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JP6199125B2 - 水性スラリー - Google Patents

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JP6199125B2 JP2013184037A JP2013184037A JP6199125B2 JP 6199125 B2 JP6199125 B2 JP 6199125B2 JP 2013184037 A JP2013184037 A JP 2013184037A JP 2013184037 A JP2013184037 A JP 2013184037A JP 6199125 B2 JP6199125 B2 JP 6199125B2
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Description

本発明は、水性スラリーに関する。
ジイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体を中和して得られる重合体組成物は、無機粒子、有機顔料などの粉体用の水系媒体中における分散剤として有用であり、幅広く使用されている。
前記重合体組成物は、一般的に以下の方法によって製造される。すなわち、ジイソブチレンと無水マレイン酸との混合物を有機溶媒中で溶液重合させて共重合体を得た後、有機溶媒を水に置換する溶媒置換を行って、共重合体を沈殿させる。次いで、アルカリ性化合物を添加して共重合体を中和し、重合体組成物を得る。ジイソブチレン−無水マレイン酸の共重合体の中和工程では、重合体組成物の水系分散剤としての性能向上、すなわち、無機粒子、有機顔料などの粉体の分散性向上の観点から、中和剤として通常アルカリ金属水酸化物が使用される。
特許文献1は、無水マレイン酸、トリメチルペンテン及びジトリメチルペンテンの共重合体並びにその製造方法を開示している。特許文献2は、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の中和物を架橋して得られる吸水性樹脂の製造方法を開示している。特許文献3には、ポリ(メタ)アクリル酸系重合体のカルボキシル基の少なくとも一部が有機アミンで中和されているポリ(メタ)アクリル酸系重合体水溶液およびその製造方法が開示されている。さらに、特許文献4には、酸基を含有するモノエチレン性不飽和モノマーをベースとし、当該酸基の少なくとも一部が、少なくとも1種の第三級アルカノールアミンで中和されている粒状超吸収体が開示されている。
また、特許文献5や特許文献6にはケッチェンブラックのような導電性多孔質担体が良好な導電性を示す電子材料として開示されている。
特開昭55−40796号公報 特開2006−249170号公報 特開2012−17457号公報 特表2013−503214号公報 WO2012/053638号公報 WO2011/111460号公報
しかし、水溶媒中で、ジイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体の中和を、アルカリ金属水酸化物を用いて行うと、中和工程の開始直後から前記共重合体の凝集や反応槽への付着が発生し、中和を完了させるために長時間の加熱及び攪拌を要していた。また、中和反応が均一に進行しないため、得られる重合体組成物の分散剤としての性能が低下し、特に多孔質で比表面積が大きい粒子を十分に分散できないという課題があった。特許文献1又は2に開示された方法では、これらの課題は解決されていない。
本発明は、多孔質で比表面積が大きい粒子を含み、当該粒子が高度に分散された水性スラリーを提供する。
本発明の水性スラリーは、α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合した後、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して得た重合体組成物、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料、及び水性媒体を含有する。
また、本発明の水性スラリーの製造方法は、α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合する工程1と、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して重合体組成物を得る工程2と、前記重合体組成物と、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料と、水性媒体と混合する工程とを含む。
本発明によれば、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料を、α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合した後、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して得た重合体組成物を用いて分散することにより、良好な分散性と塗工性を有する水性スラリーを提供できる。
本発者らは、多孔質で比表面積が大きい炭素材料を含む水性スラリーを得るに際して、α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合した後、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して得た重合体組成物を分散剤として用いることによって、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料が良好な分散性を示すことを見出した。さらにこの当該水性スラリーを用いて形成された塗膜について良好な塗工性を示すことを見出した。
本発明の効果発現のメカニズムの詳細は不明であるが、以下の様に推定している。
例えば導電性が良好で次世代の電子材料として期待されるケッチェンブラックのような多孔質炭素材料は、比表面積が大きく、表面の疎水性が高い。そのため、ケッチェンブラックのような多孔質炭素材料を含む水性スラリーを得るためには、多孔質炭素材料を高度に分散可能とする、即ち分散性能が高い、分散剤が必要となる。α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体の中和物は、分散性能が高い分散剤の一つとして知られるが、α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体を中和する際にアルカリ金属水酸化物で中和を行った場合には、共重合体の塊状粒子表面で中和反応が起こり、塊状粒子を覆う高密度で粘着性の高い膜(中和膜)が形成されてしまう。そのため、中和が不十分に行われ、共重合体は、塊状粒子が凝集した構造体となり、より疎水性が高くて分散されにくい状態となる。一方、中和剤としてアミン型中和剤を用いた場合、アミン型中和剤のカチオン基が嵩高いために、中和膜は低密度で高水溶性となる。そのため、中和膜が共重合体の塊状粒子の分散剤として作用し、塊状粒子の流動性が向上すると共に中和膜同士の融着による塊状粒子の凝集が抑制される。このように、塊状粒子の凝集が抑制された状態となったα−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体に対しては、アルカリ金属水酸化物による中和は均一に進行しやすく、また、共重合体の中和物自体が水系媒体中で高度に分散できる。故に、得られた共重合体の中和物の分散剤としての性能が向上するものと考えられ、結果として、表面の疎水性が高い多孔質炭素材料の分散において良好な分散が可能となり、塗工性が向上したものと考えられる。但し、これらは推定であって、本発明は、このメカニズムに限定されない。
