以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下においては、携帯電子機器の一例として携帯電話端末について説明するが、本発明の適用対象は携帯電話端末に限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handyphone System)、PDA、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン、ゲーム機等の各種情報処理装置に対しても本発明は適用できる。
まず、図1を参照しながら、本実施例に係る足跡情報管理システムについて説明する。図1は、本実施例に係る足跡情報管理システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施例に係る足跡情報管理システムは、携帯電話端末1aと、携帯電話端末1bと、基地局2aと、基地局2bと、サーバ装置4とを含む。
基地局2a、基地局2bおよびサーバ装置4は、インターネット等のネットワーク3に接続される。基地局2aは、携帯電話端末1aとの間に無線通信回線を確立する。基地局2bは、携帯電話端末1bとの間に無線通信回線を確立する。なお、携帯電話端末と基地局の対応は一定ではなく、携帯電話端末の移動等にともなって、携帯電話端末と無線通信回線を確立する基地局は変更されうる。
サーバ装置4は、拡張現実(AR:Augmented reality)サービスを提供する。ARサービスとは、撮影された現実の画像に仮想的なオブジェクトを重ねて表示させるサービスである。さらに、サーバ装置4は、携帯電話端末1b等の端末からの要求に応じて、道筋を示す複数の仮想的なオブジェクトを現実の画像に重ねて表示するための足跡情報(指標情報)を配信する。また、サーバ装置4は、配信される足跡情報に加えて、足跡情報を閲覧できる利用者を制限するための制御情報を記憶する。なお、サーバ装置4が制御情報に基づいて足跡情報の配信を制御するため、複数の端末が同じ場所で足跡情報の配信を受ける場合であっても、それぞれの端末に表示される仮想的なオブジェクトは異なる場合がある。
携帯電話端末1aは、自装置の移動にともなって移動経路を示す足跡情報を記録する。携帯電話端末1aによって記録された足跡情報は、サーバ装置4へ送信され、サーバ装置4において記憶される。また、携帯電話端末1aは、自らが送信した足跡情報を利用する利用者を指定する指定情報をサーバ装置4に対して送信する。指定情報は、例えば、端末の識別情報やARサービスのアカウント番号等である。
携帯電話端末1bは、携帯電話端末1aによって記録された足跡情報を再生する。具体的には、携帯電話端末1bは、撮影手段によって撮影された現実の画像を表示部に表示するとともに、サーバ装置4から配信された足跡情報に対応するオブジェクトを画像に重ねて表示する。携帯電話端末1bは、足跡情報の配信を受けるために、利用者のアカウント番号と自装置の位置情報とをサーバ装置4へ送信する。
このように、本実施例に係る足跡情報管理システムでは、ある利用者の端末によって記録された足跡情報が特定の利用者の端末によってのみ閲覧できるように管理される。また、足跡情報は、AR技術に基づいて、現実の画像に重ねて端末の表示部に表示される。このため、利用者は、本実施例に係る足跡情報管理システムを利用することにより、例えば、自宅への道順のような秘匿性の高い移動経路を、特定の知人のみに非常に分かりやすい形で教えることができる。
なお、図1に示した足跡情報管理システムの構成は一例であり、足跡情報管理システムに含まれる各種装置の数に制限はない。また、以下では、説明を簡単にするため、通信が基地局2a等の基地局を介して行われる場合であっても、基地局について特に言及しない場合がある。
次に、図2から図5を参照しながら、図1に示した各種装置の機能的な構成について説明する。図2は、携帯電話端末1aの機能的な構成を示すブロック図である。図3は、アドレス帳データの一例を示す図である。図4は、携帯電話端末1bの機能的な構成を示すブロック図である。図5は、サーバ装置4の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、携帯電話端末1aは、通信部26と、操作部13と、音声処理部30と、表示部32と、撮影部40と、位置・姿勢検出部36と、制御部22と、記憶部24とを備える。
通信部26は、アンテナ26aを有し、基地局によって割り当てられるチャネルを介し、基地局との間でCDMA(Code Division Multiple Access)方式などによる無線信号回線を確立し、基地局を通じて他の装置との間で電話通信および情報通信を行う。操作部13は、操作キー、方向キー、決定キー等の各種キーを有し、これらのキーがユーザによって操作されると、その操作内容に対応する信号を制御部22へ出力する。なお、操作部13は、これらのキーに代えて、または、これらのキーに加えて、表示部32に重畳されたタッチセンサを備えていてもよい。
