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JP6262994B2 - 油圧トランスミッション及びこれを含む機械、並びに、油圧トランスミッションの運転方法 - Google Patents

油圧トランスミッション及びこれを含む機械、並びに、油圧トランスミッションの運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、各シリンダが、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、作動サイクルを行うか、または非作動サイクルを行うかを決めるように制御できる電子制御式弁を有する可変容量型油圧ポンプまたはモータを含む油圧トランスミッションと、そのような油圧トランスミッションを含む機械の分野に関する。
風車発電機および車両などの装置において、可変容量型油圧ポンプおよび可変容量型油圧モータを含む油圧トランスミッションを使用することは公知である。例えば、風車発電機の場合、可変容量型油圧ポンプは、風力によって駆動されるロータに連結された駆動シャフトによって駆動することができ、1つまたは複数の可変容量型油圧モータは、1つまたは複数の発電機に連結することができ、油圧ポンプの出力部からの加圧された作動流体によって駆動することができる。車両の場合、内燃機関またはバッテリが油圧ポンプを駆動することができ、油圧モータは、各ホイールまたは他のアクチュエータを駆動することができる。
適切な可変容量型油圧ポンプおよびモータには、回転シャフトと、作動容積が周期的に変化する複数のシリンダとを含むものがあり、シリンダでは、機械による作動流体の正味流量を決定するために、各シリンダを通る作動流体の押しのけ容積が、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、シリンダ作動容積のサイクルと同期した関係で、電子制御可能な弁によって調整される。例えば、(特許文献1)は、電子制御可能な弁をシリンダ作動容積のサイクルと同期した関係で開閉して、ポンプの個々のシリンダと低圧作動流体ラインとの間の流体連通を調整することで、多シリンダポンプを通る作動流体の正味流量を制御する方法を開示した。結果として、個々のシリンダは、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、前もって決めた一定体積の作動流体を移動させる(作動サイクル)か、または作動流体の正味押しのけ容積がない非作動サイクル(空転サイクルとも称する)を行うように、制御器によって選択可能であり、それにより、ポンプの正味流量が要求と動的に一致するのを可能にする。(特許文献2)はこの原理を発展させ、個々のシリンダと高圧作動流体ラインとの間の流体連通を調整し、それにより、油圧モータとしての備えを容易にする電子制御可能なポペット弁を含んでいた(一部の実施形態では、油圧モータは、二者択一的運転モードで、ポンプまたはモータとして機能することができる)。(特許文献3)は、個々のシリンダの最大押しのけ容積の一部のみが選択される作動サイクルの可能性をもたらした。
油圧トランスミッションを含む風車発電機、車両、または他の機械は、油圧トランスミッションの運転に起因する共振振動を含む、機械の運転に起因する共振振動によって損傷を受けることがある。例えば、(特許文献4)は、動力オフセット信号を制御することにより、風車発電機のタワーの振動を減衰させる方法および装置を開示している。(特許文献5)は、タービンタワーの振動が、発電機によって生じるトルクを制御することで減衰する制振システムおよび方法を開示している。(特許文献6)は、風車翼のピッチ角が制御される、風車タワーの振動を能動的に減衰させる方法を開示している。
欧州特許第0361927号明細書 欧州特許第0494236号明細書 欧州特許第1537333号明細書 欧州特許第2146093号明細書 米国特許第7309930号明細書 欧州特許第1719910号明細書 国際公開第2008/029073号パンフレット 国際公開第2010/029358号パンフレット
しかし、上記のタイプの油圧ポンプおよびモータを採用した場合、油圧ポンプまたはモータを通る流れの脈動性に起因して振動が発生することがあり、その振動が1つまたは複数の構成要素の共振周波数と一致した場合に発振することがある。作動サイクルが行われる周波数による振動が発生することがある。例えば、等しい時間間隔で1秒当たり10回の作動サイクルが行われる場合、10Hzの振動が生じ得る。シリンダ作動容積の非作動サイクルの周波数に関係のある振動から問題が生じることもある。例えば、90%のシリンダが作動サイクルを行い、等しい時間間隔で、1秒当たり1つのシリンダが非作動サイクルを行う場合、結果として10Hzの振動が起こり得る。そのような振動は、単に、ポンプまたはモータが、最大押しのけ容積に近い状態で、したがって、動力伝達量が多く、より大きな力が作用している状況で運転する場合に該当するという理由から、より大きい損傷を与える恐れがある。
風車発電機および他の機械が運転できる条件が多岐にわたること、および、上記のタイプの油圧ポンプまたはモータによってどのような振動が発生するかを特定するための要素が複雑であることから、これらの振動から生じる共振を回避することは困難である。
本発明の第1の態様によれば、
可変容量型油圧ポンプと、
可変容量型油圧モータと、
油圧ポンプを駆動するために、油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
負荷に接続するために、油圧モータに連結された出力シャフトと、
を含む油圧トランスミッションであって、
油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方は、
回転シャフトと、
回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
作動容積が回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
各シリンダと低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
を含み、
油圧トランスミッションは、電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、各シリンダが、シリンダ容積の各サイクルについて、作動流体の正味押しのけ容積が存在する作動サイクルを行うか、または作動流体の正味押しのけ容積が存在しない非作動サイクルを行うかを決定するためのコマンド信号を生成するように構成された制御手段(1つまたは複数の制御器など)を含み、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、回転シャフトの回転速度に比例し、
制御手段は、回転シャフトの回転速度を考慮して、シリンダによって行われるシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、あるいは1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度を弱めるように、油圧トランスミッションを制御するように構成される、油圧トランスミッションが提供される。
通常、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、油圧トランスミッションの一部である、または油圧トランスミッションと機械的につながった(例えば、機械的に連結された)機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれる。通常、少なくとも1つの前記共振周波数(またはすべての前記共振周波数、したがって、少なくとも1つの前記望ましくない周波数範囲)は、回転シャフトの回転速度に比例して変化しない。少なくとも1つの前記共振周波数(またはすべての前記共振周波数、したがって、少なくとも1つの前記望ましくない周波数範囲)が、回転シャフトの回転速度と共に変化しないこともあり得る。
そのために、油圧トランスミッションの励起による機械の一部分の共振現象が回避される。機械の一部分は、油圧トランスミッションの(例えば、1つまたは複数の構成要素の)一部であり得るし(例えば、油圧ポンプまたは油圧モータに連結された駆動シャフト)、または、例えば、ブレードまたは油圧トランスミッションを収容する風車発電機のタワーなどの油圧トランスミッションに機械的につながった(例えば、機械的に連結された)1つまたは複数の構成要素であり得る。
共振周波数(ひいては、望ましくない周波数範囲)の1つまたは複数は、回転シャフトの回転速度と共に変化するが、回転シャフトの回転速度に比例しないことがあり得る。例えば、風車発電機のブレードの剛性、ひいてはブレードの共振の1つまたは複数のモードの周波数は、ブレードが連結されるポンプの回転シャフトの回転速度と共に高くなるが、線形ではない。共振周波数(ひいては、望ましくない周波数の範囲)の1つまたは複数は、回転シャフトの回転速度と無関係であり得るパラメータに応じて変わることがある。例えば、1つまたは複数の前記共振周波数は、ラムまたはブームの位置に依存し得る。油圧ライン内の2つの蓄圧器間の流体振動は、油圧ライン内の圧力と共に変わり得る。例えば、ラムの共振周波数は、ラムの位置によって決まり得る。場合によっては、1つまたは複数の共振周波数は、2つ以上のパラメータで決まることがあり、それらパラメータの一部またはすべては、回転シャフトの回転速度と無関係なことがあり、例えば、2つのラムを有する機械は、各ラムの位置によって決まる周波数において共振モードを有し得る。1つまたは複数のパラメータは、1つまたは複数のセンサによって測定される測定パラメータとすることができる。
一部の実施形態では、1つまたは複数の振動の共振周波数は、(例えば、周波数解析によって)1つまたは複数の振動を特定し、1つまたは複数の振動の共振周波数を特定するために、信号(例えば、高圧ライン内の圧力、回転シャフトの回転速度、機械の共振する可能性のある部分に取り付けられた、加速度計または歪みゲージなどのセンサからの信号)を解析し、次いで、求めた1つまたは複数の周波数を含むように、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を設定することで決めることができる。
したがって、制御手段は、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を求めるように運転可能な共振算出モジュールからのデータを含むか、または受け取ることができる。したがって、弁制御モジュールは、共振算出モジュールからの1つまたは複数の望ましくない周波数範囲に関するデータを含むか、または受け取ることができる。共振算出モジュールは、1つまたは複数の測定パラメータに基づいて、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を求めることができる。共振算出モジュールは、回転シャフトの回転速度とは無関係の1つまたは複数の測定パラメータに基づいて、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を求めることができる。共振算出モジュールは、(1つまたは複数の前記測定パラメータを測定できる)1つまたは複数の前記センサからのデータを処理することができる。共振算出モジュールは、回転シャフトの回転速度を入力として受け取ることができる。共振算出モジュールは、共振を特定するために、前記信号解析を行うことができる。
シリンダ作動容積のサイクルの周期性のために、シリンダによって行われる作動および非作動サイクルのパターンが、油圧トランスミッションの一部である、または(例えば、油圧ポンプおよびモータの少なくとも一方に機械的に連結されるなど)油圧トランスミッションに機械的につながった(例えば、機械的に連結された)機械要素に共振振動を発生させることがある。シリンダによって行われる作動および非作動サイクルのパターンは、コマンド信号のパターンによって決まり、そのため、制御手段は、制御信号のパターンを決定することで作動および非作動サイクルのパターンを決定することができる。それにもかかわらず、共振振動を発生させるのは、作動および非作動サイクルによって生じる脈動流である。
シリンダによって行われる作動および非作動サイクルのパターンは、1つまたは複数の強度ピークを含む周波数スペクトルを有する。例えば、シリンダが作動および非作動サイクルを交互に行う場合、シリンダ作動容積のサイクルの周波数の半分に等しい周波数に強度ピークがある。より一般的には、シリンダは、1つまたは複数の強度ピークを含む周波数スペクトルを有する、さらに複雑なパターンの作動および非作動サイクルを行う。周波数スペクトルは、周波数解析、例えば、高速フーリエ変換を行うことで、作動および非作動サイクルのパターンから求めることができる。
本発明者は、これらの強度ピークの周波数が、作動および非作動サイクルのシーケンス(すなわち、作動および非作動サイクルが行われる順番)だけでなく、回転シャフトの回転速度と共に変わることを確認した。例えば、回転シャフトがx%だけ増速され、シリンダ作動容積のサイクルの周波数がx%だけ高くなると、一部またはすべての強度ピークの周波数がx%だけ高くなる。したがって、強度ピークの一部またはすべての周波数は、回転シャフトの回転速度に比例する。
本発明は、前記周波数スペクトルにおける強度ピークが、油圧トランスミッションの構成要素、または油圧構成要素と機械的につながった(例えば、機械的に連結された)構成要素などの機械の一部分の共振周波数(例えば、油圧トランスミッションが風車発電機に組み込まれた実施形態におけるタービンブレードまたはタービンタワーの共振周波数)と一致する周波数に存続することを回避するように、油圧トランスミッションを制御する。
