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JP6198535B2 - 廃液固化剤及び廃液固化剤の製造方法 - Google Patents

廃液固化剤及び廃液固化剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、廃液固化剤及び廃液固化剤の製造方法およびその用途に関する。
近年、各種産業分野から排出される廃液は増加の一途をたどっている。廃液としては工場廃液、飲料物廃液、体液廃液などがあるが、特に病院での手術や出産の際に排出される羊液や血液等を含有した液状の医療廃液は、医療従事者や廃棄業者に対する感染症を防止するために、廃液容器に回収した後、焼却処理あるいは薬剤処理後に浄化槽内で処理されている。
しかし、いずれの場合も、液状のままで処理すると、万一の事故などによる廃液容器の破損や、廃液の飛散による二次感染の恐れがあるために、廃液、特に医療廃液を固化(ゲル化ともいう)した後に処理することが望まれている。すなわち、廃液に処理剤を投入することによって前記廃液をゲル状に固化させる廃液の処理方法が望まれている。
ここでいう医療廃液とは、血液や体液、及びこれらの0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)混合液、患部を洗浄したリンゲル液廃液、消毒用エタノール廃液、その他の消毒液廃液、人工透析廃液、患者から摘出した血液等の体液を含む臓器及び病理検査廃液等が挙げられる。
これらの医療廃液を固化するための廃液処理剤においては、血液や体液等に含まれている電解質による吸水性樹脂の吸水性能低下を防ぐための幾つかの手法(特許文献1、2など)が提案されている。特許文献1は、イオン型吸水性樹脂とノニオン型吸水性樹脂とをブレンドしたものである。特許文献2は、吸水性樹脂に、廃液中に含まれる電解質のイオン強度を低下させる物質、例えばキレート剤、イオン交換性樹脂、イオン感応物質等を配合したものである。
しかしながら、処理スペースの問題から、縦長の廃液容器に溜まった廃液、特に医療廃液を固化するために、吸水性樹脂を一括で投入(廃液への後投入)した場合、比重から殆どの吸水性樹脂が浮遊することなく容器底部に沈んだ後に、上部廃液に向かって固化が進行するため、容器底部に吸水性樹脂が偏在し、上部まで十分に固化できない問題がある。
そこで、廃液の固化時間短縮のために、吸水性樹脂の発泡や微粒子化などの吸水性樹脂の表面積を向上させ吸水速度を向上する方法や、吸水性樹脂を親水化する手法も提案されている。しかし、吸水性樹脂の吸水速度を向上させたり、親水化したりしても、十分な廃液固化速度は得られていないのが実状であった。
そこで、吸水性樹脂に疎水性物質を混合することにより、吸水性樹脂の一部を浮遊させ、残りを沈降させることで、容器の上下から固化を進行させて、固化時間を短縮する方法が知られている(特許文献3)。
特開2002−119853号公報 特開平11−169451号公報 国際公開2005/107940号
しかしながら、吸水性樹脂に疎水性物質を混合する(特許文献3)方法では、廃液中の電解質(血液等)の濃度が薄い場合(10%程度)は、縦長容器の上下での固化を比較的均一にできるが、電解質(血液等)の濃度が濃い場合(30%程度)は吸水速度が遅くなる結果、廃液の固化性が低下し、廃液が滲み出やすい、固化物が柔らかくなるという問題が発生し易い。
このように、吸水性樹脂からなる廃液固化剤を投入して廃液をゲル状に固化させる処理方法においては、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能を持つ廃液固化剤は得られていないのが実状である。
本発明は、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能を持ち、固化物中の廃液が滲み出にくく、固化物が柔らかくなり難い廃液固化剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記問題点を改善した廃液固化剤を得るべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の廃液固化剤は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性となる加水分解性ビニルモノマー(a2)を必須構成単位とする架橋重合体(A)からなる吸収性樹脂(X)と界面活性剤(Y)とを有する廃液固化剤であって、(Y)のHLBが5〜12であり、(Y)が25℃、103hPaで固体である廃液固化剤である。
また、本発明の廃液固化剤の製造方法は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性となる加水分解性ビニルモノマー(a2)を必須構成単位とする架橋重合体(A)からなる吸収性樹脂(X)及び界面活性剤(Y)を有する廃液固化剤の製造方法であって、(Y)のHLBが5〜12であり、(Y)が25℃、103hPaで固体である廃液固化剤の製造方法である。
本発明の廃液固化剤は、吸収性樹脂(X)と、HLBが5〜12であり、25℃、103hPaで固体である界面活性剤(Y)を有することから、電解質(血液等)の濃度が30%程度まで濃くなっても、親水性の高い界面活性剤(HLBが5〜12)を使用しているため、吸水速度が速い特長を有する。その結果、廃液の固化性が良好であり、廃液の滲み出しや、固化物が柔らかくなるという問題は生じ難い。
更に、廃液中の電解質(血液等)の濃度が10%程度の薄い場合でも、本発明の廃液固化剤は一部が浮遊しながら徐々に沈降していくことから、廃液の固化性は良好であり、廃液の滲み出しや、固化物が柔らかくなるという問題は生じ難い。その結果、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能を持つ廃液固化剤を得ることが出来る。
本発明の廃液固化剤は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性となる加水分解性ビニルモノマー(a2)を必須構成単位とする架橋重合体(A)からなる吸収性樹脂(X)と界面活性剤(Y)とを有する廃液固化剤であって、(Y)のHLBが5〜12であり、(Y)が25℃、103hPaで固体である。
本発明の廃液固化剤は、上記条件を満たすことにより、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくく、固化物が柔らかくなりにくい。また、容器サイズや血液濃度の変化による固化性の変化が少なくなる。
廃液とは、医療廃液(血液や体液、及びこれらの0.90質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)混合液、患部を洗浄したリンゲル液廃液、消毒用エタノール廃液、その他の消毒液廃液、人工透析廃液、患者から摘出した血液等の体液を含む臓器及び病理検査廃液等)、飲料廃液、工場廃液、放射線廃液、糞尿廃液、塗料廃液、歯科用の洗浄廃液、胃カメラ用の洗浄廃液及び吐瀉物等の各種廃液が含まれる。
本発明の廃液固化剤は、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくく、固化物が柔らかくなりにくく、容器サイズや血液濃度の変化による固化性の変化が少ないという観点から、血液や体液等を含有した廃液用として好ましい。
