JP6175777B2 - 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6175777B2 JP6175777B2 JP2013009036A JP2013009036A JP6175777B2 JP 6175777 B2 JP6175777 B2 JP 6175777B2 JP 2013009036 A JP2013009036 A JP 2013009036A JP 2013009036 A JP2013009036 A JP 2013009036A JP 6175777 B2 JP6175777 B2 JP 6175777B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- represented
- resin
- structural unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 C*(CC=C1)CC=C1[O+](C1=CC=C*(*NC)C=C1)C(C=C1)=CC=CC1(C)N(C)*=* Chemical compound C*(CC=C1)CC=C1[O+](C1=CC=C*(*NC)C=C1)C(C=C1)=CC=CC1(C)N(C)*=* 0.000 description 8
- LTLAPWKDMCZAPA-UHFFFAOYSA-N CC(F)(F)[S](C)(O)(=O)=O Chemical compound CC(F)(F)[S](C)(O)(=O)=O LTLAPWKDMCZAPA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- QWJXTGYALDMVHL-UHFFFAOYSA-N CC(OC1(C2)CC(CC3C4)CC23C4C1)Oc1ccc(C=C)cc1 Chemical compound CC(OC1(C2)CC(CC3C4)CC23C4C1)Oc1ccc(C=C)cc1 QWJXTGYALDMVHL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- WCVBEVLMBPAQTK-UHFFFAOYSA-N CC(OCCc1ccccc1)Oc1ccc(C=C)cc1 Chemical compound CC(OCCc1ccccc1)Oc1ccc(C=C)cc1 WCVBEVLMBPAQTK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- CQUFSHRIMFCUBU-UHFFFAOYSA-N COCOc1ccc(C=C)cc1 Chemical compound COCOc1ccc(C=C)cc1 CQUFSHRIMFCUBU-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- JKKNCCDEYMVPEM-UHFFFAOYSA-N OS(C(C(OCC(COC(C1(CC2(C3)C4CC2C1)CC3C4=O)=O)(COC(C1(CC2(C3)C4CC2C1)CC3C4=O)=O)COC(C1(CC2CC(C3)C1)CC3C2=O)=O)=O)(F)F)(=O)=O Chemical compound OS(C(C(OCC(COC(C1(CC2(C3)C4CC2C1)CC3C4=O)=O)(COC(C1(CC2(C3)C4CC2C1)CC3C4=O)=O)COC(C1(CC2CC(C3)C1)CC3C2=O)=O)=O)(F)F)(=O)=O JKKNCCDEYMVPEM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- WLOQLWBIJZDHET-UHFFFAOYSA-N c(cc1)ccc1[S+](c1ccccc1)c1ccccc1 Chemical compound c(cc1)ccc1[S+](c1ccccc1)c1ccccc1 WLOQLWBIJZDHET-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Materials For Photolithography (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
〔1〕式(I)で表される塩。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、同一又は相異なり、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
L1は、4価の炭素数1〜30の飽和炭化水素基を表し、該4価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該4価の飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
R1は、1価の炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、−NR4−、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
複数存在するR1は、同一であっても異なっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
〔2〕-L1−(R1)3で示される基が、式(L1−1)又は式(L1−2)で表される基である〔1〕記載の塩。
[式(L1−1)及び式(L1−2)中、
R1は前記と同一の意味を表わす。
X0は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の4価の飽和炭化水素基を表し、該4価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該4価の飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
*は、C(Q1)(Q2)の炭素原子との結合手を表す。]
〔3〕Z+が、アリールスルホニウムカチオンである前記〔1〕又は〔2〕記載の塩。
〔4〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれか記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
〔5〕前記〔4〕記載の酸発生剤と樹脂とを含有し、該樹脂は酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であるレジスト組成物。
〔6〕さらに塩基性化合物を含有する前記〔5〕記載のレジスト組成物。
〔7〕(1)前記〔5〕又は〔6〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の双方を含み、特に定義しない限り、鎖式及び脂環式の脂肪族炭化水素基が組み合わせられたものをも包含する。また、これら脂肪族炭化水素基は、その一部に炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいが、飽和の基(脂肪族飽和炭化水素基)が好ましい。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち2価のものとしては、アルキル基から水素原子を1個取り去ったアルカンジイル基が挙げられる。アルカンジイル基の具体例は、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基などである。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち3価のものとしては、アルキル基から水素原子を2個取り去ったアルカントリイル基が挙げられる。アルカントリイル基の具体例は、メタントリイル 基、エタン−1,1,2−トリイル基、エタン−1,2,2−トリイル基、プロパン−1,2,3−トリイル基、ブタン−1,2,4−トリイル基、ペンタン−1,3,5−トリイル基、ヘプタン−1,4,7−トリイル基、ノナン−1,5,9−トリイル基及び以下で表される3価の基などである。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち4価のものとしては、アルキル基から水素原子を3個取り去ったアルカンテトライル基が挙げられる。アルカンテトライル基の具体例は、以下で表される4価の基などである。
