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JP6168698B2 - 車両用シート - Google Patents

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JP6168698B2 JP2013223801A JP2013223801A JP6168698B2 JP 6168698 B2 JP6168698 B2 JP 6168698B2 JP 2013223801 A JP2013223801 A JP 2013223801A JP 2013223801 A JP2013223801 A JP 2013223801A JP 6168698 B2 JP6168698 B2 JP 6168698B2
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Description

本発明は、ISO−FIXタイプのチャイルドシートを保持可能とするISO−FIX対応アンカを有した車両用シートに関する。
車両用シートに対するチャイルドシートの固定方式として国際標準規格ISO−FIXがあり、このISO−FIXタイプのチャイルドシートを固定可能とするISO−FIX対応アンカを有した車両用シートが、たとえば特開2008−105580号公報等において開示されている。
この種のISO−FIXタイプのチャイルドシートにおいては、その後部に左右の係止部材が設けられ、この係止部材を受けるアンカ(ISO−FIX対応アンカ)が、車両用シートのクッション後端やシートバック下端に配設される。
アンカとして、前方に互いに平行に延びた左右のサイドバーの前端をフロントバーで連結した平面視略コ字形状にワイヤ材(中実棒材)を折曲加工して形成されたものが知られている。チャイルドシートは後方へ延びた左右の係合部材をたとえば背面下部に持ち、係合部材は長溝状の切欠き(係合口)を先端に持つ側面視略二股形状に形成され、係合部材先端の係合口をアンカのフロントバーに係合させることによってチャイルドシートがアンカに保持される。通常、二股形状の係合部材の下の腕は、係合部材がフロントバーと円滑に係合するように、上の腕よりも短く形成される。
通常、アンカはシートクッション後端またはシートバック下端に設けられる。シートクッション、シートバックはいずれも、その骨格となるシートクッションフレームに発泡ウレタン等の発泡材からなるパッド(シートパッド)を被せ、パッドをトリムカバーで被覆して構成され、アンカの配置される凹部がパッドに形成されている。アンカをシートクッション後端に設ける場合について述べると、シートクッションフレームは、左右のサイドフレームの前後端を、たとえば連結パイプで連結した平面視略矩形形状に形成され、アンカは、前後の連結パイプのうちの後方の連結パイプに固定されて、シートクッション後端でパッド凹部に配置される。
パッド凹部及びその内部に配置されたアンカが見えると外観意匠が損なわれるため、上端が開口した箱型形状のベゼルをパッド凹部に被せ、パッド凹部を隠す構成が提案されている。
チャイルドシート非装着時にベゼルの開口を覆うキャップを取り付ければ、パッド凹部内のアンカが見えなくなり、外観意匠を損なうことはない。しかし、ベゼルに対してキャップを分離可能に設けると、キャップを分離した際に紛失しやすいため、ベゼルに対してキャップを揺動可能に取り付けた構成がよく知られている。
たとえば、特開2008−105580号公報には、ベゼルをパッド凹部に被せ、揺動可能なキャップでベゼルの開口を覆った構成が記載されている。アンカはベゼルの底壁(背面)に形成された穴(底穴)からパッド凹部に延びている。
この構成では、ベゼルによってパッド凹部が隠されるとともに、チャイルドシート非装着時にはキャップがパッド凹部を覆ってパッド凹部内のアンカを隠すため、外観意匠の低下が避けられる。チャイルドシート装着時においては、ベゼルのキャップを揺動してアンカを露出させ、パッド凹部内のアンカのフロントバーにチャイルドシートの係合部材を係合させて、チャイルドシートが車両用シートに装着される。
また、ドイツ実用新案DE20006692U1公報には、ベゼル内に格納可能なキャップが記載されている。すなわち、キャップは背面中央に後方に延びた左右一対の側壁を持つ側面視略T字形状とされ、左右一対の側壁から前後方向に僅かに離反した二つ一組のヒンジピンがそれぞれ外側に突出している。ベゼルの左右内面に前後方向に延びる左右一対のガイド溝が形成されて、ガイド溝にキャップのヒンジピンがスライド可能に嵌合され、ベゼル内に設けた板ばねの偏倚力によって前側のヒンジピンをガイド溝の前端に押圧することによって、ベゼルの開口を覆う位置にキャップを保持している。ここで、前後に離反して2つのヒンジピンがガイド溝に嵌合されているため、揺動することなく、キャップはベゼルの開口を覆う位置に板ばねの偏倚力のもとで保持される。
チャイルドシート装着時に、チャイルドシートの係合部材がパッド凹部に押し込まれると、板ばねの偏倚力に抗して係合部材はキャップを押圧し、キャップの2つのヒンジピンをベゼルのガイド溝に沿ってスライドさせる。ガイド溝は後方(ベゼルの底方向)に向かうにつれて尻上がりの円弧形状となっているため、係合部材に押されてヒンジピンがガイド溝に沿ってスライドされると、キャップはヒンジピンを揺動中心として揺動して跳ね上げられ、係合部材の先端から上面に移動し、係合部材の上面に板ばねの偏倚力で押し付けられ、後側のヒンジピンがガイド溝の後端に当接された状態でベゼルに格納される。