すなわち本発明は、一つの態様において、下記工程1及び工程2を経て得た重合体組成物(分散剤)と、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料と、水性媒体とを含有する、水性スラリーに関する。
工程1:α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水とを含有する組成物とアミン系中和剤からなる第1の中和剤とを混合する工程
工程2:工程1で得られた混合物と、アルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤とを混合する工程
前記本実施形態の水性スラリーによれば、前記工程1及び工程2を含む中和工程において、共重合体の凝集が抑制されるので、共重合体の中和の進行について均一性が高い。故に、得られる共重合体の中和物の分散剤としての性能が高く、結果として、当該分散剤との共存下で、表面の疎水性が高い多孔質炭素材料について良好な分散が可能となる。故に、当該炭素材料を含む水系スラリー中に当該分散剤が含まれていると、塗工性が優れた塗膜を得ることができる、という効果が奏されうる。
[共重合体]
α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体の合成に使用される、α−オレフィンとしては、高い分散性能を有する分散剤を得る観点から、炭素数3〜12のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、ジイソブチレン及びイソブチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、ジイソブチレンが更に好ましい。
α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体の合成に使用される、不飽和二塩基酸としては、高い分散性能を有する分散剤を得る観点から、炭素数4〜6の脂肪族不飽和二塩基酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、無水マレイン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、無水マレイン酸及び/又はマレイン酸が更に好ましく、無水マレイン酸が更により好ましい。
α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体としては、例えば、ジイソブチレン及びイソブチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーと、無水マレイン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーとの共重合体が挙げられるが、高い分散性能を有する分散剤を得る観点から、ジイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体が好ましい。
ジイソブチレンと無水マレイン酸との共重合体は、例えば特開昭55−40797記載の公知の方法によって製造することができる。
また、前記共重合体の製造は、例えば以下の方法でも行える。すなわち、有機溶媒とモノマーとしてのジイソブチレンとを含有する液を加熱および攪拌しながら、前記液に開始剤及びモノマーとしての無水マレイン酸を添加して重合を行い、共重合体を含有する溶液を得る。さらに前記共重合体溶液に含まれる有機溶媒を水系溶媒に置換する溶媒置換を行って共重合体を沈殿させ、共重合体と水とを含有する組成物を得る。製造の容易性の観点、安価に製造できる観点から、この沈殿重合法が好ましい。
前記共重合体は、分散性に優れる重合体組成物、即ち無機粒子、有機顔料などの粉体用の分散剤として使用した際に当該粉体を高度に分散させることができる重合体組成物を製造する観点及び共重合体の製造の容易性の観点から、ジイソブチレンと無水マレイン酸との交互共重合体が好ましい。前記共重合体を構成する、ジイソブチレンに由来する構成単位と無水マレイン酸に由来する構成単位とのモル比(ジイソブチレン由来の構成単位/無水マレイン酸由来の構成単位)は、水溶性及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点並びに共重合体の製造の容易性の観点から、1.2/1〜1/1.2が好ましく、1.1/1〜1/1.1がより好ましく、実質的に1/1であることが更に好ましい。
ジイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体の合成を効率良く行う観点から、共重合体を製造する際の仕込み量において、無水マレイン酸に対しジイソブチレンを過剰に用いることが好ましい。また、無水マレイン酸に対する過剰のジイソブチレンが、共重合体の合成における有機溶媒として利用できる観点からも好ましい。無水マレイン酸の仕込み量に対するジイソブチレンの仕込み量のモル比(ジイソブチレン/無水マレイン酸)は、共重合体の合成においてモノマーの反応速度を確保する観点から、1.2以上が好ましく、2以上がより好ましく、2.5以上が更に好ましい。また、共重合体を含有する溶液を得た後に、ジイソブチレンの回収を効率よく行う観点から、5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3.5以下が更に好ましい。
ジイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体の製造において、前記重合体組成物の水系分散剤としての性能及び水溶性を損なわない範囲で、モノマーとしてジイソブチレン以外のオレフィンを加えても良い。前記ジイソブチレン以外のオレフィンとしては、イソブチレン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。また同様に、モノマーとして、重合性二価カルボン酸及び/又は無水マレイン酸以外の重合性二価カルボン酸の無水物を加えても良い。前記重合性二価カルボン酸としては、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられる。
前記重合体組成物の水系分散剤としての性能を向上する観点、前記共重合体の製造容易性の観点、及び共重合体の合成を効率良く行う観点から、共重合体を製造する際の仕込み量において、ジイソブチレンに対する前記ジイソブチレン以外のオレフィンのモル比(ジイソブチレン以外のオレフィン/ジイソブチレン)は、0.1以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.02以下が更に好ましく、実質的に0が更により好ましく、0が更により好ましい。同様の観点から、共重合体を製造する際の仕込み量において、前記無水マレイン酸に対する、重合性二価カルボン酸及び/又は無水マレイン酸以外の重合性二価カルボン酸の無水物のモル比(重合性二価カルボン酸及び/又は無水マレイン酸以外の重合性二価カルボン酸の無水物/無水マレイン酸)は、0.1以下が好ましく、0.05以下がより好ましく、0.02以下が更に好ましく、実質的に0が更により好ましく、0が更により好ましい。
