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JP6341869B2 - 通信装置および通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、連続信号をパケットネットワーク経由で送受信する通信装置および通信システムに関する。
近年のイーサネット(登録商標)の普及に伴い、光アクセスネットワークにおいては、イーサネットをインフラとして、家庭向けや企業向けに様々なサービスが展開されている。一方、無線ネットワークでは、スマートフォンの爆発的な普及に起因し、トラヒックが年々増加しており、多数の基地局を事業者局舎へ収容する無線アクセスネットワークの大容量化と低コスト化が望まれている。また、無線アクセスネットワークには専用線だけではなくイーサネットなどのパケットネットワークも採用されている。当初は、基地局にパケット通信機能およびベースバンド処理機能を組み込み、事業者局舎に設置されている事業者装置と基地局をイーサネットと親和性の高いIPパケットで結ぶ形態が採られていたが、基地局の小型化などの効果を見込んで、パケット通信機能およびベースバンド処理機能を削減した基地局と事業者装置を無線ベースバンド信号で結ぶ形態も検討されている。
パケット通信機能およびベースバンド処理機能を削減した基地局と事業者装置を無線ベースバンド信号で結ぶ形態を適用する場合、無線アクセスネットワークのネットワーク装置の間では同期された連続信号である無線ベースバンド信号を転送するため、ネットワーク装置には同期機能が必須となる。また、事業者装置からの距離が異なる複数の基地局に対して適切なタイミングで無線ベースバンド信号を送受信するために、伝送遅延量を精度良く特定することが要求される。そのため、ネットワーク装置は、無線ベースバンド信号の遅延を固定的に見せかける機能も必要となる。
このような技術として、放送信号の伝送遅延を制御する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された技術では、演奏所と複数の放送局の時刻をGPS(Global Positioning System)の基準時刻に同期させ、各々の放送局では、演奏所から自装置までの伝送遅延を測定し、演奏所でパケットに付与されたタイムスタンプと最大遅延時間からそれぞれの伝送遅延を減じた値を調整遅延時間に決定し、放送信号を決定した調整遅延時間だけ遅らせる。
特許第4283655号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術を上記の無線ベースバンド信号を送受信する装置に適用すると、時刻同期の誤差に揺らぎが生じる場合には、以下に示すデータ欠落および空隙が生じてしまうという問題がある。
上記の演奏所に相当する送信装置において、連続して送信する2つのパケットの間隔を10ミリ秒とし、この10ミリ秒間に基準時刻に対して送信装置の誤差が1ナノ秒遅れ側もしくは進み側に変動すると仮定した場合、連続して送信する2つのパケットのタイムスタンプと、それに基づく調整遅延時間には1ナノ秒の変動が生じる。この時、上記の放送局に相当する受信装置の時刻には基準時刻からの変動が無かったとすると、送信装置で1ナノ秒遅れ側の変動が生じた場合、受信装置で2つのパケットのデータを元に再生した無線ベースバンド信号に1ナノ秒の空隙が生じることになる。一方、進み側の変動が生じた場合には、受信装置で再生した無線ベースバンド信号に1ナノ秒の重複が生じることになる。無線ベースバンド信号の伝送レートは様々であるが、非特許文献である「CPRI Specification V6.0(2013−08−30)」に規定されているCPRI(Common Public Radio Interface)信号の伝送レートの場合について説明する。この文献に規定されている伝送レートは、614.4Mbpsを基準とし、1倍、2倍、4倍、5倍といった値が規定されている。2倍の1228.8MbpsのCPRI信号の場合、1bitが約0.8ナノ秒なので、1ナノ秒の空隙または重複が発生するとデータ欠落が生じる。データ欠落のあるCPRI信号では8B10Bコードである符号の区切りがずれてしまうので、受信した対向装置では、コードバイオレーションを検出し、CPRIリンクを切断してしまう場合がある。
仮に、送信装置および受信装置で同期時刻の変動を極力抑える工夫を施し、2つのパケット送信間隔における時間変動幅を1/2ナノ秒や1/4ナノ秒にできたとしても、伝送レートが1228.8Mbpsの2倍以上、すなわち、基準の伝送レートの4倍以上の伝送レートを使用した場合には同様の問題が生じてしまう。無線バンド幅を広く取って無線通信速度向上を図る趨勢の中、特許文献1に記載された技術による時刻同期精度向上だけでは無線ベースバンド信号をパケットネットワークで転送することができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、連続信号をパケットネットワーク経由で送受信する際にデータが欠落するのを防止することが可能な通信装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、分割された連続信号が格納されたパケットを受信するパケット受信部と、前記パケット受信部が受信したパケットに格納されている連続信号である受信連続信号を受け取って保持する信号保持部と、前記パケット受信部が前回受信したパケットである第1のパケット格納されていた受信連続信号の後に続く受信連続信号が格納されているパケットである第2のパケットとは異なるパケットを前記パケット受信部が受信した場合、今回受信したパケットのヘッダに挿入されていたタイムスタンプに基づいて決定したタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示し、前記第2のパケットを前記パケット受信部が受信した場合、前記分割された連続信号の送信所要時間に基づくタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示する送信タイミング制御部と、前記信号保持部から出力された前記連続信号を連続信号伝送用のネットワークへ送信する連続信号送信部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、連続信号をパケットネットワーク経由で送受信する際にデータが欠落するのを防止できるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる通信システムの構成例を示す図 