JP6122818B2 - ラベリングマシン - Google Patents
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Description
このラベリングマシンは、容器搬送用のターレットに昇降可能な複数のボビンを配備し、容器の変形部にボビンを被せた状態でシュリンクラベルを筒状に形成し、その後、ボビンを抜き取り、筒状のシュリンクラベルを熱収縮させて容器へ密着させる。
<1>容器搬送用に回転半径の大きなターレットを用いる必要があるため、ラベリングマシンが大型化する。
<2>ボビンの昇降機構を含めてターレットの構造が複雑であり、さらに構成部品点数が多い。そのため、ラベリングマシンの組立てに手数を要するだけでなく、マシンコストがアップする。
他の形態においては、ラベル貼付区間に亘って、貼付ドラムのドラム本体と対向して湾曲仕上板を配置し、前記ドラム本体の周面と湾曲仕上板との間で容器を自転しながら搬送する。
他の形態においては、前記ドラム本体の上面周縁部に間隔を隔てて立設した基台と、該基台に対しドラム本体の放射方向に向けて水平スライド自在に枢支したプッシュロッドと、プッシュロッドを後退方向へ常時付勢するばねとを具備し、前記プッシュロッドの先端に弾性パット付きの貼付腕を縦向きにして固定し、前記プッシュロッドの前面に付設した弾性パットとドラム本体の周面とによりシュリンクラベルの上半と下半を同時に容器へ押圧してシュリンクラベルの前端部および後端部を貼付する。
他の形態においては、前記貼付腕の端部に設けたガイドローラを固定式のカムに係合し、前記固定式のカムとガイドローラを組み合せて前記弾性パット付きの各貼付腕が進退するように構成する。
<1>貼付ドラムに弾性パット付きの貼付腕を追加することで変形部を具備する容器の全周へラベルを貼付できる。
したがって、従来マシンが具備していた回転半径の大きなターレットを省略することができる。
<2>ターレットが不要であるため、ラベリングマシンの小型化が可能であると共に、構成部品点数を削減できてマシンの組立て作業性がよくなり、低コスト化が可能である。
<3>弾性パットが容器の変形部の形状に追従するため、変形部の形状が如何様に変化していたとしても、変形部の形状の影響を受けずにラベルの先端部と後端部をきれいに貼付することができる。
図1に本発明に係るラベリングマシンの一例を示す。
ラベリングマシンは胴部a1より小径の変形部a2を有する容器Aの周面にシュリンクラベル(以下「ラベル」という)Lを全周巻きして貼付するマシンであって、少なくともラベルLを一枚単位で連続的に供給するラベル供給手段10と、ドラム外周面に吸着したラベルLを貼付する貼付ドラム20と、ラベル貼付位置を通過させて容器Aを搬送する容器搬送手段30と、貼付を終えた筒状のラベルLを収縮させる熱収縮手段40とを具備する。
ラベルLは熱収縮性のテープ状のラベルであり、容器Aの全周に巻き掛け可能な全長を有する。
ラベルLはその裏面の全面に接着処理が施してある。
本例ではラベル供給手段10が、複数のタックラベルを予めテープ状台紙に貼り付けてあるラベルロール11から一対の引出ローラ12を介して台紙と共にラベルLを引出し、剥離部13で台紙を鋭角に折返して台紙から剥離したラベルLを貼付ドラム20へ供給しつつ、台紙を回収テーブル14に巻き取って回収するシュリンクタックラベル供給機構である場合について説明する。
図示を省略するが、他のラベル供給手段10としては、台紙がなく熱収縮性テープに複数のラベルを連続して形成したロールラベルを使用し、ロールラベルから引き出したテープを貼付直前に切断してラベルLを製造し、切断したラベルLの裏面に接着剤を塗布して貼付ドラム20へ供給するロールラベル供給機構を採用することも可能である。
また図示を省略するが、他のラベル供給手段10として、マガジンに収容した多数のラベルLを一枚単位で貼付ドラム20へ供給する枚葉ラベル供給機構を適用してもよい。
図1において、容器搬送手段30はラベル貼付位置へ向けて容器Aを搬入する搬入路31と、ラベル貼付後の容器Aを搬出する搬出路32を具備していて、例えば公知のスクリューコンベア、ベルトコンベア、スターホイール33等を適宜組合せて構成されている。
搬入路31の終端近くの側方にはスターホイール33が配設してあり、ラベルLの貼付タイミングに合わせて容器Aを貼付ドラム10へ供給する。
ラベルLの貼付区間であって、貼付ドラム20の周面には、相対向して湾曲仕上板35が配設してある。
湾曲仕上板35と貼付ドラム20の周面との距離は、湾曲仕上板35と貼付ドラム20の周面間を容器Aが通過する際に、容器Aが自転して容器Aの周面にラベルLを巻き付けできる寸法関係になっている。
湾曲仕上板35の内周全面にはゴム等の軟質樹脂36が付設してある(図2参照)。
