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JP6102569B2 - 刺繍枠及びミシン - Google Patents

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JP6102569B2
JP6102569B2 JP2013134559A JP2013134559A JP6102569B2 JP 6102569 B2 JP6102569 B2 JP 6102569B2 JP 2013134559 A JP2013134559 A JP 2013134559A JP 2013134559 A JP2013134559 A JP 2013134559A JP 6102569 B2 JP6102569 B2 JP 6102569B2
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Description

本発明は、刺繍枠及び刺繍枠を装着可能なミシンに関する。
刺繍枠に保持された被縫製物に刺繍縫製が可能なミシンが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のミシンでは、刺繍枠は、ミシンの枠ホルダに着脱可能に支持される。ユーザは、刺繍枠を枠ホルダに装着する場合に、刺繍枠の前方をやや上方に傾けた状態にし、刺繍枠の左右の腕部の各々を枠ホルダの左右の板バネと腕部との間に移動させる。ユーザは、刺繍枠の左右の腕部を所定の装着位置に移動させたら、刺繍枠を水平にし、刺繍枠の左右の腕部の各々について係合ピンを係合孔に係合させる。
特開2004−254987号公報
特許文献1に記載のミシンでは、ユーザは、刺繍枠をミシンに装着するときには、刺繍枠の前方を水平面に対してやや上方に傾ける必要がある。刺繍枠を取り外すときには、ユーザは、板バネのバネ力に抗して、刺繍枠の前方をやや上方に傾けたままで手前に引く必要がある。刺繍枠の着脱に際して刺繍枠の傾きを大きくし過ぎると、刺繍枠はミシンの押え足等の部材に接触する可能性がある。この為ユーザは、刺繍枠を、押え足等の部材に接触しないように注意しながら着脱する必要があり、煩雑である。
本発明は、刺繍枠を水平面に対して傾けることなく、且つ簡単な操作で着脱することができる刺繍枠及びミシンを提供することである。
本発明の第一態様に係る刺繍枠は、被縫製物を保持可能な保持部材と、前記保持部材と連結され、所定の装着位置において、ミシンが有する枠支持部材によって着脱可能に支持される取付部材と、前記取付部材に設けられた位置決め部材であって、前記所定の装着位置において前記ミシンの前記枠支持部材が有する第一係合部と係合した場合に、前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な第二係合部と、前記取付部材との距離が互いに異なる第一位置及び第二位置であって、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な位置である前記第一位置と、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動の制限を解除可能な、前記第一位置よりも前記取付部材から離れた位置である前記第二位置との間で移動可能な部位である変位可能部とを有する位置決め部材とを備える。
第一態様の刺繍枠によれば、刺繍枠の取付部材をミシンの枠支持部材に取り付ける過程で、変位可能部を第二位置に移動させることによって、ユーザは、刺繍枠を水平面に対して傾けることなく、且つ簡単な操作で着脱することができる。
第二態様のミシンは、第一係合部を有する枠支持部材と、刺繍枠であって、被縫製物を保持可能な保持部材と、前記保持部材と連結され、所定の装着位置において、前記枠支持部材によって着脱可能に支持される取付部材と、前記取付部材に設けられた位置決め部材であって、前記所定の装着位置において前記枠支持部材の前記第一係合部と係合した場合に、前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な第二係合部と、前記取付部材との距離が互いに異なる第一位置及び第二位置であって、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な位置である前記第一位置と、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動の制限を解除可能な、前記第一位置よりも前記取付部材から離れた位置である前記第二位置との間で移動可能な部位である変位可能部とを有する位置決め部材とを有する刺繍枠とを備える。
第二態様のミシンによれば、刺繍枠の取付部材をミシンの枠支持部材に取り付ける過程で、変位可能部を第二位置に移動させることによって、ユーザは、刺繍枠を水平面に対して傾けることなく、且つ簡単な操作で着脱することができる。
多針ミシン1の斜視図である。 刺繍枠100と、刺繍枠100が装着された枠支持機構84との斜視図である。 多針ミシン1に装着可能な刺繍枠100の平面図である。 多針ミシン1に装着可能な刺繍枠300の平面図である。 多針ミシン1に装着可能な刺繍枠400の平面図である。 刺繍枠100の分解斜視図である。 第一押圧部材150の押圧部151及び第二押圧部材160の押圧部161と、下側保持部材110とが接触している場合刺繍枠100及び枠支持機構84の左側面図である。 第一押圧部材150の押圧部151及び第二押圧部材160の押圧部161と、下側保持部材110とが離間している場合刺繍枠100及び枠支持機構84の左側面図である。 ネジ194及び195が初期位置にある場合の第一押圧部材150の押圧部151及び第二押圧部材160の押圧部161の上下方向の位置(延伸方向)を模式的に示す正面図である。 ネジ194が初期位置から締め付けられた場合の第一押圧部材150の押圧部151及び第二押圧部材160の押圧部161の上下方向の位置(延伸方向)を模式的に示す正面図である。 ネジ195が初期位置から締め付けられた場合の第一押圧部材150の押圧部151及び第二押圧部材160の押圧部161の上下方向の位置(延伸方向)を模式的に示す正面図である。 刺繍枠300の指標部133に靴Sの開口の後端部を合わせて、靴Sを刺繍枠300に保持させた状態の、靴Sとシリンダベッド10との位置関係を示す平面図である。 刺繍枠400の指標部132に靴Sの開口の後端部を合わせて、靴Sを刺繍枠400に保持させた状態の、靴Sとシリンダベッド10との位置関係を示す平面図である。 枠支持機構84の分解斜視図である。 刺繍枠100を枠支持機構84に取り付ける過程で、位置決め部材200の傾斜部207及び208の各々が下側支持部材85の第一係合部87及び89と当接した状態を示す平面図である。 刺繍枠100を枠支持機構84に取り付ける過程で、位置決め部材200の傾斜部207及び208の各々が下側支持部材85の第一係合部87及び89と当接した状態を示す左側面図である。 図16の傾斜部207と、下側支持部材85の第一係合部87とが当接した部分を拡大した図である。 刺繍枠100を枠支持機構84に取り付ける過程で、位置決め部材200の変位可能部209及び210の各々が下側支持部材85の第一係合部87及び89によって第二位置に持ち上げられた状態を示す平面図である。 刺繍枠100を枠支持機構84に取り付ける過程で、位置決め部材200の変位可能部209及び210の各々が下側支持部材85の第一係合部87及び89によって第二位置に持ち上げられた状態を示す左側面図である。 図19の変位可能部209と、下側支持部材85の第一係合部87によって第二位置に持ち上げられた部分を拡大して模式的に示す図である。 刺繍枠100を枠支持機構84に取り付ける過程で、位置決め部材200の第二係合部205及び206の各々が下側支持部材85の第一係合部87及び89と係合した状態を示す平面図である。 図7の第二係合部205と、第一係合部87とが係合した部分を拡大して模式的に示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1から図9を参照して、実施形態に係る多針ミシン(以下、単にミシンという)1の構成について説明する。以下の説明では、図1の上側、下側、左斜め下側、右斜め上側、左斜め上側、右斜め下側を各々、ミシン1の上側、下側、前側、後ろ側、左側、右側とする。図7,図8,図16,及び図19の各々において、ネジ190,191及び194の図示を省略している。図9から図11の各々では、第一調整部材108,支持部材170の前端部187の図示を省略している。