音声処理部30は、マイク15から入力される音声をデジタル信号化して制御部22へ出力する。また、音声処理部30は、制御部22から出力されるデジタル信号を復号してレシーバ16へ出力する。表示部32は、制御部22から入力される制御信号に従って各種情報を表示する。撮影部40は、取得した画像をデジタル信号に変換して制御部22へ出力する。
位置・姿勢検出部36は、自装置の位置と姿勢を検出し、検出結果を制御部22へ出力する。ここでいう姿勢とは、自装置が向いている方向(方位)および上下方向の角度を含む概念である。位置・姿勢検出部36は、自端末の位置を、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機や通信部26が無線信号回線を確立している基地局に基づいて検出する。また、位置・姿勢検出部36は、自装置の姿勢を、例えば、3軸加速度センサ、方位センサ、ジャイロセンサに基づいて検出する。
制御部22は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)と、記憶手段であるメモリとを備え、これらのハードウェア資源を用いてプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。具体的には、制御部22は、記憶部24に記憶されているプログラムやデータを読み出してメモリに展開し、メモリに展開されたプログラムに含まれる命令をCPUに実行させる。そして、制御部22は、CPUによる命令の実行結果に応じて、メモリおよび記憶部24に対してデータの読み書きを行ったり、通信部26や表示部32等の動作を制御したりする。CPUが命令を実行するに際しては、メモリに展開されているデータや位置・姿勢検出部36等から入力される信号がパラメータとして利用される。
記憶部24は、フラッシュメモリ等の不揮発性を有する記憶装置からなり、各種のプログラムやデータを記憶する。記憶部24に記憶されるプログラムおよびデータには、足跡情報記録プログラム24aと、メールプログラム24bと、アカウントデータ24cと、アドレス帳データ24dとが含まれる。なお、記憶部24は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体に対して読み書きを行う読み書き装置との組み合わせによって構成されてもよい。この場合、記憶部24に記憶されていることとしたプログラムおよびデータは、可搬の記憶媒体に記憶される。また、記憶部24に記憶されていることとしたプログラムおよびデータは、通信部26による無線通信によってサーバ装置4等の他の装置から取得されることとしてもよい。
足跡情報記録プログラム24aは、携帯電話端末1aの移動にともなって、移動経路を示す足跡情報を記録する機能を提供する。足跡情報の内容は、後述の図9にて説明する。また、足跡情報記録プログラム24aは、記録された足跡情報をサーバ装置4へ送信して記憶させる機能と、送信した足跡情報を閲覧可能な利用者をサーバ装置4に対して指定する機能とを提供する。
メールプログラム24bは、電子メール機能を提供する。アカウントデータ24cは、自装置の利用者がサーバ装置4のサービスを利用するために用いるアカウント番号(識別番号)を保持する。本実施例では、利用者は、サーバ装置4のサービスを利用するためのアカウント番号として、自分のメールアドレスを用いることとするが、メールアドレス以外の値をアカウント番号として用いてもよい。アドレス帳データ24dは、通話やメール通信の相手に関する情報を保持する。図3に示すように、アドレス帳データ24dには、名前、電話番号、メールアドレス等の情報が格納される。
図4に示すように、携帯電話端末1bは、記憶部24が、足跡情報記録プログラム24aに代えて足跡情報再生プログラム24eを記憶する点を除いて、携帯電話端末1aと同様の構成を有する。
足跡情報再生プログラム24eは、AR技術に基づいて、撮影部40によって取得された画像に仮想的なオブジェクトを重ねて表示部32に表示する機能を提供する。具体的には、足跡情報再生プログラム24eは、自端末の利用者が閲覧可能な足跡情報をサーバ装置4から取得する機能と、足跡情報に対応するオブジェクトを画像に重ねて表示させる機能とを提供する。以下では、足跡情報に対応するオブジェクトをARタグと呼ぶことがある。
図5に示すように、サーバ装置4は、制御部42と、記憶部44と、通信部46とを備える。通信部46は、ネットワーク3を介した各種装置との通信を制御する。制御部42は、演算手段であるCPUと、記憶手段であるメモリとを備え、これらのハードウェア資源を用いてプログラムを実行することによって各種の機能を実現する。
