JP6269328B2 - 同期モータの制御装置、及び、これを備える車両制御システム - Google Patents
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Description
そこで、例えば特許文献1に記載されたエレベータの制御装置では、d軸電流指令値をゼロとする前提でベクトル制御の操作量であるd軸電圧の絶対値(|Vd’|)を監視し、d軸電圧の絶対値が所定の閾値を越えたとき、磁極位置がずれていると判断する。
一方、ハイブリッド自動車や電気自動車の駆動力源である主機モータとして使用される同期モータは、低回転から高回転までの広い回転数領域で動作し、また、電源電圧の変動が大きい。そして高回転領域では、逆起電力を抑制するため、負のd軸電流を流すように指令する弱め界磁制御が用いられる。
位相算出手段は、制御器が出力した電圧指令値、又は、電流検出値に基づいて算出された電圧算出値について、dq軸座標における電圧ベクトルの位相を算出する。
オフセットズレ検出手段は、位相算出手段が算出した電圧位相算出値(α)に基づいて位置センサのオフセットズレを検出する。
なお、本発明において位置センサのゲインずれは考慮しない。したがって、検出位置の時間変化量である回転速度又は回転数は正常であることを前提とする。
本発明ではこの点に着目し、オフセットズレ検出手段が算出した電圧位相算出値に基づいて位置センサのオフセットズレを検出することを特徴とする。これにより、弱め界磁制御を行う高回転領域を含めて、位置センサのオフセットズレを広い回転数領域で好適に検出することができる。
同期モータのトルク、回転数、電源電圧等の運転条件に応じた電圧位相正常値を予めマップ等に記憶しておくことで、電圧位相算出値と電圧位相正常値とを比較し、位置センサのオフセットズレを簡便かつ迅速に検出することができる。
所定の閾値は、装置の分解能や演算誤差を考慮し、実質的に0[A]又は0[Nm]に近いと考えられる値を設定するとよい。Vd軸を位相の基準とした場合、ゼロトルク状態での電圧位相正常値は約90°、すなわちVq軸にほぼ一致する角度となるため、オフセットズレの判断において、電圧位相算出値が90°に近い範囲内であるか否かを判断すればよい。これにより、参照するマップの範囲が絞られるため、演算負荷を大幅に低減することができる。
また、本発明の同期モータの制御装置を備えるハイブリッド自動車の車両制御システムでは、位相偏差の絶対値が所定値以上のときを「位置センサ異常モード」として、同期モータの駆動を停止し、エンジンによる走行に切り替えるようにしてもよい。
各実施形態の同期モータの制御装置は、ハイブリッド自動車の駆動を制御する車両制御システムにおいて、駆動力源であるモータジェネレータ(以下「MG」と記す。)の駆動を制御する装置である。最初に車両制御システムの概略構成について、図1を参照して説明する。図1に示すものは、いわゆるシリーズパラレルハイブリッド自動車である。図1にて一点鎖線で囲んだ符号100の部分が「車両制御システム」を示す。また、車両制御システム100を構成するMG−ECU20が「同期モータの制御装置」に該当する。
図1に示すように、シリーズパラレルハイブリッド自動車は、車両の動力源として、エンジン81及び2つのMG51、52を備える。エンジン81、第1MG51、及び第2MG52は、動力分割機構84により接続されている。エンジン81は例えば4気筒のガソリンエンジンである。エンジン81の動力は、動力分割機構84で二系統に分割され、その一方の動力でデファレンシャルギア機構86、車軸87を介して車輪88を駆動し、もう一方の動力で第1MG51に発電させる。
昇圧コンバータ42は、バッテリ41から入力される直流電圧Vinを昇圧し、昇圧電圧VHをコンバータ第1インバータ43及び第2インバータ44に出力する。第1インバータ43及び第2インバータ44は、複数のスイッチング素子のオンオフが操作されることで、直流電力と三相交流電力とを相互に変換する。
第2MG52は、第2インバータ44が変換した三相交流電力を用いて力行動作によりトルクを出力する。第2MG52による駆動力は、プロペラ軸85、デファレンシャルギア機構86、車軸87を介して車輪88に伝達される。
