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JP6190431B2 - 溶存水素水生成装置 - Google Patents

溶存水素水生成装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば家庭や工場等で使用可能な溶存水素水生成装置に関する。
水素は、還元力が強いため、老化や病気の原因物質である活性酸素を無害化できる。この水素を含む水(以下、「溶存水素水」と言う。)を生成する電解式浄水装置が、特開2010−207691号公報に開示されている。
上記電解式浄水装置は、図6に示すように、逆浸透膜フィルタ101と、この逆浸透膜フィルタ101に鉱石フィルタ105および予備タンク106を介して接続された冷水タンク102と、上記逆浸透膜フィルタ101と鉱石フィルタ105の間にイオン交換樹脂フィルタ107を介して接続された電解装置103と、この電解装置103で生成された水素がカーボンエアフィルタ108を介して供給される循環ポンプ104とを備えている。
上記逆浸透膜フィルタ101の上流側には、図示しないセディメントフィルタおよびカーボンフィルタが設けられており、このセディメントフィルタおよびカーボンフィルタを通った水(以下、「原水」と言う。)が逆浸透膜フィルタ101に供給される。この原水の一部は、逆浸透膜フィルタ101を透過することにより、重金属,各種細菌,有機化合物などの不純物が取り除かれて純水となった後、鉱石フィルタ105,予備タンク106を介して冷水タンク102に流れるか、あるいは、イオン交換樹脂フィルタ107を介して電解装置103に流れる。このとき、上記原水の残りは、逆浸透膜フィルタ101を透過できず、排水用チューブ109を介して外部に排出される。なお、上記セディメントフィルタは水から錆,砂,塵埃等を除去し、カーボンフィルタは水から塩素化合物,薄い色素,臭気等を除去している。
上記逆浸透膜フィルタ101から冷水タンク102へ向かう純水は、途中の鉱石フィルタ105でミネラルが添加される。これにより、上記ミネラルが添加された純水を冷水タンク102に貯留できるようになっている。また、上記冷水タンク102にはクーラ110,冷水用サーモスタット111を設けており、冷水タンク102内の純水を所定の温度に冷却保持できるようになっている。
一方、上記逆浸透膜フィルタ101から電解装置103へ向かう純水は、途中のイオン交換樹脂フィルタ107でカルシウム,炭酸ガス,残留塩素が除去されて超純水となった後、電解装置103内に流入する。この電解装置103が、イオン交換樹脂フィルタ107からの超純水を電気分解して水素ガス,酸素ガスを生成する。上記水素はカーボンエアフィルタ108を介して循環ポンプ104に供給される。一方、上記酸素は酸素送出用ファン112によって外部へ送出される。また、上記電解装置103において水素ガス,酸素ガスが取り出された純水は排水弁115を介して外部に排水される。
上記循環ポンプ104は、カーボンエアフィルタ108に接続されるガス吸入口104aと、冷水タンク102に接続される水吸入口104bとを有している。この循環ポンプ104が駆動すると、ガス吸入口104aがカーボンエアフィルタ108から水素ガスを吸入すると共に、水吸入口104bが冷水タンク102から純水を吸入する。そして、上記水素ガスと純水とが循環ポンプ104内で混合されて、溶存水素水が生成される。この溶存水素水は、循環ポンプ104から吐出した後、気泡微細化フィルタ113を透過して冷水タンク102内に流入する。
したがって、上記電解式浄水装置は、循環ポンプ104を駆動を継続することにより、冷水タンク102内に高水素濃度の溶存水素水を貯留して、必要時に、開閉弁114を開放することにより、その溶存水素水をユーザに提供することできる。
特開2010−207691号公報
しかしながら、上記電解式浄水装置では、原水のうちのほんの一部しか逆浸透膜フィルタ101を透過しないため、冷水タンク102および電解装置103に向かう純水は少量である。したがって、上記溶存水素水の生成効率が低いという問題ある。
また、上記逆浸透膜フィルタ101を透過した純水だけを用いて溶存水素水を生成するため、鉱石フィルタ105が必須となっている。別の言い方をすれば、上記純水を鉱石フィルタ105で処理しなければ、ミネラルを含む溶存水素水は得られない。したがって、上記電解式浄水装置のフィルタ数が多くなって、電解式浄水装置の製造コストが高くなるという問題がある。
