JP6277919B2 - 金属シートの搬送・積載装置 - Google Patents
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Description
すなわち、上記特許文献1の発明では、側部受けガイド及び前部受けガイドが、金属シートがコンベアから搬出されるごとに設置位置から前進後退又はスイングすべく制御されるので、集積箇所への金属シートの投入時間は短く、プレス機の生産スピードに対応することができる。しかし、積載完了後の積載シート取出し時には、積層した金属シートが荷崩れしないように低速で台車等を移動させる必要があり、台車等の移動時間が金属シートの投入時間より長くなる。そのため、積載シート取出し中は、プレス機による金属シートの生産を停止させざるを得ない。その結果、積載完了後の積載シート取出し時には、その都度、プレス機を一時的に停止させることとなって、ブランキングプレスラインの生産性が低下する問題があった。
これに対して、上記生産停止を回避すべく、金属シートの集積箇所を複数箇所に増設する考え方もあるが、その場合、設備が重厚長大となり、設備費用及び設置スペースが増大する問題があった。
(1)ブランキングプレスラインにおけるプレス機で切断した金属シートをライン下流側へ搬送する搬送装置と、当該搬送装置によって搬送された金属シートを位置決めするセンタリング装置と、当該センタリング装置によって位置決めされた前記金属シートを保持部によって保持し前記センタリング装置よりライン下流側に位置する集積箇所に積載する積載装置とを備えた金属シートの搬送・積載装置であって、
前記積載装置の保持部は、前記センタリング装置が前記金属シートを複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを一括して保持し前記集積箇所に積載すること、及び、
前記積載装置の保持部には、磁力を制御可能な電磁石を備え、
前記積載装置は、当該電磁石によって前記複数枚積層された金属シートを一括して吸着し前記集積箇所の上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、前記保持部を下降させることを特徴とする。
すなわち、搬送装置が搬送する金属シートをセンタリング装置が1枚づつ位置決めする時間は、集積箇所に積載完了された金属シートを、集積箇所から取り出す時間より短いが、搬送装置が搬送する金属シートをセンタリング装置が複数枚積層させて位置決めした後、複数枚積層された金属シートを一括して集積箇所に積載することによって、集積箇所には、所定の時間毎に金属シートが積載されることになるので、集積箇所に積載完了された金属シートを、集積箇所から取り出す時間を確保することができる。
その結果、プレス機が連続的に切断した金属シートを、センタリング装置が複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを、積層装置の保持部が一括して保持し集積箇所に積載することによって、集積箇所にて積載完了した金属シートを連続的に取り出すことができる。つまり、プレス機の生産を停止させずに、切断した金属シートを集積箇所へ積載し、集積箇所にて積載完了した金属シートを取り出すことを、連続して行うことができる。
また、集積箇所にて積載完了した金属シートを上記所定の時間内に取り出すことができるので、集積箇所を複数箇所に増設しなくてもよい。
また、積載装置の保持部には、磁力を制御可能な電磁石を備え、積載装置は、当該電磁石によって複数枚積層された金属シートを一括して吸着し集積箇所の上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、保持部を下降させるので、積載装置は、金属シートの板厚、重量等に適応した強力な磁力を電磁石に発生させることによって、センタリング装置から集積箇所の上方まで搬送する際の金属シートの横滑りや落下等を防止することができ、その後、電磁石の磁力を低下させることによって、集積箇所に積載された金属シート等の吸引を回避することができる。
その結果、積載装置の保持安定性及び搬送速度をより一層向上しつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
よって、本発明によれば、設備のコンパクト化を図りつつ、ブランキングプレスラインにおけるプレス機の生産停止を低減できる金属シートの搬送・積載装置を提供することができる。
なお、積載装置の保持部には、金属シートを下方へ押圧するシート払い出し部を設けることが好ましい。積載装置の保持部は、金属シートを集積箇所に積載する際、シート払い出し部が金属シートを下方へ押圧することによって、電磁石から金属シートを強制的に離間させ、金属シートを集積箇所に積載するときの確実性を向上させることができるからである。
