JP6247134B2 - 側面風防体を備える秤量装置 - Google Patents
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Description
この秤量装置では、計量中に液体試料や粉体試料等を誤ってこぼし、それらが秤量皿10の下側に入り込んだ場合でも、秤量皿10が取り外せるため、筐体上面の掃除を簡単に行うことができる。
これを避けるため、秤量皿の側面を塞ぐように秤量皿の周囲に側面風防体を配置することが従来から行われている(下記特許文献2参照)。
また、秤量皿が円形の場合、秤量皿の周囲を塞ぐ環状側面風防体を筐体上面に取り付ける必要があり、秤量皿が四角形の場合、秤量皿の周囲を塞ぐ角型側面風防体を筐体上面に取り付ける必要があるが、それらを筐体上面に取り付ける部品が側面風防体の種類によって違っていると、秤量装置のメーカーでは、保管・管理する部品の数が増加し、また、その部品を筐体上面に固定する装着工程などを区別しなければならないため、コスト高の原因になる。
そして、位置決め部材は、円環状部分と円環状部分の内周側に延びる複数の係合片とを備える環状側面風防体を、計量機構に皿受け部材を結合させた状態で装着するときに使用される部材であり、角型側面風防体は、計量機構に皿受け部材を結合させた状態で、二つの角型側面風防形成部材を、筐体の上面に沿って左右から接近させて位置決め部材に装着される。
この秤量装置では、皿受け部材を取り外さずに、角型側面風防体を筐体上面に取り付けることができ、また、その取り付けには、環状側面風防体の装着に使用される位置決め部材を用いることができる。
環状側面風防体を装着するときは、環状側面風防体の各係合片が各位置決め部材の並行面と筐体上面との空隙に入り込むように、環状側面風防体を回転させる。
二つの角型側面風防形成部材を、筐体の上面に沿って左右から接近させたとき、係合片が位置決め部材の並行面と筐体上面との空隙に入り込み、係合片に形成された突部または穴が並行面の穴または突部に係合して、角型側面風防形成部材は位置決めされる。
また、皿受け部材を計量機構から取り外すと、再び取り付けたときの測定精度の低下が懸念されるが、本発明の秤量装置では、こうした心配もない。
筐体50の上面には、角型側面風防体を位置決めするための4つの位置決め部材601、602、603、604が、円孔501と同心の円上(即ち、荷重支承部材901の中心位置を中心とする円上)に等間隔で配置されている。
この位置決め部材601、602、603、604は、環状側面風防体の位置決めに使用するものであり、それが角型側面風防体の位置決めにも使用される。
また、並行面620には、係合用の穴621が形成され、固定面610には、固定用の凹部611が形成されている。
図1に示すように、4つの位置決め部材601、602、603、604は、固定面610と並行面620との円周方向の向きが一致するように同一円上に配置されている。
図10は、円形の秤量皿の側面風防体として用いられる円環状の環状側面風防体70を示している。図10(a)は平面図、図10(b)は側面図、図10(c)は斜視図である。
この環状側面風防体70は、秤量皿に対向する内周面が略垂直で外周面が傾斜している断面三角形状の円環部710と、円環部710の内周面の下端から半径方向に延びる4つの係合片701、702、703、704と、各係合片に設けられた突部711と、円環部710の外周面の四箇所に設けられた箱型防風ケース係合用の凹部712とを有しており、円環部710の内側は、係合片701、702、703、704を除く部分が開口している。
この係合片701、702、703、704は、位置決め部材60の並行面620と筐体50の上面との空隙に入り込み、突部711が並行面620の穴621に嵌ることで環状側面風防体70が筐体上に位置決めされる。
次いで、環状側面風防体70を矢印の方向に回転し、図11(b)に示すように、各係合片701、702、703、704を、位置決め部材601、602、603、604の並行面620と筐体50との隙間に差し込み、各係合片の突部711を並行面620の穴621に嵌め込む。
こうして、環状側面風防体70は、筐体50の上面に位置決めされる。
また、この環状側面風防体70は、皿受け部材904を計量機構に結合したまま、筐体50の上面に位置決めすることができ、また、逆の手順を辿って、皿受け部材904を計量機構に結合したまま、筐体50の上面に位置決めされた環状側面風防体70を取り外すことができる。
この位置決めに用いる箱型風防ケースには、図13に示すように、箱型風防ケース80の下面の内周に、環状側面風防体70の凹部712(図10、図11)と嵌合する凸部801を形成する。
図14の平面図は、筐体50の上面において、環状側面風防体70の凹部712と箱型風防ケース80の凸部801とが嵌合している状態を示し、図15は、筐体50の上面で環状側面風防体70により位置決めされた箱型風防ケース80の斜視図を示している。
なお、ここでは、環状側面風防体70の側に凹部を設け、箱型風防ケース80の側に凸部を設けているが、それを逆にして、環状側面風防体70の側に凸部を設け、箱型風防ケース80の側に凹部を設けても良い。
図4は、矩形の秤量皿の側面風防体として用いられる角型側面風防体を構成する二つの部材(角型側面風防形成部材)75を示している。二つの角型側面風防形成部材75は同一形状であり、それらが組合わされて角型側面風防体が形成される。