そこで、本発明の課題は、溶存水素水の生成効率を高くでき、製造コストの上昇を防ぐことができる溶存水素水生成装置を提供することにある。
なお、図6は、本発明の課題を説明し易くするため、特開2010−207691号公報の図3の一部の図示を省略して作成した図である。
上記課題を解決するため、本発明の溶存水素水生成装置は、
原水供給部と、
上記原水供給部からミネラルを含む水道水が供給され、この水道水から浄水および浄水
を分離した濃縮水を生成する逆浸透膜と、
上記逆浸透膜で生成された上記浄水が供給されて、この浄水を電気分解して水素ガスを発生させる電気分解部と、
上記逆浸透膜で生成された上記濃縮水と、上記電気分解部で発生した上記水素ガス、または、この水素ガスを含む水とが供給されて、上記濃縮水と、上記電気分解部で上記浄水を電気分解することによって発生した上記水素ガス、または、この水素ガスを含む水とを混合して溶存水素水を生成する混合部と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、上記逆浸透膜は、原水供給部からの原水を用いて、浄水および濃縮水を生成する。このとき、上記浄水の生成量は濃縮水の生成量よりも少量である。逆に言えば、上記濃縮水の生成量は浄水の生成量よりも多量である。この多量の濃縮水が混合部に供給される。一方、上記浄水は電気分解部に供給されて電気分解される。この電気分解で生じた水素ガスまたはこれを含む水が混合部に供給される。そして、上記混合部が、電気分解部からの水素ガスまたはこれを含む水と、逆浸透膜からの多量の濃縮水とを混合して、溶存水素水を生成する。したがって、上記溶存水素水を高効率で生成することができる。
また、上記濃縮水はミネラルを含んでいるので、この濃縮水から生成する溶存水素水もミネラルを含む。したがって、上記溶存水素水にミネラルを添加するための例えば鉱石フィルタは不要であり、製造コストの上昇を防ぐことができる。
また、上記電気分解部に供給される浄水は少量であるから、電気分解部で水素ガスが取り出されて不要となる不要水の量を低減できる。
一実施形態の溶存水素水生成装置では、
上記混合部は、上記逆浸透膜で生成された上記濃縮水と、上記電気分解部で発生した上記水素ガスとを混合する気液混合装置である。
上記実施形態によれば、上記混合部は、逆浸透膜で生成された濃縮水と、電気分解部で発生した水素ガスとを混合する気液混合装置であるので、濃縮水に水素ガスを簡単かつ十分に溶解させることができる。
一実施形態の溶存水素水生成装置では、
上記混合部は、上記逆浸透膜で生成された上記濃縮水と、上記電気分解部で発生した上記水素ガスを含む水とを混合する混合弁である。
上記実施形態によれば、上記混合部は、逆浸透膜で生成された濃縮水と、電気分解部で発生した水素ガスを含む水とを混合する混合弁であるので、多量の溶存水素水を簡単に生成できる。
本発明の溶存水素水生成装置によれば、逆浸透膜が多量の濃縮水を生成し、この多量の濃縮水と水素ガスまたはこれを含む水とを混合部で混合して、溶存水素水を生成するので、溶存水素水の生成効率を高めることができる。
また、上記濃縮水はミネラルを含んでいることによって、この濃縮水を用いて生成する溶存水素水もミネラルを含むので、溶存水素水にミネラルを添加するための例えば鉱石フィルタは不要であり、製造コストの上昇を防ぐことができる。
また、上記逆浸透膜による浄水の生成量は少量であり、この少量の浄水が電気分解部に供給されるので、電気分解部で水素ガスが取り出されて不要となる不要水の量を低減することができる。
図1は本発明の第1実施形態の溶存水素水生成装置の要部の模式構成図である。 図2は上記第1実施形態の電解装置の模式断面図である。 図3は上記第1実施形態のガス溶解装置の模式断面図である。 図4は本発明の第2実施形態の溶存水素水生成装置の要部の模式構成図である。 図5は上記第2実施形態の電解装置の模式断面図である。 図6は従来の溶存水素水生成装置の要部の模式構成図である。
以下、本発明の溶存水素水生成装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1に、本発明の第1実施形態の溶存水素水生成装置の要部の構成を模式的に示す。
上記溶存水素水生成装置は、原水供給部の一例としての原水供給弁1と、逆浸透膜2と、電気分解部の一例としての電解装置3と、気液混合装置の一例としてのガス溶解装置4と、出水弁5と、排水弁6とを備えている。
