JP6178394B2 - ジカーボネート前駆体、その製造方法およびその使用 - Google Patents
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Description
− R1は、Hまたは、1〜20個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐したアルキル基であり、
− A1は、2〜14個の炭素原子を含む、二価の直鎖もしくは分岐したアルキレン基であり、
− A2は、−O−A4−O−基であり、A4は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子を含む、二価の直鎖もしくは分岐したアルキレン基であり、所望により、1個もしくは2個以上の置換基を含むか、またはフェニレン基および式−(CH2OCH2)n−の基からなる群から特に選ばれた1個もしくは2個以上の基で中断されており、nは、1〜100、好ましくは6〜50の範囲の整数を表し、そして好ましくは6、13または45であるか、あるいはA2は、式−(OCH2CH2)n−O−の基であって、nは、上記で規定したとおりである。
R2は、1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐したアルキル基である。
R2は1〜10個、好ましくは1〜6個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐したアルキル基であり、下記の式(III)の化合物が得られる。
1.式(IV)の化合物のエステル交換反応
本発明の方法では、このエステル交換は好ましくは、オレインヒマワリ油の軽質アルコール(特にはメタノールまたはエタノールなど)のエステル(式(IV)の化合物)とジオール(式(V)の化合物)から開始して、特には酸化マグネシウムの触媒としての存在の下で、行われる。モノマーの、そしてそれによって結果として得られるポリマーの性質を調製するために異なるジオールで、種々の合成が行われる。従って、エステル交換は、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、エチレンポリオキシドおよび1,4−ベンゼンジメタノールから行われた。
その場で形成された過酸を用いた、連鎖の末端の第1級アルコールを有する脂肪のエポキシ化は、これまで全く開示されていなかったし、そしてこれまでに開示されたのと同じ条件下では行うことはできない。このエポキシ化反応は、カルボン酸を形成するオレインヒマワリモノエステルの末端アルコールの二次酸化反応によって有効に妨げられる。試薬が、この二次反応によって消費されるので、エポキシ化は起こらない。
例1:内部に環式カーボネート基を備えたジカーボネートの調製
これらの化合物は、以下の反応スキームに従って調製した。
オレインメチルエステル(1)とジオールH−A2−H(A2は上記で規定したとおり)のエステル交換反応を行った。
エステル交換されたオレインメチルエステル(2’)を、100mLのメタクロロ過安息香酸(m−CPBA(二重結合あたりに1.2当量))中に容れた。この混合物を、撹拌下に、周囲温度に置いた。二重結合の完全な転換が、3時間後に得られた。過剰のm−CPBAを、硫酸ナトリウムの飽和溶液(100mL)で相当するカルボン酸に還元した。有機相をジクロロメタンで抽出し、次いで残留するカルボン酸を、ナトリウムジカーボネート(2×100mL)の飽和溶液で2回洗浄することによって、ナトリウムクロロベンゾアート(水に可溶)に転換させた。収率は、80%であった。
カーボネート化は、化合物(3’)および1質量%のテトラブチルアンモニウムブロミド(TBABr)の存在下で、高圧反応器中で行われ、この反応器を、120℃の温度に加熱し、次いで二酸化炭素を、100バールの圧力に到達するまで加えた。この反応は、エポキシドが完全に転換したら止めた。収率は、90%であった。
これらの化合物は、下記の反応スキームに従って調製した。
10gの乾燥したオレインメチルエステル(3.4×10−2モル)(1)を、250mLフラスコ中で、20mLの蒸留したトルエン中に溶解させた。250mL(2.5質量%)のHoveyda触媒を加え、そして1バールのエチレン。この媒質を、周囲温度で電磁式撹拌下に置いた。反応は6時間後に止めた。
平衡状態で、この媒質は、46%の出発のオレインメチルエステル(1)、26%のデセン(3)および26%の10−ウンデセン酸メチル(2)から構成されていた。後者は、真空蒸留によって抽出され、100℃の第1留分はデセン(3)を含み、10−ウンデセン酸メチル(2)は、温度が180℃に達したら回収された。残渣は、オレインメチルエステル(1)で構成されていた。工程1+2の合計の収率は、25%であった。
10−ウンデセン酸メチル(2)のエステル交換反応は、H−A2−H(A2は上記で規定したとおりである)を用いて行われた。
最後の工程は、エステル交換によって得られた生成物の二重結合のエポキシ化からなっている。エステル交換された10−ウンデセン酸メチル(4)を、50mLフラスコ中で、20mLのジクロロメタン中に溶解させた。メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)を加えた(二重結合当たりに1.2当量)。この混合物を、周囲温度で、撹拌下に置いた。二重結合の完全な転換は、3時間後に得られた。過剰のm−CPBAは、硫酸ナトリウムの飽和溶液(30mL)で相当するカルボン酸に還元した。有機相をジクロロメタンで抽出し、次いで残留するカルボン酸を、重炭酸ナトリウムの飽和溶液(2×40mL)で2回洗浄することによって、ナトリウムクロロベンゾアート(水に可溶)に転換した。工程4の収率は、85%であった。
カーボネート化は、化合物(5)および1質量%のテトラブチルアンモニウムブロミド(TBABr)の存在下で、高圧反応器中で開始する。この反応器の温度を、120℃に上昇させ、次いで二酸化炭素を、100バールの圧力に達するまで加えた。この反応は、エポキシドが完全に転換すると停止した。収率は、90%であった。
1gのジカーボネート前駆体(4’)または(6)を、50mLフラスコ中で、ジアミン(例えば、エチレンジアミン(EDA)、イソホロンジアミン(IPDA),ヘキサメチレンジアミン(HMDA)、アミノエチル−ピペラジン(AEP)、ジエチレントリアミン)に加えた。アミン基の数は、化合物(4’)または(6)のカーボネート基の数に対して化学量的比率で加えた。この混合物を、70℃で電磁撹拌下に置いた。カーボネート基の消失を、赤外分析によって監視した(1803cm−1のバンドの消失)。反応は、8時間後に停止した。ポリマーの分子量は、サイズ排除クロマトグラフィーによって得、そしてそのガラス転移温度を、示差走査熱量測定によって測定した。
1gの(4’)を、0.079gのEDAの存在下で50mLフラスコに加えた。この混合物を、70℃で電磁撹拌下に置いた。反応は、8時間後に停止した。ポリマーの分子量を、サイズ排除クロマトグラフィーによって得、そしてそのガラス転移温度を、示差走査熱量測定によって測定した。
ビスエポキシド合成等価体(シントン)および種々のジアミンの間の重縮合が、ポリエポキシド材料をもたらした。
0.5gの化合物(5)(1.06e−3モル)を、ジエチレントリアミン(またはエチレンジアミン(EDA)、ヘキサメチルジアミン(HMDA)、イソホロンジアミン(IPDA)およびアミノエチルピペラジン(AEP))と共にアルミニウム皿中に置いた。アミン基の数は、化合物(5)のエポキシド基の数に対して、化学量論的比率で加えた。次に、この混合物を矩形(長さ1cm、厚さおよび幅0.5cm)の型中に置き、そして90℃のオーブン中に24時間置いた。合成された樹脂のガラス転移温度を、示差走査熱量測定によって測定した。
Claims (11)
- 下記の式(I)
− R1は、Hであり、
− A1は、2〜14個の炭素原子を含む、二価の直鎖もしくは分岐したアルキレン基であり、そして
− A2は、−O−A4−O−基であり、A4は、1〜20個の炭素原子を含む、二価の直鎖もしくは分岐したアルキレン基であり、1個もしくは2個以上の置換基を含んでいても、含んでいなくともよく、またはフェニレン基および式−(CH2OCH2)n−の基からなる群から選ばれた1個もしくは2個以上の基で中断されていても、中断されていなくともよく、nは、1〜100の範囲の整数を表すか、あるいはA2は、式−(OCH2CH2)n−O−の基であって、nは、上記で規定したとおりである、
の化合物。 - nが、6〜50の範囲である、請求項1記載の化合物。
- nが、6、13または45である、請求項1記載の化合物。
- A1が7個の炭素原子を含む、二価の直鎖の基であり、かつ、
A2が、−OC3H6O−、−OC4H8O−、−OC5H10O−、−OC6H12O−、−OH2C−(CH2OCH2)6−CH2O−、−OH2C−(CH2OCH2)13−CH2O−、−OH2C−(CH2OCH2)45−CH2O−および−OH2C−C6H4−CH2O−からなる群から選択された、
請求項1記載の化合物。 - 請求項5記載の前記式(I)の化合物の調製方法であって、カーボネート化工程が、超臨界CO2およびテトラブチルアンモニウムブロミドの存在下で行なわれる、方法。
- 前記式(III)の化合物のエポキシ化が、メタクロロ過安息香酸(m−CPBA)および過酸モノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物(MMPP)によって形成された群から選ばれた、過酸の存在下で行なわれる、請求項7記載の方法。
- 前記エステル交換の工程が、酸化マグネシウム、酢酸亜鉛およびナトリウムメタノラートによって形成される群から選ばれた触媒の存在下で行われる、請求項9記載の方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の前記式(I)の化合物の、ポリウレタン調製のための使用方法。
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