図1に示すように、ミシン1の本体20は、左右一対の支持部2と、脚柱部3と、アーム部4とを主に備える。左右一対の支持部2は、ミシン1の土台部をなし、全体として平面視逆U字形に形成され、ミシン1全体を支持する。各支持部2の上面には、前後方向に延びる左右一対のガイド溝25(左側のガイド溝は図示略)がある。脚柱部3は、支持部2の後端部から上方へ立設されている。アーム部4は、脚柱部3の上端部から前方に延びる。アーム部4の先端には、針棒ケース21が左右方向に移動可能に装着されている。針棒ケース21の内部には、上下方向に延びる10本の針棒(図示略)が左右方向に等間隔で配置されている。10本の針棒のうち、縫製位置にある1本の針棒が、針棒ケース21の内部に設けられた針棒駆動機構(図示略)によって上下方向に摺動される。針棒の下端には、縫針(図示略)が着脱可能である。
アーム部4の前後方向中央部の右側には、操作部6が設けられている。操作部6は、液晶ディスプレイ(以下、LCDという)7と、タッチパネル8と、スタート/ストップスイッチ9とを備える。LCD7には、例えば、ユーザが指示を入力するための操作画像といった各種情報が表示される。タッチパネル8は、ユーザからの指示を受け付けるために用いられる。LCD7に表示された入力キー等の位置に対応したタッチパネル8の箇所を、ユーザが、指又はタッチペンを用いて押圧操作することによって、縫製される模様及び縫製条件といった各種条件を選択又は設定できる。スタート/ストップスイッチ9は、縫製の開始又は停止を指示するためのスイッチである。
アーム部4の下方には、脚柱部3の下端部から前方へ延びる筒状のシリンダベッド10が設けられている。シリンダベッド10の先端部の内部には、釜(図示略)が設けられている。釜は、下糸(図示略)が巻回されたボビン(図示略)を収納する。シリンダベッド10の内部には、釜駆動機構(図示略)がある。釜駆動機構は、釜を回転駆動するよう構成されている。シリンダベッド10の上面には、平面視矩形の針板16がある。針板16には、縫針(図示略)が挿通される針穴36が設けられている。
アーム部4の上面の背面側には、左右一対の糸駒台12が設けられている。一対の糸駒台12には、針棒の数と同じ10個の糸駒13を設置可能である。上糸15は、糸駒台12に設置された糸駒13から供給される。上糸15は、糸案内17,糸調子器18,及び天秤19等を経由して、図示略の針棒の下端に装着された各縫針の目孔に供給される。
アーム部4の下方には、Yキャリッジ23がミシン1に対して前後方向(Y方向)に移動可能に支持されている。Yキャリッジ23は、左右方向に延設されている、図2に模式的に示すように、Yキャリッジ23は、内部にXキャリッジ26をミシン1に対して左右方向(X方向)に移動可能に支持する。Xキャリッジ26には刺繍枠5を装着するためのホルダ24が取り付けられている。ミシン1は、X軸モータ(図示略)を駆動源としてXキャリッジ26を左右方向に搬送させ、Y軸モータ(図示略)を駆動源としてYキャリッジ23を前後方向に搬送させるよう構成されている。ミシン1は、ホルダ24を介してミシン1に装着された刺繍枠5を、ミシン1に固有の刺繍座標系で示される針落ち点に搬送する。刺繍座標系は、Xキャリッジ26を搬送させるX軸モータ及びY軸モータの座標系である。針落ち点は、針棒を被縫製物の上から下方向に移動させた際に、針穴36の鉛直上方に配置された縫針が被縫製物に刺さる点である。
図2から図13を参照して、刺繍枠5について説明する。刺繍枠5は、被縫製物(例えば、加工布及び靴)を保持可能である。本実施形態のミシン1には、3種類の刺繍枠5を択一的に装着可能である。3種類の刺繍枠5は、図2及び図3に示す刺繍枠100,図4に示す刺繍枠300,及び図5に示す刺繍枠400である。本実施形態では刺繍枠100,300,及び400を総称する場合、又は何れかを特定しない場合には、刺繍枠5という。本実施形態では、3種類の刺繍枠5は共通の保持部材105を備える。3種類の刺繍枠5は、Yキャリッジ23の延設方向(左右方向)に対する縫製可能領域39の長手方向の角度が互いに異なる。縫製可能領域39は、ミシン1によって設定される縫目を形成可能な領域である。ミシン1に装着された状態における刺繍枠5の構成を、刺繍枠100,300,及び400の順に説明する。
図2及び図3に示すように、刺繍枠100は、保持部材105,取付部材130,及び位置決め部材200を主に備える。図6に示すように、保持部材105は、下側保持部材110及び上側保持部材106を備え、下側保持部材110と上側保持部材106とで被縫製物を上下方向から挟んで保持可能である。
下側保持部材110は、被縫製物を下側から支持可能な部材である。下側保持部材110は、載置部111,連結部113,及び支持部116を主に備える。載置部111は、平面視左右方向に長い矩形状の孔112を有し、平面視角が丸みを帯びた矩形状の枠である。載置部111は、上面が平面状であり、上面に被縫製物が載置される。図7及び図8に示すように、刺繍枠100が枠支持機構84に装着された場合、載置部111は水平面H上に配置される。水平面Hは、針板16(図1参照)の上面から、僅かな距離だけ上方に離れた仮想的な水平面である。図3に示すように、刺繍枠100がミシン1の枠支持機構84に装着された場合、孔112の内側には、縫製可能領域39が設定される。図6に示すように、連結部113は、平面視矩形状であり、載置部111と、支持部116とを連結する。連結部113の左部及び右部には、上下方向に貫通する一対のネジ孔114及び115が設けられている。一対のネジ孔114及び115には各々、ネジ198及び199が下側から螺合されて固定される。更に、ネジ198及び199には各々、上側からナット221及び222が螺合されて固定される。ナット221及び222は、ネジ198及び199の緩み止めの為に設けられる。支持部116は、後部に上方に延びる面119及び120を備える。面119及び120は各々、支持部116の左部と右部を上方に折り曲げて形成される。面119及び120は各々、左右方向に貫通する孔121及び122を備える。支持部116は、図示略のネジ孔に螺合するネジ117及び118によって取付部材130に固定されている。