アシル基としては、アセチル基(C2)、プロピオニル基(C3)、ブチリル基(C4)、バレイル基(C5)、ヘキサノイル基(C6)、ヘプタノイル基(C7)、オクタノイル基(C8)、デカノイル基(C10)及びドデカノイル基(C12)などのアルキル基とカルボニル基とが結合したもの並びにベンゾイル基(C7)などのアリール基とカルボニル基とが結合したものが挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基及びイソブチリルオキシ基などが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基(C7)、フェネチル基(C8)、フェニルプロピル基(C9)、ナフチルメチル基(C11)及びナフチルエチル基(C12)などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基(C6)、ナフチルオキシ基(C10)、アントリルオキシ基(C14)、ビフェニルオキシ基(C12)、フェナントリルオキシ基(C14)及びフルオレニルオキシ基(C13)などのアリール基と酸素原子とが結合したものが挙げられる。
アリール基としては、フェニル基(C6)、ナフチル基(C10)、アントリル基(C14)、ビフェニル基(C12)、フェナントリル基(C14)及びフルオレニル基(C13)などが挙げられる。2価の芳香族炭化水素基は例えば、ここに例示したアリール基から、さらに水素原子1個と取り去ったアリーレン基を挙げることができる。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、同一又は相異なり、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
L1は、4価の炭素数1〜30の飽和炭化水素基を表し、該4価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該4価の飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
R1は、1価の炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、−NR4−、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
複数存在するR1は、それぞれ独立に、同一であっても異なっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
Q1及びQ2は、同一又は相異なり、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。このペルフルオロアルキル基としては、すでに例示した炭素数1〜6のアルキル基において、当該アルキル基に含まれる全ての水素原子がフッ素原子に置き換わったものが挙げられる。具体的にいえば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基及びペルフルオロヘキシル基などである。ここでは、ペルフルオロアルキル基を、その具体例を挙げて説明したが、Q1及びQ2は同一又は相異なり、フッ素原子又はトリフルオロメチル基が好ましく、Q1及びQ2はともにフッ素原子がさらに好ましい。
[式(L1−1)及び式(L1−2)中、
R1は前記と同一の意味を表わす。
X0は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の4価の飽和炭化水素基を表し、該4価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該4価の飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
*は、C(Q1)(Q2)の炭素原子との結合手を表す。]
Z+で表される有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、有機ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、さらに好ましくは、以下の式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表される有機カチオン〔以下、各式の番号に応じて、「カチオン(b2−1)」、「カチオン(b2−2)」、「カチオン(b2−3)」及び「カチオン(b2−4)」ということがある。〕である。
Rb4〜Rb6は、互いに独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよく、該脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよく、該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。Rb4、Rb5及びRb6から選ばれる2つが一緒になって、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
m2及びn2は、互いに独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上である場合、複数のRb7は互いに同一であっても異なってもよく、n2が2以上である場合、複数のRb8は互いに同一であっても異なってもよい。
Rb9及びRb10は、互いに独立に、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb9〜Rb11は、互いに独立に、脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1〜12)又は脂環式炭化水素基(好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12)である。
Rb12は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜12のアルキルカルボニルオキシ基を有していてもよい。
Rb9とRb10及びRb11とRb12は、互いに独立に、互いに結合して3員〜12員(好ましくは3員〜7員)環を形成していてもよく、該環に含まれるメチレン基が、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。
Lb11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、互いに独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、互いに独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は互いに同一であっても異なってもよく、p2が2以上であるとき、複数のRb14は互いに同一であっても異なってもよく、s2が2以上であるとき、複数のRb15は互いに同一であっても異なってもよく、t2が2以上であるとき、複数のRb18は互いに同一であっても異なってもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基のうち好ましい基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基である。
