JP6263135B2 - サーバ装置の動作方法、サーバ装置およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、正解のラベルを得やすい質問文を生成するための技術を提供することを目的とする。
図1は、本発明の実施の形態におけるシステム構成図である。図2は、実施例1のブロック図である。
各センサ1は、各種センサデータを取得するセンシング手段101と、センサデータをサーバ装置2に送信するセンシング通信手段102を備える。
(S1)
各センサ1は、センサデータを取得してサーバ装置2に送信する。
サーバ装置2は、センサデータを受信し、受信時のタイムスタンプとセンサデータをセンサデータログ格納手段202に格納する。
サーバ装置2のイベント検出手段203は、受信したセンサデータを所定のトリガー関数に逐次入力して処理を行うことによりイベントを検出し、イベントおよび当該イベントに対応するトリガー(変化)の開始時刻と終了時刻を含むイベントログをイベントログ格納手段204に格納する。
実施例1では、変化を検出するトリガー関数として、単調増加を検出するup関数、単調減少を検出するdown関数、ステップ応答的に値が上昇するstepup関数、ステップ応答的に値が下降するstepdown関数、上昇と下降が繰り返されるchange関数、値に変化が生じないkeep関数が定義されており、この関数がセンサデータを常時監視しているとする。
トリガー関数にてイベントが検出されると、当該イベントおよび当該イベントに対応するトリガー(変化)の開始時刻(start:に続く時刻)と終了時刻(end:に続く時刻)を含むイベントログがイベントログ格納手段204に格納される。
イベントは、図6のように、意味との対応テーブルを持つ事により、さらに意味的に変換を加えて保存してもよい。例えば、cup.acc.changeと保存するのではなく、「コップを使った」と保存してもよい。
(S5)
質問対象検出手段205は、イベントログ格納手段204に格納されたイベントログから、質問対象リストに登録されたイベントやイベントのパターン(イベントパターンという。詳しくは後述する。)と同じものが検出された場合、このイベントやイベントパターンを質問対象候補として一時的に質問対象候補一時格納手段206に格納し、ステップS7に進み、質問対象リストに登録されたイベントやイベントパターンと同じものが検出されないなら、ステップS1に戻る。
ユーザが宅内に照度計を導入してから3日間照度の計測を行い、図7のようになったとする。3日間のデータ計測後、日照時間外の照度を自動的にクラスタリングする。自動クラスタリングの手法は、x-means法など一般的な手法を用いる。
抽出されたクラスタの照度は、図8のような質問対象リストに格納される。ここでは、設置した照度計の名称をdevice1とし、クラスタリングした結果得られた照度をdevice1.lumi.keep@data1のようなイベント表現で表現する。ここで、keep関数はある一定時間一定の照度が計測された場合にkeepというイベントを検出する関数であり、device1.lumi.keep@data1は、「デバイス1の照度がdata1の照度で一定である」ことを検出した場合に生成されるイベントと同じこととする。照度のクラスタリングの結果、4つの照度のイベント表現device1.lumi.keep@data1からdevice1.lumi.keep@data4が得られ、これらと該当の照度が質問対象リストに格納される。
質問対象リストには、そのラベルを問う重要度(システム重要度という)が設定される。
しかし、照度に変化が生じないうちに回答を得られればよいが、問い合わせたい照度条件の際に、ユーザが常に回答可能な状況であるとは限らない。また、ユーザは無意識のうちに様々な箇所の照明を点灯したり消灯したりして過ごす。このため、「さっきどこの電気がついてたの?」という問いに対して答えるのはユーザにとって想起するのが容易ではなく、ユーザが過去の照明点灯について想起できるように質問を生成する必要がある。
(S7)
質問発信タイミング検出手段207は、質問を発信するタイミングを検出したなら、ステップS9に進み、検出されないなら、ステップS1に戻る。
具体的には、質問発信タイミング検出手段207は、イベントログ格納手段204に格納されたイベントログから、質問発信タイミングとして定義されたイベントやイベントパターンが検出されたならステップS9に進む。
実施例1では、ソファに掛けたことが質問発信タイミングとして定義されているものとする。
質問生成手段208は、まず、質問対象候補一時格納手段206に格納された質問対象候補群の中から、各種重要度に基づいて、ユーザ及び環境理解に関して重要かつユーザが想起しやすい質問対象となるイベントまたはイベントパターンを選択する。これを質問対象選択という。
質問生成手段208は、最後に、質問対象選択で選択されたイベント等と、補足情報選択で選択された補足情報を組み合わせて、質問文を生成する。
サーバ通信手段201は、次に、質問文をユーザ端末3に送信し、これにて、質問生成の処理が終わる。
ここで、上述の重要度のカテゴリは二種類あり、それは、システムがユーザを理解していくという観点での重要度と、人が想起しやすいという観点での重要度である。ここでは、前者の重要度として、システム重要度、後者の重要度として、ユーザ重要度、セグメント長に基づく重要度、イベント出現頻度に基づく重要度、イベント発生からの経過時間に基づく重要度、質問対象の複雑さに基づく重要度、通常値からの乖離度に基づく重要度、及びデータ強度に基づく重要度を定義している。各種重要度に関して、詳しくは後述する。
ここで、イベントは連続して検出される場合があり、同種イベントの検出開始から検出終了までを1つのイベントセグメントとする。イベントが連続する場合とは、例えば、図9に示すように連続的に同じ照度data1が観測され、連続的にdevice.lumi.keep@data1が検出されるといった場合を指す。イベントセグメントの最小単位はイベントが1度だけ検出された場合である。イベントの時系列データ(イベントログ)をセグメンテーションすることをイベントのセグメント化と呼ぶものとする。セグメント化では、イベントセグメントが生成される。
実施例1の質問対象選択ではシステム重要度とセグメント長に基づく重要度を各イベントセグメントについて算出し、各種重要度の和が最大となるイベントセグメントを質問対象として選択する。
システム重要度は、前述の通り予め設定されているものとする。
実施例1では、イベント出現頻度に基づく重要度を用いて、質問対象のイベントセグメントとして選択されたイベントグメント1を最もよく説明する想起しやすい質問文を生成する。イベント出現頻度に基づく重要度は、イベントパターンのうち、質問対象区間Tqにて1度しか生じていないイベントパターンは複数回生じたイベントパターンに比べて想起しやすいことを反映する値である。
まず、質問対象選択であるが、セグメント番号をi、システム重要度をIsystem (i)、セグメント長に基づく重要度をIlength(i)とするとき、以下を満たすiを求め、i番目のセグメントを質問対象として選択する(質問対象選択関数)。なお、argmax()は、()内の値が最大となった場合の変数(この場合はi)を示すものである。
argmax(Isystem (i)+Ilength(i)) (1)
argmax(Ifrequency(i)) (2)
また、補足情報選択では、1つのイベントからなるイベントセグメント6、7、8を選択したが、イベントセグメント以外のイベントパターンを選択してもよい。
質問対象文テーブルは、例えば、予め質問生成手段208に保持される。
質問対象文テーブルには、前処理で抽出された質問対象候補のイベントやイベントパターンのイベント表現が登録される。各イベント表現には、質問対象文が関連づけられている。質問対象選択にて、例えば、ある1つのイベントが選択された場合、そのイベント表現に関連づけられている質問対象文が質問文の合成に用られる。
補助情報文テーブルは、例えば、予め質問生成手段208に保持される。
補助情報文テーブルには、検出しうるイベントが予め登録されており、各イベントに、これが補足情報選択で選択された場合に用いられる補助情報文が関連づけられている。なお、補助情報文テーブルにおいては、イベントパターンについて補助情報文を登録してもよい。
(S21)
ユーザ端末3のユーザ端末通信手段301は、質問文を受信し、提示手段302は、受信された質問文をユーザに提示する。
提示手段302は、受信された質問文を図12に示すように提示する。
提示方法はテキストを表示するのでもよいし、グラフィック表現を用いてもよいし、音声出力を用いてもよい。ユーザ端末3がロボットのようにモータ制御も可能である場合、動きと合わせて表示してもよい。他の提示手段を用いてもよい。
(S23)
ユーザ端末3の入力手段303にユーザからの回答を入力する。
ユーザ端末通信手段301は、入力された回答をサーバ装置2に送信し、回答送信が終了する。サーバ装置2は、回答を受信し、質問/回答格納手段209に格納する。すなわち、回答をラベルとして、質問対象として選択したイベントやイベントパターンに対応づけることができる。
実施例2では、実施例1と同様に、質問対象リストが予め作成される。実施例1ではユーザ環境に導入されてから質問対象リストが作成されたのに対し、実施例2では、ユーザ環境に導入された時点で質問対象リストが既に用意されている。
システム構成図、ブロック図、フローチャートは実施例1と同様である。
実施例2では、ユーザの嗜好やパーソナリティを対話の中で集めていくような状況を考える。
質問対象文テーブルには、例えば、ユーザの嗜好やパーソナリティのラベルを問い合わせるのに適した質問対象文が登録される。
セグメント長に基づく重要度は、実施例1と同様とする。
argmax(Isystem(i)+Ilength(i)+Ilapse(i)+Icomplexity(i)) (3)
ここでは、システム重要度をIsystem(i)、セグメント長に基づく重要度をIlength(i)、イベント発生からの経過時間に基づく重要度をIlapse(i)、質問対象の複雑さに基づく重要度をIcomplexity(i)とする。
補足情報選択後の処理は実施例1と同様である。
実施例3は、バイタルデータに対するラベルに関する実施例である。
バイタルデータは個人差が大きく、ラベリングの対象とするデータを個人ごとに決める必要がある。
実施例3では、実施例1と同様に、質問対象リストが予め作成される。また、実施例1と同様に、ユーザ環境に導入されてから質問対象リストが作成される。
質問対象文テーブルには、例えば、バイタルデータに対するラベルを問い合わせるのに適した質問対象文テーブルが登録される。
システム構成図、ブロック図、フローチャートは実施例1と同様である。
システムを導入してから定められた期間をキャリブレーション期間とし、キャリブレーション期間で得られたデータに対して分類器を作成する。入力されるバイタルデータは、心電、脈派、脈拍、呼吸量、筋電、皮膚電位、眼電位、脳波等が考えられる。分類器とは、入力されたバイタルデータから疲労、ストレス、感情等の度合いを分類するものであるとする。分類器で分類されたデータの挙動が質問対象リストとして作成される。以上は前処理としてフローチャートには記載しない。
詳細なフローとしては、常時センサデータを取得し、イベントに変換する部分(S1、S3)は、実施例1と同様である。また、質問対象候補検出/格納処理において、質問対象となるイベント、またはイベントパターンが生じていないか常時監視する部分(S5)も実施例1と同様である。
argmax(Isystem(i)+Ilength(i)+Ilapse(i)+Ianomaly(i)+ Iintensity(i)) (4)
ここでは、システム重要度をIsystem(i)、セグメント長に基づく重要度をIlength(i)、イベント発生からの経過時間に基づく重要度をIlapse(i)、通常値からの乖離度に基づく重要度をIanomaly(i)、データ強度に基づく重要度をIintensity(i)とする。
実施例4は、車椅子の走行に対するラベルに関する実施例である。
実施例4では、実施例1と同様に、質問対象リストが予め作成される。また、実施例2と同様に、ユーザ環境に導入された時点で質問対象リストが既に用意されているものとする。
質問対象文テーブルには、例えば、車椅子の走行に対するラベルを問い合わせるのに適した質問対象文が登録される。
サーバ装置2は、特にユーザに問い合わせたい質問対象となる特定のイベントをユーザに印象づけるべく、当該イベントが生じた際に、メッセージをユーザ端末3に出力するイベントインデックス手段210を更に備える。イベントインデックス手段210を起動させるイベントは予め質問対象リストの中で定義されているものとする。
argmax(Isystem(i)+Iuser(i)+Ilength(i)+Ilapse(i)+Ianomaly(i)+ Iintensity(i)+ Iindex(i)) (5)
ここでは、システム重要度をIsystem(i)、ユーザ重要度をIuser(i)、セグメント長に基づく重要度をIlength(i)、イベント発生からの経過時間に基づく重要度をIlapse(i)、通常値からの乖離度に基づく重要度をIanomaly(i)、データ強度に基づく重要度をIintensity(i)、イベントインデックスに基づく重要度をIindex(i)とする。
補足情報選択後の処理は実施例1と同様である。
2 サーバ装置
3 ユーザ端末
101 センシング手段
102 センシング通信手段
201 サーバ通信手段
202 センサデータログ格納手段
203 イベント検出手段
204 イベントログ格納手段
205 質問対象検出手段
206 質問対象候補一時格納手段
207 質問発信タイミング検出手段
208 質問生成手段
209 質問/回答格納手段
210 イベントインデックス手段
301 ユーザ端末通信手段
302 提示手段
303 入力手段
Claims (6)
- サーバ装置の動作方法であって、
前記サーバ装置が、ユーザの周囲におけるセンサの設置場所、当該センサの種別および当該センサから出力されるセンサデータにより検出されるトリガの種別で表現されるイベントを入力するステップと、
前記サーバ装置が、前記ユーザに質問を発信するタイミングの契機として予め定められた条件を検出するステップと、
前記サーバ装置が、前記契機としての条件が検出されるまでの質問対象区間に入力されたイベントまたはイベントパターンであり且つ予めシステム重要度に対応づけられたイベントまたはイベントパターンと同じものを質問対象候補として検出し、複数の当該各質問対象候補について、該当のシステム重要度を用いて選択のための値を計算し、最大の当該値に対応する質問対象候補を質問対象として選択するステップと
を含むことを特徴とするサーバ装置の動作方法。 - 前記サーバ装置が、前記質問対象に予め対応づけられた質問対象文を含む質問文を生成する
ことを特徴とする請求項1記載のサーバ装置の動作方法。 - 前記サーバ装置が、前記質問対象と同時もしくは連続して入力されたイベントまたはイベントパターンを検出し、複数の当該各イベントまたはイベントパターンの出現頻度の低さを示す値を計算し、最も低い出現頻度を示す当該値に対応するイベントまたはイベントパターンを選択する
ことを特徴とする請求項1または2記載のサーバ装置の動作方法。 - 前記サーバ装置が、少なくとも1つのイベントまたはイベントパターンにつき、当該1つのイベントまたはイベントパターンに対応する補助情報文を記憶している場合において、前記出現頻度を用いて計算した値により選択したイベントまたはイベントパターンが前記1つのイベントまたはイベントパターンに対応する場合は、当該補助情報文を用いて前記質問文を生成する
ことを特徴とする請求項3記載のサーバ装置の動作方法。 - サーバ装置であって、
ユーザの周囲におけるセンサの設置場所、当該センサの種別および当該センサから出力されるセンサデータにより検出されるトリガの種別で表現されるイベントを入力する手段と、
前記ユーザに質問を発信するタイミングの契機として予め定められた条件を検出する手段と、
前記契機としての前記条件が検出されるまでの質問対象区間に入力されたイベントまたはイベントパターンであり且つ予めシステム重要度に対応づけられたイベントまたはイベントパターンと同じものを質問対象候補として検出し、複数の当該各質問対象候補について、該当のシステム重要度を用いて選択のための値を計算し、最大の当該値に対応する質問対象候補を質問対象として選択する手段と
を備えることを特徴とするサーバ装置。 - 請求項5記載のサーバ装置としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
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