実施の形態1にかかる通信装置同士が連続信号をパケットに変換してパケットネットワーク経由で送受信する動作の概要を示す図 実施の形態1にかかる通信装置の間で送受信されるパケットの構成例を示す図 実施の形態1にかかる送信タイミング制御部の動作例を示すフローチャート 実施の形態2にかかる通信システムの構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる通信装置および通信システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる通信システムの構成例を示す図である。本実施の形態にかかる通信システムは、連続信号をパケットに変換してパケットネットワーク経由で送受信する通信装置1Aおよび1Bにより構成されている。通信装置1Aと通信装置1Bの構成は同じである。よって、通信装置1Aから通信装置1Bへパケットを送信する処理と通信装置1Bから通信装置1Aへパケットを送信する処理は同じである。図1に示した通信システムは、基地局を事業者局舎へ収容する無線アクセスネットワークへの適用を想定している。すなわち、通信システムは、事業者局舎に設置されている事業者装置と基地局の間で送受信される連続信号を中継する。
通信装置1Aおよび1Bは、連続信号伝送用のネットワークから連続信号を受信してパケットに変換し、パケットネットワークへ送信するパケット変換部10と、パケットネットワークからパケットを受信して連続信号に変換し、連続信号伝送用のネットワークへ送信する連続信号変換部20と、ローカル時刻を調整して基準時刻に同期させる時刻同期部30と、固定遅延設定部40とを備える。
なお、本実施の形態では、通信装置1Aが連続信号をパケットに変換してパケットネットワーク経由で通信装置1Bへ送信し、通信装置1Bがパケットネットワーク経由で通信装置1Aからパケットを受信して連続信号に変換する動作を説明する。そのため、図1においては、通信装置1Aのパケット受信処理に関連する構成要素である連続信号変換部20の記載を簡略化し、通信装置1Bのパケット送信処理に関連する構成要素であるパケット変換部10の記載を簡略化している。通信装置1Aおよび1Bにおいては、パケット変換部10および時刻同期部30がパケットを送信する送信装置を構成し、連続信号変換部20、時刻同期部30および固定遅延設定部40がパケットを受信する受信装置を構成する。
パケット変換部10は、連続信号を受信する連続信号受信部11と、連続信号受信部11が受信した連続信号をパケット化するパケット化処理部12と、パケット化処理部12で生成されたパケットをパケットネットワークへ送信するパケット送信部13と、パケット化処理部12が生成するパケットに付加されるタイムスタンプを生成するタイムスタンプ(Timestamp)生成部14とを備える。
連続信号変換部20は、パケットネットワークからパケットを受信するパケット受信部21と、パケット受信部21が受信したパケットに格納されているデータを受け取り、遅延を与えてから出力する固定遅延処理部22と、固定遅延処理部22から出力された信号を連続信号として送信する連続信号送信部23と、パケット受信部21が受信したパケットのヘッダからタイムスタンプを抽出するタイムスタンプ(Timestamp)抽出部24と、固定遅延処理部22がデータを受け取ってから出力するまでの時間である遅延時間を決定し、決定した遅延時間に従って固定遅延処理部22にデータの出力を指示する送信タイミング制御部25と、連続信号送信部23および送信タイミング制御部25へクロックを提供するクロック同期部26とを備える。
ここで、通信システムを構成している通信装置1Aおよび1Bが管理しているローカル時刻は、外部の時刻マスターで管理されている基準時刻に同期しているものとする。すなわち、通信装置1Aと1Bの時刻は同期しているものとする。また、クロック同期部26が出力するクロックは外部のクロックマスターで生成されるクロックに同期しているものとする。ローカル時刻は時刻同期部30で管理されているものとするが、時刻同期部30以外で管理するようにしても構わない。時刻同期部30は、例えば、GPS受信機と接続し、GPS衛星から受信する電波を利用して時刻同期を行う。クロック同期部26は、GPS受信機が出力する10MHzクロックを参照クロックに利用して連続信号送信部23および送信タイミング制御部25に提供するクロックを生成する。あるいは、時刻同期部30はパケットネットワークの同期技術であるIEEE 1588規格に従って時刻同期を実現してもよい。クロック同期部26はITU−T G.826xシリーズ勧告のSynchronous Ethernet(登録商標)規格に従ってクロック同期を実現してもよい。
つづいて、通信装置1Aが連続信号をパケットに変換してパケットネットワーク経由で通信装置1Bへ送信し、通信装置1Bがパケットネットワーク経由で通信装置1Aからパケットを受信して連続信号に変換する動作について説明する。この動作の概要を図2に示す。
図2に示したように、パケットネットワークへパケットを送信する通信装置1Aにおいては、連続信号受信部11が連続信号を受信し、パケット送信部13がパケット化された連続信号をパケットネットワークへ送信する。パケット化された連続信号のヘッダは、パケットに格納されている連続信号を連続信号受信部11が受信した時刻を示すタイムスタンプ(“0”,“2”,“4”,“6”,“8”,“A”,…)を含んでいる。なお、黒塗りされた矩形で示されている信号は、連続信号の先頭の信号である。
