JP6295358B1 - ラッセルレース編地の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記鎖編糸によって形成された複数の鎖編組織間に編地緯方向に渡って編み込まれる緯渡り糸と、加熱処理されて一部若しくは全部が溶融して溶着性を示す熱溶融糸とをラッセル編機に掛けてラッセル編地を編成する編成工程と、
前記編成工程を経て得られるラッセル編地を熱処理する熱処理工程とを実行し、ラッセルレース編地を得るラッセルレース編地の製造方法に関する。
カバーリング糸は、熱溶融性を有する芯糸と、熱可塑性合成繊維糸である被覆糸(鞘糸とも呼ばれる)からなり、編成後にレース編地を加熱することで、芯糸の一部を溶融し、溶融物を被覆糸の間から滲出させ、この溶融物が隣接する他の糸に接着固化する。結果、編レース製品で、スカラップ部分におけるほつれを防止できる。
また、カバーリング糸の芯糸が溶融糸であるため、被覆糸(鞘糸)の間から芯糸を露出させる必要があり、熱処理時のテンション管理が難しい。
従って、鎖編糸自体をカバーリング糸とする技術は事実上実用化されていない。
前記鎖編糸によって形成された複数の鎖編組織間に編地緯方向に渡って編み込まれる緯渡り糸と、加熱処理されて一部若しくは全部が溶融して溶着性を示す熱溶融糸とをラッセル編機に掛けてラッセル編地を編成する編成工程と、
前記編成工程を経て得られるラッセル編地を熱処理する熱処理工程とを実行し、ラッセルレース編地を得るラッセルレース編地の製造方法の第1の特徴構成は、
前記編成工程において、
加熱処理されて一部若しくは全部が溶融する溶融性材料である熱溶着性ポリウレタンからなる溶融性糸条部位を第1鎖編部位として、
前記溶融性材料より溶融温度が高い難溶融性材料からなる難溶融性糸条部位を第2鎖編部位として、
前記第1鎖編部位及び第2鎖編部位を同一の鎖編組織に備えた複数の鎖編組織を編成するとともに、
前記緯渡り糸を、前記溶融性材料より溶融温度が高い難溶融性材料からなる難溶融性糸とし、
ポリウレタン材料からなる挿入糸を、前記鎖編組織に挿入してラッセル編地を編成し、
前記熱処理工程において、
前記編成工程を経て得られたラッセル編地を、前記第1鎖編部位と前記挿入糸とが接触する接触部が形成される編地緊張状態で、前記難溶融性材料及び前記緯渡り糸の溶融温度以下で、前記溶融性材料の溶融温度以上の温度に加熱する熱処理を、前記難溶融性糸条部位及び前記緯渡り糸が糸条として残る処理時間、実行して、前記接触部を溶着させてラッセルレース編地を得ることにある。
両方を備えて、一の鎖編組織を編成する。この編成において、当該鎖編組織には、熱溶着性ポリウレタンからなる第1鎖編部位を成す溶融性材料と同種材料であるポリウレタン材料からなる挿入糸を挿入しておく。このように編成を進めることで、第1鎖編部位と第2鎖編部位とが同一の鎖編組織を構成する形態で、そのループ部位において第1鎖編部位と挿入糸との接触部が形成される。
この状態で熱処理を施すと、レース編地の基本構造を構成する難溶融性糸条部位及び緯渡り糸が、その編地形態を保持する糸条として残った形態で、鎖編組織を構成する第1鎖編部位と、この鎖編組織に挿入される挿入糸とは、同種材料から構成されるとともに、その接触部において緊張状態で接触しているため、確実に溶融して溶着する。
結果、ほつれの問題を有効に解消することが可能なラッセルレース編地を得ることができる。
前記溶融性材料からなり、フィラメント糸である第1鎖編糸と前記難溶融性材料からなる第2鎖編糸とを、異なるビームから個別の筬に給糸して、前記第1鎖編糸により前記第1鎖編部位を、前記第2鎖編糸により前記第2鎖編部位を、同一の鎖編組織に編成するとともに、
前記第1鎖編糸と前記第2鎖編糸とにより形成される鎖編組織に、前記挿入糸を挿入してラッセル編地を編成し、