特開2008−105580号公報 ドイツ実用新案DE20006692U1公報
特開2008−105580号公報では、チャイルドシート装着時にキャップを揺動してベゼルの開口を開放した状態にキャップを固定するための手段が必要となる。また、キャップを揺動するための揺動軌跡を確保する空間がベゼルの開口の周りに必要となり、ベゼルの開口の周辺部品の形状、配置が設計上制約される。
ドイツ実用新案DE20006692U1公報では、チャイルドシートの係合部材をパッド凹部に押し込めば、キャップは跳ね上げられ、係合部材の上面に押し付けられた状態でベゼル内に格納されるため、キャップの固定手段は必要ない。また、キャップはベゼルの中で揺動しており、キャップの揺動軌跡を確保する空間をベゼルの開口の周りに設ける必要もなく、ベゼルの開口の周辺部品の形状、配置が設計上制約されない。
さらに、チャイルドシート装着時においては、キャップがベゼルに格納されているため、見栄えがよい。
しかしながら、チャイルドシート装着時にベゼルに押し込まれたチャイルドシートの係合部材の先端によってキャップ前面(正面)が板ばねの偏倚力に抗して押圧されるとともに、キャップ前面が板ばねの偏倚力のもとで係合部材の上面に押し付けられ、係合部材の上面の上を滑りながら跳ね上げられて格納される。また、アンカとの係合を外して係合部材をパッド凹部から引き出すときには、係合部材が引き出されるにつれてキャップ前面は係合部材の上面に板ばねの偏倚力のもとで押し付けられたまま上面の上を滑って移動して係合部材の先端に至り、係合部材の先端に板ばねの偏倚力のもとで押し付けられながら、ベゼルの開口を覆う位置に戻されて保持される。
このように、パッド凹部に押し込まれたチャイルドシートの係合部材の先端が板ばねの偏倚力に抗してキャップ前面に押し付けられ、上面の上を滑りながら跳ね上げられ、取り外すときも同様の動作を繰り返すため、係合部材との接触によってその前面が傷付いてキャップ前面の外観意匠が損なわれるおそれがある。また、キャップ前面にISO−FIXアンカのマーク(絵文字)などを描くと凹凸面となってキャップ前面の損傷が急激に進行するおそれがあり、マーク(絵文字)をキャップ前面に付すことが難しい。
板ばねは、湾曲した形態でその一端がベゼルに固定されるとともに、他端(自由端)をキャップ背面の2つのピンで挟持しており、チャイルドシート非装着時では、ベゼルの開口を覆う位置にキャップを後方に僅かに傾けて保持している。
しかしながら、板ばねが必要で部品数が増加し、ベゼルにその一端を固定させるとともに、湾曲した片持ち梁状で弾性変形可能な板ばねでキャップを保持するため、所定の傾きのもとでベゼルの開口を覆う所定の位置にキャップが位置するように他端(自由端)を位置決めすることが難しく、構成の複雑化が避けられない。
なお、板ばねの偏倚力のもとで係合部材の上面にその前面が押し付けられてキャップがベゼルに格納される構成では、車両の走行時においてもガタに起因する異音が発生しない。
本発明は、簡単な構成のもとで、キャップ前面(正面)を傷付けたり、ガタによる異音を生じることなくキャップをベゼルに格納する車両用シートの提供を目的としている。
そのため、本発明では、偏倚力を加えることなくベゼルの開口を覆う位置にキャップを保持し、キャップを押し込むとベゼルに設けた規制ピンにキャップが規制されて揺動し跳ね上げられて、キャップのヒンジピンがベゼルのガイド溝を押し込まれてスライドし、キャップ前面の突起がベゼル天井面に当接されてキャップがベゼル天井面の直下に格納され、ストッパーによってキャップをその格納位置に保持している。
すなわち、請求項1に係る本発明によれば、チャイルドシートの保持に使用されるアンカを格納する凹部がトリムカバーで覆われたパッドに形成され、開口を持つベゼルがパッド凹部に被せられ、キャップでベゼルの開口が覆われる車両用シートにおいて、前記キャップはその前面に突起を有し、前記ベゼル、前記キャップの間に設けた係合可能な保持手段によってベゼルの開口を覆う位置にキャップを保持し、前後方向に直線状に延び、ガイド溝がベゼルの左右側面に設けられるとともにヒンジピンが前記キャップに設けられてガイド溝にスライド可能に嵌合され、規制ピンが、前記ベゼルの開口を覆うキャップ背面に当接してベゼル内方へのキャップの揺動を規制可能にベゼルの左右側面から内側に突出し、前記ヒンジピンを前記ガイド溝に押し込んでスライドさせる押力が前記ベゼルの開口を覆うキャップに加わると、規制ピンにキャップ背面が摺接されてヒンジピンを揺動中心としてキャップが揺動し跳ね上げられて、ヒンジピンがガイド溝を押し込まれスライドし、キャップ前面の突起がベゼル天井面に当接されてキャップがベゼル天井面の直下に格納され、キャップに加わる押力のもとではベゼルへのキャップの動きを許容し、キャップが格納されて押力が除かれた状態ではキャップの動きを規制してキャップをその格納位置に保持するストッパーを備えている。
請求項1に係る本発明では、板ばねのような独立した部材は必要とされず、部品点が増えないとともに、保持手段によってベゼルの開口を覆う位置にキャップを保持でき、規制ピン、突起、保持手段などの保持のための部材は、いずれも、ベゼル、キャップの成形時に形成できるため、構成が簡単化される。
また、チャイルドシートの係合部材の押し込みと関係なくキャップは格納され、チャイルドシートの係合部材によってキャップ前面を傷付けることがない。また、格納位置では、キャップ前面の突起がベゼル天井面に当接して、キャップ前面そのものはベゼル天井面に押し付けられず、キャップ前面を傷付けない。