上側保持部材106は、下側保持部材110に載置された被縫製物を上側から押圧可能である。上側保持部材106は、支持部材170及び押圧部材107を備える。支持部材170は、後端側に取付部182を備える。取付部182は背面視逆U字状であり、下方に延びる左右一対の面を有する。左右一対の面の各々には、右側面視円状の孔188及び189が形成されている。支持部材170は、孔188及び189並びに下側保持部材110の孔121及び122を挿通する軸184によって、下側保持部材110に揺動可能に枢支される。即ち、上側保持部材106は、下側保持部材110に揺動可能に枢支される。支持部材170は、軸184に外装される弾性部材186によって、下側保持部材110から離れる方向に付勢されている。従って、上側保持部材106は、弾性部材186によって、下側保持部材110から離れる方向に付勢される。また、支持部材170の孔188及び189並びに下側保持部材110の孔121及び122の各々の内径は、軸184の外径よりも僅かに大きいので、上側保持部材106と軸184との間及び下側保持部材110と軸184との間には各々微小の隙間がある。従って、支持部材170は、上記微少な隙間分だけ、下側保持部材110に対して左右方向に僅かに傾きが生じ得る。
支持部材170は、前端側に支持調整部185を備える。支持調整部185は、平面視矩形状であり、左右一対の支持部171及び172を備える。支持部171は、支持調整部185の左部に下方に延びる正面視鉤状に形成されている。支持部172は、支持調整部185の右部に下方に延びる正面視鉤状に形成されている。支持調整部185の前端部187は下方に折り曲げられている。支持調整部185の前側左右方向中央部には押圧部173が設けられている。押圧部173は、後述する第一調整部材108を用いて押圧部材107と下側保持部材110との間の距離を調整する際に、ユーザの指によって適宜押下される。
支持調整部185は、上下方向に貫通する孔174及び177を備える。孔174は、支持調整部185の左前部に設けられている。支持調整部185の左前部は、支持部材170のうちの第一押圧部材150が支持部材170の前側から延出する部位側である。孔174には、ネジ198が下方から挿通される。つまり、ネジ198は、下端部が下側保持部材110に固定され、上部が支持部材170を貫通する。ネジ198の上端側には、ナット部196が螺合される。ナット部196の上下方向の位置は、ネジ198に対して回転させることで変更可能である。ナット部196の上下方向の位置を変更することによって、押圧部材107(上側保持部材106)と下側保持部材110との間の距離が変更される。同様に、孔177は、支持調整部185の右前部に設けられている。支持調整部185の右前部は、支持部材170のうちの第二押圧部材160が支持部材170の前側から延出する部位側である。孔177には、ネジ199が下側から挿通される。つまり、ネジ199は、下端部が下側保持部材110に固定され、上部が支持部材170を貫通する。ネジ199の上端側にはナット部197が螺合される。ナット部197は、ネジ199に対して回転させることで、上下方向の位置が変更可能である。ナット部197の上下方向の位置を変更することによって、押圧部材107(上側保持部材106)と下側保持部材110との間の距離が変更される。ネジ198及び199並びにナット部196及び197は、第一調整部材108を構成する。第一調整部材108は、上側保持部材106が下側保持部材110に載置された被縫製物を上側から押圧した状態で、下側保持部材110と、上側保持部材106との間の距離を調整可能である。
ここで、上述したように上側保持部材106と軸184及び下側保持部材110と軸184との間には各々、僅かな隙間がある。支持部材170は、下側保持部材110に対して左右方向に僅かに傾きを生じ得る。左右方向に厚みが不均一な被縫製物を刺繍枠5で保持する場合、上側保持部材106が下側保持部材110に対して左右方向に多少傾いた姿勢でもって保持した方が、被縫製物を上手く保持できる場合もある。故に、ユーザは被縫製物の厚みに応じて、上側保持部材106が下側保持部材110に対して左右方向に傾いた姿勢となるように、第一調整部材108の締込量を調整してもよい。一方、厚みが均一な被縫製物の場合には、ユーザは、ナット部196及び197の各々の上下方向の位置を適宜変更することで、支持部材170即ち上側保持部材106が下側保持部材110に対して左右方向に傾かないように調整することもできる。
具体的には、ユーザは、ナット部196及び197を指で摘まんで回転させて、締込量を調整する。ナット部196及び197の締込量が調整されることによって、押圧部材107と下側保持部材110との間の距離が調整される。ナット部196及び197を締めると、図7に示すように、下側保持部材110の上面と、押圧部151及び161とが当接し、下側保持部材110と、押圧部151及び161とで、被縫製物を保持可能な状態となる。このとき、ユーザは、押圧部173を下方に押しながら作業を行うと、ナット部196及び197を締めやすい。保持部材105が比較的厚みが厚い被縫製物(例えば靴)を保持する場合、ナット部196及び197の締込量を調整することによって、押圧部151及び161の各々が被縫製物に加える力(押圧力)を調整することができる。ナット部196及び197を緩めると、図8に示すように、下側保持部材110の上面と、押圧部151及び161とが離間した状態となる。この状態では、保持部材105から被縫製物を取り外したり、別の被縫製物を取り付けたりすることができる。なお、図2,図6に示すように、ナット部196及び197の上下方向の略中央から上部は正六角形形状をなしている。この為、ユーザは、指ではなくスパナ及びレンチ等の工具を用いて、ナット部196及び197を回転させることもできる。
支持調整部185は更に、板バネ155及び165を固定するための上下方向に貫通する孔175,176,178及び179を備える。板バネ155及び165は各々、可撓性を有する板バネ部材で形成され、右部及び左部が鉤状に折り曲げられた形状を有する。板バネ155は、左部に支持調整部185の孔175及び176に対応するネジ孔156及び157を備える。板バネ155は、孔175及び176に挿通されてネジ孔156及び157に螺合されるネジ190及び191によって支持部材170の下面に固定されている。板バネ165は、右部に支持調整部185の孔178及び179に対応するネジ孔166及び167を備える。板バネ165は、孔178及び179に挿通されてネジ孔166及び167に螺合されるネジ192及び193によって支持部材170の下面に固定されている。支持調整部185は更に、上下方向に貫通するネジ孔180及び181を備える。ネジ孔180及び181には、各々、ネジ194及び195が螺合される。
押圧部材107は、前述の第一調整部材108(図7参照)によって下側保持部材110との間の距離が調整され、下側保持部材110の載置部111の上面に載置された被縫製物を上側から押圧可能である。具体的には、図6に示すように、押圧部材107は、第一押圧部材150及び第二押圧部材160を備える。第一押圧部材150及び第二押圧部材160は各々、弾性変形可能なバネ材料からなる丸棒を屈曲させて形成される。第一押圧部材150は、押圧部151,支持部152,屈曲部153,及び調整部154を備える。同様に第二押圧部材160は、押圧部161,支持部162,屈曲部163,及び調整部164を備える。押圧部151及び161は各々、支持部材170の前端部187から前方に延出する部位である。押圧部151及び161は各々、下側保持部材110の載置部111の上面に載置された被縫製物を上側から押圧可能である。図3に示すように、押圧部151は、支持部152の前端において、支持部152に対して約90度反時計回りに屈曲し、矩形状の縫製可能領域39よりも後ろ側において、縫製可能領域39の長手方向と略平行に延びる。押圧部161は、支持部162の前端において、支持部162に対して約90度時計回りに屈曲し、矩形状の縫製可能領域39よりも前側において、縫製可能領域39の長手方向と略平行に延びる。つまり、第一押圧部材150の押圧部151と、第二押圧部材160の押圧部161とは、縫製可能領域39を挟んで互いに対向する部位を押圧可能である。