本実施形態の位置センサ53、54はレゾルバであり、ロータの永久磁石の磁気位置を検出する。位置センサ53、54により検出された位置θg、θの信号は、「同期モータの制御装置」としてのMG−ECU20に出力される。
MG−ECU20は、HV−ECU90からのトルク指令値trq*、位置センサ53、54からの位置信号等に基づいて、昇圧コンバータ42及びインバータ43、44のスイッチング動作を操作することで、第1MG51及び第2MG52の駆動を制御する。
エンジンECU80は、図示しないクランク角センサから入力されるクランク角信号等に基づいてクランク軸83のクランク角やエンジン回転速度等の情報を取得し、エンジン81の運転を制御する。エンジン81及びエンジンECU80は、後述の第3実施形態において、特許請求の範囲に記載の「他の動力源」及び「他動力源制御装置」に相当する。
上述のようにMG−ECU20は、昇圧コンバータ42、第1インバータ43及び第2インバータ44のスイッチング動作を操作する。しかし、以下では特に、「位置センサ54から取得した位置θに基づく制御演算により、第2インバータ44を操作して第2MG52の駆動を制御する機能」にのみ着目して説明し、昇圧コンバータ42の昇圧制御、及び、第1MG51の駆動制御に関する説明を省略する。それに伴い、第2インバータ44を単に「インバータ44」といい、第2MG52を単に「MG52」という。
例えば特許文献1に記載されたエレベータの制御に関する従来技術によると、d軸電流指令値をゼロとする前提でベクトル制御の操作量であるd軸電圧の絶対値を監視し、d軸電圧の絶対値が所定の閾値を超えたとき、磁極位置がずれていると判断する。
しかし、エレベータ用のモータは動作領域が低回転領域に限られ、また、大容量で一定電圧の電源が使用されることを前提としているのに対し、ハイブリッド自動車において主に力行動作に用いられるMG52は、低回転から高回転までの広い回転数領域で動作し、また、電源電圧の変動が大きい。そして高回転領域では、逆起電力を抑制するため、負のd軸電流を流すように指令する弱め界磁制御が用いられる。
以下、オフセットズレの検出、及び、検出後の処置に関して、実施形態毎に説明する。ここで、MG−ECU20の符号について、第1〜第4実施形態に対応して「201」〜「204」を付す。また、複数の実施形態において実質的に同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本発明の第1実施形態について、図2〜図4を参照して説明する。
図2に示すように、第1実施形態のMG−ECU201は、周知の電流フィードバック制御の構成として、電流指令演算部21、減算器22、制御器23、逆dq変換部24、dq変換部25を有している。また、dq軸電流からトルクを推定する場合に周知であるトルク推定部26をさらに有してもよい。
減算器22は、dq変換部25からフィードバックされるdq軸電流検出値Id、Iqをdq軸電流指令値Id*、Iq*から減算してdq軸電流偏差を算出する。
制御器23は、dq軸電流検出値Id、Iqを、それぞれ指令値Id*、Iq*に追従させるように、PI制御演算等によってdq軸電圧指令値Vd*、Vq*を算出する。
逆dq変換部24は、位置センサ54から取得した位置θを用いて、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*を、三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換する。
詳しくは、MG52の要求トルクに対応する変調率に応じて正弦波PWM制御と過変調PWM制御モードとが切り替えられる。過変調PWM制御モードでは、制御器23と逆dq変換部24との間の電圧振幅補正部にて、三相電圧指令値の振幅を正弦波から歪ませるように補正する。
dq変換部25は、位置センサ54から取得した位置θを用いて、三相電流検出値Iu、Iv、Iwをdq軸電流検出値Id、Iqにdq変換し、減算器22にフィードバックする。
ただし、
pm:電動機の極対数
φα:永久磁石の電機子鎖交磁束
Ld、Lq:d軸インダクタンス、q軸インダクタンス