記憶部44は、フラッシュメモリや磁気記憶装置等の不揮発性を有する記憶装置からなり、各種のプログラムやデータを記憶する。記憶部44に記憶されるプログラムおよびデータには、足跡情報管理プログラム44aと、足跡管理データ44bと、足跡データ44cと、アクセス制御データ44dとが含まれる。なお、記憶部44に記憶されていることとしたプログラムおよびデータは、可搬の記憶媒体に記憶され、サーバ装置4が有する読取装置(図示せず)によって記憶媒体から読み出されてもよい。また、記憶部44に記憶されていることとしたプログラムおよびデータは、通信部46による通信によって他の装置から取得されることとしてもよい。
足跡情報管理プログラム44aは、端末から送信された足跡情報を記憶部44に記憶させる機能と、記憶部44に記憶されている足跡情報を端末からの要求に従って配信する機能とを提供する。また、足跡情報管理プログラム44aは、閲覧を許可された利用者の端末のみに足跡情報を配信するアクセス制御機能も提供する。
足跡管理データ44bは、記憶部44に記憶されている足跡情報の作成者や名称等の情報を保持する。足跡データ44cは、足跡情報の実体を保持する。アクセス制御データ44dは、足跡情報を閲覧可能な利用者に関する情報を保持する。なお、サーバ装置4の構成は、図4に限定されず、例えば、記憶部44の情報の一部を携帯電話端末1aによって記憶し、一部の処理を携帯電話端末1aによって担ってもよい。
次に、図6から図12を参照しながら、本実施例に係る足跡情報管理システムの利用例について説明する。図6は、移動経路の一例を示す図である。図7は、携帯電話端末1aの画面遷移の一例を示す図である。図8は、足跡管理データ44bの一例を示す図である。図9は、送信される足跡情報の一例を示す図である。図10は、足跡データ44cの一例を示す図である。図11は、アクセス制御データ44dの一例を示す図である。図12は、携帯電話端末1bの画面遷移の一例を示す図である。
携帯電話端末1aの利用者が、駅S1から自宅H1までの移動経路(図6参照)を記録し、携帯電話端末1bの利用者に教える場合を想定する。この場合、携帯電話端末1aの利用者は、駅S1の出口付近の位置P1で、携帯電話端末1aの操作部13を操作して、足跡情報記録プログラム24aを起動させる。
足跡情報記録プログラム24aが起動されると、携帯電話端末1aは、足跡情報記録プログラム24aが提供する機能に基づいて、図7のステップS11に示すような記録開始画面を表示部32に表示する。記録開始画面には、足跡情報の記録が開始されることを示すメッセージと、記録される足跡情報の名前を入力する入力欄と、足跡情報の記録を開始するための開始ボタンとが表示される。
利用者が操作部13を操作して足跡情報の名前を入力し、開始ボタンを選択すると、携帯電話端末1aは、入力された名前と、アカウントデータ24cに格納されているアカウント番号とをサーバ装置4へ送信して、足跡情報の記録の開始を要求する。サーバ装置4は、携帯電話端末1aからの要求に応じて、一連の足跡情報を識別するための足跡IDを発番し、発番した足跡IDと、送信された名前およびアカウント番号とを対応づけて、図8に示すように足跡管理データ44bに登録する。また、サーバ装置4は、発番した足跡IDを携帯電話端末1aへ応答する。
続いて、携帯電話端末1aは、図7のステップS12に示すような記録終了画面を表示部32に表示する。記録終了画面には、足跡情報の記録が実行中であることを示すメッセージと、足跡情報の記録を終了するための終了ボタンとが表示される。携帯電話端末1aの利用者は、記録終了画面が表示されたのを確認すると、自宅H1への移動を開始する。
携帯電話端末1aは、記録終了画面が表示されている間、所定のタイミングで足跡情報を生成してサーバ装置4へ送信する。ここでいう所定のタイミングとは、例えば、足跡情報の記録が開始されたタイミング、所定の間隔で定期的に設定されたタイミング、利用者が曲がり角を曲がったタイミング、足跡情報の記録を終了するタイミングである。このようにタイミングを設定することにより、例えば、図6に示す位置P1〜P11の各地点において足跡情報がサーバ装置4へ送信される。なお、記録の開始から終了までの各地点ではなく、足跡情報の記録の終了時にまとめてサーバ装置4へ送信されてもよい。
携帯電話端末1aがサーバ装置4へ送信する足跡情報には、図9に示すように、足跡ID、連番、緯度、経度、タイプ、方位等の項目が含まれる。足跡IDは、一連の足跡情報を識別するための識別番号であり、サーバ装置4から応答された値が設定される。連番は、足跡情報が生成されるたびに1ずつ大きな値に更新される。緯度および経度は、位置・姿勢検出部36によって検出された携帯電話端末1aの現在位置を示す。
タイプは、移動の状況を示す。タイプには、記録の開始地点であることを示す「スタート」、記録の終了地点であることを示す「ゴール」、まっすぐに移動していることを示す「直進」、角を左へ曲がったことを示す「左折」、角を右へ曲がったことを示す「右折」等の値が設定される。方位は、位置・姿勢検出部36によって検出された携帯電話端末1aの現在の移動方向を示す。