支持部152及び162は各々、支持部材170の取付部182側から前端部187側に延びる。図9に示すように、支持部152は、支持部材170の支持部171と、板バネ155との間に配置され、支持部171によって支持されている。押圧部161が載置部111と当接するときに、押圧部151も載置部111と当接するように、支持部152の前部は、支持部152の後ろ部に比べ左側面視前下側に傾斜している。支持部162は、支持部材170の支持部172と、板バネ165との間に配置され、支持部172によって支持されている。図6に示すように、屈曲部153は、支持部152の後端において、支持部152に対して約90度時計回りに屈曲した部位である。屈曲部163は、支持部162の後端において、支持部162に対して約90度反時計回りに屈曲した部位である。調整部154は、屈曲部153の右端において、屈曲部153に対して約90度時計回りに屈曲した部位であり、板バネ155の右部に設けられた正面視鉤状の部位に支持されている。調整部164は、屈曲部163の左端において、屈曲部163に対して約90度反時計回りに屈曲した部位であり、板バネ165の左部に設けられた正面視鉤状の部位に支持されている。
図9から図11に示すように、本実施形態では第一押圧部材150の押圧部151と、第二押圧部材160の押圧部161との載置部111(水平面H)に対する傾きは、個別に、第二調整部材109によって調節可能である。第一押圧部材150の押圧部151と、第二押圧部材160の押圧部161との載置部111(水平面H)に対する傾きは各々押圧部151及び161の正面視の延伸方向である。被縫製物の左右方向の厚みが異なる場合等に、第二調整部材109によって、押圧部151及び押圧部161の少なくとも一方の正面視の延伸方向が調整される。本実施形態の第二調整部材109は、ネジ194及び195を備える。ネジ194及び195は各々、支持部材170に螺合して、支持部152及び162を回転中心として、調整部154及び164の上下方向の位置を変更させることによって、載置部111に対する押圧部151及び161の各々の傾きを調整可能である。
ネジ194の支持部材170への締込量を調整することによって板バネ155の右部の上下方向の位置が調整されると、第一押圧部材150は、正面視支持部152を中心に揺動し、調整部154は板バネ155の右部とともに上下方向に移動する。調整部154と、押圧部151とは一体に形成されているので、押圧部151の支持部材170に対する傾きは、調整部154の上下方向の位置に応じて変わる。具体的には、図9に示す状態から、ネジ194の支持部材170への締込量が増加すると、図10に示すように、締込量の増加分に応じて、押圧部151の右端の上下方向の位置が下方に移動する。
同様に、ネジ195の支持部材170への締込量を調整することによって板バネ165の左部の上下方向の位置が調整されると、第二押圧部材160は、正面視支持部162を中心に揺動し、調整部164は板バネ165の左部とともに上下方向に移動する。調整部164と、押圧部161とは一体に形成されているので、押圧部161の支持部材170に対する傾きは、調整部164の上下方向の位置に応じて変わる。具体的には、図9に示す状態から、ネジ195の支持部材170への締込量が増加すると、図11に示すように、押圧部161の左端の上下方向の位置が下方に移動する。保持部材105が、比較的厚みが厚い被縫製物(例えば靴)を保持する場合、ネジ194及び195の締込量を調整することによって、押圧部151及び161の各々が被縫製物に加える力(押圧力)を、左右方向の位置に応じて調整することができる。ネジ194及び195は、板バネ155及び165の弾性力によって常に上方に付勢されている。故に、ネジ194及び195は、緩まないように保持された状態にある。
図2に示すように、取付部材130は、金属製の板状部材であり、後述する所定の装着位置において、ミシン1が有する枠支持機構84によって着脱可能に支持される。図6に示すように、取付部材130は、連結部131,指標部132及び133並びに取付部140を備える。連結部131は、取付部材130の前部において水平方向に延びる面を有する。連結部131の上面には、下側保持部材110の支持部116が配置され、ネジ117及び118によって取付部材130と下側保持部材110とが連結されている。指標部132及び133は各々、連結部131後方の左部及び右部に設けられた、前方に突出した凸部である。指標部132及び133は、被縫製物が靴である場合の、下側保持部材110上の載置位置の指標となる。指標部132及び133は、刺繍枠100に保持された被縫製物が、刺繍縫製実行中に移動し、ミシン1が備える部材(例えば、シリンダベッド10,左右一対の支持部2)と干渉するか否かを考慮して設けられる。
取付部140は、ミシン1が有する枠支持部材83によって着脱可能に支持される部位である。取付部140は、取付部材130の後部に形成されている。取付部140は、左右一対の挿通部134及び135,左右一対の案内部138及び139,左右一対のネジ孔142及び143,並びに凸部141を備える。挿通部134は、孔136を有し、取付部140の左部を上方に折り曲げた形状である。挿通部135は、孔137を有し、取付部140の右部を上方に折り曲げた形状である。案内部138及び139は、左右方向において挿通部134及び135の間に設けられている。案内部138及び139は各々、平面視略V字状に切りかかれた部位である。凸部141は、取付部140の後部の左右方向中央付近において下方に突出している。取付部140に対する凸部141の左右方向の位置は、他の刺繍枠5と刺繍枠100とを区別するために、刺繍枠100に固有の位置に設定されている。
位置決め部材200は、取付部材130の所定の装着位置を規定する部材である。本実施形態の所定の装着位置は、図2に示すように、後述の第二係合部205及び206が各々、第一係合部87及び89と係合する位置である。位置決め部材200は、取付部材130を装着位置に移動させる際の取付部材の移動方向である装着方向Mと交差する方向に延びる、可撓性を有する板バネ部材である。本実施形態の装着方向Mは、前から後ろへ向かう方向である。本実施形態の位置決め部材200は、装着方向Mに直交する左右方向に延び、左右対称の形状を有する。具体的には、位置決め部材200は、摘み部201及び202,固定部213,第二係合部205及び206,並びに変位可能部209及び210を有する。
摘み部201及び202は各々、ユーザの操作によって、変位可能部209及び210を第一位置から第二位置に移動させることができる部位である。第一位置及び第二位置については後述する。図2に示すように、摘み部201及び202は各々、取付部材130の孔136及び137に挿通される。摘み部201及び202は各々、位置決め部材200の左端及び右端に設けられており、固定部213から比較的離れた位置にある。固定部213は、位置決め部材200の前部のうち、位置決め部材200の長手方向の略中央部に設けられている。本実施形態の位置決め部材200の長手方向は、左右方向である。固定部213は、孔203及び204を備える。孔203及び204は各々、取付部材130のネジ孔142及び143の対応する位置に設けられている。位置決め部材200の前部の左右方向中央部は、孔203に挿通されてネジ孔142と螺合するネジ211と、孔204に挿通されてネジ孔143と螺合するネジ212によって、取付部材130に固定される。