パケットネットワークからパケットを受信する通信装置1Bにおいては、パケット受信部21がパケットを受信し、ヘッダなどを取り除いた後のデータ部分(以下、データブロックと称する)を固定遅延処理部22へ受け渡す。信号保持部である固定遅延処理部22は、受け取ったデータブロックを保持しておき、送信タイミング制御部25から送信許可パルスが出力されるごとに、保持しているデータブロックを順次、連続信号送信部23へ出力する。連続信号送信部23は、固定遅延処理部22からデータブロックを受け取ると連続信号伝送用のネットワークへ送信する。送信タイミング制御部25は、連続信号送信部23から送信される信号が連続信号となるように、すなわち、連続信号送信部23から送信される信号が一部重複したり信号の間に空隙が生じたりすることがないように、送信許可パルスの出力タイミングを決定する。送信許可パルスの出力タイミングは、各受信パケットのヘッダに含まれているタイムスタンプ、または、受信パケットに格納されているデータブロックのサイズに基づいて決定される。なお、通信装置1Aと1Bの間で送受信するパケットのサイズは固定とする。よって、データブロックのサイズも固定となる。送信タイミング制御部25は、送信許可パルスの出力タイミングをタイムスタンプに基づいて決定する場合、タイムスタンプが示している時刻に対して固定遅延時間を加算した時刻において送信許可パルスを出力する。また、送信タイミング制御部25は、送信許可パルスの出力タイミングをデータブロックのサイズに基づいて決定する場合、詳細については後述するが、データブロックから導き出される一定周期で送信許可パルスを出力する。固定遅延時間は固定遅延設定部40により設定される。固定遅延時間は、複数のパケットに分割された状態で受信する連続信号が、パケットネットワークにおける伝送遅延、遅延量の揺らぎなどの影響により、連続信号送信部23から送信される際に途切れてしまうことのないよう、分割された状態の連続信号をある程度溜め込んでから送信するために設定される時間である。固定遅延時間はパケットネットワークにおける伝送遅延時間よりも長い時間とする。図2に示した例の場合、固定遅延時間を「4」としている。
以下、図2に示した動作の詳細について説明する。最初に、通信装置1Aが1228.8MbpsのCPRI信号などの連続信号をパケットに変換してパケットネットワークへ送信する動作を説明する。連続信号は1228.8MbpsのCPRI信号以外であってもよい。
通信装置1Aにおいて、連続信号受信部11は、連続信号を受信すると、物理レイヤ処理などの操作を行い、受信した連続信号の正当性を確認できたらパケット化処理部12へ連続信号を出力するとともに、連続信号検出をTimestamp生成部14へ通知する。連続信号受信部11は、1つのパケットに格納するだけのデータ量のデータを受信すると、さらに連続信号の正当性を確認し、次のパケットのために、連続信号検出をTimestamp生成部14へ再び通知する。
Timestamp生成部14は、時刻同期部30から通知される現在時刻をもとに、連続信号受信部11から連続信号検出の通知が届いた時刻の情報をタイムスタンプとしてパケット化処理部12に通知する。
パケット化処理部12は、連続信号受信部11から連続信号を受け取ると、それを一時保存する。また、パケット化処理部12は、一時保存している連続信号のデータ量が1つのパケットに格納するデータ量に達したことを検知すると、一時保存しておいた連続信号であるデータ、すなわちデータブロックに対してMAC(Media Access Control)ヘッダ、カプセル化ヘッダおよびFCS(Frame Check Sequence)を付与して図3に示した構成のパケットを生成する。このとき、Timestamp生成部14から受け取ったタイムスタンプをカプセル化ヘッダに埋め込む。パケット化処理部12は、パケットの生成が完了すると、生成したパケットをパケット送信部13へ転送する。このときの転送レートは、連続信号受信部11が受信した連続信号よりも高速な、10Gbpsなどとする。
ここで、パケット化処理部12で生成されるパケットの構成について説明する。図3に例示したように、パケットは、「MAC DA(Destination Address)」、「MAC SA(Source Address)」および「Type」からなるMACヘッダと、カプセル化ヘッダ(Capsulation Header)と、分割された連続信号であるデータブロックと、FCSとにより構成されている。MACヘッダの「MAC DA」は宛先を示し、このフィールドには通信装置1BのMACアドレスが格納される。「MAC SA」は送信元を示し、このフィールドには通信装置1AのMACアドレスが格納される。「Type」は上位層のプロトコルを示す。カプセル化ヘッダは、受信側で自装置宛の連続信号か否かを識別するための識別子である「Identifier」と、パケットの連続性を確認するためのシーケンス番号である「Sequence Number」と、48bitで示される「seconds」および32bitで示される「nanoseconds」からなり、Timestamp生成部14から受け取ったタイムスタンプが格納される「Timestamp」と、タイムスタンプおよびヘッダの正当性を示す「Check Code」とにより構成されている。パケット化処理部12で生成されるパケットのサイズは固定とする。
パケット送信部13は、パケット化処理部12からパケットを受け取ると、受け取ったパケットに対し、物理レイヤ処理などの操作を行い、パケットネットワークへ送信する。ここで、パケット送信処理に用いるクロックは、受信側の通信装置のクロックと非同期でもよい。
次に、通信装置1Aが送信したパケットを通信装置1Bが受信して連続信号に変換する動作を説明する。
