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JP6200326B2 - 用量の選択を防止するための機構 - Google Patents

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JP6200326B2
JP6200326B2 JP2013523617A JP2013523617A JP6200326B2 JP 6200326 B2 JP6200326 B2 JP 6200326B2 JP 2013523617 A JP2013523617 A JP 2013523617A JP 2013523617 A JP2013523617 A JP 2013523617A JP 6200326 B2 JP6200326 B2 JP 6200326B2
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サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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Description

本開示の具体的な実施態様はリザーバ、特に薬剤を含むリザーバに関する。特に、本開示は、一般的には、不要なリザーバの交差使用を防止するように、リザーバ及びリザーバホルダとともに使用するための用量の選択を防止するための機構を対象にする。ほんの1例として、そのような薬剤リザーバは、アンプル、カートリッジ、バイアル、又はパウチを含んでよく、そして医療送達デバイスで使用され得る。例示的な医療送達デバイスは、限定されるものではないが、少なくとも1つの薬剤を含む少なくとも1つのリザーバを必要とするシリンジ、ペン型注射シリンジ、ポンプ、吸入器、又は他の類似の注射又は注入デバイスを含む。
アンプル、カートリッジ、又はバイアルなどの薬剤リザーバは一般に公知である。そのようなリザーバは、患者によって自己投与され得る薬剤に特に用いられる。例えば、インスリンについて、糖尿病を患っている患者は、ペン型注射シリンジを介して注射するか又はポンプを介して注入しようとする一定量のインスリンを必要とし得る。ある公知の再使用可能なペン型薬物送達デバイスについて、患者はインスリンを含むカートリッジをカートリッジホルダの近位端に装填し得る。カートリッジが正しく装填された後、使用者は次いで薬剤の投薬量を選択することが求められるかもしれない。多回投与がカートリッジから投薬され得る。薬物送達デバイスが再使用可能デバイスを含む場合、一度カートリッジが空になると、カートリッジホルダは薬物送達デバイスから連結解除され、そして空のカートリッジは取り外され新しいカートリッジと交換され得る。そのようなカートリッジの大部分の供給業者は、使用者が空のカートリッジを適切に廃棄することを推奨する。薬物送達デバイスが使い捨てデバイスを含む場合、一度カートリッジが空になると、使用者は全体のデバイスを廃棄することが推奨され得る。
空のカートリッジの取り外し及び再装填を必要とするそのような公知の自己投与システムは一定の制限を有する。例えば、ある一般に公知システムでは、使用者は、薬物送達デバイスなしに又は間違ったカートリッジの交差使用を防止するいずれかの機構を有するカートリッジなしに、新しいカートリッジを送達システムに簡単に装填する。即ち、薬物送達デバイスは、カートリッジに含まれる薬剤が実際に患者によって投与しようとする正しいタイプの薬剤であるかを決定するための機構を有していない。あるいは、ある公知の薬物送達デバイスは、カートリッジ内の正しいタイプの薬剤がその特定の薬物送達システムで使用し得るかを決定するための機構を提示していない。糖尿病を患っているような特定の高齢患者は手先の器用さの制限を有する可能性を考えると、この潜在的な問題は悪化し得る。長時間作用型インスリンの代わりに短時間作用型インスリンなどの、薬剤の間違う可能性のある用量の投与は危害又は死さえもたらし得ることから、間違った薬剤を特定することは非常に重要である。
ある種の薬物送達デバイス又はシステムは、使用者又は介護者が薬物送達デバイスで使用しようとする正しいカートリッジを選択するのを補助するためにカラーコディングスキームを使用し得る。しかしながら、そのようなカラーコディングスキームはある使用者に、特に糖尿病を患っている患者に非常に頻発し得る状況にある:弱視又は色盲を患っているそれらの使用者に課題を提起する。
そのような使い捨てのカートリッジで起こり得る別の懸念は、これらのカートリッジが本質的に標準サイズで製作され、そして特定の認定された地域及び国際標準に適合する必要があることである。その結果として、そのようなカートリッジは通常標準サイズのカートリッジ(例えば3mlカートリッジ)で供給される。従って、多くの異なる供給業者によって供給され、そして異なる薬剤を含む様々なカートリッジがあり得るが、しかし単一薬物送達デバイスをはめ合う可能性がある。ほんの1例として、第1の供給業者からの第1の薬剤を含む第1のカートリッジは、第2の供給業者によって提供される医療送達デバイスをはめ合う(fit)可能性がある。そのように、使用者は、医療送達デバイスがことによるとそのようなカートリッジで使用するように設計されておらずその予定でもないことに気が付かないで、間違った薬剤(急速又は基本タイプインスリンなど)を再使用可能薬物送達デバイスに装填し、次いで投薬できる可能性がある。
そのように、使用者が間違った薬物タイプを薬物送達デバイスに装填する潜在的リスクを減少させるために、使用者、医療提供者、介護者、規制当局、及び医療デバイス供給業者からの要望の高まりがある。従ってまた、そのような薬物送達デバイスから間違った薬剤(又は薬剤の誤った濃度)を投薬するリスクを減少させるような要望もある。