図3に示すように、第二係合部205及び206は各々、摘み部201及び202の近傍に設けられた、上下方向に貫通した孔である。第二係合部205及び206は各々、平面視左右方向に長い楕円形状である。図2に示すように、第二係合部205及び206は各々、取付部材130が装着位置に移動した場合、ミシン1の枠支持機構84が有する第一係合部87及び89と係合し、取付部材130の水平方向の移動を制限する。変位可能部209及び210は各々、取付部材130との距離が互いに異なる第一位置及び第二位置の間で移動可能(変位可能)な部位である。第一位置は、第一係合部87及び89並びに第二係合部205及び206の少なくとも一方による取付部材130の水平方向の移動を制限可能な位置である。第二位置は、第一係合部87及び89並びに第二係合部205及び206の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動の制限を解除可能な位置である。第二位置は、第一位置よりも取付部材130から離れた位置である。
本実施形態の第一位置は、変位可能部209及び210と、取付部材130とが当接する位置である。変位可能部209及び210は各々、位置決め部材200に外力が作用しないときには自身の弾性力により第一位置に位置する。本実施形態の第二位置は、変位可能部209及び210の下面が各々第一係合部87及び89の上端面と当接又は上方に離間した位置であって、取付部材130と上下方向に離間した位置である。変位可能部209及び210は各々、第二係合部205及び206を含んだ周辺の部位である。変位可能部209及び210は各々、位置決め部材200の後ろ側に傾斜部207及び208を備える。図2及び図6に示すように、傾斜部207及び208は各々、前後方向において、第二係合部205及び206側ほど取付部材130との距離が小さくなるように傾斜している。傾斜部207及び208は、位置決め部材200を右側面視上斜め後ろ方向に折り曲げて形成されている。傾斜部207及び208は各々、取付部材130を装着位置に移動させる過程で、先端が第一位置よりも取付部材130から離れた位置にあるピン状の第一係合部87及び89を第二係合部205及び206に向けて案内する。
図4に示す刺繍枠300の保持部材105は、図3に示す刺繍枠100の保持部材105に対して反時計回りに45度傾いている。図4の刺繍枠300において、刺繍枠100と同様な構成には、同じ符号を付与し、詳細な説明は省略する。刺繍枠300は、保持部材105,取付部材330,及び位置決め部材200を主に備える。刺繍枠300の保持部材105及び位置決め部材200は、刺繍枠100の保持部材105及び位置決め部材200と同様である。取付部材330は、金属製の板状部材である。図12に示すように、取付部材330は、刺繍枠100と同様の所定の装着位置において、ミシン1が有する枠支持機構84(図2参照)によって着脱可能に支持される。図4に示すように、取付部材330は、連結部331,指標部133及び取付部140を備える。連結部331は、取付部材330の前部において水平方向及び左斜め前方向に延びる。連結部331の上面には、下側保持部材110の支持部116が配置され、ネジ(図示略)によって取付部材330と下側保持部材110とが連結される。
指標部133は、刺繍枠100の指標部133と同様の、連結部331後方の右部に設けられた、前方に突出した凸部である。本実施形態では被縫製物が靴Sである場合、図12に示すように、ユーザは靴Sの開口の後部が指標部133付近に配置されるように靴Sを刺繍枠300に保持させる。このように刺繍枠300に保持された靴Sは、刺繍枠300が刺繍縫製時にミシン1によって移動された場合にも、シリンダベッド10及び支持部2と干渉しない。取付部140は後方の左右方向中央付近に凸部341を備える。凸部341は、下方に突出したピン形状である。取付部140に対する凸部341の左右方向の位置は、他の刺繍枠5と刺繍枠300とを区別するために、刺繍枠300に固有の位置に設定されている。
同様に、図5に示す刺繍枠400の保持部材105は、図3に示す刺繍枠100の保持部材105に対して時計回りに45度傾いている。図5の刺繍枠400において、刺繍枠100と同様な構成には、同じ符号を付与し、詳細な説明は省略する。刺繍枠400は、保持部材105,取付部材430,及び位置決め部材200を主に備える。刺繍枠400の保持部材105及び位置決め部材200は、刺繍枠100の保持部材105及び位置決め部材200と同様である。取付部材430は、金属製の板状部材である。図13に示すように、取付部材430は、刺繍枠100と同様の所定の装着位置において、ミシン1が有する枠支持機構84(図2参照)によって着脱可能に支持される。図5に示すように、取付部材430は、連結部431,指標部132及び取付部140を備える。連結部431は、取付部材430の前部において水平方向及び右斜め前方向に延びる。連結部331の上面には、下側保持部材110の支持部116が配置され、ネジ(図示略)によって取付部材430と下側保持部材110とが連結される。
指標部132は、連結部431後方の左部に設けられた、前方に突出した凸部である。本実施形態では被縫製物が靴Sである場合、図13に示すように、ユーザは靴Sの開口の後部が指標部132付近に配置されるように靴Sを刺繍枠400に保持させる。このように刺繍枠400に保持された靴Sは、刺繍枠400が刺繍縫製時にミシン1によって移動された場合にも、シリンダベッド10及び支持部2と干渉しない。取付部140は後方の左右方向中央付近に凸部441を備える。凸部441は、下方に突出したピン形状である。取付部140に対する凸部441の左右方向の位置は、他の刺繍枠5と刺繍枠400とを区別するために、刺繍枠400に固有の位置に設定されている。
図2及び図14を参照して、枠支持機構84を説明する。以下では、取付部材130,330,及び430を総称する場合、又は何れかを特定しない場合には、取付部材30という。凸部141,341,及び441を総称する場合、又は何れかを特定しない場合には、凸部41という。枠支持機構84は、複数種類の刺繍枠5を択一的にミシン1に着脱可能に装着するための機構である。図14に示すように、枠支持機構84は、枠支持部材83及び切替プレート70を主に備える。
枠支持部材83には、刺繍枠100,300,及び400を択一的に装着可能である。枠支持部材83は、下側支持部材85及び枠付勢部材50を主に備える。下側支持部材85は、左右方向に延びる板部材であり、支持板部86,装着板部95,及びガイド板部98を主に備える。支持板部86は、下側支持部材85の前側において略水平方向に延設された板状の部位である。支持板部86は、第一係合部87及び89,支持部99,並びにネジ孔91〜94を備える。ネジ孔91〜94には各々、後述のネジ45〜48が螺合する。第一係合部87及び89は各々、支持板部86の左前部及び右前部に設けられた、上方に突出したピン状の凸部である。第一係合部87及び89の先端(上端)は各々、滑らかな半球状に面取りされた面取部88及び90である。第一係合部87及び89は各々、刺繍枠5が装着位置に移動された場合、刺繍枠5が有する第二係合部205及び206と係合可能である。支持部99は、支持板部86の延設面から上方に折り曲げられた部位である。支持部99は、切替プレート70の貫通孔79に挿通され、付勢部材80の左端を支持する。本実施形態の付勢部材80は、コイルバネである。