前記熱処理工程において、
前記編成工程を経て得られたラッセル編地を、前記第2鎖編糸及び前記緯渡り糸の溶融温度以下で前記第1鎖編糸の溶融温度以上の温度に加熱する熱処理を、前記第2鎖編糸及び前記緯渡り糸が糸条に残る処理時間、実行してラッセルレース編地を得ることにある。
前記熱処理工程における熱処理において前記挿入糸の表面が溶融し、
当該挿入糸の表面に前記第1鎖編糸が溶着する点にある。
前記第2鎖編糸を給糸するビームから第2の筬までの第2鎖編糸給糸部位における給糸量を調整して給糸張力を調整する第2鎖編糸給糸量調整機構を備えた点にある。
前記第2鎖編糸が、太さが33〜78dtex、溶融温度が200℃のナイロン糸であり、
前記挿入糸が、ポリウレタン糸であり、
前記熱処理工程において、前記編成工程を経て得られたラッセル編地を、190℃以上200℃以下の加熱温度範囲内の温度で30〜90秒間加熱処理する点ある。
前記編成工程において、
前記溶融性糸条部位と前記難溶融性糸条部位とを一の糸に備えるコンジュゲート糸を一の筬に給糸して、前記第1鎖編部位と前記第2鎖編部位とを有する鎖編組織に編成するとともに、当該鎖編組織に、前記挿入糸を挿入して前記ラッセル編地を編成する点にある。
結果、ほつれの問題を有効に解消することが可能なラッセルレース編地を得ることができる。
この種の浮かし挿入糸としては、綿糸、レーヨン糸、ポリエステルマルチフィラメント糸等が好ましい。
鎖編糸21の他方の糸21bは、溶融性材料より溶融温度が高い難溶融性材料からなる糸とする。
従って、この実施形態では、第1鎖編糸21aが溶融性材料からなる第1鎖編糸条部位となり、第2鎖編糸21bが難溶融性材料からなる第2鎖編糸条部位となる。
発明の概要は以上のとおりである。
図1に示すように、本発明に係るラッセル編地20は、編み立て方向Cに延びる鎖編組織19をそれぞれ構成する複数の鎖編糸21a,21bと、これら鎖編糸21a,21bによって形成された鎖編組織19間に編地緯方向Wに渡って編み込まれる緯渡り糸22と、鎖編組織19に編み立て方向Cに沿って、各コース(実際は、鎖編組織19のループ状部分r3(シンカーループ)の中)に挿入される挿入糸23と備えて構成される。
さらに、これら第1鎖編糸21aと第2鎖編糸21bとにより形成される鎖編組織19に、ビームB4から挿入糸用の筬61に給糸して挿入糸23が挿入される。
鎖編糸
鎖編糸21としては、第1鎖編糸21aと第2鎖編糸21bを使用する。
本実施形態においては、このように複数本の鎖編糸21で同一の鎖編組織19を構成することが新規であるが、従来、鎖編組織19を形成するために採用されてきた第2鎖編糸21bに加えて第1鎖編糸21aを追加し、さらにこの糸21aが熱溶融糸であることも新規である。
この糸22の溶融温度も200℃程度である。
発明者らの検討では、後述する熱処理により、熱溶融糸21aがほぼ溶融するとともに、挿入糸23の表面の少なくとも一部が溶融し、良好な溶着状態となることが明らかとなっていた。
本発明で使用するラッセル編地20は、たとえばバックジャガードラッシェル編機によって編成することができる。バックジャガードラッシェル編機200(以下単に編機と称する)は、鎖編糸21(21a,21b)、緯渡り糸22、挿入糸23を編み針72近傍に設けられる編成部201に向けて導糸する導糸手段(具体的には筬61、62、63、64a、64b)を有する。
本実施形態では、鎖編糸21を編成部201に向けて導糸する筬64a,64bは、他の筬61、62、63より機台前方(図3の右側で、同図に「機台前側」と記載)に位置され、筬64aが筬64bより機台前方に位置される。