通信装置1Bにおいて、パケット受信部21は、連続信号が格納されたパケットをパケットネットワークから受信すると、物理レイヤ処理などの操作を行った後、パケットの宛先と正常性を確認する。受信したパケットが自装置宛てであり、かつFCSエラーなどの異常が検出されない場合、送信側の通信装置1Aが付与したMACヘッダ、カプセル化ヘッダおよびFCSを除去した後、パケット化された連続信号であるデータブロックを固定遅延処理部22へ出力するとともに、カプセル化ヘッダをTimestamp抽出部24へ出力する。パケット受信部21から固定遅延処理部22への転送速度は、通信装置1Aが受信する連続信号よりも高速な、10Gbpsなどとする。受信したパケットが他の装置宛ての場合、およびパケットの異常を検出した場合には、受信したパケットを破棄する。
Timestamp抽出部24は、パケット受信部21からカプセル化ヘッダを受け取った場合、カプセル化ヘッダの正常性を確認し、正常であればカプセル化ヘッダからシーケンス番号とタイムスタンプを抽出し、その2つを送信タイミング制御部25へ出力する。このとき、カプセル化ヘッダが正常である旨の通知を併せて行うようにしてもよい。一方、カプセル化ヘッダが異常の場合、カプセル化ヘッダが異常であることを送信タイミング制御部25へ通知する。
送信タイミング制御部25は、Timestamp抽出部24から出力される上記の情報、具体的には、シーケンス番号およびタイムスタンプ、パケットの異常検知の通知に加えて、固定遅延設定部40から出力される固定遅延時間の情報、時刻同期部30から出力される現在時刻の情報、クロック同期部26から出力されるクロックを受け取り、受け取った情報などに基づき、固定遅延処理部22を制御する。なお、固定遅延時間の詳細については別途説明する。送信タイミング制御部25の動作は図4に示したものとなる。送信タイミング制御部25は、Timestamp抽出部24から何らかの入力があった場合に、図4に示した動作を実行する。具体的には、カプセル化ヘッダから抽出されたシーケンス番号およびタイムスタンプを受け取った場合、または、カプセル化ヘッダの異常検出が通知された場合に実行する。
送信タイミング制御部25は、Timestamp抽出部24からの入力があると、受信パケットのカプセル化ヘッダを精査し、カプセル化ヘッダが正常か否かを判断する(ステップS1,S2)。Timestamp抽出部24からの入力がカプセル化ヘッダの異常検出通知の場合、カプセル化ヘッダが異常と判断する。また、Timestamp抽出部24からの入力がシーケンス番号およびタイムスタンプの場合、タイムスタンプが正常範囲内であればカプセル化ヘッダは正常、正常範囲内でなければ異常と判断する。具体的には、タイムスタンプが現在時刻よりも前の時刻を示し、かつ固定遅延設定部40から通知される固定遅延時間をタイムスタンプに加算した時刻が現在時刻より将来の場合、正常と判断し、これ以外の場合は異常と判断する。
カプセル化ヘッダが正常の場合(ステップS2:Yes)、送信タイミング制御部25は、データの連続受信か否か、すなわち、前回受信したデータブロックの後続のデータブロックを受信したか否かを確認する(ステップS3)。このステップS3では、カプセル化ヘッダ内のシーケンス番号を確認し、今回の受信パケットのシーケンス番号が前回受信したパケットのシーケンス番号に1を加算した値と異なる場合、データの連続受信ではないと判断する(ステップS3:No)。なお、装置起動後に初めて受信したことを示すシーケンス番号の場合も、データの連続受信ではないと判断する。シーケンス番号が不連続になる例としては、先に到着すべきパケットがパケットネットワークにおいて破棄された、もしくは、到着順序に逆転が生じた場合、伝送路誤りによるFCS異常またはカプセル化ヘッダのチェックコード異常を検出した場合、上記の固定遅延時間を超過して到着した場合、などが考えられる。一方、今回の受信パケットのシーケンス番号が前回受信したパケットのシーケンス番号に1を加算した値と等しい場合、データの連続受信と判断する(ステップS3:Yes)。
受信データが不連続と判断した場合(ステップS3:No)、送信タイミング制御部25は、現在時刻をカウントするカウンタの刻み粒度が粗いケースも踏まえ、Timestamp抽出部24から受け取ったタイムスタンプに固定遅延設定部40から通知された固定遅延時間を加算した結果が示す時刻(以下、算出時刻と称する)と現在時刻の関係が「現在時刻≧算出時刻」となるまで待つ(ステップS4)。すなわち、現在時刻が算出時刻と同じになるか現在時刻が算出時刻を超えるまで待つ。そして、「現在時刻≧算出時刻」となった場合、一定周期で送信許可パルスを出力する際の一定周期をカウントするカウンタをリセットし(ステップS6)、今回の受信パケットに格納されていた連続信号であるデータブロックの送信許可パルスを固定遅延処理部22へ出力する(ステップS7)。
ここで、クロック同期部26から送信タイミング制御部25に入力されるクロックは、連続信号送信部23が連続信号を送信する際のクロックに同期しているものとする。また、すでに説明したように、データブロックのサイズは固定であるため、データブロックの送信を開始してから終了するまでに要するクロック数も固定となる。このクロック数は予め算出可能である。従って、送信タイミング制御部25は、ステップS7で送信許可パルスを出力して送信を許可してから、送信を許可したデータブロックの送信が終るまで時間である送信所要時間を、クロック同期部26から入力されるクロックをカウントすることにより測定できる。データブロックを送信する連続信号送信部23の動作クロックの周波数と送信タイミング制御部25が送信所要時間の測定に使用するカウンタの動作クロックの周波数を同じとし、データブロックが1280ビットで送信される場合、送信所要時間の測定に使用するカウンタは0〜1279を数えるように設定する。
受信データが連続と判断した場合(ステップS3:Yes)、送信タイミング制御部25は、上述したカウンタが満了するまで待つ(ステップS5)。すなわち、前回出力した送信許可パルスで送信を許可したデータブロックの送信が完了するのを待つ。カウンタが満了すると、カウンタをリセットし(ステップS6)、送信許可パルスを固定遅延処理部22へ出力する(ステップS7)。
