JP6374279B2 - 多数個取り配線基板、配線基板および多数個取り配線基板の製造方法 - Google Patents
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Description
て、母基板101は貫通孔(符号なし)を有している。貫通孔は、第1孔部107および第2孔部108を有している。第1孔部107の内側面には側面導体109が設けられている。各配線基
板領域102において、母基板101の上面には電子部品を収容する凹状の搭載部110が設けら
れている。搭載部110の底面には接続導体111が設けられている。また、多数個取り配線基板は他の導体部分として補助導体112、配線導体113、枠状メタライズ層114、および外部
接続導体115等を有している。また、多数個取り配線基板の各搭載部110は、例えば蓋体等の封止材によって封止される。母基板101は、上部絶縁層101aと、上部絶縁層101aの下
に積層された下部絶縁層101bとを含んでいる。上部絶縁層101aは、搭載部110となる複数の貫通部(符号なし)を有している。下部絶縁層101bは平板状である。
当する。配線基板領域102が個々に分割されて後述する個片の配線基板202になる。この個片の配線基板202のそれぞれが上面の中央部に凹状の搭載部110を有している。この搭載部110を囲む枠部は、上部絶縁層101aの貫通部を囲む枠状の部分が個片に分割されてなるものである。
2に示すような個片の配線基板202が作製される。作製される個片の配線基板202は、下部絶縁層101bの上面に枠状の上部絶縁層101aが積層されてなる絶縁基板(符号なし)に、上記枠状メタライズ層114および配線導体113等が設けられて、基本的に構成されている。この配線基板202の搭載部110内に電子部品が実装されて電子装置(図示せず)が作製される。なお、以下の個片の配線基板202に関する説明において、上記多数個取り配線基板と
同様の部位については、特に両者区別することなく同様の符号を用いている。
ルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体またはムライト質焼結体等のセラミック焼結体により形成されている。
しないが配列された複数の配線基板領域102を取り囲むように捨て代領域が設けられてい
る。捨て代領域は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とすること等のために設けられている。また、例えば捨て代領域の対向する辺部には、各配線基板領域102の配線導体113等に電解めっきを被着させるため、めっき用端子(図示せず)が設けられている。
されている。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の、ガラス成分を含む原料粉末に適当な有機溶剤およびバインダーを添加してシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製し、この一部のものについて打ち抜き加工を施して複数の貫通部を形成した後、打ち抜き加工を施していない平板状のセラミックグリーンシートの上に、貫通部を形成したセラミックグリーンシートを積層し、この積層体を一体焼成すれば、上部絶縁層101aおよび下部絶縁層101bが積層されてなる母基板101を作製することができる
。
施形態においては上面)において、中央部等に電子部品(図示せず)の凹状の搭載部110
を有している。それぞれの配線基板領域102において、例えば搭載部110内に露出する下部絶縁層101bの上面に電子部品が搭載、固定される。また、この電子部品は、搭載部110(上部絶縁層101aの貫通部)を囲む上部絶縁層101aの枠状の部分によって保護される。
b上に電子部品が搭載され、枠状の上部絶縁層101aによって、搭載部110に収容されて電子部品が保護される。なお、配線基板202は、それぞれの角部分に上記孔部の跡としてキ
ャスタレーション118を有している。
子,半導体集積回路素子(IC)等の半導体素子,容量素子,インダクタ素子および抵抗器等の種々の電子部品を挙げることができる。
導体113が形成されている。配線導体113のうち搭載部110の底部に形成された部分は、例
えば搭載部110の短辺側の端部に設けられた接続導体111と直接に接続されている。配線導体113のうち母基板101の下面に形成された部位は、例えばそれぞれの配線基板領域102に
おける下面の外周部に位置している外部接続導体115と直接に接続されている。外部接続