従って、不要なカートリッジの交差使用を防止するために、カートリッジに又はそれを備える専用又はコード化機能を唯一受け入れ又はそれで機能する、カートリッジをその薬物タイプに物理的に専用にし又は機械的にコード化し、そして注射デバイスを設計するような一般的な必要性がある。そのような注射デバイスは再使用可能又は使い捨て薬物送達デバイスを含んでよい。同様にまた、医療送達デバイスが、特定の薬剤を含み、一方でまた望ましくないカートリッジの交差使用を防止するような認証カートリッジだけで使用することを可能にし得る、専用カートリッジの一般的な必要性もある。
また、カートリッジは、カートリッジが非認証薬物又は薬物送達デバイスで使用できることが損なわれる可能性がないように、改ざんすることが難しい専用カートリッジを備えるべき一般的な必要性もある。そのようなカートリッジは改ざんすることを難しくし得ることから、それらはまた偽造するリスクを減少し得る:即ち偽造者が製品を運ぶ未規制不正薬剤を提供することをより困難にする。
発明が解決しようとする課題は、使用者の安全性が増加するような、用量設定機構及び薬物送達システムを提供することである。
1つの態様は、用量設定機構に関する。用量設定機構は薬物送達デバイスとともに使用し得る。用量設定機構はロッキング機構を含んでよい。ロッキング機構は用量設定機構の遠位端に位置し得る。ロッキング機構は用量設定機構の用量設定器の動きを防止し得る。ロッキング機構は用量設定器が回転することを防止し得る。カートリッジ、特に正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器の相対運動を可能にするようにロック解除するために構成され得る。正しいカートリッジは例えば、ロッキング機構の機械的コーディングに対応する機械的コーディングを含んでなるカートリッジであってよい。正しいカートリッジは、用量設定機構を用いて投薬する予定の薬剤を含んでよい。1つの配置では、正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器の回転を可能にするようにロック解除され得る。用量設定機構は再使用可能又は使い捨て用量設定機構を含んでよい。
実施態様によれば、正しいカートリッジはコード化カートリッジである。コード化カートリッジは機械的コーディング、例えば突出部を含んでよい。該機械的コーディングは、ロッキング機構、例えばくぼみの機械的コーディングに対応し得る。コード化カートリッジはロッキング機構をロック解除し得る。あるいは、コード化カートリッジホルダはロッキング機構をロック解除し得る。コード化カートリッジホルダはカートリッジを受けるように適合されそして配置され得る。コード化カートリッジ又はコード化カートリッジホルダは突出部を含んでよい。
実施態様によれば、ロッキング機構は少なくとも1つのロッキングエレメントを含む。ロッキング機構は少なくとも1つの突出部を含んでよい。ロッキング機構は2つ又はそれ以上のロッキングエレメントを含んでよい。ロッキング機構は2つ又はそれ以上の突出部を含んでよい。少なくとも1つのロッキングエレメントは、ロッキング機構をロック解除するために動き得て、特に近位方向に動き得る。
実施態様によれば、ロッキング機構は少なくとも1つのロックピンを含む。ロッキング機構は2つ又はそれ以上のピンを含んでよい。ロッキング機構は歯車を含んでよい。少なくとも1つのロックピンは、ロッキング機構をロック解除するために、特に遠位方向に動き得る。
実施態様によれば、ロッキング機構は第1のロッキングアームを含む。ロッキング機構は第2のロッキングアームを含んでよい。第1及び第2のロッキングアームは枢動ハブ(pivoting hub)に備えられてよい。
実施態様によれば、ロッキング機構はロッキングアームを含む。ロッキングアームは枢動可能ロッキングアームを含んでよい。枢動可能ロッキングアームは溝と相互作用してよい。溝は用量設定機構上に位置し得る。ロッキングアームは円周方向に位置付けられ得る。特にロッキングアームは、ロッキング機構を含んでなる薬物送達デバイスのボディの円周周りに位置付けられ得る。
実施態様によれば、用量設定機構は再使用可能用量設定機構を含む。あるいは、用量設定機構は再使用不可の用量設定機構を含んでよい。
更なる態様は薬物送達システムに関する。システムは薬物送達デバイスを含んでよい。薬物送達デバイスは、ペン型デバイス、例えばペン型注射器であってよい。デバイスは用量設定機構を含んでよい。デバイスは、例えば、既述の用量設定機構を含んでよい。カートリッジは用量設定機構内に含まれてよい。デバイスはロッキング機構を含んでよい。ロッキング機構は用量設定器の動きを防止し得る。正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は、用量設定器が用量を設定することが可能なようにロック解除するように構成され得る。用量設定機構は再使用可能又は使い捨て用量設定機構を含んでよい。
実施態様によれば、ロッキング機構は、用量設定機構の用量設定器が回転するのを防止するようにロックする。正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器が回転することを可能にするようにロック解除し得る。
実施態様によれば、薬物送達デバイスはカートリッジホルダを含む。カートリッジホルダは用量設定機構に固定可能であり得る。特に、カートリッジホルダは用量設定機構に恒久的に又は取り外し可能に固定され得る。カートリッジはカートリッジホルダ内に含まれてよい。カートリッジホルダはコーディングを有してよい。コーディングはロッキング機構をロック解除し得る。あるいは、コード化カートリッジはロッキング機構をロック解除し得る。コーディングは機械的コーディングを含んでよい。コーディングは突出部を含んでよい。