サーバ装置4は、受信した足跡情報を図10に示すように、足跡データ44cに格納していく。なお、利用者が曲がり角を曲がったことが検出された場合、携帯電話端末1aは、足跡情報を定期的に記録する間隔をしばらくの間短くして足跡情報の送信頻度を高めてもよい。一般に人は曲がり角で道に迷いやすいが、このように曲がり角付近で足跡情報を多く記録することにより、曲がり角で道に迷い難くすることができる。
携帯電話端末1aの利用者は、自宅H1に到着すると、操作部13を操作して、記録終了画面の終了ボタンを選択する。終了ボタンが選択されると、携帯電話端末1aは、最後にタイプが「ゴール」である足跡情報をサーバ装置4へ送信して、足跡情報の記録を完了する。
なお、終了ボタンが選択されない場合であっても、位置・姿勢検出部36によって検出される自装置の位置が一定期間以上変化しない場合には、足跡情報の記録を完了してもよい。このように足跡情報の記録を自動的に完了することにより、足跡情報の記録中であることを利用者が忘れた場合に、膨大な量の足跡情報が記録されることを防止できる。
足跡情報の記録を完了すると、携帯電話端末1aは、自装置の利用者によって記録された足跡情報の一覧をサーバ装置4から取得して、図7のステップS13に示すように、表示部32に足跡情報一覧画面を表示する。なお、足跡情報一覧画面は、足跡情報の記録が完了した直後でなくても、利用者が所定の操作を行うことによって表示部32に表示される。
足跡情報一覧画面が表示されると、利用者は、操作部13を操作して、今回記録した足跡情報を選択する。足跡情報が選択されると、携帯電話端末1aは、その足跡情報を閲覧可能な利用者に関する情報をサーバ装置4に問い合わせ、その結果を閲覧可能者一覧画面に表示する。この段階では、足跡情報を閲覧可能な利用者はまだ誰も指定されていないため、ステップS14に示すように、閲覧可能者一覧画面にはどの利用者に関する情報も表示されない。
続いて、利用者が操作部13に対して所定の操作を行うと、携帯電話端末1aは、図7の図15に示すように、アドレス帳データ24dに登録されている名前を一覧表示する。そして、利用者が一覧の中から携帯電話端末1bの利用者の名前である「山田さん」を選択すると、携帯電話端末1aは、選択された「山田さん」に対応するアカウント番号(メールアドレス)と足跡IDとをサーバ装置4に送信して、閲覧可能者の登録を要求する。サーバ装置4は、アカウント番号と足跡IDとを受信すると、図11に示すように、それらを対応づけてアクセス制御データ44dに登録する。
その後、携帯電話端末1aは、足跡情報を閲覧可能な利用者に関する情報をサーバ装置4に再び問い合わせ、その結果を閲覧可能者一覧画面に表示する。この段階では、足跡情報を閲覧可能な利用者として携帯電話端末1bの利用者のアカウント番号が登録されているため、その登録済みのアカウント番号に対応する名前である「山田さん」が閲覧可能者一覧画面に表示される。
なお、ここではアドレス帳データ24dに登録されている者を閲覧可能者として指定する例を示したが、スケジュール機能によってスケジュールに登録されているメンバーを閲覧可能者として指定することとしてもよい。例えば、ある場所で会議があり、その会議に参加するメンバーに会議の開催場所までの道順を教える場合に、このような指定方法が有効である。
こうして、足跡情報の記録と閲覧可能な利用者の登録が完了した後、携帯電話端末1bが駅S1の出口付近で携帯電話端末1bの操作部13を操作して、足跡情報再生プログラム24eを起動させたものとする。
足跡情報再生プログラム24eが起動されると、携帯電話端末1bは、足跡情報再生プログラム24eが提供する機能に基づいて、図12のステップS21に示すような閲覧可能情報画面を表示部32に表示する。閲覧可能情報画面には、携帯電話端末1bがアカウントデータ24cに格納されているアカウント番号をサーバ装置4へ送信して、そのアカウント番号をもつ利用者が閲覧可能な足跡情報を問い合わせた結果が一覧表示される。
そして、利用者が操作部13を操作して携帯電話端末1aによって記録された足跡情報を選択すると、携帯電話端末1bは、選択された足跡情報の配信をサーバ装置4に要求する。続いて、携帯電話端末1bは、AR技術に基づいて、配信された足跡情報の再生を開始する。
具体的には、携帯電話端末1bは、撮影部40を起動し、撮影部40によって取得される画像を表示部32に表示する。そして、携帯電話端末1bは、位置・姿勢検出部36によって検出される位置と姿勢等に基づいて撮影部40の撮影範囲に対応する足跡情報を選択し、選択した足跡情報のタイプの値に応じた形状のARタグを画像に重ねて表示部32に表示する。この動作は、利用者が所定の終了操作を行うまで繰り返して実行される。