また、上記のステップS2でカプセル化ヘッダが異常と判断した場合(ステップS2:No)、異常と判断したカプセル化ヘッダが付加されていたデータブロックである連続信号の破棄を固定遅延処理部22に指示する(ステップS8)。
固定遅延処理部22は、パケット受信部21から受け取ったデータブロックを、固定遅延設定部40が送信タイミング制御部25に対して設定する固定遅延時間分だけ保持しつつけることが可能なバッファを内包している。固定遅延処理部22は、パケット受信部21からデータブロックを受け取ると、それを保持しておき、送信タイミング制御部25から送信許可パルスを受けると、保持しておいデータブロックを連続信号送信部23へ出力する。また、送信タイミング制御部25からデータブロックの破棄指示を受けた場合には、保持していたデータブロックを破棄する。
連続信号送信部23にはクロック同期部26から連続信号出力用のクロックが入力されており、連続信号送信部23は、クロック同期部26から入力されるクロックに同期して動作する。連続信号送信部23は、固定遅延処理部22からデータブロックを受け取ると、物理レイヤ処理などの操作を行って送信する。また、連続信号送信部23は、データブロックを受け取っておらず、送信すべきデータが存在しない状態では、無効なデータを送信する。無効なデータとは、対向装置で有効な連続信号と判定されないデータのことである。例えば、連続信号が8B10B符号の場合、アイドルやエラーを示す信号を送信する。連続信号を光で送信する場合には、対向装置で受光できない程度に光送信パワーを下げて送信する。
ここで、連続信号送信部23の信号処理遅延時間は固定とする。信号処理遅延時間とは、連続信号送信部23が固定遅延処理部22からデータを受け取ってからデータの送信が実際に開始されるまでの所要時間である。図2に示した例の場合、送信タイミング制御部25から送信許可パルスが出力され、これを受けた固定遅延処理部22がデータブロックを連続信号送信部23に受け渡してからデータ送信が開始されるまでの遅延時間が連続信号送信部23の信号処理遅延時間である。送信タイミング制御部25から出力される送信許可パルスが連続信号の受信時刻から固定遅延時間だけ遅れて発生することと、送信許可パルス発生してから連続信号送信部23で実行される信号処理における信号処理遅延時間が固定であることから、連続信号は、通信装置1Aの連続信号受信部11で受信されてから、上記2つの固定時間を加算した時間だけ遅れて、すなわち、固定遅延時間および信号処理遅延時間を加算した時間だけ遅れて、通信装置1Bの連続信号送信部23から出力される。
通信装置1Aから通信装置1Bに向けて連続信号をパケット化して送信する場合の動作を説明したが、通信装置1Bから通信装置1Aに向けて連続信号をパケット化して送信する場合の動作も同様である。
以上の説明のように、連続信号変換部20ではパケットネットワーク経由で複数のパケットにて受信した連続信号を送信する際に現在時刻を一度しか利用しないため、すなわち、連続信号を最初に受信する際に実行する図4のステップS4の処理において使用するだけであるため、データ欠落や空隙の要因となっていた2つの装置間の時刻同期の変動は、連続信号送信に影響を与えない。
以上の説明では、連続信号にカプセル化ヘッダを付与し、それをイーサネットフレームで転送したが、IPパケット、TCP(Transmission Control Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)などで転送することもできる。パケットネットワークで転送できるプロトコルを選択することができる。
また、以上の説明では、自装置宛てのパケットであることを区別するために、カプセル化ヘッダの識別子を利用したが、宛先MACアドレスにより区別してもよい。また、IPで転送する場合には宛先IPアドレスにより識別しても良い。また、シーケンス番号を省略し、前回受信したパケットのカプセル化ヘッダのタイムスタンプと、今回受信したパケットのタイムスタンプの差が、パケット化された連続信号のビット数の受信時間に相当する時間であるかどうかを判定することで、連続受信か否かを判定してもよい。
以上のように、本実施の形態にかかる通信システムにおいて、連続信号をパケットネットワークへ送信する側の通信装置は、連続信号を分割してパケットに格納し、パケットに格納した連続信号の受信時刻を示すタイムスタンプをパケットのヘッダに挿入して送信し、パケット化された連続信号を受信する側の通信装置1Bは、パケットを受信すると、パケットに格納されている連続信号を取り出して一旦保持し、ヘッダに挿入されていたタイムスタンプ、および予め設定されている固定遅延時間に基づいて決定したタイミングで、保持している連続信号を連続信号伝送用のネットワークへ送信する処理を開始し、送信処理を開始後は、パケットに格納されている連続信号のサイズに基づいて決定したタイミングで、保持している連続信号を連続信号伝送用のネットワークへ送信することとした。これにより、連続信号をパケットネットワーク経由で送受信する際にデータが欠落するのを防止できる。また、専用線よりも安価なパケットネットワークを用いて、無線ベースバンド信号のような連続信号を固定遅延で転送することができる。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2にかかる通信システムの構成例を示す図である。実施の形態1では、同一構成の2台の通信装置がパケットネットワークを介して連続信号を送受信する構成の通信システムについて説明したが、本実施の形態では、複数の連続信号を送受信可能な1台の通信装置と複数台の通信装置がパケットネットワークを介して連続信号を送受信する構成の通信システムについて説明する。図5において、図1に示した実施の形態1の通信装置1Aおよび1Bが備えているものと同一の構成要素には同じ符号を付している。通信装置1Aおよび1Bの構成要素と同じ符号が付されている構成要素については説明を省略する。
