[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP6371999B1 - 混合収集廃棄物の選別処理システム - Google Patents

混合収集廃棄物の選別処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP6371999B1
JP6371999B1 JP2017085007A JP2017085007A JP6371999B1 JP 6371999 B1 JP6371999 B1 JP 6371999B1 JP 2017085007 A JP2017085007 A JP 2017085007A JP 2017085007 A JP2017085007 A JP 2017085007A JP 6371999 B1 JP6371999 B1 JP 6371999B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt conveyor
empty
sorting
collection
lightweight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017085007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018183711A (ja
Inventor
孝思 西原
孝思 西原
Original Assignee
株式会社 西原商事
株式会社 西原商事
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社 西原商事, 株式会社 西原商事 filed Critical 株式会社 西原商事
Priority to JP2017085007A priority Critical patent/JP6371999B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6371999B1 publication Critical patent/JP6371999B1/ja
Publication of JP2018183711A publication Critical patent/JP2018183711A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)

Abstract

【課題】設置スペースを小型でき、空ビンと内容物を含む回収容器との手選別時の作業性を高められる混合収集廃棄物の選別処理システムを提供する。
【解決手段】第1のベルトコンベア11による混合収集廃棄物Aの搬送中、風力選別機13からの風力により、第1のベルトコンベア11に並設された第2のベルトコンベア12まで軽量空容器を吹き飛ばす。短尺な2本の第1、第2のベルトコンベア11,12を並べて配置したため、選別処理システム10の設置スペースの小型化が図れる。また、軽量空容器を吹き飛ばして選別対象物が減少するので、第1のベルトコンベアの下流側で行われる空ビンと内容物を含む回収容器との手選別の作業性が高まる。手選別の人員を削減できる。
【選択図】図1