装着板部95は、左右方向に延設された板状の部材である。装着板部95は、枠支持機構84を図2に示すXキャリッジ26のホルダ24に固定するとともに、切替プレート70の移動を案内する部位である。装着板部95は、左右一対のガイドピン96及び97,並びに上下方向に貫通する孔(図示略)を備える。ガイドピン96及び97は、装着板部95の上面から上方に突出している。ガイドピン96及び97は各々、切替プレート70の長孔76及び77に挿通され、切替プレート70の移動方向を左右方向に規定する。摘みネジ81及び82が孔に挿通されて締付けられることで、装着板部95がホルダ24に固定される。ガイド板部98は、装着板部95の後端中央部から上方に延設された板状の部位である。
図14に示すように、枠付勢部材50は、枠支持機構84に装着された刺繍枠5の取付部材30を付勢する板バネ部材である。枠付勢部材50は、本体51,前押え部58,固定部52及び53,並びに中央押え部60及び61を備える。本体51は、平面視左右方向に長い矩形状である。前押え部58は、本体51の前端から後ろ斜め下方に向かって傾斜した面を有する右側面視V字状の部位である。前押え部58は、取付部材30が装着位置に位置する場合に、取付部材30の上側に配置され、取付部材30を下側支持部材85側(本実施形態では下側)に付勢する。枠付勢部材50の前押え部58は更に、取付部材30が装着位置に位置する状態で、摘み部201及び202が操作され、変位可能部209及び210が第一位置から第二位置に移動された場合に、位置決め部材200を取り外し方向Rに付勢する。取り外し方向Rは、取付部材30を装着位置から移動させる際の取付部材30の移動方向である。本実施形態の取り外し方向Rは、装着方向Mと反対の方向であり、後ろから前に向かう方向である。固定部52及び53は各々、本体51の左端と右端と連結している。固定部52は、前後方向に並ぶ貫通孔54及び55を備える。固定部53は、前後方向に並ぶ貫通孔56及び57を備える。枠付勢部材50は、貫通孔54〜57の各々に挿通されたネジ45〜48によって、下側支持部材85に固定される。中央押え部60及び61は各々、本体51の中央部の一部を下方に折り曲げた部位である。中央押え部60及び61は各々、装着位置に位置する取付部材30を上側から下側支持部材85側(本実施形態では下側)に押圧可能である。
切替プレート70は、刺繍枠5の取付部材30を枠支持部材83に装着する動作に連動して右方向に移動する移動部材であって、刺繍枠5の種類に応じて移動量が設定された部材である。切替プレート70は、第一板部71,第二板部75,及び係合部78を有する。第一板部71は、切替プレート70の前側において水平方向に延設された板状の部位である。第一板部71は、下側支持部材85の支持板部86の上方、且つ、枠付勢部材50の下方に配置される。第一板部71は、第一当接部72,第二当接部73,支持部74,及び貫通孔79を備える。第一当接部72は、第一板部71の前側の一辺が平面視逆V字状に大きく切り欠かれた部位であり、刺繍枠5の凸部41を第二当接部73に案内する。第二当接部73は、刺繍枠5がミシン1に装着された場合に、刺繍枠5の凸部41と当接、保持する部位である。支持部74は、第一板部71の延設面から上方へ突出した部位であり、付勢部材80の右端を支持する。切替プレート70は、付勢部材80によって、左方に付勢されている。
第二板部75は、左右方向に延びる板状の部位であり、左右一対の長孔76及び77を備える。長孔76及び77は、各々左右方向に延びる。長孔76及び77には、各々ガイドピン96及び97が挿通される。係合部78は、第二板部75の左後端部から上方に鉤状に延設された部位であり、回転型ポテンショメータ(図示略)が有する検出子38(図2参照)と係合する。検出子38は、切替プレート70の移動量に応じて回転する。従って、回転型ポテンショメータは、切替プレート70の移動量を、検出子38の回転量に基づき検出可能である。ミシン1は、回転型ポテンショメータが検出した検出子38の回転量に基づき、刺繍枠5の種類を検出可能である。
図7及び図15から図22を参照して、ミシン1に刺繍枠5を装着する操作について説明する。一例として、ユーザが刺繍枠100を枠支持機構84(枠支持部材83)に装着する場合について説明する。刺繍枠300及び刺繍枠400を枠支持機構84に装着する操作は、刺繍枠100を枠支持機構84に装着する操作と同じである。ユーザはまず、図15から図17に示すように、第一係合部87が傾斜部207に当接し且つ第一係合部89が傾斜部208に当接する位置まで、刺繍枠100を装着方向Mに水平移動させる。このとき、図17に示すように、変位可能部209及び210の各々は、取付部材30と接触した第一位置にある。図15から図17に示す位置から更に装着方向Mに刺繍枠100を水平移動させると、図18から図20に示すように、傾斜部207は第一係合部87の面取部88に接触しながら上方に移動して、変位可能部209が第一係合部87によって持ち上げられた状態となる。同時に、傾斜部208は第一係合部89の面取部90に接触しながら上方に移動して、変位可能部210が第一係合部89によって持ち上げられた状態となる。このように、変位可能部209及び210は各々、第一係合部87及び89によって持ち上げられて第二位置に移動する。このとき、位置決め部材200は、摘み部201及び202が上方に向かって撓んだ状態となっている。図20に示すように、変位可能部209及び210と、取付部材130とは上下方向に離間しており、両者の間の上下方向の距離は距離Dである。
ユーザが刺繍枠100を更に装着方向Mに移動させると、凸部141は第一当接部72に案内されながら第二当接部73に収容される。このとき、取付部140に対する凸部141の位置に応じて、切替プレート70が右方に移動する。ユーザは刺繍枠100を更に装着方向Mに水平移動させると、図21及び図7に示すように、第一係合部87及び89は各々、水平方向において、案内部138及び139によって、第二係合部205及び206に確実に案内され、第二係合部205及び206と係合する。第一係合部87及び89は各々、上下方向において、滑らかな曲面を有する面取部88及び90によって、第二係合部205及び206にスムーズに案内され、第二係合部205及び206と係合する。このとき図22に示すように、変位可能部209及び210は、位置決め部材200自身の弾性力によって、第二位置から第一位置に移動する。第一係合部87及び89が各々第二係合部205及び206と係合することによって、取付部材130の水平方向の移動が規制され、刺繍枠100の水平方向の位置が固定される。取付部材130は、枠付勢部材50の前押え部58,並びに中央押え部60及び61によって上方から押さえられており、取付部材130は、枠付勢部材50と下側支持部材85とで挟持される。取付部材130は、上下方向の位置が固定される。以上の動作によって、刺繍枠100がミシン1の枠支持機構84に装着される。ミシン1は、切替プレート70の移動量を検出子38の回転量によって検出することによって、刺繍枠5の種類を検出可能である。