前記共重合体の重量平均分子量は、分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、10000以上が好ましく、15000以上がより好ましく、20000以上が更に好ましい。また、同様の観点から100000以下が好ましく、80000以下がより好ましく、60000以下が更に好ましく、30000以下がより更に好ましい。共重合体の重量平均分子量の測定方法は実施例記載の通りである。
[工程1]
中和工程のうちの工程1は、前記共重合体及び水を含有する組成物と、アミン系中和剤からなる第1の中和剤とを、混合する工程である。
中和工程における共重合体の凝集を抑制する観点及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、アミン系中和剤は、下記一般式(I)で表される化合物であると好ましい。但し、一般式(I)中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、水素原子が水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を示す。
Figure 0006199125
一般式(I)で表される化合物としては、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。一般式(I)で表される化合物としては、取扱いの容易性の観点、重合体組成物の製造容易性の観点及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、アンモニア、並びにR1、R2及びR3のいずれか1つ以上がヒドロキシエチル基若しくはヒドロキシプロピル基である化合物が好ましく、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン及びトリイソプロパノールアミンがより好ましく、アンモニア及びトリエタノールアミンが更に好ましく、アンモニアがより更に好ましい。また、R1、R2及びR3の1つ以上が、水素原子が水酸基で置換された炭素数1〜3のアルキル基であると、沸点が高くなり、取扱いの容易性の観点から好ましい。
工程1における前記一般式(I)で表される化合物の使用量は、中和工程における共重合体の凝集を抑制する観点及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、1mol以上が好ましく、2mol以上がより好ましく、4mol以上が更に好ましく、5mol以上がより更に好ましい。また、工程1における前記一般式(I)で表される化合物の使用量は、分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、15mol以下が好ましく、10mol以下がより好ましく、8mol以下が更に好ましい。
第1の中和剤は、水溶液として用いてもよい。一般式(I)で表される化合物の沸点が100℃より低い場合、取扱い容易性の観点から、第1の中和剤は水溶液として用いることが好ましい。第1の中和剤を水溶液として用いる場合、前記水溶液における一般式(I)で表される化合物と水との質量比(一般式(I)で表される化合物/水)は、重合体組成物の収率向上の観点から、10/90以上が好ましく、20/80以上がより好ましい。また、第1の中和剤の取扱い容易性の観点から、40/60以下が好ましく、30/70以下がより好ましい。尚、水溶液を構成する水はイオン交換水であると好ましい。
さらに第1の中和剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、一般式(I)で表される化合物以外の成分を含有してもよい。第1の中和剤は、中和工程での共重合体の凝集を抑制する観点から、アルカリ金属水酸化物を含まないことが好ましい。第1の中和剤における一般式(I)で表される化合物の含有量は、中和工程おける共重合体の凝集を抑制する観点から、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%が更に好ましく、100質量%が更により好ましい。
工程1における共重合体及び水を含有する組成物と第1の中和剤との混合方法は、特に限定されないが、重合体組成物の製造の容易性の観点から、共重合体及び水を含有する組成物を攪拌しながら第1の中和剤を加える方法が好ましい。また、第1の中和剤は、一度に加えても滴下して加えても良い。第1の中和剤を添加してから第2の中和剤を添加するまでの時間は、中和を均一に進行させる観点及び中和速度向上の観点から、5分以上が好ましく、10分以上がより好ましい。また、重合体組成物を効率よく製造できる観点から、30分以下が好ましく、20分以下がより好ましい。
工程1における前記共重合体及び水を含有する組成物の温度は、中和を均一に進行させる観点及び中和速度向上の観点から、50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、70℃以上が更に好ましい。また、前記共重合体及び水を含有する組成物の泡立ちを抑制して攪拌性を向上する観点並びに第1の中和剤の揮発及び水の蒸発を抑制する観点から、90℃以下が好ましく、85℃以下がより好ましく、80℃以下が更に好ましい。
工程1における前記共重合体及び水を含有する組成物の固形分の濃度は、重合体組成物の収率向上の観点から、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましい。また、増粘の抑制による攪拌性向上の観点から、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下が更に好ましい。
[工程2]
工程2は、工程1で得られた前記組成物と第1の中和剤との混合物と、アルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤とを、混合する工程である。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良い。アルカリ金属水酸化物としては、分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。
工程2におけるアルカリ金属水酸化物の使用量は、中和工程における共重合体の凝集を抑制する観点及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、50mol以上が好ましく、70mol以上がより好ましく、90mol以上が更に好ましく、140mol以上がより更に好ましい。また、同様の観点から、工程2におけるアルカリ金属水酸化物の使用量は、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、300mol以下が好ましく、250mol以下がより好ましく、230mol以下が更に好ましい。