Description

この発明は混合収集廃棄物の選別処理システム、詳しくはベルトコンベアにより搬送している複数種の回収容器を含む混合収集廃棄物の中から、内容物を含まない缶、ビン、ペットボトルと、それ以外とを分別する混合収集廃棄物の選別処理システムに関する。
飲料容器の空缶(空アルミ缶・空スチール缶)、空ビン、空ペットボトル等は、市町村等の各自治体による回収の他、コンビニエンスストアや自動販売機等からの事業系ルートを通じても回収される。これらは種類ごとに選別され、それぞれが再生処理された後、さまざまな用途で再利用されている。
ところで、回収された各容器は、必ずしも分別されているとは限らず、これらは複数種の飲料容器と、他のゴミとが混在した混合収集廃棄物としてビニール袋に詰めて回収される場合がほとんどである。
そのため、各自治体の資源選別センターでは、水平方向に長い1本のベルトコンベア(第1のコンベア)を設置し、このコンベアの上流部でビニール袋を破袋し、コンベアの搬送路に沿って一列に並んだ各専用の選別機により、それぞれ内容物(残渣)を含まないスチール缶、アルミ缶、ペットボトルに分別され、コンベアの下流部において、その側方に並んだ複数の作業員により、空ビンと、内容物を含む各飲料容器とに手選別されていた(例えば、非特許文献1など)。
[平成29年4月15日検索]、インターネット<URL:http://www.kankyou-sapporo.jp/project/project03/choice>
しかしながら、従来、破袋したビニール袋に詰めた飲料容器を種類ごとに分別する作業は、水平方向に長く延びて配置された1本のベルトコンベアの搬送路に沿って順次行われていた。そのため、資源選別センターでは、この長尺なベルトコンベアを設置するために、大きなスペースを確保する必要があった。
また、上記ベルトコンベヤ上で混合された状態で送られてくる容器から残渣入りのペットボトルを選別するには作業員の手作業にのみ依存しているため、大量に送られる混合された容器から空ビンと残渣入りの飲料容器とを手選別する作業域に、より多くの作業者を配置しなければならなかった。その結果、選別にかかる作業負担が大きくなっていた。
そこで、発明者は鋭意研究の結果、ブロワからの風力によって、ベルトコンベアの搬送路上から空缶や空ペットボトルなどの軽量な空容器を吹き飛ばす風力選別機におけるこの空容器の挙動に着目した。そして、内容物を含まない軽量空容器を、ベルトコンベアに並列配置された別のベルトコンベア(第2のベルトコンベア)まで吹き飛ばし、風力選別機よりコンベア下流側にこれらが搬送されないように構成すれば、選別処理システムの設置スペースのコンパクト化が図れ、風力選別機よりコンベア下流側で行われる空ビンと残渣入りの回収容器との手選別が容易になることを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、選別処理システムの設置スペースの小型化が図れ、第1のベルトコンベアの下流側の端部で行われる空ビンと内容物を含んだ回収容器との手選別の作業性を高めることができる混合収集廃棄物の選別処理システムを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、第1のベルトコンベアによって搬送中の缶、ビン、ペットボトルを含む回収容器が混在した混合収集廃棄物を、前記回収容器の種類ごとに選別する混合収集廃棄物の選別処理システムにおいて、前記第1のベルトコンベアの側方に並列配置された第2のベルトコンベアと、前記第1のベルトコンベアの途中部に設けられて、搬送中のそれぞれ内容物を含まない前記缶と前記ペットボトルとからなる軽量空容器を、風力により前記第2のベルトコンベアまで吹き飛ばす風力選別機とを備えるとともに、前記混 合収集廃棄物はビン破片を含み、前記第1のベルトコンベアの途中部のうち、前記第2の ベルトコンベア側の側部の上方には、前記軽量空容器を除いた回収容器が、前記風力選別 機の風力の作用によって前記第2のベルトコンベアに向けて移動するのを阻止するストッ パが配置され、前記第1のベルトコンベアの途中部のうち、前記ストッパより前記第2の ベルトコンベア側の部分には、前記ストッパの下方の隙間を通過した前記ビン破片の落下 口が形成された混合収集廃棄物の選別処理システムである。
ここでいう"混合収集廃棄物"とは、回収容器(飲料容器)と、混合収集廃棄物の収集袋の破袋片を含む各種のシート片、ビン破片、サイズや素材が異なる各種のゴミ等とが混在したものをいう。このうち、回収容器は、内容物を含むもの、含まないものの何れでもよい。
ここでいう"回収容器"とは、主として缶、ビン、ペットボトル(プラスチック容器)を含むものであり、それらの混合比率等は回収ごとに異なる。プラスチック容器は、例えばペットボトルなどのように材質がプラスチックである容器であり、その材質は、ポリエチレン、ポリプロピレンのような汎用樹脂や、ポリエチレンテレフタレートのような機能性樹脂などである。
軽量空容器とは、内容物が含まれていない缶(空缶)と中身が残っていないペットボトル(空ペットボトル)である。このため、風力選別機からの送風により吹き飛ばされない重量物であるビン、それぞれ内容物が含まれている缶およびペットボトルは、第1のベルトコンベアによってそのまま下流側に搬送される。ちなみに"空容器"とは、この軽量空容器だけでなく、空ビンを含む。
缶は、スチール缶(ブリキ缶を含む)やアルミ缶である。
第1のベルトコンベアおよび第2のベルトコンベアは、無端ベルトをヘッドプーリとテールプーリとに掛け渡して周転(回転)させ、その搬送路上に対応する混合収集廃棄物や軽量空容器などを載せて搬送する装置である。
「第1のベルトコンベアの側方に第2のベルトコンベアが並列配置される」とは、各ベルトコンベアの搬送路が平行状態であることを意味する。第2のベルトコンベアの軽量空容器の搬送方向は、第1のベルトコンベアの混合収集廃棄物の搬送方向と同一でも逆でもよい。
また、各ベルトコンベアの搬送路の両側方(幅方向の両側)には、対応するベルトコンベアを取り囲むように一対の側壁を立設してもよい。各側壁はその種類を特に問わない。例えば、板材に限られずフェンス金網のような網状のものであってもよい。また、天井壁で対応するベルトコンベアを覆ってもよい。
第1のベルトコンベアの搬送路の途中には、混合収集廃棄物から軽量空容器を選別するために、風力選別機が設けられる。
風力選別機は、第1のベルトコンベア上の混合収集廃棄物に送風することで、軽量空容器のみを回収容器から分離(選別)するものである。
風力選別機の構造は任意である。例えば、第1のベルトコンベアの途中部と第2のベルトコンベアの途中部とを、各ベルトコンベアの搬送路に対して直交する連通路により連通し、また第1のベルトコンベアの途中部のうち、連通路とは反対側の側部にブロワを設け、このブロワから噴出する圧縮空気により、第1のベルトコンベアの搬送路上の軽量空容器を、連通路を経て、第2のベルトコンベアの搬送路に圧送するものなどを採用してもよい。連通路としては、例えば、直線上に延びて、側壁面と底面、上面(天井面)を有する、断面矩形に形成したものなどでもよい。こうすれば、連通路において、強風の流れを形成することができる。
ブロワの構造は限定されない。例えば、羽根車の回転運動によって第1のベルトコンベアの搬送方向に対して直交する方向(ほぼ直交する方向を含む)で、水平方向に送風する装置、いわゆる送風機などを採用することができる。ブロワの送風出力については特に問わないが、第1のベルトコンベアに搬送されている軽量空容器を吹き上げて、例えば連通路を経て、第2のベルトコンベアまで吹き飛ばすだけの出力が必要である。
ブロワからの圧縮空気の噴出で吹き飛ばされた軽量空容器は、第2のベルトコンベアの搬送路上に飛移する。
特に、前記混合収集廃棄物はビン破片を含み、前記第1のベルトコンベアの途中部のう ち、前記第2のベルトコンベア側の側部の上方には、前記軽量空容器を除いた回収容器が 、前記風力選別機の風力の作用によって前記第2のベルトコンベアに向けて移動するのを 阻止するストッパが配置され、前記第1のベルトコンベアの途中部のうち、前記ストッパ より前記第2のベルトコンベア側の部分には、前記ストッパの下方の隙間を通過した前記 ビン破片の落下口が形成された混合収集廃棄物の選別処理システムである。
ストッパとしては、例えば、板材、ブロック材などを採用することができる。ストッパの素材としては、例えば、鉄、ステンレス、トタン、亜鉛、アルミニウム合金といった各種の金属を採用することができる。その他、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂などの各種の合成樹脂や、杉、松、楓などの各種の木でもよい。
ストッパの形成位置は、風力選別機が設けられた第1のベルトコンベアの途中部であって、搬送路を構成する無端ベルトの第2のベルトコンベア側の端部(辺部、縁部)の上方である。これにより、搬送路の上面とストッパの下面との間には、ビン破片が通り抜けるための隙間が現出する。具体的な隙間の高さ(幅)は、数cm程度である。
ビン破片の落下口の形状やサイズは、ビン破片を落下可能なものであれば任意である。
この落下口の形成位置は、第1のベルトコンベアの途中部のうち、ストッパより第2のベルトコンベア側の部分、さらに詳しくは、搬送路(無端ベルト)の第2のベルトコンベア側の端より外側の部分である。
なお、前記混合収集廃棄物は、前記風力選別機によって吹き飛ばし可能な小型ゴミおよ びシート片を含み、前記第2のベルトコンベアは、幅方向の両側に側壁を有する上り傾斜 に配置されたコンベアで、前記第2のベルトコンベアには、前記風力選別機により吹き飛 ばされた前記軽量空容器、前記小型ゴミおよび前記シート片の飛来位置の上方に、衝突し た前記軽量空容器を前記第2のベルトコンベアに落下させる一方、該第2のベルトコンベ アの長さ方向に所定ピッチで形成された複数のスリットを介して、前記小型ゴミおよび前 記シート片を通過させる櫛歯型篩が配置され、該櫛歯型篩は、前記第2のベルトコンベア の幅方向に延びる複数の櫛歯部材が歯先へ向かって徐々に下方傾斜するとともに、前記第 2のベルトコンベアと同一方向に同一角度で上り傾斜した部材で、前記櫛歯型篩の歯先と 、前記一対の側壁のうち、前記第1のコンベア側とは反対側に配された側壁の上縁との間 には、前記小型ゴミおよび前記シート片を通過させる歯先隙間が形成された混合収集廃棄 物の選別処理システムとすることもできる。
小型ゴミとしては、例えば、缶のプルタブ、ビンやペットボトルのキャップ、小石、木片、プラスチック片などが挙げられる。
シート片としては、例えば、混合収集廃棄物の収集袋の破片、ビニール片、紙片、布片などが挙げられる。
ここでいう「風力選別機により吹き飛ばされた軽量空容器、小型ゴミおよびシート片の第2のベルトコンベアにおける飛来位置」とは、風力選別機から噴き出された圧縮空気の進行方向と、第2のベルトコンベアの搬送路とが交差する位置である。
櫛歯型篩とは、各基端部が連結部材により連結されて、複数の櫛歯部材が所定ピッチで櫛歯状に配列された篩である。
櫛歯型篩の素材は限定されない。例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム合金などの各種の金属、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネイド、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂などの各種の合成樹脂、杉、松、檜などの各種の木を採用することができる。各櫛歯部材の間には、それぞれスリットが配されている。
ここでいう歯先隙間とは、櫛歯型篩(の各櫛歯部材)の歯先と、第1のコンベア側とは反対側に配された第2のベルトコンベアの側壁のうち、上方傾斜した上縁との間に現出した細長い開口である。この側壁の上縁と櫛歯型篩の歯先とは、歯先の幅方向(第2のベルトコンベアの長さ方向)の全長にわたって平行状態が保たれている。
各スリットの幅および歯先隙間の高さ(幅)は、小型ゴミおよびシート片は通過できるが、軽量空容器は通過できないサイズであれば任意である。例えば、10mm〜60mmである。10mm未満では、小型ゴミやシート片がスリットおよび歯先隙間を素通りできない。また、60mmを超えれば、軽量空容器がスリットや歯先隙間を通過するおそれがある。また、好ましくは15mm〜35mmである。
櫛歯型篩の歯先(対峙する側壁の上縁)の傾斜角度は任意である。例えば、10°〜45°である。10°未満では、第2のベルトコンベアのさらなる設置スペースのコンパクト化が図れない。また、45°を超えれば、歯先と平行状態が保たれる側壁の上縁、ひいては第2のベルトコンベアの傾斜角度が大きくなりすぎて、搬送中の軽量空容器が搬送路を滑落するおそれがある。
さらに、前記第2のベルトコンベアにより搬送されるものは、前記内容物を含まないアルミ缶およびペットボトルと、前記各スリットおよび前記歯先隙間を通過できなかった前記小型ゴミおよび前記シート片とが混在する軽量混合収集廃棄物で、前記第2のベルトコンベアより搬出された前記軽量混合収集廃棄物の中から、回転磁界を利用して前記内容物を含まないアルミ缶を飛翔することで選別するアルミ選別機と、該アルミ選別機の排出部の直下に配置されて、前記内容物を含まないアルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物を、複数の回転ロールが所定ピッチで並列配置されたロールスクリーンにより受け、篩上で前記内容物を含まないペットボトルを選別するとともに、篩下に前記小型ゴミおよび前記シート片を落下させるロールスクリーン式篩機とを有した3段分別装置を備え、前記ロールスクリーンは、前記内容物を含まないペットボトルの搬出方向に向かって徐々に下り傾斜する傾斜角度を、5°〜15°とした混合収集廃棄物の選別処理システムとすることも できる。
"軽量混合収集廃棄物"とは、軽量空容器を構成する空アルミ缶および空ペットボトルと、その他、風力選別機からの風力によって第1のベルトコンベア上から第2のベルトコンベアに軽量空容器が飛来した際、櫛歯型篩の各スリットや歯先隙間を通過できなかった大き目サイズの小型ゴミおよびシート片とをいう。
アルミ選別機とは、磁石を高速回転させることで発生する磁界と、その磁界によりアルミ缶に発生する渦電流による磁界とを反発させて、アルミ缶を前方に弾き飛ばすように構成された装置である。例えば、ベルトコンベア式のアルミ選別機として、磁石を周設した回転ロータをヘッドプーリに内蔵し、モータにより回転ロータを、例えば1,000rpm〜2,000rpmで回転させるものなどを採用することができる。
ロールスクリーン式篩機とは、所定間隔で並設された複数の回転ロールと、各回転ロールを回転させる駆動モータと、駆動モータと各回転ロールとを連結するチェーンとを備え、各回転ロールは、ロール軸の外周面に、複数の回転ディスクがそろばん状に取り付けられたものである。よって、各ロール軸間および各回転ディスク間に形成された隙間が篩目となる。回転ディスクの形状は任意である。例えば、円形、三角形、四角形以上の多角形でもよい。1本の回転ロールに配設される回転ディクスの枚数は、複数であれば任意である。
ロールスクリーン式篩機の運転時、駆動モータを駆動することで、チェーンを介して各回転ロールが回転し、ロールスクリーンの上流側に落下した内容物を含まないアルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物が、徐々に下流側に搬送されながら篩分けられる。
3段分別装置とは、アルミ選別機と、これより下方に配置されたロールスクリーン式篩機とを備えたもので、3段分別装置の上段部では、アルミ選別機によって飛翔された空アルミ缶を分別し、その中段部では、ロールスクリーン式篩機のロールスクリーンの篩上で空ペットボトルを分別し、その下段部では、ロールスクリーン式篩機のロールスクリーンの篩目から落下した小型ゴミやシート片を分別する。これらの上段部、中段部および下段部から排出されたものは、例えば、各通路の下流部に配設された各種の搬送装置(例えばベルトコンベアなど)により、3段分別装置から搬出するようにしてもよい。
ロールスクリーンの傾斜角度が5°未満では、ロールスクリーンによる軽量混合収集廃棄物の選別処理時間が長くなる。また、15°を超えれば、篩上から排出された空ペットボトルに小型ゴミやシート片が混入する量が増大する。ロールスクリーンの傾斜角度の変更は、各種の傾斜角度変更手段により行うことができる。傾斜角度変更手段を設けた場合には、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物(特に空ペットボトル)の量に応じて、ロールスクリーンの傾斜角度を変更し、その投下量に最適な分別速度と分別精度とに調整することができる。
請求項1に記載の発明によれば、第1のベルトコンベアによる混合収集廃棄物の搬送途中で、風力選別機からの風力によって、第1のベルトコンベアの搬送路上から、内容物を含まないアルミ缶(空アルミ缶)およびペットボトル(空ペットボトル)とからなる軽量空容器を、第2のベルトコンベアまで吹き飛ばす。
このように、選別処理システムのベルトコンベアとして、1本の長尺なコンベアではなく、これを2分割して並列配置した第1、第2のベルトコンベアを採用したため、選別処理システムの設置スペースの小型化を図ることができる。
また、あらかじめ風力選別機により軽量空容器が除去されているため、第1のベルトコンベアの下流側の端部で行われる空ビンと、残渣入りの回収容器との手選別の作業性を高めることができる。これにより、手選別に従事する人員の削減を図ることができる。
特に、風力選別機からの風力により軽量の空容器を第2のベルトコンベアまで吹き飛ばす際、その風力の作用によって、第1のベルトコンベアの搬送路に残った回収容器が、第2のベルトコンベア側に向かって移動しようとする(吹き飛ばされる)ことがある。しかしながら、この移動をストッパが阻止することにより、ビンの破片などの回収容器が、第1のベルトコンベアから外へ移動する(零れ出る)ことを防止できる。
また、第1のベルトコンベアの搬送路に残ったビン破片は、この風力が作用した際、第2のベルトコンベアの方へ移動して、ストッパの下の隙間を通過後に落下口に落ち、第1のベルトコンベアの下方へ排出される。これにより、作業者がビン破片を第1のベルトコンベアの搬送路から除去する作業を省くことができる。従来、このビンの破片はコンベヤベルトの裏側に移動、付着し、ウレタンベルト本体を損傷させていた。ビンの破片の落下口を設けることにより、この問題を解決したものである。
さらに、前記混合収集廃棄物は、前記風力選別機によって吹き飛ばし可能な小型ゴミお よびシート片を含み、前記第2のベルトコンベアは、幅方向の両側に側壁を有する上り傾 斜に配置されたコンベアで、前記第2のベルトコンベアには、前記風力選別機により吹き 飛ばされた前記軽量空容器、前記小型ゴミおよび前記シート片の飛来位置の上方に、衝突 した前記軽量空容器を前記第2のベルトコンベアに落下させる一方、該第2のベルトコン ベアの長さ方向に所定ピッチで形成された複数のスリットを介して、前記小型ゴミおよび 前記シート片を通過させる櫛歯型篩が配置され、該櫛歯型篩は、前記第2のベルトコンベ アの幅方向に延びる複数の櫛歯部材が歯先へ向かって徐々に下方傾斜するとともに、前記 第2のベルトコンベアと同一方向に同一角度で上り傾斜した部材で、前記櫛歯型篩の歯先 と、前記一対の側壁のうち、前記第1のコンベア側とは反対側に配された側壁の上縁との 間には、前記小型ゴミおよび前記シート片を通過させる歯先隙間が形成された混合収集廃 棄物の選別処理システムとする場合、風力選別機の風力によって、第1のベルトコンベアから軽量空容器、小型ゴミおよびシート片が第2のベルトコンベアに向けて吹き飛ばされる。これらが第2のベルトコンベアの飛来位置に到達した時、軽量空容器が櫛歯型篩に衝突し、第2のベルトコンベアの搬送路上に落下する。一方、小型ゴミおよびシート片は、櫛歯型篩の各スリットや歯先隙間をすり抜けるため、不要な小型ゴミおよびシート片を、専用の除去作業を行わなくても第2ベルトコンベアの外へ排出することができる。
また、このように櫛歯型篩の歯先と、第1のコンベア側とは反対側の側壁の上縁との間に歯先隙間を形成したため、前記風力の作用により、これらの小型ゴミやシート片が、下方へ傾斜した各櫛歯部材に案内されて櫛歯型篩の歯先とその側壁の上縁との間に集まっても、この部分に溜まりにくく、メンテナンスが容易となる。
さらにまた、前記第2のベルトコンベアにより搬送されるものは、前記内容物を含まな いアルミ缶およびペットボトルと、前記各スリットおよび前記歯先隙間を通過できなかっ た前記小型ゴミおよび前記シート片とが混在する軽量混合収集廃棄物で、前記第2のベル トコンベアより搬出された前記軽量混合収集廃棄物の中から、回転磁界を利用して前記内 容物を含まないアルミ缶を飛翔することで選別するアルミ選別機と、該アルミ選別機の排 出部の直下に配置されて、前記内容物を含まないアルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄 物を、複数の回転ロールが所定ピッチで並列配置されたロールスクリーンにより受け、篩 上で前記内容物を含まないペットボトルを選別するとともに、篩下に前記小型ゴミおよび 前記シート片を落下させるロールスクリーン式篩機とを有した3段分別装置を備え、前記 ロールスクリーンは、前記内容物を含まないペットボトルの搬出方向に向かって徐々に下 り傾斜する傾斜角度を、5°〜15°とした混合収集廃棄物の選別処理システムとする場 合、第2のベルトコンベアから排出された軽量混合収集廃棄物はアルミ選別機に到達し、ここで回転磁界を利用して、内容物を含まないアルミ缶(空アルミ缶)がアルミ選別機の排出部から跳ね飛ばされる。一方、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物は、アルミ選別機の排出部の直下に落下し、ロールスクリーン式篩機により分別される。すなわち、篩上から内容物を含まないペットボトル(空ペットボトル)が回収され、篩下から小型ゴミおよびシート片が回収される。
また、ロールスクリーンの下り傾斜に配置された角度を、5°〜15°としたため、短い選別時間で、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物を、高い精度で空ペットボトルと小型ゴミやシート片とに分別することができる。
この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの平面図である。 この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの側面図である。 この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの稼働状態を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの一部を構成する風力選別機の作動状態を示す縦断面図である。 この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの一部を構成する櫛歯型篩のスリットから小型ゴミおよびシート片が通り抜けた状態を示す要部拡大斜視図である。 この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの一部を構成する第2のベルトコンベアにおいて、歯先隙間から小型ゴミおよびシート片が通り抜けた状態を示す要部拡大正面図である。 この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システムの一部を構成する3段分別装置の一部を切り欠いた拡大斜視図である。
以下、この発明の実施例を、図面を参照して具体的に説明する。ここでは説明の都合上、X1方向を第1のベルトコンベアにおける混合収集廃棄物の搬送方向、X2方向を第1のベルトコンベアにおける混合収集廃棄物の搬送方向とは逆方向、Y1方向を第1のベルトコンベアの幅方向の一方(図1中の上方向)、Y2方向を第1のベルトコンベアの幅方向の他方(図1中の下方向)、Z1方向を上方向、Z2方向を下方向とする。
図1〜図3において、10はこの発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システム(以下、選別処理システム)で、第1のベルトコンベア11によって搬送中の缶、ビン、ペットボトルを含む回収容器が混在した混合収集廃棄物Aを、回収容器の種類ごとに選別するものである。
この選別処理システム10は、第1のベルトコンベア11の側方に並列配置された第2のベルトコンベア12と、第1のベルトコンベア11の途中部に設けられて、搬送中のそれぞれ内容物を含まない缶とペットボトルとからなる軽量空容器を、風力により第2のベルトコンベア12まで吹き飛ばす風力選別機13とを備えている。
以下、図1〜図4を参照して、これらの構成体を具体的に説明する。
第1のベルトコンベア11および第2のベルトコンベア12は、X1−X2方向に離間したヘッドプーリとテールプーリとに、ゴム製の無端ベルトCを掛け渡した搬送装置である。第1のベルトコンベア11の無端ベルトCの幅は例えば100cm、長さは10m程度である。各ベルトコンベア11,12の両側には、対応するベルトコンベア11,12を取り囲むように、一対の側壁15,37が対向して立設されている。第2のベルトコンベア12は、無端ベルトCの幅が例えば100cm、長さが5m程度の徐々に上り傾斜した搬送装置である。
各ベルトコンベア11,12は、駆動モータによりヘッドプーリを回転し、これにより無端ベルトCを周転(回転)させることで、無端ベルトC上に載置された混合収集廃棄物Aまたは軽量混合収集廃棄物Bを、それぞれX1方向に搬送する。平行状態で離間配置された各ベルトコンベアの間は、作業者が内容物を含むアルミ缶やビンなどを手選別する作業スペースとなる。なお、このようなベルトコンベア11,12の主要構造は、搬送方向が異なる場合が適宜あるものの、後述する廃棄物供給ベルトコンベア17、ペットボトル搬送コンベア21なども同様である。
第1のベルトコンベア11に、処理原料の混合収集廃棄物Aを供給する際に用いられる破袋機16は、第1のベルトコンベア11のX2側の端部(下流部)からY2方向に離間した位置に配されている。破袋機16と第1のベルトコンベア11のX2側の端部との間には、Y1−Y2方向に延びる廃棄物供給ベルトコンベア17が設置されている。破袋機16によりビニール袋が破袋され、割れたビン破片を含む混合収集廃棄物Aは、廃棄物供給ベルトコンベア17のY2側の端部上に落下し、その後、無端ベルトCの周転に伴いY1方向へ移送され、そのY1側の端部から、第1のベルトコンベア11のX2側の端部に移載される。
第1のベルトコンベア11の長さ方向の中間位置よりX2側の部分には、公知の磁力選別機(磁選機)18が配設されている。第1のベルトコンベア11によりX1方向へ搬送される回収容器は、まず、この磁力選別機18によってスチール缶のみが選別されて、磁力選別機18のY1側に配置された空スチール缶回収ボックス19に投下して除去される。その後、スチール缶は空スチール缶プレス機20によりプレスされる。空スチール缶回収ボックス19のY1側には、X1−X2方向に長い手選別用のペットボトル搬送ベルトコンベア21が配されている。この手選別用のペットボトル搬送ベルトコンベア21は、その下流端が後述する空ペットボトル回収ボックス22の上方に配置され、回収される。一方、ペットボトル、アルミ缶、ガラス製のビン(ビン破片を含む)など磁力に反応しない回収容器は、この磁力選別機18をスルー(通過)する。
また、第1のベルトコンベア11の途中部、具体的には第1のベルトコンベア11の長さ方向の中間位置よりX1側の部分には、搬送中の空アルミ缶と、空ペットボトルと、小型ゴミおよびシート片とを、風力により第2のベルトコンベア12まで吹き飛ばす風力選別機13が設けられている。
以下、風力選別機13を具体的に説明する。
図1〜図6に示すように、風力選別機13は、無端ベルトCのY1側の端部上に、上下3段、X1−X2方向に所定ピッチで8組配置された合計24本のブロワ23を有している。各ブロワ23から、外設のエアコンプレッサ24により生成された圧縮空気をY2方向に噴出することで、第1のベルトコンベア11の途中部に達した軽量空容器を、第2のベルトコンベア12まで吹き飛ばす。
また、この第1のベルトコンベア11の途中部のうち、無端ベルトCのY2側の側部の上方には、風力選別機13の風力の作用によって、軽量空容器(内容物が含まれた回収容器およびビン)を除いた回収容器が第2のベルトコンベア12に向けて移動するのを阻止する平行な2本の細長いストッパ板(ストッパ)25が配置されている。
また、第1のベルトコンベア11の途中部のうち、各ストッパ板25より第2のベルトコンベア12側の部分には、下側のストッパ板25の下縁と無端ベルトCの搬送面との隙間を通過したビン破片aが、コンベア外へ落下する落下口26が形成されている。落下口26の直下には、落下したビン破片aを、第1のベルトコンベア11のY2側の側壁15に形成した貫通孔27を介して、コンベア外へ排出するためのシュート28が配されている。また、第1のベルトコンベア11の下壁のうち、Y2側の端部の裏面には、落下口26に落下したビン破片aを貫通孔27からスムーズに排出させるための圧縮空気を噴き付ける落下誘導ノズル29が設けられている。さらに、落下口26の上方には、ストッパ板25を乗り越えた軽量空容器が、その落下口26に落ち込むのを防止するため、Y2方向へ向かって徐々に下方傾斜した落下防止板30が配置されている。また、落下防止板30の下端部付近には、後述する連通ダクト31に落下した軽量空容器を、さらにY2方向へ吹き飛ばすための複数の補助ノズル32が、X1−X2方向へ所定ピッチで一列に並んでいる。
また、その重量により吹き飛ばされなかったビン、内容物の含まれた(中身が入った)回収容器b(図4)は、この風力選別機13を通過し、第1のベルトコンベア11によってさらに下流へ搬送される。
この下流部では、例えば手選別でガラス製のビンとビン以外のものとが選別されて個別に回収されることとなる。
風力選別機13は、エアコンプレッサ24の他に、圧縮空気の通路であるダクトとしての風力選別機本体33を有している。この風力選別機本体33は、一対の側壁15に対して門形に連結されて、第1のベルトコンベア11の途中部を、上方から矩形のトンネル状に被う門形カバー部34と、門形カバー部34のY2側の端部に連結されて、第1のベルトコンベア11の途中部(中流部)と第2のベルトコンベア12の上流部(X2側の端部)とを連通する、断面矩形状で先細り化した連通ダクト31とを有している。この連通ダクト31内に連通路が配されている。第1のベルトコンベア11のY2側の側壁15には、連通ダクト31の上流側開口31aと連通する矩形状の開口が形成されている。また、連通ダクト31の下流側開口31bは、第2のベルトコンベア12のY1側の側壁37の上に配置されている。この連通ダクト31の下流側開口31bと対峙する第2のベルトコンベア12の上流部分が、風力選別機13により吹き飛ばされた軽量空容器、小型ゴミおよびシート片の飛来位置となる。
この連通ダクト31の下流側開口31bの上縁形成部には、軽量空容器、小型ゴミおよびシート片の飛来位置cの上方に、衝突した軽量空容器を第2のベルトコンベア12に落下させる一方、第2のベルトコンベア12の長さ方向に所定ピッチで形成された複数のスリットSを介して、小型ゴミおよびシート片を素通りさせる櫛歯型篩35が配置されている。
櫛歯型篩35は、第2のベルトコンベア12の幅方向(Y1−Y2方向)に延びる複数の櫛歯部材36が歯先へ向かって徐々に下方傾斜するとともに、第2のベルトコンベア12のY1側の側壁37と同一方向(X1方向)に同一角度(約30°)で上り傾斜した部材で、櫛歯型篩35の歯先と、第2のベルトコンベア12のY1側の側壁37の上縁との間には、小型ゴミおよびシート片を通過させる歯先隙間dが形成されている。各スリットSの幅と、歯先隙間dの高さとは、それぞれ25mmである。各櫛歯部材36の基端部は、X1−X2方向に長い連結部材35aにより連結されている。
また、連通ダクト31の下流側開口31bの下縁形成部(噴き出し口先端)には、上向きガイド板39がY2方向に突設されている。これにより、空アルミ缶や空ペットボトルを瞬時に櫛歯部材36の下面に衝突させて、その落下を容易にすることができる。しかも、上向きガイド板39によって軽いシート片等が吹き上げられるため、後述するゴミ回収塔14のバキューム効果を高めることができ、各櫛歯部材36にシート片が絡み付きにくくなる。
第2のベルトコンベア12の上流部のY2側には、各スリットSおよび歯先隙間dを通過した小型ゴミおよびシート片を回収するための角型のゴミ回収塔14が立設されている。このゴミ回収塔14の上壁の中央部には、軽い小型ゴミやシート片を、バキューム装置の負圧力で吸引することで排出する吸引筒38が立設されている。また、ゴミ回収塔14の下部内には、比較的重い小型ゴミやシート片を回収するためのゴミ回収ボックス14aが収納されている。ゴミ回収塔14のY1側の側壁には、櫛歯型篩35を上方から被うことで、スリットSや歯先隙間dを素通りした小型ゴミ等の外部飛散を防止する門形の篩用カバー46が連結されている。
第2のベルトコンベア12の下流端の直下には、第2のベルトコンベア12から排出された空アルミ缶、空ペットボトル、小型ゴミおよびシート片の中から空アルミ缶を選別するためのアルミ選別機40が、架台47を介して水平配置されている。このアルミ選別機40は、後述する3段分別装置48の一部を構成するものである。
アルミ選別機40は、磁石付きの回転ロータを内蔵したヘッドプーリが、X1側の端部に配置された短尺なベルトコンベア49を装置本体としたもので、駆動モータにより回転ロータを、例えば1,500rpmで高速回転させことで、発生した磁界と、この磁界により空アルミ缶に発生した渦電流による磁界とを反発させて、空アルミ缶をX1方向に弾き飛ばすように構成された装置である。
以下、図2および図7を参照して、3段分別装置48を説明する。
この3段分別装置48は、前記アルミ選別機40と、このアルミ選別機40の排出部の直下に配置されて、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物Bを、複数の回転ロール50が所定ピッチで並列配置されたロールスクリーン45により受け、篩上で空ペットボトルを選別するとともに、篩下に小型ゴミおよびシート片を外部へ落下させるロールスクリーン式篩機44と、傾斜した下壁をロールスクリーン45により構成する略矩形ボックス状の3段分別塔51とを備えている。
ロールスクリーン式篩機44は、所定間隔で並設された複数の回転ロール50と、各回転ロール50を回転させる1つの駆動モータと、駆動モータと各回転ロール50とを連結するチェーンとを備え、各回転ロール50は、ロール軸の外周面に、複数の回転ディスク52がそろばん状に取り付けられたものである。よって、各ロール軸間および各回転ディスク間に形成された隙間が篩目となる。回転ディスク52の形状は円盤状である。このロールスクリーン45は、空ペットボトルの搬出方向(X1方向)に向かって徐々に下方傾斜した状態で、3段分別塔51の下壁を構成している。ロールスクリーン45の傾斜角度θは8°である。このロールスクリーン45の直下には、落下した小型ゴミおよびシート片を受けるゴミ受けパレット53が配置されている。
ロールスクリーン式篩機44の運転時、駆動モータを駆動することで、チェーンを介して各回転ロール50が回転し、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物Bがロールスクリーン45の上流側に落下し、徐々に下流側に搬送されながら篩分けられる。すなわち、篩目より大きな空ペットボトルは、各回転ディスク52に当接してバウンドしながら下流側に搬送されて外部へ排出される。一方、篩目よりも小さな小型ゴミやシート片は、篩目を通って3段分別塔51の外に排出される。
3段分別塔51は、X2側の側壁の中間高さ部分に、アルミ選別機40の搬出部40aが挿入されるY1−Y2方向に長い挿入口51aが形成されている。また、3段分別塔51のX1側の側壁51bの下部は、X1方向へ向かうほど徐々に下方傾斜(傾斜角は約45°)している。また、3段分別塔51の内部空間は、X1方向へ徐々に下方傾斜した仕切り板54によって、空アルミ缶の分別通路55を有する上段部(上層部)と、空ペットボトルの分別通路56を有する中段部(中層部)とに区画されている。
このうち、空ペットボトルの分別通路56の下側開口は、Y1−Y2方向に長い空ペットボトル排出用ベルトコンベア57の上流部(Y2側の端部)上に配置されている。また、空アルミ缶の分別通路55の下側開口は、Y1−Y2方向に長い空アルミ缶排出用ベルトコンベア41の上流部(Y2側の端部)上に配置されている。空ペットボトル排出用ベルトコンベア57は、ゴミ受けパレット53のX1側に並設され、また空アルミ缶排出用ベルトコンベア41は、空ペットボトル排出用ベルトコンベア57のX1側に並設されている。
空ペットボトル排出用ベルトコンベア57の下流部(Y1側の端部)の直下には、空ペットボトル回収ボックス22が配置され、ここに投下された空ペットボトルは、空ペットボトルプレス機58によってプレスされることとなる。また、空アルミ缶排出用ベルトコンベア41の下流部(Y1側の端部)の直下には、空アルミ缶回収ボックス42が配置され、ここに投下された空アルミ缶は、空アルミ缶プレス機43によってプレスされる。プレス後の空ペットボトル、空アルミ缶(空スチール缶も同じ)は、資源として有効に利用されることとなる。
次に、図1〜図4を参照して、この発明の実施例1に係る混合収集廃棄物の選別処理システム10による混合収集廃棄物Aの選別方法を説明する。
スーパーなどから回収された缶、ペットボトル、ビン(ビン破片aを含む)、小型ゴミ、シート片等が混在した混合収集廃棄物A入りのビニール袋は、破袋機16に投入することでビニール袋が破袋される。ここで、混合収集廃棄物Aは、廃棄物供給ベルトコンベア17の上流部に落下し、無端ベルトCの周転に伴いその下流部から、第1のベルトコンベア11の上流部に移載される。
その後、混合収集廃棄物Aは、第1のベルトコンベア11の上流部から、それの無端ベルトCの周転に伴いX1方向へ搬送される。その途中、混合収集廃棄物Aが磁力選別機18の直下に達したとき、混合収集廃棄物Aの中からスチール缶のみが磁着により選別されて除去される。除去後、スチール缶は、Y1側に配置された空スチール缶回収ボックス19に回収され、空スチール缶プレス機20によりプレスされて資源として利用される。なお、ペットボトルの混入割合が大きい場合には、空スチール缶回収ボックス19のY1側に配置された手選別用のペットボトル搬送ベルトコンベア21を利用して、空ペットボトルを回収する。
その後、このスチール缶が除去された混合収集廃棄物Aが、第1のベルトコンベア11の中間部付近のうち、風力選別機13が配された部分に達すると、各ブロワ23からの圧縮空気がY2方向に噴き出され、空アルミ缶、空ペットボトルと、小型ゴミおよびシート片とが、連通ダクト31を通過して、Y2方向に配された第2のベルトコンベア12まで吹き飛ばされる。
このとき、その重量により吹き飛ばされなかったビン、内容物の含まれた回収容器は、この風力選別機13を通過し、第1のベルトコンベア11のさらに下流へ搬送される。この下流部では、複数の作業者により、手選別でガラス製のビンと、ビン以外のものに分けられて回収される。
また、この風力が作用した際、第1のベルトコンベア11の搬送路に残った軽量空容器を除く回収容器(内容物が入った缶、ペットボトル、ビン)、内容物が入っていないビンなどが、そのY2側へ移動して行く。その際、この移動を2本の平行なストッパ板25により阻止する。これにより、軽量空容器を除く回収容器が、第1のベルトコンベア11の第2のベルトコンベア12側の端の開口から連通ダクト31方向へ移動するのを防止できる。
また、第1のベルトコンベア11の搬送路に残ったビン破片aは、この風力が作用した際、第2のベルトコンベア12の方へ移動して、下側のストッパ板25の下の隙間を通過後に落下口26に落ち、その後、落下誘導ノズル29からの圧縮空気に導かれながら、シュート28、貫通孔27を順次経て、第1のベルトコンベア11の外へ排出される。これにより、作業者がビン破片aを第1のベルトコンベア11の搬送路から除去する作業を省くことができる。また、作業者の作業中の怪我も防止できる。
また、ストッパ板25を乗り越えた軽量空容器は、落下防止板30によって落下口26への転落が防止される。さらに、各ストッパ板25を乗り越えて連通ダクト31に落下した軽量空容器は、各補助ノズル32からの圧縮空気によりさらにY2方向へ吹き飛ばされ、第2のベルトコンベア12に達する。
次に、各ブロワ23の風力によって、第1のベルトコンベア11から第2のベルトコンベア12に向けて吹き飛ばされた軽量空容器、小型ゴミおよびシート片は、第2のベルトコンベア12の飛来位置cに到達した時、軽量空容器が櫛歯型篩35に衝突し、第2のベルトコンベア12の搬送路の上流側に落下する。一方、小型ゴミおよびシート片は、櫛歯型篩35の各スリットSや歯先隙間dをすり抜けるため、不要な小型ゴミおよびシート片を、専用の除去作業を行わなくても第2のベルトコンベア12の外へ排出することができる。特に、排出された小型ゴミおよびシート片を、ゴミ回収塔14により負圧回収するようにしたため、比重の大きい小型ゴミはゴミ回収ボックス14aに落下回収するとともに、軽いシート片は吸引筒38を利用してバキューム回収する。そのように、小型ゴミと、比重の小さいシート片とを良好に分別することができる。
また、連通ダクト31を通過した軽量空容器は、下流側開口31bの上向きガイド板39によって跳ね上げられ、空アルミ缶や空ペットボトルが瞬時に櫛歯型篩35の下面に衝突する。その結果、第2のベルトコンベア12の飛来位置cへの軽量空容器の落下を容易にすることができる。また、上向きガイド板39によって軽量なシート片等も吹き上げられ、ゴミ回収塔14のバキューム効果を高めることができるとともに、各櫛歯部材36にシート片が絡み付きにくくなる。
また、このように櫛歯型篩35の歯先と、Y2側の側壁37の上縁との間に所定サイズの歯先隙間dを形成したため、風力選別機13の風力の作用により、仮に小型ゴミやシート片が、下方傾斜した各櫛歯部材36に案内され、櫛歯型篩35の歯先と、第2のベルトコンベア12の側壁37の上縁との間に集まっても、この部分に詰まりが発生しにくい。その結果、第2のベルトコンベア12のメンテナンスが容易となる。
次に、図3および図7に示すように、上方傾斜した第2のベルトコンベア12の下流端から排出された軽量混合収集廃棄物Bはアルミ選別機40に到達する。ここで、回転磁界を利用し、空アルミ缶がアルミ選別機40の排出部から跳ね飛ばされ、下方傾斜した仕切り板54にガイドされて、空アルミ缶排出用ベルトコンベア41の上流から下流側へ排出されて、排出側の空アルミ缶回収ボックス42に投入され、その後、空アルミ缶プレス機43によりプレスされる。
一方、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物Bは、アルミ選別機40の排出部の直下に落下し、ロールスクリーン式篩機44の下方傾斜したロールスクリーン45により分別される。すなわち、篩上から空ペットボトルが回収され、その後、空ペットボトル排出用ベルトコンベア57の上流から下流側へ排出されて、排出側には空ペットボトル回収ボックス22に投入され、その後、空ペットボトルプレス機58によりプレスされる。そして、ロールスクリーン45の篩下の小型ゴミおよびシート片が、ゴミ受けペレットに回収される。
また、ロールスクリーン45の下り勾配の傾斜角度θを8°としたため、短い選別時間で、空アルミ缶が除去された軽量混合収集廃棄物Bを、高い精度で空ペットボトルと小型ゴミやシート片とに分別することができる。
このように、選別処理システムのベルトコンベアとして、1本の長尺なコンベアではなく、これを2分割して並列配置した第1、第2のベルトコンベア12を採用したため、選別処理システムの設置スペースの小型化を図ることができる。
また、あらかじめ風力選別機13により軽量空容器が除去されているため、その後の選別対象物が減少(例えば20%までに減少)する。これにより、第1のベルトコンベア11の下流側の端部で行われる空ビンと、内容物を含む回収容器との手選別の作業性を高めることができる。これにより、手選別に従事する人員の削減を図ることができる。
さらに、ここでは、アルミ選別機40と、ロールスクリーン式篩機44とを備えた3段分別装置48を採用したため、軽量空容器と、小型ゴミおよびシート片の回収装置が立体的な層構造となり、混合収集廃棄物の選別処理システム10の省スペース化が図れる。
この発明は、ベルトコンベアにより搬送している混合収集廃棄物の中から、内容物を含まない缶、ビン、ペットボトルと、それ以外とを分別する技術として有用である。
10 混合収集廃棄物の選別処理システム、
11 第1のベルトコンベア、
12 第2のベルトコンベア、
13 風力選別機、
25 ストッパ板(ストッパ)、
26 落下口、
35 櫛歯型篩、
36 櫛歯部材、
37 側壁、
40 アルミ選別機、
40a 排出部、
44 ロールスクリーン式篩機、
45 ロールスクリーン、
48 3段分別装置、
50 回転ロール、
A 混合収集廃棄物
B 軽量混合収集廃棄物、
S スリット、
a ビン破片、
c 飛来位置、
d 歯先隙間。

Claims (1)

  1. 第1のベルトコンベアによって搬送中の缶、ビン、ペットボトルを含む回収容器が混在した混合収集廃棄物を、前記回収容器の種類ごとに選別する混合収集廃棄物の選別処理システムにおいて、
    前記第1のベルトコンベアの側方に並列配置された第2のベルトコンベアと、
    前記第1のベルトコンベアの途中部に設けられて、搬送中のそれぞれ内容物を含まない前記缶と前記ペットボトルとからなる軽量空容器を、風力により前記第2のベルトコンベアまで吹き飛ばす風力選別機とを備えるとともに、
    前記混合収集廃棄物はビン破片を含み、
    前記第1のベルトコンベアの途中部のうち、前記第2のベルトコンベア側の側部の上方 には、前記軽量空容器を除いた回収容器が、前記風力選別機の風力の作用によって前記第 2のベルトコンベアに向けて移動するのを阻止するストッパが配置され、
    前記第1のベルトコンベアの途中部のうち、前記ストッパより前記第2のベルトコンベ ア側の部分には、前記ストッパの下方の隙間を通過した前記ビン破片の落下口が形成され た混合収集廃棄物の選別処理システム
JP2017085007A 2017-04-24 2017-04-24 混合収集廃棄物の選別処理システム Active JP6371999B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085007A JP6371999B1 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 混合収集廃棄物の選別処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085007A JP6371999B1 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 混合収集廃棄物の選別処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6371999B1 true JP6371999B1 (ja) 2018-08-15
JP2018183711A JP2018183711A (ja) 2018-11-22

