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JP6134445B2 - キシラン含有物の製造方法 - Google Patents

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JP6134445B2 JP2016523343A JP2016523343A JP6134445B2 JP 6134445 B2 JP6134445 B2 JP 6134445B2 JP 2016523343 A JP2016523343 A JP 2016523343A JP 2016523343 A JP2016523343 A JP 2016523343A JP 6134445 B2 JP6134445 B2 JP 6134445B2
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Description

本発明は、木材チップをソーダ蒸解する工程から排出される黒液より、キシラン含有物を製造するものである。
キシランは、木材、稲わら、籾殻、コーンコブ等に含まれるヘミセルロースであり、特に広葉樹の木材中には多量に含まれている。広葉樹のキシランは、β−1,4結合したD−キシロース残基からなる主鎖に側鎖としてα−1,2結合した4−O−メチル−D−グルクロン酸残基から成るグルクロノキシランとして存在する。キシランの分解物であるキシロビオース、キシロオリゴ糖は、機能性素材として食品、医薬品等に広く利用されている。また、キシロースは、フラン樹脂の原料やナイロン重合の原料、エタノール等有用物質製造の糖源として利用されている。
木材中にはキシラン以外にセルロース、リグニン、あるいはグルコマンナン等のヘミセルロースが含まれており、キシランのみを抽出することは困難である。木材からキシランあるいはその分解物を抽出する方法としては、例えば、特許文献1には水の存在下で温度165〜195℃で処理することによりキシロース、キシロビオース、キシロオリゴ糖を製造する方法が開示されている。
また、木材をクラフト蒸解して得られるクラフトパルプはリグニンがほとんど除去されているので、クラフトパルプからキシランを抽出することは比較的容易である。特許文献2には、クラフトパルプを5質量%以上のアルカリ溶液を用いてアルカリ抽出を行うことによりキシランを抽出する方法が開示されている。
特開2013−085523号公報 特開2011−178940号公報
しかしながら、特許文献1のような木材を高温の熱水で処理する方法は、抽出されるキシランの抽出率が低く、キシランがキシロース、キシロビオース、キシロオリゴ糖に分解し水溶液となるので、これらを分離して回収することが困難になる。特許文献2のようなクラフトパルプをアルカリ溶液で処理する方法は、多量のアルカリを要し、さらに多量の酸で中和する必要があり経済的ではない。
本発明の課題は、木材中のキシランを容易に抽出し、効率的に回収する方法を提供することである。
本発明者らは、(a)広葉樹を含む木材チップをソーダ蒸解する工程から排出される黒液に酸及び/又は二酸化炭素を添加してpHを1〜9に調整し、懸濁液とする工程、(b)前記懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、(c)前記不溶物に有機溶媒を添加して懸濁液とし、懸濁液中の不溶物を固液分離して分取する工程、を含む製造方法により、キシラン含有物を効率的に製造できることを見出した。
本発明は、これに限定されるものではないが、下記の態様を包含する。
(1) (a)広葉樹を含む木材チップをソーダ蒸解する工程から排出される黒液に酸及び/又は二酸化炭素を添加して、該黒液のpHを1〜9に調整し、懸濁液とする工程、(b)前記懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、(c)工程bで得られた不溶物に有機溶媒を添加して懸濁液とし、懸濁液中の不溶物であるキシラン含有物を固液分離によって分取する工程、を含む、キシラン含有物の製造方法。