挿入糸23を編成部201に向けて導糸する筬61は、緯渡り糸22を編成部201に向けて導糸する筬62,63よりも、編機後方(図3の左側で、同図に「機台後側」と記載)に配置される。ここで編機後方とは、編み針72の背面からフック部へ向かう方向である。ただし、緯渡り糸22を編成部201に向けて導糸する筬62は、筬64bと63との間に備えてもよい
さらに、第2鎖編糸21bを給糸するビームB2から地筬64a(第2の筬)までの第2鎖編糸給糸部位b2における給糸量を調整して給糸張力を調整する第2鎖編糸給糸量調整機構TC2も備えられている。
本実施例では、このような鎖編組織19の編成作業を行いながら、緯渡り糸22および挿入糸23を鎖編組織19に編込むことによって、本実施形態のラッセル編地20を編成することができる。
図6(a)は図5(c)に、図6(b)は図5(d)に、図6(c)は図5(e)にそれぞれ対応し、それぞれジャガードバー62および挿入糸用筬61を加えて示す図である。上述したようにラッセル編機200は、鎖編糸21を導糸する地筬64a,64bよりも、ジャガードバー62のほうが編機後方に配置される。さらにこのジャガードバー62よりも、挿入糸用筬61のほうが編機後方に配置される。
以下、ラッセルレース編地を得るための製造工程に関して、図8に基づいて説明する。
編成工程
まず編成工程s1の準備をする。即ち、ラッセル編地20の編成に用いる各糸21a,21b、22、23の選択、ラッセル編地20に形成すべき柄模様の決定および所望の編成組織を形成するための編地の設計が完了するなどして編地編成の準備を完了する。
そして、この設計に従って、ラッセル編機200に糸掛けする。
第1鎖編糸21a 100〜140cm
第2鎖編糸21b 100〜140cm
緯渡り糸22 20〜 80cm
挿入糸23 5〜 55cm
熱処理工程s2では、編成工程s1で編成されたラッセル編地20を、第1鎖編糸21aの溶融温度以上、かつ他の糸21b、22,23の溶融温度以下の温度(例えば、200℃)まで加熱する。即ち、第1鎖編糸21aの溶融温度(最高180℃)以上、第2鎖編糸21b、緯渡り糸22の溶融温度(最低200℃)以下の温度で、例えば1分間熱セットする。この熱処理時間は、第1鎖編糸21bが溶融して溶着性を示し、第2鎖編糸21b、緯渡り糸22、及び挿入糸23が、その糸条を保つ(糸として残る)時間である。このようにして、ラッセルレースとしての柄を保ったままで、第1鎖編糸21aが溶融して、接触する糸に溶着させることができる。特に第1鎖編糸21aと挿入糸23との溶着が良好に起こる。
染色工程s3では、形成したラッセルレース編地を精練もしくは染色する。
この樹脂処理乾燥工程s4は、柔軟材を塗布する工程であり、ラッセルレース編地に柔軟性を与えることができる。
樹脂処理を経た後、ラッセルレース編地は、160℃程度の温風で30秒乾燥する。
裁断縫製工程s5では、ラッセルレース編地の用途に従って、所定の形状に編地を裁断し、縫製する。
本発明のラッセルレース編地は、ほつれの問題をほぼ完全に解消できているため裁断・縫製時にほつれに伴うトラブルが発生することはない。
(1)上記の実施形態では、第1鎖編糸21aと第2鎖編糸21bとを、異なるビームから個別の筬64a,64bに給糸して、これらの糸21a,21bで、一の鎖編組織19を編成するとともに、その鎖編組織19に、挿入糸23を挿入する場合を示した。
このように、2本の糸21a,21bを使用する代わりに、鎖編糸に熱融着性コンジュゲート糸210を採用し、一の鎖編組織19を、溶融性材料からなる溶融性糸条部位210aとしての第1鎖編部位と、難溶融性材料からなる難溶融性糸条部位210bとしての第2鎖編部位とからなる鎖編組織19でラッセル編地を編成してもよい。
この別実施形態を、図9に示した。