1つまたは複数の強度ピークの前記周波数は、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、またはその基本周波数の線形関数、あるいは非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、またはその基本周波数の線形関数であり得る。
線形関数は、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数の整数倍(>1)(すなわち、基本周波数の高調波)とすることができるが、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数の非整数倍、例えば、2.5倍である周波数を回避することが望ましい状況もあり得る。線形オフセットもあり得る。
作動サイクルを行うシリンダの基本周波数とは、作動サイクルを行うシリンダ数(1秒当たりのシリンダ数)が共に変化する時間平均した周波数を指す。非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数とは、非作動サイクルを行うシリンダ数(1秒当たりのシリンダ数)が共に変化する時間平均した周波数を指す。各シリンダは、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、作動サイクルまたは非作動サイクルのいずれかを行うので、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数と、非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数とを合わせると一定値になる。
各シリンダが異なる位相で運転する場合、一定値は、通常、シリンダ作動容積のサイクルの周波数にシリンダ数を乗じたものになる。一方、そうではなくて、複数のシリンダがシリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ位相で運転する場合、一定値は小さくなる。例えば、シリンダが、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ位相を有するC個のシリンダのグループで運転する場合、前記一定値は、シリンダ数をCで除した値を作動チャンバ容積のサイクルの周波数に乗じたものになる。
重要であるのは、作動(または、必要に応じて非作動)サイクルを行うシリンダ数が共に変化する周波数である。作動(または、必要に応じて非作動)サイクルを行うシリンダ数が一定量だけ変わる場合、基本周波数に影響を及ぼすことはない。例えば、1つまたは複数のシリンダが、作動サイクルまたは非作動サイクルのどちらを行うべきかに関する連続決定点で、0、0、0、1、0、0、0、1個のシリンダが作動サイクルを行うと決めた場合、基本周波数は、1、1、1、2、1、1、1、2個のシリンダが作動サイクルを行うという決定から影響を受けない。
作動または非作動サイクルを行うシリンダ選択周波数は、回転シャフトの回転速度(1秒当たりの回転数)に比例する。これは、通常、シリンダ作動容積の各サイクル時に、所与のシリンダが作動サイクルまたは非作動サイクルのいずれかを行うように投入される1つの地点があるからである。例えば、通常、シリンダと低圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する電子制御式弁を閉じるかどうかが決定される。
したがって、本発明は、油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方が、作動および非作動サイクルのパターンによって決まり、作動および非作動サイクルの所与のシーケンスにおいて、回転シャフトの回転速度に比例する周波数に強度ピークがある振動を生じさせることを受け入れる。本発明によれば、トランスミッションは、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、またはその基本周波数の高調波、あるいは非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、またはその基本周波数の高調波が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように制御される。
一部の実施形態では、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数は、限定された期間にわたって、例えば、回転シャフトの100回転よりも短い間、または回転シャフトの10回転よりも短い間、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まることができる。これは、通常、望ましくない共振が高まり、振幅が大きくなるのにある程度の時間がかかるからである。
制御手段はまた、シリンダによって行われる作動および非作動サイクルのパターンを決定する、またはシリンダによって行われる作動および非作動サイクルのパターンを示す1つまたは複数の信号を考慮に入れることができる。
1つまたは複数の前記信号は、油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方による、作動流体の目標となる時間平均押しのけ容積を示す要求信号とすることができる。シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数は、回転シャフトの回転速度だけでなく、要求信号によって決まり得るシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのシーケンスによっても決まる。この要求信号は、制御手段が受け取ってよいし、または制御手段が生成してもよい。要求信号は、例えば、(回転シャフトの1回転当たりの最大押しのけ容積に対する割合である)油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方による、作動流体の最大限の正味押しのけ容積に対する容積比として、または油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方による、作動流体の要求された正味押しのけ容積の絶対値として、または(時間平均した正味押しのけ容積と高圧作動流体ライン内の圧力との積である)所望のトルクとして表すことができる。
一方、単に要求信号だけではなく、シリンダの作動および非作動サイクルの選択パターンに影響を及ぼす要素も、制御手段によって考慮に入れられる。例えば、制御手段は、作動サイクル時の個々のシリンダによる作動流体の最大正味押しのけ容積に対する割合も考慮に入れることができる。作動サイクル時に、シリンダによる作動流体の最大正味押しのけ容積に対する割合が作動サイクル間で変わる場合、これは、得られる強度ピークの周波数を変えることがある。
複数のシリンダにおけるシリンダのグループに関して、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する、シリンダのグループ内の別のシリンダが存在することがあり得る。
シリンダのグループは、複数のシリンダの一部とすることができる。シリンダのグループは、複数のシリンダのすべてとすることができる。
通常、シリンダのグループ内のシリンダは、同じリングカムと駆動関係にあり、シリンダのグループ内の各シリンダに対して、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する別のシリンダがあるように、前記リングカムは複数のローブを有している。
駆動関係にあるとは、シリンダがリングカムの回転によって駆動されるか(油圧ポンプの場合)、またはリングカムを回転させるか(油圧モータの場合)のいずれかを意味する。
同じリングカムと駆動関係にあるシリンダのグループはA個のシリンダを含み、リングカムはB個のローブを有し、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有するシリンダ数(冗長性、C)は、AとBの最大公約数であることがあり得る。
通常、シリンダのグループのシリンダは、グループにあるシリンダの作動容積のサイクルにおける相対位相が均等に分散するように、回転可シャフトのまわりに配置される。シリンダのグループのシリンダは、回転シャフトのまわりに均等に配置することができる。
シリンダのグループは、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する同じ数量(C、冗長性)のシリンダからなる複数の(D、位相数)セットで構成され、制御手段は、前記シリンダのセット内の各シリンダが、シリンダ作動容積の所与のサイクルで、作動サイクルを行うべきか、または非作動サイクルを行うべきかを単一の決定点で選択することがあり得る。
シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する各シリンダセットに対する決定点は、シリンダ作動容積が所定の位相にある場合、ひいては、回転シャフトが1つまたは複数の所定の向きにある場合に生じる。
シリンダのグループのシリンダは、2以上のローブ数(B)を有する1つまたは複数のカムによって駆動され、回転シャフト1回転当たりの決定点数(E)は、B×Dであることがあり得る。
制御手段は、ポンプおよびモータの少なくとも一方による作動流体の設定押しのけ容積を計算し、少なくとも1つのポンプまたはモータが、作動流体の設定押しのけ容積を実施することを要求された場合に生じる、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数を計算して、計算した1つまたは複数の周波数を1つまたは複数の望ましくない周波数範囲と比較するように構成されることがあり得る。
制御手段は、作動サイクルを行うシリンダの割合を増減することにより、回転シャフトの回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。
制御手段は、油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方による、作動流体の目標となる時間平均押しのけ容積に関連する要求信号を受け取るか、または生成し、制御手段は、受け取った、または生成した要求信号を修正し、修正した信号を使用することで、作動サイクルを行うシリンダの割合を増減して、油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方によって行われるシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンを決定することがあり得る。
例えば、要求信号は、ジャンプアップ/ジャンプダウン法を使用して修正することができる。要求信号は、修正した要求信号の使用によって生じる、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける対応する強度ピークの周波数が、それぞれの望ましくない周波数範囲より上、または下になるように要求信号を増減することで修正することができる。
制御手段は、高圧作動流体ライン内の圧力を増減させること、および、回転シャフトの回転速度を増減させることの1つまたは複数により、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御することがあり得る。
高圧作動流体ライン内の圧力は、制御手段により、その、また各油圧ポンプの正味押しのけ容積(1秒当たりの容積)を、その、または各油圧モータの正味押しのけ容積(1秒当たりの容積)とは異なるようにすることで変えることができる。
通常、制御手段は、高圧作動流体ライン内の圧力を変えることにより、作動サイクルを行うシリンダの割合を変える。例えば、油圧ポンプまたは油圧モータの正味押しのけ容積、あるいは高圧作動流体ライン内の圧力を変えて、油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方の正味トルクを変えることで、回転シャフトの回転速度を増減させることができる。
制御手段は、高圧作動流体ライン内の圧力が油圧トランスミッションの動力伝達量と共に変わるように、油圧ポンプおよび油圧モータを制御することができる。例えば、高圧作動流体ライン内の圧力は、動力伝達量の運用範囲の上端で約350barとすることができる。高圧作動流体ライン内の圧力は、動力伝達量の運用範囲の下端で約200barとすることができる。
制御手段は、複数のシリンダの少なくとも1つを飛ばすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。飛ばすとは、シリンダが本来なら作動サイクルを行う場合に、シリンダに非作動サイクルを行わせること、および、非作動サイクルだけを行わせて、作動サイクルを行わせないことの両方を含む。
制御手段は、前記シリンダのグループの少なくとも1つを飛ばすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御するよう構成され、シリンダのグループは、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する同じ数量(C、冗長性)のシリンダからなる複数(D、位相数)のセットで構成されることがあり得る。
シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避することが必要とされる間、同じ1つまたは複数のシリンダが、回転シャフトの各回転においてスキップされることがあり得る。
1つまたは複数のシリンダが、シリンダ作動容積の連続サイクルにおいて非作動サイクルを行い、それにより、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避することがあり得る。