架橋重合体(A)の必須構成単位である水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性となる加水分解性ビニルモノマー(a2)としては特に限定がないが、例えば、特開2005−075982号公報に記載の水溶性ラジカル重合単量体等が挙げられる。これらのうち、吸収性能の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)が好ましく、さらに好ましくはアニオン性ビニルモノマー{アニオン性基(カルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基及び水酸基等)を有するビニルモノマー}、特に好ましくは炭素数3〜30のビニル基含有カルボン酸(塩){不飽和モノカルボン酸(塩){(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸及びこれらの塩等};不飽和ジカルボン酸(塩)(マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸及びこれらの塩等);及び前記不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル(マレイン酸モノブチルエステル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸のエチルカルビトールモノエステル、フマル酸のエチルカルビトールモノエステル、シトラコン酸モノブチルエステル及びイタコン酸グリコールモノエステル等}、次に好ましくは不飽和モノカルボン酸(塩)、最も好ましくはアクリル酸(塩)である。
なお、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味し、「・・・酸(塩)」とは「・・・酸」及び/又は「・・・酸塩」を意味する。塩としては、カリウム、ナトリウム及びリチウム等のアルカリ金属塩並びにカルシウム等のアルカリ土類金属塩が含まれる。
架橋重合体(A)に含まれる水溶性ビニルモノマー(a1)単位がアニオン性ビニルモノマーの場合、これは未中和体であっても、中和体(水溶性ビニルモノマー塩単位)であっても構わないが、架橋重合体(A)を製造する上での作業性の改良等の目的で水溶性ビニルモノマー(a1)単位の一部又は全てを中和して水溶性ビニルモノマー塩単位としてもよい。
(a1)としてアニオン性ビニルモノマーを使用した場合に、(A)に含まれるアニオン性ビニルモノマー由来のアニオン部分を中和体としたい場合は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属、水酸化カルシウム等の水酸化アルカリ土類金属又はこれらの水溶液を、重合前のモノマー段階、あるいは重合後の含水ゲルに添加すれば良い。
架橋重合体(A)の水溶性ビニルモノマー(a1)として、アニオン性ビニルモノマー{最も好ましくはアクリル酸(塩)}を使用する場合、アニオン性ビニルモノマーの最終的な中和度{アニオン性ビニルモノマーのアニオン基及びアニオン塩基の合計モル数に基づく、アニオン塩基の含有量(モル%)}は、吸収性能の観点から、30〜100が好ましく、さらに好ましくは40〜95、特に好ましくは50〜90である。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)は、それぞれ、単独で構成単量体としてもよく、2種以上を構成単量体としてもよい。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)のうち、吸収性能の観点から、(a1)が好ましく、さらに好ましくは(a1)を単独で構成単量体とすることである。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解性ビニルモノマー(a2)の両方を構成単位とする場合、これらのビニルモノマー単位のモル比{(a1)/(a2)}は、75/25〜99/1が好ましく、さらに好ましくは85/15〜95/5、特に好ましくは90/10〜93/7、最も好ましくは91/9〜92/8である。この範囲であると、吸収性能がさらに良好となる。
架橋重合体(A)は、さらに、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマーと共重合できるその他のビニルモノマーを構成単位とすることができるが、その他のビニルモノマー(a3)を構成単位として含まないことが好ましい。
その他のビニルモノマー(a3)としては、水溶性ビニルモノマー(a1)等と共重合できるモノマーであれば制限がなく、たとえば、特開2003−225565号公報に記載のビニルモノマー等が挙げられる。
その他のビニルモノマー(a3)を構成単位とする場合、その他のビニルモノマー単位の含有量(モル%)は、吸収性能の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位の合計のモル数に基づいて、0.01〜30が好ましく、さらに好ましくは0.05〜20、特に好ましくは0.1〜15である。
本発明において、架橋重合体(A)は、必須構成単位である(a1)及び/又は(a2)が、反応性基を有する場合(カルボキシル基を有するものとアミノ基を有するものの併用等)は、自己架橋させても良いが、必要により内部架橋剤(b)を使用してもよい。
内部架橋剤(b)としては、公知の内部架橋剤、例えば、特開2003−225565号公報に記載の内部架橋剤が使用できる。これらの内部架橋剤のうち、吸収性能等の観点から、エチレン性不飽和基を2個以上有する内部架橋剤が好ましく、さらに好ましくはトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート及び炭素数2〜10のポリオールのポリ(メタ)アリルエーテル、特に好ましくはトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリロキシエタン及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル、最も好ましくはペンタエリスリトールトリアリルエーテルである。
内部架橋剤(b)の含有量(モル%)は、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位のモル数に基づいて、0.001〜5が好ましく、さらに好ましくは0.005〜3、特に好ましくは0.01〜1である。この範囲であると、吸収特性がさらに良好となる。
架橋重合体(A)は、公知の方法{特開2003−225565号公報及び特開2005−075982号公報等}と同様にして、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(a3)を重合して、含水ゲルを調製し、必要により含水ゲルを細断した後、乾燥してして架橋重合体(A)としてもよい。
また、架橋重合体(A)は、乾燥後に粉砕することができる。粉砕方法については、特に限定はなく、通常の粉砕装置{たとえば、ハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機及びシェット気流式粉砕機}等が使用できる。粉砕された吸収性樹脂粒子は、必要によりふるい分け等により粒度調整できる。