(2) 工程aにおいて、前記黒液に二酸化炭素を添加してpHを7〜9に調整する、(1)に記載の方法。
(3) 前記工程bが、下記:(b1)工程aで得られた懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、(b2)分取した不溶物に酸を添加してpHを1〜9に調整し、懸濁液とする工程、(b3)工程2で得られた懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、(b4)工程3で分取した不溶物に有機溶媒を添加して懸濁液とし、懸濁液中の不溶物を固液分離して分取する工程、を含む、(1)または(2)に記載の方法。
(4) 木材チップをソーダ蒸解する工程においてキノン化合物を添加する、(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 木材チップが広葉樹の木材チップを50重量%以上含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、広葉樹を含む木材チップを原料として、キシランの純度の高いキシラン含有物を効率的に製造することが可能となる。
本発明は、(a)広葉樹を含む木材チップをソーダ蒸解する工程から排出される黒液に酸及び/又は二酸化炭素を添加してpHを1〜9に調整する工程、(b)生成した沈殿物を脱水・洗浄して分取する工程、(c)前記(b)の工程で得られた不溶物に有機溶媒を添加して懸濁液とし、懸濁液中の不溶物を固液分離して分取する工程、を含むキシラン含有物の製造方法である。以下に、本発明の各工程について具体的に説明する。
ソーダ蒸解工程
原料の木材としては、広葉樹を含む木材を使用できる。具体的には、広葉樹としては、ブナ、シナ、シラカバ、ポプラ、ユーカリ、アカシア、ナラ、イタヤカエデ、センノキ、ニレ、キリ、ホオノキ、ヤナギ、セン、ウバメガシ、コナラ、クヌギ、トチノキ、ケヤキ、ミズメ、ミズキ、アオダモ等が例示される。本発明においては、原料の木材として広葉樹を用いるが、木材に広葉樹が含まれれば針葉樹をさらに加えてもよい。針葉樹としては、スギ、エゾマツ、カラマツ、クロマツ、トドマツ、ヒメコマツ、イチイ、ネズコ、ハリモミ、イラモミ、イヌマキ、モミ、サワラ、トガサワラ、アスナロ、ヒバ、ツガ、コメツガ、ヒノキ、イチイ、イヌガヤ、トウヒ、イエローシーダー(ベイヒバ)、ロウソンヒノキ(ベイヒ)、ダグラスファー(ベイマツ)、シトカスプルース(ベイトウヒ)、ラジアータマツ、イースタンスプルース、イースタンホワイトパイン、ウェスタンラーチ、ウェスタンファー、ウェスタンヘムロック、タマラック等が例示される。広葉樹と針葉樹を併用する場合、広葉樹の重量割合は50重量%以上が好ましく、75重量%以上がより好ましい。
洗浄後のチップは、蒸解液と共に蒸解釜へ投入され、ソーダ蒸解に供する。また、1ベッセル液相型、1ベッセル気相/液相型、2ベッセル液相/気相型、2ベッセル液相型などの蒸解型式なども特に限定はない。すなわち、本願のアルカリ性水溶液を含浸し、これを保持する工程は、従来の蒸解液の浸透処理を目的とした装置や部位とは別個に設置してもよい。好ましくは、蒸解を終えた未晒パルプは蒸解液を抽出後、ディフュージョンウォッシャーなどの洗浄装置で洗浄する。洗浄後の未晒パルプのカッパー価は、7〜25にすることが好ましく、9〜23としてもよい。一つの態様において洗浄後の未晒パルプのカッパー価は、7〜15であり、9〜13としてもよい。
ソーダ蒸解工程は、木材チップをソーダ蒸解液とともに耐圧性容器に入れて行うことができるが、容器の形状や大きさは特に制限されない。木材チップと薬液の液比は、例えば、1.0〜40L/kgとすることができ、1.5〜30L/kgが好ましく、2.0〜30L/kgがさらに好ましい。また別の態様の態様において、木材チップと薬液の液比は、例えば、1.0〜5.0L/kgとすることができ、1.5〜4.5L/kgが好ましく、2.0〜4.0L/kgがさらに好ましい。
