JP6274438B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
しかし、特許文献1の技術では、光を放射する光源部を透明部材と裏面部材との間に配置した場合、透明部材の裏面側の有色インク層によって光源部の光放射領域の一部が覆われることになり、光放射領域の面積が減るため光放射効率が低下するという問題と、有色インク層と裏面部材とが目立ってしまうという問題とがある。
しかし、特許文献2の技術を、奥行きが無い平面状のパネルに取り付けられるエンブレムに適用した場合には、特許文献2におけるバンパ空間壁面からの入射光に相当する入射光が得られないため、エンブレムの内部構造を隠すことはできない。
この照明装置では、ハウジングと透光性カバーとの接合部分が、透光性カバーを通して外部から見えてしまうため、照明装置の意匠性が損なわれるという問題がある。
特に、ハウジングおよび透光性カバーに合成樹脂材料を用い、ハウジングと透光性カバーとの接合固定に溶着を用いた場合には、接合部分である溶着部分の見栄えが悪いため、意匠性が大きく損なわれる。
第1の局面は、
光を放射する光源部と、
光源部が収容されたハウジングと、
光源部が裏面側に配置され、ハウジングの開口部を覆うように、ハウジングに接合固定された透光性カバーと
を備えた照明装置であって、
透光性カバーの上面側外周縁には、その外周端面に向かって透光性カバーの厚さが徐変して薄くなる傾斜部が形成され、
傾斜部は、ハウジングと透光性カバーとの接合部分と、光源部の光放射領域の少なくとも端部とを被覆する。
第1の局面では、透光性カバーの傾斜部がハウジングと透光性カバーとの接合部分を被覆するため、傾斜部での反射や屈折の作用により、照明装置の外部から透光性カバーを透して接合部分が見え難くなることから、意匠性を高めることができる。
第2の局面は、第1の局面において、透光性カバーにおける傾斜部の裏面側は平坦面である。
第2の局面では、傾斜部の裏面側での反射の作用により、照明装置の外部から透光性カバーを透して接合部分が見え難くなることから、第1の局面の前記作用・効果を更に高めることができる。
第3の局面は、第1の局面または第2の局面において、透光性カバーの外周端面の幅は0.5mm以上である。
第3の局面では、傾斜部全体の厚みが大きくなるため、傾斜部内の光路長も大きくなり、傾斜部での屈折の作用が確実に得られることから、第1の局面の前記作用・効果を更に高めることができる。
第4の局面は、第1〜第3の局面において、接合部分に対する傾斜部の傾斜角度は20〜60゜である。
第4の局面では、第1の局面の前記作用・効果を確実に得られる。
第5の局面は、第1〜第4の局面において、傾斜部の最大厚さは、接合部分の幅よりも大きく、5mmより小さい。
第5の局面では、傾斜部の最大厚さが接合部分の幅よりも大きいため、傾斜部での反射や屈折の作用が確実に得られることから、第1の局面の前記作用・効果を更に高めることができる。
また、第5の局面では、傾斜部の最大厚さが5mmより小さいため、ハウジングおよび透光性カバーを合成樹脂材料によって形成して溶着する場合に、接合部分の溶着が容易になる。
第6の局面は、第1〜第5の局面において、接合部分の幅は1.5〜3mmである。
第6の局面では、接合部分の接合強度を十分に高めた上で、接合部分が目立ち難くなるため、第1の局面の前記作用・効果を確実に得られる。
第7の局面は、第1〜第6の局面において、透光性カバーにおける傾斜部の表面または裏面に形成された加飾層を備える。
第7の局面では、加飾層により接合部が隠されて目立ち難くなるため、第1の局面の前記作用・効果を確実に得られる。
第8の局面は、第1〜第7の局面において、ハウジングおよび透光性カバーは合成樹脂材料によって形成され、接合部分は溶着されている。
第8の局面では、ハウジングと透光性カバーとを容易に接合固定することができる。
また、各図面では、説明を分かり易くするために、各実施形態の構成部材の寸法形状および配置箇所を誇張して模式的に図示してあり、各構成部材の寸法形状および配置箇所が実物とは必ずしも一致しないことがある。