架橋重合体(A)が粉砕された吸水性樹脂粒子である場合、(A)の重量平均粒子径(μm)は、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、100〜2000が好ましく、さらに好ましくは200〜1000、特に好ましくは300〜850である。
架橋重合体(A)は、必要により表面架橋剤を反応させて、表面を架橋処理してもよい。
表面架橋剤としては、公知の表面架橋剤、例えば、特開2003−225565号公報に記載の表面架橋剤が使用できる。
これらの表面架橋剤のうち、吸水性能等の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)単位の水溶性置換基{カルボキシ基、水酸基等}及び/又は加水分解性ビニルモノマー(a2)単位の加水分解によって生成する水溶性置換基{カルボキシ基、水酸基等}と反応し得る官能基を少なくとも2個以上有する架橋剤が好ましく、さらに好ましくは多価グリシジル、特に好ましくはエチレングリコールジグリシジルエーテル及びグリセリンジグリシジルエーテル、最も好ましくはエチレングリコールジグリシジルエーテルである。
表面架橋剤の含有量(モル%)は、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)単位及び加水分解性ビニルモノマー(a2)単位のモル数に基づいて、0.005〜0.300が好ましく、さらに好ましくは0.010〜0.200、特に好ましくは0.015〜0.15である。
表面架橋反応の方法は、公知{たとえば、特許第3648553号公報、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報、特開2005−95759号公報}の方法が適用できる。
本発明の廃液固化剤は、上記架橋重合体(A)からなる吸収性樹脂(X)と界面活性剤(Y)とを有する廃液固化剤である。
本発明において、界面活性剤(Y)は、HLBが5〜12であり、25℃、103hPaで固体であるものである。
ここで「HLB」とは、親水性と親油性のバランスを示す指標であって、例えば「界面活性剤入門」〔2007年三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著〕212頁に記載されている小田法によって、有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
HLBを導き出すための有機性の値及び無機性の値については前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
界面活性剤(Y)のHLBが12を超えて親水性が高くなると、電解質(血液等)の濃度が10%程度まで薄くなった場合に、比較的短時間で容器の底に沈んでしまうため、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要し、固化状態も離水が発生し易くなる。
界面活性剤(Y)のHLBが5未満に疎水性が強くなると、電解質(血液等)の濃度が30%程度まで濃くなった場合に吸水速度が遅くなり、廃液固化性が低下して廃液が滲み出やすくなる。
界面活性剤(Y)としては、HLBが5〜12であり、25℃、103hPaで固体である非イオン界面活性剤が含まれる。
非イオン界面活性剤は、水に溶けてもイオン性を示さないが、界面活性を呈するものである。本発明において、非イオン界面活性剤としては、公知のHLBが5〜12であり、25℃、103hPaで固体である非イオン界面活性剤が含まれる。
非イオン界面活性剤としては、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル及び脂肪酸アミドからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、ショ糖に炭素数8〜22の脂肪酸がエステル結合したものが含まれ、具体的には、ショ糖ステアリン酸エステル[例えば、第一工業製薬社製のもの{DKエステルF−50(HLB=6)、F−70(HLB=8)及びF−110(HLB=11)等}、三菱化学フーズ(株)製のもの{リョートーシュガーエステルS−770(HLB=約7)、S−970(HLB=約9)、S−1170(HLB=約11)及びS−1170F(HLB=約11)等}等]等が挙げられる。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、ソルビタンに炭素数8〜22の脂肪酸がエステル結合したものが含まれ、具体的には、ソルビタンパルミテート[花王(株)製のもの{レオドールSP−P10(HLB=6.7)等}及び理研ビタミン社製のもの{リケマールP−300(HLB=5.6)等}等]等が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、グリセリン及び/又はグリセリンの重合物(重合度2〜20)に炭素数8〜22の脂肪酸がエステル結合したものが含まれる。
具体的には、ジグリセリンモノラウレート[理研ビタミン(株)製のもの{ポエムDL−100(HLB=9.4)等}等]、ジグリセリンモノミリステート[理研ビタミン(株)製のもの{ポエムDM−100(HLB=8.7)等}等]、ジグリセリンモノステアレート[理研ビタミン(株)製のもの{ポエムDS−100A(HLB=7.7)等}等]、ジグリセリンモノオレート[理研ビタミン(株)製のもの{ポエムDO−100V(HLB=7.3)、リケマールDO−100(HLB=7.4)等}等]、デカグリセリンステアレート[理研ビタミン(株)製のもの{ポエムJ−0081HV(HLB=12)、ポエムJ−0381V(HLB=12)等}等]等が挙げられる。
脂肪酸アミドとしては、炭素数8〜22の脂肪酸とエタノールアミンがアミド結合したものが含まれる。具体的には、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド[三洋化成工業(株)製のもの{プロファンAB−20(HLB=11)等}等]、ステアリン酸モノエタノールアミド[三洋化成工業(株)製のもの{プロファンSME(HLB=10)等}等]等が挙げられる。
(Y)のHLBは、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、好ましくは6〜11である。
本発明の廃液固化剤において、界面活性剤(Y)の含有量は、吸水性樹脂(X)の重量を基準として、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、0.1〜5.0重量%が好ましく、さらに好ましくは0.2〜4.5重量%であり、次にさらに好ましくは0.3〜4.0重量%であり、特に好ましくは0.5〜3.5重量%である。
界面活性剤(Y)の含有量が0.1重量%以上であることで、電解質(血液等)の濃度が10%程度まで薄くなった場合に容器の底に沈みにくく、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要することなくし、固化状態も離水が発生しにくく、好ましい。
界面活性剤(Y)の含有量が5.0重量%以下であることで、電解質(血液等)の濃度が30%程度まで濃くなった場合に吸水速度が遅くなることがなく、廃液固化性が低下することがないので廃液が滲み出にくく、好ましい。
界面活性剤(Y)の形状が粉末状である場合、界面活性剤の粒径は特に限定されるものではないが、重量平均粒子径は、吸水性樹脂へのドライブレンド性の観点から、2000μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは1500μm以下、次にさらに好ましくは1000μm以下である。