実施態様によれば、ロッキング機構はロッキングエレメントを含む。ロッキング機構は2つ又はそれ以上のロッキングエレメントを含んでよい。ロッキング機構は突出部を含んでよい。ロッキング機構は2つ又はそれ以上の突出部を含んでよい。
実施態様によれば、ロッキング機構は少なくとも1つのロックピンを含む。ロッキング機構は2つ又はそれ以上のロックピンを含んでよい。ロッキング機構は歯車を含んでよい。
実施態様によれば、ロッキング機構は第1のロッキングアームを含む。ロッキング機構は第2のロッキングアームを含んでよい。第1のロッキングアーム及び第2のロッキングアームは枢動ハブに備えられてよい。
実施態様によれば、ロッキング機構はロッキングアームを含む。
実施態様によれば、薬物送達システムは再使用可能薬物送達システムを含む。
あるいは、薬物送達システムは再使用不可の薬物送達システムを含んでよい。
実施態様によれば、薬物送達システムは更にカートリッジを含む。カートリッジは用量設定機構内に含まれてよい。
好ましい実施態様によれば、薬物送達デバイスとともに使用するための用量設定機構が備えられ、用量設定機構は用量設定器の動きを防止するように構成されるロッキング機構を含む。カートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器の動きを可能にするようにロック解除するために構成される。
好ましい実施態様によれば、薬物送達デバイスとともに使用するための用量設定機構が備えられ、用量設定機構は用量設定器の動きを防止するロッキング機構を含む。正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器の動きを可能にするためにロック解除する。
好ましい実施態様によれば、薬物送達システムが備えられ、システムは既述の用量設定機構を含んでなる薬物送達デバイスを含む。用量設定機構のロッキング機構は、用量設定機構の用量設定器の動きを防止するように構成される。
好ましい実施態様によれば、薬物送達システムが備えられ、システムは、用量設定機構の用量設定器の動きを防止する用量設定機構及びロッキング機構を含んでなる薬物送達デバイスを含む。正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器が用量を設定するために動くことを可能にするようにロック解除する。
本発明の種々態様のこれら並びに他の利点は、添付図面を適切に参照して下記の詳細な説明を読むことにより当業者に明らかになるものである。
本発明の範囲は請求項の内容によって定義される。本発明は特定の実施態様に限定されるものではなく、種々実施態様のエレメントのいずれの組み合わせをも含む。その上、本発明は請求項のいずれの組み合わせ及び請求項により開示される機能のいずれの組み合わせをも含む。
例示的な実施態様は以下において図面を参照して本明細書に記載される:
例示的なペン型薬物送達デバイスを図示する。 図1に図示されるペン型薬物送達デバイスのカートリッジホルダに装填され得るカートリッジを図示する。 図1に図示される薬物送達デバイスなど、ペン型薬物送達デバイスで使用され得るカートリッジとともに使用するための用量の選択を防止する機構の第1の実施態様を図示する。 ロック解除位置において図2に示される機構を図示する。 図1に図示される薬物送達デバイスなど、ペン型薬物送達デバイスで使用され得るカートリッジとともに使用するための用量の選択を防止する機構の第2の実施態様を図示する。 ロック解除位置において図4に示される機構を図示する。 図4に示される機構の代わりの実施態様を図示する。 図1に図示される薬物送達デバイスなど、ペン型薬物送達デバイスで使用され得るカートリッジとともに使用するための用量の選択を防止する機構の第3の実施態様を図示する。 ロック解除位置において図7に示される機構を図示する。 図7に示される機構の代わりの実施態様を図示する。 図9に示される機構のクローズアップ図を図示する。 ロック解除位置において図9に示される機構を図示する。 図11に示される機構の側面図を図示する。
図1Aを参照して、ペン型シリンジの形態での薬物送達デバイス100が示される。この薬物送達デバイス100は、用量設定機構102、カートリッジホルダ104、及び取り外し可能キャップ106を含む。カートリッジホルダ104の近位端105及び用量設定機構102の遠位端103は、取り外し可能に一緒に固定される。ペン型シリンジは再使用可能又は使い捨てペン型シリンジを含んでよい。シリンジが再使用可能デバイス100を含む場合、カートリッジホルダ104及び用量設定機構102は取り外し可能に合わせて連結される。使い捨てデバイス100では、それらは恒久的に合わせて連結される。図1では、用量設定機構102は、用量が注射されるとき回転するねじ込みピストンロッドなどのピストンロッド109を含む。
既設定用量を注射するために、両口ニードルアセンブリ(明示されず)がカートリッジホルダ104の遠位端108に取り付けられる。好ましくは、ホルダ104の遠位端108は、ニードルアセンブリがホルダ104の遠位端108に取り外し可能に取り付けられ得るように、ねじ山121(又はスナップロック、スナップフィット、フォームフィットなどの他の好適な連結機構、又はバヨネットロッキング機構)を含む。薬物送達デバイス100が使用されていないとき、取り外し可能キャップ106は、カートリッジホルダ104の向こう側に取り外し可能に保持することができる。
カートリッジホルダ104によって画成される内部カートリッジキャビティ111は寸法が決められ、そしてカートリッジ120(図1B参照)を確実に受けて保持するように構成される。代わりの実施態様では、カートリッジ120は、カートリッジホルダ104を使用せずに薬物送達デバイス100に直接挿入される。図1Bは、図1Aに図示される薬物送達デバイス100で使用され得るカートリッジ120の透視図を図示する。カートリッジ120は、遠位端130から近位端132まで伸びる一般的に管状バレル122を含む。遠位端130は内部に収斂するショルダ131によって画成される。