工程1における一般式(I)で表される化合物の使用量と、工程2におけるアルカリ金属水酸化物の使用量の合計は、中和工程における共重合体の凝集を抑制する観点及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、50mol以上が好ましく、70mol以上がより好ましく、100mol以上が更に好ましく、130mol以上が更により好ましく、150mol以上が更により好ましい。また、工程1における一般式(I)で表される化合物の使用量と、工程2におけるアルカリ金属水酸化物の使用量の合計は、中和工程における共重合体の凝集を抑制する観点、分散性に優れる重合体組成物を製造する観点及び第1の中和剤に由来する臭いを抑制する観点から、300mol以下が好ましく、260mol以下がより好ましく、230mol以下が更に好ましく、200mol以下が更により好ましく、180mol以下が更により好ましい。
第2の中和剤は、取扱い容易性の観点から、水溶液として用いることが好ましい。第2の中和剤を水溶液として用いる場合、前記水溶液におけるアルカリ金属水酸化物と水との質量比(アルカリ金属水酸化物/水)は、重合体組成物の収率向上の観点から、15/85以上がより好ましく、25/75以上がより好ましい。また、第2の中和剤の取扱い容易性の観点から、50/50以下が好ましく、さらに、アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムの場合は、40/60以下がより好ましい。
さらに第2の中和剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、アルカリ金属水酸化物以外の成分を含有してもよい。第2の中和剤におけるアルカリ金属水酸化物の含有量は、重合体組成物を効率よく製造できる観点及び分散性に優れる重合体組成物を製造する観点から、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましく、実質的に100質量%が更により好ましく、100質量%が更により好ましい。
工程2における工程1で得られた混合物と第2の中和剤との混合方法は、特に限定されないが、重合体組成物の製造の容易性の観点から、工程1で得られた混合物を攪拌しながら、第2の中和剤を、前記混合物中に加える方法が好ましく、滴下する方法が更に好ましい。第2の中和剤を滴下する時間は、共重合体の凝集や反応槽への付着を抑制する観点から、0.5時間以上が好ましく、1時間以上がより好ましく、1.2時間以上が更に好ましい。また、第2の中和剤を滴下する時間は、重合体組成物を効率よく製造できる観点から、3時間以下が好ましく、2.5時間以下がより好ましく、2時間以下が更に好ましい。
工程2における工程1で得られた混合物の温度は、中和を均一に進行させる観点及び中和速度向上の観点から、50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、70℃以上が更に好ましい。また、工程1で得られた混合物の泡立ちを抑制して攪拌性を向上する観点及び水の蒸発を抑制する観点から、90℃以下が好ましく、85℃以下がより好ましく、80℃以下が更に好ましい。
[重合体組成物]
前記重合体組成物に含まれる共重合体の中和物は、例えば、ジイソブチレン由来の構成単位とマレイン酸のアルカリ金属塩由来の構成単位とを含む。前記アルカリ金属としては、重合体組成物の水系分散剤としての性能を向上する観点から、ナトリウム及びカリウムが好ましく、ナトリウムがより好ましい。
前記重合体組成物は、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位の一部又は全てが加水分解し、さらに加水分解によって生じたカルボキシ基の一部又は全てが塩となった重合体を含有する。また、前記重合体組成物は、重合体組成物の製造の容易性の観点及び重合体組成物の取扱い容易性の観点から、前記重合体と水とを含有することが好ましく、前記重合体の水溶液であることがより好ましい。
前記重合体組成物の製造において、さらに工程2で得られた組成物に対して濾過処理を行って、不溶物を除去しても良い。前記濾過処理は工程2の後に行われることが好ましい。濾過処理方法としては、フィルタープレス、セラミックフィルター、リキッドフィルター等の処理方法が挙げられる。前記濾過処理において、濾過助剤を併用することも好ましい。濾過助剤としては、珪藻土、ゼオライト、活性炭等が挙げられる。
前記重合体組成物の固形分は、重合体組成物の耐防腐性向上の観点及び分散性向上の観点から、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上が更に好ましい。また、重合体組成物の増粘を抑制して取扱い性を向上する観点から、40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。
前記重合体組成物の25℃におけるpHは、水溶性向上の観点及び分散性向上の観点から、7.5以上が好ましく、9以上がより好ましく、10以上が更に好ましく、11以上がより更に好ましい。また、前記重合体組成物の25℃におけるpHは、分散性向上の観点及び第1の中和剤に由来する臭いを抑制する観点から、13.5以下が好ましく、13以下がより好ましく、12.5以下が更に好ましく、12以下がより更に好ましい。
前記重合体組成物は、無機粒子、有機顔料などの粉体用の水系分散剤として用いることができるが、比表面積が、500〜2650m2/g、好ましくは550〜2550m2/g、より好ましくは600〜2500m2/g、更に好ましくは600〜2000m2/g、より更に好ましくは600〜1500m2/g、より更に好ましくは600〜1000m2/gの炭素材料用の水系分散剤として用いられる。炭素材料の形状は、粒状、フレーク状、及び炭素繊維状のいずれであってもよい。前記炭素材料としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック等が挙げられるが、中でも、ケッチェンブラックが好適である。
本発明の水性スラリーにおける前記重合体組成物の含有量は、前記炭素材料(粉体)の分散性向上の観点から、前記炭素材料100質量部に対し、重合体組成物の固形分で0.05質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましく、0.15質量部以上が更に好ましい。また、同様の観点から、20質量部以下が好ましく、16質量部以下がより好ましく、12質量部以下が更に好ましい。
本発明の水性スラリーに含まれる水系媒体としては、水、または水と溶媒との混合媒体等が挙げられ、上記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。水系媒体としては、なかでも、水が好ましく、イオン交換水がより好ましい。
本発明の水性スラリーにおける前記水系媒体の含有量は、前記炭素材料(粉体)の分散性向上の観点から、前記炭素材料1質量部に対し、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。また、同様の観点から、32質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、12質量部以下が更に好ましい。
前記水性スラリーの25℃におけるpHは、水溶性向上の観点及び分散性向上の観点から、7.5以上が好ましく、9以上がより好ましく、10以上が更に好ましく、11以上がより更に好ましい。また、分散性向上の観点及び第1の中和剤に由来する臭いを抑制する観点から、13.5以下が好ましく、13以下がより好ましく、12.5以下が更に好ましく、12以下がより更に好ましい。
本発明の水性スラリーは、例えば、各種電子部品を構成する導電性塗膜や電池の電極の作製に使用できる。電極の作製に用いられる場合は、水性スラリーに活物質及び結着剤等が添加されて使用される。