足跡情報が示す位置と撮影部40の撮影範囲との対応は、位置・姿勢検出部36によって検出された携帯電話端末1bの位置および姿勢、足跡情報に含まれる位置情報、撮影部40の撮像面のサイズおよび画角等に基づいて算出される。足跡情報が撮影部40の撮影範囲に対応する場合、その足跡情報のタイプの値に応じた形状のARタグは、その足跡情報に含まれる位置情報に対応する位置に、その足跡情報に含まれる方位に対応した向きで表示される。
利用者は、携帯電話端末1bの表示部32に表示されるARタグに従うことにより、所望の目的地まで進むことができる。例えば、利用者が駅S1の出口付近にいる段階では、図12のステップS22に示すように、撮影部40によって取得された画像に、「スタート」を示す旗の形状のARタグA1と、「直進」を示す矢印の形状のARタグA2〜A4とが重ねて表示される。ARタグA1は、記録開始時に記録されたタイプが「スタート」の足跡情報に基づいて表示される。ARタグA2〜A4は、それぞれ、図示しない位置P2〜P4で記録された、タイプが「直進」の足跡情報に基づいて表示される。この場合、ARタグ(A1〜A4)を、携帯端末装置b1との距離が近い方から順に表示部32の下から順に表示されるようにARタグの表示位置を調整する。
そして、利用者が位置P6に近づいた段階では、図12のステップS23に示すように、撮影部40によって取得された画像に、「直進」を示す矢印の形状のARタグA6およびA7と、「左折」を示す左曲がりの矢印の形状のARタグA8とが重ねて表示される。ARタグA6およびA7は、それぞれ、位置P6およびP7で記録された、タイプが「直進」の足跡情報に基づいて表示される。ARタグA8は、位置P8で記録された、タイプが「左折」の足跡情報に基づいて表示される。
そして、利用者が位置P10に近づいた段階では、図12のステップS24に示すように、撮影部40によって取得された画像に、「直進」を示す矢印の形状のARタグA10と、「ゴール」を示す旗の形状のARタグA11とが重ねて表示される。ARタグA10は、位置P10で記録された、タイプが「直進」の足跡情報に基づいて表示される。ARタグA11は、記録終了時に記録された、タイプが「ゴール」の足跡情報に基づいて表示される。
このように、本実施例に係る足跡情報管理システムでは、利用者は、簡単な操作を行って携帯電話端末1aを所持したまま移動することで、地図情報を利用することなく、移動経路を記録することができる。また、足跡情報を閲覧できる利用者を制限できるので、移動経路を記録した利用者は、移動経路を特定の者だけに教えることができる。
また、本実施例に係る足跡情報管理システムでは、足跡情報をAR技術に基づいて再生することとしたので、足跡情報を利用する利用者は、記録された移動経路を非常に分かりやすい形で閲覧することができる。また、足跡情報を利用する利用者は、特定の移動経路の足跡情報のみを参照できるため、不要なARタグに煩わされることなく、目的地への道筋を迅速に見極めることができる。
なお、図7および図12に示した画面遷移は一例であり、操作の順序や情報の指定の仕方はこれらの例に限定されない。例えば、移動経路を記録する場合、目的地に到着するまで足跡情報を記憶部24に蓄積しておき、目的地に到着した段階で足跡情報の名前や閲覧可能者に関する情報を入力させて、蓄積しておいた足跡情報とともに一括してサーバ装置へ送信してもよい。また、移動経路を表示する場合、再生する足跡情報を名前に基づいて利用者に選択させるのではなく、利用者が利用可能な足跡情報のうち、現在位置から所定範囲内の移動経路に対応する足跡情報を自動的に選択してもよい。
次に、図13から図15を参照しながら、本実施例に係る足跡情報管理システムの動作について説明する。図13は、足跡情報の記録時の処理の流れを示すシーケンス図である。図14は、足跡情報記録処理の処理手順を示すフローチャートである。図15は、足跡情報の再生時の処理の流れを示すシーケンス図である。
図13に示すように、足跡情報の記録時において、携帯電話端末1aは、まず、ステップS101として、図7のステップS11のように、記録開始画面を表示部32に表示する。そして、携帯電話端末1aは、ステップS102として、開始ボタンの選択を検出すると、ステップS103として、アカウント番号等を含む記録開始要求をサーバ装置4へ送信する。
サーバ装置4は、記録開始要求を受信すると、ステップS104として、足跡IDを発番し、送信されたアカウント番号等とともに足跡管理データ44bに登録する。そして、サーバ装置4は、ステップS105として、発番した足跡IDを含む記録開始応答を携帯電話端末1aへ返信する。