遠位端130において、カートリッジ120は小さい直径のネック126を含み、そしてこのネック126はバレル122のショルダ131から遠位に突起する。好ましくは、この小さい直径のネック126は大きい直径の環状ビーズを備えられ、そしてこのビーズはネック126の極遠位端の辺りで円周方向に伸びる。穿孔可能シール又はセプタム1000は、ネックによって画成される開口遠位端を横断して確実に取り付けられる。シール1000は金属スリーブ又はフェルール124によって所定の位置に保持され得る。このフェルール124はネック126の遠位端において円周ビーズの周りでクリンプ加工され得る。薬剤125はカートリッジ120へプレフィルドされ、そして穿孔可能シール1000、金属スリーブ124及びストッパ128によって、一部カートリッジ120内に保持される。
本明細書で使用される用語「薬剤」は、好ましくは少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで1つの実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症の治療、及び/又は予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで置換され、そして、B29位において、Lysは、Proで置換されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と連結してもよく;
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、例えば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン若しくはその誘導体、又は硫酸化された、例えば、上記多糖類のポリ硫酸化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基性塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基性塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1〜C6アルキル基、場合により置換されるC2〜C6アルケニル基、場合により置換されるC6〜C10アリール基、又は場合により置換されるC6〜C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark Publishing社,Easton, Pa., U.S.A., 1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical
Technologyに記載されている。
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
ストッパ128は、バレル122の内部管状壁と摺動流体密封係合している。用量注射又は用量投与中にストッパ128で作動する軸方向に向う力は、カートリッジホルダ104の遠位端130上へそして注射部位に取り付けられた両口針を通してカートリッジ120から薬剤125を駆出するようにさせる。そのような軸方向力はピストンロッド109によってもたらされ得る。
カートリッジホルダキャビティ111を画成するカートリッジホルダ104の一部分は、図1AでD1 134によって表わされる実質的に均一な直径から成る。この直径D1 134は、好ましくはカートリッジ120の直径D2 136よりも好ましくはやや大きい。カートリッジホルダ104の内部は、カートリッジ120がカートリッジホルダ104内で動くことを防止するように寸法が決められる、内部に伸びる環状部分又は止め具を含む。このように、カートリッジ120がカートリッジホルダ104のキャビティ111へ装填され、そして次いでカートリッジホルダ104が用量設定部材又は用量設定機構102に連結されるとき、カートリッジ120はカートリッジキャビティ111内に確実に保持され得る。特に、カートリッジ120のネック126及びフェルール124は、近位から遠位方向においてカートリッジホルダ104の開口近位端に挿入され、フェルール124は最終的にホルダ104へと完全に移行する。用量設定機構102へ取り外し可能に結合されたホルダ104では、カートリッジ120の近位端は、通常用量設定部材102によって備えられる止め具と隣接し得る。
薬剤125の多数の用量がカートリッジ120から投薬され得る。好ましくは、カートリッジ120は頻繁に、例えば1日に1回又はそれ以上の回数投与する必要がある薬剤125のタイプを含む。1つのそのような薬剤125はインスリンである。可動ストッパ又はピストン128は、カートリッジ120の第1の端部又は近位端に保持され、そして上記のように用量設定機構102のピストンロッド109によって生じた軸力を受ける。
用量設定機構102は、用量設定機構102の近位端107において用量設定器117(図1A参照)を含む。1つの好ましい配置では、用量設定器117は用量設定機構102の全長に沿って伸びてよく、そして回転可能用量設定器であってよい。しかしながら、代わりの用量設定器配置もまた使用し得る。例えば、回転するよりむしろ、これらの代わりの用量設定器117は用量を設定するために様々に操作され得て、例えばそのような代わりの用量設定器117は近位方向に引かれ得て、又は代わりに用量を設定するために1つ又はそれ以上の方向に引かれ及び/又はねじられ得る。
好ましい配置では、用量設定器117は用量を設定するために使用者によって操作され得る。以下で非常に詳細に記載するように、間違ったカートリッジ120がデバイス100に挿入され、それにより用量設定器117が用量を設定することを防止するとき、用量設定器117の動きを防止し得る(例えば回転を防止する)、種々のロッキング機構の実施態様が記載される。