前記センタリング装置には、前記金属シートを複数枚積層させて位置決めする位置決め部と、前記積載装置の保持部が一括して保持する前記複数枚積層された金属シートを前記位置決め部からライン下流側へ移動させる移動部とを備えたことを特徴とする。
その結果、複数枚に積層された金属シートの移動途中における積載装置の保持安定性の向上を図りつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
前記移動部には、ライン下流側に配置した支持部にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部を備え、当該フォーク部は、前記位置決め部によって位置決めされ複数枚積層された金属シートを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動させることを特徴とする。
その結果、ブランキングプレスラインにおける生産スピードを向上させつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
また、フォーク部の上昇時、後退(ライン下流側への移動)時における加速度、減速度(進行方向に対する負の加速度)を制御することが好ましい。金属シートの飛び跳ねや位置ズレ等を低減させることができるからである。
前記センタリング装置には、前記移動部が前記複数枚積層された金属シートをライン下流側へ移動させた位置で仮置きする仮置き台を備えたことを特徴とする。
その結果、積載装置の保持安定性をより一層向上しつつ、プレス機の生産停止を低減させることができる。
複数のパレットと、当該パレットを搭載して前記集積箇所とパレット投入取出箇所との間を移動する複数の台車とを有するパレット交換装置を備え、前記集積箇所に位置する実入り台車を前記パレット投入取出箇所へ移動開始する以前に、次のパレットを搭載した空台車を前記集積箇所の実入り台車に近接させることを特徴とする。
その結果、積載完了後の金属シートの荷崩れを防止しつつ、集積箇所における次のパレットへ切り替えるパレット切替時間をより一層短縮でき、プレス機の生産停止を低減することができる。
はじめに、本金属シートの搬送・積載装置の基本構成について説明し、次に本実施形態を構成するセンタリング装置、積載装置、パレット交換装置について詳細に説明する。最後に、装置全体の動作関係を説明する。
はじめに、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置の基本構成について、図1、図2を用いて説明する。図1に、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置の平面図を示す。図2に、図1に示す金属シートの搬送・積載装置の右側方から見た断面図を示す。
次に、本金属シートの搬送・積載装置10を構成するセンタリング装置4の詳細構成を、図1〜図5を用いて説明する。図3に、図1に示す位置決め部における各ガイド部の動作説明図を示す。図3(a)は、金属シートをスタンピング機構によって押圧する前の状態を示し、図3(b)は、金属シートをスタンピング機構によって押圧して複数枚積層させた金属シートを上下方向で整列させた状態を示す。図4に、図1に示すフォーク部の軌跡図を示す。図5に、図1に示すフォーク部の加速度の試験結果グラフを示す。
図1、図2に示すように、センタリング装置4の位置決め部41には、前後方向で対向する位置に配置された複数のフロントゲージ部411(ライン上流側)及びリヤゲージ部412(ライン下流側)が、床面に設置した基台44によってそれぞれ水平移動可能に支持されている。基台44には、フロントゲージ部411を前後方向へ移動させるフロント駆動部と、リヤゲージ部412を前後方向へ移動させるリヤ駆動部とが装着されている。
図1、図2に示すように、センタリング装置4の移動部42には、選択可能に連結され櫛歯状に形成された複数のフォーク体4211を有するフォーク部421と、各フォーク体4211をそれぞれ支持する支持部422と、各フォーク体4211が上下方向へ通過可能に形成された仮置き台43とを備えている。フォーク部421は、支持部422に装着されたフォーク駆動部によって前後方向へ移動する。支持部422は、基台45に垂直移動可能に支持されている。フォーク体4211は、上端に金属シート2Mを載置でき前後方向へ水平状に延設された略長尺角筒体である。
次に、本金属シートの搬送・積載装置10を構成する積載装置5の詳細構成を、図6〜図8を用いて説明する。図6に、図1に示す積載装置の側面図を示す。図7に、図6に示す電磁石の模式的説明図を示す。図8に、図6に示す電磁石の励磁方法を表すグラフを示す。
保持部51には、複数の電磁石511と、シート払い出し部512と、シート検出部513と、保持板514とを備え、保持板514が水平旋回可能にアーム部52の先端軸521に締結されている。
この減磁制御によって、消磁のための逆励磁電圧を短時間で済ますことができ、金属シート2Mを早期に解放できる。また、減磁制御によって、磁力のオーバーシュートを抑制でき、金属シート2Mの解放不良や積載箇所6Sの金属シート2Nを吸引する不具合等を削減できる。