Rb12の芳香族炭化水素基のうち好ましい基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基である。
Rb12の脂肪族炭化水素基を有する芳香族炭化水素基は、典型的にはアラルキル基であり、具体的にはベンジル基等が挙げられる。
Rb9とRb10とが結合して形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環等が挙げられる。
Rb11とRb12とが結合して形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環等が挙げられる。
式(b2−1−1)中、
Rb19、Rb20及びRb21は、互いに独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表し、Rb19、Rb20及びRb21から選ばれる2つが一緒になって単結合、−O−又は炭素数1〜4の2価の脂肪族炭化水素基を表し、イオウ原子を含む環を形成してもよい。
脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数は4〜18であり、置換基として、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよい。
v2、w2及びx2は、互いに独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一でも異なってもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一でも異なってもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一でも異なってもよい。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、互いに独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
この組み合わせを具体的に例示すると、表1〜表6記載のものが挙げられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
式(I1−a)で表される化合物は、例えば、以下で表される化合物などが挙げられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
式(I1−c)で表される化合物の使用量は、式(I1−d)で表される化合物1モルに対して、2.5〜3.5モルが好ましく、2.8〜3.2モルがより好ましく、2.9〜3.1モルがさらに好ましい。反応終了後、カラムクロマトグラフィー等の分離処理により、式(I1−e)で表される化合物を分離して後述する反応に用いることが好ましい。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。式(I1−f)で表される化合物は、例えば、特開2006−257078号公報に記載された方法で製造することができる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
式(I2−a)で表される化合物は、例えば、以下で表される化合物などが挙げられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリルなどが用いられる。
この反応の溶媒としては、クロロホルムなどが用いられる。
この反応の還元剤としては、水素化アルミニウムリチウムなどが用いられる。
式(I2−h)で表される化合物は、例えば、特開2008−13551号公報に記載された方法で製造することができる。
溶媒としては、クロロホルム、メタノール等が挙げられる。
酸としては、塩酸などが挙げられる。
本発明の酸発生剤が塩(I)と酸発生剤(B)とを含む場合、塩(I)の含有量は、本発明の酸発生剤全量100質量部に対して、好ましくは10質量部以上(より好ましくは30質量部以上)、好ましくは90質量部以下(より好ましくは70質量部以下)である。
本発明の酸発生剤の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
樹脂(A)は上述のとおり、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる特性(以下、場合により「酸作用特性」という。)を有するものである。なお、「酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。
「酸不安定基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基(酸不安定基(1))、式(2)で表される基(酸不安定基(2))などが挙げられる。
[式(1)中、
Ra1、Ra2及びRa3(Ra1〜Ra3)は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の複素環基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の複素環基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
かかる脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)を用いて得られる好適な構造単位(a1)を有する樹脂(A)について、さらに詳述する。該樹脂(A)の中でも、式(a1−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−1)」という。)又は式(a1−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−2)」という。)を有する樹脂(A)が好ましい。かかる樹脂(A)には、構造単位(a1−1)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−2)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−1)と構造単位(a1−2)とを合わせて有していてもよい。
[式(a1−1)中、
La1は、酸素原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−(k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。)で表される基を表す。
Ra4は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
式(a1−2)中、
La2は、酸素原子又は*−O−(CH2)k1−CO−O−(k1は前記と同義である。)で表される基を表す。
Ra5は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra7は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基のうち、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基であり、この炭素数の上限以下の範囲で、すでに例示したものと同じものを含む。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基はそれぞれ独立に、好ましくは炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
[式(a1−3)中、