本発明は更に以下の水性スラリー及び水性スラリーの製造方法を開示する。
<1> α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合した後、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して得た重合体組成物、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料、及び水性媒体を含有する水性スラリー。
<2> 前記第1の中和剤が、好ましくは下記一般式(1)で表されるアミン型中和剤である<1>に記載の水性スラリー。
Figure 0006199125
但し、前記一般式(I)中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、水素原子が水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子を示す。
<3> 前記α−オレフィンが、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはジイソブチレン及びイソブチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはジイソブチレンである、<1>又は<2>に記載の水性スラリー。
<4>前記不飽和二塩基酸が、好ましくは炭素数4〜6の脂肪族不飽和二塩基酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは無水マレイン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくは無水マレイン酸及び/又はマレイン酸であり、更により好ましくは無水マレイン酸である、<1>〜<3>のいずれかに記載の水性スラリー。
<5>好ましくは、前記α−オレフィンがジイソブチレンであり、前記不飽和二塩基酸が無水マレイン酸である、<1>又は<2>に記載の水性スラリー。
<6>前記共重合体の合成において、無水マレイン酸の仕込み量に対するジイソブチレンの仕込み量のモル比(ジイソブチレン/無水マレイン酸)は、好ましくは1.2以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは2.5以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3.5以下である、<5>に記載の水性スラリー。
<7>前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、前記一般式(I)で表される化合物の量が、好ましくは1mol以上、より好ましくは2mol以上、更に好ましくは4mol以上、更により好ましくは5mol以上であり、好ましくは15mol以下、より好ましくは10mol以下、更により好ましは8mol以下となるように、前記共重合体に前記一般式(I)に表される化合物を混合する、<5>又は<6>に記載の水性スラリー。
<8> 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、アルカリ金属水酸化物の量が、好ましくは50mol以上、より好ましくは70mol以上、更に好ましくは90mol以上、更により好ましくは140mol以上であり、好ましくは300mol以下、より好ましくは250mol以下、更に好ましくは230mol以下となるように、前記組成物と第1の中和剤との混合物に前記アルカリ金属水酸化物を混合する、<5>〜<7>のいずれかに記載の水性スラリー。
<9> 前記一般式(I)で表される化合物の使用量と前記アルカリ金属水酸化物の使用量の合計は、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、好ましくは50mol以上、より好ましくは70mol以上、更に好ましくは100mol以上、更により好ましくは130mol以上、更により好ましくは150mol以上であり、好ましくは300mol以下、より好ましくは260mol以下、更に好ましくは230mol以下、更により好ましくは200mol以下、更により好ましくは180mol以下である、<5>〜<8>のいずれかに記載の水性スラリー。
<10> 前記共重合体の重量平均分子量は、好ましくは10000以上、より好ましくは15000以上、更に好ましくは20000以上であり、好ましくは100000以下、より好ましくは80000以下、更に好ましくは60000以下、更により好ましくは30000以下である、<1>〜<9>のいずれかに記載の水性スラリー。
<11> 前記一般式(I)で表される化合物が、好ましくはアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはアンモニア、R1、R2及びR3のいずれか1つ以上がヒドロキシエチル基である化合物、及びR1、R2及びR3のいずれか1つ以上がヒドロキシプロピル基である化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン及びトリイソプロパノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更により好ましくはアンモニア又はトリエタノールアミンでり、更により好ましくはアンモニアである、<2>に記載の水性スラリー。
<12> 前記一般式(I)で表される化合物の、R1、R2及びR3の1つ以上が、好ましくは水素原子が水酸基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である、<2>に記載の水性スラリー。
<13> 前記アルカリ金属水酸化物は、好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは水酸化ナトリウムである、<1>〜<12>のいずれかに記載の水性スラリー。
<14> 前記炭素材料が、ケッチェンブラックである、<1>〜<13>のいずれかに記載の水性スラリー。
<15> α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合する工程1と、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して重合体組成物を得る工程2と、前記重合体組成物と、比表面積が500〜2650m2/gの炭素材料と、水性媒体と混合する工程とを含む、水性スラリーの製造方法。
<16> 前記第1の中和剤が、好ましくは下記一般式(1)で表されるアミン型中和剤である<15>に記載の水性スラリーの製造方法。
Figure 0006199125
但し、前記一般式(I)中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、水素原子が水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子を示す。
<17> 前記α−オレフィンが、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはジイソブチレン及びイソブチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはジイソブチレンである、<15>又は<16>に記載の水性スラリーの製造方法。