本発明の廃液固化剤は、吸水性樹脂(X)と界面活性剤(Y)とを有する廃液固化剤であり、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、吸水性樹脂(X)の表面近傍に界面活性剤(Y)を有していることが好ましい。
吸水性樹脂(X)の表面近傍に界面活性剤(Y)を有するものとしては、下記方法により得たものが挙げられる。
(1)固体である界面活性剤(Y)をそのまま吸水性樹脂(X)に例えばドライブレンド法のように直接混合させる方法
(2)水や親水性有機溶媒中に、界面活性剤(Y)をスラリー状に分散させて吸水性樹脂(X)に混合する方法
(3)疎水性の有機溶媒中に、界面活性剤(Y)を溶解させて、吸水性樹脂(X)を含浸させ、乾燥する方法
これらの混合方法のうち、乾燥のしやすさ及び残留溶剤が少ない観点から、(1)が好ましい。
本発明の廃液固化剤には、必要により任意の段階{架橋重合体(A)製造工程のうち、重合工程、細断工程、乾燥工程、粉砕工程、表面架橋工程及び/又はこれらの工程の前後、並びに(X)と(Y)とを混合する工程後等}において、添加物を添加することができる。
添加物としては、公知(たとえば特開2003−225565号公報)の添加剤{防腐剤、防かび剤、抗菌剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、芳香剤、消臭剤及び有機質繊維状物等}等が使用でき、これらの1種又は2種以上を併用してもよい。
本発明の廃液固化剤において、下記に示すヌレ時間(I)は、廃液固化性の観点から、20〜90秒であるものが好ましく、さらに好ましくは25〜80秒である。
ヌレ時間(I):25℃の0.90重量%塩化ナトリウム水溶液50gを入れた有効容積100ml(内径50mm)のビーカーに、廃液固化剤1.00gを一括で投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間。
ヌレ時間(I)が20秒以上であることで、電解質(血液等)の濃度が10%程度まで薄くなった場合に比較的短時間で容器の底に沈んでしまうことがなく、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要することがなく、固化状態も離水が発生しにくく、好ましい。
ヌレ時間(I)が90秒以下であることで、電解質(血液等)の濃度が30%程度まで濃くなった場合に吸水速度が遅くなることがなく、廃液固化性が低下することがないので廃液が滲み出にくく、好ましい。
従って、ヌレ時間(I)を上記範囲とすることで、吸水倍率、吸収速度が適度となり、容器サイズの大小にかかわらず、廃液を固化することができる。
ヌレ時間(I)は、具体的には、下記測定方法によって測定する。
25℃の0.90質量%塩化ナトリウム水溶液50gを入れた、軸方向を鉛直として置かれた有効容量100mlのビーカー(内径50mm、高さ70mm)の上部に、JIS−K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが50mmになるように設置する。該ロートの下部口を開けた状態で、該ロート内に静かに廃液固化剤1.00gを投入し、廃液固化剤を投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間を測定する。廃液固化剤の外観が透明になった時点を湿潤した時点として判断する。
本発明の廃液固化剤において、下記に示すヌレ時間(II)は、廃液固化性の観点から、80〜500秒であるものが好ましく、さらに好ましくは100〜400秒である。
ヌレ時間(II):塩化ナトリウムを0.9重量%及び下記凝結防止剤入り牛血を10重量%含む25℃の水溶液50gを入れた有効容積100ml(内径50mm)のビーカーに、廃液固化剤1.00gを一括で投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間。
凝結防止剤入りの牛血:牛血4000mlに、pH8.0に調整した0.5Mのエチレンジアミン四酢酸ナトリウム水溶液200mlを加えた牛血。
0.5Mのエチレンジアミン四酢酸ナトリウム水溶液の作成法
37.2gのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物を160mlの水に加えた後、水酸化ナトリウムを加えてpH8.0に合わせ、更に水を追加して200mlの0.5Mエチレンジアミン四酢酸ナトリウム水溶液を作成する。
ヌレ時間(II)が80秒以上であることで、電解質(血液等)の濃度が10%程度まで薄くなった場合に短時間で容器の底に沈んでしまうことがなく、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要することなく、固化状態も離水が発生しにくく、好ましい。
ヌレ時間(II)が500秒以下であることで、電解質(血液等)の濃度が30%程度まで濃くなった場合に吸水速度が適度であり、廃液固化性が低下することがなく廃液が滲み出にくく、好ましい。
従って、ヌレ時間(II)を上記範囲とすることで、吸水倍率、吸収速度が適度となり、容器サイズの大小にかかわらず、廃液を固化することができる。
具体的には、下記測定方法によって測定する。
塩化ナトリウムを0.9重量%及び上記凝結防止剤入り牛血を10重量%含む25℃の水溶液50gを入れた、軸方向を鉛直として置かれた有効容量100mlのビーカー(内径50mm、高さ70mm)の上部に、JIS−K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが50mmになるように設置し、該ロートの下部口を開けた状態で、該ロート内に静かに廃液固化剤1.00gを投入し、廃液固化剤を投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間を測定する。廃液固化剤の外観が透明になった時点を湿潤した時点として判断する。
本発明の廃液固化剤において、下記に示すヌレ時間(III)は、廃液固化性の観点から、300〜1800秒であるものが好ましく、さらに好ましくは400〜1500秒である。
ヌレ時間(III):塩化ナトリウムを0.9重量%及び下記凝結防止剤入り牛血を30重量%含む25℃の水溶液50gを入れた有効容積100ml(内径50mm)のビーカー内に、廃液固化剤1.00gを一括で投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間。
凝結防止剤入りの牛血:牛血4000mlに、pH8.0に調整した0.5Mのエチレンジアミン四酢酸ナトリウム水溶液200mlを加えた牛血。
ヌレ時間(III)が300秒以上であることで、電解質(血液等)の濃度が10%程度まで薄くなった場合に短時間で容器の底に沈んでしまうことがなく、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要することなく、固化状態も離水が発生しにくく、好ましい。
ヌレ時間(III)が1800秒以下であることで、電解質(血液等)の濃度が30%程度まで濃くなった場合に吸水速度が適度であり、廃液固化性が低下することがなく廃液が滲み出にくく、好ましい。
従って、ヌレ時間(III)を上記範囲とすることで、吸水倍率、吸収速度が適度となり、容器サイズの大小にかかわらず、廃液を固化することができる。