図1において、搬出路32の途中に配置した熱収縮手段40は、内部に加熱ヒータや蒸気発生機等の加熱手段と、容器Aの回転手段を具備していて、貼付を完了した容器Aを回転させながら筒状のラベルLを熱収縮させる。
本発明では貼付ドラム20に弾性パット23付きの貼付腕24を追加することで容器Aの胴部a1だけでなく変形部a2へも同時にラベルLを貼付し得るように構成したため、従来マシンが具備していた回転半径の大きなターレットを省略することができる。
図2〜4を参照して貼付ドラム20について詳しく説明する。
回転軸21を中心に回転する公知の負圧吸引式の貼付ドラム20は、ラベル供給手段10から受け取ったラベルLをラベル貼付位置まで搬送して容器Aの周面へ貼付するために機能する。
貼付ドラム20を構成するドラム本体はラベルLの下半を吸着して容器Aの下半に貼付するための回転体である。
ドラム本体の外周面には複数の吸着孔22を形成していて、周知の負圧吸着機構により周知ラベルの搬送区間に亘って各吸着孔22に負圧を生じながらラベルLを吸着搬送し、貼付を完了すると各吸着孔22の負圧が切れるようになっている。
本例では貼付ドラム20の底部に固定式のエア分配器60を対向配置した場合を示すが(図2参照)、吸着孔22の負圧をオンオフする構造は周知であるので、その詳しい説明は省略する。
貼付ドラム20のドラム本体の上面には所定の間隔を隔てて弾性パット23付きの貼付腕24が放射状に配置されている。
各貼付腕24は貼付ドラム20に対して水平にスライド(進退)可能であり、ラベルLの先端部と後端部を貼付する時に弾性パット23の前面がドラム本体の外径を越えて前進する。
弾性パット23付きの貼付腕24はラベルLの上半を押圧して容器Aの上半の変形部a2へ貼付するために機能する。
弾性パット23は容器Aの変形部a2の形状に追従できるように、シリコンスポンジ等の変形可能な弾性材で形成する。
弾性パット23付きの貼付腕24は、ドラム本体の上面の周縁部に所定の間隔を隔てて立設した基台25と、基台25に単水平に貫通した単数又は複数のプッシュロッド26を介してスライド自在に枢支されている。
本例では複数のプッシュロッド26,26を基台25の上下に配置した場合について示すが、左右に配置してもよい。
プッシュロッド26の前端には縦向きに貼付腕24が固着してあり、貼付腕24の前面下部に弾性パット23が付設してある。
プッシュロッド26の後端には連結板27が取り付けてあり、連結板27と基台25の間に縮設したばね28により、プッシュロッド26と共に貼付腕24を後退方向へ向けて常時ばね力が作用している。
なお、貼付腕24の背面には、長さ調整可能なストッパ24aが設けてあり、ストッパ24aが基台25の側面に当接することで貼付腕24の後退位置を一定に制限している。
貼付腕24の頂部には鉛直軸を中心に空転するガイドローラ29が枢支してあり、ガイドローラ29をドラム本体の径方向に案内することで貼付腕24が鉛直性を保ったまま進退する。
本例では貼付ドラム20の上方を横断させて配設した横断固定バー50に山形を呈する二つの固定カム51,52を並設し、ガイドローラ29がラベルLの貼付区間を通過する際に、ラベルLの前後端部の貼付のタイミングに合わせて二つの固定カム51,52に係合するガイドローラ29の進退に伴って貼付腕24が進退するように構成されている。
すなわち、貼付腕24はラベル非貼付時においては、弾性パット23の前面がドラム本体の外周面を越えない位置に位置し、ラベル貼付時においては弾性パット23の前面がドラム本体の外周面を越えて外方へ突出する。
貼付腕24の進退機構は図示した形態に限定されず、ガイドローラ29に係合可能な環状を呈する板カムや溝カムと組合せてもよい。
要は、ラベルLの先端部と後端部を容器Aに貼付するタイミングに合わせて貼付腕24を進退できる機構であればよい。
本発明では貼付ドラム20のドラム本体と、弾性パット23付きの貼付腕24の二つの手段で一枚のラベルLを貼付するものである。
ラベルの貼付手段を二つに分けた理由は、上半がテーパ形状の変形部a2を有する容器Aに対応するためである。
すなわち、ほぼ均一径を呈する容器Aの下半の胴部a1をドラム本体で通常通りに貼付し、容器Aの上半の変形部a2はその形状に追従可能な弾性パット23で貼付するようにした。
つぎに既述したラベリングマシンの作動について説明する。
図1において、搬入路31上の各容器Aが貼付ドラム20へ向けて接近し、スターホイール33が搬入路31上の各容器Aを順次貼付ドラム20へ供給する。
容器Aが貼付ドラム20の周面と湾曲仕上板35との間に形成されるラベル貼付区間を通過する際に、以下の要領で容器Aの周面にラベルLを貼付する。
図2,4に示すように、容器Aがラベル貼付区間の開始地点に達すると、貼付ドラム20の周面がラベルLの先端部の下半を容器Aの胴部a1へ押し付けて貼付する。
同時に貼付腕24のガイドローラ29が固定カム51の隆起面に係合しながら前進し、貼付腕24とともに弾性パット34が前進する。