上記原水供給弁1は、水道管に接続されて、原水の一例としての水道水の流れを制御する電磁弁である。より詳しくは、図示しない制御装置が、ユーザの操作等に応じて、原水供給弁1を開放したり、閉鎖したりする。
上記逆浸透膜2は、例えば約2nm以下の孔を有しており、水分子は通すが、イオンや塩類等といった水以外の不純物は殆ど通さない膜である。この逆浸透膜2は、原水供給弁1から流れてくる水道水を処理して、少量の浄水と多量の濃縮水を生成する。この浄水は電解装置3に供給される一方、濃縮水はガス溶解装置4に供給される。また、上記濃縮水には、カルシウム、リンおよびカリウム等のミネラルが濃縮された形で含まれている。
上記ガス溶解装置4は、逆浸透膜2からの多量の濃縮水と、電解装置3からの水素ガスとを混合して、溶存水素水を生成する。
上記出水弁5は、ガス溶解装置4で生成された溶存水素水が供給される電磁弁である。この出水弁5の開放により、溶存水素水が外部に出水される。なお、上記出水弁5の開閉制御は上記制御装置によって行われる。
上記排水弁6は、電気分解部で水素ガスが取り出されて不要となった不要水が供給される電磁弁である。この排水弁6の開放により、上記不要水が外部に排水される。なお、上記排水弁6の開閉制御も上記制御装置によって行われる。
また、図示しないが、原水供給弁1と逆浸透膜2の間に、逆浸透を起こすためのポンプを設けている。
図2に、上記電解装置3の断面を模式的に示す。
上記電解装置3は、貯水槽31と、この貯水槽31の一方の端部の内壁に設けられた陰極32と、貯水槽31の他方の端部の内壁に設けられた陽極33とを有している。この貯水槽31内の上部空間は仕切壁34で2つの空間に仕切られている。この上部空間のうち、一方の空間は排気管72に連通し、他方の空間は貫通孔35を介して外部に連通している。また、上記貯水槽31は浄水供給管71を介して逆浸透膜2に接続されており、逆浸透膜2で生成された浄水が浄水供給管71を流れて貯水槽31内に流入するようになっている。この貯水槽31内の浄水が、陰極32,陽極33への通電により、電気分解されて、陰極32近傍で水素ガスが発生する。この水素ガスは排気管72を介してガス溶解装置4に供給される。また、上記浄水の電気分解時、陽極33近傍で酸素ガスが発生するが、この酸素ガスは貫通孔35から貯水槽31外に排気される。また、上記貯水槽31内で水素ガスが取り出されて不要となった不要水は排水管73を介して排水弁6に送られる。
また、図示しないが、外部の塵等の異物が貫通孔35から貯水槽31内に入らないように、貫通孔35をフィルタで覆っている。
図3に、上記ガス溶解装置4の断面を模式的に示す。
上記ガス溶解装置4は貯水槽41を有し、逆浸透膜2で生成された濃縮水が濃縮水供給管74を流れて貯水槽41内に流入するようになっている。この貯水槽41内には排気管72のガス溶解装置4側の端部が挿入されている。そして、上記排気管72のガス溶解装置4側の端部にはセラミック製の多孔質体42が接続されている。この多孔質体42の微細孔から放出された水素ガスが濃縮水に溶解することにより、溶存水素水が得られる。この溶存水素水は出水管75を介して出水弁5に送られる。
上記構成の溶存水素水生成装置によれば、原水供給弁1が開放すると、原水供給弁1から逆浸透膜2に水道水が供給される。そうすると、上記水道水が逆浸透膜2で処理されて、少量の浄水と多量の濃縮水が生成される。具体的に言うと、上記原水供給弁1から逆浸透膜2への水道水の供給量をLとすると、浄水の生成量は上記Lの約10%に相当する一方、濃縮水の生成量は上記Lの約90%に相当する。したがって、上記逆浸透膜2で生成された濃縮水と、電解装置3で生成された水素ガスとをガス溶解装置4で混合することにより、上記Lの約90%の量の溶存水素水を生成することができる。したがって、上記溶存水素水の生成効率を高くすることができる。
また、上記溶存水素水は、濃縮水に水素ガスを混合して生成しているので、カルシウム、リンおよびカリウム等のミネラルを含んでいる。したがって、上記溶存水素水生成装置に例えば鉱石フィルタを搭載しなくてもよいので、製造コストの上昇を防ぐことができる。
また、上記電解装置3には少量の浄水が供給されるので、電解装置3で水素ガスが取り出されて不要となる不要水の量を低減できる。つまり、上記電解装置3から排水弁6へ送られる不要水を少なくすることができる。