導体115は、例えば個片の配線基板202(電子装置)を外部の電気回路(図示せず)に電気的に接続させるための接続パッドとして機能する。配線導体113のうち母基板101の内部に形成されたもの(図示せず)は、いわゆるビア導体や内部配線層等の形態である。搭載部110に搭載される電子部品が接続導体111を介して配線導体113に電気的に接続されること
により、接続導体111、配線導体113および外部接続導体115等を介して、電子部品が外部
の電気回路に電気的に接続される。
モリブデン,マンガン等の金属材料からなる。配線導体113等が、例えば、モリブデンか
らなる場合であれば、モリブデンの粉末に有機溶剤およびバインダーを添加して作製した金属ペースト(図示せず)を母基板101となるセラミックグリーンシートに所定パターン
に塗布しておき、同時焼成することによって形成することができる。
例えば電子部品として圧電振動素子が搭載されて、携帯電話や自動車電話等の通信機器、コンピュータ、ICカード等の情報機器等の電子機器において、周波数や時間の基準となる発振器として使用される。
面104には、配線基板領域102の外周に沿って分割溝106が形成されている。分割溝106が形成されている部分(配線基板領域102の境界105)で母基板101に応力を加えて母基板101を
厚み方向に破断させることによって、多数個取り配線基板が個片の配線基板202に分割さ
れる。
されて形成されている。
導体113等と同様の金属材料からなる。例えば、枠状メタライズ層114がモリブデンのメタライズ層からなる場合であれば、モリブデンの粉末に有機溶剤、バインダー等を添加して作製した金属ペーストを、セラミック絶縁層(上記枠部)となるセラミックグリーンシートの上面に所定パターンで印刷しておくことにより形成することができる。金属ペーストは、例えば、焼成後の枠状メタライズ層114の厚みが5〜20μm程度となるように形成される。
めっき層は0.1〜1.0μm程度に形成される。これらの金属めっき膜は、例えばめっき液中で被めっき部(枠状メタライズ層114の露出表面)にめっき被着用の電流を供給し、電気
めっきを施すことにより形成することができる。
する孔部(符号なし)を有している。孔部は、第1孔部107および第2孔部108を含んでいる。このうち、第1主面103から上方向に形成されている第1孔部107には、その内周面に側面導体109が被着されている。側面導体109は、例えば配線導体113等と同様の金属材料
からなるメタライズ層である。この側面導体109は、隣り合う配線基板領域102の間で、それぞれの配線導体113等の導体部分同士を互いに電気的に接続するための導通経路として
作用する。この側面導体109によって、複数の配線基板領域102の導体部分同士が互いに電気的に接続されている。これにより、例えば複数の配線基板領域102の導体部分同士が一
体的に電気的に接続されたものになり、その露出部分(接続導体111および外部接続導体115等)にまとめて、ニッケル等のめっき層を被着させることができる。側面導体109は、
個片の配線基板202における外部接続用等の端子が設けられる部分となる。
母基板101の第1主面103側に隠れて見えにくい構造となっている。よって、レーザー加工により母基板101の各配線基板領域102の境界105に分割溝106を形成する際に、第1孔部107内の側面導体109にレーザー光(以下、単にレーザ−という)119が照射されにくく側面
導体109の断線が抑制される。この状態を、以下の通り図3で詳細に説明する。
線や導通抵抗の増加等が生じる可能性がある。すなわち、隣接する配線導体113間におい
て電気めっき用の電流の導通性が低下する可能性があった。
制される。なお、孔部付近のレーザー119による分割溝106の加工では、図3において破線で示すように、レーザー119が孔部の内側面に連続して照射されることにより分割溝106の深さが若干深くなる傾向がある。
が低下する可能性がある。したがって、分割溝106はこの側面導体109の厚み方向に対して30〜70%程度の深さで形成される。また、側面導体109と搭載部110の接続導体111との導
通確保は、例えば上部絶縁層101aと下部絶縁層101bとの層間に形成された配線導体113
によって行なわれる。この場合、側面導体109と接続導体111とが、配線導体113を介して
接続される。
て分割溝106が形成されている。第2主面104側に上記めっき用の導通経路となる配線導体が形成されていない場合には、導通性の低下や断線等のために分割溝106の深さに対する
制限が少なくなる。すなわち、例えば第1主面103側よりも深い分割溝106が第2主面104
側に設けられて、母基板101の破断をより容易にすることもできる。