図1に示すように、第1実施形態の照明装置10は、ハウジング11(開口部11a、外周縁部11b)、透光性カバー12(外周端面12a、傾斜部12b、裏面12c)、光源部13(光放射領域13a、LED14、導光体15)、接合部分CJなどを備え、自動車のイルミネーション付ガーニッシュやイルミネーション付オーナメントとして用いられる。
ちなみに、ガーニッシュとは、自動車に取付けられるエンブレムや自動車メーカーのロゴ等の装飾品全般を指すものである。
また、オーナメントとは、車名・仕様名・シンボルマークなどを表した自動車の装飾品を指すものである。
透光性カバー12は、略平板状であり、透光性の高い合成樹脂材料(例えば、PMMA(PolyMethylMethacrylate)、PC(PolyCarbonate)など)によって一体形成されている。
透光性カバー12の上面側外周縁には、外周端面12aに向かって透光性カバー12の厚さが徐変して薄くなる傾斜部12bが形成されている。
透光性カバー12において、傾斜部12bの裏面12cは平坦面に形成されている。
尚、ハウジング11と透光性カバー12との接合固定の方法は、良好な固定状態が得られるならば、どのような方法を用いてもよく、例えば、各種溶着法(レーザー溶着、超音波溶着、振動溶着、誘導溶着、高周波溶着、ヒーターを用いた熱溶着など)、接着材を用いた接着、両面粘着テープを用いた固定、ネジ止め、などを用いればよい。
これら接合固定の方法の中でも、レーザー溶着は、接合部分CJの見栄えが良く、三次元形状に追従できるため最も適している。また、レーザー溶着には、操作性に優れたガルバノスキャナ型レーザー溶着装置を用いることが好ましい。
導光体15は略平板状であり、入射面15a、反射面15b、出射面15cを有し、平坦な出射面15cは透光性カバー12の裏面に対向して配置されている。
LED14の放射光は、導光体15の入射面15aに入射され、導光体15内を導光されながら、導光体15の反射面15bによって反射され、導光体15の出射面15cから出射され、透光性カバー12を透過して照明装置10の外部へ放射される。
そのため、導光体15の出射面15cが、光源部13の光放射領域13aになる。
尚、導光体15の形状は、図1に示す例に限らず、どのような形状であってもよい。
第1実施形態の照明装置10によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
特に、ハウジング11と透光性カバー12との接合固定に溶着を用いた場合には、接合部分CJである溶着部分の見栄えが悪いため、意匠性が大きく損なわれる。
そこで、照明装置10では、透光性カバー12の傾斜部12bがハウジング11と透光性カバー12との接合部分CJを被覆するため、傾斜部12bでの反射や屈折の作用により、照明装置10の外部から透光性カバー12を透して接合部分CJが見え難くなることから、意匠性を高めることができる。
外周端面12aの幅pをこの範囲にすれば、傾斜部12b全体の厚みが大きくなるため、傾斜部12b内の光路長も大きくなり、傾斜部12bでの屈折の作用が確実に得られることから、前記[1]の作用・効果を更に高めることができる。
傾斜部12bの傾斜角度θをこの範囲にすれば、前記[1]の作用・効果を確実に得られる。
傾斜部12bの最大厚さtをこの範囲にすれば、溶着を用いて接合部分CJを形成する場合に、その溶着が容易になる。
接合部分CJの幅dをこの範囲にすれば、接合部分CJの接合強度を十分に高めた上で、接合部分CJが目立ち難くなるため、前記[1]の作用・効果を確実に得られる。
図2(A)に示すように、第2実施形態の照明装置50は、ハウジング11(開口部11a、外周縁部11b)、透光性カバー12(外周端面12a、傾斜部12b、裏面12c、加飾層12d)、光源部13(光放射領域13a、LED14、導光体15)、接合部分CJなどを備える。
照明装置50では、加飾層12dにより接合部CJが隠されて目立ち難くなるため、前記[1]の作用・効果を確実に得られる。
図2(B)に示すように、第3実施形態の照明装置60は、ハウジング11(開口部11a、外周縁部11b)、透光性カバー12(外周端面12a、傾斜部12b、裏面12c、加飾層12e)、光源部13(光放射領域13a、LED14、導光体15)、接合部分CJなどを備える。
照明装置60では、加飾層12eにより接合部CJが隠されて目立ち難くなるため、前記[1]の作用・効果を確実に得られる。