携帯電話端末1aは、記録開始応答を受信すると、ステップS106として、図7のステップS12のように、記録終了画面を表示部32に表示する。そして、携帯電話端末1aは、後述する足跡情報記録処理を実行して、足跡情報をサーバ装置4に記憶させる。足跡情報記録処理の実行中、携帯電話端末1aが、ステップS107として足跡ID等を含む記録要求をサーバ装置4へ送信し、サーバ装置4が、ステップS108として、足跡データ44cにデータを登録し、ステップS109として、記録応答を返信するという動作が繰り返される。ステップS107からS109における携帯電話端末1aの処理の詳細については後述する。
携帯電話端末1aは、ステップS110として、終了ボタンの選択を検出すると、足跡情報記録処理を終了させる。そして、携帯電話端末1aは、ステップS111として、アカウント番号を含む足跡情報一覧要求をサーバ装置4へ送信する。
サーバ装置4は、足跡情報一覧要求を受信すると、ステップS112として、足跡管理データ44bから、アカウント番号の値が送信されたアカウント番号等と一致するデータを抽出する。そして、サーバ装置4は、ステップS113として、抽出結果を含む足跡情報一覧応答を携帯電話端末1aへ返信する。
携帯電話端末1aは、足跡情報一覧応答を受信すると、ステップS114として、図7のステップS13のように、応答された足跡情報の一覧を含む足跡情報一覧画面を表示部32に表示する。そして、携帯電話端末1aは、ステップS115として、閲覧者の登録指示を利用者から受け付け、ステップS116として、足跡IDと、受け付けた閲覧可能者のアカウント番号とを含む閲覧可能者登録要求をサーバ装置4へ送信する。
サーバ装置4は、閲覧可能者登録要求を受信すると、ステップS117として、閲覧可能者登録要求に含まれる足跡IDとアカウント番号とを対応づけてアクセス制御データ44dに登録する。そして、サーバ装置4は、ステップS118として、閲覧可能者登録応答を携帯電話端末1aへ返信する。
図14に示すように、足跡情報記録処理において、携帯電話端末1aは、まず、ステップS201として、位置・姿勢検出部36から現在の自装置の位置と方位を取得する。そして、携帯電話端末1aは、ステップS202として、取得した位置と方位を含み、タイプが「スタート」の足跡情報の登録をサーバ装置4に要求する。
続いて、携帯電話端末1aは、ステップS203として、位置・姿勢検出部36から現在の自装置の位置と方位を取得する。そして、携帯電話端末1aは、ステップS204として、方位の変化に基づいて、曲がり角が検出されたかを判定する。曲がり角が検出された場合(ステップS204,Yes)、携帯電話端末1aは、ステップS205として、取得した位置を含み、曲がる方向に応じたタイプの足跡情報の登録をサーバ装置4に要求する。曲がり角部分については、方位として、曲がる前の方位を記録してもよいし、曲がった後の方位を記録してもよい。
なお、利用者がよそ見をした等の理由で自装置の方位が変化した場合に曲がり角を誤検出することを防止するため、方位の変化が検出された後、足跡情報をすぐには登録せずに、方位の変化状況を所定の期間を監視してもよい。この場合、携帯電話端末1aは、所定の期間内に自装置の方位が元の方位に戻った場合、曲がり角は検出されていないと判定する。一方、所定の期間内に自装置の方位が元の方位に戻らない場合、携帯電話端末1aは、曲がり角が検出されたと判定し、所定期間の経過前の位置を含み、曲がる方向に応じたタイプの足跡情報の登録をサーバ装置4に要求する。
また、取得した方位に依らず、携帯電話端末1aの位置をトレースすることで曲がり角を検出することとしてもよい。例えば、連続して記録された6つの位置のうち、前半の3つの位置を結ぶ直線と後半の3つの位置を結ぶ直線とが直交している場合、その直交している位置が曲がり角であると判定することができる。この場合、携帯電話端末1aは、直線が直交している位置を含み、曲がる方向に応じたタイプの足跡情報の登録をサーバ装置4に要求する。
曲がり角が検出されない場合(ステップS204,No)、携帯電話端末1aは、ステップS206として、所定時間が経過したかを判定する。所定時間の経過の基準となる時間は、足跡情報記録処理の開始時間または最後に足跡情報の登録を要求した時間のいずれか遅い方の時間である。所定時間が経過している場合(ステップS206,Yes)、携帯電話端末1aは、ステップS207として、取得した位置と方位を含み、タイプが「直進」の足跡情報の登録をサーバ装置4に要求する。この際、「直進」の足跡情報の方向は、取得した方位を同一の方向とする。
こうして、ステップS205またはステップS207において足跡情報の登録をサーバ装置4に要求した後、携帯電話端末1aは、ステップS208として、利用者によって足跡情報記録処理の終了を指示する操作が行われたかを判定する。曲がり角が検出されず(ステップS204,No)、かつ、所定時間が経過していない場合も(ステップS206,No)、ステップS208の判定が行われる。