熱融着性コンジュゲート糸は、複数(図9に示す場合は2)の異なる成分を同時に紡糸することにより得られ、これらの成分が長さ方向に連続して互いに貼り合わされた構造を有するものである。この種のコンジュゲート糸としては、その構成として芯鞘型のもの、貼り合わせ型(サイドバイサイド型)等が知られているが、図9には、サイドバイサイド型のものを示した。
本発明の場合、溶融性材料であるポリエステル系ポリウレタン(溶融温度が150℃〜180℃のもの)と、難溶融性材料と看做せるナイロンを用いた熱融着性コンジュゲート糸を使用することができる。
編成工程を経て得られたラッセル編地を、編地緊張状態で、難溶融性材料及び緯渡り糸の溶融温度以下で、溶融性材料の溶融温度以上の温度に加熱する熱処理を、難溶融性糸条部位210b及び緯渡り糸22が糸条として残る処理時間、実行してラッセルレース編地を得ることとできる。
さらに、第2鎖編糸21bとしては、ナイロンあるいはポリエステルとする場合、33、40、44、56、78dtexの糸を採用できる。
一方、緯渡り糸22としても、ナイロンあるいはポリエステルとする場合、33、40、44、56、78dtexの糸を採用できる。
熱処理工程s2の熱処理温度は、具体的に使用する第1鎖編糸21aの溶融温度以上、第2鎖編糸21b及び緯渡り糸22の溶融温度でその低温側の温度以下とし、この熱処理において第2鎖編糸21b及び緯渡り糸22が糸条として残る時間だけ処理することとできる。
具体的には、第1鎖編糸21aの溶融温度が150〜180℃であり、第2鎖編糸21b及び緯渡り糸22の溶融温度が200℃である場合、180℃以上、200℃以下(好ましくは190℃以上200℃以下)とできる。その熱処理時間は30〜90秒程度とする。この処理時間は非常に短いため、第2鎖編糸21b、緯渡り糸22及び挿入糸23は、これらが糸条のまま残る。
このような浮かし挿入糸として、綿糸、レーヨン糸、マルチフィラメント糸等を選択すると、特に肌触りを良好とできる。
本発明のラッセルレース編地は、ほつれが有効に防止されるため、「経糸トラバース」を事実上必要としない。あるいは、設けるとしても、その編み立て方向Cの数を格段に減少させることができる。結果、ラッセルレース編地から従来比較的頻繁に設けられていた「経糸トラバース」箇所が格段に減少するため、ラッセル編地(特に、鎖編組織19とネット糸22から構成されるネット)に頻繁に段が現れることなく、美しい美観を呈することができる。
20 ラッセルレース編地(ラッセルストレッチレース編地)
21a 第1鎖編糸(熱溶融糸・第1鎖編部位)
21b 第2鎖編糸(第2鎖編部位)
22 緯渡り糸
23 挿入糸
210 鎖編糸
210a 溶融性糸条部位(第1鎖編部位)
210b 難溶融性糸条部位(第2鎖編部位)
Y 接触部
C 編み立て方向
W 編地幅方向
Claims (11)
- 編み立て方向に延びる鎖編組織をそれぞれ形成する複数の鎖編糸と、
前記鎖編糸によって形成された複数の鎖編組織間に編地緯方向に渡って編み込まれる緯渡り糸と、加熱処理されて一部若しくは全部が溶融して溶着性を示す熱溶融糸とをラッセル編機に掛けてラッセル編地を編成する編成工程と、
前記編成工程を経て得られるラッセル編地を熱処理する熱処理工程とを実行し、ラッセルレース編地を得るラッセルレース編地の製造方法であって、
前記編成工程において、
加熱処理されて一部若しくは全部が溶融する溶融性材料である熱溶着性ポリウレタンからなる溶融性糸条部位を第1鎖編部位として、
前記溶融性材料より溶融温度が高い難溶融性材料からなる難溶融性糸条部位を第2鎖編部位として、
前記第1鎖編部位及び第2鎖編部位を同一の鎖編組織に備えた複数の鎖編組織を編成するとともに、
前記緯渡り糸を、前記溶融性材料より溶融温度が高い難溶融性材料からなる難溶融性糸とし、
ポリウレタン材料からなる挿入糸を、前記鎖編組織に挿入してラッセル編地を編成し、