ここで、位置センサ54が検出する位置θと、実際のロータの磁極位置とにオフセットズレが生じることを仮定する。オフセットズレとは、MG52のロータに取り付けられた永久磁石の実際の磁極位置と、位置センサ54が検出する磁極位置とが正常な角度範囲を超えて回転方向にずれることをいう。位置センサ54のオフセットズレが生ずると三相軸の固定座標系において基準軸の位置がずれるため、回転座標系であるdq軸においても基準軸がオフセットする。
位相算出手段31は、dq軸座標における電圧ベクトルの位相を算出する。特に本実施形態では、制御器23が演算したdq軸電圧指令値Vd*、Vq*の位相を算出する。
図3に示すように、本明細書では、dq軸座標のd軸を基準とする電圧ベクトルの位相を「電圧位相α」と定義する。したがって、Vq軸の正方向は位相90°に相当し、Vd軸の負方向は位相180°に相当する。指令電圧ベクトルの大きさV*ampは、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*の二乗和平方根(√(Vd*2+Vq*2))で表される。
図2に示す例では、正常値記憶手段32は、トルク指令値trq*、及び、微分器55からの回転数ωを取得する。なお、破線で示すように、トルク指令値trq*に代えて、トルク推定部26が推定したトルク推定値trq_estを取得してもよい。
また、本来「ω」は電気角速度[deg/s]を表す記号であるが、電気角速度に比例定数を乗じることで回転数[rpm]に換算されることから、本明細書では「回転数ω」と記す。
第2実施形態の同期モータの制御装置について、図5、図6を参照して説明する。
図5に示すように、第2実施形態のMG−ECU202において、位相算出手段31は、電流検出値Id、Iq及びMG52の回転数ωに基づき電圧方程式を用いて算出したdq軸電圧Vd、Vqから電圧位相αを算出する。ここで、本実施形態で用いる電圧方程式は、特許請求の範囲に記載の「モータモデルによる計算式」の一例に相当する。
また、MG−ECU202は、現在のMG52が実質的にトルクを出力しない「ゼロトルク状態」であるか否かを判定するゼロトルク判定手段33を備える。そして、ゼロトルク判定手段33によって「ゼロトルク状態である」と判定されたとき、位置センサ54のオフセットズレを判断する処理を実行することを特徴とする。
Vd=R×Id−ω×Lq×Iq ・・・(2.1)
Vq=R×Iq+ω×Ld×Id+ω×φα・・・(2.2)
ただし、
R:電機子抵抗
Ld、Lq:d軸インダクタンス、q軸インダクタンス
ω:電気角速度
φα:永久磁石の電機子鎖交磁束(逆起電圧定数)
ここで、回路定数である抵抗R及びインダクタンスLd、Lqは温度変化や経時劣化を無視すれば定数として扱うことができる。
高回転領域では、R<<ωLとなることから、「−ωLqIq」及び「ωLdId」項の寄与度が相対的に大きくなる。さらに弱め界磁制御により負のd軸電流Idを大きくすると、電圧位相αは、より180°に近づく傾向となる。
ゼロトルク状態で、Id<0、Iq≒0のとき、電圧方程式に基づくdq軸電圧の算出値Vd_cal、Vq_calは、図6(b)のように図示される。すなわち、図6(a)においてd軸電圧算出値Vd_calに寄与する「−ωLqIq」項、及び、q軸電圧算出値Vq_calに寄与する「RIq」項を無視することができる。
この場合、高回転領域では「ωφα」項が支配的となるため、弱め界磁制御により負のd軸電流Idを流したとしても、電圧位相αは90°に近い角度となる。
本実施形態はこの点に着目し、ゼロトルク判定手段33にて「ゼロトルク状態である」と判定されたとき、位置センサ54のオフセットズレを判断する処理を実行する。
ゼロトルク判定手段33は、現在のMG52の動作状態が「ゼロトルク状態」であると判定すると、位相比較手段34に対し、電圧位相算出値αと電圧位相正常値αnとを比較するように指令する。それ以外は、第1実施形態と同様である。
そのため、オフセットズレの判断において、電圧位相算出値αが90°に近い範囲内であるか否かを判断すればよい。これにより、参照するマップの範囲が絞られるため、演算負荷を大幅に低減することができる。
第3実施形態の同期モータの制御装置について、図7〜図9を参照して説明する。