1つまたは複数のシリンダを飛ばすことには、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークが、少なくとも2つの離れた強度ピークに分割され、その強度ピークの少なくとも一方は高い方の周波数を有し、その強度ピークの少なくとも一方は低い方の周波数を有する。制御手段は、複数のシリンダの少なくとも1つを飛ばすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。通常、1つまたは複数のシリンダを飛ばしたために、少なくとも2つの離れた強度ピークの少なくとも一方は、該当する望ましくない周波数範囲より上の周波数を有し、少なくとも2つの強度ピークの少なくとも一方は、該当する望ましくない周波数範囲より下の周波数を有する。
制御手段は、シリンダ作動容積のサイクルに関連するコマンド信号の少なくとも一部のタイミングをずらすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度が弱まるように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。例えば、電子制御式弁に低圧ラインとシリンダとの間の流体流れを調整させる制御信号のタイミングを、シリンダ作動容積のサイクル内で(制御手段が1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように機能しない場合のタイミングに対して)進めるか、または遅らせ、それにより、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めることができる。
制御手段は、シリンダ作動容積の1つまたは複数の作動サイクル時に、作動流体の正味押しのけ容積を変える(例えば、減らす)ことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。ここでも、これは、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めることができる。
制御手段は、(例えば、複数のシリンダの少なくとも1つを飛ばすことで)シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避し、(例えば、コマンド信号の少なくとも一部のタイミングをずらす、かつ/または作動サイクルの押しのけ容積を変えることで)1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように油圧トランスミッションを同時に制御するように構成することができる。
制御手段は、回転シャフトの1回転当たりのサイクルに比例する単位周波数を示す値を求め、次いで、その値に回転シャフトの回転速度に比例する値を乗ずることで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける前記強度ピークの1つまたは複数の周波数を求めることがあり得る。
例えば、その値が、回転シャフトの1回転当たり300サイクル(振動)であり、回転シャフトの回転速度が1秒当たり10回転である場合、算出したそれぞれの強度ピークの周波数は3,000サイクル/秒である。
考慮に入れる回転シャフトの速度は、通常(例えば、シャフトセンサで測定できる、またはシャフトセンサから受け取ったデータを処理することで得ることができる)回転シャフトの測定した回転速度である。ただし、回転シャフトの速度は、例えば、計算するか、または特定の値を有するように制御することができる。
回転シャフトの1回転当たりのサイクルに比例する単位周波数を示す前記値は、シリンダの作動および非作動サイクルの選択パターンを考慮して求めることができる。
制御手段は、回転シャフトの回転速度を考慮に入れて、作動サイクルの基本周波数、またはその基本周波数の高調波が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。
制御手段は、回転シャフトの回転速度を考慮に入れて、非作動サイクルの基本周波数、またはその基本周波数の高調波が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御するよう構成されることがあり得る。
「〜と機械的につながる」、さらには、〜に機械的に接続される、または連結される、とは、油圧回路を通じて油圧ポンプまたはモータに接続されることを含む(油圧回路およびアクチュエータを通じて接続されることを含む)。
用語、油圧ポンプ、および、油圧モータ、とは、油圧ラムを含む(それぞれ加圧された油圧流体の供給源またはシンクとして機能する場合)。
本発明は、第2の態様において、本発明の第1の態様による油圧トランスミッションを含む機械にまで拡張され、1つまたは複数の前記望ましくない周波数範囲には、回転シャフトの回転速度に比例して変わらない機械(通常は、油圧トランスミッションの構成要素、または油圧トランスミッションと機械的につながった(例えば、機械的に連結された)構成要素)の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれる。機械の一部分の前記共振周波数の1つまたは複数は、回転シャフトの回転速度と共に変わらないことがあり得る。
機械は、油圧ポンプに連結され、複数のブレードを含むタービンと、油圧モータに連結された発電機とを有する風車発電機とすることができ、1つまたは複数の前記望ましくない周波数範囲には、ブレードの共振周波数、タービンの共振周波数、風車発電機のタワーの共振周波数、および、タービンを油圧ポンプに連結する駆動シャフトの共振周波数の1つまたは複数が含まれる。
1つまたは複数の前記望ましくない周波数範囲には、0.2〜0.7Hzのタワーの共振周波数を含む周波数範囲が含まれることがあり得る。
本発明は、第3の態様において、油圧トランスミッションを運転する方法にまで拡張され、油圧トランスミッションは、
可変容量型油圧ポンプと、
可変容量型油圧モータと、
油圧ポンプを駆動するために、油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
負荷に接続するために、油圧モータに連結された出力シャフトと、
を含み、
油圧ポンプおよび油圧モータの少なくとも一方は、
回転シャフトと、
回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
作動容積が回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
各シリンダと低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
を含み、
方法は、前記電気制御式弁を能動的に制御し、それにより、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、各シリンダによる作動流体の正味押しのけ容積を決定するためのコマンド信号を生成することを含み、
作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、回転シャフトの回転速度に比例し、
方法は、回転シャフトの回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まらないように、あるいは1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度を弱めるように油圧トランスミッションを制御することを含む。
通常、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、油圧トランスミッションの一部である、または油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれる。通常、少なくとも1つの前記共振周波数(したがって、少なくとも1つの前記望ましくない周波数範囲)は、回転シャフトの回転速度に比例して変化しない。
方法は、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を決定することを含むことができる。共振周波数(ひいては、望ましくない周波数の範囲)の1つまたは複数は、回転シャフトの回転速度と共に変化しないことがあり得る。共振周波数(ひいては、望ましくない周波数の範囲)の1つまたは複数は、回転シャフトの回転速度と共に変化するが、回転シャフトの回転速度に比例しないことがあり得る。
方法は、1つまたは複数の共振周波数を特定する1つまたは複数のパラメータを(例えば、1つまたは複数のセンサを使用して)測定することと、それにより、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を求めることとを含むことができる。1つまたは複数(またはすべて)のパラメータは、回転シャフトの回転速度とは無関係であり得る。
方法は、複数のシリンダの少なくとも1つを飛ばすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように油圧トランスミッションを制御することを含むことができる。方法は、前記シリンダのグループの少なくとも1つを飛ばすことを含むことができ、シリンダのグループは、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する同じ数量(C、冗長性)のシリンダからなる複数(D、位相数)のセットで構成される。
シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、特定の1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避することが必要とされる間、同じ1つまたは複数のシリンダが、回転シャフトの各回転においてスキップされることがあり得る。
1つまたは複数のシリンダが、シリンダ作動容積の各連続サイクルにおいて非作動サイクルを行い、それにより、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避することがあり得る。
方法は、シリンダ作動容積のサイクルに関連するコマンド信号の少なくとも一部のタイミングをずらすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように油圧トランスミッションを制御することを含むことができる。
方法は、シリンダ作動容積の1つまたは複数の作動サイクル時に、作動流体の正味押しのけ容積を変える(例えば、減らす)ことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように油圧トランスミッションを制御することを含むことができる。
方法は、(例えば、複数のシリンダの少なくとも1つを飛ばすことで)シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避し、(例えば、コマンド信号の少なくとも一部のタイミングをずらす、かつ/または作動サイクルの押しのけ容積を変えることで)1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように油圧トランスミッションを同時に制御することを含むことができる。
方法は、(例えば、周波数解析によって)1つまたは複数の振動を特定し、1つまたは複数の振動の共振周波数を特定するために、信号(例えば、高圧ライン内の圧力、回転シャフトの回転速度、加速度計または歪みゲージなどの、機械の共振する可能性のある部分に取り付けられたセンサからの信号)を解析することと、次いで、求めた1つまたは複数の振動を含む1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を決定することとを含むことができる。
シャフト位置センサは、複数の向きのそれぞれで回転シャフトの位置を測定することができる。シャフト位置センサは、回転シャフトの向きに位置を合わせた構成要素の位置、例えば、ピストンの位置を測定することができる。シャフト位置センサは、例えば、ただ1つ、または少数(例えば、2、3、または4つ)の異なる向きでシャフトの位置を測定し、連続する測定値からシャフトの回転速度および/または回転速度の変化率の推定値を求め、それにより瞬間的なシャフト位置を推定することで、測定位置間のシャフトの位置を推測することができる。
制御手段は、1つまたは複数の制御器を含むことができる。その、または各制御器は、プログラムコードを保存したプロセッサ可読メモリと電子通信するプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサまたはマイクロ制御器)を含むことができる。
本発明の3つの態様の任意の1つの任意選択の特徴は、本発明の各態様の任意選択の特徴である。
本発明の例示的な実施形態が、添付の図面を参照して以下に説明される。