用量設定器117を操作することにより設定し得る用量を投与するために、使用者は、両口針を含んでなるニードルアセンブリをカートリッジホルダ104の遠位端108に取り付ける。このように、ニードルアセンブリはカートリッジ120のシール1000を穿孔し、そしてその結果薬剤125と流体連通する。使用者は設定用量を注射するために用量設定器117を押す。カートリッジ120中の薬剤125を使い果たし、そして次に新しいカートリッジがデバイス100に装填することが必要になるまで、同じ用量設定及び用量投与手順は続く。空のカートリッジ120を交換するために、使用者は用量設定機構102からカートリッジホルダ104を取り外すことが要求される。
図2は、ロッキング機構を有する用量設定機構102の第1の実施態様を図示する。間違ったカートリッジ120がデバイス100に挿入される場合、このロッキング機構は、使用者が用量設定器117の回転を防止することにより用量の選択を防止する。この用量設定機構102はカートリッジ120又はカートリッジホルダ104で使用し得て、そして図1Aに図示される薬物送達デバイス100などのペン型薬物送達デバイスで使用し得る。ロッキング機構は、正しいカートリッジ120が正しいカートリッジホルダ104及び薬物送達デバイス100で使用されることを確実にする。
1つの好ましい配置では、コーディング機能はカートリッジ120又はホルダ104上に位置してよく、そして対応のコーディング機能はカートリッジホルダ104又は薬物送達デバイス100上に位置してよい。コーディング機能がはめ合わないとき、用量設定機構102の回転はロッキング機構によって防止され、そしてそれ故に使用者は、カートリッジ120内に含まれる薬剤又は薬物125が間違っていることを警告される。正しい薬物タイプを確保することに加えて、デバイス100はまた他の詳細、例えば薬物の使用期限をチェックし得る。
第1のコーディング機能(示されず)はカートリッジ120上か又はカートリッジ120にはめ合うインターフェイス部材上に位置してよい。第1のコーディング機能は、例えば1つ又はそれ以上の突出部を含んでよい。突出部は異なるサイズ又は形状であってよく、又は幾つもの突出部、溝又は異なる機能があってもよい。1つ又はそれ以上の溝又はくぼみなどの、対応する第2のコーディング機能は、薬物送達デバイス100のキャビティ内に位置するロッキングエレメント上にあってよい。このように、第1のコーディング機能は、カートリッジ120又は分離したインターフェイス部材をロッキングエレメントに機械的にコード化するために、第2のコーディング機能と協動し得る。
図2は、外部ボディ(内部部材が見られるように示されず)、回転可能用量設定器217、及びロッキングリング150を含んでなる例示的な用量設定機構102のクローズアップ図を示す。用量設定機構102はまた、遠位端107に向いて位置するロッキング機構200を含む。図2では、このロッキング機構200は第1又はロック位置に在り、そして機構200は通常ばね(明示されず)によりこの状態に付勢され得る。このロッキング機構200は用量設定器217の相対運動(例えば回転)を防止し、それ故に、ロックされたとき用量の選択を防止する。
ロッキング機構200はスロット204を含む第1の可動ロッキングエレメント202aを含んでよい(図3参照)。第1の可動ロッキングエレメント202aは第2の位置又はロック解除位置にあり、そしてこれは図3で最もよく見ることができる。第1のロッキングエレメント202aは、応力を制限するようにそしてロッキングエレメント202aが主として無視できる屈曲を備えた剪断で装填されるように、薬物送達デバイス100のボディによって支えられ得る。あるいは、複数のロッキングエレメントが強度を増すために使用され得る。複数のロッキングエレメントは等間隔を保ってよい。例えば、第2のロッキングエレメント202bが図3に図示される。ロッキング機構200は更に突出部206を含んでよく、この突出部206は用量設定器217の遠位端に沿って存在し得る。この突出部206は第1のロッキングエレメント202aと相互作用するように形作られる。あるいは、複数の突出部206が組み込まれ得る。ほんの1例として。第2の突出部206は第2のロッキングエレメント202bと相互作用するように形作られ得る。突出部206のサイズ及び形状は、それがスロット204のエッジと接触することなしにらせん経路で回転することを可能にする。
図2に示されるロック位置では、ロッキングエレメント202aのスロット204は突出部206と一直線になっていない。そのように、この第1のロック位置では、ロッキングエレメント202aは、用量設定機構102の用量設定器217が回転するのを防止し、それにより使用者が用量設定機構102で用量を設定することを防止する。
図3に示されるロック解除位置では、カートリッジ120などのコード化カートリッジが薬物送達デバイス100中に挿入されるとき、カートリッジ120へのコーディングはロッキングリング150を押し進め、それでロッキングリング150を近位方向208に動かす。ロッキングエレメント202aのスロット204は次いで露出され(図3に図示される)、用量設定器217が回転するにつれて、それにより突出部206がスロット204を通過することを可能にする。従って、設定機構102の用量設定器217は、これで使用者が用量を設定するのを可能にするように自由に回転できる。カートリッジ120へのコーディングがロッキングリング150のコーディングと合わない場合、そのときロッキングリング150は作動し得ないか、又はコーディングは用量設定機構102上へカートリッジ120の組み立てを防止するように妨害をもたらし得る。
使用者にロッキング機構200の状態、即ちロッキング機構200がロック又はロック解除位置にあるかを示すために、視覚的インジケータもまた薬物送達デバイス100に含まれてよい。例えば、ロックしているときは赤色及びロック解除しているときは緑色のような着色インジケータが、薬物送達デバイス100上に位置し得る(明確に示されず)。