前記熱処理工程において、
前記編成工程を経て得られたラッセル編地を、前記第1鎖編部位と前記挿入糸とが接触する接触部が形成される編地緊張状態で、前記難溶融性材料及び前記緯渡り糸の溶融温度以下で、前記溶融性材料の溶融温度以上の温度に加熱する熱処理を、前記難溶融性糸条部位及び前記緯渡り糸が糸条として残る処理時間、実行して、前記接触部を溶着させてラッセルレース編地を得るラッセルレース編地の製造方法。 - 前記溶融性材料からなり、フィラメント糸である第1鎖編糸と前記難溶融性材料からなる第2鎖編糸とを、異なるビームから個別の筬に給糸して、前記第1鎖編糸により前記第1鎖編部位を、前記第2鎖編糸により前記第2鎖編部位を、同一の鎖編組織に編成するとともに、
前記第1鎖編糸と前記第2鎖編糸とにより形成される鎖編組織に、前記挿入糸を挿入してラッセル編地を編成し、
前記熱処理工程において、
前記編成工程を経て得られたラッセル編地を、前記第2鎖編糸及び前記緯渡り糸の溶融温度以下で前記第1鎖編糸の溶融温度以上の温度に加熱する熱処理を、前記第2鎖編糸及び前記緯渡り糸が糸条として残る処理時間、実行してラッセルレース編地を得る請求項1記載のラッセルレース編地の製造方法。 - 前記第1鎖編糸が前記挿入糸より細い糸であり、
前記熱処理工程における熱処理において前記挿入糸の表面が溶融し、
当該挿入糸の表面に前記第1鎖編糸が溶着する請求項2記載のラッセルレース編地の製造方法。 - 前記第1鎖編糸が前記挿入糸より細い請求項2記載のラッセルレース編地の製造方法。
- ラッセル編機の前後方向において、前記第1鎖編糸が給糸される第1の筬が、前記第2鎖編糸が給糸される第2の筬より前側に位置する請求項2〜4の何れか一項記載のラッセルレース編地の製造方法。
- 前記第2鎖編糸がナイロン糸である請求項2〜5の何れか一項記載のラッセルレース編地の製造方法。
- 前記第1鎖編糸を給糸するビームから第1の筬までの第1鎖編糸給糸部位における給糸量を調整して給糸張力を調整する第1鎖編糸給糸量調整機構を備え、
前記第2鎖編糸を給糸するビームから第2の筬までの第2鎖編糸給糸部位における給糸量を調整して給糸張力を調整する第2鎖編糸給糸量調整機構を備えた請求項2〜6の何れか一項記載のラッセルレース編地の製造方法。 - 前記第1鎖編糸が、太さが17〜156dtex、溶融温度が150〜180℃の熱溶着性ポリウレタン糸であり、
前記第2鎖編糸が、太さが33〜78dtex、溶融温度が200℃のナイロン糸であり、
前記挿入糸が、ポリウレタン糸であり、
前記熱処理工程において、前記編成工程を経て得られたラッセル編地を、190℃以上200℃以下の加熱温度範囲内の温度で30〜90秒間加熱処理する請求項2〜7の何れか一項記載のラッセルレース編地の製造方法。 - 前記編成工程において、
前記溶融性糸条部位と前記難溶融性糸条部位とを一の糸に備えるコンジュゲート糸を一の筬に給糸して、前記第1鎖編部位と前記第2鎖編部位とを有する鎖編組織に編成するとともに、当該鎖編組織に、前記挿入糸を挿入して前記ラッセル編地を編成する請求項1記載のラッセルレース編地の製造方法。 - 前記編成工程において、
前記ラッセル編地の全面に、前記第1鎖編部位、前記第2鎖編部位及び挿入糸を有する鎖編組織を編成する請求項1〜9の何れか一項記載のラッセルレース編地の製造方法。 - 前記編成工程において、
前記第1鎖編部位と前記第2鎖編部位とにより形成される前記鎖編組織に、前記挿入糸とは異なる糸を、ラッセル編地の裏面に一部を浮かす編成形態で、浮かし挿入糸として挿入する請求項1〜10の何れか一項記載のラッセルレース編地の製造方法。
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