本発明による風車発電機の概略図である。 本発明による油圧モータの概略図である。 油圧モータの制御器の概略図である。 トランスミッション制御器の運転のフローチャートである。 個々のシリンダによる押しのけ容積を求めるアルゴリズムのフローチャートである。 アルゴリズムの反復実行を示す表である。 要求押しのけ容積に対する、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数の変化の概略図である。 例示的な実施形態において、回転シャフトの回転速度を1,000rpmに固定して、作動流体の押しのけ容積率を最大押しのけ容積の0%から100%まで変化させたときの、作動および非作動サイクルを行うシリンダのパターンの周波数スペクトルの周波数成分の強度の変化を示す周波数スペクトル(ソノグラム)の例である。 押しのけ容積要求信号に対する、作動サイクルを行っているシリンダの基本周波数と、非作動サイクルを行っているシリンダの基本周波数との変化を示している。 4つの異なる値の押しのけ容積要求信号でシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルを行ったシリンダのパターンの周波数スペクトルを示している。 望ましくない周波数を回避する第1の例示的な手順のフローチャートである。 望ましくない周波数での強度ピークを回避する第2の例示的な手順のフローチャートである。 シリンダのグループの少なくとも1つのシリンダを飛ばす場合の、個々のシリンダによる押しのけ容積を求めるアルゴリズムのフローチャートである。 シリンダのグループの少なくとも1つのシリンダを飛ばすアルゴリズムの反復実行を示すテーブルである。 押し退け要求比(Fd)に対する強度ピークの周波数のグラフである。 シリンダのグループの少なくとも1つのシリンダを飛ばす場合の強度ピークの周波数のグラフである。
図1を参照すると、風車発電機1は、タワー4に支持され、複数のブレード8が取り付けられたタービン6を有するナセル2を含む。
ナセルは、全体として10で示す油圧トランスミッションを収容し、この油圧トランスミッションは、駆動シャフト14を介してタービンに連結された回転シャフトを有する油圧ポンプ12を含む。トランスミッションはまた、発電機駆動シャフト20を介して発電機18に連結された回転シャフトを有する油圧モータ16を含む。次に、発電機は接触器22を介して送電網に接続される。
油圧トランスミッション内で、作動流体として機能する油は、タンク24から低圧作動流体ライン26を通って、油圧ポンプの入力側に供給される。加圧された油は、油圧ポンプの出力側から油圧空気式蓄圧器30と連通する高圧作動流体ライン28を通って油圧モータの入力側に供給される。
ナセルはまた、油圧ポンプおよび油圧モータの押しのけ容積を調整するために、制御信号を油圧ポンプおよびモータに送ることで油圧トランスミッションを制御するトランスミッション制御器32を収容している。制御信号(要求信号)は、最大押しのけ容積に対する割合として表された、ポンプおよびモータによる押しのけ容積を要求する。押しのけ容積の絶対容積(1秒当たりの作動流体の体積)は、最大押しのけ容積に対する割合と、ポンプまたはモータの回転シャフトの1回転当たりに移動できる最大体積と、回転シャフトまたはモータの回転速度(1秒当たりの回転)との積である。このように、制御器は、油圧ポンプの押しのけ容積(1秒当たりの容積)と、高圧作動流体ライン内の圧力とに比例する、駆動シャフト14を通じて加えられるトルクを調整することができる。制御器はまた、油圧モータの押しのけ容積(1秒当たりの容積)と、高圧作動流体ライン内の圧力とに依存する発電量を調整することもできる。高圧作動流体ライン内の圧力は、油圧ポンプが油圧モータよりも大きい押しのけ容積(1秒当たりの容積)で油を移動させた場合に高くなり、油圧ポンプが油圧モータよりも小さい押しのけ容積(1秒当たりの容積)で油を移動させた場合に低くなる。油圧空気式蓄圧器は、高圧側の作動流体の量が変わるのを可能にする。代替の実施形態では、複数の油圧ポンプおよび/または複数の油圧モータが高圧流体ラインと流体連通し、そのため、それぞれの押しのけ容積が考慮されなければならない。
制御器は、ポンプおよびモータの回転シャフトの回転速度と、高圧作動流体ライン内の圧力の測定値とを含む信号を入力として受け取る。制御器はまた、必要に応じて、風速計34からの風速信号、送電網からの情報、制御信号(始動または停止する、あるいは突風に先立って高圧作動流体ライン圧力を増減させるためのコマンドなど)、または他のデータを受け取ることができる。
制御器はまた、タワーまたはナセルに配置された加速度計36を使用して測定することができる、タワーの共振などの風車発電機内の共振と、ブレードの1つに取り付けられた加速度計または歪みゲージ38を使用して測定することができるタービンブレードの振動を考慮に入れる。
この実施例では、制御器手段は、プログラムおよび運転中に必要とされるデータを保存する、固体メモリなどの有形コンピュータ可読媒体を含むデータ記憶装置42と電子通信する単一プロセッサ40を有するトランスミッション制御器32を含む。制御手段はまた、トランスミッション制御器からの要求押しのけ容積に応じて、弁制御信号を生成する機械制御器(図1には示していない)をポンプおよびモータに含む。それでもなお、制御手段は、それぞれが制御機能全体の一部を実行できる複数の分散型計算装置として、または単一装置として構築することができると当業者には分かるであろう。
図2は、内側面が作動容積102を画定する複数のシリンダ100と、回転シャフト108から偏心カム110を介して駆動され、シリンダ内を往復運動してシリンダの作動容積を周期的に変えるピストン106とを含む電子整流式の油圧ポンプ/モータの形態の油圧モータ16を示している。回転シャフトは、発電機駆動シャフト20に強固に連結され、発電機駆動シャフト20と共に回転する。シャフト位置および速度センサ112は、シャフトの瞬間的な角度位置および回転速度を測定し、信号線114を介してモータの機械制御器116に情報を伝え、機械制御器が各シリンダのサイクルの瞬間的な位相を求めるのを可能にする。
シリンダは、電子駆動式の面封止ポペット弁118の形態の低圧弁(LPV)にそれぞれ接続され、ポペット弁118は、それらの対応するシリンダに向かって内側を向き、シリンダから低圧作動流体ライン120に延びるチャネルを選択的に封鎖するように運転可能であり、低圧作動流体ライン120は、1つまたは複数のシリンダ、あるいは、実際はここsに示すようにすべてのシリンダをWTG(風車発電機)の低圧作動流体ライン26に接続することができる。LPVは、シリンダ内の圧力が低圧作動流体ライン内の圧力以下の場合、すなわち、吸入行程時に、シリンダを低圧作動流体ラインと流体連通させるように受動的に開くが、LPV制御線124を介した制御器の能動制御下で、シリンダを低圧作動流体ラインと流体連通させないように選択的に閉じることができる、通常は開いてソレノイドで閉じる弁である。通常は閉じてソレノイドで開く弁などの代替の電子制御式弁を使用することもできる。
シリンダは、圧力駆動式吐出弁の形態の高圧弁(HPV)126にそれぞれさらに接続されている。HPVは、シリンダから外側に開き、シリンダから高圧作動流体マニホルド122まで延びるチャネルを封鎖するように運転することができ、高圧作動流体マニホルド122は、1つまたは複数のシリンダ、あるいは、実際にはここに示すようにすべてのシリンダをトランスミッション高圧作動流体ライン28に接続することができる。HPVは、シリンダ内の圧力が高圧作動流体ライン内の圧力を超えた場合に受動的に開く、通常は閉じて圧力で開く逆止弁として機能する。HPVはまた、そのHPVが対応するシリンダ内の圧力によって開かれると、制御器が、HPV制御線132を介して開いた状態を選択的に保持することができる、通常は閉じてソレノイドで開く逆止弁として機能する。通常、HPVは、高圧作動流体ライン内の圧力に抗して制御器によって開くことができない。HPVはさらに、高圧作動流体ライン内に圧力があるが、シリンダ内に圧力がない場合に、制御器の制御下で開くことができるし、または弁が、例えば、(特許文献7)または(特許文献8)に開示したタイプであり、それらに開示した方法に従って運転する場合に部分的に開くこともできる。
例えば、内容が参照により本明細書に援用される(特許文献1)、(特許文献2)、および(特許文献3)で説明した通常の運転モードでは、モータ制御器は、関連するシリンダのサイクルにおいて、圧縮行程の残りの部分でシリンダ内の流体を圧縮することになるが、最小容積点の少し手前で1つまたは複数のLPVを能動的に閉じて、低圧作動流体ラインへの流路を閉じることで、モータによる、高圧作動流体ラインからの流体の正味押しのけ容積量を選択する。関連するHPVは、HPVの前後の圧力が等しくなった場合に開き、少量の流体が関連するHPVを通って送出される。この場合に、モータ制御器は、関連するシリンダのサイクルにおいて、通常、最大容積の近くまで、関連するHPVを開いた状態に能動的に保持して、高圧作動流体ラインから流体を流入させ、回転シャフトにトルクを加える。任意選択のポンプモードでは、制御器は、関連するシリンダのサイクルにおいて、通常は最大容積点の近くで、1つまたは複数のLPVを能動的に閉じて、低圧作動流体ラインへの流路を閉じ、それにより、その後の圧縮行程時に、関連するHPVを通じて流体を送出する(しかし、HPVを開いた状態に能動的に保持しない)ことで、油圧モータによる、高圧作動流体ラインへの流体の正味押しのけ容積量を選択する。制御器は、選択した正味押しのけ容積量を満たす流れを起こす、またはシャフトトルクまたは動力を発生させるために、LPVの閉止およびHPVの開放における数量およびシーケンスを選択する。制御器は、LPVを閉じるか、または開いた状態に保持するかどうかをサイクルごとに決定すると同時に、変化するシリンダ作動容積に対してHPVを閉じる位相を正確に変え、それにより、高圧作動流体ラインから低圧作動流体ラインへの、またはその逆の正味押しのけ容積量を選択するように運転可能である。
ポート26、28の矢印は、モータモードでの流体流れを示し、ポンプモードでは流れが逆転する。圧力逃がし弁128は、油圧モータを損傷から保護することができる。
図3はモータの機械制御器116の概略図である。ポンプ制御器の構造も同じである。マイクロプロセッサまたはマイクロ制御器などのプロセッサ150は、バス152を介してメモリ154および入出力ポート156と電子通信する。メモリは、シリンダ作動容積の各サイクル時に、各シリンダにより移動する作動流体の正味体積と、さらには、蓄積押しのけ容積誤差値を格納する1つまたは複数の変数160とを算出するためにアルゴリズムを実行するプログラム158を保存し、メモリはまた、各シリンダの角度位置163、および、(例えば、シリンダが壊れているために)シリンダが運転を停止しているかどうか(164)などの各シリンダに関するデータを格納するデータベース162を保存する。一部の実施形態では、データベースは、各シリンダが作動サイクルを行った回数165を格納する。一部の実施形態では、プログラムは、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲を計算する共振算出モジュールとして機能するプログラムコード159を含む。
制御器は、押しのけ容積要求信号170、シャフト位置(すなわち、向き)信号166、および、通常では高圧ライン内の圧力の測定値168を受け取る。制御器からの出力には、高圧弁制御線132を通る高圧弁制御信号と、低圧弁制御線124を通る低圧弁制御信号とがある。制御器は、長期にわたって、シリンダからの全押しのけ容積を押しのけ容積要求信号と一致させることを目標とする。シャフト位置は、弁制御信号がシリンダ作動容積のサイクルと同期した関係で生成されるのを可能にするために必要とされる。圧力の測定値は、移動する作動流体の正確な量を求めるために、または他の計算で使用することができる。制御器はまた、シリンダが壊れたかどうか、したがって、運転を停止させるべきかどうかを示す信号、および、データベース162が適宜更新されるのを可能にする信号も受け取ることができる。
油圧ポンプは、一般的に、より大型であることを除いて、油圧モータと概ね同じである。単一ローブの偏心器ではなくて、多ローブリングカムの場合もあり得る。高圧弁については、完全に受動制御することができ、逆止弁を含むことができる。
図4のプロセスによる油圧トランスミッションの運転中に、油圧トランスミッション制御器32は、(タービンおよび油圧ポンプが連結された場合に油圧ポンプの回転シャフトの回転速度と同じか、または所定のギヤ比とされる)タービン6の回転速度と、流体が加圧された作動流体ライン28内の圧力と、さらには風速とを含む入力信号を受け取る(200)。次に、トランスミッション制御器は、複数の異なる風速における理想的な目標トルクおよびシャフト回転速度をまとめた参照テーブル204を参照して、油圧ポンプによりタービンに加えられる目標トルクを決める(202)。目標トルクが決まると、次いで、トランスミッション制御器は、目標トルクを達成するのに必要とされる油圧ポンプの押しのけ容積を計算する(206)。作動流体の体積および押しのけ容積量は、任意の適切な単位で計算することができる。この目標押しのけ容積は、例えば、油圧ポンプが達成可能な最大押しのけ容積に対する割合として計算することができる。この例では、押しのけ容積は、シリンダ当たりの最大出力に対する平均パーセンテージとして表される。これが表す実際の押しのけ容積量は、最大押しのけ容積に対する平均割合と、シリンダにより移動できる最大体積と、シリンダ数と、ポンプ回転シャフトの回転速度との積である。得られるトルクは、高圧作動流体ライン内の圧力にも比例する。
ポンプ押しのけ容積が計算されると、モータ押しのけ容積も計算することができる。通常、モータ押しのけ容積は、発電機が接触器22を介して接続される送電網とモータ押しのけ容積とが同期したままであるのを保証するように計算される。ただし、多数の他の要素を考慮に入れることができる。例えば、モータ押しのけ容積が油圧ポンプによる押しのけ容積よりも小さい場合に高くなり、油圧モータの押しのけ容積が、油圧ポンプの押しのけ容積よりも大きい場合に低くなる、高圧作動流体ライン内の圧力を変えるために、モータ押しのけ容積を変えることができる。他の要素もあり得る。例えば、風損を最小限にし、発電効率を最大限にするために、発電機の一方または両方を、ほぼ一定のトルクで駆動するのと、そのスイッチを切るのとを切り換えることが望ましい。
この例示的な実施形態では、油圧モータは図2の構成を有し、その構成では、ピストンを駆動するカムが単一のローブを有し、そのため、油圧モータの回転シャフトの1回転当たりのシリンダ作動容積のサイクルは1回である。