刺繍枠100をミシン1から取り外す場合は、ユーザは摘み部201及び202を上方に持ち上げる。このときユーザは、例えば、左右の親指の各々を挿通部134及び135の上面に置いた状態で、人差し指で摘み部201及び202を持ち上げてもよい。このようにした場合、ユーザは、摘み部201及び202に上方の力を加えやすい。刺繍枠100では、挿通部134及び135によって、持ち上げ量が制限されているので、摘み部201及び202が過剰に持ち上げられることが確実に回避される。摘み部201及び202が上方に持ち上げられると、位置決め部材200が撓んで、摘み部201及び202の各々の近傍に配置された変位可能部209及び210が第一位置から第二位置へ移動する。変位可能部209及び210が第二位置にある場合、第二係合部205及び206は各々、第一係合部87及び89の上端よりも上方に配置される。変位可能部209及び210が第二位置に移動されると、傾斜部207及び208から各々少し中央寄りの部位の後端稜線部が、枠付勢部材50の前押え部58の傾斜面に当接する。この為、位置決め部材200は、前押え部58から取り外し方向Rの力を受ける。変位可能部209及び210が第二位置にある場合、取付部材130は水平方向に移動可能であるので、ユーザは、前押え部58から受ける取り外し方向Rの力を利用して、刺繍枠100を取り外し方向Rにスムーズに水平移動させることができる。即ち、ユーザは、刺繍枠100を装着位置から容易に取り外すことができる。
図1を参照して、刺繍枠5に保持された被縫製物に縫目を形成するミシン1の動作について説明する。被縫製物を保持する刺繍枠5は、枠支持機構84及びホルダ24を介して、Xキャリッジ26(図2参照)に支持される。針棒ケース21が左右に移動することで、10本の針棒(図示略)のうち1本が選択される。ミシン1は、X軸モータ(図示略)を駆動源としてXキャリッジ26を左右方向に搬送させ、Y軸モータ(図示略)を駆動源としてYキャリッジ23を前後方向に搬送させ、刺繍枠5を所定の位置に移動させる。主軸モータ(図示略)によって主軸(図示略)が回転駆動されると、針棒駆動機構(図示略)及び天秤駆動機構(図示略)が駆動され、選択された針棒及びそれに対応する天秤19が上下駆動される。また、主軸モータの回転によって釜駆動機構(図示略)が駆動され、釜(図示略)が回転駆動される。このように、縫針(図示略)と天秤と釜とが同期して駆動され、被縫製物に縫目が形成される。
上記実施形態において、保持部材105は、取付部材30(130,330,430)、及び位置決め部材200は、各々、本発明の保持部材、取付部材、及び位置決め部材に相当する。刺繍枠5(100,300,400)は、本発明の刺繍枠に相当する。第二係合部205及び206は、本発明の2つの第二係合部に相当する。変位可能部209及び210は、本発明の変位可能部に相当する。傾斜部207及び208は、本発明の傾斜部に相当する。固定部213は、本発明の固定部に相当する。摘み部201及び202は、本発明の摘み部に相当する。図14の下側支持部材85,枠付勢部材50,及び枠支持部材83は、各々、本発明の下側支持部材、付勢部材、及び枠支持部材に相当する。第一係合部87及び89は、本発明の第一係合部に相当する。
上記実施形態のミシン1及び刺繍枠5では、ユーザは刺繍枠5の取付部材30を枠支持部材83に取り付ける過程で、変位可能部209及び210を第一位置から第二位置に移動させることによって、刺繍枠5を水平面Hに対して傾けることなく、且つ簡単な操作で着脱することができる。本実施形態の位置決め部材200は、板バネ部材からなる。ユーザは刺繍枠5の取付部材30をミシン1の枠支持部材83に着脱する過程で、位置決め部材200を撓ませて変位可能部209及び210を第二位置に移動させる。位置決め部材200に作用する外力がない場合には、変位可能部209及び210は、第一位置に位置する。
具体的には、ユーザは刺繍枠5をミシン1の枠支持部材83に装着する際に、傾斜部207及び208を利用して、変位可能部209及び210を第一位置から第二位置に移動させる。変位可能部209及び210は各々、後方に傾斜部207及び208を有することによって、先端が第一位置よりも取付部材30から離れた位置にある第一係合部87及び89が変位可能部209及び210の下方に配置されるように案内する。第一係合部87及び89の先端(上端)は滑らかな曲面となるように面取りされている。故に、第一係合部87及び89は、先端が面取りされていない場合に比べ、傾斜部207及び208によってスムーズに案内される。更に、第一係合部87及び89の先端は面取りされているので、先端が面取りされていない場合に比べ、第一係合部87及び89は各々、貫通孔である第二係合部205及び206にスムーズに案内され、第二係合部205及び206と係合する。刺繍枠5が装着位置に移動した場合、変位可能部209及び210は、板バネ部材の自身の弾性力によって自動的に第一位置に戻る。以上のように、ユーザは、取付部材30を枠支持部材83に取り付ける過程で、取付部材30を装着方向Mに水平移動させるという簡単な操作を行うだけでよい。
ユーザは、刺繍枠5をミシン1の枠支持部材83から取り外す際に、摘み部201及び202を操作して、変位可能部209及び210を第一位置から第二位置に移動させる。すると、第一係合部87及び89並びに第二係合部205及び206の少なくとも何れかによる取付部材30の水平移動の制限が解除されるとともに、位置決め部材200が枠付勢部材50から取り外し方向Rに付勢される。ユーザは位置決め部材200に加わる取り外し方向Rの付勢力を利用して、簡単な操作で刺繍枠5を枠支持部材83から取り外すことができる。摘み部201及び202は各々、位置決め部材200の左右端に設けられているので、ユーザは摘み部201及び202の各々を容易に持ち上げることができる。以上のように、ユーザは、取付部材30を枠支持部材83に取り外す過程で、摘み部201及び202を持ち上げ、枠付勢部材50の付勢力を利用して取付部材30を取り外し方向Rに水平移動させるという簡単な操作を行うだけでよい。
本発明のミシンは、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の(A)から(E)までの変形が適宜加えられてもよい。
(A)ミシン1の構成は適宜変更してよい。ミシン1が備える針棒の数は1以上であればよい。ミシン1は1種類以上の刺繍枠を装着可能であればよい。ミシン1が刺繍枠5の種類を検出する方法は適宜変更されてよい。ミシン1は刺繍枠5の種類を検出しなくてもよい。
(B)枠支持機構84及び枠支持部材83の構成は適宜変更されてよい。第一係合部は、取付部材30が装着位置にある場合に第二係合部と係合可能であり、第二係合部と係合した場合に取付部材30の水平移動を制限可能であればよい。第一係合部の形状、大きさ、数、及び配置の各々は、適宜変更されてよい。第一係合部は、少なくとも1つ枠支持部材83に設けられればよい。下側支持部材85と、枠付勢部材50とは一体に形成されていてもよい。第一係合部はピン状でなくてもよいし、先端(上端)が面取りされていなくてもよい。枠支持機構84の切替プレート70は、省略されてもよい。
(C)刺繍枠5の構成は適宜変更されてよい。位置決め部材の構成は適宜変更されてよい、第二係合部は、取付部材30が装着位置にある場合に第一係合部と係合可能であり、第一係合部と係合した場合に取付部材30の水平移動を制限可能であればよい。第二係合部の形状、大きさ、数、及び配置の各々は、第一係合部の構成に応じて適宜変更されてよい。第二係合部は、少なくとも1つ位置決め部材に設けられればよい。変位可能部の形状、大きさ、数、及び配置の各々は、位置決め部材の材料及び第二係合部の構成等に応じて、適宜変更されてよい。変位可能部は、少なくとも1つ位置決め部材に設けられればよい。変位可能部の傾斜部は省略されてもよい。第一位置及び第二位置は、適宜変更されてよい。摘み部の形状、大きさ、数、及び配置の各々は、位置決め部材の材料及び第二係合部の構成等に応じて、適宜変更されてよい。固定部は、変位可能部の可動範囲を考慮した位置に適宜設けられればよい。
(D)刺繍枠5の取付部材30の構成は適宜変更されてよい。刺繍枠5の保持部は、内枠と外枠とで被縫製物を保持する構成等、公知の他の構成を有してもよい。刺繍枠5の縫製可能領域39の形状及び大きさは各々、保持部の形状及び大きさに応じて適宜変更されてよい。