大きいものであってもよい。この場合にも、第1主面103側(下部絶縁層101bの領域)にレーザー119で分割溝106を形成する際に、第1孔部107内の側面導体109にレーザー119が
照射されにくく、側面導体109の断線が抑制される。また、第2主面104側(上部絶縁層101aの領域)にレーザー119で分割溝106を形成する際に、第2孔部108の奥までレーザー119が照射されやすい。そのため、第2孔部108が位置している部分においても分割溝106を
十分に深く形成することができる。したがって、母基板101分割性を向上させる上でより
有利な形態とすることができる。
、単に両主面ともいう)に分割溝106を形成する場合には、平面透視において第1主面103側の分割溝106と第2主面104側の分割溝106とが互いにほぼ同じ位置に形成されることに
より、母基板101が厚み方向に破断するときに上下の分割溝106間で破断がより容易に生じる。これによって、母基板101の分割後に側面(破断面)にバリや欠けが抑制された配線
基板202を製作することができる。そのため、母基板101の破断の容易さを考慮すれば、上下の分割溝106は互いに平面透視で同じ位置に重なるように形成されていることが好まし
く、このような位置で分割溝106を形成するレーザー加工等が行なわれる。
を形成すると、上記のように第1孔部107と第2孔部108とが同じ径で連通している場合、側面導体109にレーザー119が2回にわたって照射される可能性がある。すなわち、第2主面104側の分割溝106を形成するときのレーザー119と、第1主面103側の分割溝106を形成
するときのレーザー119とである。このときには、孔部(分割溝106の仮想の延長線上)において重複して照射されることになり、側面導体109がさらにレーザー119で削られやすくなる。そのため、上記のような断線や導通性の低下の可能性が高くなる可能性がある。
下を抑制しながら、第2主面104側では上面視で第2孔部108の側面が見通せる状態になる。つまり、レーザー119が第2孔部108の奥まで照射されやすいため、第2主面104側の第
2孔部108の近傍に形成される分割溝106がより深く形成される。よって、母基板101の分
割性が向上する。
の内側面自体が第1孔部107の内側面の側面導体109に対するレーザー119の遮蔽領域とし
て作用する。そのため、第2主面104側からのレーザー119は側面導体109に照射されにく
い。よってレーザー119による側面導体109の断線や導通性の低下の可能性はより小さい。
2主面104側の開口が第1主面103側の開口よりも大きく、かつ第2主面104側から比較的
深く分割溝106が形成されるため、めっき液の孔部(第1孔部107や第2孔部108)内への
循環がよくなり、さらにめっき時に発生する気泡(水素ガス)等の孔部外への排出性が向上する。よって、めっき層の欠けや所定のめっき厚みよりも薄くなることが抑制されて、側面導体109に良好にめっき層を被着させることができる。
くてもよい。このような場合にも、第1主面103側(下部絶縁層101bの領域)にレーザー119で分割溝106を形成する際に、第1孔部107内の側面導体109にレーザー119が照射され
にくい。また、側面導体109の厚みが第2主面104側の端部において厚いことにより、導体としての断面積(導体を伝送される電流に直交する方向における断面の面積)を確保しやすい構造となるため、側面導体109の断線および導通性の低下等がより効果的に抑制され
る。なお、以下の説明において上記導体としての断面を単に断面という。
出すことなく、その厚みが厚くなっている。この状態でレーザー119で分割溝106が形成されると、より効果的に側面導体109の導通性の低下や断線等が抑制される。
主面104側にもレーザー119による分割溝106が形成される。そして、第2孔部108は第2主面104側の開口が第1主面103側の開口よりも大きいため、側面導体109に第1主面103側のレーザー119だけでなく第2主面104側のレーザー119が分割溝106の延長線上において重複して照射されることがある。しかし、側面導体109の厚みが第2主面104側の端部において
厚いことにより、側面導体109の断線や導通性の低下の可能性が低減される。
り、側面導体109に第2主面104側の分割溝106を形成するレーザー119が側面導体109に重
複して(上下から)照射されることがない。よって、側面導体109の導通性の低下や断線
等がさらに効果的に抑制される。
面104側に孔部が存在しないため、第1主面103側のレーザー119は第1孔部107の底部に露出した上部絶縁層101aに照射される。これによって、孔部において上部絶縁層101aの第1主面103側(孔部の底部)にも分割溝106が形成される。このときに、第2主面104側に