貼付腕24の前進に伴い弾性パット34がラベルLの先端部の上半を押圧して容器Aの変形部a2へ貼付する。
このように、貼付ドラム20のドラム本体と弾性パット34との協働によりラベルLの先端部を容器Aの胴部a1と変形部a2へ同時に押圧して貼付する。
殊に、変形部a2の形状が如何様に変化していたとしても、弾性変形可能な弾性パット34が容器Aの変形部a2の傾斜形状に追従して変形するため、変形部a2の形状の影響を受けないでラベルLの先端部をきれいに貼付することができる。
容器Aがラベル貼付区間の開始地点を通過すると、容器Aは貼付ドラム20の回転を受けて自転しつつ湾曲仕上板35の内側に圧接しながら搬送方向へ向けて移動し、この移動する間にラベルLの巻き付けが進行する。
この間、ラベルLの下半は容器Aの胴部a1に巻き付いて貼付され、ラベルLの上半は容器Aの変形部a2から離間して巻き付けられる。
容器Aがラベル貼付区間の終了地点の近くに達すると、貼付ドラム20の周面の圧接と、弾性パット34付き貼付腕24の前進運動とにより、ベルLの後端部がラベルLの先端部と重合してラベルLが筒状に形成される。
筒状に形成されたラベルLの下半は容器Aの胴部a1の全面に貼付され、ラベルLの上半はその重合部のみが傾斜する変形部a2に接着し、重合部以外のラベルLの上半は変形部a2に対して非接着状態にある。
既述したように、変形部a2の形状が如何様に変化していたとしても、弾性変形可能な弾性パット34が容器Aの変形部a2の傾斜形状に追従して変形するため、変形部a2の形状の影響を受けないでラベルLの後端部もきれいに貼付することができる。
図5ではラベルLを筒状に形成する工程の理解をし易くするために、便宜的にラベルLの図示を省略している。
図1において、搬出路14はラベル貼付区間を経てラベルLの貼付を終えた容器Aを順次搬出方向へ移送する。
筒状のラベルLを貼付した容器Aが熱収縮手段40を通過する際、筒状のラベルLが加熱されて収縮し、容器Aの形状に沿って密着する。
本例では筒状のラベルLの下半が容器Aの胴部a1の全周面に貼付済みであるため、筒状のラベルLの上半が熱収縮をすることで容器Aの変形部a2の全周面に貼付されて一連のラベルLの貼付作業を完了する。
A・・・・・・容器
a1・・・・・容器の胴部
a2・・・・・容器の変形部
10・・・・・ラベル供給手段
11・・・・・ラベルロール
14・・・・・回収テーブル
20・・・・・貼付ドラム
21・・・・・回転軸
22・・・・・吸着孔
23・・・・・弾性パット
24・・・・・貼付腕
25・・・・・基台
26・・・・・プッシュロッド
27・・・・・ばね
29・・・・・ガイドローラ
30・・・・・容器搬送手段
31・・・・・搬入路
32・・・・・搬出路
33・・・・・スターホイール
35・・・・・湾曲仕上板
40・・・・・熱収縮手段
50・・・・・横断固定バー
51,52・・固定カム
60・・・・・エア分配器
Claims (4)
- シュリンクラベルを一枚単位で供給するラベル供給手段と、ドラム本体の外周面に吸着したシュリンクラベルを容器に貼付して筒状に形成する貼付ドラムと、ラベル貼付位置を通過させて容器を搬送する容器搬送手段と、貼付を終えたシュリンクラベルを収縮させる熱収縮手段とを具備し、胴部より小径の変形部を有する容器の周面にシュリンクラベルを巻き付けて貼付するラベリングマシンであって、
前記貼付ドラムのドラム本体の上面に、間隔を隔てて弾性パット付きの複数の貼付腕を配置し、
シュリンクラベルの先端部と後端部をそれぞれ容器の変形部に貼付するタイミングに合わせて前記弾性パット付きの各貼付腕が進退するように構成したことを特徴とする、
ラベリングマシン。 - ラベル貼付区間に亘って、貼付ドラムのドラム本体と対向して湾曲仕上板を配置し、前記ドラム本体の周面と湾曲仕上板との間で容器を自転しながら搬送することを特徴とする、請求項1に記載のラベリングマシン。
- 前記ドラム本体の上面周縁部に間隔を隔てて立設した基台と、該基台に対しドラム本体の放射方向に向けて水平スライド自在に枢支したプッシュロッドと、プッシュロッドを後退方向へ常時付勢するばねとを具備し、前記プッシュロッドの先端部に弾性パット付きの貼付腕を縦向きにして固定し、前記プッシュロッドの前面に付設した弾性パットとドラム本体の周面とによりシュリンクラベルの上半と下半を同時に容器へ押圧してシュリンクラベルの前端部および後端部を貼付することを特徴とする、請求項1又は2に記載のラベリングマシン。
- 前記貼付腕の端部に設けたガイドローラを固定式のカムに係合し、前記固定式のカムとガイドローラを組み合せて前記弾性パット付きの各貼付腕が進退するように構成したことを特徴とする、請求項3に記載のラベリングマシン。
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