終了指示がない場合(ステップS208,No)、携帯電話端末1aは、ステップS203以降を再実行する。終了指示があった場合(ステップS208,Yes)、携帯電話端末1aは、ステップS209として、位置・姿勢検出部36から現在の自装置の位置と方位を取得する。そして、携帯電話端末1aは、ステップS210として、取得した位置と方位を含み、タイプが「ゴール」の足跡情報の登録をサーバ装置4に要求する。なお、サーバ装置4に足跡情報の登録として、「ゴール」の足跡情報の登録を要求するタイミングで、開始から終了まで取得した位置情報及び方位に基づき、複数の足跡情報の登録要求を一斉に行ってもよい。
図15に示すように、足跡情報の再生時において、携帯電話端末1bは、まず、ステップS301として、アカウント番号と足跡IDとを含む足跡情報送信要求をサーバ装置4へ送信する。なお、足跡情報送信要求の送信に先立って、図12に示したステップS21のように、利用者が閲覧可能な足跡情報をサーバ装置4へ問い合わせた結果を一覧表示して、どの足跡情報を再生するかを利用者に選択させてもよい。
サーバ装置4は、足跡情報送信要求を受信すると、ステップS302として、足跡情報送信要求に含まれるアカウント番号に対応する利用者が、足跡情報送信要求に含まれる足跡IDに対応する足跡情報を閲覧することが可能であるかを認証処理する。具体的には、サーバ装置4は、足跡情報送信要求に含まれるアカウント番号および足跡IDの組み合わせがアクセス制御データ44dに含まれているかを判定し、含まれている場合に認証が成功したと判定する。
認証が成功しなかった場合(ステップS303,No)、サーバ装置4は、要求を無視して特に処理を行わない。認証が成功した場合(ステップS303,Yes)、サーバ装置4は、ステップS304として、足跡データ44cから足跡IDが足跡情報送信要求に含まれる足跡IDと一致する足跡情報を抽出する。そして、サーバ装置4は、ステップS305として、抽出した足跡情報を含む足跡情報送信応答を携帯電話端末1bへ返信する。
携帯電話端末1bは、足跡情報送信応答を受信すると、以下のように、足跡情報送信応答に含まれる足跡情報を再生する。すなわち、携帯電話端末1bは、ステップS306として、撮影部40によって取得された画像を表示部32に表示する。そして、携帯電話端末1bは、ステップS307として、位置・姿勢検出部36によって検出される位置と姿勢とを取得し、ステップS308として、取得した位置と姿勢等に基づいて撮影部40の撮影範囲に対応する足跡情報を選択する。そして、携帯電話端末1bは、ステップS309として、選択した足跡情報のタイプの値に応じた形状のオブジェクト(ARタグ)を、それぞれの足跡情報が示す位置に表示する。
そして、携帯電話端末1bは、ステップS310として、利用者によって足跡情報の再生の終了を指示する操作が行われたかを判定する。終了指示が行われていない場合(ステップS310,No)、携帯電話端末1bは、ステップS306以降を再実行する。一方、終了指示が行われた場合(ステップS310,Yes)、携帯電話端末1bは、足跡情報の再生を終了させる。
上述してきたように、本実施例では、足跡情報をARタグとして記録および再生することとしたので、地図情報を利用することなく移動経路の記録と再生を実現することができる。
なお、上記の実施例で示した本発明の態様は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更することができる。例えば、上記の実施例では、ARタグの表示に関する処理を携帯電話端末1bが実行することとしたが、この処理をサーバ装置4等のサーバ装置が実行することとしてもよい。この場合、携帯電話端末1bは、撮影部40によって取得された画像Pと、位置・姿勢検出部36によって検出された携帯電話端末1bの位置および姿勢とをサーバ装置へ送信し、サーバ装置から応答された処理済みの画像を表示部32に表示する。
また、上記の実施例では、携帯電話端末1aが足跡情報を記録し、携帯電話端末1bが足跡情報を再生することとしたが、1つの携帯電子機器が足跡情報の記録と再生の両方を行うことができるようにしてもよい。この場合、例えば、1つの携帯電子機器が、足跡情報記録プログラム24aと足跡情報再生プログラム24eとの両方を記憶するようにすればよい。
また、上記の実施例では、足跡IDとアカウント番号とを用いて認証処理を行うこととしたが、安全性を高めるため、パスワードを併用することとしてもよい。この場合、足跡IDごとに異なるパスワードを用いることが好ましい。
また、上記の実施例では、サーバ装置4が記憶するアクセス制御データ44dに基づいてアクセス制御を行うこととしたが、記録した足跡情報にアクセスするためのコードを含むURL等を特定の知人にのみメール等で連絡することでアクセス制御を実現してもよい。この場合、十分に複雑なコードを用いることにより、コードを連絡されていない第三者はそのコードに対応する足跡情報に実質的にアクセスできない。