具体的には、下記測定方法によって測定する。
塩化ナトリウムを0.9重量%及び上記凝結防止剤入り牛血を30重量%含む25℃の水溶液50gを入れた、軸方向を鉛直として置かれた有効容量100mlのビーカー(内径50mm、高さ70mm)の上部に、JIS−K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが50mmになるように設置し、該ロートの下部口を開けた状態で、該ロート内に静かに廃液固化剤1.00gを投入し、廃液固化剤を投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間を測定する。廃液固化剤の外観が透明になった時点を湿潤した時点として判断する。
本発明の廃液固化剤の生理食塩水の吸収倍率は、廃液固化性の観点から、生理食塩水(25℃)に対して45〜65g/gが好ましく、さらに好ましくは46〜64g/g、次にさらに好ましくは47〜63g/g、最も好ましくは48〜62g/gである。
生理食塩水の吸収倍率は、吸水性樹脂(X)の内部架橋及び/又は表面架橋の量を増加させることにより減少させることができ、内部架橋及び/又は表面架橋の量を減少させることにより増加させることができる。
生理食塩水の吸収倍率の測定方法は下記である。
<生理食塩水の吸水倍率の測定方法>
縦20cm、横10cm、幅約5mmのナイロン製の網袋(250メッシュ)に、廃液固化剤の試料(サンプル量;0.1g)を入れ、これを袋ごと過剰の生理食塩水(25℃)に浸す。浸漬60分後に袋ごと空中に引き上げ、静置して30分間水切りした後、質量(Sg)を測定して下式より吸収倍率を求める。
[網袋のみを用いて上記と同様の操作を行い、この分の質量(Tg)をブランクとする。]
生理食塩水の吸収倍率=(S−T)/0.1
本発明の廃液固化剤において、生理食塩水の荷重下吸収量は、廃液固化性の観点から、10〜40g/gが好ましく、さらに好ましくは10〜35gである。
生理食塩水の荷重下吸収量の測定方法は下記である。
[生理食塩水の荷重下吸収量の測定法]
目開き63μm(JIS Z8801−1:2006)のナイロン網を底面に貼った円筒型プラスチックチューブ(内径:25mm、高さ:34mm)内に、250〜500μmの粒子径にふるい分けした測定試料0.16gを秤量し、円筒型プラスチックチューブを垂直にしてナイロン網上に測定試料がほぼ均一厚さになるように整えた後、この測定試料の上に分銅(重量:200g、外径:24.5mm、)を乗せる。この円筒型プラスチックチューブ全体の重量(M1)を計量した後、生理食塩水60mlの入ったシャーレ(直径:12cm)の中に測定試料及び分銅の入った円筒型プラスチックチューブを垂直に立ててナイロン網側を下面にして浸し、60分静置する。60分後に、円筒型プラスチックチューブをシャーレから引き上げ、これを斜めに傾け、垂れた水滴を除去した後、測定試料及び分銅の入った円筒型プラスチックチューブ全体の重量(M2)を計量し、次式から荷重下吸収量を求める。なお、使用する生理食塩水及び測定雰囲気の温度は25℃である。
生理食塩水の荷重下吸収量(g/g)={(M2)−(M1)}/0.16
本発明の廃液固化剤の重量平均粒子径(μm)は、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくい及び固化物が柔らかくなりにくい観点から、100〜800が好ましく、さらに好ましくは200〜500、特に好ましくは300〜400である。
本発明の廃液固化剤のかさ比重(米国特許6562879号で規定)は廃液固化性の観点から、好ましくは0.5〜0.8g/cm3であり、さらに好ましくは0.55〜0.75g/cm3である。
本発明の廃液固化剤の製造方法は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性となる加水分解性ビニルモノマー(a2)を必須構成単位とする架橋重合体(A)からなる吸収性樹脂(X)及び界面活性剤(Y)を有する廃液固化剤の製造方法であって、(Y)のHLBが 5〜12であり、(Y)が25℃、103hPaで固体である廃液固化剤の製造方法である。
本発明の製造方法において、水溶性ビニルモノマー(a1)、加水分解性ビニルモノマー(a2)及び界面活性剤(Y)として、好ましいものは上述と同様である。
また、架橋重合体(A)は、必要により内部架橋剤(b)を構成単位としてもよく、(b)として好ましいものは上述と同様である。
本発明の製造方法は、上記工程(I)を含むものである。本工程では、吸水性樹脂(X)と界面活性剤(Y)とを混合することにより、吸水性樹脂(X)の表面に界面活性剤(Y)が付着し、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能を持つ廃液固化剤をえることができる。
界面活性剤(Y)を混合する方法としては、下記が挙げられる。
(1)固体である界面活性剤(Y)をそのまま吸水性樹脂(X)に例えばドライブレンド法のように直接混合させる方法
(2)水や親水性有機溶媒中に、界面活性剤(Y)をスラリー状に分散させて吸水性樹脂(X)と混合する方法
(3)疎水性の有機溶媒中に、界面活性剤(Y)を溶解させて、吸水性樹脂(X)を含浸させる方法
これらの混合方法のうち、乾燥性しやすさ及び残留溶剤の低減の観点から、(1)が好ましい。
本発明の製造方法において、廃液液固化性の観点から、さらに下記工程(I)を含むことが好ましい。
工程(I):架橋重合体(A)の表面を架橋処理する工程
上記工程(I)は、界面活性剤の混合の前でもよく、界面活性剤の混合と同時でもよく、界面活性剤の混合の後でもよい。これらのうち、廃液固化性の観点から、界面活性剤の混合の前が好ましい。
本発明の製造方法において、工程(I)を含む場合、好ましい具体的態様は、表面架橋剤と水及び必要により親水性有機溶媒もしくは無機のナトリウム明礬等の無機物が混合された表面架橋剤溶液を処理した後に、界面活性剤(Y)をドライブレンドさせて、吸水性樹脂(X)と混合する製造方法である。
本発明の廃液固化方法は、廃液に廃液固化剤を投入することによって、廃液をゲル状に固化させる廃液の処理方法であって、廃液固化剤が、本発明の廃液固化剤であるものである。
本発明の廃液固化剤は、飲料廃液、工場廃液、放射線廃液、糞尿廃液など各種の廃液の固化に使用でき、廃液中に有機物や固体分散物等が含まれていてもよく、その迅速かつ均一な固化から、従来の問題を多く抱えた医療廃液の固化に好ましく使用される。廃液とは、廃棄するための水性液もしくは濾漏した水性液を指す。
本発明の廃液固化剤を用いて、本発明の廃液固化方法を使用することにより、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能が得られることから、廃液が滲み出にくく、固化物が柔らかくなりにくい。
本発明の固化方法としては、種々の容器形状(縦長、横長など)や固化剤の投入方法(廃液への一括投入/分割投入、廃液への前投入/後投入)などが広く適用できるが、本発明の廃液固化剤は、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能を有することから、従来は廃液中の電解質(血液等)の濃度によっては固化が困難であった縦長容器の廃液の固化に好ましく使用される。また、投入方法としては、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能が見込めることから、一括投入が好ましい。なお、投入には粉体のまま投入してもよいし、水溶性、水壊性ないし透水性の容器ないし袋に廃液固化剤を入れた状態で、投入してもよい。