図5は、各シリンダによる正味押しのけ容積を連続して求めるために、油圧モータによって実行される手順を示している。手順は300で始まり、その後、保存される変数Error(k)(160)がゼロにセットされる(302)。変数Error(k)は、押しのけ容積要求(Demand)の前の値と制御器が求めた前の正味押しのけ容積(Displacement(k))との間の差を格納する。
次いで、油圧モータの回転シャフトが個々のシリンダの決定点に達する(304)まで回転し、kが増分される。図2に示す例の場合、8つのシリンダがあり、そのため、決定点は、回転シャフトの45°回転分だけ離れている。したがって、決定点間で生じる実際の時間は、回転シャフトが45°だけ回転するのに必要とされる時間であり、回転シャフトの回転速度に反比例する。
各決定点において、モータ制御器は、トランスミッション制御器から受信した押しのけ容積要求(Demand)を読み込む(306)。次いで、制御器は、Sigma(k)=Error(k)+押しのけ容積要求(Demand)、を計算する(308)。次に、考慮されるシリンダの状態がチェックされる(310)。これは、シリンダデータのデータベース162、164を参照して実行される。(例えば、シリンダが壊れたために)シリンダが運転を停止しているのが分かった場合、そのシリンダに対するそれ以上の対応はとられない。次いで、次のシリンダの決定点に達すると、方法はステップ304から繰り返す。
あるいは、シリンダが運転を停止していないと分かった場合、Sigma(k)が、シリンダにより移動する流体の体積と比較される(312)。この値VOLは、考慮される選択肢が、正味押しのけ容積がない非作動サイクルか、またはシリンダによる作動流体の最大押しのけ容積が選択される最大限の押しのけ容積の作動サイクルだけの場合、単に、シリンダにより移動可能な作動流体の最大体積とすることができる。しかし、状況によっては、例えば、シリンダの最大押しのけ容積の一部だけが移動する部分サイクルを実行するのが望ましい場合に、VOLは、最大押しのけ容積よりも小さいことがある。
Sigma(k)がVOLよりも大きい場合、シリンダが、VOLに等しい作動流体の体積を移動させる作動サイクルを行うと決まる。あるいは、Sigma(k)がVOL以下である場合、シリンダは、シリンダ作動容積の次のサイクルで非作動とされ、シリンダの正味押しのけ容積をゼロにすると決まる。
次いで、決めた通りに、シリンダが作動または非作動サイクルを行うように、対象としているシリンダの低圧弁および高圧弁に制御信号を送る。
このステップは、実際上、押しのけ容積要求(Demand)、および、押しのけ容積要求(Demand)の前の値と制御器が求めた前の正味押しのけ容積(Displacement(k))との間の差(この場合、保存された誤差の形態)を考慮し、次いで、Sigma(k)が押しのけ容積量を超える場合、シリンダが作動流体の正味押しのけ容積を生じさせる作動サイクルをシリンダが行うことにより、シリンダによる、作動流体の時間平均した正味押しのけ容積を、押しのけ容積要求(Demand)によって表される時間平均した押しのけ容積に合致させる(314)。その場合に、押しのけ容積誤差(Error(k))の値が、Sigma(k)から作動シリンダによる押しのけ容積(Displacement(k))を減じた値としてセットされる。
次いで、押しのけ容積誤差(Error(k))(160)の値を更新し、Error(k+1)を、Sigma(k)から、求めた押しのけ容積(Displacement(k))を減じた値にセットする。次のシリンダ(k+1)の決定点に達すると、手順がステップ304から再度始まる。
したがって、押しのけ容積誤差変数(Error(k))(160)は、要求された押しのけ容積と、実際に発生した押しのけ容積との間の差の記録を適切な単位で維持することが分かる。各サイクル時、要求された押しのけ容積が押しのけ容積誤差値に加えられ、実際に選択された押しのけ容積が引かれる。実際上、押しのけ容積誤差に要求された押しのけ容積要求を加えたものが、閾値、この場合はVOLを超える場合は常に作動サイクルが行われる。
したがって、押しのけ容積算出アルゴリズムの各実行時に、押しのけ容積誤差値(Error(k))は、押しのけ容積要求(Demand)を加え、アルゴリズムの実行中に求めた作動流体の正味押しのけ容積(Displacement(k))を減ずることで更新される。
このように、モータ制御器は、押しのけ容積算出アルゴリズムが実行される度に、押しのけ容積要求(Demand)を加えることで更新される蓄積押しのけ容積要求誤差(Error(k))を保存し、押しのけ容積算出アルゴリズムは、Sigma(k)が閾値を超える度に、そこで作動サイクルを行うことによって、蓄積押しのけ容積要求と蓄積押しのけ容積との間の差に配慮する。
当業者には、この押しのけ容積算出アルゴリズムの結果をいくつかの方法で得ることができると分かるであろう。例えば、押しのけ容積誤差(Error(k))から、求めた押しのけ容積(Displacement(k))を減ずるのではなくて、長期にわたり、要求された作動流体の体積を合計し(蓄積したDemand(k))、移動した作動流体の体積を合計し(蓄積したDisplacement(k))、例えば、蓄積したDemand(k)から蓄積したDisplacement(k)を減じたものが、閾値(VOL)を超える度に作動サイクルを選択することで、2つが同等である状態を保つように個々のシリンダの押しのけ容積を決定することが可能である。
図6Aは、8つのシリンダが単一ローブカムを囲んで等間隔に配置された実施例において、各シリンダごとのError(k)およびSigma(K)の変動と、下された決定との例を示す表であり、すべての作動サイクルは、シリンダで可能な最大押しのけ容積に等しい押しのけ容積を有し、最大シリンダ押しのけ容積の63%である一定の要求がある。図6Bは、VOL=16%の場合に要求が10%である別の例であり、作動サイクル時に、各シリンダにより移動した体積は、最大利用可能押しのけ容積の16%である。
図7Aは、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける選択した強度ピーク間の周波数関係と、ポンプまたはモータの最大押しのけ容積(回転シャフト1回転当たり)に対する割合として表した、油圧ポンプまたは油圧モータの要求押しのけ容積とを示す概略図である。要求押しのけ容積(x軸)が増加すると、作動サイクルを行うシリンダの選択周波数(作動サイクルを行うシリンダの基本周波数)400(y軸)は直線的に増加し、要求押しのけ容積がその最大値に達すると、シリンダ選択決定周波数に達する。図7Aはまた、非作動サイクルを行うシリンダの選択周波数402を示している。選択周波数402は、要求押しのけ容積がゼロから油圧ポンプまたはモータの最大押しのけ容積の100%まで増加するにつれて、シリンダ選択決定周波数からゼロまで減少することが分かるであろう。選択した振動周波数と要求押しのけ容積との間の実際の関係はさらに複雑なことがある。例えば、図7Aは、すべてのサイクルが、任意の個々のシリンダの最大押しのけ容積の100%が移動する作動サイクルか、または作動流体の正味押しのけ容積が全く生じない非作動サイクルかのいずれかであると仮定している。実際には、作動サイクル間で、移動する作動流体の量の変動がある場合に、グラフは異なると思われる。
シリンダ作動容積の作動サイクルのこれらの基本周波数、および、シリンダ作動容積の非作動サイクルの基本周波数はそれぞれ、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数である。基本周波数の高調波も、前記周波数スペクトルにおける強度ピークを発生させることがある。
図8Aは、2つのバンクの、(45°で)等間隔に配置された8つのシリンダの形態で、総計で16個のシリンダを有する機械の場合の計算した周波数スペクトルデータを示しており、2つのバンクは22.5°だけずれ、回転シャフトの回転速度は1000rpmである。シリンダには、16個の独自の位相状態のシリンダ作動容積がある。周波数スペクトルの周波数成分の強度は、陰影の変化で示されており、強度ピークが分かる。したがって、この例では、シリンダ選択決定基本周波数は、1000×16/60=266.7Hzであり、押しのけ容積比(すなわち、通常は押しのけ容積要求信号によって要求される、回転シャフトの1回転当たりの最大押しのけ容積に対する割合)(x軸)が0から1まで増加するにつれて、作動サイクルの基本周波数(励起周波数、y軸)を示す強度ピークは0から266.7Hzまで直線的に増加しており、非作動サイクルの基本周波数は266.7Hzから0まで直線的に減少している。
図7Bは、シリンダにある種の冗長性があって、各シリンダごとにほぼ同じ位相で運転するもう1つのシリンダがある場合の、作動サイクルを行うシリンダの周波数と、非作動サイクルを行うシリンダの周波数との対応する変化を示している。これは、カムが2つのローブ(すなわち、回転軸からの距離の2つの最大点および2つの最小点)を有する場合、または全く同じ同相カムによって駆動され、同じ供給源およびシンクから作動流体を受け入れ、同じ供給源およびシンクに作動流体を送出する、2バンクのシリンダがある場合に起こり得る。この場合に、作動サイクルを行うシリンダの周波数は、同じ位相を有するシリンダの各対の一方が各決定点で選択される段階において50%(100%を同じ位相で冗長性を有するシリンダ数で除したもの)で決定周波数に達し、2つのシリンダが選択される決定点の割合が増加すると、再度作動サイクルを行うシリンダの周波数は、押しのけ容積が増加するにつれてゼロから増加することが分かる。非作動サイクルの選択周波数は相応して変わり、所与のシリンダ選択周波数に関して、作動サイクルの選択周波数および非作動サイクルの選択周波数の合計は常に同じである。
図8Bは、このデータが、8つの等間隔に配置された(45°離間した)シリンダが2バンクある、16個のシリンダを有する機械に関するものであることを除いて図8Aと同じであり、バンク間にずれはなく、そのため、各シリンダは、シリンダ作動容積のサイクル全体を通じて、他方のバンクにある対応するシリンダと同相である。したがって、冗長性は2であり、シリンダには8つの独自の位相だけがある。この場合も、回転速度は1000rpmである。シリンダ選択決定は、一度に2つのシリンダに対して下されるので、決定周波数は図8Aの半分、すなわち、133.3Hzである。押しのけ容積割比が0から0.5まで増加するときに、各決定で作動サイクルを行うように選択されるシリンダ数はゼロか、または1のいずれかであり、1つのシリンダが作動サイクルを行うように選択される決定の割合は、0から100%まで直線的に増加する。したがって、作動サイクルの基本周波数は0から133.3Hzまで直線的に増加する。この場合に、押しのけ容積比が0.5になると、作動サイクルの基本周波数はゼロまで落ちる。これは、その押しのけ容積比において、検討されている2つのシリンダのうちのいくつが能動サイクルを行うべきかに関して決定が下される度に、その決定は1つのシリンダであるからであり、そのため、共振を発生させる恐れのある変動は全くない。押しのけ容積比が0.5から1まで増加するときに、2つのシリンダが作動サイクルを行う決定の割合は、0から100%まで直線的に増加し、そのため、作動サイクルの基本周波数は、再度0から133.3Hzまで直線的に増加する。非作動サイクルの基本周波数は、133.3Hzから作動サイクルの基本周波数を減じたものになる。
図7Aおよび図7Bを参照して、油圧トランスミッション制御器は、タワーの固有振動周波数404に等しい周波数に、または、実際上は、この固有周波数の両側に延びる帯域406内の周波数に強度ピークがある周波数スペクトルを有する、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの生成を回避するようにプログラムを組まれている。油圧トランスミッションはまた、ブレードの固有振動周波数408に等しい周波数に、または、実際上は、この周波数の両側に延びる帯域410内の周波数に強度ピークがある周波数スペクトルを有する、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの生成を回避する。油圧トランスミッションはまた、例えば、駆動シャフト14のねじれ振動モードなど他の構成要素の共振周波数に強度ピークがある周波数スペクトルを有する、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの生成を回避することができる。シリンダが作動または非作動サイクルを行うように選択される周波数は、ポンプまたはモータの回転シャフトの回転速度に正比例する。したがって、作動サイクルを行う、または非作動サイクルを行うシリンダの選択周波数は、回転シャフトの回転速度に対して直線的に上下する。ただし、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークとは異なり、タワー、またはブレード、または他のほとんどの構成要素の共振周波数は一定であり、回転シャフトの回転速度と共に変わることはない。結果として、これは、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数400、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数402が、望ましくない周波数帯域406、410のいずれかに入るようにする要求押しのけ容積の値が、回転シャフトの回転速度と共に変わることを意味する。