また、本発明のソーダ蒸解においては、苛性ソーダ(NaOH)の他に種々の蒸解助剤を併用することもできる。例えば、絶乾チップ当たり0.01〜5質量%のキノン化合物を含むアルカリ性蒸解液を蒸解釜に添加することが好ましい。キノン化合物の添加量が0.01質量%未満であると黒液中に抽出されるキシラン含有物の抽出量が十分ではない。また、キノン化合物の添加量が5質量%を超えてもさらなるキシラン含有物の抽出量の向上が認められない。
使用されるキノン化合物はいわゆる公知の蒸解助剤としてのキノン化合物、ヒドロキノン化合物又はこれらの前駆体であり、これらから選ばれた少なくとも1種の化合物を使用することができる。これらの化合物としては、例えば、アントラキノン、ジヒドロアントラキノン(例えば、1,4−ジヒドロアントラキノン)、テトラヒドロアントラキノン(例えば、1,4,4a,9a−テトラヒドロアントラキノン、1,2,3,4−テトラヒドロアントラキノン)、メチルアントラキノン(例えば、1−メチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン)、メチルジヒドロアントラキノン(例えば、2−メチル−1,4−ジヒドロアントラキノン)、メチルテトラヒドロアントラキノン(例えば、1−メチル−1,4,4a,9a−テトラヒドロアントラキノン、2−メチル−1,4,4a,9a−テトラヒドロアントラキノン)等のキノン化合物であり、アントラヒドロキノン(一般に、9,10−ジヒドロキシアントラセン)、メチルアントラヒドロキノン(例えば、2−メチルアントラヒドロキノン)、ジヒドロアントラヒドロアントラキノン(例えば、1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセン)又はそのアルカリ金属塩等(例えば、アントラヒドロキノンのジナトリウム塩、1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンのジナトリウム塩)等のヒドロキノン化合物であり、アントロン、アントラノール、メチルアントロン、メチルアントラノール等の前駆体が挙げられる。これら前駆体は蒸解条件下ではキノン化合物又はヒドロキノン化合物に変換する可能性を有している。
蒸解液は、木材チップが広葉樹の場合、対絶乾木材チップ重量当たりの活性アルカリ添加率(AA)を8〜55重量%とすることができ、8〜20質量%とすることが好ましい。活性アルカリ添加率が8質量%未満であるとリグニンやヘミルロースの除去が不十分となり、55質量%を超えると収率の低下や品質の低下が起こる。ここで活性アルカリ添加率とは、NaOH添加率をNaOの添加率として換算したもので、NaOHの添加率に0.775を乗じることでNaOの添加率に換算できる。
ソーダ蒸解は、140〜180℃の温度範囲で行うことが好ましく、150〜170℃がより好ましい。温度が低すぎると黒液中へのキシラン含有物の溶出が不十分であり、温度が高すぎると溶出したキシランの重合度が低下し、後工程での回収が困難になる。また、本発明における蒸解時間とは、蒸解温度が最高温度に達してから温度が下降し始めるまでの時間であるが、蒸解時間は、20分以上600分以下とすることができ、60分以上600分以下が好ましく、120分以上360分以下がさらに好ましい。蒸解時間が60分未満ではキシラン含有物の溶出が不十分であり、600分を超えると溶出したキシランの分解が起こり、後工程での回収が困難になる。
また、本発明におけるソーダ蒸解は、Hファクター(Hf)を指標として、処理温度及び処理時間を設定することができる。Hファクターとは、蒸解過程で反応系に与えられた熱の総量を表す目安であり、下記の式によって表わされる。Hファクターは、チップと水が混ざった時点から蒸解終了時点まで時間積分することで算出する。本発明においては、Hファクターは250〜1500が好ましく、300〜1500がより好ましい。Hファクターが250未満では黒液中へのキシラン含有物の溶出が十分に進行せず、1500を超えると溶出したキシランの分解が起こり、後工程での回収が困難になるために好ましくない。
式1
Figure 0006134445
本発明においては、蒸解後得られた未漂白(未晒)パルプは、必要に応じて、種々の処理に供することができる。例えば、クラフト蒸解後に得られた未漂白パルプに対して、漂白処理を行うことができる。