Ra9は、水素原子、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、又は−COORa13で表される基を表し、Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。Ra10、Ra11及びRa12は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに結合して環を形成している。該脂肪族炭化水素基及に含まれる水素原子はヒドロキシ基などで置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
[式(a1−4)中、
R10は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
laは0〜4の整数を表す。
R11は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表し、laが2以上である場合、複数のR11は互いに同一であっても異なってもよい。
R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
Xa2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基又は単結合を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基又は−N(Rc)−(ただし、Rcは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す)で表される基に置き換わっていてもよい。
Ya3は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
R11のアルコキシ基は、炭素数1〜6の範囲において、すでに例示したものを含むが、中でも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
R11のアシル基及びアシルオキシ基も、その炭素数が2〜4の範囲において、すでに例示したものを含む。
R12及びR13の炭化水素基は、その炭素数が1〜12の範囲において、Ya3の炭化水素基は、その炭素数が1〜18の範囲において、すでに例示した脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれかを含む。
Xa2の脂肪族炭化水素基は2価の鎖式炭化水素基、2価の脂環式炭化水素基又は、鎖式炭化水素基と脂環式炭化水素基とが組み合わさった2価の基であり、炭素数1〜17の範囲ですでに例示した基を適宜組み合わせた基を挙げることができる。
式(a1−5)中、
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
L1〜L3は、オキシ基、チオキシ基又は*−O−(CH2)k1−CO−O−で表される基を表す。ここで、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。
Z1は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基中に含まれるメチレン基は、オキシ基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
s1及びs1’は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。
L1は、酸素原子が好ましい。
L2及びL3は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Z1は、単結合又は−CH2−CO−O−が好ましい。
樹脂(A)は、酸不安定基を含む構造単位(a1)に加え、酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位」といい、該酸安定構造単位を誘導し得るモノマーを、「酸安定モノマー」という。)を有していると好ましい。該樹脂(A)中、酸安定構造単位は1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
酸安定構造単位は、ヒドロキシ基又はラクトン環を有する構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a2)」という。)及び/又はラクトン環を有する酸安定構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位(a3)」という。)を有する樹脂(A)は、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物を基板に塗布したとき、基板上に形成される塗布膜、又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易くなり、この本レジスト組成物は良好な解像度で、レジストパターンを製造することができる。なお、ここでいう本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法に関しては後述する。まず、酸安定構造単位として好適な、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)に関して具体例を挙げつつ説明する。
酸安定構造単位(a2)を樹脂(A)に導入する場合、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって、各々、好適な酸安定構造単位(a2)を選択することができる。すなわち、本レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)を露光源とする露光、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線を露光源とする露光に用いる場合には、酸安定構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位(a2−0)を樹脂(A)に導入することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ(波長:193nm)を露光源とする露光を用いる場合は、酸安定構造単位(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定構造単位を樹脂(A)に導入することが好ましい。このように、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は各々、レジストパターンを製造する際の露光源によって好ましいものを選ぶことができるが、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)1種のみを有していてもよく、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)2種以上を有していてもよく、或いは、露光源の種類に応じて好適な酸安定構造単位(a2)と、それ以外の酸安定構造単位(a2)とを組み合わせて有していてもよい。
式(a2−1)中、
La3は、酸素原子又は*−O−(CH2)k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
式(a2−0)中、
Ra30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は同一でも異なっていてもよい。
Ra31のアルコキシ基の具体例は、炭素数1〜6の範囲で、すでに例示したものを含む。これらのうち、Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
酸安定構造単位(a3)が有するラクトン環は例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
[式(a3−1)中、
La4は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は同一でも異なっていてもよい。