それぞれが、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける対応するピークを生じさせる、シリンダが作動サイクルを行う、または非作動サイクルを行う場合の基本周波数だけでなく、これらの周波数の高調波、または(少なくとも規定した範囲内の)要求押しのけ容積と線形関係にある他の周波数から望ましくない振動が生じることがあり、これらの高調波も、図8Aおよび図8Bに示されている。
図9および図10は、押しのけ容積比に対する、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトル450における強度ピーク452、454、456の周波数の変化をさらに示している。図10A〜10Dは、図9の押しのけ容積比A、B、C、Dでの周波数スペクトルを示している。E1として示す作動サイクルの基本周波数と、D1として示す非作動サイクルの基本周波数とは相補的である。
制御器は、望ましくない周波数帯域406、410に入る、作動サイクルの選択周波数、または非作動サイクルの選択周波数、または同様に関係のある他の振動周波数(例えば、高調波)を回避するようにプログラムを組まれている。これは、いくつかの方法で達成することができる。
実施例1
油圧トランスミッションの制御器は、必要に応じて、油圧ポンプまたは油圧モータの要求された押しのけ容積を修正して、それぞれの振動周波数が、望ましくない周波数帯域から外れるようにする。通常、これは、所望の要求押しのけ容積を計算し、次いで、望ましくない振動周波数を、除外した周波数帯域から外れた状態に保つために、必要に応じて、計算したものよりも大きいか、または小さい押しのけ容積にするようにポンプまたはモータに命令することにより達成される。これは、ジャンプアップ/ジャンプダウン法を使用して達成することができ、このジャンプアップ/ジャンプダウン法では、計算した要求押しのけ容積が、除外した帯域に入るまで大きくなった場合に、この要求押しのけ容積は、それぞれの強度ピークが、該当する除外帯域の上限周波数のすぐ上の周波数にある周波数スペクトルを有する、作動および非作動サイクルのパターンを発生させる要求押しのけ容積に所定の時間を経てジャンプする。同様に、要求押しのけ容積が小さくなって除外帯域に入った場合、油圧ポンプまたはモータの要求押しのけ容積は、対応する強度ピークの周波数が除外帯域の底端部にあるようにする押しのけ容積にジャンプする。
運転時に、制御器は、要求ポンプおよびモータ押しのけ容積を図4の方法で計算する。次いで、制御器は、各ポンプおよびモータに対して、計算した押しのけ容積によって生じる、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンから得られる強度ピークの1つまたは複数の周波数を計算する。計算される周波数は、例えば、作動サイクルを行う、または非作動サイクルを行うシリンダの周波数、あるいはその周波数の高調波または他の線形関数とすることができる。図11は、図4の運転手順の実行時に、ポンプ押しのけ容積を計算するステップ206の後で行われるさらなるステップを示している。ポンプ押しのけ容積を計算した後、次いで、計算したポンプ押しのけ容積を実施するようにポンプが命令された場合に生じることになる、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける様々な強度ピークの周波数を計算する(220)。このステップは、作動または非作動サイクルを行うシリンダの所与のシーケンスにおいて、関連する周波数が回転シャフトの回転速度に比例することから、計算したポンプ押しのけ容積値だけでなく、回転シャフトの回転速度についての情報も必要とする。計算される強度ピークの周波数には、通常、少なくとも、シリンダ作動容積の作動サイクルの基本周波数と、シリンダ作動容積の非作動サイクルの基本周波数とが含まれる。例えば、対応する基本周波数の2倍の周波数を有する第2高調波などのいくつかの高調波を計算することもある。場合によっては、損傷を与える共振を発生させるとして公知の、周波数スペクトルにおける他の強度ピークの周波数、例えば、作動サイクルの基本周波数の2.5倍、または非作動サイクルの基本周波数の2.5倍の周波数を計算することもある。
次いで、次のステップ222で、計算した強度ピークの周波数を望ましくない周波数帯域406、410と比較する。次いで、これらの計算した周波数のいずれかが望ましくない帯域の1つに入るかどうかを決定する(224)。計算した周波数のどれも、望ましくな帯域に入らない場合、次いで、計算したポンプ押しのけ容積値を要求押しのけ容積信号としてポンプに送る。あるいは、周波数の1つが望ましくない周波数帯域に入ると分かった場合、次いで、制御器は、ジャンプアップ/ジャンプダウン法、または計算したポンプ押しのけ容積を実施したポンプによって生じる、計算した強度ピークの周波数を、許容できない帯域から外れた状態に保つように選択された方法を使用して、例えば、関連する強度ピークの周波数が、関連する望ましくない周波数帯域の底部にあるようにする押しのけ容積に最も近い要求押しのけ容積、および、関連する強度ピークの周波数が、関連する望ましくない周波数帯域の最上部にあるようにする要求押しのけ容積を選択することで、計算したポンプ押しのけ容積値を修正する。次いで、修正したポンプ押しのけ容積を要求押しのけ容積としてポンプに送る。
油圧トランスミッションは、瞬間ポンプ押しのけ容積、瞬間モータ押しのけ容積、および、作動流体ライン圧力を含む、長期にわたって変化することがあるいくつかの変数を有するので、油圧ポンプまたはモータの要求押しのけ容積と最初に計算した理想的な押しのけ容積との間に小さい差があるのは重要ではない。油圧トランスミッション制御器は、要求押しのけ容積を後で修正して補償することができる。特定の除外周波数帯域を回避するのに伴い、要求押しのけ容積が過剰に速く変化することがないようにするために、ある種のヒステリシスを組み込むことができる。
実際には、制御器は、より複雑なアルゴリズムを導入することができる。例えば、そのアルゴリズムは、計算した強度ピークの一部が望ましくない周波数帯域内に留まるのを可能にするが、限定された時間にわたってのみ可能にする。
この実施例では、強度ピークの周波数を計算するために、計算したポンプまたはモータの要求押しのけ容積、および、関連する回転シャフトの回転速度が分かっていさえすればよい。図5のアルゴリズムを使用して、シリンダ作動容積の各サイクルにおける各シリンダの押しのけ容積を選択する場合、図7Aおよび図7Bが当てはまるはずである。しかし、強度ピークの周波数は、より一般的には、作動および非作動サイクルを行うシリンダの精密なパターンによって決まり、シリンダ作動容積の1つの作動サイクルから次の作動サイクルまでの、個々のシリンダによる作動流体押しのけ容積の任意の容積変化によっても影響を受ける。これらの場合、強度ピークの周波数は、作動および非作動サイクルのパターンに起因する全作動流体流量の予測される変動の周波数領域解析を長期にわたって行うなど、他の手段により計算することができる。
実施例2
図12に示す第2の実施例では、ポンプおよびモータ押しのけ容積の両方が図4の方法によって計算される。ポンプおよびモータの両方についてのシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数を、それぞれ計算したポンプおよびモータ押しのけ容積と、ポンプおよびモータ両方の回転シャフトの回転速度とを考慮に入れて計算する(240)。この場合にも、計算した強度ピークの周波数をポンプとモータで異なることがある望ましくない周波数帯域と比較する(242)。
次いで、計算したポンプおよびモータ押しのけ容積に対してある種の修正を行うべきかどうかを決定する(244)。計算した強度ピークの周波数がどれも、望ましくない周波数帯域に入らない場合、次いで、計算したポンプおよびモータ押しのけ容積を、ポンプおよびモータの要求押しのけ容積として、修正することなく出力する(246)。
一方、そうではなくて、強度ピークの1つまたは複数の周波数が、望ましくない周波数帯域に入ると決定した場合、油圧トランスミッションの運転パラメータを修正する決定を下すことができ(248)、次いで、運転パラメータに対して所望の修正を実施して、ポンプおよびモータの要求押しのけ容積を修正および出力する(250)。
油圧トランスミッションの運転パラメータを変更して、ポンプおよびモータ押しのけ容積を修正することができるいくつかの異なる方法があり、例えば、計算した強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数帯域に留まらないように、必要に応じて、ポンプおよび/またはモータの回転シャフトの回転速度を増減させる決定を下すことができる。ただし、他の修正も可能であり、例えば、高圧作動流体ライン内の圧力を増減させる決定を下すことができる。高圧作動流体ライン内の圧力を大きくすることには、タービン駆動シャフト14に所与のトルクを、ひいては、風車に作用する所与のトルクを発生させる油圧ポンプの要求押しのけ容積を小さくする効果がある。圧力の低下には逆の効果がある。高圧作動流体ライン内の圧力変化により、発電機駆動シャフト20に所望のトルクを発生させる、油圧モータによる要求押しのけ容積が影響を受けることもある。したがって、高圧作動流体ライン内の圧力を変化させることで、一部の環境において、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避することができる。高圧作動流体ライン圧力の変化が所望の効果を及ぼすときに短い遅延が存在することがあるが、フィードフォワードアルゴリズムを使用して、油圧ポンプまたは油圧モータの押しのけ容積をより素速く変化させることができる。高圧作動流体ライン内の圧力を高くするために、ポンプの要求押しのけ容積(1秒当たりの容積)は、所定の期間にわたって、モータの要求押しのけ容積(1秒当たりの容積)よりも大きい値に維持される。高圧作動流体ライン内の圧力を低くするために、ポンプの要求押しのけ容積(1秒当たりの容積)は、所定の期間にわたって、モータの要求押しのけ容積(1秒当たりの容積)未満に維持される。
実施例3
第3の実施例では、対応がとられない限り、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数が望ましくない周波数帯域に入ると、制御器が決定した場合に、回転シャフトの各回転に対して1つまたは複数のシリンダ、通常は、同じ1つまたはシリンダを飛ばすように決定が下される。飛ばされる1つまたは複数のシリンダは、各連続するサイクルで非作動サイクルを行い、作動サイクルを行わないが、そうしないと、それぞれの強度ピークが、それぞれの望ましくない周波数帯域に入ることになる。これは、シリンダnが考慮される(319)度にシリンダが常に非作動サイクルを行うことを除いて、図5の手順と同じ図13のフローチャートに示されている。図14は、回転シャフトの各回転に対して、90°の角度位置にあるシリンダが飛ばされる(かつ、自動的に非作動にされる)場合に、シリンダ作動容積の各サイクル中に押しのけ容積が受ける影響を示している。これは、Error(k+1)が、作動サイクルが行われることなく、100%(通常、この構成において、作動サイクルを開始させる蓄積誤差)を超えることがあるのを可能にする。
これは、正味押しのけ容積が、要求押しのけ容積によって示されるよりも若干大きい押しのけ容積と、要求押しのけ容積によって示されるよりも若干小さい押しのけ容積との間で変化し、一方、それでもなお、長期にわたって平均化された要求押しのけ容積が得られるという効果を有する。その結果、本来なら望ましくない周波数帯域に入る強度ピークが少なくとも2つの強度ピークに分割され、この分割された強度ピークの少なくとも一方は高い方の周波数(通常は、望ましくない周波数帯域の最上部またはそれよりも上)にあり、もう一方は低い方の周波数(通常は、望ましくない周波数帯域の下端またはそれ未満)にある。
強度ピークの周波数に及ぼすこの影響が図15および図16に示されている。図15は、それぞれが、図5のアルゴリズムが繰り返して実行された場合の強度ピークの周波数に相当する作動サイクルの基本周波数400および非作動サイクルの基本周波数402を示している。図16は、図13の手順により、1つまたは複数のシリンダを飛ばして作動および非作動サイクルのパターンを制御することが、対応する強度ピークの周波数に及ぼす影響を示している。図13の手順が作動すると、作動サイクルの基本周波数400で強度ピークが生じるのではなく、代わりとして、高い方の周波数420および低い方の周波数421で強度ピークが生じる。同様に、非作動サイクルの基本周波数で強度ピークが生じるのではなく、代わりとして、高い方の周波数422および低い方の周波数423で強度ピークが生じる。
したがって、制御器は、図5のアルゴリズムの通常の実行により、望ましくない周波数範囲(例えば、範囲406)に強度ピークが生じるかどうかを特定することができ、代わりとして、1つまたは複数のシリンダを飛ばすことができる。制御器は、参照テーブルを使用して、または、例えば、1つまたは複数のシリンダを飛ばした場合に生じる作動および非作動サイクルのパターンについて周波数領域解析(例えば、高速フーリエ変換解析)を行うなど、様々なシリンダを飛ばす効果のシミュレーションを行うことで、どの1つまたは複数のシリンダを飛ばすべきかを決めることができる。
シリンダ作動容積の連続サイクルで、同じ1つまたは複数のシリンダが非作動サイクルを行うことで、シリンダを飛ばすことができる。
実施例4
第4の実施例では、制御器は、この場合も、対応がとられない限り、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数が、望ましくない周波数帯域に入るかどうか決定する。ただし、この実施例では、制御器は、望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の強度ピークのピークを低くするために、シリンダ作動容積のサイクルに対して、電子制御式弁118、126の能動制御のタイミングを変える。
