JP6220154B2 - 乳化型毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
[1]毛髪化粧料全体100重量%に対して、揮発性炭化水素(A)を0.1〜40重量%、、ダイマージリノール酸エステル(B)を0.01〜6重量%および乳化剤(C)を0.01〜4重量%含むことを特徴とする乳化型毛髪化粧料。
[3]前記揮発性炭化水素(A)が、沸点が50〜260℃のパラフィン系炭化水素であることを特徴とする[1]または[2]に記載の乳化型毛髪化粧料。
[5]前記ポリオール(D)が、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジグリセリン、ジプロピレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする[2]〜[4]のいずれかに記載の乳化型毛髪化粧料。
[7]前記乳化剤(C)が、乳化増粘剤であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の乳化型毛髪化粧料。
[8]毛髪化粧料全体100重量%に対して、さらに成分(B)以外の25℃で液状のエステル油(F)を0.2〜5重量%含むことを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載の乳化型毛髪化粧料。
[10]頭皮および毛髪に塗布されることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載の乳化型毛髪化粧料。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、毛髪化粧料全体100重量%に対して、揮発性炭化水素(A)を0.1〜40重量%、ダイマージリノール酸エステル(B)を0.01〜6重量%および乳化剤(C)を0.01〜4重量%含むことを特徴とする。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、揮発性炭化水素(以下「成分(A)」ともいう。)を含む。成分(A)を配合した乳化型毛髪化粧料は、毛髪にサラサラとした感触を与え、指通りを良好にする。
成分(A)の市販品としては、PARAFOL12-97(SASOL製)、ISODODECANE(INEOS Europe Limited製(カネダ))が挙げられる。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、ダイマージリノール酸エステル(以下「成分(B)」ともいう。)を含む。成分(B)を配合した乳化型毛髪化粧料は、頭皮に潤いを与えるとともに、毛髪に柔らかさ、適度なまとまり感および滑らかさを与える。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、乳化剤(C)(以下「成分(C)」ともいう。)を含む。
成分(C)としては、カチオン性、アニオン性、ノニオン性および両性界面活性剤、ならびに脂肪酸塩および乳化増粘剤が挙げられる。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、上記成分(A)〜(C)に加え、好ましくは下記(D)〜(F)成分を含む。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、ポリオール(以下、「成分(D)」ともいう。)を含むことが好ましい。本発明の乳化型毛髪化粧料に成分(D)を配合すると、毛髪をより柔らかく、よりまとまりやすくするとともに、より滑り性を与える。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、レシチン(以下「成分(E)」ともいう。)を含むことが好ましい。本発明の乳化型毛髪化粧料に成分(E)を配合すると、毛髪をより柔らかく、よりまとまりよくすることができる。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、成分(B)以外の25℃で液状のエステル油(以下「成分(F)」ともいう。)を含むことが好ましい。本発明の乳化型毛髪化粧料に成分(F)を配合すると、毛髪をより滑らかな感触にする。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲で、上記成分以外に、油剤、成分(C)に含まれる乳化増粘剤以外の増粘剤、生薬類、pH調整剤、保湿剤、紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤、および色素等の添加剤を含有することができる。 油剤の例としては、高級アルコール、不揮発性の炭化水素、植物油、動物油およびロウ類が挙げられ、高級アルコールの例としては、アラキルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコールおよびイソステアリルアルコール等が挙げられる。本明細書では、不揮発性の炭化水素は沸点が260℃を超えるものとして定義するが、具体例としては流動パラフィン、スクワレン、パラフィン、セレシン、スクワラン、ワセリンおよびマイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。植物油および動物油としては、アボガド油、椿油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、亜麻仁油、サフラワー油、綿実油、大豆油、落下生油、茶実油およびコメヌカ油等が挙げられる。ロウ類としては、キャンデリラロウ、カルナバロウ、ミツロウおよび鯨ロウならびにラノリンおよび還元ラノリンおよびそれらの誘導体等が挙げられる。これらは1種類単独で用いても、2種類以上組み合わせて用いてもよい。
紫外線吸収剤、キレート剤、防腐剤、清涼剤、ビタミン類、蛋白質、香料、抗菌剤、酸化防止剤、抗炎症剤および色素については、当業者に公知のものが用いられる。
本発明の乳化型毛髪化粧料の剤型としては、乳化型の剤型であれば特に限定されないが、たとえばヘアジェル、ヘアローション、ヘアワックス、ヘアミルク、ヘアクリーム、洗い流さないトリートメント、ヘアミスト、ヘアスプレー、ヘアフォーム等が挙げられる。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、上述した各成分を、公知の方法で、撹拌、混合、加熱、溶解、分散等することによって製造することができ、製造方法はとくに限定されないが、水に成分(C)を添加してから、残りの各成分を添加して乳化することが好ましい。
本発明の乳化型毛髪化粧料は、頭皮および毛髪に塗布して使用することが好ましい。本発明の乳化型毛髪化粧料は頭皮に潤いを与える上に、頭皮に塗布してもべたつきが生じなく、また毛髪の根元のボリュームも損なわない。
表1〜6に示す組成の乳化型毛髪化粧料を、以下の項目、方法および基準で評価した。なお、表中の各成分の配合量の単位は、重量%であり、全成分の合計を100重量%とする。
実施例では、以下の市販品を用いた。
ドデカン:PARAFOL12-97、SASOL製、(沸点216.2℃、炭素末12)
イソドデカン:ISODODECANE、INEOS Europe Limited製、(沸点170〜195℃、炭素数12)
ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル:LUSPLAN DD-DA7(日本精化株式会社製)
ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル):LUSPLAN PI−DA(日本精化株式会社製)
ステアリン酸ソルビタン:ニッコール SS−10V(日光ケミカルズ株式会社製)
ポリソルベート60:レオドールTW-S120V(花王株式会社製)
(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー:アリストフレックスAVC(クラリアントジャパン株式会社製)
レシチン:レシノールS-10(日光ケミカルズ株式会社製)
<成分(F)>
ミリスチン酸イソプロピル:エキセパールI.P.M(花王株式会社製)
パルミチン酸イソプロピル:I.P.P(高級アルコール工業株式会社製)
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル:クロダモル GTCC(クローダジャパン株式会社製)
流動パラフィン:ハイコールK-350(カネダ株式会社製)(沸点300℃以上)
マイクロクリスタリンワックス:マルチワックスW-445(WITCO社製)(沸点300℃以上)
毛髪としては、PAMS社製の人毛ウィッグUN(トップ40cm、ネープ25cm)を用いた。根元のボリューム感および頭皮の潤いの評価に関しては、人頭(トップ40cm、ネープ25cm)で行なった。
室温(25℃)の条件下で、毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作った。その作った毛流れ(ヘアスタイル)に沿って、手櫛を通しての毛髪の風合いを触感で評価した。
◎◎:かなりサラサラして、指通りが良い。
◎:サラサラしている。
○:ややサラサラしている。
△:あまりサラサラしていない。
×:サラサラしておらず、指通りが悪い。
室温(25℃)の条件下で、毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作った。その作った毛流れ(ヘアスタイル)が、どの程度まとまっているのかを肉眼で評価した。
◎◎:毛先までしっかりまとまっている 。
◎:毛先はややまとまっていないが、ヘアスタイル全体的にはまとまっている。
○:毛先はまとまっていないが、ヘアスタイル全体的にはややまとまっている。
△:毛先およびヘアスタイルのいずれも、あまりまとまっていない。
×:毛先およびヘアスタイルのいずれも、まったくまとまっていない。
室温(25℃)の条件下で、毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作った。その作った毛流れ(ヘアスタイル)に沿って、手櫛を通しての毛髪の風合いを触感で評価した。
◎◎:かなりつるっとしていて、滑りが良い。
◎:つるっとしている。
○:ややつるっとしている。
△:あまりつるっとしていない。
×:つるっとしておらず、滑りが悪い。
室温(25℃)の条件下で、毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作った。その作った毛流れ(ヘアスタイル)に沿って、手櫛を通しての毛髪の風合いを触感で評価した。
◎◎:まったくべたついていない。
◎:ほんのわずかにべたついているが、気にならない程度である。
○:少しべたついているが、気にならない程度である。
△:べたついている。
×:かなりべたついている。
室温(25℃)の条件下で、毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作った。その作った毛流れ(ヘアスタイル)に沿って、手櫛を通しての毛髪の風合いを触感で評価した。
◎◎:硬さがなく、非常に柔らかい。
◎:柔らかい。
○:やや柔らかい。
△:硬くは無いが、柔らかくもない。
×:硬く、柔らかくない。
室温(25℃)の条件下で、人頭の頭皮から毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作る。その作った毛流れ(ヘアスタイル)の、根元のボリュームがどの程度あるか目視で評価を行った。
◎◎:根元がしっかり立ち上がっており、しっかりボリュームがある 。
◎:根元が立ち上がっており、ボリュームがある。
○:根元がそれなりに立ち上がっており、適度にボリュームがある。
△:根元の立ち上がりが弱く、わずかなボリュームしかない。
×:根元が立ち上がっておらず、全くボリュームがない。
室温(25℃)の条件下で、人頭の頭皮から毛髪に3gの試料をまんべんなく塗布し、その後直ちに毛流れ(ヘアスタイル)を作る。その後、頭皮がどの程度潤っているかを触感で評価した。
◎◎:とてもしっとりとしており、良く潤っている 。
◎:しっとりとしており、潤っている。
○:ややしっとりとしており、適度に潤っている。
△:わずかに潤っている。
×:全く潤っていない。
表1に示す配合処方で成分(C)の界面活性剤であるステアリン酸ソルビタンおよびポリソルベート60を水に添加した系に、残りの成分を配合した後、均一になるまで充分に攪拌して乳化し、乳化型毛髪化粧料を製造した。成分(A)としてはドデカンを用い、成分(B)としてはダイマージリノール酸ダイマージリノレイルを用いた。結果を表1に示す。
ドデカンの配合量を変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜7を実施した。結果を表1に示す。
成分(A)をイソドデカンに変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例8を実施した。結果を表1に示す。
成分(A)をドデカンとイソドデカンの等重量混合物に変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例9を実施した。結果を表1に示す。
成分(A)の代わりに不揮発性の炭化水素である流動パラフィンまたはマイクロクリスタリンワックスを用いた以外は実施例4と同様にして、比較例1および2を実施した。結果を表1に示す。
ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルの配合量を変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例10〜15を実施した。結果を表2に示す。
成分(B)をダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)に変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例16を実施した。結果を表2に示す。
成分(B)をダイマージリノール酸ダイマージリノレイルとダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)との等重量混合物に変更した以外は、実施例4と同様にして、実施例17を実施した。結果を表2に示す。
必須成分である成分(B)の代わりに任意成分である油剤としてラノリンまたはワセリンを用いた以外は実施例4と同様にして、比較例3および4を実施した。結果を表2に示す。
表3に示す処方に従い成分(D)をさらに加えた以外は、実施例4と同様にして、実施例18〜28を実施した。結果を表3に示す。
表4に示す処方に従い成分(E)をさらに加えた以外は、実施例4と同様にして、実施例29〜32を実施した。結果を表4に示す。
表4に示す配合処方に従い成分(C)として界面活性剤であるステアリン酸ソルビタンおよびポリソルベート60の代わりに、乳化増粘剤である(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマーを水に添加した系に、残りの成分を配合した後、均一になるまで充分に攪拌して乳化したこと以外は、実施例4と同様にして、実施例33〜36を実施した。結果を表4に示す。
表5に示す処方に従い所定量の成分(F)をさらに加えた以外は、実施例4と同様にして、実施例37〜41を実施した。結果を表5に示す。
表6に示す処方に従い成分(C)〜(F)をさらに加え、成分(C)としてステアリン酸ソルビタンおよびポリソルベート60の代わりに、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマーを用いた以外は、実施例4と同様にして、実施例42を実施した。結果を表6に示す。
表4より、さらに成分(E)を配合すると、まとまり感および柔らかさがさらに優れることがわかる。さらに成分(C)として乳化増粘剤を配合すると、べたつきがさらに抑えられ、根元のボリューム感がさらに優れることがわかる。
表6より、成分(A)〜(F)をすべて配合すると、すべての評価においてより優れることがわかる。
Claims (9)
- 毛髪化粧料全体100重量%に対して、揮発性炭化水素(A)を0.1〜40重量%、ダイマージリノール酸エステル(B)を0.01〜6重量%、乳化剤(C)を0.01〜4重量%およびポリオール(D)を0.01〜15重量%含むことを特徴とする乳化型毛髪化粧料。
- 前記揮発性炭化水素(A)が、沸点が50〜260℃のパラフィン系炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 前記ダイマージリノール酸エステル(B)が、ダイマージリノール酸とダイマージオールとのエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 前記ポリオール(D)が、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジグリセリン、ジプロピレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料全体100重量%に対して、さらにレシチン(E)を0.01〜0.5重量%含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 前記乳化剤(C)が、乳化増粘剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料全体100重量%に対して、さらに成分(B)以外の25℃で液状のエステル油(F)を0.2〜5重量%含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 成分(B)以外の25℃で液状のエステル油(F)が、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、トリオクタノインおよびトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の乳化型毛髪化粧料。
- 頭皮および毛髪に塗布されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の乳化型毛髪化粧料。
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