また、上記電解装置3の陰極32,陽極33として安価な電極を用いた場合、その電極の材料が浄水に溶け出る可能性があるが、電解装置3からガス溶解装置4に供給されるのは水素ガスのみである。その結果、上記溶存水素水が上記材料を含むのを防ぐことができる。したがって、上記電解装置3の陰極32,陽極33として安価な電極を用いて製造コストを下げることができる。
また、上記ガス溶解装置4が、逆浸透膜2で生成された濃縮水と、電気分解部で発生した水素ガスとを混合するので、濃縮水に水素ガスを簡単かつ十分に溶解させることができる。
上記第1実施形態では、原水供給弁1を水道管に接続していたが、原水として利用可能な液体が流れる配管に接続してもよい。
上記第1実施形態の原水供給弁1、排水弁6および出水弁5に換えて、手動式・機械式弁を用いてもよい。
上記第1実施形態では、水素ガスを多孔質体42の微細孔を介して濃縮水中に圧入しながら混合していたが、濃縮水を旋回して陰圧となる渦中に水素ガスを吸引させて濃縮水中に水素ガスを圧壊混合するようにしてもよい。
上記第1実施形態では、原水供給弁1と逆浸透膜2の間にポンプを設けていたが、逆浸透膜2に換えて水道圧のみで逆浸透を起こす逆浸透膜を用いて、上記ポンプを設けないようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
図4に、本発明の第2実施形態の溶存水素水生成装置の要部の構成を模式的に示す。また、図4において、図1に示した第1実施形態の構成部と同一構成部には、図1における構成部と同一参照番号を付している。
上記溶存水素水生成装置は、原水供給部の一例としての原水供給弁1と、逆浸透膜2と、電気分解部の一例としての電解装置203と、混合弁204と、出水弁5と、排水弁6とを備えている。
上記混合弁204は、2つの入水ポートと1つの出水ポートとを有する電磁弁である。この2つの入水ポートのうち、一方は逆浸透膜2に接続され、他方は電解装置203に接続されている。これにより、上記逆浸透膜2で生成された多量の濃縮水と、電解装置203で生成された陰極水とを、混合弁204に供給して混合して、溶存水素水が得られるようになっている。この溶存水素水は上記出水ポートから出水弁5に送られる。なお、上記混合弁204の入水ポート,出水ポートの開閉制御は、原水供給弁1と同様に図示しない制御装置によって行われる。
図5に、上記電解装置203の断面を模式的に示す。
上記電解装置203は、貯水槽231と、この貯水槽231の一方の端部の内壁に設けられた陰極232と、貯水槽231の他方の端部の内壁に設けられた陽極233とを有している。この陰極232と陽極233の間には隔膜236が設けられている。この隔膜236は、陽イオン交換膜237と、この陽イオン交換膜237に対向する陰イオン交換膜238とからなっている。また、上記貯水槽231の上部の2箇所は浄水供給管271を介して逆浸透膜2に接続されている。この逆浸透膜2で生成された浄水は、浄水供給管271を流れて、陰極232と陽イオン交換膜237の間、および、陽極233と陰イオン交換膜238の間に流入するようになっている。これらの間の浄水は陰極232,陽極233への通電により、電気分解される。このとき、上記陰極232近傍で水素ガス,水酸化物イオンが発生する一方、陽極233近傍で酸素ガス,水素イオンが発生する。これにより、上記陰極232と陽イオン交換膜237の間の浄水は水素ガスを含んで陰極水となって、陰極側排水管272を介して混合弁204に送られる。一方、上記陽極233と陰イオン交換膜238の間の浄水は酸素ガスを含んで陰極水となって、陽極側排水管273を介して排水弁6に送られる。
上記構成の溶存水素水生成装置によれば、原水供給弁1が開放すると、原水供給弁1から逆浸透膜2に水道水が供給される。そうすると、上記水道水が逆浸透膜2で処理されて、少量の浄水と多量の濃縮水が生成される。具体的に言うと、上記原水供給弁1から逆浸透膜2への水道水の供給量をLとすると、浄水の生成量は上記Lの約10%に相当する一方、濃縮水の生成量は上記Lの約90%に相当する。この少量の浄水の一部は電解装置203で陰極水となるが、この陰極水の生成量は上記Lの約7%である。したがって、上記逆浸透膜2で生成された多量の濃縮水と、電解装置203で生成された陰極水とを混合弁204で混合することにより、上記Lの約97%もの量の溶存水素水を生成することができる。したがって、上記溶存水素水の生成効率を極めて高くすることができる。