<18>前記不飽和二塩基酸が、好ましくは炭素数4〜6の脂肪族不飽和二塩基酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは無水マレイン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくは無水マレイン酸及び/又はマレイン酸であり、更により好ましくは無水マレイン酸である、<15>〜<17>に記載の水性スラリーの製造方法。
<19>好ましくは、前記α−オレフィンがジイソブチレンであり、前記不飽和二塩基酸が無水マレイン酸である、<15>又は<16>に記載の水性スラリーの製造方法。
<20>前記共重合体の合成において、無水マレイン酸の仕込み量に対するジイソブチレンの仕込み量のモル比(ジイソブチレン/無水マレイン酸)は、好ましくは1.2以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは2.5以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは4以下、更に好ましくは3.5以下である、<19>に記載の水性スラリーの製造方法。
<21> 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、前記一般式(I)で表される化合物の量が、好ましくは1mol以上、より好ましくは2mol以上、更に好ましくは4mol以上、更により好ましくは5mol以上であり、好ましくは15mol以下、より好ましくは10mol以下、更により好ましは8mol以下となるように、前記共重合体に前記一般式(I)に表される化合物を混合する、<19>又は<20>に記載の水性スラリーの製造方法。
<22> 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、アルカリ金属水酸化物の量が、好ましくは50mol以上、より好ましくは70mol以上、更に好ましくは90mol以上、更により好ましくは140mol以上であり、好ましくは300mol以下、より好ましくは250mol以下、更に好ましくは230mol以下となるように、前記組成物と第1の中和剤との混合物に前記アルカリ金属水酸化物を混合する、<19>〜<21>のいずれかに記載の水性スラリーの製造方法。
<23> 前記一般式(I)で表される化合物の使用量と前記アルカリ金属水酸化物の使用量の合計は、前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、好ましくは50mol以上、より好ましくは70mol以上、更に好ましくは100mol以上、更により好ましくは130mol以上、更により好ましくは150mol以上であり、好ましくは300mol以下、より好ましくは260mol以下、更に好ましくは230mol以下、更により好ましくは200mol以下、更により好ましくは180mol以下である、<19>〜<22>のいずれかに記載の水性スラリーの製造方法。
<24> 前記共重合体の重量平均分子量は、好ましくは10000以上、より好ましくは15000以上、更に好ましくは20000以上であり、好ましくは100000以下、より好ましくは80000以下、更に好ましくは60000以下、更により好ましくは30000以下である、<15>〜<23>のいずれかに記載の水性スラリーの製造方法。
<25> 前記一般式(I)で表される化合物が、好ましくアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはアンモニア、R1、R2及びR3のいずれか1つ以上がヒドロキシエチル基である化合物、及びR1、R2及びR3のいずれか1つ以上がヒドロキシプロピル基である化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン及びトリイソプロパノールアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、更により好ましくはアンモニア又はトリエタノールアミンであり、更により好ましくはアンモニアである、<16>に記載の水性スラリーの製造方法。
<26> 前記一般式(I)で表される化合物の、R1、R2及びR3の1つ以上が、好ましくは水素原子が水酸基で置換された炭素数1〜3のアルキル基である、<16>に記載の水性スラリーの製造方法。
<27> 前記アルカリ金属水酸化物は、好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくは水酸化ナトリウムである、<15>〜<26>のいずれかに記載の水性スラリーの製造方法。
<28> 前記炭素材料が、ケッチェンブラックである、<15>〜<27>のいずれかに記載の水性スラリーの製造方法。
[共重合体の製造例1:共重合体Aの製造]
攪拌機、温度計、還流冷却管、窒素導入管、滴下ロートを備えたガラス製反応容器内に、ジイソブチレン(丸善石油化学社製) 621.8g及びルトナールA−50(BASF社製、ポリビニルエチルエーテル) 3.1gを仕込んだ。反応容器内を窒素雰囲気とし、攪拌を開始した。反応容器内容物を105℃まで加熱し、これ以降、重合反応を完結させるまで、反応容器内容物の温度を105℃に保った。70℃に保温した液体の無水マレイン酸(三井化学ポリウレタン社製) 190.0g、及び開始剤溶液としてジイソブチレン 23.1gに溶解させたパーブチルO(日油社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート) 10.3gを、それぞれ別の滴下ロートから反応容器内に4時間かけて滴下した。滴下の終了から20分後に、ジイソブチレン7.3gに溶解させたパーブチルO 1.2gを反応容器内に加え、さらに2時間40分熟成を行って重合反応を完結させ、共重合体Aを含む溶液を得た。反応容器内にイオン交換水 800gを加え、共重合体Aの沈殿を析出させた。次いで、水蒸気蒸留によって、未反応のジイソブチレンの留出を行った。前記水蒸気蒸留は、常圧で反応容器を加熱し、反応容器内容物が100℃に達し、ジイソブチレンの留出が無くなるまで行った。以上の操作を経て、共重合体Aと水とを含有する組成物を得た。前記組成物の固形分は37質量%であった。また、共重合体Aの重量平均分子量は25000であった。
[共重合体の製造例2:共重合体Bの製造]
開始剤溶液としてジイソブチレン(丸善石油化学社製) 23.1gに溶解させたパーブチルO(日油社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート) 13.5gを用いたこと以外は、前記共重合体Aの製造例1に従い、共重合体Bと水とを含有する組成物を得た。前記組成物の固形分は37質量%であった。また、共重合体Bの重量平均分子量は12000であった。
[共重合体の製造例3:共重合体Cの製造]
開始剤溶液としてジイソブチレン(丸善石油化学社製) 23.1gに溶解させたパーブチルO(日油社製、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート) 2.6gを用いたこと以外は、前記共重合体Aの製造例1に従い、共重合体Cと水とを含有する組成物を得た。前記組成物の固形分は37質量%であった。また、共重合体Cの重量平均分子量は97000であった。
[重合体組成物の製造例1:重合体組成物A1の製造]