式(a3−2)中、
La5は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は同一でも異なっていてもよい。
式(a3−3)中、
La6は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は同一でも異なっていてもよい。]
La4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2)k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。なお、p1が2である場合、2つのRa21は互いに同一でも異なっていてもよく、q1が2である場合、2つのRa22は互いに同一でも異なっていてもよく、r1が2である場合、2つのRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。
樹脂(A)が有する酸安定構造単位として、好適な酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)を説明したが、当該樹脂(A)は酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位を有していてもよい。ここで、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位(a4)という。以下、この酸安定構造単位(a4)を、当該酸安定構造単位(a4)を誘導し得る酸安定モノマー(以下、場合により「酸安定モノマー(a4)」という。)を示すことで説明する。
式(a4−1)中、
Ra41は、炭素数1〜12の1価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜12の1価の芳香族炭化水素基を表し、該1価の脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)
[式(a−g1)中、
sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
Aa43は、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又は単結合を表す。
Xa41及びXa42は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。]
で表される基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基は部分的に、炭素炭素不飽和結合を有していてもよいが、炭素炭素不飽和結合を有さない脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、アルキル基(当該アルキル基は直鎖でも分岐していてもよい)及び脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせた脂肪族炭化水素基などが挙げられる。
[式(a−g3)中、
Xa43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa45は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。]
つまり、Ra42は、以下の式(a−g2)で表される基であることが好ましい。
[式(a−g2)中、
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数3〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下である。]
[式(a4−1’)中、
すべての符号はいずれも、前記と同義である。]
一方、Aa47の炭素数は4〜15の範囲が好ましく、5〜12の範囲がさらに好ましい。特に好ましいA14は、炭素数6〜12の脂環式炭化水素基であり、当該脂環式炭化水素基としては、シクロヘキシル基及びアダマンチル基が特に好ましい。
このような構造を有するモノマー(a4−1’)は、前記の具体例の中では、式(a4−1’−9)〜式(a4−1’−20)で表される化合物が該当する。
樹脂(A)は、構造単位(a1)を誘導するモノマー(a1)を、さらに好ましくは、該モノマー(a1)と、酸安定モノマーとを共重合させたものであり、より好ましくは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)と、酸安定構造単位(a2)及び/又は酸安定構造単位(a3)を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものである。なお、本レジスト組成物を例えば、EUV露光用とするうえでは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)と、酸安定構造単位(a2−0)を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものを挙げることができる。
樹脂(A)は、構造単位(a1)として、アダマンチル基を有する構造単位(a1−1)を有することがさらに好ましい。樹脂(A)は、上述したようなモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供し、重合(共重合)することにより製造できる。
本レジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含有していると好ましい。かかる塩基性化合物(C)は問う技術分野でクエンチャーと呼ばれるものである。塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物及び式(C1−1)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Rc2及びRc3は、前記と同義である。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、互いに同一でも異なってもよい。]
Rc5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、互いに同一でも異なってもよい。]
Rc10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同義である。
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同義である「。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は互いに同一でも異なってもよい。p3が2以上であるとき、複数のRc15は互いに同一でも異なってもよい。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Rc18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同義である。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は互いに同一でも異なってもよい。r3が2以上であるとき、複数のRc19は互いに同一でも異なってもよい。s3が2以上であるとき、複数のRc20は互いに同一でも異なってもよい。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C3)で表される化合物としては、モルホリンなどが挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール及び4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン及び4−メチルピリジンなどが挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン及びビピリジンなどが挙げられる。