廃液に投入された廃液固化剤は、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、一部は沈むが、残りは浮遊することにより、廃液の上下から固化が進行するので、特に、垂直方向に長い容器を使用した場合、廃液全体が固化するまでの時間を著しく短くすることが可能となる。また、浮遊した廃液固化剤が、徐々に廃液を吸液しながら沈降していくため、廃液全体を固化するまでの時間が短くなるという効果も奏する。さらに、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能が見込め、固化物中の廃液が滲み出にくく、固化物が柔らかくなり難いという効果を奏する。
本発明の廃液固化用包装体は、本発明の廃液固化剤を充填してなるものである。本発明の包装体の形状や材質は、特に限定されるものではない。
包装体の大きさとしては、10〜1,000gの廃液固化剤を密封することができ、その一部を開放して、そこから廃液固化剤を取り出せるものが好ましく、例えば、ポリ広口ビン、水溶性及び透水性の包装体等が挙げられる。
ポリ広口ビンとしては、ソフトパッキン付ポリ広口ビン(市販品では、例えば、テラオカ研究機器製カタログ800記載のもの;材質ポリエチレン等)等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下において部は重量部を示す。以下において、実施例11は、参考例1とする。
[実施例1]
1Lのビーカーに、アクリル酸230.4g(3.2mol)、架橋剤としてペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.0g(3.9mmol)、及び水1001.7gを添加し10℃に冷却した。この溶液を、断熱重合槽に入れ、窒素を通じて溶液の溶存酸素を0.1ppm(オリエント電機(株)製、商品名溶存酸素計 DO220PBで測定)とした後、重合開始剤として、35%の過酸化水素水0.023g、L−アスコルビン酸0.00575g、及び過硫酸カリウム0.23gを添加した。約30分後、重合反応が開始し、約2時間後に最高温度60℃に到達した。更に、この温度で5時間熟成させて重合を完結させた。得られた重合体は、含水ゲル状を有していた。この重合体をニーダー((株)入江商会製、商品名BENCH KNEADERPNV−1;回転数70rpm)で約2時間撹拌して細断し、更に48%の水酸化ナトリウム水溶液192.0gを配合し、ニーダーで約2時間撹拌して混合し含水ゲル状重合体(A1)を得た。その後、バンド乾燥機(透気乾燥機、井上金属(株)製)を用いて120℃で1時間乾燥し、市販のジューサーミキサーにて粉砕し、目開き850及び106μmのふるいを用いて106〜850μmの粒度に調整した後、この100部を高速攪拌(ホソカワミクロン(株)製、高速攪拌タービュライザー:回転数2000rpm)しながらエチレングリコールジグリシジルエーテルの10重量%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)の2部(0.1モル%)をスプレー噴霧しながら加えて混合した。この混合物を140℃で30分間静置して加熱架橋(表面架橋)することにより重量平均粒子径370μm(日機装(株)製、商品名:マイクロトラックFRA粒度分析計で測定)の吸収性樹脂(X1)を得た。(X1)100部をナウター型混合機に入れて粉末を撹拌しながらリョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部を添加した後、(X1)とリョートーシュガーエステルS−1170を80〜90℃に保ちながら30分間撹拌して均一に混合させた。その後、含水率を4.5重量%に調整して廃液固化剤(1)を得た。なお、含水率は4.5重量%より低い場合、水を噴霧することで調整、又含水率が4.5重量%より高い場合は、50〜60℃に保ちながら100〜150mmHgの減圧にて余剰水除去することで調整を行った。
[実施例2]
実施例1において、リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)の添加量を「0.8部」から「0.5部」に代えた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(2)を得た。
[実施例3]
実施例1において、リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)の添加量を「0.8部」から「1.5部」に代えた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(3)を得た。
[実施例4]
実施例1において、エチレングリコールジグリシジルエーテルの10重量%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)を「2部(0.1モル%)」から「3部(0.15モル%)」に代え、リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)の添加量を「0.8部」から「1.0部」に代えた以外は実施例1と同様な操作を行い、含水率を4.5重量%に調整して廃液固化剤(4)を得た。
[実施例5]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リョートーシュガーエステルS−970(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB9)0.6部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(5)を得た。
[実施例6]
実施例1において、エチレングリコールジグリシジルエーテルの10重量%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)を「2部(0.1モル%)」から「3部(0.15モル%)」に代え、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リョートーシュガーエステルS−970(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB9)1.0部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(6)を得た。
[実施例7]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リョートーシュガーエステルS−770(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB7)0.8部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(7)を得た。
[実施例8]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リケマールP−300(理研ビタミン(株)製、パルミチン酸ソルビタンエステル、HLB5.6)1.0部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(8)を得た。