前記共重合体の製造例1記載の方法に従い、共重合体Aと水とを含有する組成物を得た操作に続いて、以下に示す中和工程を行った。反応容器内容物を75℃まで冷却し、これ以降、中和反応を完結させるまで、反応容器内の液体の温度を75℃に保った。工程1として、25質量%アンモニア水溶液(昭和電工社製) 8.4gを反応容器内に加えて15分間保持した。次に、工程2として、32質量%水酸化ナトリウム水溶液(南海化学社製) 387.4gを反応容器内に1.5時間かけて滴下し、中和反応を完結させた。室温まで冷却し、固形分が25質量%となるようにイオン交換水を加え、30分間保持してから攪拌を停止し、ジイソブチレンとマレイン酸塩とを構成単位として含む共重合体の中和物を含有する重合体組成物A1を得た。
[重合体組成物の製造例2:重合体組成物A51の製造]
工程1を行わなかったこと以外は、前記重合体組成物の製造例1に従い、重合体組成物A51を得た。
[重合体組成物の製造例3:重合体組成物A52の製造]
工程2における、32質量%水酸化ナトリウム水溶液 387.4gを、25質量%アンモニア水溶液(昭和電工社製) 211.1gに代えたこと以外は、前記重合体組成物の製造例2に従い、重合体組成物A52を得た。
[重合体組成物の製造例4:重合体組成物A53の製造]
工程2における、32質量%水酸化ナトリウム水溶液 387.4gを、予め調製した25質量%アンモニア水溶液(昭和電工社製) 8.4gと、32質量%水酸化ナトリウム水溶液(南海化学社製) 387.4gとを混合した、均一な水酸化ナトリウム−アンモニア混合水溶液に代えたこと以外は、前記重合体組成物の製造例2に従い、重合体組成物A53を得た。
[重合体組成物の製造例5:重合体組成物A54の製造]
前記共重合体の製造例1記載の方法に従い、共重合体Aと水とを含有する組成物を得た操作に続いて、以下に示す中和工程を行った。反応容器内容物を75℃まで冷却し、これ以降、中和反応を完結させるまで、反応容器内の液体の温度を75℃に保った。工程1として、32質量%水酸化ナトリウム水溶液(南海化学社製) 387.4gを反応容器内に1.5時間かけて滴下した。次に、工程2として、25質量%アンモニア水溶液(昭和電工社製) 8.4gを反応容器内に加えて15分間保持し、中和反応を完結させた。室温まで冷却し、固形分が25質量%となるようにイオン交換水を加え、30分間保持してから攪拌を停止し、重合体組成物A54を得た。
[重合体組成物の製造例6:重合体組成物A55の製造]
前記共重合体の製造例1記載の方法に従い、共重合体Aと水とを含有する組成物を得た操作に続いて、以下に示す中和工程を行った。反応容器内容物を75℃まで冷却し、これ以降、中和反応を完結させるまで、反応容器内の液体の温度を75℃に保った。工程1として、32質量%水酸化ナトリウム水溶液(南海化学社製) 387.4gを反応容器内に1.5時間かけて滴下した。次に、工程2として、モノエタノールアミン(日本触媒社製) 7.6gを反応容器内に加えて15分間保持し、中和反応を完結させた。室温まで冷却し、固形分が25質量%となるようにイオン交換水を加え、30分間保持してから攪拌を停止し、重合体組成物A55を得た。
[重合体組成物の製造例7:重合体組成物A2〜A14の製造]
工程1における25質量%アンモニア水溶液、及び、工程2における32質量%水酸化ナトリウム水溶液の量を、表1に記載の量とした以外は、前記重合体組成物の製造例1に従い、重合体組成物A2〜A14を得た。
[重合体組成物の製造例8:重合体組成物A15の製造]
工程1における25質量%アンモニア水溶液 8.4gをトリエタノールアミン(日本触媒社製) 18.4gに代えたこと以外は、前記重合体組成物の製造例1に従い、重合体組成物A15を得た。
[重合体組成物の製造例9:重合体組成物A16の製造]
工程2における32質量%水酸化ナトリウム水溶液 387.4gを48質量%水酸化カリウム水溶液(AGC旭硝子社製) 362.2gに代えたこと以外は、前記重合体組成物の製造例1に従い、重合体組成物A16を得た。
[重合体組成物の製造例10:重合体組成物B1の製造]
前記共重合体の製造例2記載の方法に従い、共重合体Bと水とを含有する組成物を得た操作に続いて、前記重合体組成物の製造例1に示した中和工程を行い、重合体組成物B1を得た。
[重合体組成物の製造例11:重合体組成物C1の製造]
前記共重合体の製造例3記載の方法に従い、共重合体Cと水とを含有する組成物を得た操作に続いて、前記重合体組成物の製造例1に示した中和工程を行い、重合体組成物C1を得た。
[共重合体の重量平均分子量測定]
共重合体の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により、下記条件で測定した。重量平均分子量は、予め作成した検量線に基づき算出した。検量線の作成には、下記の標準試料を用いた。
測定装置:HLC−8120GPC(東ソー社製)
カラム:TSK α−M + α−M(いずれも東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
検出器:RI
溶離液:H3PO4(60mmol/L)及びLiBr(50mmol/L)を加えたN,N−ジメチルホルムアミド溶液
流速:1.0mL/min
試料濃度:0.1質量%(固形分)
試料注入量:0.1mL
標準試料:東ソー社製ポリスチレン 5.26×102、1.02×105、8.42×106;西尾工業社製ポリスチレン 4.0×103、3.0×104、9.0×105(数字はそれぞれ分子量)
[重合体組成物中の固形分の測定]
実施例における、各固形分の測定は以下の方法で行った。質量W3(g)のシャーレに試料1gを採り、前記試料を含んだシャーレ全体の質量を測定し、W1(g)とした。シャーレ全体を、熱風循環型乾燥機(いすゞ製作所製 Hot Air Rapid Drying Oven Soyokaze)で170℃2時間の条件で乾燥させ、さらにデシケータで30分放冷した後、前記試料の不揮発分を含んだシャーレ全体の質量を測定し、W2(g)とした。次式より得られた値を固形分とした。
固形分(質量%)=100−(W1−W2)/(W1−W3)×100
[重合体組成物のpH]
重合体組成物の25℃におけるpHは、pHメータ(東亜電波工業株式会社、HM−30G)を用いて測定した。pHは、電極の重合体組成物への浸漬後1分後の数値である。
[水性スラリーの調製]
(調製1)
500mLのポリディスポビーカー内に、一次粒子径が40nm、比表面積800m2/gのケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、商品名EC300Jパウダー)を4g、重合体組成物A1〜A16、B1、C1、A51〜A55を添加量10質量部(対ケッチェンブラック100質量部、固形分換算)及びイオン交換水を入れ、これらをプライミクス社製のホモディスパーで攪拌(2500rpm×2分間)し、実施例1〜18、比較例1〜5のケッチェンブラックを10質量%の割合で含む水性スラリーを調製した。
(調製2)
重合体組成物を添加しないこと以外は、前記(調製1)に示した方法に従い、比較例6の水性スラリーを調製した。
(調製3)
炭素材料として、一次粒子径が40nm、比表面積800m2/gのケッチェンブラック(ケッチェンブラックインターナショナル社製、商品名EC300Jパウダー)に代えて、一次粒子径が90nm、比表面積320m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製、商品名カーボンブラック#2300)を用い、重合体組成物A1、A51を用いたこと以外は、前記(調製1)に示した方法に従い、参考例1、参考例2のカーボンブラックを10質量%の割合で含む水性スラリーを調製した。