例えば、ポンプサイクル時に、シリンダ作動容積のサイクル内で、加圧された作動流体を高圧弁126を介して高圧ラインに回すために低圧弁118を閉じる正確な時間を遅延させて(すなわち、底部死点に到達後の時間をより長くして)、作動サイクル時に移動する作動流体の全体積を減らすことがあり得る。モータサイクル時に、シリンダ作動容積のサイクル内で、作動流体が高圧ラインから入るのを止めるために高圧弁126を閉じ、低圧弁118を開く正確な時間を前にずらして(すなわち、上部死点に到達後の時間をより短くして)、この場合も、作動サイクル時に移動する作動流体の全体積を減らすことがあり得る。
したがって、弁制御信号のタイミング、ひいては、高圧弁および/または低圧弁の開閉のタイミングを変えることで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの強度を変え、それにより、共振を引き起こすことがある望ましくない周波数を減衰させることができる。
上記の実施例では、望ましくない周波数範囲は不変であり、回転シャフトの回転速度と無関係であるが、一部の実施形態では、望ましくない周波数範囲の1つまたは複数は変化する。例えば、油圧モータが掘削機の被動アームを駆動するのに使用される場合、共振周波数(つまり、共振周波数を中心とする望ましくない周波数範囲)は、アームの位置によって決まり得る。モータがラムを駆動する場合、共振周波数(つまり、共振周波数を中心とする望ましくない周波数範囲)は、ラムが伸長する範囲によって決まる。場合によっては、共振周波数の1つまたは複数(ひいては、望ましくない周波数範囲の1つまたは複数)は、回転シャフトの回転速度と無関係な1つまたは複数の測定パラメータによって決まり、例えば、1つまたは複数の位置センサによって測定される、複数のアクチュエータの位置によって決まり得る。場合によっては、共振周波数の1つまたは複数(ひいては、望ましくない周波数範囲の1つまたは複数)は、回転シャフトの回転速度によって決まるが、その回転速度に比例しない。例えば、風車発電機では、ブレードの1つまたは複数の共振周波数(ひいては、望ましくない周波数範囲の1つまたは複数)は、回転シャフトの回転速度が速くなるにつれて高くなる(つまり、ブレードがより剛性になる)が、周波数の変化は、回転シャフトの回転速度に比例しない。
場合によっては、望ましくない周波数範囲のすべてが一定であり、メモリに保存することができる。一方、1つまたは複数の共振周波数が変化することがある場合、変化する共振周波数を含む望ましくない周波数範囲の1つまたは複数を求めるために、共振算出モジュール159を使用することができる。したがって、共振算出モジュールは、1つまたは複数のセンサ(例えば、1つまたは複数の加速度計、圧力センサ、歪みゲージ、アクチュエータ位置センサなど)からのデータを処理することができる。上記のように、すべてではないが一部の場合に、共振算出モジュールは、回転シャフトの回転速度を考慮に入れる。共振算出モジュールは、センサからの1つまたは複数の測定値から共振周波数および/または望ましくない周波数範囲を求めるために、参照テーブルまたはアルゴリズムを使用することができる。
共振算出モジュールは、信号(例えば、回転シャフトの回転速度、高圧流体ラインの圧力、加速度計または歪みゲージからの信号など)を解析することで1つまたは複数の共振振動を特定し、共振を特定するために周波数解析を行うように運転することができる。例えば、共振算出モジュールは、風車発電機の一部(例えば、タワー、ハブ、またはブレード)に取り付けられた加速度計または歪みゲージからの信号に対して高速フーリエ変換解析を行い、得られた周波数スペクトルの強度ピークを特定することができる。1つまたは複数の周波数が特定されると、次いで、共振算出モジュールは、特定した共振周辺の前記望ましくない周波数範囲を画定することができる。
特許請求の範囲に開示した本発明の範囲内で、さらなる変形および修正を行うことができる。
1 風車発電機
2 ナセル
4 タワー
6 タービン
8 ブレード
10 油圧トランスミッション
12 油圧式可変容量型ポンプ
14 駆動シャフト
16 油圧式可変容量型モータ
18 発電機
20 発電機駆動シャフト
22 接触器
24 タンク
26 低圧作動流体ライン
28 高圧作動流体ライン
30 油圧−空気式蓄圧器
32 トランスミッション制御器
34 風速計
36 加速度計
38 加速度計
40 プロセッサ
42 データ記憶装置
100 シリンダ
102 シリンダ作動容積
106 ピストン
108 回転シャフト
110 偏心カム
112 シャフト位置および速度センサ
114 信号線
116 機械制御器
118 低圧弁(電子制御式弁)
120 低圧マニホルド
122 高圧マニホルド
124 低圧弁制御線
126 高圧弁(電子制御式弁)
128 圧力逃がし弁
132 高圧弁制御線
150 プロセッサ
152 バス
154 メモリ
156 入出力ポート
158 プログラム
159 共振算出モジュール
160 変数(ERRORを含む)
162 各シリンダに関するデータのデータベース
163 各シリンダの角度位置に関するデータ
164 各シリンダが運転を停止しているかどうかに関するデータ
165 各シリンダが作動サイクルを行った回数のデータ
166 シャフト位置信号
168 圧力の測定値
200 入力信号を受け取るステップ
202 目標トルクを決めるステップ
204 ポンプ押しのけ容積を計算するステップ
206 モータ押しのけ容積を計算するステップ
220 シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数を計算するステップ
222 シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける計算した強度ピークの周波数を望ましくない周波数帯域と比較するステップ
224 周波数が望ましくない周波数帯域に入っているかどうかを決定するステップ
240 シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークの周波数を計算するステップ
242 シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける計算した強度ピークの周波数を望ましくない周波数帯域と比較するステップ
244 運転パラメータを修正するべきかどうかを決定するステップ
246 要求押しのけ容積を出力するステップ
248 計算した押しのけ容積を修正するステップ
250 修正した要求押しのけ容積を出力するステップ
300 手順を始めるステップ
302 ERRORをゼロにセットするステップ
304 決定点に達するステップ
306 要求モータ押しのけ容積を読み込むステップ
308 SIGMAを計算するステップ
310 状態をチェックするステップ
312 比較ステップ
314 押しのけ容積をセットするステップ
316 押しのけ容積をゼロにセットするステップ
318 ERRORを更新するステップ
350 手順を始めるステップ
352 ERRORをゼロにセットするステップ
354 シリンダセットの各シリンダの決定点に達するステップ
356 要求押しのけ容積を読み込むステップ
358 SIGMAを計算するステップ
360 シリンダ数Nを決定するステップ
362 N個のシリンダを選択するステップ
400 (対応する周波数で、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークを生じさせる)作動サイクルを行うシリンダの基本周波数
402 (対応する周波数で、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける強度ピークを生じさせる)非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数
404 タワーの共振周波数
406 周波数帯域
408 ブレードの共振周波数
410 周波数帯域
420 強度ピークの周波数(高い周波数)
421 強度ピークの周波数(低い周波数)
422 強度ピークの周波数(高い周波数)
423 強度ピークの周波数(低い周波数)
450 シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトル
452 作動サイクルの基本周波数に起因する強度ピーク(E1とも記載)
454 非作動サイクルの基本周波数に起因する強度ピーク(D1とも記載)
456 高調波に起因する強度ピーク

Claims (17)

  1. 可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含む油圧トランスミッションであって、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記油圧トランスミッションは、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、各シリンダが、シリンダ作動容積の各サイクルについて、作動流体の正味押しのけ容積が存在する作動サイクルを行うか、または作動流体の正味押しのけ容積が存在しない非作動サイクルを行うかを決定するためのコマンド信号を生成するように構成された制御手段を含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記制御手段は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、前記シリンダによって行われるシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度を弱めるように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成され、前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例した変化をせず
    前記複数のシリンダにおけるシリンダのグループに関して、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する、前記シリンダのグループ内の別のシリンダがある
    油圧トランスミッション。
  2. シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数には、作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、もしくは前記基本周波数の高調波又は線形関数、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、もしくは前記基本周波数の高調波又は線形関数が含まれる、請求項1に記載の油圧トランスミッション
  3. 前記制御手段はまた、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンを決定する、またはシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンを示す1つまたは複数の信号を考慮に入れる、請求項1に記載の油圧トランスミッション。
  4. 前記シリンダのグループ内の前記シリンダは、同じリングカムと駆動関係にあり、前記リングカムは、前記シリンダのグループ内の各シリンダに対して、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する別のシリンダがあるように、複数のローブを有している、請求項に記載の油圧トランスミッション。
  5. 同じリングカムと駆動関係にある前記シリンダのグループはA個のシリンダを含み、前記リングカムはB個のローブを有し、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有するシリンダ数(冗長性、C)は、AとBとの最大公約数である、請求項に記載の油圧トランスミッション。
  6. 前記シリンダのグループは、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する同じ数量(C、冗長性)のシリンダからなる複数(D、位相数)のセットで構成され、前記制御手段は、前記シリンダのセット内の各シリンダが、シリンダ作動容積の所与のサイクルに対して、作動サイクルを行うべきか、または非作動サイクルを行うべきかを単一の決定点で選択する、請求項に記載の油圧トランスミッション。
  7. 可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含む油圧トランスミッションであって、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記油圧トランスミッションは、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、各シリンダが、シリンダ作動容積の各サイクルについて、作動流体の正味押しのけ容積が存在する作動サイクルを行うか、または作動流体の正味押しのけ容積が存在しない非作動サイクルを行うかを決定するためのコマンド信号を生成するように構成された制御手段を含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記制御手段は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、前記シリンダによって行われるシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度を弱めるように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成され、前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例した変化をせず、