酸及び/又は二酸化炭素による黒液の処理
ソーダ蒸解後に得られる黒液に酸及び/又は二酸化炭素を添加して、黒液のpHを1〜9、好ましくは2〜8に調整して、懸濁液とすることにより、黒液中に溶解しているキシラン含有物を不溶物させることが可能となる。この工程は2回以上繰り返して行ってもよい。pH9を超えた場合、キシラン含有物の不溶物が十分に生成せず、pH1未満ではキシラン含有物が分解してしまい不溶物の回収率が低下する。使用する酸は無機酸でも有機酸でもよい。無機酸としては、硫酸、亜硫酸、塩酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、炭酸等が挙げられ、硫酸が好ましい。また、二酸化塩素発生装置から排出される残留酸を使用してもよい。有機酸としては、酢酸、乳酸、蓚酸、クエン酸、ギ酸等が挙げられる。なお、黒液はpHを調整する前に、エバポレーターなどを用いて濃縮することができ、固形分は10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上50質量%であることがより好ましい。
黒液のpHを1〜9に調整する際の温度は室温〜100℃が好ましい。温度が100℃を超えるとリグニンが縮合するので、キシラン含有物の分離が困難になる。
また、前述のpHを1〜9に調整する工程で酸及び二酸化炭素を添加する場合、酸の添加に先立って、二酸化炭素を添加してpHを7〜9に調整する工程を設けることが好ましい。処理温度としては、特に限定されないが、80℃程度が好ましい。二酸化炭素を加える方法は特に限定されないが、大気圧下で吹き込む方法、あるいは密閉容器中で二酸化炭素を吹き込んで加圧(0.1〜1MPa)する方法がある。二酸化炭素としては、純粋な二酸化炭素ガスでもよいが、焼却炉、ボイラーなどから排出される燃焼排ガス、石灰焼成工程などから発生する二酸化炭素を含むガスを用いることもできる。
また、必要に応じて凝集剤を添加して、キシラン含有物の沈殿を促進させてもよい。凝集剤としては、硫酸バンド、塩化アルミ、ポリ塩化アルミ、ポリアミン、DADMAC、メラミン酸コロイド、ジンアンジアジド等が挙げられる。
懸濁液中に生成した不溶物の分取
黒液に酸及び/又は二酸化炭素を添加して、黒液のpHを1〜9に調整することによって得られる懸濁液には、キシランを含有する不溶物が含まれる。本発明においてキシランを含有する不溶物は、懸濁液を脱水し、水で洗浄することによって分取する。不溶物を脱水・洗浄するための装置としては、フィルタープレス、ドラムプレス、遠心脱水装置、吸引濾過装置等を使用することができる。洗浄する際に使用する水のpHは1〜9、温度は室温〜80℃が好ましい。
また、前述の二酸化炭素を添加してpHを1〜9に調整する工程後においても、沈殿物を同様に脱水・洗浄する。
有機溶媒を用いた精製
本発明においては、脱水・洗浄したキシラン含有物の不溶物に有機溶媒を添加して懸濁液とする。添加する有機溶媒としては、糖類の非溶媒または貧溶媒であり、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、2−メトキシルエタノール、ブタノールなどを含むアルコール類、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどを含むエーテル類、アセトンやメチルエチルケトンなどを含むケトン類、アセトニトリルなどを含むニトリル類、ピリジンなどを含むアミン類、ホルムアミドなどを含むアミド類、酢酸エチル、酢酸メチルなどを含むエステル類、ヘキサンなどを含む脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等を含む芳香族炭化水素などのうち、一種類または複数を混合したもの、若しくは一種類または複数を混合し、水を加えたものを用いることができる。特に、アセトンが好ましい。有機溶媒を添加することにより、リグニン等の不純物を溶解させることが可能となり、キシラン含有物中のキシランの純度を向上することができる。添加する有機溶媒の量は特に制限されないが、例えば、不溶物の重量の2倍以上とすることができ、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上の有機溶媒を用いてもよい。