ここで、加飾層12eは、透光性カバー12の裏面全体に形成することに限らず、傾斜部12bの裏面12cだけに形成してもよい。
また、加飾層12d,12eを光透過性にすることで、光源部13の放射光を透過可能になるため、光放射効率の低下を防止できる。
図3に示すように、第4実施形態の照明装置70は、ハウジング11(開口部11a、外周縁部11b)、透光性カバー12(外周端面12a、傾斜部12b、裏面12c)、光源部71(光放射領域71a、リフレクタ72、LED14)、接合部分CJなどを備える。
光源部71は、LED14およびリフレクタ72を備え、ハウジング11内に収容されて取付固定され、透光性カバー12の裏面側に配置されている。
リフレクタ72は凹面鏡であり、透光性カバー12の裏面に対向配置され、リフレクタ72の中央部にはLED14が配置されている。
そのため、リフレクタ72を平面視した領域が、光源部71の光放射領域71aになる。
尚、リフレクタ72の形状は、図3に示す例に限らず、どのような形状であってもよい。
従って、第4実施形態の照明装置70においても、第1実施形態の照明装置10と同様の作用・効果が得られる。
図4に示すように、第5実施形態の照明装置80は、ハウジング11(開口部11a、外周縁部11b)、透光性カバー12(外周端面12a、傾斜部12b、裏面12c)、光源部13(光放射領域13a、LED14、導光体15)、接合部分CJなどを備える。
従って、第5実施形態の照明装置80においても、第1実施形態の照明装置10と同様の作用・効果が得られる。
それに対して、第5実施形態では、透光性カバー12の傾斜部12bが、LED14の発光面14aおよび導光体15の入射面15aを被覆するため、傾斜部12bでの反射や屈折の作用により、照明装置80の外部から透光性カバー12を透して前記各面14a,15aおよびその隙間Wが見え難くなることから、意匠性を更に高めることができる。
本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、前記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
また、前記各実施形態は1個のLED14のみを備えるが、複数個のLED14を備えるようにしてもよい。
11…ハウジング
11a…開口部
11b…外周縁部
12…透光性カバー
12a…外周端面
12b…傾斜部
12c…裏面
12d,12e…加飾層
13,71…光源部
13a,71a…光放射領域
14…LED
15…導光体
72…リフレクタ
CJ…接合部分
p…透光性カバー12の外周端面12aの幅
θ…傾斜部12bの傾斜角度
t…傾斜部12bの最大厚さ
d…接合部分CJの幅
Claims (5)
- 光を放射する光源部と、
前記光源部が収容されたハウジングと、
前記光源部が裏面側に配置され、前記ハウジングの開口部を覆うように、前記ハウジングに溶着により接合固定された透光性カバーと
を備えた照明装置であって、
前記透光性カバーの上面側外周縁には、その外周端面に向かって前記透光性カバーの厚さが徐変して薄くなる傾斜部が形成され、
前記傾斜部は、前記ハウジングと前記透光性カバーとの接合部分と、前記光源部の光放射領域の少なくとも端部とを被覆し、
前記透光性カバーの外周端面の幅は0.5mm以上であり、
前記接合部分に対する前記傾斜部の傾斜角度は20〜60゜であり、
前記傾斜部の最大厚さは、前記接合部分の幅よりも大きく、5mmより小さく、
前記接合部分の幅は1.5〜3mmである、照明装置。 - 前記透光性カバーにおける前記傾斜部の裏面側は平坦面である、
請求項1に記載の照明装置。 - 前記透光性カバーにおける前記傾斜部の表面または裏面に形成された加飾層を備える、
請求項1または請求項2に記載の照明装置。 - 前記ハウジングおよび前記透光性カバーは合成樹脂材料によって形成される、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。 - 前記透光性カバーは、前記ハウジングにレーザー溶着により接合固定される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置。
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