コーディング機能は電気−機械的手段、例えばマイクロスイッチ、又は光学/磁気スイッチによって検出され得る。用量選択は、そのとき電子的に又は電気−機械的に制御し得る。例えば、使用者インターフェイスは、間違ったカートリッジ120が挿入される場合、使用者が電子的に用量を選択することを防止し得て、又はソレノイドなどの電気−機械的機構は用量設定器117、217の手動動作を物理的に防止し得る。
加えて、1つの実施態様では、コーディングは間違った薬物125をブロックし得る。
それ故に、薬物送達デバイス100に挿入される間違ったコード化カートリッジ120は、使用者が用量設定器117、217を回転することにより用量設定することを可能にするために、用量設定機構102が回転することを防止し得る。別の配置では、コーディングは、特定のタイプの薬物125だけをブロックし得て、例えば短時間作用型薬物は、長時間作用型薬物に予定される薬物送達デバイスにはめ合い、又は低濃度薬物を高濃度用の薬物送達デバイスにはめ合うことができるが、その逆ではできない。
図2及び3に示されるロッキング機構200は、ゼロ用量がカートリッジアセンブリを挿入する前に選択される場合、用量選択を防止するように構成することができる。用量設定機構102がゼロ用量位置に在るときだけ、カートリッジアセンブリは唯一挿入することができることを、更なる機構(示されず)は確実にし得る。即ち、ここでは用量設定機構102の用量設定器117、217はダイヤルインされ、又は遠位停止位置までずっと操作される。
代わりの実施態様(示されず)では、ゼロ用量がカートリッジアセンブリを挿入する前に選択されない場合でも、用量設定器117、217は回転を防止され得る。正しいカートリッジ120では、ロッキングエレメント202a、202bに取り付けられた内部に向いたラジアルピンは、用量設定機構102上のらせん溝を従動し得る。間違った薬剤125では、ラジアルピンはらせん溝から軸方向に伸びる多数のスロットの1つに落ちて、そして用量設定器117、217の回転を防止し得る。
あるいは、ロッキングエレメント202a、202bは、使用者が正しいカートリッジ120を挿入するとき、用量設定機構102をアクティブにするために機能(示されず)を組み込み得る。例えば、ロッキングエレメント202a、202bは、間違ったカートリッジ120が備え付けられる場合、用量選択及び投薬の両方を防止する親ねじナット(明示されず)に取り付けられ得る。
図4〜6に示される別の実施態様では、用量設定機構102は、遠位端107に位置する円筒セクション160を有する用量設定器317を含む。用量設定機構102は、ロックされたとき用量を選択を防止する遠位端107に向いて位置するロッキング機構300を含んでよい。
ロッキング機構300は第1のピン302及び第2のピン304を含んでよい。第1及び第2のピン302、304は用量設定機構102のボディに取り付けてよい。平歯車308が回転するにつれて、ピン302、304は平歯車308と相互作用し得る。ピン302、304は、ロックする反対方向において平歯車308に沿って動き得て、そしてロッキング機構300をロック解除し得る。
図4に示されるロック位置では、第2のピン304は、用量設定器317の回転をロックするために円筒セクション160において開口部(示されず)内に在る。用量選択は、通常非コード化カートリッジ120の使用を防止するために、又はシステム故障の場合の安全のために通常ロックされてよい。
図5に示されるロック解除位置において、カートリッジ120又はホルダ104などのコード化カートリッジ又はホルダが薬物送達デバイス100に挿入されるとき、カートリッジ120又はホルダ104は近位方向において第1のピン302を押して、これが順に時計回り方向に平歯車308を回転させる。そのように、第2のピン304は次いで円筒セクション160から解除され、そして遠位方向310に動く。従って、用量設定器317は自由に回転することができる。カートリッジ120へのコーディングがロックピン302、304でコーディングと合わない場合、そのときロックピン302、304は作動し得ないか、又はコーディングは用量設定機構102上へカートリッジ120の組み立てを防止するために妨害をもたらし得る。
図6に示される用量設定器417の代わりの実施態様では、ピン302、304及び平歯車308は単一部品312によって交換され得る。この単一部品312は、枢動ハブ318に備えられる第1及び第2のロッキングアーム314、316を含む。この単一部品312は、ロッキングアーム314、316が中央ボスピボットとして屈曲することができるように可撓性材料から成形され得る。
図7〜8は、用量設定機構102上に位置するロッキング機構400のさらに別の例の実施態様を示す。この実施態様では、用量設定機構102は遠位端107において円筒部分170を含む。用量設定器517は薬剤125の用量を設定するために回転される。用量設定機構102はまた、ロックされるとき用量の選択を防止する遠位端107に向いて位置するロッキング機構400を含んでよい。
ロッキング機構400は、円筒部分170に位置する溝404との係合にばねによって通常付勢される枢動可能ロッキングアーム402を含む。ロッキングアーム402は更に枢動可能ロッキングアーム402から外側に突出するカム406を含んでよい。ロッキングアーム402は弾力材料から製作され得る。枢動可能ロッキングアーム402は代わりに縦軸の周囲に枢動し得る。言い換えれば、枢動可能ロッキングアーム402は図7及び8に図示するようにアームに垂直になり得るが、しかし同じように作動し得る。突出部408(図8参照)のようなコーディング機能を有するコード化カートリッジ120は、ロッキング機構400をロック解除するために薬物送達デバイス100に挿入し得る。