そして、保持手段によってベゼルの開口を覆う位置にキャップが保持され、格納位置では、キャップは、前面の突起がベゼル天井面に当接してベゼル天井面、規制ピンで挟持されるとともにストッパーによって動きが規制される。そのため、キャップがベゼルの開口を覆う位置、格納位置のいずれにあっても、車両の走行時に、ガタに起因する異音が発生しない。
本発明の一実施例に係る車両用シートの概略側面図を示す。 車両用シートのベゼル、キャップの斜視図を示す。 車両用シートのベゼル、キャップの右側面図を示す。 (A)(B)(C)は図2の線X−Xに沿った、キャップの初期位置(ベゼルの開口を覆う位置)、中間位置、格納位置でのベゼル、キャップの断面図それぞれ示す。 図4(A)の線Y−Yに沿ったベゼル、キャップの断面図を示す。 図4(C)の格納位置でのベゼルの上半部、キャップの拡大図を示す。 (A)は本発明の他の実施例(実施例2)に係る車両用シートにおけるキャップの右側面図、(B)は図4(C)に対応するキャップの格納位置でのベゼル、キャップの断面図をそれぞれ示す。 (A)は本発明の他の実施例(実施例3)に係る車両用シートにおけるベゼルの上半部の断面図、(B)は図4(C)に対応するキャップの格納位置でのベゼルの上半部、キャップの断面図をそれぞれ示す。 (A)(B)は本発明の他の実施例(実施例4)に係る車両用シートにおける、図4の(A)(C)に対応するキャップの初期位置、格納位置でのベゼル、キャップの断面図をそれぞれ示す。
キャップはその前面に突起を有し、ベゼル、キャップの間に設けた係合可能な保持手段によってベゼルの開口を覆う位置にキャップを保持される。前後方向に直線状に延び、ガイド溝がベゼルの左右側面に設けられるとともにヒンジピンが前記キャップに設けられてガイド溝にスライド可能に嵌合されている。規制ピンが、前記ベゼルの開口を覆うキャップ背面に当接してベゼル内方へのキャップの揺動を規制可能にベゼルの左右側面から内側に突出している。ヒンジピンをガイド溝に押し込んでスライドさせる押力がベゼルの開口を覆うキャップに加わると、規制ピンにキャップ背面が摺接されてヒンジピンを揺動中心としてキャップが揺動し跳ね上げられて、ヒンジピンがガイド溝を押し込まれスライドし、キャップ前面の突起がベゼル天井面に当接されてキャップがベゼル天井面の直下に格納される。キャップに加わる押力のもとではベゼルへのキャップの動きを許容し、キャップが格納されて押力が除かれた状態ではキャップの動きを規制してキャップを格納位置に保持するストッパーを車両用シートは備えている。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る車両用シートの概略側面図、図2は車両用シートのベゼル、キャップの斜視図をそれぞれ示す。なお、前後左右はドライバーシートに着座したドライバーから見た方向をいい、Fr、Rr、L、Rで示す。
図1に示すように、車両用シート10は、シートバック12、シートクッション14を備え、シートベルト(図示しない)がシートに装着されている。シートクッション14は、クッションフレーム(図示しない)に発泡ウレタン等の発泡材からなるパッド(シートパッド)14−1を被せ、パッドをトリムカバー14−2で被覆して構成され、シートバック12も同様の構成となっている。
シートクッション14の後端でパッド14−1を切り欠いてパッド凹部14−1aが形成され、パッドを被覆するトリムカバー(図示しない)がパッド凹部の上で開口されている。なお、図1ではパッド凹部14−1aがシートクッション後端に形成されているが、この構成に限定されずパッド凹部をシートバック下端に設けてもよい。
たとえば、シートクッション14の後端には、シートクッション上にISO−FIXタイプのチャイルドシート20を保持するための左右のISO−FIX対応の左右のアンカ30が、車両用シート10の左右方向に所定の間隔をあけて配設されている。
チャイルドシート20は、たとえばその背面22の下部から後方へ延びた左右の係合部材24を持ち、係合部材は、長溝状の切欠きからなる係合口24aを先端に有している。アンカ30は、前方に互いに平行に延びた左右のサイドバー30aの前端をフロントバー30bで連結した平面視略コ字形状にワイヤ材を折曲加工して成形され、たとえばシートクッションのサイドフレーム(図示しない)の後端間で左右方向に架設された連結パイプ(図示しない)に固定されて、前方に延出している。
通常、チャイルドシート20は、背面側が沈んで傾斜した状態で左右の係合部材24を対応するアンカ30に前方から近づけ、係合部材の係合口(切欠き)24aをフロントバー30bに係合させることによって、チャイルドシート20がアンカに保持されてシートクッション14上に配置される。アンカのフロントバー30bが係合部材の係合口24aの末端に至るまで係合されることにより、アンカ30によるチャイルドシート20の保持が完全なものとなる。
パッド凹部14−1aには、前面が開口した断面略矩形の箱型形状のベゼル40が被せられ、ベゼルの開口(前面開口)40Fには開口を覆うようにキャップ50が取付けられる。たとえば、ベゼル40、キャップ50は、熱可塑性樹脂などから成形される。
実施例では、ベゼル40はその開口40Fの周囲にフランジ41を一体に有して形成されているが、これに限られない。しかし、ベゼル40をフランジ付とすれば、パッド凹部14−1aの周囲のトリムカバー端末をフランジの下面に重ねて縫着することより、ベゼルをトリムカバーに容易に取付けられる。
ベゼル40は後面(背面)も開口した形状とされ、ベゼルがパッド凹部14−1aに被せられると、アンカはベゼル内に延ばされて位置し、ベゼルの開口40Fがキャップ50に覆われるとアンカ30が隠されて、アンカの位置が分かり難い。そのため、ISO−FIXアンカのマーク(絵文字)Mをキャップ前面(正面)に描いて、アンカの位置を明示するとよい(図2参照)。
ベゼル40を底付とし、底壁(背面)にアンカ30の挿通される挿通穴を設けて、アンカを挿通穴からベゼル内に突出させてもよい。
図3は車両用シートのベゼル、キャップの右側面図を示す。
ベゼル40は、たとえば、その前面の下方が上方より前に位置する斜面形状にその前面が形成され、キャップ50は左右の袖(側部)50Sを持つ平面視略コ字形状に形成されている。
ベゼルの左右の側面40Sの上部には、前後方向に直線状に延びた左右一対のガイド溝42が設けられているとともに、ガイド溝に嵌合されてガイド溝に沿ってスライド可能な左右一対のヒンジピン52が袖50Sの上部から外側に突出し、ヒンジピンをガイド溝に嵌合させてキャップがベゼルに取付けられている(組み込まれている)。キャップ前面から突起56が突出しており、実施例ではキャップ前面下部に左右一対の部分球形状の突起が形成されている。
ガイド溝42は、前後方向で略水平に延びた貫通溝形状とされ、ベゼル天井面(上面)40Upとの間にキャップ50を格納する空間を確保するように、前後方向でのキャップの長さ(厚さ)に対応する距離だけベゼル天井面から離反して形成されている。
キャップ50に加わる押力のもとではベゼル40へのキャップの動きを許容し、キャップが格納されて押力が除かれた状態ではキャップの動きを規制してキャップをその格納位置に保持するストッパー42’が設けられている。
ガイド溝の前端42Frの下方でその前方に、左右一対の規制ピン44がベゼルの左右側面40Sから内側に突出して設けられており、規制ピンがキャップ背面、たとえば、キャップの袖の背面50Saに当接することにより、キャップの揺動が規制される。
たとえば、規制ピン44、ヒンジピン52はいずれも円柱形状とされる。
規制ピン44はキャップ50の背面に当接してその揺動を規制すれば足り、規制ピンがキャップ背面に当接する位置は袖の背面に限定されない。しかしながら、左右の袖50Sを持つ平面視略コ字形状にキャップ50を形成して左右の袖の背面で規制ピンがキャップ背面に当接する構成では、左右均一に当接させることができ、左右方向でのキャップの捻じれが生じ難く、ヒンジピン52がガイド溝に沿って円滑にスライドできる。また、規制ピン44の突出長さを短く形成でき、構成的に複雑化しない。
たとえば、ガイド溝42の後部でガイド溝の下面に設けられ、ヒンジピン52をガイド溝の後端42Rrに押し付けてキャップの動きを規制する突起からストッパー42’が構成される。ガイド溝の突起(ストッパー) 42’は、キャップ50に加わる押力のもとではヒンジピン52の乗り越え、通過を許し、押力が除かれると、ヒンジピンをガイド溝の後端42Rrに押し付けながら規制ピンに係合して戻る方向(前方;ベゼルの開口方向)へのキャップの動きを妨げてキャップをその格納位置に保持する機能を持つものであれば足りる。たとえば、山形形状(湾曲形状、部分円形状を含む)の断面を持つ部分円柱や部分球体などの突起からストッパー42’が構成される。ガイド溝の突起(ストッパー) 42’をガイド溝42の下面でなく、対応する上面に設けてもよい。
図4(A)(B)(C)は図2の線X−Xに沿った、キャップの初期位置(ベゼルの開口を覆う位置)、中間位置、格納位置でのベゼル、キャップの断面図、図5は図4(A)の線Y−Yに沿ったベゼル、キャップの断面図、図6は図4(C)の格納位置でのベゼルの上半部、キャップの拡大図をそれぞれ示す。
ベゼル40、キャップ50の間にはベゼルの開口を覆う位置でキャップをベゼルに保持する保持手段60が設けられている。保持手段60は、キャップの左右の袖50Sの下部で外側に突出する左右一対の係合突起54と、規制ピン44の下方でベゼルの左右の側面40Sに形成された対応する左右一対の係合穴46との組み合わせから構成されている。たとえば、図5に示すように、係合突起54は部分球形状の係合突起、係合穴46はベゼルの側面を貫通する穴(貫通穴)とされ、係合突起が係合穴に嵌まり込む(係合する)ことによって、キャップはベゼルに保持される。貫通穴に代えて、部分球形状の係合突起54に対応した部分球形の係合穴を係合穴としてもよい。
保持手段60は、ベゼルの開口40Fを覆った位置にキャップ50を保持する構成であれば足り、係合突起54、係合穴46の組合せに限定されない。しかしながら、係合突起54、係合穴46の組合せから保持手段を構成すれば、保持手段が簡単化されるだけでなく、係合突起、係合穴の係合によって、ベゼルの開口40Fを覆う位置(初期位置)にキャップを迅速、容易に保持できる。
たとえば、図3に示すように、キャップ50をベゼルの開口40Fに整列させて、矢視方向(後方)に押し込んで係合突起54をベゼル側面の係合穴46に係合させれば、キャップがベゼルの前面開口40Fを覆う位置に保持されてベゼル内のアンカ30がキャップに隠される。
キャップ50をベゼル40に押し込むと、係合突起54がベゼル側面の係合穴46に係合されるとともに、ヒンジピン52がガイド溝42に嵌合され、この位置でキャップ50は開口40Fを覆ってベゼル40に取り付けられる(初期位置;図4(A))。キャップの下半部に位置する係合突起54がベゼル側面の係合穴46に係合されるだけでなく、上半部に位置するヒンジピン52がベゼル側面のガイド溝42に嵌合されており、上下の2ヶ所でベゼルに取付けられるため、キャップ50は開口40Fを覆うその初期位置に確実に保持される。
そして、板ばねなどの独立部材を必要とすることなく、キャップ50は保持手段60(係合突起54、係合穴46)などで初期位置(ベゼルの開口40Fを覆う位置)に保持されるため、部材点数が増えることもない。また、保持手段60(係合突起54、係合穴46)、突起からなるストッパー42’はベゼル40、キャップ50の成形時に形成でき、構成が簡単化される。
キャップ50が開口40Fを覆ってベゼル40に取り付けられたキャップの初期位置(図4(A))では、キャップのヒンジピン52はベゼルのガイド溝42に嵌合されるとともにキャップの係合突起54がベゼルの係合穴46に係合されるが、ベゼルの規制ピン44にキャップ背面50Saが当接し、ヒンジピンがガイド溝の前端42Frに押し付けられるような位置関係に、ヒンジピン、ガイド溝、規制ピン、係合突起、係合溝が設定されている。
このように、係合突起54がベゼル側面の係合穴46に係合され、保持手段60によって開口40Fを覆うその初期位置にキャップ50が保持されるだけでなく、後方へのキャップ50の動き(揺動)が規制ピン44で規制されるとともに、前方へのキャップの動き(揺動)がガイド溝の前端42Frへのヒンジピン52の押し付けによって規制されて、キャップがガタなく保持されるため、初期位置での車両の走行時におけるガタに起因する異音の発生が防止される。
キャップ50をベゼル40に押し込む押力がその下半部に加わっても、ヒンジピン52の下方に位置する規制ピン44がキャップ背面50Saに当接して、ヒンジピンを揺動中心とするキャップの揺動を阻止するため、キャップはベゼルに押し込まれることなくその初期位置に保持される。
本発明では、キャップ50を押し込むだけでは格納できず、押し込む前にキャップを引き出して上方に揺動させる操作が必要となる。すなわち、図4(A)に矢視するように、キャップ50を引き出して上方に揺動させ、跳ね上げながらベゼル40にキャップを押し込むことによって(図4(B))、キャップはベゼルの開口40Fを覆う位置(初期位置)から除かれる。そして、ベゼル内のアンカ30に、チャイルドシートの係合部材24が係合されて、シート10にチャイルドシート20が装着される。
キャップ50の格納について詳細に説明すると、図4(A)に示すように、キャップは下方に空間を残してベゼル40Fの開口を覆っているため、キャップ下方の空間から挿入した指をキャップの下端に係止させることができ、矢視のように手前に引けば、キャップの係合突起54がベゼルの係合穴46から離脱して係合が解除される。そして、キャップ50をそのまま持ち上げて、その背面50Saを規制ピン44に摺接させながらキャップをその上端からベゼル40に押し込めば、ヒンジピン52がガイド溝42に沿ってスライドして、図4(B)に示すように、キャップが規制ピンに乗り上げ、その周りで揺動して跳ね上げられる。
キャップ50の下方に空間を残しても、アンカ30はベゼル40の奥に位置しているため、アンカが見えることはなく、外観意匠を損なうおそれはない。もちろん、ベゼルの開口40Fの全面を覆う形状にキャップ40を形成してもよく、この場合は、たとえば、キャップ前面下部に指の係止される係止溝を設けるとよい。
規制ピン44に当接するキャップ背面50Saは、キャップが規制ピンに乗り上げてその周りで円滑に揺動して跳ね上げられるように、背面の上端部(全長の1/3〜1/4)はキャップ前面と平行とされ、それ以降は、下方に行くに従ってキャップ前面から離反する斜面形状のガイド面(カム面)となっている。
キャップ背面50Saの後端が規制ピン44に乗り上げられるまでキャップ50が跳ね上げられると、ガイド溝42に沿ってスライドしたヒンジピン52はガイド溝42の底面後部から突出したガイド溝の突起(ストッパー)42’を乗り越えてその上を通過し(スライドし)、ガイド溝の後端42Rrに当接してスライドが阻止される。キャップ50をベゼル40に押し込む押力を除けば、戻る方向(前方;ベゼルの開口方向)へのヒンジピンの動きがストッパー42’によって妨げられる(規制される)。
すなわち、ヒンジピン52はガイド溝の突起(ストッパー)42’によって前方へのスライド、ガイド溝の後端42Rrによって後方へのスライドがそれぞれ阻止されて保持される。そして、キャップ前面の突起56とベゼル天井面40Upとが当接してキャップ50の前面そのものはベゼル天井面から僅かに離反したその格納位置に格納、保持される(図4(C)、図6)。
また、キャップ背面50Saが下方に行くに従ってキャップ前面から離反する斜面形状のガイド面(カム面)となっているため、キャップ50はキャップ背面50Saが規制ピン44に乗り上げると規制ピンによって押し上げられて、格納位置においては、キャップ前面の突起56がベゼル天井面40Upに押圧されて当接し、規制ピン、ベゼル天井面によって上下から挟持されて格納される。
このように、キャップ50を押し込むとベゼルの規制ピン44に規制されて、係合部材24の押し込みと関係なく、キャップが揺動し跳ね上げられてベゼルに格納される。また、チャイルドシートの装着時に、ベゼル内のアンカ30(詳細にいえばそのフロントバー30b)に係合させるために係合部材24をベゼル40に押し込んでも、キャップ50はベゼルに格納されて係合部材の押込み経路上になく、係合部材がキャップ前面を押圧せず、キャップ前面に接触しない。
係合部材24の押込み時に係合部材がキャップ前面を押圧しないため、係合部材でキャップ前面を傷付けることがなく、キャップの外観意匠が損なわれるおそれがない。そして、キャップ50は、その前面の突起56とベゼル天井面40Upとが当接し、キャップ前面とベゼル天井面とが直接接触することなくベゼル天井面から前面が離反して格納されるため、この点からもキャップ前面が傷付かない。
このように係合部材24がキャップ50の前面を押圧しないとともに、キャップは前面がベゼル天井面40Upから離反してベゼル40に格納されて、キャップ前面を傷付けるおそれがないため、キャップ前面にISO−FIXアンカのマーク(絵文字)などを描いてアンカの位置を明示できる。
また、ヒンジピン52がガイド溝の突起(ストッパー)42’、ガイド溝の後端42Rrの間に保持されて前後方向の動きが妨げられているだけでなく、規制ピン44、ベゼル天井面40Upによって上下から挟持され、上下方向の動きが妨げられてベゼル40に格納されているため、ベゼルから抜け出ることなく、キャップ50は格納位置に確実に保持され(格納され)、車両の走行時におけるガタに起因する異音の発生が防止される。
必要なら、格納位置でキャップ前面の下端が上端よりも上に位置するようにキャップ背面50Saに斜面形状を設定したり、ガイド溝42を前後方向で水平に延ばすことなく、その後端42Rrが前端42Frより下に位置するように前後方向で傾斜した直線形状にガイド溝を形成すれば、格納位置からのキャップの抜け出しを防止できる。
さらに、図3に一点鎖線で示すように、キャップ背面50Saの後端に規制ピン44の係合可能な係合穴50Sa’を設けて、格納位置で規制ピン44を係合穴に係合させれば、キャップが格納位置から容易に離脱せず、格納位置に確実に保持できる。たとえば、係合穴50Sa’は円弧形状とされる。
そして、キャップ50はベゼル40の中で揺動しているため、キャップの揺動軌跡を確保する空間をベゼルの開口40Fの周りに設ける必要がなく、ベゼルの開口の周辺部品の形状、配置が設計上制約されない。
また、チャイルドシート装着時においては、キャップ50がベゼル40に格納されているため、見栄えがよく、さらに、キャップに外力が加わらないため、破損しない。
図7(A)は本発明の他の実施例(実施例2)に係る車両用シートにおけるキャップの右側面図、(B)は図4(C)に対応するキャップの格納位置でのベゼル、キャップの断面図をそれぞれ示す。この実施例2において、上記実施例(実施例1)と共通する構成部材については同じ参照符号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
実施例2では、ストッパーはガイド溝42に設けられておらず、キャップ背面50Saの後端に設けられている点で実施例1と相違している。
実施例2では、キャップ50の前面に突起(第1の突起)56が設けられているだけでなく、キャップ背面50Saの後端に別の突起(第2の突起)58が設けられ、この第2の突起がストッパーとなっている。キャップ背面の突起(ストッパー)58は、キャップ50に加わる押力のもとでは規制ピン44を乗り越えて押し込まれ(通過し)、押力が除かれると、ヒンジピン52をガイド溝の後端42Rrに押し付けながら規制ピンの背面側で規制ピンに係合して戻る方向へのキャップの動きを妨げてキャップをその格納位置に保持する機能を持ち、実施例1と同様に、たとえば、山形形状(湾曲形状、部分円形状を含む)の断面を持つ部分円柱や部分球体などの突起から構成される。
すなわち、キャップ50をその上端からベゼル40に押し込めば、ヒンジピン52がガイド溝42に沿ってスライドして、キャップが規制ピンに乗り上げ、その周りで揺動して跳ね上げられる。そして、キャップ背面の突起(ストッパー)58が規制ピン44に乗り越えて押し込まれた時点でヒンジピン52はガイド溝の後端に押し付けられるとともに、キャップ前面の突起56はベゼル天井面40Upに押圧、当接されて、図7(B)に示すように、キャップはベゼルに格納、保持される。
実施例2において、ヒンジピン52がガイド溝の後端42Rrに押し付けられ、キャップ背面の突起(ストッパー)58が規制ピン44の背面側で規制ピンに係合することによって前後方向でのキャップ50の動きが妨げられる。また、実施例1と同様に、キャップ背面50Saが下方に行くに従ってキャップ前面から離反する斜面形状のガイド面(カム面)となっているため、キャップ50はキャップ背面が規制ピン44に乗り上げると規制ピンによって押し上げられ、キャップ前面の突起56がベゼル天井面40Upに押圧されて当接し、規制ピン、ベゼル天井面によって上下から挟持されて、上下方向でのキャップの動きが妨げられる。
このように、前後方向、上下方向の動きがいずれも妨げられて格納されるため、キャップ50はベゼルから抜け出ることなく格納位置に確実に保持され、車両の走行時におけるガタに起因する異音の発生が防止される。
図8(A)は本発明の他の実施例(実施例3)に係る車両用シートにおけるベゼルの上半部の断面図、(B)は図4(C)に対応するキャップの格納位置でのベゼルの上半部、キャップの断面図をそれぞれ示す。この実施例3においても、上記実施例(実施例1)と共通する構成部材については同じ参照符号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
実施例3では、ストッパーはガイド溝42に設けられておらず、ベゼル天井面(上面)40Upに設けられている点で実施例1と相違している。
実施例3では、キャップ50の前面に突起(第1の突起)56が設けられているだけでなく、ベゼルの開口40Fに隣接した位置で天井面40Upに別の突起(第2の突起)48が設けられ、この第2の突起がストッパーとなっている。ベゼル天井面の突起(ストッパー)48は、キャップ50に加わる押力のもとではキャップ前面の突起56がベゼル天井面の突起を乗り越えて押し込まれ(通過し)、押力が除かれると、ヒンジピン52をガイド溝の後端に押し付けながらキャップ前面の突起に係合して戻る方向へのキャップの動きを妨げてキャップをその格納位置に保持する機能を持ち、実施例1と同様に、たとえば、山形形状(湾曲形状、部分円形状を含む)の断面を持つ部分円柱や部分球体などの突起から構成される。
この実施例3において、キャップ50をその上端からベゼル40に押し込めば、ヒンジピン52がガイド溝42に沿ってスライドして、キャップが規制ピン44に乗り上げ、その周りで揺動して跳ね上げられる。そして、キャップ前面の突起56がベゼル天井面の突起(ストッパー)48を乗り越え、ベゼル天井面40Upに押圧、当接された時点でヒンジピン52はガイド溝の後端に押し付けられて、図8(B)に示すように、キャップはベゼルに格納、保持される。
そして、ヒンジピン52がガイド溝の後端42Rrに押し付けられ、ベゼル天井面の突起(ストッパー)48がキャップ前面の突起56の背面側でキャップ前面の突起に係合することによって前後方向でのキャップ50の動きが妨げられる。また、規制ピン44によってキャップ50が押し上げられ、キャップ前面の突起56がベゼル天井面40Upに押圧、当接されて、規制ピン、ベゼル天井面によって上下から挟持されて、上下方向でのキャップの動きが妨げられる。
前後方向、上下方向の動きがいずれも妨げられて格納されるため、ベゼル40から抜け出ることなく、キャップ50は格納位置に確実に保持されるとともに、車両の走行時におけるガタに起因する異音の発生が防止される。
上記実施例1〜3では、キャップ50はベゼル40の上部(天井面直下)に格納されている。しかしながら、キャップ50をベゼルの下部(底面)に格納してもよい。
図9(A)(B)は本発明の他の実施例(実施例4)に係る車両用シートにおける、図4の(A)(C)に対応するキャップの初期位置、格納位置でのベゼル、キャップの断面図をそれぞれ示す。この実施例4において、上記実施例(実施例1)と共通する構成部材については同じ参照符号を付してその説明を省略し、実施例1と異なる構成を主として説明する。
実施例1では、ガイド溝、規制ピンがベゼルの上部、ヒンジピンがキャップの上部にそれぞれ設けられてキャップをベゼルの上部(天井面直下)に格納しているのに対して、実施例4では、ガイド溝、規制ピンがベゼルの下部、ヒンジピンがキャップの下部にそれぞれ設けられてキャップをベゼルの下部(底面)に格納している点で相違する。
実施例4では、ガイド溝42はベゼル40の左右側面の下部に設けられ、ガイド溝には、キャップ50の下部に設けられた左右一対のヒンジピン52がスライド可能に嵌合されている。ここで、ガイド溝42は、ベゼルの下面40Loの上にキャップ50を格納する空間を確保するように、前後方向でのキャップの長さ(厚さ)に対応する距離だけベゼルの下面から離反して形成されている。
突起からなるストッパー142’がガイド溝42の下面に設けられており、このガイド溝の突起(ストッパー)は、実施例1におけるガイド溝の突起(ストッパー)42’に対応し、同じ機能を有している。ガイド溝の突起(ストッパー)142’をガイド溝42の上面に設けてもよい。
ガイド溝の前端42Frの上方で後方には、左右一対の規制ピン44がベゼルの左右側面から内側に突出している。そして、ベゼル40、キャップ50の間には保持手段60が設けられ、保持手段は、実施例1と同様に、部分球形状の係合突起54と、係合突起と係合可能な貫通溝よりなる係止穴46との組み合わせから構成され、係合突起はキャップの左右の袖の上部に、係止穴はベゼルの左右の側面の上部にそれぞれ設けられている。
キャップのヒンジピン52がベゼルの対応するガイド溝42に嵌合されるとともに、キャップの係合突起54がベゼルの対応する係合穴46に係合されて、ベゼルの前面開口40Fを覆う位置にキャップ50は保持され(初期位置;図9(A))、規制ピン44は、キャップ背面50Saに当接してヒンジピン52を中心としたキャップ50の揺動を規制している。
キャップ50をベゼル40に格納するためには、まず、キャップを手前に引きだして保持手段60による係合を解除する。実施例4では、キャップ上部に指を係止させる隙間を残すことなく、キャップ50がベゼルの開口40Fの全面を覆っているため、指を係止させて手前に引き出すための係止溝をキャップ前面の上部に設けるとよい。
キャップ50の動きは、上下が逆であることを除けば実施例1におけるキャップの動きと略同一であり、キャップの左右の袖の後端に規制ピン44を摺接させながら、ヒンジピン52を中心としてキャップ50を揺動させて、ヒンジピンがガイド溝42に沿ってスライドし、ガイド溝の突起(ストッパー)142’を乗り越えてその上を通過してガイド溝の後端42Rrに当接してヒンジピンのスライドが阻止される。そして、キャップ50をベゼル40に押し込む押力を除けば、ヒンジピン52はガイド溝の突起(ストッパー)142’によって前方への動きが、ガイド溝の後端42Rrによって後方への動きがそれぞれ阻止されて保持される。また、キャップ背面50Saが上方に行くに従ってキャップ前面から離反する斜面形状のガイド面(カム面)となっているため、キャップ背面50Saが規制ピン44に乗り上げると規制ピンによって押し上げられ、キャップ前面の突起56がベゼルの底面40Loに押圧、当接されて、規制ピン44、ベゼルの底面によって上下から挟持される。
なお、キャップ50をベゼル40の下部(底面)に格納する構成において、ストッパーをガイド溝42に設ける代わりに、実施例2と同様にキャップ背面50Saに設けたり、実施例3に対応させてベゼルの底面40Loに設けてもよい。
上記のように本発明によれば、板ばねのような独立した部材は必要とされず、部品点が増えないとともに、保持のための部材(保持手段など)は、いずれも、ベゼル、キャップの成形時に形成できるため、構成が簡単化される。
また、チャイルドシートの係合部材の押し込みと関係なくキャップは格納され、チャイルドシートの係合部材によってキャップ前面を傷付けることがなく、格納位置では、キャップ前面の突起がベゼル天井面に当接して、キャップ前面そのものはベゼル天井面に押し付けられないため、キャップ前面を傷付けない。
そして、保持手段によってベゼルの開口を覆う位置にキャップが保持され、格納位置では、キャップは、前面の突起がベゼル天井面に当接してベゼル天井面、規制ピンによって上下方向で挟持されるとともにストッパーによって前後方向の動きが妨げられ(規制され)るため、キャップがベゼルの開口を覆う位置、格納位置のいずれにあっても、車両の走行時に、ガタに起因する異音が発生しない。
上述した実施例は、この発明を説明するためのものであり、この発明を何等限定するものでなく、この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
たとえば、保持手段(係合突起、係合穴)、突起からなるストッパーは、通常、ベゼル、キャップの成形時に形成されるのが、保持手段、ストッパーをベゼル、キャップから分離して形成してベゼル、キャップに組み込んだ構成もこの発明に包含される。
なお、実施例では、チャイルドシートの係合部材と係合するアンカがシートクッション後端、シートバック下端のいずれかに設けられている場合を想定しているが、これに限定されず、たとえばシートクッションやシートバックの上面または背面にテザーアンカを設けた構成にも本発明を適用することができる。すなわち、チャイルドシートの頂部から延ばされたフックなどの係合部材と係合可能なテザーアンカがシートクッションやその背面などに設けられ、テザーアンカの格納可能な凹部を覆うキャップ付きベゼルを持つ車両用シートにも本発明を適用できる。
本発明は、バス、乗用車などの通常の車両用シートに限定されず、チャイルドシートを保持可能とするアンカを有した電車、飛行機等のシート(車両用シート)にも応用できる。
10 車両用シート
12 シートバック
14 シートクッション
14−1 パッド(シートパッド)
14−1a 凹部
20 チャイルドシート
24 係合部材
30 アンカ
40 ベゼル
40F 開口
40Up 天井面(上面)
40Lo 下面
41 フランジ
42 ガイド溝
42Fr、42Rr 前端、後端
42’、142’ ガイド溝の突起(ストッパー)
44 規制ピン
46 係合穴(保持手段)
48 ベゼル天井面の突起(第2の突起;ストッパー)
50 キャップ
50S 袖
50Sa 背面
52 ヒンジピン
54 係合突起(保持手段)
56 キャップ前面の突起(第1の突起)
58 キャップ背面の突起(第2の突起;ストッパー)
60 保持手段

Claims (6)

  1. チャイルドシートの保持に使用されるアンカを格納する凹部がトリムカバーで覆われたパッドに形成され、開口を持つベゼルがパッド凹部に被せられ、キャップでベゼルの開口が覆われる車両用シートにおいて、
    前記キャップはその前面に突起を有し、
    前記ベゼル、前記キャップの間に設けた係合可能な保持手段によってベゼルの開口を覆う位置にキャップを保持し、
    前後方向に直線状に延び、ガイド溝がベゼルの左右側面に設けられるとともにヒンジピンが前記キャップに設けられてガイド溝にスライド可能に嵌合され、
    規制ピンが、前記ベゼルの開口を覆うキャップ背面に当接してベゼル内方へのキャップの揺動を規制可能にベゼルの左右側面から内側に突出し、
    前記ヒンジピンを前記ガイド溝に押し込んでスライドさせる押力が前記ベゼルの開口を覆うキャップに加わると、規制ピンにキャップ背面が摺接されてヒンジピンを揺動中心としてキャップが揺動し跳ね上げられて、ヒンジピンがガイド溝を押し込まれスライドし、キャップ前面の突起がベゼル天井面に当接されてキャップがベゼル天井面の直下に格納され、
    前記キャップに加わる押力のもとではベゼルへのキャップの動きを許容し、キャップが格納されて押力が除かれた状態ではキャップの動きを規制してキャップをその格納位置に保持するストッパーを備えた車両用シート。
  2. 前記ストッパーは、ガイド溝の後部でガイド溝の下面または上面に設けられ、ヒンジピンをガイド溝の後端に押し付けてキャップの動きを規制する突起である請求項1記載の車両用シート。
  3. ストッパーは、キャップ背面に設けられ、規制ピンの背面側で規制ピンと係合してキャップの動きを規制する突起である請求項1記載の車両用シート。
  4. ストッパーは、ベゼル天井面に設けられ、キャップ前面の突起の前面側でキャップ前面の突起と係合してキャップの動きを規制する突起である請求項1記載の車両用シート。
  5. 前記ベゼルは上下左右の壁面を持つ断面略矩形の箱型形状に、前記キャップは左右の袖を持つ平面視略コ字形状にそれぞれ形成され、
    前記ガイド溝は前記ベゼルの左右側面の上部に形成され、前記規制ピンはガイド溝の前端の前方かつ下方で前記ベゼルの左右側面に設けられ、前記ヒンジピンは前記キャップの左右の袖の上部に設けられた請求項1〜4のいずれか記載の車両用シート。
  6. 前記保持手段は、係合可能な係合穴、係合突起の組合せからなり、係合穴、係合突起のいずれか一方は前記ベゼルの左右側面に、他方は前記キャップの左右の袖に設けられている請求項5記載の車両用シート。
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