JP6361716B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
上記構成によれば、腹側のポケットを深く大きいものとすることができる。したがって、腹側のポケットは、尿などの排泄物を収容するための容積を十分確保でき、腹漏れの発生を抑制することができる。また、背側のポケットは、その開口端を、臀部の割れ目の上側に位置させることができる。したがって、背側のポケットには、割れ目を伝った尿などの排泄物が進入し易くなり、背漏れの発生を抑制することができる。
上記構成によれば、臀部と背側外装体との間に構成される空隙部を確実に形成することができる。
上記構成によれば、臀部と背側外装体との間に構成される空隙部を確実に形成することができる。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、パンツ型使い捨ておむつ10(以下、単に「おむつ10」という。)は、人体の腹部形状に追従する形状を有する前身頃10Fと、人体の背部形状に追従する形状を有する後身頃10Rと、前身頃10Fおよび後身頃10Rを繋ぐ股下部10Cとを備える。
図2(b)および図3(a)に示すように、腹側上部領域12FUにおいて、腹側外部シート部26Fにおける被接着部16Aのバックシート17が接着される領域が、第1接着領域22Aとなる。また、背側上部領域12RUにおいて、背側外部シート部26Rにおける被接着部16Aのバックシート17が接着される領域が、第1接着領域22Aとなる。
一例として、腹側上部領域12FUの上下方向の長さL1は、腹側外装体12Fの上下方向の長さL2の1/2以上の長さを有している。そして、腹側上部領域12FUは、吸収体18の前後方向における腹側端部18Fと重なっている。つまり、腹側端部18Fは、腹側下部領域12FDに最も近い最下段の腹側上部弾性部材15FU(腹側上部領域12FUの下端)よりも胴回り開口部10A側に位置する。これにより、腹側ポケット30Fは、大きく深いものとなり、排泄物を収容するための容積を十分確保できる。また、腹側ポケット30Fに進入した尿などの排泄物は、腹側端部18Fを含む吸収体18で吸収することができる。
(13)腹側上部領域12FUおよび腹側下部領域12FDが腹側外部シート部26Fで一連に構成されている。また、背側上部領域12RUおよび背側下部領域12RDが背側外部シート部26Rで一連に構成されている。したがって、左右両側の接合部11の近傍における境界部分に、上部領域と下部領域とを2分割したときに形成される隙間が生じない。したがって、おむつ10を履く際にも、脚が上部領域と下部領域との間の隙間に進入してしまうことがなくなり、おむつ10が履きにくくなることを抑制することができる。
図6に示すように、第2実施形態のおむつ40は、腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rが最も外側に位置し、腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUが一連の腹側シート27FAおよび背側シート27RAで挟み込まれた構成を有している。なお、図6において、右側がおむつ装着者の肌側となる。
(16)腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUを一連の腹側シート27FAおよび背側シート27RAで挟み込むので、部品点数の削減と生産効率の向上を実現できる。
図7に示すように、第3実施形態のおむつ50は、腹側上部弾性部材15FUおよび背側上部弾性部材15RUを別々の2枚の腹側シート27FAおよび背側シート27RAで挟み込み、さらに、当該2枚の腹側シート27FAおよび背側シート27RAは、ともに腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rとも別々になっている。なお、図7において、右側がおむつ装着者の肌側となる。
(17)腹側外部シート部26F、背側外部シート部26R、腹側シート27FA、および、背側シート27RAの各々を別々に使用しているので、腹側外部シート部26F、背側外部シート部26R、腹側シート27FA、および、背側シート27RAのそれぞれを有効に利用することができる。例えば、これらのシートに異なる材質のシートを使用することができる。この場合、一例として、肌と接する腹側シート27FA、および、背側シート27RAには、柔らかいシートを使用し、最外に位置する腹側外部シート部26F、および、背側外部シート部26Rには、耐水性や耐久性に富む硬めのシートを使用することができる。
図8に示すように、第4実施形態のおむつ60は、最も外側に位置する腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rとが1枚のシートで構成されている。なお、図8において、右側がおむつ装着者の肌側となる。