レーザー119が、配線基板領域102の境界105に沿って照射されると、第2主面104側の分割溝106の底部と第1主面103側の分割溝106の底部とが孔部において互いに連通し合う。
の領域においては、上部絶縁層101aの厚みを超えない。そのため、この分割溝106によって配線導体113や側面導体109が断線したり、断面の一部が切断されて導通性が低下する可能性は小さい。また、この場合にも、連通した分割溝106によってめっき液の第1孔部107への循環がよくなり、側面導体109に良好にめっき層が被着される効果が得られる。
関係(厚みの比率)や配線導体113の位置、またはレーザーの種類、強度(レーザー加工
装置の出力)等の各種の条件により、種々に設定され得る。レーザーの種類は、例えば紫外線領域の波長のものを使用できる。紫外線領域の波長のレーザーは、固体レーザーによるパルス周波数10〜200kHz、パルス幅5ns以上、加工点出力1〜40W程度のものである。紫外線領域の波長の固体レーザーとしては、YAG、YVO4などの結晶より励起されるものがあり、それぞれのパルス特性および、被加工物の加工性に応じて最適なものを選定すればよい。
えば側面導体109の第2主面104側の端部(上端部)と配線導体113とを互いに接続するた
めの内部導体である。補助導体112は、例えば側面導体109と配線導体113との電気的な接
続信頼性向上のために、上部絶縁層101aと下部絶縁層101bとの界面部分における上部絶縁層101aおよび下部絶縁層101bの両方の表面にそれぞれ設けられていてもよい(この状態は図示せず)。
の側面導体109の幅を比較的広くするようにしてもよい。この場合には、側面導体109と補助導体112とがより広い範囲で接続されるため、下部絶縁層101bに補助導体112を形成せ
ずとも側面導体109と上部絶縁層101aの補助導体112とを良好に接続することができる。
を介した電気的な接続を確実なものとすることができる。なお、側面導体109のはみ出し
部117を効果的に形成するには、第1孔部107の第2主面104側の径が、第2孔部108の第1主面103側の径よりも若干小さくなるように、つまり、第2孔部108の第1主面103側の下
端が第1孔部107の第2主面104側の上端に、第1孔部107の内周が露出した状態で積層す
ればよい。なお、積層工程での側面導体109はメタライズ層が乾燥したものであり、バイ
ンダーを含有していることから、柔軟性を持った状態となっている。
辺)から内側に突出しているため、言い換えれば、このはみ出し部117の開口が第2孔部108の第1主面103側の開口よりも小さいため、このはみ出し部117も第2主面104側からの
レーザー119の遮蔽領域として作用する。そのため、この場合には第1孔部107の内側面に形成されている側面導体109にレーザー119がさらに照射されにくい。よって、第2主面104側から照射されるレーザー119による側面導体109の断線や導通性の低下の可能性がさら
に低減される。
リや欠けが抑制されて外形寸法精度に優れた配線基板202を提供できる。このような配線
基板202を図2(a)、(b)に上面図および下面図で示す。
される。配線基板202の絶縁基板は、例えば上部絶縁層101aが下部絶縁層101bよりも厚
い。この場合には、分割前の母基板101において第2主面104の分割溝106を比較的深く(
例えば第1主面103の分割溝106よりも深く)して、第2主面104側、つまり上部絶縁層101a側の分割をより容易にできるようにすればよい。分割溝106を比較的深くするには、例
えば、第2孔部108において第2主面104側の開口を第1主面103側の開口よりも大きくす
ればよい。これにより、第2主面104側から見たときに第2孔部108の内側面を見通せる状態になり、レーザー119が第2孔部108の奥まで照射されやすい。よって、第2主面104側
(特に第2孔部108の近傍)に形成される分割溝106がより深くなり、母基板101の分割性
がさらに向上する。これにより分割時のバリや欠けがより効果的に抑制され、外形寸法精度にさらに優れた配線基板202を提供できる。
場合には、個片の配線基板202に関して次のような効果も得られる。すなわち、母基板101を各配線基板202に分割するために、例えば、母基板101を第1主面103側が谷(凹側)に
なるように、第1主面103側から押圧して曲げ応力を加える際に、第2主面104側の分割溝106の先端部から第1主面103の方向に進行する亀裂を、側面導体109が厚い部分から薄い