図7に示すように、第3実施形態のMG−ECU203は、第2実施形態に対し、さらにオフセットズレ補正手段36を備えている。オフセットズレ補正手段36は、オフセットズレ検出手段35によって位置センサ54のオフセットズレが検出されたとき、位相偏差Δαに応じた角度を加算器37にて加算することで、位置センサ54が検出した位置検出値θを補正し、位置補正値θcを出力する。
ただし、磁極のずれがある限界を超えると、位置θを補正して正常な制御をすることが不能となる。そこで、位相偏差Δαの絶対値が所定値以上の場合、「補正が不能である」と判断するようにしてもよい。
S1では、MG52が駆動中であるか判定し、駆動中の場合(S1:YES)、以下のステップに進む。
なお、上記第1実施形態のようにゼロトルク判定手段33を有しない形態では、S2を省略し、MG52がトルクを出力している状態で異常判定を実施してもよい。
図9に示す例では、MG−ECU203は、S71にてMG52の駆動を停止する。
ここで「駆動を停止する」とは、異常な位置センサ54からの誤った位置情報に基づくインバータ44のスイッチング動作、すなわち積極的な力行動作を停止することをいう。これにより、位置センサ54が異常状態のまま駆動することによるMG52の「暴走」を防止することができる。また、例えば、MG回転が高く逆起電圧がバッテリ電圧より高い場合等、必要に応じて、慣性での回転を強制制動する処理を併用してもよい。
このとき、運転者に対して位置センサ54の異常を知らせる警告ランプ等を表示するようにしてもよい。これにより、運転者は、異常を認識しつつ、エンジン走行によりディーラー等までの退避走行を行うことができる。
第4実施形態の同期モータの制御装置について、図10、図11を参照して説明する。
図10に示すように、第4実施形態のMG−ECU204は、第3実施形態に対し、さらに位置推定手段27を備えている。位置推定手段27は、周知の位置センサレス技術を用いて、電圧指令値Vd*、Vq*、及び、電流検出値Id、IqからMG52のロータ位置θestを推定し、逆dq変換部24及びdq変換部25に出力する。
なお、「同期モータの位置センサレス制御技術」は、例えば、特許第3411878号公報等に開示されている。
図11のS73に示すように、第4実施形態では、位置センサ異常モード処理として、位置推定手段27による位置センサレス制御によりMG52の駆動を継続することができる。したがって、エンジン81等の他動力源を持たない電気自動車や、他動力源への切替に制限がある場合にも有効である。
もちろんこの場合も、運転者に対して位置センサ54の異常を知らせる警告ランプ等を表示し、早期の点検修理を促すようにすることが好ましい。
(ア)上記実施形態のMG−ECU201〜204の図2、5、7、10では、電流指令値Id*、Iq*に対して電流検出値Id、Iqをフィードバックする電流フィードバック制御の例を示している。この他、MG−ECUは、トルク指令値trq*に対して、電流検出値Id、Iq及び回転数ωから推定したトルク推定値trq_est、又はトルクセンサで直接検出したトルク検出値をフィードバックするトルクフィードバック制御によりMGの駆動を制御してもよい。
R:電機子抵抗
P:微分演算子
L:自己インダクタンス
M:相互インダクタンス
ω:電気角速度
φα:永久磁石の電機子鎖交磁束(逆起電圧定数)
電圧方程式ではdq軸電流Id、Iqに位置θの情報があるのに対し、この三相モータモデルによる計算式では、誘起電圧の項に位置θの情報がある。式(3)を用いて三相電圧を計算し、dq変換することにより、dq軸電圧の電圧位相を算出することができる。
なお、電圧方程式や三相モデルによる計算式は、マップを参照することにより計算してもよい。
また、エンジンは、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジン、気化燃料エンジン等であってもよい。或いは、MGの電力源として燃料電池を用いてもよい。
さらに、異常判定される同期モータ以外の「他の動力源」は、エンジンに限らず、例えば冗長モータ等としてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
23:制御器、
31:位相算出手段、
32:正常値記憶手段、