本実施の形態にかかる通信システムは、複数の連続信号をパケットに変換して複数の対向装置へ送信するとともに、複数の対向装置から受信したパケットを複数の連続信号に変換する通信装置5と、単一の連続信号をパケットに変換して対向装置へ送信するとともに、対向装置から受信したパケットを連続信号に変換する通信装置1a、1bおよび1cと、により構成されている。ここで、通信装置1a、1bおよび1cは実施の形態1で説明した通信装置1Aおよび1Bと同様の通信装置である。通信装置5のローカル時刻、通信装置1a、1bおよび1cのローカル時刻は、実施の形態1の通信装置1Aおよび1Bと同様に、外部の時刻マスターで管理されている基準時刻に同期しているものとする。
通信装置5は、連続信号伝送用のネットワークから連続信号を受信してパケットに変換するパケット変換部10a、10bおよび10cと、パケットネットワーク経由で受信したパケットを連続信号に変換し、連続信号伝送用のネットワークへ送信する連続信号変換部20a、20bおよび20cと、ローカル時刻を調整して基準時刻に同期させる時刻同期部30と、固定遅延設定部40a、40bおよび40cと、パケット変換部10a、10bおよび10cの各々からパケットを受け取り、多重化してパケットネットワークへ出力する多重化部50と、複数の対向装置から受信したパケットの出力先を連続信号変換部20a、20bおよび20cの中から選択する選択部60とを備える。パケット変換部10a、10bおよび10cの内部構成は、実施の形態1で説明した通信装置1Aおよび1Bのパケット変換部10と同様である。また、連続信号変換部20a、20bおよび20cの内部構成は、通信装置1Aおよび1Bの連続信号変換部20と同様である。
つづいて、本実施の形態にかかる通信システムの動作、具体的には、通信装置5が複数の連続信号をパケットに変換してパケットネットワーク経由で通信装置1a、1bおよび1cへ送信し、通信装置1a、1bおよび1cがパケットを受信して連続信号に変換する動作、および、通信装置1a、1bおよび1cが連続信号をパケットに変換してパケットネットワーク経由で通信装置5へ送信し、通信装置5がパケットを受信して複数の連続信号に変換する動作について説明する。
まず、通信装置5が連続信号をパケットに変換して送信し、通信装置1a、1bおよび1cがパケットを連続信号に変換する動作を説明する。
通信装置5において、パケット変換部10a、10bおよび10cは、並列に送信されてきた異なる連続信号を受信し、受信した連続信号をパケットに格納し、多重化部50へ出力する。連続信号をパケット化する処理は実施の形態1で説明した通信装置1Aおよび1Bのパケット変換部10と同様である。ただし、カプセル化ヘッダに付与する識別子は、受信側の通信装置がパケットに格納されている連続信号を受信すべきか否かを区別ができるよう、異なる値に設定する。ここでは0x1A、0x1Bおよび0x1Cに設定する。多重化部50は、パケット変換部10a、10bおよび10cからパケットを受信すると、多重化してパケットネットワークへ送信する。パケットネットワークは、多重化部50が送信したパケットを所望の宛て先に転送する。ここでは、通信装置1a、1bまたは1cへ転送する。パケットネットワーク経由で通信装置5からパケットを受信するパケットを通信装置1a、1bおよび1cにおいて、連続信号変換部20は、パケットネットワークからパケットを受信すると、受信したパケットから連続信号を抽出して送信する。この処理は、実施の形態1の通信装置1Aおよび1Bが備えている連続信号変換部20がパケットを連続信号に変換する処理と同様である。ここで、通信装置1aの連続信号変換部20は、カプセル化ヘッダの識別子が0x1Aのパケットを自装置宛と判断し、この識別子が設定されているパケットを連続信号に変換する。通信装置1bの連続信号変換部20は、カプセル化ヘッダの識別子が0x1Bのパケットを自装置宛と判断し、この識別子が設定されているパケットを連続信号に変換する。通信装置1cの連続信号変換部20は、カプセル化ヘッダの識別子が0x1Cのパケットを自装置宛と判断し、この識別子が設定されているパケットを連続信号に変換する。これにより、通信装置1a、1bおよび1cの各々の連続信号変換部20から連続信号を固定遅延で転送することができる。通信装置1a、1bおよび1cの各々の固定遅延設定部40が対応する連続信号変換部20に設定する固定遅延時間の値は異なる値でもよい。
次に、通信装置1a、1bおよび1cが連続信号をパケットに変換して送信し、通信装置5がパケットを連続信号に変換する動作を説明する。
通信装置1a、1bおよび1cにおいて、パケット変換部10は、受信した連続信号をパケットに格納して出力する。連続信号をパケット化する処理は実施の形態1で説明した通信装置1Aおよび1Bのパケット変換部10と同様である。ここで、通信装置1aのパケット変換部10がカプセル化ヘッダに付与する識別子は0x1D、通信装置1bのパケット変換部10がカプセル化ヘッダに付与する識別子は0x1E、通信装置1cのパケット変換部10がカプセル化ヘッダに付与する識別子は0x1Fとする。パケットネットワークは、通信装置1a、1bおよび1cが送信したパケットを所望の宛て先に転送する。ここでは、通信装置5へ転送する。パケットネットワーク経由で通信装置1a、1bおよび1cからパケットを受信するパケットを通信装置5において、選択部60は、受信したパケットの宛て先MACアドレス、宛て先IPアドレスおよびカプセル化ヘッダに付与されている識別子のいずれか、もしくはそれらを2つ以上組み合わせた情報に基づいて、受信パケットの宛て先の連続信号変換部を選択し、パケットの形態で転送する。すなわち、選択部6は、受信したパケットを、宛先に対応する連続信号変換部20a、20bおよび20cのいずれかへ転送する。具体的には、選択部60は、カプセル化ヘッダに付与されている識別子が0x1Dのパケットを連続信号変換部20aへ転送し、カプセル化ヘッダに付与されている識別子が0x1Eのパケットを連続信号変換部20bへ転送し、カプセル化ヘッダに付与されている識別子が0x1Dのパケットを連続信号変換部20cへ転送する。連続信号変換部20a、20bおよび20cは、選択部60からパケットを受け取ると、受け取ったパケットから連続信号を抽出して送信する。この処理は、実施の形態1の通信装置1Aおよび1Bが備えている連続信号変換部20がパケットを連続信号に変換する処理と同様である。これにより、連続信号変換部20a、20bおよび20cの各々から連続信号を固定遅延で転送することができる。通信装置5において、固定遅延設定部40a、40bおよび40cの各々が連続信号変換部20a、20bおよび20cに設定する値は異なる値でもよい。