また、上記の実施例では、足跡情報を所定の時間間隔で記録することとしたが、足跡情報を所定の移動距離ごとに記録することとしてもよい。また、上記の実施例では、携帯電話端末1aが、足跡情報をサーバ装置4に記憶させることとしたが、移動経路を教えたい相手の端末に足跡情報をメール等で直接送信してもよい。
また、上記の実施例では、足跡IDを用いて移行経路を示す足跡情報の集合を特定することとしたが、足跡IDを用いずに、移動経路を示す足跡情報の集合を特定してもよい。例えば、生成された時期または対応付けられた位置が所定の範囲内の足跡情報を抽出し、抽出された足跡情報に基づいて移動経路を示すこととしてもよい。
また、上記の実施例では、携帯電話端末1aが利用者の操作を契機として足跡情報の記録を開始することとしたが、足跡情報の記録を開始する契機はこれに限定されない。図16および図17を参照しながら、他の契機によって足跡情報の記録を開始する例について説明する。
図16に示す携帯電話端末1cは、予め対応づけられた携帯電話端末との距離が所定以上に離れた場合に足跡情報の記録を開始する。例えば、携帯電話端末1cを子供にもたせ、親がもつ携帯電話端末1bと予め対応づけておくことにより、子供が迷子になった場合でも、親は足跡情報を再生することで子供を迅速に見つけ出すことができる。
図16に示すように、携帯電話端末1cは、距離検出部34をさらに備える点において携帯電話端末1aと相違する。距離検出部34は、予め対応づけられた携帯電話端末との距離を検出する。なお、距離検出部34は、少なくとも、予め対応づけられた携帯電話端末との距離が所定の閾値以上になったことを検出できればよい。距離検出部34は、例えば、予め対応づけられた携帯電話端末が発する電波の強度に基づいて距離を検出する。なお、上述のような方法以外に、例えば、予め対応づけられた携帯電話端末の位置情報をネットワークを介して取得すると共に、位置・姿勢検出部によって取得した現在の自端末の位置情報とを対比し、予め対応付けられた携帯電話端末との距離を算出してもよい。
図17に示すように、携帯電話端末1cは、ステップS401として、対応する携帯電話端末との距離を検出する。携帯電話端末1cは、対応する携帯電話端末との距離が閾値以上になっていなければ(ステップS402,No)、ステップS401以降を再実行する。対応する携帯電話端末との距離が閾値以上になっている場合(ステップS402,Yes)、携帯電話端末1cは、以下のように足跡情報の記録を開始する。
携帯電話端末1cは、まず、ステップS403として、アカウント番号等を含む記録開始要求をサーバ装置4へ送信する。サーバ装置4は、記録開始要求を受信すると、ステップS404として、足跡IDを発番し、送信されたアカウント番号等とともに足跡管理データ44bに登録する。そして、サーバ装置4は、ステップS405として、発番した足跡IDを含む記録開始応答を携帯電話端末1cへ返信する。
携帯電話端末1cは、記録開始応答を受信すると、ステップS406として、足跡IDと、対応する携帯電話端末の利用者のアカウント番号を含む閲覧可能者登録要求をサーバ装置4へ送信する。対応する携帯電話端末の利用者のアカウント番号は、例えば、アカウントデータ24g内に予め格納される。
サーバ装置4は、閲覧可能者登録要求を受信すると、ステップS407として、閲覧可能者登録要求に含まれる足跡IDとアカウント番号とを対応づけてアクセス制御データ44dに登録する。そして、サーバ装置4は、ステップS408として、閲覧可能者登録応答を携帯電話端末1cへ返信する。
携帯電話端末1cは、閲覧可能者登録応答を受信すると、上述した足跡情報記録処理を実行して、足跡情報をサーバ装置4に記憶させる。足跡情報記録処理の実行中、携帯電話端末1cが、ステップS409として足跡ID等を含む記録要求をサーバ装置4へ送信し、サーバ装置4が、ステップS410として、足跡データ44cにデータを登録し、ステップS411として、記録応答を返信するという動作が繰り返される。
足跡情報記録処理は、対応する携帯電話端末との距離が閾値以下になった場合や、所定の操作が行われた場合に終了する。なお、予め対応づけられた携帯電話端末との距離が所定以上に離れた場合に足跡情報の記録を開始するかについては、設定によって随時変更できることが好ましい。また、この設定は、対応する携帯電話端末の側で変更できることが好ましい。
予め対応づけられた携帯電話端末との距離が所定以上に離れた場合に足跡情報の記録を開始する装置は、携帯電話端末に限定されない。例えば、予め対応づけられた携帯電話端末との距離が所定以上に離れた場合に足跡情報の記録を開始する機能を、自動車に搭載されるナビゲーション装置にもたせてもよい。この場合、対応する携帯電話端末は、自動車の所有者の携帯電話端末である。ナビゲーション装置にこのような機能をもたせることにより、自動車の所有者は、自動車がレッカー移動された場合や盗難にあった場合でも自動車を迅速に探し出すことができる。