33:ゼロトルク判定手段、
34:位相比較部、
35:オフセットズレ検出手段、
36:オフセットズレ補正手段、
44:第2インバータ(インバータ)、
52:第2MG(同期モータ)、
54:位置センサ、
100:車両制御システム。
Claims (9)
- 同期モータ(52)に設けられた位置センサ(54)から取得したロータ位置(θ)の情報を用いて制御演算を行い、インバータ(44)のスイッチング状態を操作して前記同期モータの駆動を制御する同期モータの制御装置(201〜204)であって、
電流又はトルクの指令値と検出値もしくは推定値との偏差が入力され、前記検出値もしくは推定値が前記指令値に追従するように、前記インバータへ出力する電圧指令値を演算する制御器(23)と、
前記制御器が出力した電圧指令値、又は、電流検出値に基づいて算出された電圧算出値について、dq軸座標における電圧ベクトルの位相を算出する位相算出手段(31)と、
前記位相算出手段が算出した電圧位相算出値(α)に基づいて前記位置センサのオフセットズレを検出するオフセットズレ検出手段(35)と、
前記同期モータのトルクを含む運転条件に応じた電圧位相正常値(αn)を予め記憶している正常値記憶手段(32)と、
を備え、
前記オフセットズレ検出手段は、
前記位相算出手段が算出した前記電圧位相算出値と前記電圧位相正常値とを比較して得られた前記電圧位相算出値と前記電圧位相正常値との差分である位相偏差(Δα)に基づいて、前記位置センサのオフセットズレを検出することを特徴とする同期モータの制御装置。 - 前記同期モータのq軸電流又はトルクが所定の閾値以下のときゼロトルク状態であると判定するゼロトルク判定手段(33)を備え、
前記オフセットズレ検出手段は、
前記ゼロトルク判定手段によってゼロトルク状態であると判定されたとき、前記位置センサのオフセットズレを判断する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の同期モータの制御装置。 - 前記位相算出手段は、
電流検出値及び前記同期モータの回転数に基づき、モータモデルによる計算式を用いて算出したdq軸電圧の電圧位相を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の同期モータの制御装置。 - 前記オフセットズレ検出手段によって前記位置センサのオフセットズレが検出されたとき、前記位相偏差に基づき、前記位置センサが検出した位置検出値を補正するオフセットズレ補正手段(36)を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。
- 前記位相偏差の絶対値が所定値以上のとき、前記オフセットズレ補正手段による補正が不能であると判断することを特徴とする請求項4に記載の同期モータの制御装置。
- 前記制御器が出力した電圧指令値、及び、電流検出値からロータ位置を推定する位置推定手段(27)を備え、
前記位相偏差の絶対値が所定値以上のとき、前記位置推定手段が推定した位置推定値を用いてフィードバック制御を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。 - 前記位相偏差の絶対値が所定値以上のとき、前記同期モータの駆動を停止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。
- 前記同期モータを含む複数の動力源を搭載した車両の駆動を制御する車両制御システム(100)であって、
請求項7に記載の同期モータの制御装置と、
前記複数の動力源のうち前記同期モータ以外の他の動力源を制御する他動力源制御装置(80)と、を備え、
前記位相偏差の絶対値が所定値以上のとき、前記同期モータの駆動を停止し、前記他の動力源により車両を走行させることを特徴とする車両制御システム。 - 前記他の動力源としてエンジン(81)を備えるハイブリッド自動車に適用され、
前記位相偏差の絶対値が所定値以上のとき、前記同期モータの駆動を停止し、前記エンジンにより車両を走行させることを特徴とする請求項8に記載の車両制御システム。
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