[実施例9]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リケマールS−71−D(理研ビタミン(株)製、ステアリン酸ジグリセリンエステル、HLB5.4)1.0部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(9)を得た。
[実施例10]
実施例1において、リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)の添加量を「0.8部」から「0.3部」に代えた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(10)を得た。
[実施例11]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リケマールP−300(理研ビタミン(株)製、パルミチン酸ソルビタンエステル、HLB5.6)0.1部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(11)を得た。
[実施例12]
実施例1において、エチレングリコールジグリシジルエーテルの10重量%水/メタノール混合溶液(水/メタノールの重量比=70/30)を「2部(0.1モル%)」から「3部(0.15モル%)」に代え、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB11)0.8部」に代えて、「リョートーシュガーエステルS−970(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB9)0.4部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(12)を得た。
[比較例1]
1Lのビーカーに、アクリル酸230.4g(3.2mol)、架橋剤としてペンタエリスリトールトリアリルエーテル0.5g、及び水1001.7gを添加し10℃に冷却した。この溶液を、断熱重合槽に入れ、窒素を通じて溶液の溶存酸素を0.1ppm(オリエント電機(株)製、商品名溶存酸素計 DO220PBで測定)とした後、重合開始剤として、35重量%の過酸化水素水0.023g、L−アスコルビン酸0.00575g、および過硫酸カリウム0.23gを添加した。約30分後、重合反応が開始し、約2時間後に最高温度60℃に到達した。更に、この温度で5時間熟成させて重合を完結させた。得られた重合体は、含水ゲル状を有していた。この重合体をニーダー((株)入江商会製、商品名BENCH KNEADERPNV−1;回転数70rpm)で約2時間撹拌して細断し、更に48重量%の水酸化ナトリウム水溶液192.0g(中和度72%)を配合し、ニーダーで約2時間撹拌して混合した。その後、バンド乾燥機(透気乾燥機、井上金属(株)製)を用いて120℃で1時間乾燥し、市販のジューサーミキサーにて粉砕し、目開き850及び106μmのふるいを用いて重量平均粒子径370μmの粒度に調整し、含水率を4.5重量%に調整して吸収性樹脂(X2)を得た。これを比較の廃液固化剤(R1)とした。
[比較例2]
市販のデンプン系高吸水性樹脂{三洋化成工業(株)製、商品名:サンフレッシュ(登録商標)ST−100、重量平均粒子径370μm}を比較の廃液固化剤(R2)とした。
[比較例3]
実施例1で途中作成した吸収性樹脂(X1)を廃液固化剤(R3)とした。
[比較例4]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB=11)0.8部」に代えて、「リケマールPS−100(理研ビタミン(株)製、プロピレングリコールモノステアレート、HLB=3.7)1.0部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(R4)を得た。
[比較例5]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB=11)0.8部」に代えて、「リケマールS−71−D(理研ビタミン(株)製、ステアリン酸ジグリセリンエステル、HLB5.4)0.05部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(R5)を得た。
[比較例6]
実施例1において、「リョートーシュガーエステルS−1170(三菱化学フーズ(株)製、ステアリン酸ショ糖エステル、HLB=11)0.8部」に代えて、「DKエステルF−140(第一工業製薬(株)製、ショ糖脂肪酸エステル、HLB=13)0.8部」を用いた以外は実施例1と同様な操作を行い、廃液固化剤(R6)を得た。
実施例1〜12及び比較例1〜6で得られた吸収剤(1)〜(12)及び比較の保水剤(R1)〜(R6)を用いて、以下に示す固化性試験(固化時間、固化状態)を行った。結果を表1に示した。
Figure 0006198535
<固化性試験>
a)固化時間
固化時間(1)
a−1)凝固防止剤入り牛血10重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液に対する固化時間
凝固防止剤入り牛血は、牛血4000mlを採血したのち、直ちに0.5Mのエチレンジアミン四酢酸ナトリウム水溶液(pH=8.0、和光純薬工業(株)製)100mlを加え、血液の凝固を防止したものを使用した。
軸方向を鉛直として置かれた有効容積3500mlのポリエチレン製容器(上部内径1330mm、下部内径1060mm、高さ3450mm)に、塩化ナトリウムを0.90重量%及び上記凝固防止剤入り牛血を10重量%含む25℃の凝固防止剤入り牛血10重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液3500mlを入れた。ポリエチレン製容器の上部に、JIS K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが32mmになる様に設置し、該ロートの下部口を開けた状態で、該容器内に廃液固化剤115gを連続的に投入した後、該容器を倒しても、水溶液が動かなくなるまでの時間を固化時間(1)とした。
固化時間(2)
a−2)凝固防止剤入り牛血30重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液に対する固化時間
凝固防止剤入り牛血は、牛血4000mlを採血したのち、直ちに0.5Mのエチレンジアミン四酢酸ナトリウム水溶液(pH=8.0、和光純薬工業(株)製)100mlを加え、血液の凝固を防止したものを使用した。
軸方向を鉛直として置かれた有効容積3500mlのポリエチレン製容器(上部内径1330mm、下部内径1060mm、高さ3450mm)に、塩化ナトリウムを0.90重量%及び上記凝固防止剤入り牛血を30重量%含む凝固防止剤入り牛血30重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム25℃の水溶液3500mlを入れた。ポリエチレン製容器の上部に、JIS K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが32mmになる様に設置し、該ロートの下部口を開けた状態で、該容器内に廃液固化剤115gを連続的に投入した後、該容器を倒しても、水溶液が動かなくなるまでの時間を固化時間(2)とした。
b)固化状態
固化状態(1)
b−1)凝固防止剤入り牛血10重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液に対する固化状態
上記固化時間(1)において、凝固防止剤入り牛血10重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液に廃液固化剤を投入してから1時間経過後に容器を床に寝かせ、容器の真ん中、軸方向にカッターナイフで切り込み、両開きにした後、固化状態(1)を以下の基準で評価した。
◎:カッターナイフの切れ込みが全く崩れず、固形物の変形もないもの
○:カッターナイフの切り込みが崩れず、固化物の形が崩れないものの少し変形しているもの
△:カッターナイフの切り込みが崩れ、固化物の形が崩れているもの
×:水溶液が固化できず、離水しているもの
固化状態(2)
b−2)凝固防止剤入り牛血30重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液に対する固化状態
上記固化時間(2)において、凝固防止剤入り牛血30重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液に廃液固化剤を投入してから1時間経過後に容器を床に寝かせ、容器の真ん中、軸方向にカッターナイフで切り込み、両開きにした後、固化状態(2)を以下の基準で評価した。
◎:カッターナイフの切れ込みが全く崩れず、固形物の変形もないもの
○:カッターナイフの切り込みが崩れず、固化物の形が崩れないものの少し変形しているもの
△:カッターナイフの切り込みが崩れ、固化物の形が崩れているもの
×:水溶液が固化できず、離水しているもの
<ヌレ時間>
ヌレ時間(I)
0.90重量%塩化ナトリウム水溶液50gを100mlのガラス製のビーカー(内径50mm、高さ70mm)に量り取った後、JIS−K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが50mmになるように設置した。該ロートの下部口を開けた状態で、該ロート内に静かに薬包紙に量り取った廃液固化剤1.00gを投入し、廃液固化剤を投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間を測定し、(I)とした。
ヌレ時間(II)
上記の固化性試験で作成した凝固防止剤入り牛血10重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液50gを100mlのガラス製のビーカー(内径50mm、高さ70mm)に量り取り取った後、JIS−K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが50mmになるように設置した。該ロートの下部口を開けた状態で、該ロート内に静かに薬包紙に量り取った廃液固化剤1.00gを投入し、廃液固化剤を投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間を測定し、ヌレ時間(II)とした。
ヌレ時間(III)
上記の固化性試験で作成した凝固防止剤入り牛血30重量%含有0.90重量%塩化ナトリウム水溶液50gを100mlのガラス製のビーカー(内径50mm、高さ70mm)に量り取り取った後、JIS−K3362記載の見かけ密度測定用ロートを、その下部口の液面からの高さが50mmになるように設置した。該ロートの下部口を開けた状態で、該ロート内に静かに薬包紙に量り取った廃液固化剤1.00gを投入し、廃液固化剤を投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間を測定し、ヌレ時間(III)とした。
表1の結果から、界面活性剤を用いていない比較例1〜3の廃液固化剤を用いた場合、投入後から短時間で容器の底に沈んでしまうため、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要し、固化状態も離水が発生することがわかる。
また、HLBが3.7と疎水性が強い界面活性剤を用いた比較例4の廃液固化剤を用いると、電解質(血液等)の濃度が30%まで濃くなった場合に吸水速度が遅くなり、廃液固化性が低下して廃液が滲み出やすくなることがわかる。
また、HLBが13と親水性が強すぎる界面活性剤を用いた比較例6の廃液固化剤を用いると、電解質(血液等)の濃度が10%程度まで薄くなった場合に短時間で容器の底に沈んでしまうため、電解質(血液等)を含む廃液を固化するのに長時間を要し、固化状態も離水が発生することがわかる。
一方、HLBが5〜12の界面活性剤を用いた実施例1〜12の廃液固化剤を用いた場合、牛血濃度が10重量%の水溶液は11〜28分、30重量%の水溶液は16〜25分と短時間で固化できることがわかる。更に、HLBが5〜12の界面活性剤を用いた実施例1〜12の廃液固化剤を用いた場合、異なる牛血濃度(10重量%と30重量%)に於いて、いずれも固化状態が良好であることから、電解質の濃度による影響が小さいことがわかる。
本発明に係る廃液固化剤は、廃液中の電解質(血液等)の濃淡に関わらず、安定した固化性能が見込め、廃液中の電解質の濃度が高くなっても廃液が滲み出にくく、固化物がやわらかくなりにくいので、飲料廃液、工場廃液、放射線廃液、糞尿廃液、塗料廃液、歯科用の洗浄廃液、胃カメラ用の洗浄廃液、吐瀉物等の各種廃液、特に血液や体液等を含有した廃液の固化に有効に利用することができる。

Claims (6)

  1. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性となる加水分解性ビニルモノマー(a2)を必須構成単位とする架橋重合体(A)からなる吸収性樹脂(X)と、非イオン界面活性剤(Y)とを混合する廃液固化剤の製造方法であって、(Y)の含有量が、吸水性樹脂(X)の重量を基準として、0.2〜4.5重量%であり、(Y)のHLBが5.4〜12であり、(Y)が25℃、103hPaで固体である廃液固化剤の製造方法。
  2. 前記非イオン性界面活性剤(Y)が、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル及び脂肪酸アミドからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の廃液固化剤の製造方法。
  3. さらに、下記工程(I)を含む請求項1または2に記載の廃液固化剤の製造方法。
    工程(I):架橋重合体(A)の表面を架橋処理する工程
  4. 下記に示すヌレ時間(I)が20〜90秒である請求項1〜3のいずれかに記載の廃液固化剤の製造方法。
    ヌレ時間(I):25℃の0.90重量%塩化ナトリウム水溶液50gを入れた有効容積100ml(内径50mm)のビーカーに、廃液固化剤1.00gを一括で投入してから廃液固化剤が湿潤するまでの時間。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られた廃液固化剤を充填してなる廃液固化用包装体の製造方法。
  6. 廃液に廃液固化剤を投入して廃液を固化させる廃液の処理方法であって、廃液固化剤が請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られた廃液固化剤である廃液固化方法。
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