本レジスト組成物は、溶剤(D)を含有してもよい。溶剤(D)は、式(I)で表される塩や樹脂(A)などの種類及びその量に応じ、さらに後述するレジストパターンの製造において、基板上に本レジスト組成物を塗布する際の塗布性が良好となるという点から適宜、最適なものを選ぶことができる。
本レジスト組成物は、塩(I)を含む酸発生剤及び樹脂(A)、好ましくは、塩(I)を含む酸発生剤、樹脂(A)並びに必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び溶剤(D)を含有するものであるが、必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び溶剤(D)以外の構成成分を含有していてもよい。この構成成分を「成分(F)」という。かかる成分(F)としては、本技術分野で公知の添加剤であり、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料などである。
続いて、本レジスト組成物の調製方法を説明する。
本レジスト組成物は、塩(I)及び樹脂(A)ならびに必要に応じて用いられる溶剤(D)、塩基性化合物(C)、酸発生剤(B)、塩基性化合物(C)及び/又は成分(F)を混合することで調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂(A)などの種類や樹脂(A)などの溶剤(D)に対する溶解度などに応じて適切な温度範囲を選べばよく、混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間が好ましい。なお、混合手段は特に限定されず、攪拌混合などを用いることができる。
本レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法を具体的に示すと、
(1)本レジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含む方法を挙げることができる。以下、ここに示す工程の各々を、「工程(1)」〜「工程(5)」のようにいう。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本レジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)照射用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に利用できる。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す「%」及び「部」は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムは”TSKgel Multipore HXL−M”3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(I−1−a)で表される化合物19.42部及びアセトニトリル100部を仕込み、40℃で30分間攪拌した。その後、式(I−1−b)で表される化合物16.22部を添加し、60℃程度まで昇温した後、同温度で2時間攪拌し、式(I−1−c)で表される化合物を含む溶液を得た。
式(I−1−d)で表される化合物4.54部及びアセトニトリル20部を仕込み、40℃で30分間攪拌した。その後、先に得られた式(I−1−c)で表される化合物を含む溶液を、40℃で滴下した後、40℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム500部及び2%シュウ酸水溶液200部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。得られた有機層に、イオン交換水200部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。この水洗操作をさらに5回繰り返した。回収された有機層を濃縮した後、以下の条件でカラム(シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製 展開溶媒:酢酸エチル)分取することにより、式(I−1−e)で表される化合物2.66部を得た。
式(I−1−f)で表される塩1.00部及びクロロホルム10.00部を仕込み、40℃で30分間攪拌した。その後、式(I−1−b)で表される化合物0.41部を添加し、70℃程度まで昇温した後、同温度で2時間攪拌し、式(I−1−g)で表される化合物を含む溶液を得た。得られた式(I−1−g)で表される化合物を含む溶液に、23℃で、式(I−1−e)で表される化合物1.48部及びクロロホルム5.00部の混合溶液を滴下した後、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、2%シュウ酸水溶液15部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。得られた有機層に、イオン交換水10部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。この水洗操作をさらに5回繰り返した。回収された有機層に活性炭1.00部を加えて攪拌し、ろ過した。回収されたろ液を濃縮した後、得られた濃縮物に、アセトニトリル10部を添加して溶解し、濃縮し、酢酸エチル10部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣にtert−ブチルメチルエーテル30部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(I−1)で表される塩0.88部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 821.3
式(I−2−a)で表される化合物19.42部及びアセトニトリル100部を仕込み、40℃で30分間攪拌した。その後、式(I−2−b)で表される化合物16.22部を添加し、60℃程度まで昇温した後、同温度で2時間攪拌し、式(I−2−c)で表される化合物を含む溶液を得た。
式(I−2−d)で表される化合物5.00部及びアセトニトリル20部を仕込み、40℃で30分間攪拌した。その後、先に得られた式(I−1−c)で表される化合物を含む溶液を、40℃で滴下した後、40℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム500部及び2%シュウ酸水溶液200部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。得られた有機層に、イオン交換水200部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。この水洗操作をさらに5回繰り返した。回収された有機層を濃縮した後、以下の条件でカラム(シリカゲル60−200メッシュ;メルク社製 展開溶媒:メタノール/クロロホルム=1/1)分取することにより、式(I−2−e)で表される化合物12.24部を得た。
式(I−2−e)で表される化合物6.79部及びアセトニトリル20部を仕込み、40℃で30分間攪拌した。その後、式(I−2−b)で表される化合物1.62部を添加し、60℃程度まで昇温した後、同温度で2時間攪拌し、式(I−2−f)で表される化合物を含む溶液を得た。
クロロホルム13.50部に、0℃で、水素化アルミニウムリチウム0.34部を少しずつ添加した。次いで、式(I−2−g)で表される塩4.50部及びクロロホルム13.50部の混合溶液を滴下し、23℃で18時間攪拌した。その後、得られた反応マスに、6N塩酸5.00部を滴下攪拌後、ろ過した。回収されたろ液を濃縮した後、回収された残渣に、アセトニトリル15部を添加し、23℃で30分間攪拌することにより、式(I−2−h)で表される化合物を含む溶液を得た。