(18)腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rとが1枚の外部シート26で構成されているので部品点数を削減することができる。
図9に示すように、第5実施形態のおむつ70は、腹側外装体12Fにおいて、1枚の腹側外部シート部26Fが腹側上部弾性部材15FUおよび腹側下部弾性部材15FDを挟み込んでいる。また、背側外装体12Rにおいて、1枚の背側外部シート部26Rが背側上部弾性部材15RUおよび背側下部弾性部材15RDを挟み込んでいる。また、腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rは、肌とは反対側の最も外側に位置するとともに、胴回り開口部10Aで折り返されて最も肌側に位置している。外側では、腹側下部領域12FDおよび背側下部領域12RDから腹側上部領域12FUおよび背側上部領域12RUに亘って延在し、腹側外部弾性部28Fおよび背側外部弾性部28Rの股下部10C側の端部で内側に折り曲げられている。内側では、腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rの股下部10C側の端部分で内側に折り曲げられている。なお、図9において、右側がおむつ装着者の肌側となる。
(19)腹側外装体12Fにおいて、1枚の腹側外部シート部26Fを使用するだけですみ、また、背側外装体12Rにおいて、1枚の背側外部シート部26Rを使用するだけですむので、部品点数を削減することができるとともに、製造工程を簡素化することができる。
図10に示すように、第6実施形態のおむつ80は、第5実施形態のおむつ70では各々が1枚で構成された腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rの端部が内側に折り返されていたのに対して、腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rの端部が外側に折り返されている。なお、図10において、右側がおむつ装着者の肌側となる。以上のようなおむつ80にあっても、第5実施形態のおむつ70と同様な効果を得ることができる。
図11に示すように、第7実施形態のおむつ90は、図6に示した第2実施形態のおむつ40の変形例であり、腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rが最も外側に位置し、腹側下部弾性部材15FDおよび背側下部弾性部材15RDを挟み込む構成を有している。また、腹側内部弾性部27Fおよび背側内部弾性部27Rは、1枚の腹側シート27FAおよび背側シート27RAによって挟まれる。なお、図12において、右側がおむつ装着者の肌側となる。
(20)1枚の腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rによって腹側外部弾性部28Fおよび背側外部弾性部28Rが構成されるので、腹側外部弾性部28Fおよび背側外部弾性部28Rの部品点数の削減と生産効率の向上を実現できる。
図12に示すように、第8実施形態のおむつ91は、第7実施形態のおむつ90の腹側内部弾性部27Fと背側内部弾性部27Rの向きを上下逆にしたものであり、折曲された腹側シート27FAおよび背側シート27RAの折れ目を胴回り開口部10A側にし、折れ目と反対側の端部を股下部10C側にしたものである。なお、図12において、右側がおむつ装着者の肌側となる。このようなおむつ91によっても、第7実施形態のおむつ90と同様な効果を得ることができる。
図13に示すように、第9実施形態のおむつ100は、胴回り開口部10Aが腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rと腹側内部シート部29Fおよび背側内部シート部29Rとによって二重シート構造となっている。おむつ100を着用者に着用させるとき、作業者は、腹側ポケット30Fおよび背側ポケット30Rの開口端に指を引っかけて、おむつ100を上側に上げる作業を行う。このため、胴回り開口部10Aの近傍のシートに引っ張り力が作用し、当該箇所が破け破損するおそれがある(図13中A部参照)。そこで、おむつ100は、胴回り開口部10Aのシート構造を二重構造として強度を高めるようにしている。なお、図13において、右側がおむつ装着者の肌側となる。おむつ100では、腹側外部シート部26Fと腹側内部シート部29Fとが接着剤25Aによって接着され、互いの位置がずれないようにしている。
(21)胴回り開口部10Aの周辺において、腹側外部シート部26Fおよび背側外部シート部26Rと腹側内部シート部29Fおよび背側内部シート部29Rとによって二重シート構造となり、強度を高めることができる。したがって、おむつ100を履かせるとき、指を腹側ポケット30Fおよび背側ポケット30Rに引っかけておむつ100を引き上げても、引っ張り力によって、胴回り開口部10Aの周辺に穴などが開くなどして破損することを抑制することができる。