図7に示されるロック位置では、枢動可能ロッキングアーム402は、用量設定器517の回転を防止するように円筒部分170で溝404内に係合される。
図8に示されるロック解除位置において、突出部408を有するカートリッジ120などのコード化カートリッジが薬物送達デバイス100に挿入されるとき、突出部408は、円筒部分170に位置する溝404から離れてロッキングアーム402を枢動させる又は傾けるために、枢動可能ロッキングアーム402のカム406を押す。それ故に、用量設定器517は自由に回転することができる。
代わりの実施態様では、ロッキングアームは、図9〜12に示されるように円筒部分に位置してよい。この実施態様では、円筒部分180は円周方向に位置付けられるロッキングアーム500を含む。図9及び10に示されるようにロック位置では、ロッキングアーム500は、用量設定器617の回転を防止するように、位置502で薬物送達デバイス100のボディと接触する。図11及び12に示されるようにロック解除位置では、正しくコード化されたカートリッジ120(又はカートリッジホルダ104)が薬物送達デバイス100に挿入されるとき、カートリッジ120又はカートリッジホルダ104上に位置する突出部504などのコーディングは、ロッキングアーム500を内側で押す。このように、ロッキングアーム500は薬物送達デバイス100のボディともはや接触せず、そして用量設定器617は自由に回転することができる。
さらに別の実施態様では、電子的手段がカートリッジの内容についてのコーディングを読むのに使用し得て、そして正しい及び/又は正当な薬剤125を備えた用量選択だけを可能にする。この実施態様では、コーディング機能は機械的機能の形態であってよく、例えば光学スイッチ又はマイクロスイッチによって読まれる。あるいは、コーディングは電子的、例えば磁気スイッチ、RFIDであってよい。
用量選択が例えばボタンを用いることにより電子的である場合、それは電子的に防止することができる。用量選択が機械的である場合、それは電子−機械的手段、例えばソレノイドによりアクティブにされるロックピンによって防止することができる。スリーブの並進又は回転を防止し、又は機械ロック(例えばばね装填ロッキングアーム)を解除し、又は他の実施態様のいずれかをアクティブにするために、ピンは、穴又は溝内にロックし得る。
他の状況では、開示用量設定機構102はいずれのタイプのリザーバ又は一次パック、例えば吸入器、パウチにより、いずれの薬物送達デバイスにも適用し得る。
開示用量設定機構102は多くの利点もたらす。例えば、開示用量設定機構102は使用者が薬剤125を区別するのを補助し、それにより送達デバイス100は、送達デバイス100が予定する薬剤125でのみ使用することができるのを確実にするのに資する。従って、コード化カートリッジ120で使用される開示用量設定機構102では、カートリッジ120はカートリッジに間違った又は不要なインターフェイスを装填することにより、その他の薬物送達デバイスに装填することが防止される。開示カートリッジコーディング及び用量設定機構102は、使用者が1つ又はそれ以上の下記の動作:カートリッジ120を間違ったカートリッジホルダに完全に挿入すること、又はカートリッジ120及び/又はカートリッジホルダ104を間違った用量設定機構上に取り付けること;間違ったカートリッジが挿入されるとき用量設定機構102が回転するのを完了することを防止する。
開示用量設定機構102はまた、システムが多数の部材を必要とせずそして費用効果をもたらすように製作をすることができることから、低コスト機構をもたらす。その上、インターフェイスと使用する可能性のあるカートリッジホルダ104間には非常に多くの異なるコーディング構成がある。その結果として、開示用量設定機構102では、多数の薬剤125は互いを見分けることができる。加えて、開示用量設定機構102では、使用者が間違ったリザーバ又はカートリッジを、異なるカートリッジ用に設計されたカートリッジホルダ104に装填することを試みる場合、使用者は組み立て工程の初期段階で警告され得る。
本発明の例示的な実施態様が記載されている。しかしながら、当業者には当然のことながら、変更及び修正は、特許請求の範囲によって定義される本発明の真の範囲及び精神から逸脱することなくこれらの配置に対して行われてよい。
100 薬物送達デバイス
102 用量設定機構
103 遠位端
104 カートリッジホルダ
105 近位端
106 取り外し可能キャップ
107 近位端
108 遠位端
109 ピストンロッド
111 キャビティ
117 用量設定器

120 カートリッジ
121 ねじ山
122 管状バレル
124 フェルール
125 薬剤
126ネック
128 ストッパ
130 遠位端
131 ショルダ
132 近位端
134 D1

136 D2

150 ロッキングリング
160 円筒セクション

170 円筒部分

180 円筒部分

200 ロッキング機構
202a ロッキングエレメント
202b ロッキングエレメント
204 スロット
206 突出部
208 近位方向
217 用量設定器

300 ロッキング機構
302 第1のピン
304 第2のピン
308 平歯車
310 遠位方向

312 単一部品
314 第1のロッキングアーム
316 第2のロッキングアーム
317 用量設定器
318 枢動ハブ

400 ロッキング機構
402 ロッキングアーム
404 溝
406 カム
408 突出部
417 用量設定器
500 ロッキングアーム
502 位置
504 突出部
517 用量設定器
617 用量設定器

1000 セプタム

Claims (12)

  1. 薬物送達デバイス(100)とともに使用するための用量設定機構(102)であって:
    用量設定器(117、217、317、417、517、617)の動きを防止するように構成されるロッキング機構(200、300、400)を含んでなり、ここで、正しいカートリッジ(120)が薬物送達デバイス(100)に挿入されたとき、ロッキング機構(200、300、400)は用量設定器(117、217、317、417、517、617)の動きを可能にするようにロック解除するように構成され、そしてここで、間違ったカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されたとき、ロッキング機構は用量設定器が用量を設定することを防止するように構成され、
    ここでロッキング機構(200、300、400)は少なくとも1つのロックピン(302、304)及び歯車(308)を含み、ここで、正しいカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、歯車(308)を回転させ、それにより少なくとも1つのロックピン(302、304)が遠位方向に動いてロッキング機構(200、300、400)をロック解除する、
    上記用量設定機構(102)。
  2. 請求項1に記載の用量設定機構(102)であって、
    ここでロッキング機構(200、300、400)は用量設定器(117、217、317、417、517、617)が回転するのを防止し、正しいカートリッジ(120)が薬物送達デバイス(100)に挿入されたとき、ロッキング機構(200、300、400)は用量設定器(117、217、317、417、517、617)が回転するのを可能にするようにロック解除する、
    上記用量設定機構(102)。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の用量設定機構(102)であって、
    ここで正しいカートリッジ(120)はロッキング機構(200、300、400)をロック解除するコード化カートリッジ(120)を含むか、又はコード化カートリッジホ
    ルダ(104)がロッキング機構(200、300、400)をロック解除する、
    上記用量設定機構(102)。
  4. 請求項3に記載の用量設定機構(102)であって、
    ここでコード化カートリッジ(120)は突出部を含む、
    上記用量設定機構(102)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の用量設定機構(102)であって、
    ここでロッキング機構(200、300、400)は少なくとも1つのロッキングエレメント(202a、202b)及び少なくとも1つの突出部(204)を含み、ここで少なくとも1つのロッキングエレメント(202a、202b)が近位方向に動いてロッキング機構(200、300、400)をロック解除する、
    上記用量設定機構(102)。
  6. 薬物送達デバイス(100)とともに使用するための用量設定機構(102)であって、
    用量設定器(117、217、317、417、517、617)の動きを防止するように構成されるロッキング機構(200、300、400)を含んでなり、ここで、正しいカートリッジ(120)が薬物送達デバイス(100)に挿入されたとき、ロッキング機構(200、300、400)は用量設定器(117、217、317、417、517、617)の動きを可能にするようにロック解除するように構成され、そしてここで、間違ったカートリッジが薬物送達デバイスに挿入されるとき、ロッキング機構は用量設定器が用量を設定することを防止するように構成され、
    ここでロッキング機構(200、300、400)は枢動ハブ(318)上に設けられる第1及び第2のロッキングアーム(314、316)を含み、ここでロッキングアーム(314、316)はハブ(318)が枢動するにつれて屈曲するように構成される、
    上記用量設定機構(102)。
  7. 第1のコーディング機能がカートリッジ上か又はカートリッジにはめ合うインターフェイス部材上に位置し、そして第2のコーディング機能が薬物送達デバイス上に位置し、ここで、コーディング機能がはめ合わないとき、用量設定が防止され、そしてそれ故に使用者は、カートリッジ内に含まれる薬剤又は薬物が間違っている、すなわちカートリッジが間違ったカートリッジであることに気付かされる、
    請求項1に記載の用量設定機構(102)。
  8. 薬物送達システムであって:
    請求項1〜のいずれか1項に記載の用量設定機構(102)を含んでなる薬物送達デバイス(100)を含んでなり、ここで用量設定機構(102)のロッキング機構(200、300、400)は用量設定機構(102)の用量設定器(117、217、317、417、517、617)の動きを防止するように構成される、
    上記薬物送達システム。
  9. 用量設定機構(102)に固定されるカートリッジホルダ(104)を更に含んでなり、カートリッジ(120)はカートリッジホルダ(104)内に収容され、カートリッジホルダ(104)はロッキング機構(200、300、400)をロック解除するコーディングを有する、
    請求項に記載の薬物送達システム。
  10. 請求項又は請求項に記載の薬物送達システムであって、
    ここでコーディングは突出部を含む、
    上記薬物送達システム。
  11. 請求項10のいずれか1項に記載の薬物送達システムであって、
    ここで薬物送達システムは再使用可能薬物送達システム又は再使用不可の薬物送達システムを含む、
    上記薬物送達システム。
  12. 請求項11のいずれか1項に記載の薬物送達システムであって、
    ここで薬物送達システムは用量設定機構(102)内に収容されるカートリッジ(120)を更に含む、
    上記薬物送達システム。
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