式(I−2−h)で表される化合物を含む溶液に、先に得られた式(I−2−c)で表される化合物を含む溶液を滴下した後、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、クロロホルム50部及びイオン交換水20部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液して有機層を得た。この水洗操作をさらに5回繰り返した。回収された有機層に活性炭1.00部を加えて攪拌し、ろ過した。回収されたろ液を濃縮した後、得られた濃縮物に、アセトニトリル20部を添加して溶解し、濃縮し、酢酸エチル30部を加えて攪拌し、上澄液を除去した。得られた残渣にtert−ブチルメチルエーテル30部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(I−2)で表される塩4.98部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 821.3
式(I−13−a)で表される塩を、特開2008−127367号公報に記載された方法で合成した。式(I−13−a)で表される塩5.00部及びアセトニトリル30部を仕込み、40℃で30分間攪拌し、式(I−13−b)で表される化合物2.22部を仕込み、50℃で1時間攪拌することにより、式(I−13−c)で表される化合物を含む溶液を得た。
MS(ESI(+)Spectrum):M+ 263.1
MS(ESI(−)Spectrum):M− 999.4
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.2×103の共重合体A1を収率78%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比(モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.2×103の共重合体A2を収率78%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマー(1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)を、そのモル比〔モノマー(1−1−2):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1)〕が、50:25:25となるように混合し、さらに、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを80℃で約8時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液を、大量のメタノールと水との混合溶媒(質量比メタノール:水=4:1)に注いで、樹脂を沈殿させた。この樹脂をろ過・回収した。再度、得られた樹脂を、ジオキサンに溶解させ、大量のメタノールと水との混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、沈殿した樹脂をろ過・回収するという操作を3回行うことにより再沈殿精製し、重量平均分子量が約9.2×103である共重合体を収率60%で得た。この共重合体は、モノマー(1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)に各々由来する、以下の各モノマーから導かれる構造単位を有するものであり、これを樹脂A3とする。
モノマーとして、モノマー(a4−1−7)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.8×104の樹脂A4(共重合体)を収率77%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)及びモノマー(a3−1−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1)〕が45:14:2.5:22:16.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.95mol%及び2.85mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/イオン交換水=4/1の混合用液に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量7.8×103の樹脂A5(共重合体)を収率73%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものであり、酢酸ブチルに可溶なものであった。
<レジスト組成物の調製>
表7に示す各成分と下記溶剤とを混合、溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
A1:樹脂A1
A2:樹脂A2
A3:樹脂A3
A4:樹脂A4
A5:樹脂A5
<塩基性化合物:クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
2−ヘプタノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表7の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表7の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
実効感度において、フォーカスを段階的に変化させてレジストパターンを形成し、得られたレジストパターンの線幅が50nm±5%(47.5〜52.5nm)となるフォーカス範囲をDOFとした。結果を表8に示す。DOFの値が大きいほど、得られたレジストパターンはフォーカスマージンに優れているといえる。
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表7の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表7の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに酢酸ブチルで30秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
実効感度において、フォーカスを段階的に変化させてレジストパターンを形成し、得られたレジストパターンの線幅が50nm±5%(47.5〜52.5nm)となるフォーカス範囲をDOFとした。結果を表9に示す。DOFの値が大きいほど、得られたレジストパターンはフォーカスマージンに優れているといえる。
Claims (6)
- 式(I)で表される塩。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、同一又は相異なり、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Z+は、有機カチオンを表す。
−L1−(R1)3で示される基が、式(L1−1)又は式(L1−2)で表される基を表す。
R1は、1価の炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
複数存在するR1は、同一であっても異なっていてもよい。
X0は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
*は、C(Q1)(Q2)の炭素原子との結合手を表す。] - Z+が、アリールスルホニウムカチオンである請求項1に記載の塩。
- 請求項1又は2に記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