以上説明した第1実施形態のおむつ10では、胴回り開口部10Aの周辺において、帯状領域34を設けている(図2(a),図3(a)参照)。図14(a)および(b)に示すように、第10実施形態のおむつ110では、被接着部16Aの前後方向の先端部を胴回り開口部10Aの開口端に沿う位置に配置する。これにより、腹側ポケット30Fおよび背側ポケット30Rを深く大きいものとすることができ、より多くの排泄物を受容することができる。このようなおむつは、上述したおむつ40,50,60,70,80,90,91,100にも適用可能である。
・背側下部弾性部材15RDは、被接着部16A上において、全て切断されていてもよい。これによれば、ひだ16Bが形成されず、背側外部弾性部28Rの肌に対する密着性を高めることができる。また、背側下部弾性部材15RDは、全て伸長した状態で配置されていてもよい。この場合、ひだ16Bが多く形成されることで、吸収体18の背側端部18Rを含む背側の被接着部16Aを厚くすることができる。したがって、空隙部35を確実に形成することができる。また、ひだ16Bは、案内溝となって、尿などの排泄物を背側ポケット30Rの開口端の方向に誘導することができる。
・空隙部35を確実に形成できるのであれば、背側端部18Rと最下段に位置する背側上部弾性部材15RUとの間隔Cは、背側端部の厚さTの3倍以下でなくてもよい。
・背側上部領域12RUは、背側端部18Rが背側外部弾性部28Rの最下段に位置する背側上部弾性部材15RUと重ならないのであれば、背側端部18Rと重なってもよい。例えば、最下段に位置する背側上部弾性部材15RUより下側に、シートだけが重なったシート下端部が存在する場合、背側端部18Rは、臀部39が背側ポケット30Rの開口端を塞がない程度にシート下端部と重なっていてもよい。
・使い捨ておむつとしては、テープ型のおむつであってもよい。また、乳幼児用又は介護を必要とする高齢者や障害者等の成人用の使い捨ておむつであってもよい。
Claims (6)
- 腹部を覆う腹側外装部と、
背部を覆う背側外装部と、
前記腹側外装部と前記背側外装部との間に延在する吸収体を備える吸収性本体であって、前後方向における前記吸収性本体の両端部に、前記腹側外装部および前記背側外装部と重なる被接着部を備えた前記吸収性本体とを備え、
前記腹側外装部は、腹側上部領域と、前記腹側上部領域よりも股下側に位置する腹側下部領域とを備え、
前記背側外装部は、背側上部領域と、前記背側上部領域よりも前記股下側に位置する背側下部領域とを備え、
前記腹側上部領域および前記背側上部領域の各々は、内部弾性部を備え、前記内部弾性部は、上部弾性部材と、前記上部弾性部材を挟むシートとを含み、前記上部弾性部材は、前記吸収性本体よりも肌側となる内側に位置し、
前記腹側下部領域および前記背側下部領域の各々は、外部弾性部を備え、前記外部弾性部は、下部弾性部材と、前記下部弾性部材を挟むシートとを含み、前記下部弾性部材は、前記吸収性本体よりも外側に位置し、
前記各内部弾性部は、前記被接着部に対して非接着とされ、かつ、前記被接着部の周囲において前記吸収性本体より外側に位置する外部シート部に対して接着されることで、開口端が前記股下側を向くポケットを前記被接着部上に構成し、前記各外部弾性部は、前記被接着部に対して接着されており、
前記吸収体の腹側端部は、前記腹側上部領域の下端部より上側に位置し、
前記吸収体の背側端部は、前記背側上部領域の下端部において、最下段に位置する背側の前記上部弾性部材より前記股下側に位置している吸収性物品。 - 前記腹側上部領域の上下方向の長さは、前記背側上部領域の上下方向の長さより長く形成されている
請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記腹側端部は、前記腹側上部領域の下端部において、少なくとも最下段に位置する腹側の前記上部弾性部材と重なり、
前記背側端部は、前記背側上部領域の下端部より前記股下側に位置する
請求項1または2に記載の吸収性物品。 - 前記背側端部と前記最下段に位置する背側の前記上部弾性部材との間隔は、前記背側端部の厚さの3倍以下である
請求項1ないし3のうち何れか1項に記載の吸収性物品。 - 前記背側端部と前記最下段に位置する背側の前記上部弾性部材との間隔は、前記背側外装部の上下方向おける長さの20%以下である
請求項1ないし3のうち何れか1項に記載の吸収性物品。 - 前記背側下部領域における前記下部弾性部材は、複数本で構成され、
前記複数本の前記下部弾性部材のなかで前記吸収体と重なる一部の前記下部弾性部材は、伸長状態で配置されている
請求項1ないし5のうち何れか1項に記載の吸収性物品。
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