また、上記溶存水素水は、濃縮水と陰極水を混合して生成しているので、カルシウム、リンおよびカリウム等のミネラルを含んでいる。したがって、上記溶存水素水生成装置に例えば鉱石フィルタを搭載しなくてもよいので、製造コストの上昇を防ぐことができる。
また、上記電解装置203で生成される陽極水は不要水として排水弁6に送られるが、陽極水の生成量は上記Lの約3%に相当するにすぎない。したがって、上記電解装置203から排水弁6へ送られる不要水を少なくすることができる。
また、上記混合弁204が、逆浸透膜2で生成された濃縮水と、電解装置203で生成された陰極水とを混合するので、多量の溶存水素水を簡単に生成できる。
また、上記貯水槽231内の浄水を電気分解することにより、陰イオン交換膜238と陽イオン交換膜237の間で、浄水が解離して、水素イオン,水酸化物イオンが発生する。この解離により発生した水素イオンは陰イオン交換膜238を通らずに陽イオン交換膜237のみ透過することとなって陰極232側に移動する一方、上記解離により発生した水酸化物イオンは陽イオン交換膜237を通らずに陰イオン交換膜238のみを通って陽極233側に移動する。その結果、上記陰極232近傍で発生した水酸化物イオンが、陽イオン交換膜237を介して陰極232側に移動した水素イオンと結合して中和されることとなって、陰極水のpHの上昇が抑制されることとなり、陰極水中の溶存水素濃度を向上させるために電解度合いを上昇させて電解による陰極232近傍での水素,水酸化物イオンの発生量を増大させても、陰極水のpH値が過度に高くなるのを防ぐことができる。したがって、上記陰極水および濃縮水から得る溶存水素水が飲用水として不適合となるのを回避できる。つまり、上記混合弁204で生成される溶存水素水の溶存水素濃度が高くなるようにしても、混合弁204から出水する溶存水素水は飲用水として利用できる。
上記第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、原水供給弁1を水道管に接続しているが、原水として利用可能な液体が流れる配管に原水供給弁1を接続してもよい。
上記第2実施形態の原水供給弁1、混合弁204、排水弁6および出水弁5に換えて、手動式・機械式弁を用いてもよい。
上記第2実施形態において、上記第1実施形態と同様に、原水供給弁1と逆浸透膜2の間に、逆浸透を起こすためのポンプを設けるようにしてもよいし、上記ポンプを設けないようにしてもよい。
本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記第1,第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
1…原水供給弁
2…逆浸透膜
3,203…電解装置
4…ガス溶解装置
5…出水弁
6…排水弁
31,41,231…貯水槽
32,232…陰極
33,233…陽極
34…仕切壁
35…貫通孔
204…混合弁
236…隔膜
237…陽イオン交換膜
238…陰イオン交換膜

Claims (3)

  1. 原水供給部と、
    上記原水供給部からミネラルを含む水道水が供給され、この水道水から浄水および浄水を分離した濃縮水を生成する逆浸透膜と、
    上記逆浸透膜で生成された上記浄水が供給されて、この浄水を電気分解して水素ガスを発生させる電気分解部と、
    上記逆浸透膜で生成された上記濃縮水と、上記電気分解部で発生した上記水素ガス、または、この水素ガスを含む水とが供給されて、上記濃縮水と、上記電気分解部で上記浄水を電気分解することによって発生した上記水素ガス、または、この水素ガスを含む水とを混合して溶存水素水を生成する混合部と
    を備えたことを特徴とする溶存水素水生成装置。
  2. 請求項1に記載の溶存水素水生成装置において、
    上記混合部は、上記逆浸透膜で生成された上記濃縮水と、上記電気分解部で発生した上記水素ガスとを混合する気液混合装置であることを特徴とする溶存水素水生成装置。
  3. 請求項1に記載の溶存水素水生成装置において、
    上記混合部は、上記逆浸透膜で生成された上記濃縮水と、上記電気分解部で発生した上記水素ガスを含む水とを混合する混合弁であることを特徴とする溶存水素水生成装置。
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