角型側面風防形成部材75は、角型側面風防体の半分を構成する半角型側面風防体751と、二つの角型側面風防形成部材75が組み合わされたときに、相手方の半角型側面風防体751の端部に挿入される半角型側面風防体751の延長部756と、半角型側面風防体75により三方が囲まれた平板部752とを有している。
二つの角型側面風防形成部材75が結合することにより半角型側面風防体751が繋がって角型側面風防体が形成される。また、二つの角型側面風防形成部材75の平板部752に形成された突部755は、位置決め部材601、602、603、604の並行面620の穴621に嵌合し、二つの角型側面風防形成部材75は、筐体50上に位置決めされる。
図9は、筐体50の上面に二つの角型側面風防形成部材75を位置決めし、皿受け部材904の上に秤量皿905を載せた秤量装置の断面を示している。この秤量装置では、秤量皿905の下側に入り込む気流が角型側面風防体で阻止されるため、高精度の計量が可能である。
特に、本発明の角型側面風防体は、図6、図7に示すように、秤量皿905の下側に位置する筐体50の殆どを平板部752が覆う構成であるため、この角型側面風防体を、位置決め部材601、602、603、604を介して接地すれば、樹脂製筐体における静電気の影響を防ぐことができる。
また、角型側面風防体を筐体上に位置決めする位置決め部材は、環状側面風防体の位置決めに使用されるものであり、角型側面風防体及び環状側面風防体の位置決めに共通して利用できる。そのため、個々の専用部品を保管・管理する場合に比べて、コストの低減を図ることができる。また、筐体が樹脂製の場合に、静電気の影響を防止できる。
ここでは、位置決め部材の並行面620に形成した穴621と、角形側面風防形成部材75の平板部752に形成した突部755とを係合させているが、それを逆にして、位置決め部材の並行面620に突部を設け、角形側面風防形成部材75の平板部752に穴を設けても良い。
70 環状側面風防体
75 角型側面風防形成部材
80 箱型風防ケース
501 円孔
502 突起
601 位置決め部材
602 位置決め部材
603 位置決め部材
604 位置決め部材
610 固定面
611 固定用凹部
620 並行面
621 係合用穴
701 係合片
702 係合片
703 係合片
704 係合片
710 円環部
711 突部
712 箱型防風ケース係合用凹部
751 半角型側面風防体
752 平板部
753 切込み
754 切込み
755 突部
756 延長部
801 凸部
901 荷重支承部材
902 ダイアフラム抑え板
903 円環状部材
904 皿受け部材
Claims (4)
- 計量機構を覆う筐体と、前記計量機構で計量される被計量物が載置される秤量皿と、前記計量機構と機械的に結合して前記秤量皿を前記筐体の上面上で支持する皿受け部材と、前記秤量皿の周囲を囲う側面風防体と、前記側面風防体を位置決めするために前記筐体の上面に設けられた複数の位置決め部材と、を備える秤量装置であって、
前記側面風防体は、前記秤量皿の外周を囲む四角形状の角型側面風防体から成り、
前記角型側面風防体は、二つに分割可能な角型側面風防形成部材が組合わされて構成され、
前記位置決め部材は、円環状部分と該円環状部分の内周側に延びる複数の係合片とを備える環状側面風防体を、前記計量機構に前記皿受け部材を結合させた状態で装着するときに使用される部材であり、
前記角型側面風防体は、前記計量機構に前記皿受け部材を結合させた状態で、前記二つの角型側面風防形成部材を、前記筐体の上面に沿って左右から接近させて前記位置決め部材に装着される、
ことを特徴とする秤量装置。 - 請求項1に記載の秤量装置であって、
前記位置決め部材は、
前記筐体の上面に固定される固定面と、
前記固定面に片持ち支持されて、前記筐体の上面と空隙を空けて対向する並行面と、
前記並行面に形成された係合用の穴または突部と、
を有し、
前記複数の位置決め部材は、前記筐体の上面における、前記皿受け部材の中心位置を中心とする同一円上に所定の間隔を空けて、且つ、前記固定面と前記並行面との円周方向の向きを揃えて配置されている、
ことを特徴とする秤量装置。 - 請求項2に記載の秤量装置であって、
前記二つの角型側面風防形成部材は、同一形状であり、
前記角型側面風防形成部材の各々は、
前記角型側面風防体の半分を構成する半角型側面風防体と、
該半角型側面風防体により三方が囲まれた平板部と、
該平板部の前記半角型側面風防体で囲まれていない縁部に形成された切込みと、
該切込みにより前記平板部に形成された、前記位置決め部材の前記並行面と前記筐体の上面との空隙に挿入される係合片と、
該係合片に形成された、前記並行面の前記係合用の穴または突部に係合する突部または穴と、
を備えることを特徴とする秤量装置。 - 請求項1に記載の秤量装置であって、
前記環状側面風防体は、外周に複数の凹部または凸部を有し、
前記筐体の上面に載置される箱型の防風ケースは、下面の内周に前記凹部または凸部に嵌合する複数の凸部または凹部を有し、前記環状側面風防体が位置決めされた前記筐体の上面上で、前記凹部と前記凸部とが嵌合されて、前記防風ケースが位置決めされる、
ことを特徴とする秤量装置。
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