本発明においては、このようにして得られた懸濁液を固液分離してキシラン含有物を回収する。懸濁液中の不溶物(キシラン含有物)を固液分離する方法としては、フィルタープレス、ドラムプレス、遠心脱水装置、吸引濾過装等を使用することができる。
なお、有機溶媒中の溶解物には溶解したリグニンが含まれているので、本発明においてはリグニンを同時に分取することも可能である。
本発明で得られるキシラン含有物は純度が高く、酸や酵素によって分解することによりキシロオリゴ糖やキシロースを容易に製造することができる。好ましい態様において、本発明で得られるキシラン含有物のキシラン含量は5重量%以上であり、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上である。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書において%は特に断らない限り質量%を示す。
キシラン含有物の製造
[実施例1]
<ソーダ蒸解>
2.4L容の回転型オートクレーブに絶乾重量300gのユーカリのチップを入れ、水酸化ナトリウム23%(対チップ重量)、液比3L/kgとなるように水酸化ナトリウムを水に混合した蒸解薬液を添加して、160℃、Hファクター=800でソーダ蒸解を行い、パルプと黒液を得た。
<リグニンの粗精製>
・二酸化炭素処理:黒液(固形分22%)をビーカーに入れ、80℃に予熱した後、二酸化炭素0.3MPaで加圧した耐圧容器内で撹拌しながら、30分処理し、pH7.5に調整した。ガラスフィルター(GS−25、ADVANTEC社製)を用いて吸引脱水し、固液分離した後、ガラスフィルター上に残った固形分に黒液の半量の水を加えて、再度スラリー化した。
・酸処理:スラリーに硫酸を加えpHを2に調整した。スラリー(固形分濃度:約10%)を80℃に予熱した後、ガラスフィルター(GS−25、ADVANTEC社製)を用いて吸引脱水し、固液分離した後、ガラスフィルター上に残った固形分を黒液の半量の熱水(80℃)で洗浄し、さらに吸引脱水した。ガラスフィルター上に残った固形分を風乾し、粗精製リグニンを得た。
<有機溶媒を用いた固液分離(アセトン抽出)>
得られた粗精製リグニンに10倍量(mL/g)のアセトンを加えよく撹拌した後、一晩室温で静置した。ろ紙(No.2、ADVANTEC社製)を用いて固液分離し、50倍量(mL/g)のアセトンで洗浄した後、得られた固形分を風乾してアセトン抽出残渣(キシラン含有物)を得た。
[実施例2]
蒸解において、蒸解薬液に、テトラヒドロアントラキノン(1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンジナトリウム、川崎化成工業株式会社製、商品名:SAQ)を0.1%(対チップ重量)となるように加え、Hファクター=400でソーダ・アントラキノン蒸解を行った点を除いて、実施例1と同様にしてアセトン抽出残渣(キシラン含有物)を得た。
[実施例3]
二酸化炭素処理を行わない点を除いて、実施例2と同様にしてアセトン抽出残渣(キシラン含有物)を得た。具体的には、ソーダ・アントラキノン蒸解で得られた黒液(固形分濃度:約22%)に対して硫酸を添加してpHを2に調整し、酸処理を行った。
[実施例4]
2.4L容の回転型オートクレーブにユーカリのチップ絶乾量200gを入れ、水酸化ナトリウム40%(対チップ重量)、テトラヒドロアントラキノン0.02%(対チップ重量)、液比10L/kgとなるように水酸化ナトリウムとテトラヒドロアントラキノンを水に混合した蒸解薬液を添加して、160℃、Hファクター=800でソーダ・AQ蒸解を行い、パルプと黒液を得た。得られた黒液を90℃で10倍に濃縮した後、実施例1と同様にリグニンの粗精製およびアセトン抽出してアセトン抽出残渣を得た。
[実施例5]