部分にかけてより容易に直線的に進行させることができる。これは、次のような理由による。
は厚みが比較的大きい部分から小さい部分に向かって亀裂が進行しやすい傾向があることから、側面導体109のうち厚みの大きい側から小さい側に分割時の亀裂が進行しやすい。
よって、亀裂の進行方向が曲がることが抑制されて、側面導体109を配線基板領域102の境界105に沿って縦に二分割させることができる。その結果、亀裂の進行が曲がることに起
因したバリや欠けが抑制される。したがって、外形寸法精度に優れるとともに、側面導体109の剥がれも防止された配線基板202を提供できる。
面104側の端部から第1主面103側の端部にかけて内側に狭まっている構造とするためには、例えば第1主面103側が打ち抜き開始面となるように第1セラミックグリーンシート(101b)を厚み方向に打ち抜けばよい。これにより、上金型(パンチ部)と下金型(凹部)とのクリアランス(隙間)により、打ち抜き開始面よりも打ち抜き終了面の径が大きくなり、この径の差に応じたテーパーが形成された孔部を形成することができる。
a)を準備する。この第2セラミックグリーンシート(101a)についても、第1孔部107となる貫通孔と同様に第2孔部108となる貫通孔(貫通孔としては符号なし)を形成する
。また、第2セラミックグリーンシート(101a)の中央部を打ち抜いて開口部(符号な
し)を形成して枠状に加工する。枠状の第2セラミックグリーンシート(101a)を第1
セラミックグリーンシート(101b)上に積層して、上記実施形態の多数個取り配線基板
における搭載部110を囲む枠部を形成する。ここで、第2孔部108は、第2主面104側の開
口がこれと反対側の開口よりも大きくなるように形成してもよい。なお、第2孔部108と
なる貫通孔と枠部を形成するための開口部とは、一括して形成してもよい。
内側面に、側面導体109となる金属ペースト205を塗布する。具体的には次の通りである。まず、孔部に対応した位置に吸引孔を有する載置台の上に第1セラミックグリーンシート(101b)を載置するとともに、この第1セラミックグリーンシート(101b)の上面に、第1セラミックグリーンシート(101b)の貫通孔を露出させる開口部を有する印刷マス
クを載置する。そして、この印刷マスクの上から貫通孔内にスキージの摺動により金属ペースト205を供給するとともに、その金属ペースト205を吸引孔から吸引する。以上の工程によって第1セラミックグリーンシート(101b)の貫通孔の内側面に金属ペースト205を塗布することができる。塗布された金属ペースト205は、焼成時に焼結して第1孔部107内の側面導体109となる。
く形成する場合には、例えば図5(c)に示すように印刷マスクの上から第1孔部107と
なる貫通孔内に金属ペースト205をスキージ等により供給する際に、その貫通孔の開口の
小さい側から大きい側に向かう方向で金属ペースト205を吸引すればよい。これにより、
第1孔部107となる貫通孔の開口の大きい側(下側)に、吸引した金属ペースト205の一部が重力により垂れ下がって金属ペースト205が厚く形成される。よって、側面導体109を第
2主面104側の端部において、第1主面103側の端部よりも厚く形成することができる。
ト(101b)に、上部絶縁層101aとなる第2セラミックグリーンシート(101a)を積層
することにより、母基板101となるセラミックグリーンシート積層体が形成される。なお
、第1孔部107と第2孔部108とは積層後に連通した構造となる。この実施形態の例で作製した母基板101は、例えば、内部に形成された配線導体113と補助導体112とを備えており
、補助導体112が側面導体109の第2主面104側の端部(側面導体109の厚い側)と配線導体113とに接続されている。配線導体113および補助導体112は、例えば上述した実施形態の
多数個取り配線基板に関する説明と同様の材料および方法で形成されている。
シート(101a)とを互いに上下に積層した場合、加圧時の圧力により側面導体109となる金属ペースト(塗布後は符号なし)の上端の一部が変形して第2孔部108(貫通孔)側(
上方向)に突出し、はみ出し部117が形成される場合がある。このはみ出し部117は、第2セラミックグリーンシート(101a)に形成された補助導体112と露出表面において重なるため、さらに配線導体113同士の接続を確実なものとすることができる。
される。なお、図5(e)は搭載部110を下側とした状態で、第1主面103側からレーザー119を照射する状態を示している。