Family

ID=63165782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017085007A Active JP6371999B1 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 混合収集廃棄物の選別処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6371999B1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09234449A (ja) * 1996-02-28 1997-09-09 Miike Tekkosho Kk 廃棄物の固形燃料化リサイクルプラント
JPH11262732A (ja) * 1998-03-17 1999-09-28 Niigata Eng Co Ltd 風力選別手段
JP2001334397A (ja) * 2000-05-29 2001-12-04 Nikko Co Ltd 空き缶等の選別処理装置
JP5848485B1 (ja) * 2015-07-29 2016-01-27 株式会社 西原商事 風力選別機

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09234449A (ja) * 1996-02-28 1997-09-09 Miike Tekkosho Kk 廃棄物の固形燃料化リサイクルプラント
JPH11262732A (ja) * 1998-03-17 1999-09-28 Niigata Eng Co Ltd 風力選別手段
JP2001334397A (ja) * 2000-05-29 2001-12-04 Nikko Co Ltd 空き缶等の選別処理装置
JP5848485B1 (ja) * 2015-07-29 2016-01-27 株式会社 西原商事 風力選別機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018183711A (ja) 2018-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5328034A (en) Machine and method for separating recyclable matter
JP4480107B2 (ja) 空き缶等の選別処理装置
JP2001225017A (ja) 風力選別機
JP2016087952A (ja) リサイクル処理装置
WO2004012866A2 (en) Improvements to waste separation
JP6371999B1 (ja) 混合収集廃棄物の選別処理システム
JPH0985179A (ja) 廃棄物分離装置
JPH10249282A (ja) 風力選別装置
EP1676645A1 (en) Method and apparatus for sorting plastic and paper waste
JP3753852B2 (ja) 破袋廃棄物の風力選別装置
EP0472242A1 (en) Method for separating waste
JP6745574B1 (ja) 風力式選別装置
JP3887544B2 (ja) 渦気流吸引装置
JP4533541B2 (ja) 風力併用傾斜コンベア型選別機
JPH08290115A (ja) 回転ドラム式破袋分別装置
CN219817068U (zh) 一种复合式蝶式筛选机
JP2003080173A (ja) 廃棄物搬送シュート
JP3249415B2 (ja) 風力選別装置
JP2007167824A (ja) 分別装置
JP3668645B2 (ja) 渦気流分別装置
JP4593460B2 (ja) 廃棄物分別設備及び廃棄物の分別方法
JP3104022U (ja) 缶瓶類選別装置
JP2007061771A (ja) ペットボトル破砕処理装置用ホッパー
KR20090113548A (ko) 폐기물 선별장치
JP2000140766A (ja) ごみ袋除去装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170509

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170509

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170831

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180508

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6371999

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250