    前記制御手段は、前記ポンプおよび前記モータの前記少なくとも1つによる作動流体の設定押しのけ容積を計算し、前記少なくとも1つのポンプまたはモータが、前記作動流体の設定押しのけ容積を実施することを要求された場合に生じる、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数を計算して、計算した1つまたは複数の前記周波数を前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲と比較するように構成される油圧トランスミッション。
  8. 可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含む油圧トランスミッションであって、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記油圧トランスミッションは、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、各シリンダが、シリンダ作動容積の各サイクルについて、作動流体の正味押しのけ容積が存在する作動サイクルを行うか、または作動流体の正味押しのけ容積が存在しない非作動サイクルを行うかを決定するためのコマンド信号を生成するように構成された制御手段を含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記制御手段は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、前記シリンダによって行われるシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度を弱めるように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成され、前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例した変化をせず、
    前記制御手段は、作動サイクルを行うシリンダの割合を増減することにより、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成される油圧トランスミッション。
  9. 可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含む油圧トランスミッションであって、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記油圧トランスミッションは、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、各シリンダが、シリンダ作動容積の各サイクルについて、作動流体の正味押しのけ容積が存在する作動サイクルを行うか、または作動流体の正味押しのけ容積が存在しない非作動サイクルを行うかを決定するためのコマンド信号を生成するように構成された制御手段を含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数、または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記制御手段は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、前記シリンダによって行われるシリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度を弱めるように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成され、前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例した変化をせず、
    前記制御手段は、前記高圧作動流体ライン内の圧力を増減させること、および前記回転シャフトの前記回転速度を増減させることの1つまたは複数により、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数が、1つまたは複数の所望しない周波数範囲内に留まるのを回避するように、前記油圧トランスミッションを制御する油圧トランスミッション。
  10. 前記制御手段は、前記シリンダのグループの前記シリンダの少なくとも1つを飛ばすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成される、請求項に記載の油圧トランスミッション。
  11. 前記制御手段は、前記シリンダ作動容積のサイクルに対して、前記コマンド信号の少なくとも一部のタイミングをずらすことで、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの強度を弱めるように、前記油圧トランスミッションを制御するように構成される、請求項に記載の油圧トランスミッション。
  12. 請求項1乃至11の何れか一項に記載の油圧トランスミッションを含む機械であって、1つまたは複数の前記望ましくない周波数範囲には、前記回転シャフトの前記回転速度に比例して変化しない1つまたは複数の共振周波数が含まれる、機械。
  13. 前記油圧ポンプに連結され、複数のブレードを含むタービンと、前記油圧モータに連結された発電機とを有する風車発電機であり、1つまたは複数の前記望ましくない周波数範囲には、前記ブレードの共振周波数、前記タービンの共振周波数、前記風車発電機のタワーの共振周波数、および、前記タービンを前記油圧ポンプに連結する駆動シャフトの共振周波数の1つまたは複数が含まれる、請求項12に記載の機械。
  14. 油圧トランスミッションを運転する方法であって、前記油圧トランスミッションは、
    可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含み、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記方法は、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、各シリンダによる作動流体の正味押しのけ容積を決定するためのコマンド信号を生成することを含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記方法は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まらないように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度が弱まるように前記油圧トランスミッションを制御することを含み、
    前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例して変化せず、
    前記複数のシリンダにおけるシリンダのグループに関して、シリンダ作動容積のサイクル全体にわたって実質的に同じ作動容積を有する、前記シリンダのグループ内の別のシリンダがある
    方法。
  15. 油圧トランスミッションを運転する方法であって、前記油圧トランスミッションは、
    可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含み、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記方法は、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、各シリンダによる作動流体の正味押しのけ容積を決定するためのコマンド信号を生成することを含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記方法は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まらないように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度が弱まるように前記油圧トランスミッションを制御することを含み、
    前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例して変化せず、
    前記ポンプおよび前記モータの前記少なくとも1つによる作動流体の設定押しのけ容積を計算し、前記少なくとも1つのポンプまたはモータが、前記作動流体の設定押しのけ容積を実施することを要求された場合に生じる、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数を計算して、計算した1つまたは複数の前記周波数を前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲と比較する
    方法。
  16. 油圧トランスミッションを運転する方法であって、前記油圧トランスミッションは、
    可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含み、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記方法は、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、各シリンダによる作動流体の正味押しのけ容積を決定するためのコマンド信号を生成することを含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記方法は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まらないように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度が弱まるように前記油圧トランスミッションを制御することを含み、
    前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例して変化せず、
    作動サイクルを行うシリンダの割合を増減することにより、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まるのを回避するように、前記油圧トランスミッションを制御する
    方法。
  17. 油圧トランスミッションを運転する方法であって、前記油圧トランスミッションは、
    可変容量型油圧ポンプと、
    可変容量型油圧モータと、
    前記油圧ポンプを駆動するために、前記油圧ポンプに連結された駆動シャフトと、
    負荷に接続するために、前記油圧モータに連結された出力シャフトと、
    を含み、
    前記油圧ポンプおよび前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの回転位置または回転速度を測定するシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    作動容積が前記回転シャフトの回転と共に周期的に変わる複数のシリンダと、
    低圧作動流体ラインおよび高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ラインおよび前記高圧作動流体ラインとの間で作動流体の流れを調整する複数の弁であって、各シリンダに関連付けられた少なくとも1つの前記弁が電子制御式弁である複数の弁と、
    を含み、
    前記方法は、前記電子制御式弁を能動的に制御し、それにより、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、各シリンダによる作動流体の正味押しのけ容積を決定するためのコマンド信号を生成することを含み、
    作動サイクルを行うシリンダの基本周波数または非作動サイクルを行うシリンダの基本周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例し、
    前記方法は、前記回転シャフトの前記回転速度を考慮して、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルのパターンの周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの周波数が、1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内に留まらないように、あるいは前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲内の1つまたは複数の前記強度ピークの強度が弱まるように前記油圧トランスミッションを制御することを含み、
    前記1つまたは複数の望ましくない周波数範囲には、前記油圧トランスミッションの一部である、または前記油圧トランスミッションと機械的につながった機械の一部分の1つまたは複数の共振周波数が含まれ、少なくとも1つの前記共振周波数は、前記回転シャフトの前記回転速度に比例して変化せず、
    前記高圧作動流体ライン内の圧力を増減させること、および前記回転シャフトの前記回転速度を増減させることの1つまたは複数により、シリンダ作動容積の作動および非作動サイクルの前記パターンの前記周波数スペクトルにおける1つまたは複数の強度ピークの前記周波数が、1つまたは複数の所望しない周波数範囲内に留まるのを回避するように、前記油圧トランスミッションを制御する
    方法。
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