(E)指標部132,133は、凸部でなくてもよい。例えば、凹部であってもよいし、連結部131の表面に付与された基線又は印であってもよい。指標部132,133は省略されてもよい。刺繍枠5が保持可能な被縫製物は、靴を含まなくてもよい。
1 多針ミシン
5,100,300,400 刺繍枠
30,130,330,430 取付部材
39 縫製可能領域
50 枠付勢部材
83 枠支持部材
85 下側支持部材
87,89 第一係合部
105 保持部材
106 上側保持部材
108 第一調整部材
109 第二調節部材
132,133 指標部
205,206 第二係合部
207,208 傾斜部
209,210 変位可能部
213 固定部

Claims (10)

  1. 被縫製物を保持可能な保持部材と、
    前記保持部材と連結され、所定の装着位置において、ミシンが有する枠支持部材によって着脱可能に支持される取付部材と、
    前記取付部材に設けられた位置決め部材であって、
    前記所定の装着位置において前記ミシンの前記枠支持部材が有する第一係合部と係合した場合に、前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な第二係合部と、
    前記取付部材との距離が互いに異なる第一位置及び第二位置であって、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な位置である前記第一位置と、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動の制限を解除可能な、前記第一位置よりも前記取付部材から離れた位置である前記第二位置との間で移動可能な部位である変位可能部と
    を有する位置決め部材と
    を備えることを特徴とする刺繍枠。
  2. 前記位置決め部材は、
    前記位置決め部材の一部を前記取付部材に固定する部位である固定部と、
    ユーザの操作によって、前記変位可能部を前記第一位置から前記第二位置に移動させる少なくとも1つの摘み部と
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の刺繍枠。
  3. 前記位置決め部材は、前記取付部材を前記装着位置に移動させる際の前記取付部材の移動方向である装着方向と交差する方向に延びる、可撓性を有する板バネ部材であり、
    前記固定部は、前記位置決め部材の長手方向略中央部に設けられ、
    前記少なくとも1つの摘み部は、前記交差する方向の両端部の各々に設けられ、
    前記第二係合部は、前記摘み部の近傍の各々に設けられた、ピン状の前記第一係合部と係合する貫通孔であり、
    前記変位可能部は、前記位置決め部材に外力が作用しないときには前記第一位置に位置することを特徴とする請求項2に記載の刺繍枠。
  4. 前記変位可能部は、前記位置決め部材の前記装着方向側に設けられ、前記装着方向において、前記第二係合部側ほど前記取付部材との距離が小さくなるように傾斜し、前記取付部材を前記装着位置に移動させる過程で、先端が前記第一位置よりも前記取付部材から離れた位置にあるピン状の前記第一係合部を案内する傾斜部を有することを特徴とする請求項3に記載の刺繍枠。
  5. 第一係合部を有する枠支持部材と、
    刺繍枠であって、
    被縫製物を保持可能な保持部材と、
    前記保持部材と連結され、所定の装着位置において、前記枠支持部材によって着脱可能に支持される取付部材と、
    前記取付部材に設けられた位置決め部材であって、
    前記所定の装着位置において前記枠支持部材の前記第一係合部と係合した場合に、前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な第二係合部と、
    前記取付部材との距離が互いに異なる第一位置及び第二位置であって、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動を制限可能な位置である前記第一位置と、前記第一係合部及び前記第二係合部の少なくとも一方による前記取付部材の水平方向の移動の制限を解除可能な、前記第一位置よりも前記取付部材から離れた位置である前記第二位置との間で移動可能な部位である変位可能部と
    を有する位置決め部材と
    を有する刺繍枠と
    を備えることを特徴とするミシン。
  6. 前記位置決め部材は、
    前記位置決め部材の一部を前記取付部材に固定する部位である固定部と、
    ユーザの操作によって、前記変位可能部を前記第一位置から前記第二位置に移動させる少なくとも1つの摘み部と
    を更に備えることを特徴とする請求項5に記載のミシン。
  7. 前記枠支持部材は、
    前記取付部材が前記装着位置に位置する場合に、当該取付部材の下側に配置される下側支持部材と、
    前記取付部材が前記装着位置に位置する場合に、当該取付部材の上側に配置され、前記取付部材を前記下側支持部材側に付勢する付勢部材と
    を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載のミシン。
  8. 前記位置決め部材は、
    前記位置決め部材の一部を前記取付部材に固定する部位である固定部と、
    ユーザの操作によって、前記変位可能部を前記第一位置から前記第二位置に移動させる少なくとも1つの摘み部と
    を更に備え、
    前記枠支持部材は、
    前記取付部材が前記装着位置に位置する場合に、当該取付部材の下側に配置される下側支持部材と、
    前記取付部材が前記装着位置に位置する場合に、当該取付部材の上側に配置され、前記取付部材を前記枠支持部材側に付勢し、且つ、前記取付部材が前記装着位置に位置する状態で、前記摘み部が操作されて前記変位可能部が前記第一位置から前記第二位置に移動された場合に、前記取付部材を前記装着位置から移動させる際の前記取付部材の移動方向である取り外し方向に前記位置決め部材を付勢する付勢部材と
    を備えることを特徴とする請求項5に記載のミシン。
  9. 前記位置決め部材は、前記取付部材を前記装着位置に移動させる際の前記取付部材の移動方向である装着方向と交差する方向に延びる、可撓性を有する板バネ部材であり、
    前記固定部は、前記位置決め部材の長手方向略中央部に設けられ、
    前記少なくとも1つの摘み部は、前記交差する方向の両端部の各々に設けられ、
    前記第二係合部は、前記摘み部の近傍の各々に設けられた、ピン状の前記第一係合部と係合する貫通孔であり、
    前記変位可能部は、前記位置決め部材に外力が作用しないときには前記第一位置に位置し、
    前記第一係合部は、前記下側支持部材にピン状に形成され、前記付勢部材が前記取付部材を前記枠支持部材側に付勢可能な部位を挟んで、2つの前記第二係合部の各々に対応して2つ設けられていることを特徴とする請求項8に記載のミシン。
  10. 前記第一係合部の先端は面取りされており、
    前記変位可能部は、前記位置決め部材の前記装着方向側に設けられ、前記装着方向において、前記第二係合部側ほど前記取付部材との距離が小さくなるように傾斜し、前記取付部材を前記装着位置に移動させる過程で、先端が前記第一位置よりも前記取付部材から離れた位置にあるピン状の前記第一係合部を案内する傾斜部を有することを特徴とする請求項9に記載のミシン。
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