- 請求項3記載の酸発生剤と樹脂とを含有し、該樹脂は酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用してアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であるレジスト組成物。
- さらに塩基性化合物を含有する請求項4記載のレジスト組成物。
- (1)請求項4又は5記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013009036A JP6175777B2 (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-22 | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012012785 | 2012-01-25 | ||
JP2012012785 | 2012-01-25 | ||
JP2013009036A JP6175777B2 (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-22 | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013173732A JP2013173732A (ja) | 2013-09-05 |
JP6175777B2 true JP6175777B2 (ja) | 2017-08-09 |
Family
ID=49267010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013009036A Active JP6175777B2 (ja) | 2012-01-25 | 2013-01-22 | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6175777B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6106985B2 (ja) * | 2011-08-22 | 2017-04-05 | 住友化学株式会社 | レジスト組成物及び塩 |
JP6571912B2 (ja) * | 2012-12-31 | 2019-09-04 | ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシーRohm and Haas Electronic Materials LLC | 樹状化合物、フォトレジスト組成物、および電子デバイスを作製する方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5315035B2 (ja) * | 2008-12-12 | 2013-10-16 | 富士フイルム株式会社 | 感活性光線または感放射線性樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法 |
JP5675125B2 (ja) * | 2009-09-30 | 2015-02-25 | 富士フイルム株式会社 | 感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、及び該感光性組成物を用いたパターン形成方法 |
-
2013
- 2013-01-22 JP JP2013009036A patent/JP6175777B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013173732A (ja) | 2013-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5970926B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6106985B2 (ja) | レジスト組成物及び塩 | |
JP5924071B2 (ja) | レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6169848B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP5924184B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6229285B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6097568B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6011096B2 (ja) | 塩及びレジスト組成物 | |
JP6214133B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6130673B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP2013029808A (ja) | レジスト組成物及び塩 | |
JP5891993B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP2013100472A (ja) | 化合物、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6011082B2 (ja) | 塩及びレジスト組成物 | |
JP6135058B2 (ja) | レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP2013032337A (ja) | 塩及びレジスト組成物 | |
JP6010954B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6175777B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP2013047778A (ja) | レジスト組成物及び塩 | |
JP2013011857A (ja) | レジスト組成物及び塩 | |
JP5949250B2 (ja) | 塩及びレジスト組成物 | |
JP6135146B2 (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP6181986B2 (ja) | レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 | |
JP5929461B2 (ja) | レジスト組成物及び塩 | |
JP2013079229A (ja) | 塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160818 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160913 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161018 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170328 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170511 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170613 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170626 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6175777 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |