JP6119281B2 - 流体処理装置 - Google Patents
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Description
ところで、この種の紫外線照射装置では、所定の殺菌能力を維持するために、経時劣化によって光量が低下した紫外線ランプを新しいものに交換する必要があり、光センサーによって紫外線ランプの照度低下を検出している。例えば、特許文献2に記載の装置では、処理槽内に、紫外線ランプに囲まれた状態で照度測定装置を設けて、当該照度測定装置で紫外線ランプの照度を測定している。
本発明は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、複数の紫外線ランプの個別の光量を検出することができる流体処理装置を提供することを目的とする。
流体処理装置1は、図1に示すように、筐体を構成する円筒状の処理槽2と、この処理槽2の内部に設けられた複数本の紫外線ランプ体3とを有している。
処理槽2は、例えばステンレス鋼から形成され、その両端の開口がフランジ4、5により閉塞されている。処理槽2の外側面には、一方の端部に設けられ、被処理水を導入する導入ポート6と、他方の端部に設けられ、殺菌処理した被処理水を導出する導出ポート7と、が配設されている。
導入ポート6からは、殺菌前の被処理水が所定の流量(或いは流圧)を保ちながら処理槽2に導入され、その流圧によって処理槽2内を導出ポート7に向かって移動する。そして、被処理水は、処理槽2内を移動中に紫外線ランプ体3からの紫外線の照射を受けて殺菌され、導出ポート7から外部に吐出される。
紫外線ランプ8は、ランプスリーブ9に装着した際に、導入ポート6から導出ポート7に亘って延在する程度の長さを有して構成されている。これにより、導入ポート6から導出ポート7に至る流路の全範囲に亘って紫外線が照射される。
ところで、流体処理装置1の殺菌能力は、各紫外線ランプ体3の紫外線の出力に依存している。流体処理装置1では、紫外線ランプ8を収容したランプスリーブ9の表面にスケール等が付着した場合、ランプスリーブ9の透過率が低下し、これにより紫外線ランプ体3の紫外線の出力が低下するため、殺菌能力も低下する。また、紫外線ランプ8の紫外線の出力は、経時劣化に伴って低下するため、これに因っても、殺菌力が低下する。
清掃機構20は、ランプスリーブ9の表面を清掃するための機構である。清掃機構20により、定期的にランプスリーブの表面に付着したスケール等を清掃することで、ランプスリーブ9の透過率の低下を防止する。
紫外線検出機構30は、空間紫外線照度モニターであり、図3に示すように、導光体31と、この導光体31を装着するスリーブ(保護管)32と、導光体31により導かれた紫外線の照度を検出するセンサー33と、導光体31を回転駆動する回転機構34と、を備えている。
導光体31は、例えば石英等の紫外線に対して十分な透過性を有する導光棒から形成され、スリーブ32に装着されて、紫外線ランプ8と平行に処理槽2の内部に設けられる。処理槽2の内部には、少なくとも1つの導光体31が配設される。導光体31は、駆動軸23が、各紫外線ランプ体3からの紫外線の陰にならない位置に配設される(図2参照)。例えば、複数の紫外線ランプ体3のうち、少なくとも1つの紫外線ランプ体3からの紫外線が、駆動軸23が陰となり、導光体31に導入できない場合には、複数の紫外線検出機構30を処理槽2の内部に設ける構成であっても良い。
センサー33は、導光部35Aが設けられた導光体31の先端部35の反対端に装着されている。導光部35Aから導光体31に入射した光は、導光体31によりセンサー33に導かれる。センサー33は、導光体31により導かれた光の強度に応じた電気信号を出力し、紫外線ランプ8の紫外線の照度を検出する。
また、紫外線検出機構30は、センサー33により検出される紫外線ランプ8の光量の光量低下の度合いで、各紫外線ランプ8の劣化を判断する。これにより、導光体31と各紫外線ランプ8との間の距離が、紫外線ランプ8毎に異なっていても、各紫外線ランプ8の劣化を個別に判断することが出来る。
また、複数の紫外線検出機構30を処理槽2の内部に設ける場合には、導光体31毎に備えられたセンサー33により検出される紫外線の照度に基づいて、各紫外線ランプ8の出力の強弱や低下を個別に監視する。
また、ランプ自体やランプを点灯させるための電源装置が調光点灯に対応している場合は、局部的な照度低下に伴う処理能力の低下の検知にとどまらず、調光作用と制御的に連動させることによって照度低下を起こしたランプの照度だけを引き上げることで、正常なランプの照度を不必要に引き上げることなく所定の処理能力を維持しながら運転を継続させることが可能となる。
導光体31は、上述したように、導光体31の先端部35が、長手軸線に対して斜め45度の角度に切断されて、この切断面が導光部35Aとして形成されている形態に限られるものではない。例えば、図4(A)に示すように、導光体31の先端部35は、軸線に対して垂直に切断されて導光部(光導入部)35Bが形成された構成としても良い。そして、導光体31の先端に設けられた導光部35Bから所定距離離れた位置に、導光体31の軸線に対して45度の角度で設けられ、導光部35Bに反射面を向けたミラー36を有する構成であっても良い。ミラー36は、入射光Lを導光部35Bに向けて反射させて、入射光Lを導光体31に入射させる。
また、上記実施形態では、流体処理装置1の処理対象を浄水とする例について説明したが、これに限らず、処理槽2内部に紫外線ランプ8を備え、被処理流体をこの処理槽2内で移動させて殺菌する装置であれば、任意の装置に本発明を適用することができる。また、被処理流体として、流体全般に適用することが可能であり、水などの液体の他に、空気等の気体に適用することが出来る。
2 処理槽
8 紫外線ランプ
9 ランプスリーブ(保護管)
20 清掃機構
23 駆動軸
25 クリーニングプレート
30 紫外線検出機構
31 導光体
33 センサー
34 回転機構
35A 導光部(光導入部)
35B 導光部(光導入部)
35C 導光部(光導入部)
C 中心軸(中心)
Claims (3)
- 被処理流体が流通する処理槽と、前記処理槽の中心の周りに収められた複数の紫外線ランプと、前記紫外線ランプが各々挿入された保護管に沿って往復移動し当該保護管の表面を清掃するクリーニングプレートの駆動軸を前記処理槽の中心に有した清掃機構と、を備えた流体処理装置において、
前記紫外線ランプの光量を検出するセンサーと、
先端部に光導入部を有し、前記紫外線ランプの光を前記センサーに導く少なくとも1つの導光体と、を備え、
前記導光体には、特定方向からの光を前記光導入部に入射させる反射面と、前記導光体を前記反射面と一体に回転させて前記光導入部を、前記紫外線ランプの各々に対して振り向け自在にする回転機構と、が設けられている
ことを特徴とする流体処理装置。 - 前記導光体を、前記光導入部が少なくとも前記駆動軸の陰に隠れない位置に配置したことを特徴とする請求項1に記載の流体処理装置。
- 前記センサーにより検出される前記紫外線ランプの光量の光量低下の度合いで、各ランプの劣化を判断することを特徴とする請求項1または2に記載の流体処理装置。
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