが選択された場合(「SPOTLIGHT」アイコン)、図62(c)に示すように、進行ルートの表示範囲をアバターの周辺に限定することで難易度を上げて、プレーヤを不利にすることができる。
なお、図62(c)では、進行ルートの表示範囲をアバターの周辺に限定して、その他の範囲の進行ルートとターゲットを表示しないようにしているが、進行ルートの表示範囲はアバターの周辺に限定されるものではない。例えば、進行ルートの表示範囲をアバターが含まない範囲としても良いし、ゲームの進行(時間経過)に応じて表示範囲とする位置が変化しても良い。さらに、図62(c)では、進行ルートの表示範囲を円形状としているが、矩形状などの他の形状としたり、ランダムに形状が変化したりするようにしても良い。
本実施形態におけるゲームでは、進行ルートがゲーム画面120の予め決められた位置に表示されるのではなく、ゲームの進行に合わせて表示位置が変動するため、進行ルートの一部を表示しないようにすることで、ゲームの難易度を大きく変化させることができる。
なお、前述した説明では、ソロプレーのためランダムにアイコンを選択しているが、ゲーム処理部90cは、店内対戦プレー時では、対戦相手とする各プレーヤの現在の得点と順位(対戦プレーヤ管理データ92d)を取得し(ステップE1)、各プレーヤとの得点差、順位をもとに複数のアイコンの選択確率を調整した上でアイコンを選択する。すなわち、「不利なプレーヤを有利に導くもの」「有利なプレーヤに試練を与えるもの」が発生されやすくする。この場合、逆の状況が低確率で発生されやすくなる。
また、サプライズルーレットに表示されるアイコンは、アバターがチェックポイントに到達する前の予め決められた時間(例えば、通過3秒前)のゲーム状況(順位や得点差、入力操作に対する判定結果など)に応じて選択されるものとする。
なお、図59に示す第1チェックポイント処理では、プレーヤが介在することなくアイコンが選択されているが、ターゲットに対する入力操作と同じようにしてアイコンを選択できるようにしても良い。図60に示す第2チェックポイント処理では、プレーヤからの入力操作に応じてアイコンを選択する。
ソロプレーの場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、チェックポイント直前の得点に応じて、サプライズルーレットのアイコンの回転表示の速度を調整する(ステップF2)。例えば、得点が高くなるほど回転表示の速度が高くなるようにする。
アバターがチェックポイントを通過するタイミングに合わせて、操作デバイス56a,56bの操作部を何れかの方向に移動させる入力操作があった場合(ステップF3,F4、Yes)、ゲーム処理部90cは、入力操作方向とサプライズルーレット中のアイコンの表示位置をもとにアイコンを選択する(ステップF5)。例えば、ゲーム処理部90cは、操作デバイス56a,56bの操作部を右方向に移動させる入力操作があった場合、そのタイミングで右位置に表示されているアイコンを選択する。
ゲーム処理部90cは、選択したアイコンに応じて、図59に示すステップE5と同様の処理を実行する(ステップF6)。
第2チェックポイント処理では、得点が低い場合にサプライズルーレットのアイコンの回転表示の速度が遅くなるため、プレーヤが所望するアイコン(有利になるアイコン)を選択しやすくなる。一方、得点が高い場合には、所望するアイコンが選択されにくくなる(誤って不利なアイコンを選択しやすくなる)。
このようにして、チェックポイント処理では、ゲーム途中でゲーム内容に変化を与えることができるので、ソロプレーの場合では、ゲームを実行する度に同じ楽曲を選択したとしても、その都度、チェックポイントにおいてゲーム内容が変化されるため同じ楽曲であってもゲームに飽きることなく楽しむことができる。
なお、第1チェックポイント処理においても、第2チェックポイント処理と同様にして、プレーヤの入力操作に応じてアイコン(選択肢)を選択するようにしても良い。
また、店内対戦プレー(マッチプレー)の場合では、対戦の状況(順位、得点差)に応じて、ゲーム内容が有利/不利に変化され易くなるため、実力差があるプレーヤ同士間であっても対戦を楽しむことができる。また、対戦であってもプレーヤ同士が互いに直接的に妨害等をしているわけでなく、意図しないサプライズが発生する感覚を与えることができるので、対戦相手とするプレーヤに対して不快感を与えないですむ。
ゲーム処理部90cは、前述したように、進行ルートを更新しながらプレーヤによる入力操作を受け付け、ゲームを進行させていく。楽曲再生が終了してキャラクタが進行ルートの終端にまで到達すると(ステップD7、Yes)、ゲーム処理部90cは、ゲーム処理を終了する。ゲーム処理を終了すると、ゲーム装置20は、ゲームスコア表示に移行する(ステップS9)。
なお、前述した説明において、サプライズルーレットから選択されたアイコンが「SPOTLIGHT」アイコンであった場合、ゲーム実行中に進行ルートの一部を表示しないように制御しているが、その他の予め決められた条件に従って進行ルートを表示しないようにすることができる。例えば、予め決められた条件として、ゲームモード選択処理における「NO WAY」アイテムが選択された場合がある。「NO WAY」アイテムが選択された場合、ゲーム画面表示処理部90c1は、ゲーム画面120において進行ルート121を表示しない用に表示する。
図63(a)は、「NO WAY」アイテムが選択されていない通常のゲーム画面120の一例を示す例である。図63(a)では、前述したように、進行ルート121上にアバター122と複数のターゲット123が表示されている。
「NO WAY」アイテムが選択された場合には、ゲーム画面表示処理部90c1は、図63(b)に示すように、ゲーム画面120において全ての進行ルート121を表示しない。プレーヤは、楽曲再生音、ターゲット123の配置、アバター122の移動方向(向き)などをもとにして、操作デバイス56a,56bに対する入力操作を行う。
さらに、全てのターゲットを表示しない「STEALTH」アイテムがゲームモード選択処理において選択された場合には、図63(c)に示すように、全ての進行ルート121だけでなく、全てのターゲット123を表示しないようにする。また、アイテムの選択によって、サプライズルーレットから「SPOTLIGHT」アイコンが選択された場合と同様にして、進行ルートの一部を表示しないようにすることも可能である。
こうして、予め決められた条件が成立した場合に(「NO WAY」「STEALTH」アイテムの選択)、ゲーム実行中の進行ルート121を表示しないようにすることでゲームの難易度を上げることができ、中上級者であってもゲームを楽しむことができる。
図64は、ソロプレー実行時のゲームスコア画面(リザルト画面)の一例を示す図である。リザルト表示部90d1は、ゲーム実行中に記録されたデータをもとにゲームスコア画面を表示する。図64に示すように、ゲームスコア画面には、例えばゲームの対象として楽曲の情報の他に、プレーヤによる入力操作の評価の集計、最大チェイン数、スコア(ポイント)、全体の評価、対戦順位(マッチプレーの場合)などが表示される。全体の評価は、例えば低い順からE、D、C、B、A、Sにより表される。
図65は、協同プレー実行時のゲームスコア画面(リザルト画面)の一例を示す図である。リザルト表示部90d1は、ゲーム実行中に記録されたデータをもとにゲームスコア画面を表示する。図65に示すように、ゲームスコア画面には、例えばゲームの対象として楽曲の情報の他に、第1プレーヤと第2プレーヤのそれぞれについて、プレーヤによる入力操作の評価の集計、最大チェイン数、スコア(ポイント)、全体の評価などが表示される。全体の評価は、例えば低い順からE、D、C、B、A、Sにより表される。また、協力プレー時のゲーム画面120と同じ貢献度ゲージ140を表示する。さらに、第1プレーヤと第2プレーヤとの入力操作をもとに集計したゲーム終了時のシンクロ率(図65では「99.9%」)が表示される。
ゲームスコア画面(リザルト画面)の表示が終了されると、制御部90は、コインチャージに残りがあれば(ステップS10、Yes)、前述と同様にして楽曲を選択してゲーム処理を実行することができる。
コインチャージに残りがなく、ゲームを終了する場合には(ステップS10、No)、リザルト表示部90d1は、リワード画面を表示する(ステップS11)。図66には、リワード画面の一例を示す図である。リワード画面では、例えばゲームで使用した楽曲に関する情報、取得経験値、レベルアップゲージ、称号などの情報が表示される。レベルアップした場合に、レベルごとに設定された報酬(アイテム、アバター、スキン)が取得でされることが表示される。
次に、ゲームモード選択用の画面において、「MATCH PLAY」(店内対戦プレー)が選択された場合について説明する。
まず、プレーヤマッチング処理90bは、対戦プレーヤを決定するための店内マッチング処理を実行する。店内対戦プレーでは、同じ店内のゲーム装置20を利用する2〜4人のプレーヤによりプレイ可能となる。店内の複数のゲーム装置20のうち最初に店内対戦プレーの実行が指示されたゲーム装置20がホストプレーヤとなり、他のゲーム装置20に対して対戦相手(ゲスト)を募集する。なお、店内対戦プレーでは、前述したチェックポイント処理を利用するパーティバトルと、チェックポイント処理を使用しないノーマルバトルの何れかをプレーヤが選択して、対戦相手を募集することもできる。
予め決められた一定時間内に、1台以上(1人以上のプレーヤ)から対戦要求がなかった場合(ステップS00)、プレーヤマッチング処理90bは、前述したソロプレーに移行させる。一方、対戦要求があった場合、プレーヤマッチング処理90bは、店内対戦プレーの準備のための処理に移行する。
次に、スタート処理部90aは、ホストプレーヤであった場合には、選曲画面を表示してプレーヤにゲームで使用する楽曲を選択させる(ステップS13)。また、スタート処理部90aは、難易度選択画面を表示して、プレーヤに難易度を選択させる。難易度は、それぞれのプレーヤが選択可能とする。
難易度が選択されると、ゲーム処理部90cは、ゲーム処理を開始する(ステップS15)。なお、ゲーム画面は、例えば図36に示すように表示される。
ゲーム処理が終了すると、リザルト表示部90d1は、店内対戦プレーの勝敗結果(順位等)を表示し(ステップS16)、店内対戦ゲームについてのゲームスコア表示する(ステップS17)。
ここで、コインチャージされている場合には(ステップS18、Yes)、店内対戦プレーを繰り返して実行することができる。店内対戦プレーをしないでゲームを終了する場合には(ステップS18、No)、リザルト表示部90d1は、リワード画面を表示する(ステップS11)。
次に、ゲームモード選択用の画面において、「EVENT PLAY」(期間限定プレー)が選択された場合について説明する。イベントプレーは、予め決められた期間(予め期間を示す年月日時刻が設定されている)のみ選択可能となっている。
まず、スタート処理部90aは、イベントに関する各種の情報を表示するイベントレギュレーション画面を表示し、ゲームで使用する楽曲と難易度をプレーヤの指示により設定した後、ゲーム処理を実行する(ステップS20)。なお、楽曲は、イベント用に予め特定の楽曲(課題曲)が用意されているものとする。
ゲーム処理が終了すると、リザルト表示部90d1は、イベント報酬(参加賞など)を表示するイベント結果を表示した後、リワード画面を表示する(ステップS11)。
リワード画面の表示が終了されると、アンロック処理部90d2は、何れのモードの場合も隠し曲アンロック処理を実行する(ただし、カード使用の場合)。
図67は、隠し曲アンロック処理を示すフローチャートである。
まず、アンロック処理部90d2は、プレーヤのプレーヤデータからアンロック楽曲のデータを読み出し(ステップG1)、このデータをもとに隠し曲アンロック画面を表示する。
図68(a)は、隠し曲アンロック画面の一例を示す図である。隠し曲アンロック画面では、楽曲を表す画像(例えば、ジャケット画像など)をパネルで隠したことを表現するアンロック画像を表示する(ステップG2)。図68(a)に示す例では、3つの楽曲に対応するアンロック画像が同時に表示された例を示しており、1枚のパネルで隠された1つの楽曲のアンロック画像と、4枚のパネルで隠された2つの楽曲のアンロック画像が含まれている。
また、図68(a)に示す例では、2番目のアンロック画像については2枚のパネル、3番目のアンロック画像については1枚のパネルが、それぞれ先に実行されたゲーム処理後に実行された隠し曲アンロック処理において既に開放されたことを表している。
ここで、操作デバイス56a,56bの操作部を前後に移動させる操作により、何れかのアンロック画像を選択することができる。そして、操作デバイス56a,56bのプッシュボタンの押下によりパネルの開放を指示することができる(ステップG3、Yes)。アンロック処理部90d2は、選択されたアンロック画像中の何れかのパネルを開放する画面を表示した後(ステップG4)、ゲーム終了後にプレーヤが獲得したアイテムを示すアイテム獲得画面を表示する(ステップG5)。
図68(b)は、2番目のアンロック画像において1枚のパネルが開放されている様子を示している。なお、1回の隠し曲アンロック処理において開放されるパネルの枚数は、例えばソロプレー及びイベントプレーでは1枚、店内対戦プレー(マッチプレー)では2枚にするなどプレー内容に応じて異なるものとする。また、ゲームのコンティニュー回数に応じて、開放される枚数を変えても良い。さらに、キャンペーン期間中には2枚開放するなど、他の条件に応じて開放されるパネル枚数を決定することが可能である。
図69は、アイテム獲得画面の一例を示す図である。前述したように隠し曲アンロック処理によりパネルを開いた場合(開くパネルがない場合も含む)にアイテムを獲得することができる。なお、アイテムは、アンロックにより新しい楽曲が開放された時や、プレー終了後、ハイスコアを出した時、クラスやランクが上がった場合に獲得できるものとする。
こうして、全てのパネルが開放された楽曲は、プレーヤがゲームを実行する際に曲選択処理において選択可能となる。また、全てのパネルが開放されていない楽曲については、プレーヤIDと対応づけてゲームサーバ10に記憶され、次回の隠し曲アンロック処理において表示される。
なお、パネルを開放しないでパネル開放枚数をチャージできるようにしても良い。例えば、隠し曲アンロック画面において、操作デバイス56a,56bの操作によりチャージを選択できるようにする。チャージが選択された場合、アンロック処理部90d2は、プレーヤIDと対応づけてゲームサーバ10(プレーヤデータ)に記憶されるようにする。チャージされたパネル開放枚数は、他の隠し曲アンロック処理において利用して、一括して複数枚のパネルを開放できるようにする。
なお、パネルの数は、図68に示す1枚や4枚の他、9枚、25枚、あるいはその他の任意の枚数(パネル形状の種類が複数あっても良い)とすることができる。隠し曲アンロック処理において提供される楽曲は、特別に提供される楽曲であり、例えば最新の楽曲が使用される。
アンロック処理部90d2は、楽曲が提供されてからの経過期間に応じてパネルの枚数を変化させることも可能である。例えば、提供開始から3ヶ月間内では25枚のパネルで隠し、3ヶ月経過後は16枚、4ヶ月経過後は9枚にするなど変化させることが可能である。この場合、3ヶ月内で例えば18枚のパネルを開放していた場合、6ヶ月経過すると対象とする楽曲を解禁(ゲーム利用可能)となる。
なお、前述した説明では、隠し曲アンロック処理をゲーム処理後に実行するものとしているが、ゲーム処理を開始する前に実行するようにしても良い。
隠し曲アンロック処理が終了されてゲームオーバーになると(ステップS23)、制御部90は、ゲーム結果の全てのデータを記憶し(ステップS24)、ゲームサーバ10に対して送信する(ステップS25)。その後、制御部90は、スタート処理部90a(デモ処理部90a1)によるデモ処理に戻る(ステップS1)。
ゲームサーバ10のプレーヤデータ処理部30aは、ゲーム装置20からゲーム結果のデータを受信すると、プレーヤのプレーヤ管理データ41a(例えば、プレーヤ経験値、クラス、レベル、称号、獲得アイテム、プレーヤ戦績、アンロック楽曲データなど)を更新する。
なお、前述した説明では、各プレーヤのプレーヤデータをゲームサーバ10に記憶して管理するものとしているが、ゲーム装置20において記憶するようにしても良い。この場合、ゲーム装置20は、前述したゲームサーバ10と同様のデータ管理処理を実行する。ゲーム装置20に記憶するプレーヤデータが更新された場合には、プレーヤデータを共有している他のゲーム装置20に更新内容を通知して、データの同期を図るようにすれば良い。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
また、実施形態に記載した制御手法は、コンピュータに実行させることができるプログラム(ソフトウエア手段)として、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記憶媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、コンピュータに実行させるソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)をコンピュータ内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現するコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、スマートフォン、携帯電話機、テレビ、カーナビゲーションシステム等)は、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構築し、このソフトウエア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記憶媒体は、頒布用に限らず、コンピュータ内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。