本実施の形態の通信装置5においては、多重化部50の出力レートを必ずしもパケット変換部10a、10bおよび10cの各々の出力レートの合計値に合わせる必要は無い。合計値よりも多重化部50の出力レートが大きければ問題ない。仮に、パケット変換部10a、10bおよび10cの各々が1228.8Mbpsの連続信号をパケットに格納して転送する場合において、パケットネットワークを10ギガビットイーサネットとした場合、パケット変換部10a、10bおよび10cの各々の出力レートの合計値が10Gbpsに満たない。この場合、通信装置5は、複数の連続信号を多重化して送信するようにしてポート数を削減した上で、パケットネットワークを用いて、多重化された複数の連続信号を送信し、パケットを受信した通信装置は、データ欠落を生じさせることなく連続信号を再生した連続信号にデータ欠落を生じない固定遅延転送が可能となる。
なお、本実施の形態の通信システムにおいて、多重化されたパケットを受信する側の通信装置1a、1bおよび1cは、通信装置5から受信したパケットが自装置宛てのパケットか否かを区別するために、カプセル化ヘッダの識別子を利用したが、宛先MACアドレスにより区別してもよい。また、IPで転送する場合には宛先IPアドレスにより識別しても良い。また、シーケンス番号を省略し、直前に受信したパケットのカプセル化ヘッダのタイムスタンプと、今回受信したそれのタイムスタンプの差がパケット化された連続信号のビット数の受信時間に相当する時間であるかどうかを判定することで、連続受信か否かを判定してもよい。
以上のように、本実施の形態にかかる通信システムは、複数の連続信号を分割してパケットに格納するとともに、パケットに格納した連続信号の受信時刻を示すタイムスタンプをヘッダに挿入し、パケットを多重化して送信する通信装置と、自装置宛のパケット化された連続信号を受信し、パケットのヘッダに挿入されているタイムスタンプ、および予め設定されている固定遅延量に基づいて決定したタイミングで、パケットから抽出した連続信号を連続信号伝送用のネットワークへ送信する処理を開始し、送信処理を開始後は、パケットに格納されている連続信号のサイズに基づいて決定したタイミングで、連続信号を連続信号伝送用のネットワークへ送信する、複数の通信装置を備えることとした。本実施の形態にかかる通信システムによれば、複数の連続信号をパケットネットワーク経由で並列に送受信することができるとともに、パケットネットワーク経由で送受信する際にデータが欠落するのを防止できる。また、専用線よりも安価なパケットネットワークを用いて、無線ベースバンド信号のような連続信号を固定遅延で転送できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1A,1B,1a,1b,1c,5 通信装置、10,10a,10b,10c パケット変換部、11 連続信号受信部、12 パケット化処理部、13 パケット送信部、14 Timestamp生成部、20,20a,20b,20c 連続信号変換部、21 パケット受信部、22 固定遅延処理部、23 連続信号送信部、24 Timestamp抽出部、25 送信タイミング制御部、26 クロック同期部、30 時刻同期部、40,40a,40b,40c 固定遅延設定部、50 多重化部、60 選択部。

Claims (8)

  1. 分割された連続信号が格納されたパケットを受信するパケット受信部と、
    前記パケット受信部が受信したパケットに格納されている連続信号である受信連続信号を受け取って保持する信号保持部と、
    前記パケット受信部が前回受信したパケットである第1のパケット格納されていた受信連続信号の後に続く受信連続信号が格納されているパケットである第2のパケットとは異なるパケットを前記パケット受信部が受信した場合、今回受信したパケットのヘッダに挿入されていたタイムスタンプに基づいて決定したタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示し、前記第2のパケットを前記パケット受信部が受信した場合、前記分割された連続信号の送信所要時間に基づくタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示する送信タイミング制御部と、
    前記信号保持部から出力された前記連続信号を連続信号伝送用のネットワークへ送信する連続信号送信部と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記送信タイミング制御部は、前記パケット受信部が受信したパケットのヘッダに挿入されているシーケンス番号に基づいて、前記第2のパケットを受信したか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記送信タイミング制御部は、
    前記パケット受信部が前記第2のパケットとは異なるパケットを受信した場合、前記分割された連続信号が格納されたパケットが伝送されるパケットネットワークにおける伝送遅延時間よりも長い値に設定されている固定遅延時間を前記タイムスタンプが示す時刻に対して加算した時刻である算出時刻と現在時刻が同じになるか現在時刻が前記算出時刻を超えると、前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示し、