チップ絶乾量33gに水酸化ナトリウム120%(対チップ重量)、テトラヒドロアントラキノン0.02%(対チップ重量)、液比30L/kgとなるように蒸解薬液を添加した点を除いて、実施例4と同様にソーダ・AQ蒸解し、得られた黒液を90℃で30倍に濃縮した後、実施例1と同様にアセトン抽出残渣を得た。
[実施例6]
温度170℃でソーダ・AQ蒸解を行った点を除いて、実施例4と同様にしてパルプと黒液を得た。得られた黒液を90℃で10倍に濃縮した後、実施例1と同様にしてアセトン抽出残渣を得た。
[実施例7]
蒸解において、水酸化ナトリウム40%(対チップ重量)、テトラヒドロアントラキノン0.02%(対チップ重量)を添加し、Hファクター=800とした点を除いて、実施例2と同様にしてパルプと黒液を得た。得られた黒液から実施例1と同様にしてアセトン抽出残渣を得た。
[比較例1(針葉樹)]
蒸解において、2.4L容の回転型オートクレーブに絶乾重量300gのスギのチップを入れ、水酸化ナトリウム23%(対チップ重量)、テトラヒドロアントラキノン(1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンジナトリウム、川崎化成工業株式会社製、商品名:SAQ)0.1%(対チップ重量)、液比3L/kgとなるように水酸化ナトリウムとSAQを水に混合した蒸解薬液を添加して、170℃、Hファクター=1500でソーダ・アントラキノン蒸解を行った。蒸解で得られた黒液を実施例1と同様に処理し、アセトン抽出残渣(キシラン含有物)を得た。
[比較例2(針葉樹/クラフト蒸解)]
蒸解において、2.4L容の回転型オートクレーブに絶乾重量300gのスギのチップを入れ、蒸解薬液として水酸化ナトリウム18%(対チップ重量)、硫化ナトリウム4.5%(対チップ重量)、テトラヒドロアントラキノン(1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンジナトリウム、川崎化成工業株式会社製、商品名:SAQ)0.1%(対チップ重量)0.1%(対チップ重量)、液比3L/kgとなるように水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム、SAQを水に混合した蒸解薬液を用いて、Hファクター=800でクラフト蒸解した点を除き、実施例1と同様に処理し、アセトン抽出残渣(キシラン含有物)を得た。
[比較例3(クラフト蒸解)]
蒸解において、2.4L容の回転型オートクレーブに絶乾重量300gのユーカリのチップを入れ、蒸解薬液として水酸化ナトリウム12%(対チップ重量)、硫化ナトリウム4%(対チップ重量)、テトラヒドロアントラキノン(1,4−ジヒドロ−9,10−ジヒドロキシアントラセンジナトリウム、川崎化成工業株式会社製、商品名:SAQ)0.1%(対チップ重量)、液比3L/kgとなるように水酸化ナトリウム、硫化ナトリウム、SAQを水に混合した蒸解薬液を用いて、Hファクター=800でクラフト蒸解した点を除いて、実施例1と同様に処理し、アセトン抽出残渣(キシラン含有物)を得た。
[参考例]
2.4L容の回転型オートクレーブに絶乾重量300gのユーカリのチップを入れ、水を加えて液比を3L/kgとした。170℃で30分間保持して前加水分解処理した後、固液分離し、前加水分解チップと前加水分解液を得た。前加水分解チップに蒸解液(水酸化ナトリウム23%(対未処理チップ重量、液比3L/kgとなるように水酸化ナトリウムとSAQ(川崎化成工業製)を混合して調製した)を添加して、160℃、Hファクター=800でソーダ蒸解を行って、パルプと黒液を得た。
生成物の分析
上記の実験で得られた粗精製リグニン、アセトン抽出残渣、パルプについて、下記の項目を測定した
<キシラン純度(%)>
300mgの乾燥した試料(粗精製リグニン、アセトン抽出残渣、パルプ)を72%硫酸3mL中で30℃1時間反応した後、硫酸濃度が4%になるよう希釈し、さらに121℃で1時間加熱し、加水分解反応によって単糖溶液を得た。得られた溶液を適宜希釈し、イオンクロマトグラフィー(Dionex社製DX-500、カラム:AS-7、溶離液:水、流速1.1mL/min)にて単糖を定量した。酸加水分解溶液に含まれるキシロース量から、下式によってキシラン純度をもとめた。