まっている構造となっている。よって、レーザー加工により母基板101に分割溝106を形成する際に、第1孔部107内の側面導体109にレーザー119が照射されにくく側面導体109の断線が抑制される。つまり、第1主面103側の端部がレーザー119の遮蔽領域として作用する。
良好なものとするために、第1孔部107の周囲にリング状導体(図示せず)を形成した場
合には、母基板101に分割溝106を形成する際に、このリング状導体の厚み分だけレーザー119に対する遮蔽効果がより有効に得られる。そのため、この場合には、より一層第1孔
部107内の側面導体109にレーザー119が照射されにくくなり、さらに効果的に側面導体109の断線が抑制される。
1主面103側の開口よりも大きい場合には、第2主面104側(上部絶縁層101aの領域)に
レーザー119で分割溝106を形成する際に、第2孔部108の奥までレーザー119が照射されや
すいため、母基板101分割性を向上させることができる。よって、この場合には、第1主
面103側では側面導体109の断線や導通性の低下が抑制され、第2主面104側では母基板101の分割性が向上された多数個取り配線基板を実現できる。
を1層の上部絶縁層101aと1層の下部絶縁層101bの合計2層の絶縁層で構成したが、3層以上の絶縁層(図示せず)で母基板101を構成してもよい。また、配線基板202の枠状メタライズ層114は、ニッケルめっき層および金めっき層が上面に被着されたものとしたが
、枠状メタライズ層114には、被着されためっき層に、例えば鉄−ニッケル−コバルト合
金からなる金属枠体(図示せず)が接合されていてもよい。
りも開口径が大きくなる傾向があり、これを応用して第1孔部107や第2孔部108を形成することもできる。
孔部107等が設けられていてもよい。
101a・・・上部絶縁層
101b・・・下部絶縁層
102・・・配線基板領域
103・・・第1主面
104・・・第2主面
105・・・境界
106・・・分割溝
107・・・第1孔部
108・・・第2孔部
109・・・側面導体
110・・・搭載部
111・・・接続導体
112・・・補助導体
113・・・配線導体
114・・・枠状メタライズ層
115・・・外部接続導体
117・・・はみ出し部
118・・・キャスタレーション
119・・・レーザー
202・・・配線基板
205・・・金属ペースト
Claims (6)
- 複数の配線基板領域が配列されているとともに、第1主面および該第1主面と反対側の第2主面を有しており、前記第1主面に前記配線基板領域の境界に沿って分割溝を有している母基板と、
前記第1主面に前記配線基板領域の境界に跨って形成された第1孔部と、
該第1孔部の内側面に被着された側面導体とを備えており、
前記第1孔部のうち少なくとも前記内側面に前記側面導体が被着された部分は、前記第2主面側の端部から前記第1主面側の端部にかけて内側に狭まっていることを特徴とする多数個取り配線基板。 - 前記母基板が前記第2主面に第2孔部を有しており、該第2孔部は前記第1孔部と連通しているとともに、前記第2主面側の開口が前記第1主面側の開口よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の多数個取り配線基板。
- 前記側面導体は、前記第2主面側の端部において、前記第1主面側の端部よりも厚いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多数個取り配線基板。
- 前記母基板の内部に形成された配線導体と、前記母基板の内部に形成された補助導体とを備えており、前記補助導体は、前記側面導体の前記第2主面側の端部および前記配線導体に接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の多数個取り配線基板。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の前記多数個取り配線基板が、前記配線基板領域毎に分割されてなることを特徴とする配線基板。
- 第1主面を有するセラミックグリーンシートを準備して、該セラミックグリーンシートに厚み方向に貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔の内側面に金属ペーストを塗布する工程と、
前記セラミックグリーンシートの前記第1主面に、前記貫通孔を通過する分割溝をレーザー加工により形成する工程とを備えており、
前記貫通孔を形成する工程において、前記貫通孔の内側面を、前記第1主面と反対側の端部から前記第1主面側の端部にかけて内側に狭めて形成することを特徴とする多数個取り配線基板の製造方法。
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