[比表面積の測定]
比表面積測定装置(島津製作所製、ASAP2020)を用いて、液体窒素を用いた多点法で、水性スラリーの調製に用いたケッチェンブラック、カーボンブラックのBET比表面積を測定した。試料には、250℃で5時間加熱する前処理を施した。
[粉体分散性の測定]
レーザー散乱型粒径測定装置(堀場製作所製、LA−920、屈折率1.50)を用いて、水性スラリー中の粉体の平均粒径/μm、及び粒径50〜500μm粒子の割合/%を測定した。平均粒径が小さく、50〜500μm粒子の割合が低い程、粉体の分散性が優れることを示す。
[塗工性の測定]
水性スラリーに対して、グラインドメーター(安田精機製作所製。型番No.527、測定可能範囲:0−25μm)を用いて、スジ発生時の粒径/μmを測定した。スジ発生時の粒径が小さい程、塗工性が優れることを示す。
実施例1〜18、比較例1〜6及び参考例1〜2の水性スラリーについて、前述の[粉体分散性の測定]及び[塗工性の測定]を行った。結果を表1に示す。
表1に示されるように、工程1にアミン型中和剤を第1の中和剤として用い、工程2でアルカリ金属水酸化物を第2の中和剤として用いて得られた重合体組成物を使用した実施例1〜18は、比較例1〜6に比べて粉体分散性及び塗工性が顕著に優れている。
また、表1に示されるように、工程1でアミン型中和剤を用い、工程2でアルカリ金属水酸化物を用いて共重合体を中和した場合と、アルカリ金属水酸化物のみを用いて共重合体を中和した場合とを、粉体分散性及び塗工性について比較すると、炭素材料がケッチェンブラックである場合、前者の方が顕著に優れているのに対し、炭素材料が、比表面積が500m2/gよりも小さいカーボンブラックである場合、両者間に顕著な差異はなかった。
Figure 0006199125
本発明の水性スラリーを用いれば、スジの少ない塗膜を形成できるので、本発明の水性スラリーは、特に、電池、電極用のペーストとして適している。

Claims (18)

  1. α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合した後、前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して得た重合体組成物、比表面積が600〜2650m2/gの炭素材料、及び水性媒体を含有し、
    前記α−オレフィンは、ジイソブチレン及びイソブチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記不飽和二塩基酸は、無水マレイン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、水性スラリー。
  2. 前記第1の中和剤が、下記一般式(1)で表されるアミン型中和剤である、請求項1に記載の水性スラリー。
    Figure 0006199125
    但し、前記一般式(I)中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、水素原子が水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子を示す。
  3. α−オレフィンがジイソブチレン、不飽和二塩基酸が無水マレイン酸である、請求項1又は2に記載の水性スラリー。
  4. 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、前記一般式(I)で表される化合物の量が1〜15molとなるように、前記共重合体に前記一般式(I)に表される化合物を混合する、請求項3に記載の水性スラリー。
  5. 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、アルカリ金属水酸化物の量が50〜300molとなるように、前記組成物と第1の中和剤との混合物に前記アルカリ金属水酸化物を混合する、請求項3又は4に記載の水性スラリー。
  6. 前記共重合体の重量平均分子量が1万〜10万である、請求項1〜5のいずれかの項に記載の水性スラリー。
  7. 前記一般式(I)で表される化合物が、アンモニア又はトリエタノールアミンである、請求項2に記載の水性スラリー。
  8. 前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である、請求項1〜7のいずれかの項に記載の水性スラリー。
  9. 前記炭素材料が、ケッチェンブラックである、請求項1〜8のいずれかの項に記載の水性スラリー。
  10. α−オレフィンと不飽和二塩基酸との共重合体と水を含有する組成物とアミン型中和剤からなる第1の中和剤とを混合する工程1と、
    前記組成物と第1の中和剤との混合物にアルカリ金属水酸化物からなる第2の中和剤を混合して重合体組成物を得る工程2と、
    前記重合体組成物と、比表面積が600〜2650m2/gの炭素材料と、水性媒体と混合する工程とを含み、
    前記α−オレフィンは、ジイソブチレン及びイソブチレンからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記不飽和二塩基酸は、無水マレイン酸、マレイン酸及びイタコン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、水性スラリーの製造方法。
  11. 前記第1の中和剤が、下記一般式(1)で表されるアミン型中和剤である、請求項10に記載の水性スラリーの製造方法。
    Figure 0006199125
    但し、前記一般式(I)中、R 1 、R 2 及びR 3 は同一又は異なって、水素原子が水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基、又は水素原子を示す。
  12. α−オレフィンがジイソブチレン、不飽和二塩基酸が無水マレイン酸である、請求項10又は11に記載の水性スラリーの製造方法。
  13. 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、前記一般式(I)で表される化合物の量が1〜15molとなるように、前記共重合体に前記一般式(I)に表される化合物を混合する、請求項12に記載の水性スラリーの製造方法。
  14. 前記共重合体に含まれる無水マレイン酸由来の構成単位100molに対し、アルカリ金属水酸化物の量が50〜300molとなるように、前記組成物と第1の中和剤との混合物に前記アルカリ金属水酸化物を混合する、請求項12又は13に記載の水性スラリーの製造方法。
  15. 前記共重合体の重量平均分子量が1万〜10万である、請求項10〜14のいずれかの項に記載の水性スラリーの製造方法。
  16. 前記一般式(I)で表される化合物が、アンモニア又はトリエタノールアミンである、請求項11に記載の水性スラリーの製造方法。
  17. 前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種以上である、請求項10〜16のいずれかの項に記載の水性スラリーの製造方法。
  18. 前記炭素材料が、ケッチェンブラックである、請求項10〜17のいずれかの項に記載の水性スラリーの製造方法。
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