・キシラン純度(%)=[キシロース量(mg)×0.88/サンプル重量(mg)]×100
なお、参考例の前加水分解処理で得られた前加水分解液についても、キシラン純度を測定した。前加水分解液1mLを4%硫酸20mLに加え、121℃で1時間加熱し、加水分解反応によって単糖溶液を調製した。得られた単糖溶液について、上記のようにイオンクロマトグラフィーにて単糖を定量し、比較例4の前加水分解液のキシラン純度を算出した。
<リグニン純度(%)>
粗精製リグニンに関しては、リグニン純度(リグニンの重量割合)も測定した。キシラン純度の測定の際に、加水分解反応液をろ別して得られた残渣を乾燥し、重量を測定してクラーソンリグニン重量(mg)をもとめた。また、ろ液については、ろ液を適宜4%硫酸で希釈して205nmの吸光度(A205)を測定し、下式によって酸可溶リグニン重量を求めた。
・酸可溶リグニン重量(mg)=A205×希釈倍率×溶液量(mL)/110
リグニン純度は、クラーソンリグニン重量(mg、残渣)と酸可溶性リグニン重量(mg、ろ液)から下式によって求めることができる。
・リグニン純度=(クラーソンリグニン重量+酸可溶性リグニン重量)/アセトン抽出残渣×100(%)
<その他の成分(%)>
粗精製リグニンに含まれるその他の成分の重量割合(%)は、下式によって計算した。
・その他の成分(%)=100−(リグニン純度(%)+キシラン純度(%))
Figure 0006134445
表1に示されるように、実施例1〜7の方法にて得られたアセトン抽出残渣はキシラン純度が高いキシラン含有物であり、木材より高純度のキシランを得られることが確認された。
なお、木材チップを前加水分解した参考例では、前加水分解液からも高純度のキシラン含有物が得られた(前加水分解液のキシラン純度:約47%、パルプのキシラン純度:約4%、黒液のキシラン純度:約1%)。しかしながら、前加水分解液は、低濃度の液体であり(固形分:約5%)、実用上はさらに濃縮する工程が必要となるため、本発明の方が有利である。

Claims (5)

  1. (a)広葉樹を含む木材チップをソーダ蒸解する工程から排出される黒液に酸及び/又は二酸化炭素を添加してpHを1〜9に調整し、懸濁液とする工程、
    (b)前記懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、
    (c)工程bで得られた不溶物に、アセトンを添加して懸濁液とし、懸濁液中の不溶物であるキシラン含有物を固液分離によって分取する工程、
    を含む、キシラン含量が5重量%以上であるキシラン含有物の製造方法。
  2. (1)広葉樹を含む木材チップをソーダ蒸解する工程から排出される黒液に二酸化炭素を添加してpHを7〜9に調整し、懸濁液とする工程、
    (2)工程1で得られた懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、
    (3)工程2で分取した不溶物に酸を添加してpHを1〜9に調整し、懸濁液とする工程、
    (4)工程3で得られた懸濁液中に生成した不溶物を脱水・洗浄して分取する工程、
    (5)工程4で分取した不溶物に、アセトンを添加して懸濁液とし、懸濁液中の不溶物であるキシラン含有物を固液分離によって分取する工程、
    を含む、キシラン含量が5重量%以上であるキシラン含有物の製造方法。
  3. 木材チップをソーダ蒸解する工程においてキノン化合物を添加する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記黒液が、広葉樹を含む木材チップをソーダ・アントラキノン蒸解する際に排出される黒液である、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  5. 木材チップが広葉樹の木材チップを50重量%以上含む、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
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