次に、本金属シートの搬送・積載装置10を構成するパレット交換装置6の詳細構成を、図1を用いて説明する。
次に、本金属シートの搬送・積載装置10に係る装置全体の動作関係を、図9を用いて説明する。図9に、図1の示す金属シートの搬送・積載装置のタイムチャート図を示す。
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る金属シートの搬送・積載装置10によれば、積載装置5の保持部51は、センタリング装置4が金属シート2を複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置4上の複数枚積層された金属シート2Mを一括して保持し集積箇所6Sに積載するので、ブランキングプレスライン20におけるプレス機1の生産停止を低減できる。
本実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々な形態に変更できることは言うまでもない。例えば、本実施形態では、センタリング装置4のライン下流側に仮置き台43を設けたが、仮置き台を設けることなく、フォーク部421に載置された金属シート2Mを、積載装置5の保持部51が、直接保持し、集積箇所6Sへ搬送してもよい。この場合、仮置き台43を廃止することによって、装置の簡素化が図られるからである。
2、2M、2N 金属シート
3 搬送装置
4 センタリング装置
5 積載装置
6 パレット交換装置
6S 集積箇所
6T パレット投入取出箇所
10 金属シートの搬送・積載装置
41 位置決め部
42 移動部
43 仮置き台
51 保持部
61 パレット
62 台車
421 フォーク部
422 支持部
511 電磁石
621 実入り台車
622 空台車
Claims (5)
- ブランキングプレスラインにおけるプレス機で切断した金属シートをライン下流側へ搬送する搬送装置と、当該搬送装置によって搬送された金属シートを位置決めするセンタリング装置と、当該センタリング装置によって位置決めされた前記金属シートを保持部によって保持し前記センタリング装置よりライン下流側に位置する集積箇所に積載する積載装置とを備えた金属シートの搬送・積載装置であって、
前記積載装置の保持部は、前記センタリング装置が前記金属シートを複数枚積層させて位置決めした後、当該センタリング装置上の複数枚積層された金属シートを一括して保持し前記集積箇所に積載すること、及び、
前記積載装置の保持部には、磁力を制御可能な電磁石を備え、
前記積載装置は、当該電磁石によって前記複数枚積層された金属シートを一括して吸着し前記集積箇所の上方まで搬送した後に、磁力を吸着時及び搬送時より低下させて、前記保持部を下降させることを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。 - 請求項1に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記センタリング装置には、前記金属シートを複数枚積層させて位置決めする位置決め部と、前記積載装置の保持部が一括して保持する前記複数枚積層された金属シートを前記位置決め部からライン下流側へ移動させる移動部とを備えたことを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。 - 請求項2に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記移動部には、ライン下流側に配置した支持部にて片持ち支持するように水平状に形成されたフォーク部を備え、当該フォーク部は、前記位置決め部によって位置決めされ複数枚積層された金属シートを下方から上方へすくい上げてライン下流側へ移動させることを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。 - 請求項2又は請求項3に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
前記センタリング装置には、前記移動部が前記複数枚積層された金属シートをライン下流側へ移動させた位置で仮置きする仮置き台を備えたことを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載された金属シートの搬送・積載装置において、
複数のパレットと、当該パレットを搭載して前記集積箇所とパレット投入取出箇所との間を移動する複数の台車とを有するパレット交換装置を備え、前記集積箇所に位置する実入り台車を前記パレット投入取出箇所へ移動開始する以前に、次のパレットを搭載した空台車を前記集積箇所の実入り台車に近接させることを特徴とする金属シートの搬送・積載装置。
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