    前記パケット受信部が前記第2のパケットを受信した場合、前記信号保持部に前回の前記受信連続信号の出力を指示してからの経過時間が前記分割された連続信号の送信所要時間と同じになるタイミングで、前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 前記パケット受信部が受信したパケットの送信元の通信装置との間で時刻同期を実現する時刻同期部、
    を備え、
    前記タイムスタンプは、前記パケット受信部が受信したパケットに格納されている連続信号を前記パケットの送信元の通信装置が、前記連続信号伝送用のネットワークとは異なる他の連続信号伝送用のネットワークから受信した時刻を示す、
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の通信装置。
  5. 連続信号伝送用のネットワークから受信した連続信号をパケット化して送信する第1の通信装置および前記第1の通信装置が送信したパケットを受信する第2の通信装置を備えた通信システムであって、
    前記第1の通信装置は、
    前記連続信号を分割してパケットに格納するとともに、当該パケットに格納した連続信号の受信時刻を示すタイムスタンプを当該パケットのヘッダに挿入し、当該パケットをパケットネットワークへ送信するパケット変換部、
    を備え、
    前記第2の通信装置は、
    前記第1の通信装置が送信したパケットを前記パケットネットワークから受信するパケット受信部と、
    前記パケット受信部が受信したパケットに格納されている連続信号である受信連続信号を受け取って保持する信号保持部と、
    前記パケット受信部が前回受信したパケットである第1のパケット格納されていた受信連続信号の後に続く受信連続信号が格納されているパケットである第2のパケットとは異なるパケットを前記パケット受信部が受信した場合、今回受信したパケットのヘッダに挿入されていたタイムスタンプに基づいて決定したタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示し、前記第2のパケットを前記パケット受信部が受信した場合、前記分割された連続信号の送信所要時間に基づくタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示する送信タイミング制御部と、
    前記信号保持部から出力された前記連続信号を前記連続信号伝送用のネットワークとは異なる他の連続信号伝送用のネットワークへ送信する連続信号送信部と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  6. 連続信号伝送用のネットワークから受信した複数の連続信号をパケット化して送信する第1の通信装置および前記第1の通信装置が送信したパケットを受信する複数の第2の通信装置を備えた通信システムであって、
    前記第1の通信装置は、
    前記複数の連続信号のいずれか一つを分割してパケットに格納するとともに、当該パケットに格納した連続信号の受信時刻を示すタイムスタンプを当該パケットのヘッダに挿入し、当該パケットを出力する複数のパケット変換部と、
    前記複数のパケット変換部の各々から出力されるパケットを多重化してパケットネットワークへ送信する多重化部と、
    を備え、
    前記複数の第2の通信装置の各々は、
    前記第1の通信装置が送信したパケットを前記パケットネットワークから受信するパケット受信部と、
    前記パケット受信部が受信したパケットに格納されている連続信号である受信連続信号を受け取って保持する信号保持部と、
    前記パケット受信部が前回受信したパケットである第1のパケット格納されていた受信連続信号の後に続く受信連続信号が格納されているパケットである第2のパケットとは異なるパケットを前記パケット受信部が受信した場合、今回受信したパケットのヘッダに挿入されていたタイムスタンプに基づいて決定したタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示し、前記第2のパケットを前記パケット受信部が受信した場合、前記分割された連続信号の送信所要時間に基づくタイミングで前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示する送信タイミング制御部と、
    前記信号保持部から出力された前記連続信号を前記連続信号伝送用のネットワークとは異なる他の連続信号伝送用のネットワークへ送信する連続信号送信部と、
    を備えることを特徴とする通信システム。
  7. 前記パケット変換部は、パケットの連続性を示すシーケンス番号をパケットのヘッダに挿入し、
    前記送信タイミング制御部は、前記パケット受信部が受信したパケットのヘッダに挿入されている前記シーケンス番号に基づいて、前記第2のパケットを受信したか否かを判別することを特徴とする請求項5または6に記載の通信システム。
  8. 前記送信タイミング制御部は、
    前記パケット受信部が前記第2のパケットとは異なるパケットを受信した場合、前記分割された連続信号が格納されたパケットが伝送されるパケットネットワークにおける伝送遅延時間よりも長い値に設定されている固定遅延時間を前記タイムスタンプが示す時刻に対して加算した時刻である算出時刻と現在時刻が同じになるか現在時刻が前記算出時刻を超えると、前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示し、
    前記パケット受信部が前記第2のパケットを受信した場合、前記信号保持部に前回の前記受信連続信号の出力を指示してからの経過時間が前記分割された連続信号の送信所要時間と同じになるタイミングで、前記信号保持部に前記受信連続信号の出力を指示する、
    ことを特徴とする請求項5、6または7に記載の通信システム。
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